JP2007073712A - ナノインプリント方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 形成されるパターンの再現性が改善されるナノインプリント方法を提供する。
【解決手段】 樹脂を含む基体又は基体に設けられた樹脂を含む層に、型を用いてパターンを形成するナノインプリント方法は、樹脂を含む基体又は基体に設けられた樹脂を含む層に型を対向させ、且つ、樹脂を含む基体又は基体に設けられた樹脂を含む層と型との間に電圧を印加することを含む。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ナノインプリント方法に関する。
LSIを始めとする大規模・高性能デバイスを作製するためには、極微細パターンが必要となる。このようなパターンは、露光、現像、洗浄(リンス)を経て形成されるレジストパターンやエッチング、洗浄(水洗)を経て形成されるエッチングパターンである。レジストとは光、X線、電子線などに感光する高分子材料であり、粉末状もしくは高粘性液体を有機溶媒に溶解したものが使われる。露光は回路設計に基づいて形成されたパターンを有するマスクを介してレジスト上に光や電子線を照射して行われる。しかしながら、露光に使用される装置はステッパと称される数十億円の価格の装置が主体となっている。そのため、安価で微細パターンが形成できる装置が要望されてきた。
そこで、近年インプリントリソグラフィと呼ばれる手法が着目されてきた(例えば、非特許文献1及び非特許文献2参照。)。この方法は、従来DVD作製で用いられているインプリント法を応用したものである。インプリントリソグラフィは、モールド(スタンパー)を加工すべき薄膜上のレジスト膜に押しつけてパターン転写し、この後エッチングを施して半導体に必要な薄膜パターンを得るものである。図13は、従来のインプリントリソグラフィの工程を説明する図である。すなわち、図13(a)に示す公知の露光法で形成したシリコン等のモールド1001を、図13(b)に示すようにPMMA等のレジスト膜1002に押しつけて、図13(c)に示すようにモールド1001のパターンをレジスト膜1002に転写し、図13(d)に示すようにレジストパターンを得る。
また、インプリントリソグラフィには、一括転写法とステップ・アンド・リピート法がある。一括転写法は、基板と同サイズのモールドを形成して基板とモールドをそのまま押しつけるものである。ステップ・アンド・リピート法はモールドをチップサイズにしておき、1チップごとインプリントリソグラフィを行うものである。例えば、パターンが形成された20mm角のモールドを200mm径のシリコンウェハ上に、縦方向5個及び横方向5個押しつけて、25チップのパターンを転写する。一般に基板及びモールドには反りがあり、反りの程度は、基板のサイズが大きくなるほど、大きくなる。その結果、基板が大きくなると、モールドのパターンが押しつけられる深さが基板面内で違ってくるおそれがある。このため、大口径基板ではステップ・アンド・リピート法が要望されている。
このようなインプリントリソグラフィの大きな問題点は、図13(d)に示すように、モールド1001をレジスト膜1002の付いた基板に押しつけたとき、モールド1001にレジスト膜1002が付いて欠陥になることである。これを回避するため、モールド1001にフッ素系のシランカップリング剤等の離型剤を塗布すること等が行われているが、完全な問題解決にはなっていない。特にステップ・アンド・リピート法では何回もモールド1001をレジスト膜1002に押すため、このレジスト片の付着によるパターンの欠陥は顕著な問題になっている。
一方、最近のインプリントリソグラフィでレジスト膜を用いないパターン形成方法は、モールドパターンの凸部と基板を密着させて電圧を印加し、密着部で陽極酸化を施すものである(例えば、非特許文献3、非特許文献4、及び非特許文献5参照。)。より詳しくは、モールドパターンの凸部と密着した基板の部分のみに対して陽極酸化を施している。このように、レジスト膜を用いないため、上記欠陥を生むことはなくなる。
しかしながら、この方法では再現性良くパターンを形成するまでには至っていない。すなわち、インプリントして形成したパターンの寸法精度が悪く、最悪の場合には、パターンを形成することができないという問題を生じさせることもある。さらには、基板に形成される酸化膜が薄いため、その後のエッチングに耐えられず、良好なパターン形成が行えずにいる。
Journal of Vacuum Science and Technology B Vol.14,No.6,pp.4129−4133(1996) Japanese Journal of Applied Physics,Vol.43,No.6B,pp.4045−4049(2004) Japanese Journal of Applied Physics,Vol.42,Part 2,No.2A,pp.L92−L94(2003) Journal of Vacuum Science and Technology B Vol.21,No.6,pp.2966−2969(2003) Japanese Journal of Applied Physics,Vol.44,No.2,pp.1119−1122(2005)
本発明の目的は、形成されるパターンの再現性が改善されるナノインプリント方法を提供することである。
本発明の一つの態様は、樹脂を含む基体又は基体に設けられた樹脂を含む層に、型を用いてパターンを形成するナノインプリント方法において、該樹脂を含む基体又は基体に設けられた樹脂を含む層に該型を対向させ、且つ、該樹脂を含む基体又は基体に設けられた樹脂を含む層と該型との間に電圧を印加することを含むことを特徴とするナノインプリント方法である。
本発明によれば、形成されるパターンの再現性が改善されるナノインプリント方法を提供することができる。
次に、本発明の実施の形態を図面と共に説明する。
本発明の実施形態は、樹脂を含む基体又は基体に設けられた樹脂を含む層に、型を用いてパターンを形成するナノインプリント方法であって、樹脂を含む基体又は基体に設けられた樹脂を含む層に型を対向させ、且つ、樹脂を含む基体又は基体に設けられた樹脂を含む層と型との間に電圧を印加することを含む。
ナノインプリント方法は、樹脂を含む基体又は基体に設けられた樹脂を含む層に、型を用いてパターンを形成する方法であるが、好ましくは、数十ナノメートル〜数百ナノメートルの大きさの非常に微細なパターンを、樹脂を含む基体又は基体に設けられた樹脂を含む層に形成することができる方法である。
樹脂を含む基体又は基体に設けられた樹脂を含む層は、樹脂を含む基体又は基体に設けられた樹脂を含む層に、型の形状の少なくとも一部に対応する形状を転写することができれば、特に制限されないが、樹脂を含む基体の形状は、例えば、板の形状であってもよく、基体に設けられた樹脂を含む層は、いわゆる薄層であってもよい。薄層の厚さは、例えば、10nm〜20nmである。すなわち、樹脂を含む基体は、例えば、樹脂を含む基板であってもよい。樹脂を含む基体は、単独では、酸化される樹脂を含む基体であり、基体に樹脂を含む層が設けられる場合には、基体は、任意の材料の基体であり、樹脂を含む基体であっても樹脂を含まない基体であってもよく、また、基体に設けられた樹脂を含む層は、酸化される樹脂を含む層である。
酸化される樹脂を含む基体及び酸化される樹脂を含む層に含まれる樹脂の材料としては、表面が酸化される樹脂であれば、特に限定されないが、通常、有機高分子材料であり、好ましくは、ジメチルポリシラン及びジフェニルポリシラン等のポリシランが挙げられる。
樹脂を含まない基体の材料としては、シリコン(珪素)及びその酸化物、ゲルマニウム及びその酸化物、ガリウム・ヒ素(GaAs)及びその酸化物、インジウムリン(InP)及びその酸化物のような各種半導体材料及びそれらの酸化物、アルミニウム及びその酸化物、亜鉛及びその酸化物、チタン及びその酸化物、クロム及びその酸化物、鉄及びその酸化物、ニッケル及びその酸化物、鉛及びその酸化物のような各種金属材料及びそれらの酸化物、珪酸塩ガラス及び石英のような各種ガラス材料が挙げられる。樹脂を含む基体の材料としては、ボリカーボネートなどの各種有機高分子材料が挙げられる。なお、以下において、“樹脂を含む基体又は基体に設けられた樹脂を含む層”を、“樹脂を含む基体等“と呼ぶことにする。
型(モールド)の形状は、少なくとも、樹脂を含む基体等に転写する形状に対応する形状を含む。型の材料は、シリコンでもよいが、より好ましくは、鉄、SUS、チタン、ニッケル、金のような金属やカーボン、炭化珪素(SiC)である。これは、鉄(電解分離率6〜9)及びニッケル(電解分離率4〜6)のような金属並びにカーボン(電解分離率7〜8)は、水の電解分離率が高い電極になるためである。特に、型は、好ましくは、カーボンを含み、より好ましくは、カーボンからなる。グラッシーカーボンのような、カーボンの高分子塊を加工してパターンを形成した後、加工されたものを焼成して得られる材料は、その強度が、非常に強固であるため、型として十分に使用することができる。また、型の材料は、上記のような金属、カーボン、炭化珪素で被覆された材料であってもよい。型の材料は、好ましくは、導電性材料を含むが、型の全体が、導電性を有する必要は無く、型の少なくとも一部分が、絶縁性材料で構成されてもよい。
また、型の表面に、触媒作用を備えた金属や化合物を被覆させることも、好都合である。触媒作用を備えた金属としては、例えば、Pt、Pd、Agなどが挙げられる。また、触媒作用を備えた化合物としては、例えば、二酸化チタンのような光触媒が挙げられる。この場合には、型の塗布面に触れた酸素及び水から活性酸素が生成し、活性酸素の酸化作用によって、基板の表面における酸化反応を促進させることができる。また、V、MoO、CuO、CoO、MnO、WOのような酸化触媒を用いてもよい。
樹脂を含む基体等に型を対向させる手段は、特に限定されないが、樹脂を含む基体等に型を対向させる手段は、好ましくは、型及び樹脂を含む基体等の相対的な位置を調整することができる手段であり、樹脂を含む基体等及び型の少なくとも一方を保持すると共に互いに対して機械的に移動させる手段などが挙げられる。樹脂を含む基体等に型を対向させる手段としては、例えば、パターンが形成された型を保持する上下(水平)移動治具及び加工される基板を保持するXYステージなどが挙げられる。また、樹脂を含む基体等と型との間に(所定の)間隙を設ける場合には、樹脂を含む基体等に型を対向させる手段としては、基体等と型との間に設けられる同一又は異なる大きさのスペーサが挙げられる。
樹脂を含む基体等と型との間に電圧を印加する手段は、特に限定されないが、樹脂を含む基体等と型とを電気的に接合し、樹脂を含む基体等と型との間の電圧を、公知の電圧制御系で制御してもよい。ここで、電圧は、樹脂を含む基体等が型に対して正の電位を有するように、印加される。すなわち、樹脂を含む基体等が、陽極になり、型が、陰極になる。このようにして、樹脂を含む基体等と型との間に電圧を印加することによって、樹脂を含む基体等の表面を陽極酸化し、樹脂を含む基体等の表面に陽極酸化膜を形成することが可能となる。例えば、樹脂を含む基体等と型との間に間隙を設ける場合には、樹脂を含む基体等と型との間に設けられる間隙には、空気中の水分などの水が存在する。ここで、樹脂を含む基体等と型との間に電圧を印加すると、樹脂を含む基体等と型との間に設けられる間隙に存在する水が、式
2HO − 4e → O(又は2O・) + 4H
に従って、電気分解される。その結果、水の電気分解によって生じた酸素又は酸素ラジカルが、陽極である樹脂を含む基体等の表面を酸化し、樹脂を含む基体等の表面には、陽極酸化膜が形成されることになる。なお、樹脂を含む基体等と型との間に電圧を印加する際に、樹脂を含む基体等と型との間に電流が流れてもよい。
型は、樹脂を含む基体等と密着してもよいが、好ましくは、本発明の実施形態であるナノインプリント方法は、前記型と前記樹脂を含む基体又は基体に設けられた樹脂を含む層との間に間隙を設けることを含む。樹脂を含む基体等と型との間に設けられる間隙(ギャップ)の大きさは、0であってもよいが、好ましくは、0.1μm〜1.2μmであり、より好ましくは、0.3μm〜0.7μmである。樹脂を含む基体等と型との間に設けられる間隙の大きさが、0.1μm未満であると、特に樹脂を含む基体等と型とが密着すると、樹脂を含む基体等と型との間に電流が流れ、樹脂を含む基体等の表面を十分に陽極酸化することが困難であり、樹脂を含む基体等の表面に陽極酸化膜を形成することが困難になることがある。一方、樹脂を含む基体等と型との間に設けられる間隙の大きさが、1.2μmを超えると、樹脂を含む基体等と型との間に印加される電圧が弱く、樹脂を含む基体等の表面を十分に陽極酸化することができず、樹脂を含む基体等の表面に陽極酸化膜を形成することが困難になることがある。よって、樹脂を含む基体等の表面に酸化膜を、良好な再現性で、形成するためには、樹脂を含む基体等と型との間に設けられる間隙の大きさが、0.1μm〜1.2μmの範囲にあることが、好ましい。また、樹脂を含む基体等と型との間に間隙を設けることによって、樹脂を含む基体等と型との間に水又は水分を介在させることが可能となる。
なお、シリコンの表面にパターンを形成したモールド及びシリコン基板を用いて実験を行った結果、モールドとシリコン基板との間に20Vのパルス電圧を印加したときには、樹脂を含む基体等に形成される陽極酸化膜の厚さは、2nm〜5nm程度であった。モールドとシリコン基板との間に電圧を印加する時間を長くしても、樹脂を含む基体等に形成される陽極酸化膜の厚さは、高々10nm程度である。逆に、樹脂を含む基板等の表面に平行な方向に陽極酸化膜の領域が広がってしまい、モールドとシリコン基板との間に電圧を印加する時間を長くすることは、微細なパターンの形成には適さないことが確認された。よって、樹脂を含む基体等に形成される陽極酸化膜の厚さは、実際には、5nmであり、このような薄い陽極酸化膜をマスクとして、樹脂を含む基体等をエッチングすることになってしまう。なお、モールドとシリコン基板との間に電圧を印加すると、5nm程度の厚さの陽極酸化膜しか形成されないのは、シリコン基板の酸化に寄与する・OHや酸素が、シリコン中を拡散しにくいためであると考えられる。
一方、本発明の実施形態であるナノインプリント方法において、型と樹脂を含む基体等との間に電圧を印加することによって発生した酸素又は酸素ラジカル等は、樹脂を含む基体等に含まれる樹脂中では、容易に拡散すると考えられる。樹脂を含む基体等に含まれる樹脂を、酸化すると、樹脂を含む基体等の表面に、数十nm程度の厚さを備えた酸化膜を短時間で形成することができる。例えば、シリコン基板を、長時間、酸素プラズマに晒しても、シリコン基板の表面に、数nmの厚さの酸化膜が、形成されるに過ぎないのに対して、ポリシロキサンの層を、酸素プラズマに晒した場合には、1ミクロンの厚さのポリシロキサンに含まれる有機基の全てが、10分以内に酸化されてしまう。このことは、樹脂中における酸素原子の拡散速度が、シリコン中における酸素原子の拡散速度よりも桁違いに大きいことを意味する。
なお、樹脂を含む基体又は基体に設けられた樹脂を含む層の反応としては、水の電気分解によって発生した酸素又は酸素ラジカル等との反応のほかに、樹脂の電界重合、樹脂の分解反応などを利用することができる。
本発明の実施形態であるナノインプリント方法において、樹脂を含む基体等と型との間に設けられる間隙の大きさを変動させてもよい。言い換えれば、樹脂を含む基体等と型との間に設けられる間隙の大きさは、所望の一定の間隔である必要はなく、所望の間隔を含むように変動させてもよい。すなわち、樹脂を含む基体等と型との間に設けられる間隙の大きさが、所望の間隔と同程度であるとき、樹脂を含む基体等の表面を効果的に陽極酸化することが可能となる。また、樹脂を含む基体等と型との間に電圧を印加すると同時に、樹脂を含む基体等に型を対向させる手段によって、樹脂を含む基体等と型との間に設けられる間隙の大きさを変動させてもよい。ここで、樹脂を含む基体等と型との間に設けられる間隙の大きさの変動は、樹脂を含む基体等と型との間に設けられる間隙の大きさの増加及び/又は減少を含む。例えば、樹脂を含む基体等と型との間に電圧を印加すると同時に、下側にある樹脂を含む基体等に向かって上側の型を降下させてもよく、上側の型に向かって下側の樹脂を含む基体等を上昇させてもよく、樹脂を含む基体等と型との間における間隙の大きさを、増加させる及び減少させることを繰り返してもよい。
樹脂を含む基体等と型との間に設けられる間隙の大きさを変動させる場合には、樹脂を含む基体等と型との間に設けられる間隙の大きさを変動させる手段としては、樹脂を含む基体等及び型の少なくとも一方を機械的に保持すると共に互いに対して移動させる手段の他に、樹脂を含む基体等と型との間に伸縮性のスペーサを有すると共に樹脂を含む基体等及び型の少なくとも一方に力を加える手段、樹脂を含む基体等及び型の少なくとも一方を変形させる手段などが挙げられる。
樹脂を含む基体等及び型の少なくとも一方を機械的に保持すると共に互いに対して移動させる手段によれば、樹脂を含む基体等及び型の少なくとも一方を保持すると同時に、樹脂を含む基体等及び型の少なくとも一方を互いに対して移動させることによって、樹脂を含む基体等と型との間に設けられる間隙の大きさを変動させることができる。
樹脂を含む基体等と型との間に伸縮性のスペーサを有すると共に樹脂を含む基体等及び型の少なくとも一方に力を加える手段によれば、樹脂を含む基体等及び型の少なくとも一方に力を加えると共に樹脂を含む基体等と型との間における伸縮性のスペーサを伸縮させることによって、樹脂を含む基体等と型との間に設けられる間隙の大きさを変動させることができる。樹脂を含む基体等と型との間に設けられる間隙の大きさは、均一に変動させてもよく、また不均一に変動させてもよい。樹脂を含む基体等と型との間に設けられる間隙の大きさを、均一に変動させる場合には、複数の実質的に同一である伸縮性のスペーサを用いることが好ましい。ここで、実質的に同一であるとは、樹脂を含む基体等と型との間に設けられる間隙の大きさの均一な変動を達成することができる程度に同一であることを意味する。一方、樹脂を含む基体等と型との間に設けられる間隙の大きさを、不均一に変動させる場合には、異なる伸縮性の複数のスペーサを用いることが好ましく、これら複数のスペーサの少なくとも一つは、非伸縮性のスペーサであってもよい。ここで、非伸縮性とは、樹脂を含む基体等と型との間に設けられる間隙の大きさの不均一な変動を達成することができる程度に非伸縮性であることを意味する。
樹脂を含む基体等及び型の少なくとも一方を変形させる手段によれば、樹脂を含む基体等及び型の少なくとも一方を変形させることによって、樹脂を含む基体等と型との間に設けられる間隙の大きさを変動させることができる。この場合には、樹脂を含む基体等及び型の少なくとも一方を変形させるために、樹脂を含む基体等と型との間に実質的に非伸縮性のスペーサを設けてもよい。ここで、実質的に非伸縮性は、樹脂を含む基体等及び型の少なくとも一方を変形させることができる程度に非伸縮性であることを意味する。樹脂を含む基体等及び型の少なくとも一方を変形させるために、樹脂を含む基体等及び型の少なくとも一方に力を加える手段を用いてもよい。また、必要に応じて、樹脂を含む基体等及び型の少なくとも一方に加える力を変更して、樹脂を含む基体等及び型の少なくとも一方に力を複数回加えてもよく、樹脂を含む基体等及び型の少なくとも一方における力を加える位置を変更して、樹脂を含む基体等及び型の少なくとも一方に力を複数回加えてもよい。
本発明の実施形態であるナノインプリント方法によれば、形成されるパターンの再現性が改善されるナノインプリント方法を提供することができる。
本発明の実施形態であるナノインプリント方法は、ステップ・アンド・リピート法に従って、実施されてもよい。本発明の実施形態であるナノインプリント方法は、一括転写法に従って実施されてもよいが、ステップ・アンド・リピート法に従って実施することが、より効果的である。ステップ・アンド・リピート法は、大口径の基板でも均一性の良好なパターンの形成を可能とするが、従来のインプリント法においては、基板に設けられたレジスト層のレジスト片が、型に付着し、樹脂を含む基体等に形成されるパターンに欠陥が生じることがある。しかしながら、本発明の実施形態であるナノインプリント方法においては、レジストを用いないため、型に対するレジスト片の付着による、樹脂を含む基体等に形成されるパターンの欠陥のないステップ・アンド・リピート法を実現させることができる。
このように、本発明の実施形態であるナノインプリント方法によれば、型に対するレジスト片の付着による、樹脂を含む基体等に形成されるパターンの欠陥のないインプリントリソグラフィ方法を用いて、欠損のより少ない高解像のパターンを形成することが可能となる。よって、微細パターンを備えた構造体を、安価且つ容易に形成することが可能となり、高性能デバイスを、安価で且つ高スループットで、製造することが可能になる。
好ましくは、本発明において使用するナノインプリント装置は、型及び樹脂を含む基体等を囲む雰囲気の湿度を制御する手段をさらに含む。また、本発明において使用するナノインプリント装置は、型及び樹脂を含む基体等を囲む雰囲気の湿度並びに型及び樹脂を含む基体等の温度の両方を制御する手段を含んでもよい。なお、ここで型及び樹脂を含む基体等を囲む雰囲気の湿度は、型及び樹脂を含む基体等を囲む雰囲気の相対湿度(%)である。このような型及び樹脂を含む基体等を囲む雰囲気の湿度(並びに型及び樹脂を含む基体等の温度の両方)を制御する手段としては、型及び樹脂を含む基体等を囲む雰囲気の湿度(並びに型及び樹脂を含む基体等の温度の両方)を制御するチャンバであってもよい。型及び樹脂を含む基体等を囲む雰囲気の湿度(並びに型及び樹脂を含む基体等の温度の両方)を制御する手段を用いることによって、樹脂を含む基体等の表面に陽極酸化膜をより効率的に形成することができるように、型及び樹脂を含む基体等を囲む雰囲気の湿度(並びに型及び樹脂を含む基体等の温度の両方)を制御することができる。
好ましくは、本発明の実施形態であるナノインプリント方法は、型及び樹脂を含む基体等を囲む雰囲気の湿度を30%以上に制御することをさらに含む。本発明の実施形態であるナノインプリント方法において、型及び樹脂を含む基体等を囲む雰囲気の湿度が、20%未満である場合には、樹脂を含む基体等の表面の陽極酸化が起こらないことがある。よって、樹脂を含む基体等の表面に陽極酸化膜をより効率的に形成するためには、型及び樹脂を含む基体等を囲む雰囲気の湿度が、20%以上であることが好ましい。
好ましくは、本発明に使用するナノインプリント装置は、型及び樹脂を含む基体等の少なくとも一方に水を付着させる手段をさらに含む。好ましくは、本発明の実施形態であるナノインプリント方法は、型及び樹脂を含む基体等の少なくとも一方に水分を付着させることをさらに含む。型及び樹脂を含む基体等の少なくとも一方に水分を付着させることは、通常、樹脂を含む基体等と型との間に電圧を印加すると同時又は前に、行われる。型及び樹脂を含む基体等の少なくとも一方に水を付着させる手段は、特に限定されないが、例えば、型及び樹脂を含む基体等の少なくとも一方に水滴を噴霧する手段であってもよい。なお、型及び樹脂を含む基体等の少なくとも一方は、樹脂を含む基体等のみ、型のみ、並びに、型及び樹脂を含む基体等の両方を含む。樹脂を含む基体等と型との間に電圧を印加する前に、型及び樹脂を含む基体等の少なくとも一方に水を付着させることによって、樹脂を含む基体等と型との間で、空気中の水分に加えて、型及び樹脂を含む基体等の少なくとも一方に付着した水を電気分解し、樹脂を含む基体等の表面の陽極酸化を促進させることができる。その結果、樹脂を含む基体等の表面に陽極酸化膜をより効率的に形成することが可能となる。
好ましくは、本発明において使用するナノインプリント装置において、型及び樹脂を含む基体等の少なくとも一方の温度を制御する手段をさらに含む。型及び樹脂を含む基体等の少なくとも一方は、樹脂を含む基体等のみ、型のみ、並びに、型及び樹脂を含む基体等の両方を含む。型及び樹脂を含む基体等の少なくとも一方の温度を制御する手段は、水などの温度調整媒体を循環させて、型及び樹脂を含む基体等の少なくとも一方に温度調整媒体を接触させる手段であってもよいが、好ましくは、ペルチェ素子を用いて型及び樹脂を含む基体等の少なくとも一方の温度を制御する手段である。ペルチェ素子を用いる手段は、省スペース化のために、好ましい。型及び樹脂を含む基体等の少なくとも一方の温度を制御することによって、型及び樹脂を含む基体等の少なくとも一方に結露を起こさせることが可能となる。
好ましくは、本発明の実施形態であるナノインプリント方法において、型及び樹脂を含む基体等の少なくとも一方の温度を、露点温度以下の温度に制御することをさらに含む。また、型及び樹脂を含む基体等の少なくとも一方の温度を、露点温度以下の温度に制御すると、型及び樹脂を含む基体等の少なくとも一方の表面に自発的に結露が起こる。すなわち、型及び樹脂を含む基体等の少なくとも一方の表面に薄い水の層を容易に形成することができる。このように、型及び樹脂を含む基体等の少なくとも一方の表面の結露を効率的に起こさせることによって、樹脂を含む基体等と型との間で、空気中の水分に加えて、型及び樹脂を含む基体等の少なくとも一方の表面に形成された薄い水層の水を電気分解し、樹脂を含む基体等の表面の陽極酸化をより促進させることができる。なお、型及び樹脂を含む基体等を囲む雰囲気の湿度が高すぎると、型及び樹脂を含む基体等の少なくとも一方の表面における凝集水が多くなる。よって、型及び樹脂を含む基体等を囲む雰囲気の湿度を低下させ、型及び樹脂を含む基体等の少なくとも一方の温度を低下させ、型及び樹脂を含む基体等の少なくとも一方の表面に薄い層を形成するように、水が吸着されることが、好ましい。
好ましくは、本発明で使用するナノインプリント装置において、型及び樹脂を含む基体等の少なくとも一方の表面は、親水化処理されている。親水化処理は、例えば、コロナ放電による親水化処理及び界面活性剤による親水化処理が挙げられる。
コロナ放電による親水化処理は、型及び樹脂を含む基体等を囲む雰囲気中のオゾン、酸素、窒素、水分などが、コロナ放電により活性化し、カルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基などの極性官能基を、型及び樹脂を含む基体等の少なくとも一方の表面に生成させるような処理である。コロナ放電による親水化処理は、コロナ放電により型及び樹脂を含む基体等の少なくとも一方の表面を親水化して、型及び樹脂を含む基体等の少なくとも一方の表面の濡れ性を改善する。その結果、型及び樹脂を含む基体等の少なくとも一方の表面に水をさらに容易に吸着させることができ、樹脂を含む基体等と型との間における水の電気分解をさらに促進させることができる。結果として、樹脂を含む基体等の表面の陽極酸化をより促進させることができる。
界面活性剤による親水化処理は、界面活性剤の官能基が、型及び樹脂を含む基体等の少なくとも一方の表面に吸着された水分と結合し、型及び樹脂を含む基体等の少なくとも一方の表面に吸着された水層をより安定に形成するような処理である。界面活性剤としては、例えば、脂肪酸ジエタノールアミド(C1123CON(CHCHOH))、ボリオキシエチレンアルキルエーテル(C1225O(CHCHO)H)、ボリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル(C19(C)O(CHCHO)H)のような非イオン系界面活性剤、脂肪酸塩(C1123COONa)、アルファスルホ脂肪酸エステル塩(C1021CH(SO33Na)COOCH)、アルキルベンゼンスルホン酸塩(C1225(C)SONa)、アルキル硫酸塩(C1225OSONa)、アルキルエーテル硫酸エステル塩(C1225O(CHCHO)SONa)、アルキル硫酸トリエタノールアミン(C1225OSO NH(CHCHOH))のような陰イオン系界面活性剤、アルキルトリメチルアンモニウム塩(C1225(CH・Cl)、ジアルキルジメチルアンモニウムクロリド(C1225(C17)(CH・Cl)、アルキルピリジニウムクロリド(C1225(N)・Cl)のような陽イオン系界面活性剤、アルキルカルボキシベタイン(C1225(CH・CHCOO)のような両性イオン系界面活性剤が挙げられる。界面活性剤による親水化処理は、型及び樹脂を含む基体等の少なくとも一方の表面を親水化して、型及び樹脂を含む基体等の少なくとも一方の表面の濡れ性を改善する。その結果、型及び樹脂を含む基体等の少なくとも一方の表面に水をさらに安定して吸着させることができ、樹脂を含む基体等と型との間における水の電気分解をさらに促進させることができる。
好ましくは、本発明の実施形態であるナノインプリント方法において、基体に設けられた樹脂を含む層に、型を用いてパターンを形成する場合に、基体及び樹脂を含む層の間にレジストを含む層をさらに含む。
レジストの材料としては、特に限定されず、公知のレジストを用いることがきる。例えば、PMMA(ポリメタクリル酸メチル)、ZEP(商品名)、フラーレン、カーボンナノチューブ、SiO(二酸化珪素)ゲル、TiO(二酸化チタン)ゲルなどのような各種半導体材料、各種金属材料、各種高分子材料、各種ガラスを用いることができる。
基体及び樹脂を含む層の間にレジストを含む層を有する場合には、基体に設けられた樹脂を含む層に型を用いてパターンを形成した後、パターンが形成された樹脂を含む層をマスクとして、レジストを含む層をエッチングし、さらに、パターンが形成されたレジストを含む層をマスクとして、基体をエッチングすることになる。よって、基体の材料が、エッチングが容易でない材料からなり、基体のエッチングに厚いマスクを必要とする場合、基体の材料及び樹脂を含む層のエッチング速度比が、適合しない場合などに、パターンが形成されたレジストをマスクとして使用することで、基体を良好にエッチングすることができる。
好ましくは、本発明の実施形態であるナノインプリント方法において、樹脂は、ポリシランを含む。
ポリシランは、主鎖としてシリコン鎖を有すると共に側鎖としてケイ素原子に結合する複数の有機基Rを有する化合物の総称であり、例えば、ジメチルポリシラン、ジブチルポリシラン、ジフェニルポリシラン、メチルフェニルポリシランなどが挙げられる。側鎖としての有機基Rは、メチル基、ブチル基、アミル基等の炭化水素基、シクロヘキシル等の脂環式の基、又はフェニル基等の芳香族基であってもよい。また、ポリシランにおけるケイ素原子に結合する複数の有機基Rは、互いに同一であってもよく、互いに異なっていてもよい。これらポリシランは、酸化されると、
Figure 2007073712
のように、シリコン鎖が、シロキサン鎖になり、又は
Figure 2007073712
のように、シリコン鎖が、シロキサン鎖になるのみならず、有機基Rもまた、酸化されて、ポリシロキサンを生じる。
なお、酸素原子は、シリコン鎖のケイ素原子間の全てに導入されてもよく、シリコン鎖のケイ素原子間の一部に導入されてもよい。また、ケイ素原子に結合する有機基Rの全てが酸化されてもよく、ケイ素原子に結合する有機基Rの一部が、酸化されてもよい。
そして、例えば、現像液として、非極性溶剤を用いると、ポリシロキサンの酸化によって得られた比較的高い極性を有するポリシロキサンが残留すると同時に、酸化されない未反応の比較的低い極性を有するポリシランを、選択的に除去することができる。
ただし、ポリシランを酸化させるためには、多量の酸素が必要であるため、型と基板に設けられたポリシランを含む層との間に間隙を設けること、及び、型又は基板に設けられたポリシランを含む層の少なくとも一法に水を供給することが好ましい。
なお、ポリシランは、珪素原子が一次元的に連結したσ共役系の高分子であるため、有機高分子の中でも特異的に導電率が高い。よって、ポリシランを含む基体又は基体に設けられたポリシランを含む層と型との間に電圧を印加する際に、ポリシランを含む基体又は基体に設けられたポリシランを含む層を陽極として有効に利用することができる。特に、側鎖の有機基が、芳香族基であるポリシランは、特に高い導電率を示す。さらに、ポリシランの酸化の効率を向上させるために、ポリシランの導電率を向上させるためのヨウ素やSbF(五フッ化アンチモン)のような酸化性のドーパントをポリシランに導入してもよい。あるいは、ポリシランの表面にポリチオフェン誘導体やポリイソチアナフテン誘導体のような導電性高分子(例えば、ATケミカル社のエスペイサー100)の薄い層を、ポリシランを含む基体又は基体に設けられたポリシランを含む層の表面に形成してもよい。
次に、本発明の実施形態であるナノインプリント方法の例を図面と共に説明する。
図1(a)〜(d)は、本発明によるナノインプリント方法の例を説明する図である。図1(a)は、モールド及び基板を設置する段階を示し、図1(b)は、モールドを基板に接触させる段階を示し、図1(c)は、モールドの凸部の下における基板の表面に酸化膜を形成する段階を示し、図1(d)は、モールドを基板から遠ざけると共に、基板を現像する段階を示す。
図1(a)に示すように、ナノインプリント装置は、図示してない、内部の温度及び湿度が制御された湿度温度制御チャンバ内に、モールド11、電圧制御系12、及び温度調節機構13を有する。加工される基板14の表面には、樹脂層15が形成されており、ナノインプリント装置10には、樹脂層15を備えた基板14が導入される。モールド11は、例えば、シリコン、カーボン、SiC、金属等の材料からなり、モールド11は、公知の方法で所望の形状にパターン形成されている。図1(a)においては、モールド11は、凹部及び凸部からなるライン・アンド・スペース形状のパターンを有する。モールド11は、モールド11の凹凸部が、基板14の表面と対向すると共に基板14の表面から離れるように、設置される。基板14は、シリコン、ガリウム・ヒ素等の材料からなる。また、樹脂層15は、ポリシランなどの有機高分子材料からなり、例えば、100nm程度の厚さを有する。そして、モールド11及び樹脂層15を備えた基板14は、それぞれ、電圧制御系12と電気的に接続されており、モールド11と基板14との間には、基板14が、陽極であり、モールド11が、陰極であるように、電圧が印加されている。モールド11は、さらにペルチェ素子等を用いる温度調節機構13にも接続されている。
次に、図1(b)に示すように、モールド11と基板14との間に電圧を印加したまま、モールド11を樹脂層15に向かって下降させて、モールド11の凸部を樹脂層15に接触させる。図1(b)においては、モールド11の凸部を樹脂層15に接触させているが、モールド11の凸部と樹脂層15との間に間隙(ギャップ)を設けてもよい。すなわち、モールド11の凸部と樹脂層15の表面との間にギャップの大きさを、所望のギャップの大きさを含む範囲内で、変動させる。また、モールド11は、温度調節機構13によって、露点以下の温度まで冷却される。よって、モールド11の凸部と樹脂層15との間に間隙(ギャップ)が形成されたとき、モールド11の凸部の表面を含むモールド11の表面において結露が起こり、モールド11の凸部の表面にも、空気中の水分に由来する水が付着する。
次に、図1(c)に示すように、モールド11の凸部を樹脂層15に接触させるとき、モールド11の凸部の表面に付着した水が、モールド11と基板14との間に印加された電圧によって、電気分解され、酸素又は酸素ラジカルを発生させる。発生した酸素は、陽極に対応する基板14に設けられた樹脂層15を陽極酸化し、モールド11の凸部に対応する樹脂層15の部分に陽極酸化膜16の微細なパターンが形成される。なお、モールド11の凸部の高さは、通常、0.2μm以上であるため、モールド11の凹部と基板14の表面との間における電界は、弱く、モールド11の凹部に対応する樹脂層15の部分には、陽極酸化膜16は、形成されない。よって、モールド11の凸部に対応する樹脂層14の部分のみが、酸化されて、陽極酸化膜16が形成されるので、微細なパターンを形成することができる。
次に、図1(d)に示すように、モールド11を上昇させて、モールド11を基板14から遠ざける。次に、パターンが形成された樹脂層15を、所定の溶剤で現像すれば、基板14に陽極酸化膜16のパターンのみが残留し、樹脂層15の陽極されない部分は、除去される。なお、パターンが形成された樹脂層15に現像は、ナノインプリント装置から取り出して、行ってもよい。
図2(a)及び(b)は、本発明によるナノインプリント方法によって加工される基板及び樹脂層の構成を説明する図である。
図2(a)に示すように、基板21上にポリシランのような有機高分子材料からなる直接樹脂層22を設けてもよく、この場合には、モールドを用いて樹脂層22に所定のパターンが形成され、このパターンが形成された樹脂層22をマスクとして、エッチングにより、基板21に目的のパターンが形成される。
また、図2(b)に示すように、基板21上にレジスト層23が設けられ、レジスト層23上にポリシランのような有機高分子材料からなる樹脂層22が設けられる。この場合には、モールドを用いて樹脂層22に所定のパターンが形成され、このパターンが形成された樹脂層22をマスクとして、エッチングにより、レジスト層23にパターンが形成され、さらに、そのパターンが形成されたレジスト層23をマスクとして、エッチングにより、基板21に目的のパターンが形成される。
図3(a)〜(d)は、本発明において使用される型としてのパターン電極の構造の例を説明する図である。
本発明にて用いられるパターン電極の構造としては、図3(a)に示されるような、導電性基板101の表面に凹凸構造を有するパターン電極、図3(b)に示されるような、導電性基板102の表面の少なくとも一部分を化学反応又は物理的な埋め込みにより絶縁物103としたパターン電極、図3(c)に示されるような、導電性基板104の表面の少なくとも一部分に絶縁物105を堆積させたパターン電極、図3(d)に示されるような、導電性基板106の表面の凹凸構造の少なくとも一部分を、化学反応又は物理的な埋め込みにより、絶縁物107としたパターン電極などがある。ここで、導電性基板の全体が、必ずしも導電性である必要はなく、絶縁性基板の表面に導電性物質が蒸着又は塗布された導電性基板もまた用いることができる。
次に、本発明における型としてのパターン電極と基体としての基板との間に設けられる間隙(ギャップ)を変動させる手段及び方法を説明する。
(ギャップ制御例1)
ギャップ制御例1は、図4に示す方法による。
図4において、導電性のパターン電極201を直接もしくはスペーサー202を介し、加工対象基板203の上に配置する。パターン電極201上に荷重204を加えた状態で、加工対象基板203とパターン電極201の間に電源205を用いて電圧を印加する。電流計206でモニタしながら、荷重を大きくしていき、電流値が所定の値を示すところで荷重を固定する。この際流れる電流により、加工対象基板203上で、パターン電極201の凸部に対応する場所に電気化学反応が生じ、反応部207と未反応部208を形成し、パターンニングされた基板309が得られる。
パターン電極として、ステンレス基板表面に電子ビームリソグラフィとドライェッチングにより100nmピッチのラインアンドスペースの凹凸パターンを作製したものを用いた。加工対象基板としてSi基板を用いた。スペーサーとして、基板上に膜厚50nmのポリイミド薄膜を形成し、フォトリソグラフィにより、加工対象基板の目的の場所が露出するように窓あけ加工した。パターン電極を加工対象基板にスペーサーを介して接触させた。パターン電極と加工対象基板の間に20Vの電圧を印加した状態で、パターン電極全体に圧力を加えた。電流値をモニターしながら圧力を上昇させると、圧力が50g/mmとなったところで、電流値が急激に上昇し、2Aとなった。このまま、180秒電流を流しつづけた。SEM観察により、パターン電極導電部に対応するSiOパターンが形成されていることが確認された。また、加工対象基板としてGaAs基板を用いた場合には、パターン電極を加工対象基板に直接接触させて荷重をかけ、圧力が2g/mmとなったところで、電流値が急激に上昇し、2Aとなった。このまま、180秒電流を流しつづけた。SEM観察により、パターン電極導電部に対応するGaAs酸化物パターンが形成されていることが確認された。
(ギャップ制御例2)
ギャップ制御例2は図5に示す方法による。
図5において、導電性のパターン電極301を加工対象基板302上に配置する。この際、パターン電極支持ステージ303と加工対象支持ステージ304が、異なる高さを有する絶縁スペーサー310と311によって非平行に配置されているため、それぞれのステージによって支持されているパターン電極301と加工対象基板302の表面は非平行な状態になっている。パターン電極支持ステージ303と加工対象支持ステージ304を接近させると、パターン電極301と加工対象基板302との距離が電気化学反応に適した反応最適領域305が、加工対象基板上に必ず生じる。この状態で加工対象基板302とパターン電極301の間に電源306を用いて電圧を印加する。この際流れる電流により、上記の反応最適領域305において、パターン電極301の凸部に対応する場所に電気化学反応が生じ、反応部307と未反応部308を形成し、パターンニングされた基板309が得られる。
パターン電極として、ステンレス基板表面に電子ビームリソグラフィとドライエッチングにより100nmピッチのラインアンドスペースの凹凸パターンを作製したものを用いた。加工対象基板としてSi基板を用いた。パターン電極を上部ステージに、加工対象基板を下部ステージに取り付け、上部ステージと下部ステージが平行状態から0.05傾くようにスペーサー高さを設定した。上部ステージと下部ステージを近づけ、パターン電極をスペーサーに接触させた。パターン電極と加工対象基板の間に20Vの電圧を印加した状態で、180秒電流を流しつづけた。SEM観察により、加工対象基板の一部にパターン電極導電部に対応するSiOパターンが形成されていることが確認された。
(ギャップ制御例3)
ギャップ制御例3は図6に示す方法による。
図6において、導電性のパターン電極401を直接もしくは絶縁スペーサー402を介して加工対象基板403上に配置する。パターン電極401の一部に荷重404を加える。この際、加工対象基板もしくはパターン電極の材料や厚さに応じた所定の大きさ以上の荷重を加えればよい。電流のモニタや荷重の調整を行う必要はなく、加工対象基板もしくはパターン基板のたわみにより、加工対象基板403の一部に、パターン電極と基板との距離が反応に適したものとなる反応最適領域405が発生する。この状態で、加工対象基板403とパターン電極401の間に電源406を用いて電圧を印加する。この際流れる電流により、上記の反応最適領域405において、パターン電極401の凸部に対応する場所に電気化学反応が生じ、反応部407と未反応部408を形成し、パターンニングされた基板409が得られる。
パターン電極として、ステンレス基板表面に電子ビームリソグラフィとドライエッチングにより100nmピッチのラインアンドスペースの凹凸パターンを作製したものを用いた。加工対象基板としてSi基板を用いた。絶縁スペーサーとして、基板上に膜厚50nmのポリイミド薄膜を形成し、フォトリソグラフィにより、加工対象基板の目的の場所が露出するように窓あけ加工した。周囲に残るポリイミド膜がスペーサーの役割を果たす。パターン電極と加工対象基板を接触させた時に生じるパターン電極もしくは加工対象基板のたわみにより、反応最適距離を有する場所は必ず存在し、さらに、その場所は加圧位置もしくは荷重により制御できるため、ポリイミド膜の厚みは精度を要するものではなく、およそ0.5μmとした。パターン電極を加工対象基板にスペーサーを介して接触させた。パターン電極と加工対象基板の間に20Vの電圧を印加した状態で、先端が球状になったパンチを用いてパターン電極の一部を押し、10g/mmとなるように圧力を加えた。このまま、180秒間電圧を印加しつづけた。加工対象基板上に、図7(a)に示されるような箇所に、パターン電極導電部に対応するSiOパターンが形成されていることがSEM観察により確認された。また、先端が円筒状になったパンチを用いてパターン電極の一部を押し、電圧を印加した場合には、加工対象基板上に、図7(b)に示されるような箇所に、パターン電極導電部に対応するSiOパターンが形成されていることが確認された。また、絶縁スペーサーを用いずに、パターン電極を加工対象基板に直接接触させた場合には、パターン基板と加工対象が直接接触した場所でなく、加圧部を中心とするパターン基板のたわみにより適当なギャップが生じた場所にパターンが転写された。パターン電極と加工対象基板の間に20Vの電圧を印加した状態で、先端が球状になったパンチを用いてパターン電極の一部を押し、50g/mmとなるように圧力を加えた。スペーサーを介してパターン基板と加工対象を直接接触させた場合に比べ高い圧力を必要としたのは、パターン基板と加工対象の間に空間が少なく、パターン基板もしくは加工対象に、たわみが発生しにくいためである。このまま、180秒間電圧を印加しつづけた。上記の図7(a)と類似した箇所に、パターン電極導電部に対応するSiOパターンが形成されていることがSEM観察により確認された。また、先端が円筒状になったパンチを用いてパターン電極の一部を押し、電圧を印加した場合にも、上記の図7(b)と類似した箇所に、パターン電極導電部に対応するSiOパターンが形成されていることが確認された。
(ギャップ制御例4)
ギャップ制御例4は図8に示す方法による。
図8において、導電性のパターン電極501を直接もしくは絶縁スペーサー502を介して加工対象基板503上に配置する。パターン電極501の一部に荷重504を加える。この際、加工対象基板もしくはパターン電極の材料や厚さに応じた所定の大きさ以上の荷重を加えればよい。電流のモニタを行う必要はなく、加工対象基板もしくはパターン基板のたわみにより、加工対象基板503の一部に、パターン電極と基板との距離が反応に適したものとなる反応最適領域A505が発生する。この状態で、加工対象基板503とパターン電極501の間に電源506を用いて電圧を印加する。この際流れる電流により、上記の反応最適領域A505において、パターン電極501の凸部に対応する場所に電気化学反応が生じ、パターンA507が形成される。次に、荷重を変化させると、加工対象基板もしくはパターン基板のたわみが変化し、パターン電極と基板との距離が反応に適したものとなる反応最適領域は反応最適領域B508に移動する。従って、反応最適領域B508にパターンB509が形成される。荷重の変化を連続的に行うことにより、全面にわたりパターンが形成されたパターン形成基板510を得ることができる。
パターン電極として、ステンレス基板表面に電子ビームリソグラフィとドライエッチングにより100nmピッチのラインアンドスペースの凹凸パターンを作製したものを用いた。加工対象基板としてSi基板を用いた。絶縁スペーサーとして、基板上に膜厚50nmのポリイミド薄膜を形成し、フォトリソグラフィにより、加工対象基板の目的の場所が露出するように窓あけ加工した。パターン電極を加工対象基板にスペーサーを介して接触させた。パターン電極と加工対象基板の間に20Vの電圧を印加した状態で、先端が球状になったパンチを用いてパターン電極の一部を押し、15g/mmとなるように圧力を加え、さらに、パンチにかかる圧力を1g/mm/秒の割合で減少させながら、10分間電圧印加と加圧を続けた。加工対象基板上、図9(a)に示される箇所にパターン電極導電部に対応するSiOパターンが形成されていることがSEM観察により確認された。また、先端が円筒状になったパンチを用いてパターン電極の一部を押し、電圧を印加した場合には、加工対象基板上、図9(b)に示される箇所にパターン電極導電部に対応するSiOパターンが形成されていることがSEM観察により確認された。また、パターン電極を加工対象基板に直接接触させた場合には、パターン基板と加工対象が直接接触した場所でなく、加圧部を中心とするパターン基板のたわみにより適当なギャップが生じた場所にパターンが転写された。パターン電極と加工対象基板の間に20Vの電圧を印加した状態で、先端が球状になったパンチを用いてパターン電極の一部を押し、50g/mmとなるように圧力を加え、さらに、パンチにかかる圧力を1g/mm/秒の割合で減少させながら、10分間電圧印加と加圧を続けた。スペーサーを介してパターン基板と加工対象を直接接触させた場合に比べ高い圧力を必要としたのは、パターン基板と加工対象の間に空間が少なく、パターン基板もしくは加工対象に、たわみが発生しにくいためである。このまま、10分間電圧印加と荷重変化を続けた。上記の図9(a)と類似した箇所に、パターン電極導電部に対応するSiOパターンが形成されていることがSEM観察により確認された。また、先端が円筒状になったパンチを用いてパターン電極の一部を押し、電圧を印加しながら、荷重変化させた場合にも、上記の図9(b)と類似した箇所に、パターン電極導電部に対応するSiOパターンが形成されていることがSEM観察により確認された。
(ギャップ制御例5)
ギャップ制御例5は図10に示す方法による。
図10において、導電性のパターン電極601を直接もしくは絶縁スペーサー602を介して加工対象基板603上に配置する。パターン電極601の加圧位置A604に荷重605を加える。この際、加工対象基板もしくはパターン電極の材料や厚さに応じた所定の大きさ以上の荷重を加えればよい。電流のモニタを行う必要はなく、加工対象基板もしくはパターン基板のたわみにより、加工対象基板603の一部に、パターン電極と基板との距離が反応に適したものとなる反応最適領域A606が発生する。この状態で、加工対象基板603とパターン電極601の間に電源607を用いて電圧を印加する。この際流れる電流により、上記の反応最適領域A606において、パターン電極601の凸部に対応する場所に電気化学反応が生じ、パターンA608が形成される。次に、加圧位置を加圧位置A604から加圧位置B609に変化させると、加工対象基板もしくはパターン基板のたわみが変化し、パターン電極と基板との距離が反応に適したものとなる反応最適領域は反応最適領域B610に移動する。従って、反応最適領域B610にパターンB611が形成される。加圧位置の変化を連続的に行うことにより、全面にわたりパターンが形成されたパターン形成基板612を得ることができる。
パターン電極として、ステンレス基板表面に電子ビームリソグラフィとドライエッチングにより100nmピッチのラインアンドスペースの凹凸パターンを作製したものを用いた。加工対象基板としてSi基板を用いた。絶縁スペーサーとして、基板上に膜厚50nmのポリイミド薄膜を形成し、フォトリソグラフィにより、加工対象基板の目的の場所が露出するように窓あけ加工した。パターン電極を加工対象基板にスペーサーを介して接触させた。パターン電極と加工対象基板の間に20Vの電圧を印加した状態で、先端が球状になったパンチを用いてパターン電極の一部を押し、10g/mmとなるように圧力を加え、さらに、パンチを一定方向に5μm/秒の速度で移動した。このまま、10分間電圧印加とパンチの移動を続けた。加工対象基板上、図11(a)に示される箇所にパターン電極導電部に対応するSiOパターンが形成されていることがSBM観察により確認された。また、先端が円筒状になったパンチを用いてパターン電極の一部を押し、電圧を印加した場合には、加工対象基板上、図11(b)に示される箇所にパターン電極導電部に対応するSiOパターンが形成されていることがSEM観察により確認された。また、パターン電極を加工対象基板に直接接触させた場合には、パターン基板と加工対象が直接接触した場所でなく、加圧部を中心とするパターン基板のたわみにより適当なギャップが生じた場所にパターンが転写された。パターン電極と加工対象基板の間に20Vの電圧を印加した状態で、先端が球状になったパンチを用いてパターン電極の一部を押し、50g/mmとなるように圧力を加えた。スペーサーを介してパターン基板と加工対象を直接接触させた場合に比べ高い圧力を必要としたのは、パターン基板と加工対象の間に空間が少なく、パターン基板もしくは加工対象に、たわみが発生しにくいためである。さらに、パンチを一定方向に5μm/秒の速度で移動した。このまま、10分間電圧印加とパンチの移動を続けた。上記の図11(a)と類似した箇所に、パターン電極導電部に対応するSiOパターンが形成されていることがSEM観察により確認された。また、先端が円筒状になったパンチを用いてパターン電極の一部を押し、電圧を印加しながら、パンチを移動させた場合にも、上記の図11(b)と類似した箇所に、パターン電極導電部に対応するSiOパターンが形成されていることがSEM観察により確認された。
シリコン基板上に公知の電子線リソグラフィー法を用いて50〜300nm幅のレジストパターンを形成した。シリコン層を塩素プラズマで200nmの深さにエッチング加工した後、レジストを酸素プラズマで除去してシリコンモールドを形成した。
シリコン基板上にジメチルポリシランの5%キシレン溶液を用いてスピン塗布法により100nmの厚さの被膜を形成し、被膜を設けた基板を上記のように形成したモールドとともに20%に湿度制御されたチャンバに導入した。モールドと基板の平行度をチェックした後、0.5MPaの押しつけ圧力で加重をかけながら、モールドとシリコン基板との間に10Vの電圧を2分間印加した。ジメチルポリシラン膜のモールドを下降させた部分は、酸化膜になった。この後、基板をナノインプリント装置から取り出し、トルエンで現像した。このようにして、シリコン基板上にシロキサンに変換されたジメチルポリシランのパターンを形成することができた。
この後、塩素ガスのエレクトロンサイクロトロン共鳴プラズマを用いて基板をエッチングすることにより、モールドパターンに相当する基板パターンを得ることができた。この結果、50〜300nm幅のパターンを基板に欠損なく形成することができた。
シリコン基板上に厚さ100nmのタンタル金属層を形成した。この後、厚さ500nmの市販のフォトレジスト層モールドとシリコン基板との間に(東京応化製オFPR−800)を形成し、さらにこの上に100nmの厚さのジメチルポリシラン膜をスピン塗布法により形成した。実施例1と同様にしてモールドを基板にゆっくり押しつけながらモールドと基板との間に10Vの電圧を2分間印加した。ジメチルポリシラン膜のモールドを降下させた部分は、酸化膜になった。この後、基板をナノインプリント装置から取り出し、キシレンで現像した。このようにして、シリコン基板上にシロキサンに変換されたジメチルポリシランのパターンを形成することができた。
この後、酸素ガスの反応性イオンエッチングによりフォトレジスト層を、続いて六フッ化硫黄ガスのエレクトロンサイクロトロン共鳴プラズマを用いて基板を、エッチングすることにより、モールドパターンに相当するタンタル膜パターンを得ることができた。この結果、50〜300nm幅のパターンを基板に欠損なく形成することができた。
シリコン基板上に公知の電子線リソグラフィー法を用いて50〜300nmの幅のレジストパターンを形成した。シリコン層を塩素プラズマで200nmの深さにエッチング加工した後、レジストを酸素プラズマで除去して、シリコンモールドを形成した。
シリコン基板上にジメチルポリシランの5%キシレン溶液を用いてスピン塗布法により100nmの厚さの被膜を形成し、被膜を設けた基板を上記のように形成したモールドとともに20%に湿度制御されたチャンバに導入した。モールドの温度を10℃にするとともに、モールドとシリコン基板との間に20Vの電圧をパルス印加した。モールドと基板の平行度をチェックした後、モールドと基板との間の距離を、1mmから0.1mm/分の速度で減少させ、モールドを基板に向かって降下させた。0.5MPaの押しつけ圧力で加重をかけながら、モールドの凸部を完全に基板に密着させた。これを2回繰り返した。モールドを上昇させるとともに次のチップ位置にモールドを移動させて、同様にモールドを降下させた。ジメチルポリシラン膜のモールドを下降させた部分は、酸化膜になった。この後、基板をナノインプリント装置から取り出し、トルエンで現像した。このようにして、シリコン基板上にシロキサンに変換されたジメチルポリシランのパターンを形成することができた。
本実施例では、ポリシランとしてジメチルポリシランを用いたが、ポリシランは、これに限定されるものではなく、ジフェニルポリシラン等の脂環や芳香族環を側鎖に有するポリシラン、ジブチルポリシラン等の炭素数が二個以上の脂肪族基を有するポリシランも用いることができる。また、メチルフェニルポリシラン等のケイ素に結合する二個の側鎖が、互いに異なる基であるポリシランも勿論用いることができる。
図12は、基板に設けられた樹脂層とモールドの凸部との間の間隙の大きさと基板に転写されたパターンの数との関係を示す図である。図12の横軸は、基板に設けられた樹脂層とモールドの凸部との間の間隙の大きさ[μm]であり、図12の縦軸は、基板に転写されたパターンの数である。図12に示すように、基板に設けられた樹脂層にパターンを転写するためには、基板に設けられた樹脂層とモールドの凸部との間に設けられる間隙(ギャップ)に好適な範囲が存在することが確認された。具体的には、基板に設けられた樹脂層とモールドの凸部との間に設けられる間隙の大きさは、好ましくは、0.1μm〜1.2μmであり、より好ましくは、0.3μm〜0.7μmであった。
所望の位置に必要な数だけ酸化膜を形成した後、基板をチャンバから取り出し、塩素ガスのエレクトロンサイクロトロン共鳴プラズマを用いて基板をエッチングすることにより、モールドパターンに相当する基板パターンを得ることができた。この結果、50〜300nm幅のパターンを基板に欠損なく形成することができた。
(a)〜(d)は、本発明によるナノインプリント方法の例を説明する図である。 (a)及び(b)は、本発明によるナノインプリント方法によって加工される基板及び樹脂層の構成を説明する図である。 本発明において使用される型としてのパターン電極の構造の例を説明する図である。 本発明におけるギャップ制御例1を説明する図である。 本発明におけるギャップ制御例2を説明する図である。 本発明におけるギャップ制御例3を説明する図である。 (a)及び(b)は、本発明におけるギャップ制御例3に従って形成されるパターンを説明する図である。 本発明におけるギャップ制御例4を説明する図である。 (a)及び(b)は、本発明におけるギャップ制御例3に従って形成されるパターンを説明する図である。 本発明によるギャップ制御例5を説明する図である。 (a)及び(b)は、本発明におけるギャップ制御例5に従って形成されるパターンを説明する図である。 基板に設けられた樹脂層とモールドの凸部との間の間隙の大きさと基板に転写されたパターンの数との関係を示す図である。 従来のインプリントリソグラフィの工程を説明する図である。
符号の説明
11 モールド
12 電圧制御系
13 温度調節機構
14 基板
15 樹脂層
16 陽極酸化膜
21 基板
22 樹脂層
23 レジスト層
101,102,104,106 導電性基板
103,105,107 絶縁物
201,301,401,501,601 パターン電極
202,402,502,602 スペーサー
203,302,403,503,603 加工対象基板
204,404,504,605 荷重
205,306,406,506,607 電源
206 電流計
207,307,407 反応部
208,308,408 未反応部
209,409 パターン形成基板1
303 パターン電極支持装置
304 加工対象支持ステージ
305,405 反応最適領域
309,510,612 パターン形成基板
505,606 反応最適領域A
507,608 パターンA
508,610 反応最適領域B
509,611 パターンB
604 加圧位置A
609 加圧位置B
1001 モールド
1002 レジスト膜

Claims (6)

  1. 樹脂を含む基体又は基体に設けられた樹脂を含む層に、型を用いてパターンを形成するナノインプリント方法において、
    該樹脂を含む基体又は基体に設けられた樹脂を含む層に該型を対向させ、且つ、該樹脂を含む基体又は基体に設けられた樹脂を含む層と該型との間に電圧を印加することを含むことを特徴とするナノインプリント方法。
  2. 前記基体に設けられた樹脂を含む層に、前記型を用いてパターンを形成する場合であって、
    前記基体及び前記樹脂を含む層の間にレジストを含む層をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のナノインプリント方法。
  3. 前記樹脂は、ポリシランを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載のナノインプリント方法。
  4. 前記型と前記樹脂を含む基体又は基体に設けられた樹脂を含む層との間に間隙を設ける ことを含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のナノインプリント方法。
  5. 前記型及び前記樹脂を含む基体又は基体に設けられた樹脂を含む層の少なくとも一方に水分を付着させることをさらに含むことを特徴とする請求項3又は4に記載のナノインプリント方法。
  6. 前記型及び前記樹脂を含む基体又は基体に設けられた樹脂を含む層の少なくとも一方の温度を、露点温度以下の温度に制御することをさらに含むことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のナノインプリント方法。
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