JPH0785860B2 - 平削り盤におけるレールの芯出し装置 - Google Patents

平削り盤におけるレールの芯出し装置

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JPH0785860B2
JPH0785860B2 JP4308306A JP30830692A JPH0785860B2 JP H0785860 B2 JPH0785860 B2 JP H0785860B2 JP 4308306 A JP4308306 A JP 4308306A JP 30830692 A JP30830692 A JP 30830692A JP H0785860 B2 JPH0785860 B2 JP H0785860B2
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rail
centering device
centering
chuck
electromagnetic
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幸夫 笹原
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株式会社富士製作所
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は平削り盤によるレール特
にエレベータレールの切削作業を高精度に能率良く行う
ための芯出し装置に関する。
【0002】
【従来の技術】エレベータ用のレールは図10に示され
るような形状であり、レール1の上面2、両側面3、4
及びこれら上面と両側面との境面をなす傾斜面5、6を
切削して高精度に仕上げる必要がある。
【0003】従来より、このようなエレベータレールの
加工には、平削り盤が用いられている。すなわち、工作
物を平削り盤のテーブル上に固定し、テーブルの運動方
向と直角方向に間欠送りされるバイトによって所要の切
削を行っている。この際の切削を高精度に仕上げるため
には、バイトに対して工作物を正確に芯出し(センタリ
ング)してテーブル上に固定することが不可欠となる。
【0004】従来一般に行われている芯出し方法は、図
11及び図12に示すように、テーブルaの上面におい
て、レール工作物1を固定すべき位置の両側にT形溝b
とcをテーブルa長手方向に沿って形成し、これらT形
溝にレールサイズに応じたコマdとクランプeを装着
し、コマによって位置決めしつつ、クランプを手動や油
圧作動させて工作物1の土台部分7を挟み込んで固定す
るものであった。
【0005】また、他の芯出し方法として、図13に示
すように、テーブルaの長さ方向に所定間隔を置いてマ
グネットfを複数固定し、この上に工作物1を吸着固定
するようにしたものにおいて、マグネット間のスペース
にレールサイズに応じた位置決め装置gを設置するもの
も提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前者の方法
によるときは、工作物1をバイトで切削する際に生ずる
切り粉がテーブルaに形成されるT形溝bとcに入り込
み、またこれらT形溝に設置されるコマdとクランプe
に絡み付く等の現象が発生し、掃除に手間取るという問
題があった。また、切削途中で運転を止めて掃除をしな
ければならない場合もあり、作業効率や歩留まりの点で
も好ましくないものであった。
【0007】後者の方法においてはテーブルa自体に溝
は形成されないが、工作物1の取付面がフラットでない
ことは同様であり、切り粉がマグネットf間の下部スペ
ースに入り込んだり、位置決め装置gに絡み付いたりす
るため、同様の問題を生ずるものであった。
【0008】また、上述の従来例はいずれも、工作物1
の位置決めをその土台部分7を基準として行うが、土台
部分7が正確にセンタリングされたとしても、本来切削
の対象となる本体部分(上面2、両側面3、4、傾斜面
5、6によって規定される上方部分)のセンタリング精
度が損なわれることがあった。
【0009】更には、エレベータレールには種々の規定
寸法のものがあり、上述の従来例によるときは、工作物
1のサイズに応じて異なるコマdや位置決め装置gを用
いなければならず、面倒であると共に製品コストの上昇
を伴うものであった。
【0010】
【課題を解決するための手段】従って、本発明は、上記
従来技術の問題点を解消し、少なくとも切削作業中には
平削り盤上におけるレール工作物の載置面から凹凸をな
くして完全にフラットとなり、高精度の切削作業を達成
すると共に切屑の除去を簡単に行うことのできる新規な
構成の芯出し装置を提供することを目的とする。
【0011】 この目的を達成するため、本発明によ
る平削り盤におけるレールの芯出し装置は、平削り盤の
テーブル上に配置される複数の電磁式マグネットチャッ
クと、該電磁式マグネットチャック上に直交してテーブ
ル長手方向に配置されるレール該電磁式マグネットチ
ャック上の部分において所定の軸心位置に位置決めする
ためのセンタリング装置とからなり、該センタリング装
置は、該電磁式マグネットチャックの上方に突出してレ
ールの両側面を挟み込む作動位置と下方に退避する退避
位置との間を昇降可能なクランプ手段と、該クランプ手
段の昇降に連動して開閉するものであってその閉じた状
態において該電磁式マグネットチャックの上面と実質的
に隙間なく面一となるカバーとを有して構成されること
を特徴とする。
【0012】 また、本願発明のレールの芯出し装置
におけるセンタリング装置を、レールの前端部及び後端
部をそれぞれセンタリングする前端部及び後端部センタ
リング装置と、レールの所定中間部をセンタリングする
中間部センタリング装置とから構成することができる。
【0013】 この場合において、前端部及び後端部セ
ンタリング装置は、上記のように、作動位置と退避位置
との間を昇降可能なクランプ手段と、該クランプ手段の
昇降に連動して開閉して閉じたときには電磁式マグネッ
トチャックの上面と実質的に隙間なく面一となるカバー
とを有して構成される。
【0014】 また、中間部センタリング装置は、電磁
式マグネットチャックの上方においてテーブル長手方向
に移動可能な移動体と、電磁式マグネットチャック上に
載置されるレールの両側面を挟み込む作動位置と上方に
退避する退避位置との間を昇降可能に移動体に設けられ
るクランプ手段とを有して構成される。
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】 更に、前端部及び後端部センタリング装
置並びに中間部センタリング装置を駆動制御する手段を
備え、該駆動制御手段により、前端部及び後端部センタ
リング装置を同時に作動してレールの前端部及び後端部
を同時にクランプしセンタリングした後、該レールの前
端部及び後端部を載置する電磁式マグネットチャックを
着磁してレール前端部及び後端部を吸着固定し、次い
で、中間部センタリング装置を作動してレールの所定中
間部をクランプしセンタリングした後、該レールの所定
中間部を載置する電磁式マグネットチャックを着磁して
レール中間部を吸着固定するよう制御することができ
る。
【0019】更に、切削時に生ずる切屑や切削液を除去
するためのワイパーを設けることができる。
【0020】
【作用】レールの所定箇所をセンタリングするセンタリ
ング装置と、該センタリング装置によりセンタリングさ
れた該所定箇所に対応する位置の電磁式マグネットチャ
ックとの組み合わせによる芯出し装置である。
【0021】レールが載置される電磁式マグネットチャ
ックの上面は完全にフラットであり、しかもセンタリン
グ装置はいずれも芯出し作業が完了した後には隠蔽され
又は退避されるので、平削り盤による切削作業の邪魔に
なることがなく、切削によって生ずる切屑や切削液の除
去作業が容易に行われる。
【0022】前端部及び後端部センタリング装置により
レールの前端部及び後端部を同時に芯出しした後に、中
間部センタリング装置によりレールの所定の中間部を順
次芯出ししてゆくものであり、長尺レールの芯出しを全
長に亙って高精度に能率良く行うことができる。
【0023】
【実施例】図1及び図2はエレベータレールを切削加工
するための平削り盤と共に用いられる本発明の一実施例
による芯出し装置の構成を示す。
【0024】平削り盤10自体は公知の構成であって、
固定されたベッド12と、ベッド上に長手方向に水平往
復運動可能に設けられるテーブル14と、ベッドの略中
間位置において両側から垂立されるコラム16と、テー
ブルの上方においてコラム間に横架されるクロスビーム
18と、クロスビームに沿って移動可能に装着される多
数のバイト20を有するユニット22とが設けられてい
る。
【0025】ベッド12に対してテーブル14を水平運
動させるための駆動手段や、ユニット22をクロスビー
ム18に対して水平及び垂直方向に移動させるための駆
動手段はいずれも周知の構成のものを採用することがで
き、図示からは省略されている。
【0026】図中の符号Mはベッド12の長手方向基準
位置であり、従ってベッド12は図示よりも更に右方向
に延長しているが、図示の都合上かかる延長部分は省略
されている。
【0027】図示の例では、12本のエレベータレール
を一括して同時に切削加工することのできる平削り盤1
0として示されている。
【0028】この平削り盤10により切削されるべきエ
レベータレールに対しては、本発明の一実施例による芯
出し装置30によって予め所定の芯出し作業が行われ
る。以下この芯出し装置30の構成について詳述する。
【0029】テーブル14の上面には、その幅方向に延
長する板状の電磁式マグネットチャック32(32a〜
32f)が所定間隔を置いて複数本帯状に被着されてい
る。多数(12本)のエレベータレールは、これら電磁
式マグネットチャック32上に載置された状態で、テー
ブル幅方向に略所定間隔を置いて並置される。
【0030】本実施例では、電磁式マグネットチャック
32同士の間のスペースに面一に鉄板34を載せて隙間
をなくしている。これは、エレベータレールを安定支持
するのに役立つと共に、バイト20による切削時に生ず
る切り粉の排出を容易にする。鉄板34を用いることに
代えて、多数の電磁式マグネットチャックを隙間なく敷
き詰めてテーブル14上に配置しても良い。
【0031】芯出し装置30には第1乃至第3のセンタ
リング装置が設けられる。第1のセンタリング装置36
と第2のセンタリング装置38は、テーブル14の前方
及び後方にそれぞれ略密着して設置されエレベータレー
ルの前端部及び後端部をそれぞれ芯出し処理する。
【0032】これら前端部センタリング装置36及び後
端部センタリング装置38の構成は実質的に同一である
ので、以下、前端部センタリング装置36について図3
を参照しながら説明する。
【0033】前端部センタリング装置36は、平削り盤
10のベッド12上に、テーブル14の前端部(図1に
おいて右端)に接して配置され、テーブル14と略等し
い幅寸法を有するケーシング40内に収容される。ケー
シング40には、その上面を閉塞するカバー42が開閉
可能に設けられる。
【0034】ケーシング40の底面41上にはシリンダ
44が設置され、そのピストンロッド46の前方上面側
には、ピニオン50と噛合するラック48が形成されて
いる。
【0035】ピニオン50の回転軸52にアーム54が
取り付けられている。アーム54の先端は作動体56の
図示右端下方に設けられる軸58に枢支されている。
【0036】以上の構成により、ピストンロッド46の
運動に伴って軸52に連結されるアーム54が回転し、
作動体56が昇降移動し、支持ロール60によって支持
されるカバー42を開閉する。図3はピストンロッド4
6が最も前方に突出した状態を示しており、この位置か
ら後退するようにシリンダ44が油圧作動されることに
より、ピニオン50が図示時計方向に回転し、アーム5
4も同方向に回転して同図に仮想線で示す位置を占め
る。このとき、カバー42は同図に仮想線で示される位
置となってケーシング40を閉塞し、この状態において
カバー42はテーブル14上の電磁式マグネットチャッ
ク32(及び鉄板34)と面一となる。
【0037】アーム54に平行に第2のアーム61が設
けられ、固定軸62と作動体56の略中央部下方に設け
られる軸63との間に回動自在に連結されている。この
アーム62は、上記したアーム54の運動に連動して回
転し、作動体56を安定的に支持する。
【0038】作動体56及びこれを支持するアーム5
4、61は切削加工すべきエレベータレールの個数に対
応して設けられ、本実施例では12個の作動体56及び
アーム54、61が設けられる。テーブル14の幅寸法
が大きい場合にはこれら駆動手段を適当に分割して設け
ることができ、本実施例では、幅方向中心から2つに分
割し、それぞれにシリンダ44を1個設け、各シリンダ
により同時に6個の作動体56を作動するように構成し
ている。この場合、各シリンダ44を同期して作動させ
るための駆動制御装置(図示せず)が必要となる。
【0039】以下更に図4及び図5を参照すると、各作
動体56にはシリンダ64が内蔵され、そのピストンロ
ッド66の先端部両側面に形成されるラック68、68
にはそれぞれピニオン70、70が噛合される。これら
ピニオン70、70の回転軸72、72にはそれぞれア
ーム74、74が連結され、アーム先端の対向する内側
面にはクランプピン76、76が取り付けられている。
【0040】従って、ピストンロッド66を後退させる
方向にシリンダ64を油圧作動することにより、ピニオ
ン70、70及びアーム74、74がそれぞれ同図に示
す方向に回転し、クランプピン76、76が互いに近接
する。かくして、エレベータレール1の両側面3、4が
これらクランプピン76、76によってクランプされ、
位置決めされる。当然のことながら、ピストンロッド6
6の中心軸67はエレベータレール1の両側面3、4及
び両傾斜面5、6を切削すべきバイト20、20間の中
心線に合致するよう、予め各作動体56の位置が設定さ
れており、また各作動体56におけるシリンダ64は駆
動制御装置により同期して作動されるので、上記位置決
めによって全てのエレベータレール1について同時にそ
の前端部を正確にセンタリングすることができる。
【0041】図5において符号14aはテーブル14の
前端面を示している。
【0042】第2のセンタリング装置即ち後端部センタ
リング装置38は、上述した前端部センタリング装置3
6と同様の構成を有するが、対称の向きにテーブル14
の後端部(図1において左端)に接して設置される。後
端部センタリング装置38によって、同様にして、電磁
式マグネットチャック32上に載置される各エレベータ
レール1の後端部が同時に且つ正確にセンタリングされ
る。
【0043】第3のセンタリング装置は、これら第1及
び第2のセンタリング装置36、38により前端部及び
後端部を正確にセンタリングされた各エレベータレール
1の中間部分を数箇所順次センタリングするために用い
られる。
【0044】この第3のセンタリング装置即ち中間部セ
ンタリング装置80は、図6及び図7に示されるよう
に、平削り盤10におけるクロスビーム18の前方端に
設けられるシリンダ82によって昇降駆動される取付板
84を有する。同図には、取付板84が最下方位置に下
降している状態を示し、この位置において後述するエレ
ベータレール中央部のセンタリングが行われる。
【0045】取付板84の前面には、切削加工すべきエ
レベータレール1の個数に応じた数、即ち本実施例では
12個の作動体86が取り付けられる。
【0046】各作動体86にはシリンダ88が内蔵さ
れ、そのピストンロッド90の先端部両側面に形成され
るラック(図示せず)にはそれぞれピニオン94、94
が噛合される。これらピニオンの回転軸96、96には
それぞれアーム98、98が連結され、アーム先端の対
向する内側面にはクランプローラ100、100が取り
付けられている。ラックとピニオンとの噛合を介してク
ランプローラを作動させる構成は、特に図5に示される
前端部センタリング装置36の作動体56におけると同
様であるので、詳細は省略する。
【0047】かくして、ピストンロッド90を上昇させ
るようにシリンダ88を油圧作動することにより、ピニ
オン94、94及びアーム98、98が図7に示される
位置からそれぞれクランプローラ100、100を互い
に近接させるように対向方向に回転する。
【0048】よって、エレベータレール1の両側面3、
4がこれらクランプローラ100、100によってクラ
ンプされ、位置決めされる。ピストンロッド90の中心
軸91はエレベータレール1の両側面3、4及び両傾斜
面5、6を切削すべきバイト20、20間の中心線に合
致するよう、予め各作動体86の位置が設定されてお
り、また各作動体86におけるシリンダ88は駆動制御
装置により同期して作動されるので、上記位置決めによ
って全てのエレベータレール1について同時にその所定
の中央部を正確にセンタリングすることができる。
【0049】符号102は切屑除去装置であり、ユニッ
ト22の前方においてクロスビーム18に付設されてい
る。
【0050】この切屑除去装置102は、図8に示すよ
うに、クロスビーム18から垂下されるロッド103に
スプリング104を介して連結される押さえ板106
に、スカート状のワイパー108と、一対の帯状のワイ
パー110、112を取り付けてなる。バイト20によ
る切削後の切屑や切削液を除去するためにロッド103
がクロスビーム18から下降したときに、これらワイパ
ー108、110、112は電磁式マグネットチャック
32及び鉄板34の上面に圧接され、図中に矢印Fで示
される方向へのテーブル14の前進に伴って切屑や切削
液を案内し、テーブルの後方に設けられるバケット24
(図1)内に排出する。既述したところから明らかなよ
うに、電磁式マグネット32及び鉄板34の上面は完全
にフラットであって凹凸が一切ないので、これらワイパ
ーによる切屑及び切削液の除去は極めて効率的であり容
易に行われる。
【0051】ワイパー108は主として切削液を除去
し、ワイパー110、112は主として切屑を除去する
作用を果たす。ワイパー110、112は図9に示すよ
うに両側方部がテーブル前進方向Fに対して後退するよ
う翼状をなしているので、切屑を中心方向に収束させつ
つバケット24まで運ぶ作用を果たす。
【0052】以下に本実施例による芯出し装置30の作
動について説明する。
【0053】所定本数(本実施例では12本)のエレベ
ータレール1の工作物を、平削り盤10のテーブル14
上、より正確に言えば電磁式マグネットチャック32及
び鉄板34上に並べて載置する。エレベータレール1は
ユニット22による高精度切削のために所定位置に所定
間隔で並置される必要があるが、これは後述の芯出し装
置30によって達成されるので、この時点では大体の位
置決めが達成されれば良い。
【0054】次いで、第1及び第2のセンタリング装置
36、38を作動させて各エレベータレール1の前端部
及び後端部について芯出しを行う。前端部センタリング
装置36と後端部センタリング装置38の作動は対称で
あるから、以下前端部センタリング装置36について説
明すると、この時点では図3において仮想線で示される
収納位置にある前端部センタリング装置36を、シリン
ダ44を油圧作動させてピストンロッド46を伸長さ
せ、そのラック48とピニオン50との噛合を介してア
ーム54(及び補助のアーム62)を反時計方向(図
3)に回転させて、図4に実線で示される作動位置とす
る。これにより、カバー42が開き、各エレベータレー
ルに対応して設けられる作動体56が持ち上がり、その
先端のクランプピン76、76が第1のマグネットチャ
ック32a上に突出して、各エレベータレールの前端部
の両側面3、4を挟む状態となる(図3、図4)。
【0055】この状態にて、各作動体56におけるシリ
ンダ64を同時に油圧作動させ、そのピストンロッド6
6を後退(図4及び図5)させることにより、クランプ
ピン76、76が互いに近接する方向に回転し、エレベ
ータレール前端部の両側面3、4をクランプする。
【0056】以上のようにして、各エレベータレール1
の前端部が第1のマグネットチャック32a上において
センタリング状態にクランプされる。
【0057】同様にして後端部センタリング装置38も
作動され、各エレベータレールの後端部が第6のマグネ
ットチャック32f上においてセンタリング状態にクラ
ンプされる。
【0058】次いで、マグネットチャック32a、32
fを着磁させることにより、各エレベータレール1のク
ランプされている前後端の部分がこれらマグネットチャ
ック32a、32f上に吸着固定される。
【0059】このようにして、各エレベータレール1の
前後端部分をセンタリング状態に固定した後、第3の中
間部センタリング装置80を作動して各エレベータレー
ル1の所定の中間部について順次芯出しを行う。この作
業は次のようにして行われる。
【0060】まず、シリンダ82を油圧作動して中間部
センタリング装置80を図6の位置まで下降させた後、
テーブル14を図1の位置から矢印F方向に移動して、
第2のマグネットチャック32bが中間部センタリング
装置80の直下に到達したときにテーブル14を停止さ
せる。
【0061】この位置にて、中間部センタリング装置8
0における各作動体86に内蔵されるシリンダ88を同
時に油圧作動してピストンロッド90を後退させると、
クランプローラ100、100が互いに近接する方向に
回転し、各エレベータレール1の両側面3、4に圧接さ
れる。この状態にてマグネットチャック32bを着磁す
ることにより、第2のマグネットチャック32b上のエ
レベータレール部分について芯出しが行われる。
【0062】次いで、第3のマグネットチャック32c
が中間部センタリング装置80の直下位置となるよう
に、テーブル14を移動させる。そして、同様にしてク
ランプローラ100、100により第3のマグネットチ
ャック32c上のエレベータレール部分を芯出しする。
【0063】以下同様に第4のマグネットチャック32
d及び第5のマグネットチャック32e上の部分につい
て順次芯出し作業を行う。
【0064】第2のマグネットチャック32b上におい
て各エレベータレール1の両側面3、4をクランプする
状態とされた各作動体86は、第5のマグネットチャッ
ク32e上の部分についての芯出し作業が完了するま
で、このクランプ状態に維持される。これにより、各エ
レベータレール1は、マグネットチャック上にない部分
についても、中間部センタリング装置80の移動時に自
動的にセンタリングされ、エレベータレールが蛇行状態
に載置されることを防止している。クランプローラ10
0は自在に回転するものであり、エレベータレール1に
対する作動体86の相対移動を円滑にすることに役立っ
ている。
【0065】以上のようにして、まず各エレベータレー
ルの前端部及び後端部についての芯出し作業を前端部セ
ンタリング装置36及び後端部センタリング装置38に
よって同時に行い、その後、本実施例では4カ所の中間
部においての芯出し作業を順次中間部センタリング装置
80によって行うことによって、所定の芯出し作業が完
了する。
【0066】芯出し作業完了後、前端部センタリング装
置36及び後端部センタリング装置38は、前端部セン
タリング装置36について図3に仮想線で示される収納
位置とされると共に、中間部センタリング装置80はシ
リンダ82の油圧作動により切削作業に邪魔にならない
位置まで上昇退避される。
【0067】平削り盤10のバイト20による切削作業
については従来と同様であるので、説明を省略する。
【0068】バイト20による切削作業の結果生じた切
屑は、2種のワイパー108、110、112を有する
切屑除去装置102によってテーブル14の後方に案内
され、バケット24に排出される。切削作業中におい
て、前端部センタリング装置36及び後端部センタリン
グ装置38はいずれも収納位置にあり、カバー42が閉
じられて、テーブル14上の電磁式マグネットチャック
32及び鉄板34と完全に面一とされているので、ワイ
パーによる切屑及び切削液の排出作業に対して邪魔にな
る凹凸物がなく、円滑な除去が約束される。
【0069】
【発明の効果】本発明によれば、切削すべきエレベータ
レールの芯出し作業が効率的に行われるため、所要の高
精度の切削が可能となる。
【0070】テーブル上に複数並置される各エレベータ
レールの前端部及び後端部について、前端部センタリン
グ装置と後端部センタリング装置とにより同時に芯出し
作業が達成され、しかも、これら前端部センタリング装
置及び後端部センタリング装置は、芯出し作業終了後に
はテーブルと面一状態となるので、切削作業中にはテー
ブル上に一切突起物がなく、切屑等の除去作業が円滑に
行われる。
【0071】更に、各エレベータレールの中間部を芯出
しする中間部センタリング装置は、平削り盤のクロスビ
ームに昇降可能に取り付けられ、芯出し作業終了後には
上方に退避して切削作業の邪魔となることがない。
【0072】高精度の切削が要求されるエレベータレー
ルの両側面それ自体を基準として芯出し作業が行われる
ため、正確な位置決めが達成される。
【0073】部品を交換する必要なしに各種のレールの
芯出し作業に共用することができ、汎用性に優れ、製品
コストを低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による芯出し装置を関連して
用いられる平削り盤と共に示す正面図である。
【図2】図1の装置の側面図である。
【図3】芯出し装置における前端部センタリング装置の
構成を示す正面図である。
【図4】図3の前端部センタリング装置における作動体
の構成を示す一部破断図である。
【図5】図4の作動体の構成の詳細及び作動体とテーブ
ル及びエレベータレールとの位置関係を示す上面図であ
る。
【図6】芯出し装置における中間部センタリング装置の
構成を示す正面図である。
【図7】図6の中間部センタリング装置の部分前面図で
ある。
【図8】芯出し装置における切屑除去装置の構成を示す
正面図である。
【図9】図8の切屑除去装置におけるワイパーの形状を
示す上面図である。
【図10】芯出し作業及び切削作業の対象とされるべき
エレベータレールの形状を示す断面図である。
【図11】従来の芯出し方法の一例を概略的に示す側面
図である。
【図12】図11の従来例を概略的に示す平面図であ
る。
【図13】従来の芯出し方法の他の例を示す概略図であ
る。
【符号の説明】
1 エレベータレール 10 平削り盤 14 テーブル 20 バイト 30 芯出し装置 32 電磁式マグネットチャック 36 (第1の)前端部センタリング装置 38 (第2の)後端部センタリング装置 42 カバー 44 シリンダ 56 作動体 64 シリンダ 76 クランプピン 80 (第3の)中間部センタリング装置 82 シリンダ 86 作動体 88 シリンダ 100 クランプローラ 102 切屑除去装置

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平削り盤のテーブル上に配置される複数
    の電磁式マグネットチャックと、前記電磁式マグネット
    チャック上に直交してテーブル長手方向に配置されるレ
    ールを前記電磁式マグネットチャック上の部分において
    所定の軸心位置に位置決めするためのセンタリング装置
    とからなり、前記センタリング装置は、前記電磁式マグ
    ネットチャックの上方に突出してレールの両側面を挟み
    込む作動位置と下方に退避する退避位置との間を昇降可
    能なクランプ手段と、前記クランプ手段の昇降に連動し
    て開閉するものであってその閉じた状態において前記電
    磁式マグネットチャックの上面と実質的に隙間なく面一
    となるカバーとを有して構成されることを特徴とする平
    削り盤におけるレールの芯出し装置。
  2. 【請求項2】 平削り盤のテーブル上に配置される複
    数の電磁式マグネットチャックと、前記電磁式マグネッ
    トチャック上に直交してテーブル長手方向に配置される
    レールを前記電磁式マグネットチャック上の部分におい
    て所定の軸心位置に位置決めするためのセンタリング装
    置とからなり、前記センタリング装置は、前記電磁式マ
    グネットチャック上に載置されるレールの前端部をセン
    タリングする前端部センタリング装置と、前記レールの
    後端部をセンタリングする後端部センタリング装置と、
    前記レールの任意数の所定中間部をセンタリングする中
    間部センタリング装置とから構成され、前記前端部セン
    タリング装置及び後端部センタリング装置は、それぞ
    れ、前記電磁式マグネットチャックの上方に突出してレ
    ールの両側面を挟み込む作動位置と下方に退避する退避
    位置との間を昇降可能なクランプ手段と、前記クランプ
    手段の昇降に連動して開閉するものであってその閉じた
    状態において前記電磁式マグネットチャックの上面と実
    質的に隙間なく面一となるカバーとを有して構成され、
    前記中間部センタリング装置は、前記電磁式マグネット
    チャックの上方においてテーブル長手方向に移動可能な
    移動体と、前記電磁式マグネットチャック上に載置され
    るレールの両側面を挟み込む作動位置と上方に退避する
    退避位置との間を昇降可能に前記移動体に設けられるク
    ランプ手段とを有して構成されることを特徴とする平削
    り盤におけるレールの芯出し装置。
  3. 【請求項3】 前記前端部及び後端部センタリング装
    置並びに前記中 間部センタリング装置を駆動制御する手
    段を備え、該駆動制御手段は、前記前端部及び後端部セ
    ンタリング装置を同時に作動してレールの前端部及び後
    端部を同時にクランプしセンタリングした後、該レール
    の前端部及び後端部を載置する前記電磁式マグネットチ
    ャックを着磁してレール前端部及び後端部を吸着固定
    し、次いで、前記中間部センタリング装置を作動してレ
    ールの所定中間部をクランプしセンタリングした後、該
    レールの所定中間部を載置する前記電磁式マグネットチ
    ャックを着磁してレール中間部を吸着固定するよう制御
    するものであることを特徴とする請求項2の平削り盤に
    おけるレールの芯出し装置。
  4. 【請求項4】 切削時に生ずる切屑や切削液を除去す
    るためのワイパーが設けられることを特徴とする請求項
    1ないし3のいずれかの平削り盤におけるレールの芯出
    し装置。
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