JPH0785595A - 記録再生装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 テープ走行が安定するまでの記録、再生の不
安定さを補って、瞬時記録、瞬時再生を可能とすること
ができる記録、再生補助装置を提供する。 【構成】 走行開始から前記所定時間が経過するまでに
走行される磁気テープ部分以上の記憶容量で形成されデ
ータの記録再生を瞬時に開始できるバッファメモリ２を
備え、磁気テープへのデータの記録時には、バッファメ
モリ２をバッファとして機能させ、磁気テープが安定走
行状態となった後にバッファメモリ２からデータが磁気
テープに転写されるようにし、一方、磁気テープからの
データの再生時には、該磁気テープの再生開始箇所から
前記所定時間走行後の磁気テープ箇所までに記録された
データをバッファメモリ２に記録し、その後、磁気テー
プの前記再生開始箇所からの走行中に、前記所定時間の
経過時まではバッファメモリ２からデータを出力させ、
その後は、磁気テープからデータを出力させる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ＶＴＲなどに適用され
る記録再生装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】ＶＴＲにおいては、磁気テープへのデー
タの記録時や、磁気テープからのデータの再生時にドラ
ムを回転させて磁気テープを走行させるが、磁気テープ
が所定の速度に立ち上がるまでに、言い換えると磁気テ
ープの走行が安定するまでに若干の時間を要する。即
ち、ＶＴＲはスタンバイオフの時点から再生を開始する
までに数秒間必要としていた。また、スタンバイオンか
らでも２〜３秒程度が安定した出力を供給するために必
要な時間であった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従って、データ記録時
には、磁気テープの走行開始と同時にデータの記録を行
おうとすれば、記録内容が不安定なものとなり、また、
磁気テープの走行が安定してからデータ記録を行う場合
は、時間的ロスが生じてしまうという欠点があった。

【０００４】一方、データ再生時にＶＴＲに再生指示を
与えて瞬時に安定した再生出力を得るためには、ＶＴＲ
の磁気テープを常時張りドラムを回して、ヘッドと磁気
テープとを再生状態に接触させておく必要があった。そ
のため、磁気テープおよびヘッドに必要以上に損傷を与
えてしまうという欠点があった。また、そのような損傷
をなくすために、放送局等で使用されるＶＴＲでは、放
送開始前に磁気テープの張りやドラムの回転を始めるよ
うに指示し、その確認作業を行うなど業務が煩雑化して
いるという問題があった。

【０００５】本発明はこのような背景に基づいてなされ
たものであり、磁気テープの走行が安定するまでの記
録、再生の不安定さを補って、瞬時記録、瞬時再生を可
能とすることができる記録再生装置を提供することを目
的とするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、走行開始から所定時間後に安定走行状態
となる磁気テープにデータを記録し且つ該磁気テープか
らデータを再生する記録再生装置であって、走行開始か
ら前記所定時間が経過するまでに走行される磁気テープ
部分以上の記憶容量で形成されデータの記録再生を瞬時
に開始できる補助記録手段を備え、前記磁気テープへの
データの記録時には、前記安定走行状態時の前記磁気テ
ープの走行速度に同期した記録速度でデータが前記補助
記録手段に一時記録されると共に、前記磁気テープの走
行が開始され、該磁気テープの走行開始から前記所定時
間の経過後に、前記補助記録手段から前記磁気テープに
前記記録速度と等速度でデータが転写され、一方、前記
磁気テープからのデータの再生時には、該磁気テープの
再生開始箇所から前記所定時間走行後の磁気テープ箇所
までに記録されたデータが前記補助記録手段に記録さ
れ、その後、前記磁気テープが前記再生開始箇所から走
行され、該磁気テープの走行中で前記所定時間の経過時
までは、前記安定走行状態時の前記磁気テープの走行速
度に同期した再生速度でデータが前記補助記録手段から
出力され、前記磁気テープの走行中で前記所定時間の経
過後は、前記磁気テープの前記磁気テープ箇所以降に記
録されたデータが出力されることを特徴とする。

【０００７】

【作用】半導体メモリやディスクに代表される、データ
の読み出し並びに書き込みを瞬時に開始できる補助記録
手段を組み合わせ、磁気テープへの記録を行う場合に
は、補助記録手段をバッファとして用い、磁気テープの
走行が安定するまでの間はデータを補助記録手段中に蓄
えておき、磁気テープが安定走行状態となった後に、補
助記録手段から磁気テープへデータを転写することで、
記録開始の指示に同期して記録を開始でき、しかも、磁
気テープには、走行が安定してからデータを記録でき
る。

【０００８】一方、磁気テープからのデータの再生時に
は、再生開始箇所から磁気テープを走行させ、走行が安
定する磁気テープ箇所までに記録されたデータを補助記
録手段に記録させ、その後、磁気テープを巻き戻して、
前記再生開始箇所から再び走行させる。そして、磁気テ
ープの走行が安定するまでの間は、補助記憶装置内の記
録データを再生出力し、走行の安定後は、磁気テープか
らの再生データを出力することで、再生開始の指示を受
けてすぐに安定した再生を行える。

【０００９】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図１は実施例に係る記録再生装置のＶＴＲ記録時
の動作概念図である。図において、１はＶＴＲ、２はデ
ータの読み出し並びに書き込みを瞬時に開始できる補助
記録手段としてのバッファメモリである。

【００１０】データ記録時は記録開始の指示の後、安定
した記録ができるまでの間、即ち、磁気テープ（以下、
単にテープと呼ぶ）の走行が安定するまでの間、バッフ
ァメモリ２中にデータを蓄えておき（図中ハッチングで
示すＤ１が蓄えられたデータ）、走行が安定してからバ
ッファメモリ２中のデータＤ１をテープに記録する。従
って、バッファメモリ２は、ＶＴＲ１に記録が指示され
ると同時に、データの記録を開始し、バッファしてお
く。テープへの記録が開始されてからは、バッファメモ
リ２はバッファとして機能できるようにし、初期のロス
時間を埋めるようにする。

【００１１】図２は実施例に係る記録再生装置のＶＴＲ
再生時の動作概念図である。符号１，２は上記と同様、
ＶＴＲ、バッファメモリをそれぞれ示す。テープ再生時
に関しては、「再生予定部分に頭出しをし、再生指示を
待つ」運用を前提とする。

【００１２】再生予定部分へテープの頭出しを行う時
に、頭出し、走行安定までに掛かる時間分、再生を行
い、バッファメモリ２中にデータＤ２（図中のハッチン
グ部分）を記録する。テープは再度頭出しを行い、スタ
ンバイオフし、再生指示を待つ。ＶＴＲへのテープ再生
の指示を受けた時点で、バッファメモリ２中のデータ再
生を開始し、テープの走行が安定した時点で、再生をバ
ッファメモリ２からテープのデータに切り換えて続け
る。

【００１３】尚、上述したような動作を行わせるための
ＶＴＲ１の構成としては、ＶＴＲ１の信号入出力端子
（図示せず）と記録／再生ヘッド（図示せず）との間に
バッファメモリ２を介設し、バッファメモリ２と前記信
号出力端子との間にスイッチ手段（図示せず）を介設す
ると共に、このスイッチ手段と前記記録／再生ヘッドと
を接続し、操作部（図示せず）からの記録／再生指令の
入力やその指令の発生からの経過時間等に応じて、ＣＰ
Ｕ（図示せず）の制御によりスイッチ手段の切換を適宜
行うといった構成等が考えられる。

【００１４】本実施例によれば、テープ、ヘッドダメー
ジの低下が望めるとともに、ＶＴＲを使った運用にも係
わらず瞬時の再生開始ができる。また、放送業務におい
てこれまで必要だった、事前のスタンバイ動作や走行安
定時間を見越した事前の再生スタート指示が不要とな
り、運用がシンプルになる。

【００１５】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
記録、再生開始時のテープ走行不安定期間のデータを、
メモリやディスク等の補助記録手段に一時的に記録し、
記録、再生の不安定さを補うようにしたので、瞬時記
録、瞬時再生が可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例に係る記録再生装置のＶＴＲ記
録時の動作概念図である。

【図２】本発明の実施例に係る記録再生装置のＶＴＲ再
生時の動作概念図である。

【符号の説明】

１ ＶＴＲ ２ バッファメモリ（補助記録手段）

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 走行開始から所定時間後に安定走行状態
   となる磁気テープにデータを記録し且つ該磁気テープか
   らデータを再生する記録再生装置であって、 走行開始から前記所定時間が経過するまでに走行される
   磁気テープ部分以上の記憶容量で形成されデータの記録
   再生を瞬時に開始できる補助記録手段を備え、 前記磁気テープへのデータの記録時には、前記安定走行
   状態時の前記磁気テープの走行速度に同期した記録速度
   でデータが前記補助記録手段に一時記録されると共に、
   前記磁気テープの走行が開始され、該磁気テープの走行
   開始から前記所定時間の経過後に、前記補助記録手段か
   ら前記磁気テープに前記記録速度と等速度でデータが転
   写され、 一方、前記磁気テープからのデータの再生時には、該磁
   気テープの再生開始箇所から前記所定時間走行後の磁気
   テープ箇所までに記録されたデータが前記補助記録手段
   に記録され、その後、前記磁気テープが前記再生開始箇
   所から走行され、該磁気テープの走行中で前記所定時間
   の経過時までは、前記安定走行状態時の前記磁気テープ
   の走行速度に同期した再生速度でデータが前記補助記録
   手段から出力され、前記磁気テープの走行中で前記所定
   時間の経過後は、前記磁気テープの前記磁気テープ箇所
   以降に記録されたデータが出力される、 ことを特徴とする記録再生装置。