JPH0785530B2 - ▲ろ▼波器 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、通信機等に使用する波器に関するものであ
る。

（従来の技術） 従来、この種の波器は必要な周波数だけを通過させ、
不要な周波数帯を減衰させる動作を目的として構成され
ている。第１図は一般的な通信機の受信部の構成を示
す。同図において、１はアンテナ、２は高周波増幅器、
３は高周波波器、４は局部発振器、５は混合器、６は
中間周波波器、７は中間周波増幅器、８は周波数弁別
器であり、９は復調器である。

第２図は、第１図の混合器５、中間周波波器６および
中間周波増幅器７の部分の詳細図である。第２図におい
て、５′は混合器、６′は中間周波波器、７′は中間
周波増幅器である。10は混合器５′のトランジスタ、11
はコイル、12はコンデンサであり、13は抵抗器である。
14,15,16は中間周波波器６′の圧電素子の極板であ
る。17は中間周波増幅器７′のトランジスタであり、18
は抵抗器である。

次に動作について説明する。

アンテナ１に到来した電波は、高周波増幅器2,高周波
波器３を経由し、混合器５に供給されている。また局部
発振器４の出力も混合器５に供給されており、それぞれ
の周波数の差または和が中間周波波器６に入力され
る。通常455kHz等の周波数が使われている。中間周波
波器６により帯域制限された信号は中間周波増幅器７に
より必要レベルまで増幅され、周波数弁別器８により周
波数または位相変化を電圧変化に変換され、復調器９に
より所望の信号に変換される。

回路構成、動作は従来のものと同一であり、中間周波
波器６′の配列が本発明の要部である。

（発明が解決しようとする課題） 現在、通信機等に使用される波器としては、性能と小
型化の必要から、セラミックを主体とした電圧素子で構
成されるのが一般的であり、広く使用されている。

しかし、近年通信機の小型化にともない、波器の前後
に使用される半導体もさらに小型になる傾向にあり、そ
の結果、耐圧が低くなり、外部から加えられるストレス
に弱くなり、しばしば破壊する欠点がある。これは、圧
電素子は、外部からの圧力や熱により電圧を発生する作
用に起因し、焦電現象として知られている。

本発明の目的は、従来の欠点を解消し、圧電素子が発生
した電圧が、外部に影響を与えにくくし、周辺の半導体
を保護する波器を提供することである。

（課題を解決するための手段） 本発明の波器は、複数の圧電素子の同一極性の極板を
互いに接続することによって、機械的圧力や、温度スト
レスによって発生する電圧を、外部を伝達しにくい極板
配列としたものである。

（作 用） 本発明により、圧力または熱が加えられ極板に電圧が発
生しても相互に電圧を打消し合い、外部に電圧を供給し
にくくし、周辺の半導体を保護することができる。

（実施例） 本発明の実施例を第３図および第４図に基づいて説明す
る。

第３図は本発明の第１の実施例における波器の構成を
示すものである。同図において、14′,15′,16′は中間
周波波器６′の圧電素子の極板である。極板14と極板
16に電圧が発生しても、相互に打消し合い、また極板14
と極板15に電圧が発生しても同様に打消し合う。

このように、本実施例によれば、各電極に発生した電圧
を相互に打消し合うことができるため、周辺の半導体に
影響を与えることはない。

第４図は本発明の第２の実施例の要部を示すものであ
り、第３図に示した実施例と極板の数が異なるだけであ
り、同様の効果が得られる。

また、すべての電極の＋，−を逆にしても差支えない。

（発明の効果） 本発明によれば、極板の配列を発生電圧を相互に打消し
合うようにしたものであり、原価も特に発生せず、外部
の半導体を保護することができ、その実用上の効果は大
である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に適応する一般的な通信機の受信部の概
略ブロック図、第２図は同要部回路図、第３図は本発明
の第１の実施例における波器の構成図、第４図は同第
２の実施例の波器の構成図である。 １……アンテナ、２……高周波増幅器、３……高周波
波器、４……局部発振器、5,5′……混合器、6,6′……
中間周波波器、7,7′……中間周波増幅器、８……周
波数弁別器、９……復調器、10,17……トランジスタ、1
1……コイル、12……コンデンサ、13,18……抵抗器、1
4,14′,15,15′,16,16′……圧電素子の極板。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】複数の圧電素子の同一極性の極板を互いに
   接続することによって、機械的圧力や、温度ストレスに
   よって発生する電圧を、外部に伝達しにくい極板配列と
   したことを特徴とする波器。