JPH0546344Y2 - - Google Patents

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JPH0546344Y2
JPH0546344Y2 JP1984068858U JP6885884U JPH0546344Y2 JP H0546344 Y2 JPH0546344 Y2 JP H0546344Y2 JP 1984068858 U JP1984068858 U JP 1984068858U JP 6885884 U JP6885884 U JP 6885884U JP H0546344 Y2 JPH0546344 Y2 JP H0546344Y2
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transducer
acoustic wave
surface acoustic
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  • Surface Acoustic Wave Elements And Circuit Networks Thereof (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は特に弾性表面波素子駆動用の電気回路
に関する。
[考案の背景] 従来、弾性表面波素子用材料として、単結晶で
はニオブ酸リチウム、水晶、セラミツクではシル
コンチタン酸鉛(以下本明細書においては、
PZTと略記する。)、薄膜構成では酸化亜鉛膜を
非圧電体基板上に形成したものが代表的に用いら
れている。
しかし、PZTは、焼結体のために、高周波で
は伝播損失が大きい欠点を持つている。またニオ
ブ酸リチウムは、電気−機械結合係数が大きく、
伝播損失は小さいが、温度係数が大きいという欠
点がある。水晶は逆に、温度係数は小さいが、電
気−機械結合係数が非常に小さいという欠点があ
る。
これらの材料は弾性表面波(以下本明細書にお
いてはSAWと称する。)素子としての単一の機能
しか持つていず、また特性は基板固有のものから
決定されてしまう。したがつて、最近ではスパツ
タリング等により作製が容易な酸化亜鉛膜をガラ
スまたはシリコン等の非圧電体基板上に形成した
構造が重要になつてきている。
また最近、SAWの応用として高周波化への傾
向から窒化アルミニウム膜をシリコンやサフアイ
ア等の基板上に形成した構造が注目されている。
このような薄膜構造を用いた弾性表面波素子の
一例を第6図に示す。第6図aはそのような素子
の平面図であり、第6図bは第6図aのA−
A′線に沿つて切つた断面図である。図示の素子
は弾性体基板1上に圧電膜2を形成し、その上に
Al等の金属から成るトランスデユーサ3を形成
した構造を持つている。このようなSAW素子を
効率良く動作させるためには、整合回路を設けな
くてはならないが、従来の整合回路は、第6図a
に示すように、圧電単結晶を用いたSAW素子に
おけると同様に、トランスデユーサ3の一方の電
極4を接地し、他方の電極5に整合回路6を接続
した、いわゆる不平衡型であつた。この方式は、
簡便ではあるが、不平衡型であるためにトランス
デユーサにおける効率は悪く、特に弾性体基板1
の比抵抗が小さい時には大きく悪化する。
このため、第7図に示すように、不平衡−平衡
トランス7をトランズテユーサ3と整合回路6の
間に配置した構成にして改善を計つていた。
この平衡型トランスデユーサを動作させると効
率は向上する上に、SAW素子の入出力間におい
てSAWを介さずに結合する電磁気的結合、すな
わち、フイードスルーを低減できるという利点が
得られる。
しかし、第7図の構造において、低周波数を用
い理想的な回路部品を使用する限りはマツチング
はとれ、かつその状態で損失は無いはずである
が、現実には使用周波数が高く、かつ不平衡−平
衡トランスも整合回路に使用されるコイルやコン
デンサも抵抗成分を持つため、マツチングをとつ
た状態でもロスが生じてしまう。
以下、その理由について詳述する。
まず、SAW素子が使用される周波数帯の数
10MHz〜数GHzにおいて、不平衡−平衡トランス
は通常トランスが挿入される入力側および出力側
のインピーダンスをあらかじめ設定して設計され
ており、かつ設定するインピーダンスは純抵抗
(例えば50Ωや200Ω)であつて、この設定したイ
ンピーダンス系で使用する場合に、トランス内部
の損失(挿入損失)が最小となるように作られて
いる。ところで、SAWトランスデユーサは構造
上必ず容量成分を持ち、このままでは純抵抗成分
のみのインピーダンスとは成り得ない。第7図の
従来の配置をとつた場合、信号源に対する整合は
とれているにもかかわらずトランスの入力側、出
力側とも必ずリアクタンス成分を持つてしまい、
トランスの理想的な使用状態とはならないことか
らトランス内部の損失が増大する。
[考案の目的] 本考案の目的は、インピーダンスマツチングを
とつた状態でも残存する損失を低減するSAW装
置を提供することにある。
[考案の概要] 上記目的を達成するために、本考案による弾性
表面波装置は、弾性表面波素子を構成するトラン
スデユーサと、所定のインピーダンスを有した信
号源と、該信号源からの信号が入力側に供給され
る不平衡−平衡トランスと、該不平衡−平衡トラ
ンスの出力側と前記トランスデユーサとの間に介
装された整合回路とで構成されていることを要旨
とする。
本考案の有利な実施の態様においては、上記整
合回路は少なくとも1個のインダクタンスを含ん
でいる。また、弾性表面波基板上に導電性ストリ
ツプ・ラインが設けられている。
以下に、図面を参照しながら、実施例を用いて
本考案を一層詳細に説明するが、それらは例示に
過ぎず、本考案の枠を超えることなしにいろいろ
な変形や改良があり得ることは勿論である。
[実施例] 第1図は本考案によるSAW素子の送信側にお
ける構成を示すブロツク図である。SAW素子を
トランズテユーサ3によつて励振するために、内
部インピーダンスRg(通常50Ω)をもつた信号源
8からの信号を不平衡−平衡トランス7に供給
し、その出力を整合回路6を介してトランスデユ
ーサ3に送る。
この構成によれば、第1図のB1−B1′から
右を見たインピーダンスを信号源のインピーダン
スRgにすることが可能であるために、ミスマツ
チ損失を低減でき、さらにB2−B2′から右を
見たインピーダンスも不平衡−平衡トランス7の
インピーダンスにすることが整合回路6によつて
可能である。したがつて、トランスの入・出力側
ともリアクタンス成分を持たないようにすること
が可能であり、この状態ではトランスの入力側及
び出力側とも信号源インピーダンスRgとなるた
め、トランスの選定をRg系で使用することを想
定して選ぶことで、理想的な使用状況とすること
ができる。
従来の第7図に示す構成においては、トランス
7とトランスデユーサ3の間にミスマツチが存在
しても、それはA1−A1′から右を見たのでは
検出できない。また、たとえ整合がとれても、実
際にはトランスデユーサに対して最適な整合がと
れていない可能性がある。
以上はSAWの送信側について説明したが受信
側においても同等な結果を得ることができること
は明らかである。
整合回路には、トランスデユーサの容量を打ち
消すために、直列にインダクタンスを接続した整
合回路を用いることができる。あるいは、もつと
精巧にインダクタンスとキヤパシタンスとから成
る整合回路を構成すれば、より高い効率を得るこ
とができる。
第2図は本考案の有効性を示す測定結果を示
す。この測定においては、弾性体基板としてはシ
リコン上に薄い二酸化シリコン膜を形成した基
板、圧電膜としては酸化亜鉛膜を用いた。実線は
本考案による第1図に示す構成、点線は従来の第
7図に示す構成、一点鎖線は整合回路はなく、た
だ不平衡−平衡トランスのみを付けた場合の測定
結果を示す。ただし、これらの測定においては、
SAWトランスデユーサの送受信側の一方のみを
上述の構成にし、他方のトランスデユーサは整合
回路もトランスもなしに接続されている。
第2図からわかるように、本考案による構成を
用いれば、従来の構成を用いる場合に比較して、
挿入損失が約8dB向上した。さらに実線と点線は
同様な整合回路を用いて書かれているにも拘ら
ず、実線の方が広い帯域幅を持つている。このこ
とによつて、本考案による構成は、より広帯域の
整合回路になるから、例えばSAWコンボルバ等
のように広帯域性を必要とするSAW素子にも威
力を発揮する。
第2図の測定では、SAW送受信トランスデユ
ーサの一方にのみ本考案による構成を用いたが、
送受信両方に用いることにより、さらに大きな特
性向上を得ることができる。
また、本考案による構成においても、第7図に
示す従来の構成と同様に平衡型であるので、フイ
ードスルーを軽減できる。
以上の説明においては、弾性体基板としてシリ
コン、圧電膜として酸化亜鉛を用いたが、圧電膜
として窒化アルミニウムを用いても同等な結果を
得ることができる。
また、第3図に示すように、弾性体基板の比抵
抗が小さい場合(例えば、弾性体としてシリコ
ン、圧電体として酸化亜鉛の場合、セザワ波にお
いて電気−機械結合係数がニオブ酸リチウムより
大きい条件があるために有用である。)において
は、不平衡−平衡トランスを用いない場合(第3
図a)と用いた場合(第3図b)とでは異なつた
電界分布になる。したがつて、第3図から明らか
なように、トランスデユーサの容量は不平衡−平
衡トランスを用いた場合の方が小さくなり、整合
がとり易く、さらに効率も大きくなる長所があ
る。
上述の弾性体基板の比抵抗が小さいという条件
をトランスデユーサ特性から考えた場合、第4図
のように、トランスデユーサ直下の弾性体基板上
に金属膜9を形成した構造でも、同等な効果を生
じることは明らかである。
薄膜想像を用いた弾性表面波素子には、第3図
のようにトランスデユーサを圧電膜2上に形成し
た構造と、弾性体基板1上にトランスデユーサを
形成し、その上に圧電膜を形成した構造がある
が、いずれの場合においても本考案の構成は有効
である。
さらに、本考案の構成は整合回路をSAW基板
上に作り込むことが可能な構成法である。すなわ
ち、第5図aおよびbに示すように、SAW基板
10上に導電性ストリツプ・ライン11,12を
形成することにより、インダクタンスとキヤパシ
タンスをSAW基板上で実現できる。このように
整合回路をSAW基板上で構成すれば、上述の特
性に加えて素子を小型化できる。
[考案の効果] 以上説明した通り、本考案の構成によれば、ト
ランスの入・出力側ともリアクタンス成分を持た
ないようにすることが可能であり、かつこの状態
ではトランスの入力側及び出力側とも信号源イン
ピーダンスとなるため、トタランス選定を信号源
インピーダンス系で使用することを想定して選ぶ
ことで理想的な使用状況とすることが可能とな
る。即ち、トランスの内部損失を最小とすること
ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案による弾性表面波素子の構成を
示すブロツク図、第2図は本考案の効果を説明す
るための測定結果を示すグラフ、第3図は本考案
による弾性表面波素子の効果を説明するための従
来の弾性表面波素子aおよび本考案による弾性表
面波素子bの断面図、第4図は本考案の他の一つ
の実施の態様による弾性表面波素子の断面図、第
5図aおよびbは本考案によつて整合回路を
SAW基板上に作り込んだときの上面図、第6図
aは従来の弾性表面波素子の上面図、第6図bは
第6図aに示す装置のA−A′線に沿つて切つた
断面図、第7図は従来の弾性表面波素子の構成を
示すブロツク図である。 1……弾性体基板、2……圧電膜、3……トラ
ンスデユーサ、4,5……トランスデユーサの電
極、6……整合回路、7……不平衡−平衡トラン
ス、8……信号源、9……金属膜、10……
SAW基板、11,12……ストリツプ・ライン。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 弾性表面波素子を構成するトランスデユーサ
    と、所定のインピーダンスを有した信号源と、
    該信号源からの信号が入力側に供給される不平
    衡−平衡トランスと、該不平衡−平衡トランス
    の出力側と前記トランスデユーサとの間に介装
    された整合回路とで構成されていることを特徴
    とする弾性表面波装置。 (2) 上記整合回路が上記トランスデユーサの容量
    を打ち消すために該トランスデユーサと上記ト
    ランスとに対し直列に接続されたインダクタン
    スを含むことを特徴とする実用新案登録請求の
    範囲第1項記載の弾性表面波装置。 (3) 上記インダクタンスが弾性表面波素子上に形
    成された導電性ストリツプ・ラインから成るこ
    とを特徴とする実用新案登録請求の範囲第2項
    記載の弾性表面波装置。
JP6885884U 1984-05-11 1984-05-11 弾性表面波素子 Granted JPS60181917U (ja)

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JPS589418A (ja) * 1981-07-08 1983-01-19 Nec Corp 弾性表面波装置

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