JPH0785448A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JPH0785448A
JPH0785448A JP23121393A JP23121393A JPH0785448A JP H0785448 A JPH0785448 A JP H0785448A JP 23121393 A JP23121393 A JP 23121393A JP 23121393 A JP23121393 A JP 23121393A JP H0785448 A JPH0785448 A JP H0785448A
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weight
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abrasive
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JP23121393A
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English (en)
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Kazunori Sakamoto
和▲のり▼ 坂本
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は磁性塗料をベースフィルム上に塗布
して形成される塗布型磁気記録媒体において、特にデジ
タルオーディオ用として電磁変換特性、エラーレートに
優れ走行耐久性の良好なテープを提供することを目的と
する。 【構成】 平均粒子径、モース硬度を適切にコントロー
ルした2種類の研磨剤とカーボンブラック、更にガラス
転移温度を適切に設定した結合剤樹脂を各々適当量に配
合させることによって、耐摩耗性、高走行性、高温耐候
特性等に優れたB.C層を形成しその結果初期、及び耐
久後において電磁変換特性、エラーレートに優れたデジ
タルオーディオテープを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は非磁性支持体上に磁性塗
料を塗布することにより磁性層が形成される塗布型の磁
気記録媒体に関するもので、特にデジタルオーディオ用
カセットテープに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年磁気テープにおいては機器の発達に
ともない高密度記録化の傾向が著しい。さらに記録方式
についても従来のアナログ記録からデジタル記録へと変
化しつつある。特にオーディオの分野においては民生用
においてもデジタルオーディオテープ(以下DATと略
す)が、開発商品化され市場投入されている。
【0003】しかしDATはヘッドが従来のビデオテー
プレコーダー(以下VTRと略す)と同様の回転シリン
ダー上に設置され、しかもテープ走行メカはVTRとほ
ぼ同様の構造になっており、DAT専用テープしか録音
再生できない。そのため商品化し市場投入されて5年余
りが経過するが、未だに普及は不十分である。この様な
背景をふまえアナログ記録のコンパクトカセット(以下
CCと略す)と互換性のあるデジタル録音可能なシステ
ムの開発が要求されていた。これについては従来より各
メーカーとも鋭意開発を行ってきたが、最近になって半
導体の薄膜形成技術の応用による固定型マルチチャンネ
ルヘッドの開発、さらには信号圧縮技術の発達により、
デジタルコンパクトカセットシステムが開発され提案さ
れた。そしてそのシステムに対応した高性能な新しいデ
ジタルコンパクトカセットテープ(以下DCCテープと
略す)の開発を各テープメーカーとも行なっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】CCとの上位互換を保
ちしかもデジタル記録可能なシステムを考慮した場合、
ヘッドとテープの相対速が非常に遅い状態(4.8cm
/sec)で高密度記録を達成しなくてはならない。そ
のためには最短記録波長が1μm以下の短波長記録及び
ヘッドのマルチチャンネル化による狭トラック化が予想
される。この様なシステムにおいてメディアに対して
は、高磁気エネルギーを有し、高出力であること、低速
で安定したヘッドタッチを達成するための良好な走行性
が要求される。
【0005】特に高出力の磁性層を設計するためには、
従来のCCに比べて表面性を著しく向上させねばならな
い。そのためには平滑な表面性のベースフィルムを使用
する必要がありその結果VTRテープの場合と同様に走
行性が悪化することが予想される。またテープ走行によ
ってベースフィルム面がカセットのガイド部と摺動する
ことで削れ、それが磁性層面に転移することでドロップ
アウトとなりシンボルエラーレート(以下SERと略
す)悪化の要因になることも予想される。以上の理由か
らDCCテープではバックコート層(以下B.C層と略
す)が付与された設計とすることが必要である。
【0006】従来よりCCテープについては殆どB.C
層を付与している商品はない。これはCCがテープ裏面
より毛状のパッドによって押し付けることで、磁性層面
をヘッドへタッチさせる構造となっておりB.C層をテ
ープ裏面に設けることでパッドとB.C層の摩擦係数が
増加しひどい場合にはテープ鳴きが発生することが原因
である。つまり特にパッドとの摩擦係数の低いB.C層
を設計することが必要である。
【0007】またB.C層はカセットのガイド部、或は
パッドから摺動によって削られないことはもちろん重要
であるが、逆にテープ走行における重要な駆動部分であ
るキャプスタンピンを削らないことも重要である。余り
にB.C層の耐摩耗性を向上させると逆にキャプスタン
ピンを削ってしまい結果としてテープ走行に支障をきた
す。特にキャプスタンピンの長さが短くピンチローラー
圧の小さい設計となっているポータブルタイプのデッキ
ではその影響が顕著に現れる。
【0008】更に使用されている薄膜マルチチャンネル
ヘッドは電気、磁場等の影響をうけやすくわずかな外部
からの静電気によって電磁変換特性に支障をきたし、S
ERの悪化あるいは最悪の場合には配線ショート等のヘ
ッドダメージを起こす場合がある。そのためにはテープ
全体の電気抵抗を下げる必要があり、特にB.C層の設
計にも考慮する必要がある。
【0009】またDCCはCCと同様にカーDCC、ポ
ータブルDCCに代表されるアウトドアユースが主流と
なることが十分予想される。特にカーにおける使用にお
いては80℃以上の高温での放置等が考えられ、その場
合にはテープ巻芯部におけるハブ、クランプによる写り
によるSERの悪化や、最悪の場合にはB.C層と磁性
層間の層間粘着によるブロッキングが生じる。
【0010】以上のようにDCCの高い電磁変換特性と
高走行性を両立するためには、パッドとの摩擦係数が低
く、パッド、カセットガイド部に対し耐摩耗性が良くそ
してキャプスタンピンを削らず、電気抵抗が低くヘッド
ダメージをおこさない、高温放置によってSERの悪化
やブロッキングを起こさないB.C層を設計することが
必要不可欠であった。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の構成は非磁性支持体上の一方の面に強磁性粉
末と結合剤樹脂を主成分とする磁性層を設け、他方の面
に非磁性顔料と結合剤樹脂を主成分とするバックコート
層をもうけてなる磁気記録媒体において、上記バックコ
ート層が非磁性顔料として平均粒子サイズ200nm以
下のカーボンブラックと、第1の研磨剤として、a)平
均粒子サイズ80〜200nmのモース硬度6以下の研
磨剤と、第2の研磨剤として、b)平均粒子サイズ15
0nm以下のモース硬度8以上の研磨剤を用い、各々の
研磨剤がカーボンブラック100重量部に対し、a)に
ついては50〜100重量部、b)については1〜5重
量部含有されており、ガラス転移温度が40℃以上であ
る結合剤樹脂が非磁性顔料全体100重量部に対し70
〜150重量部含有されることによって達成される。
【0012】
【作用】本発明の構成によれば、高強度で高走行性を満
たしたDCCテープ用のB.C層を得ることが出来る。
平均粒子サイズ200nm以下の粒子径のカーボンブラ
ックを使用することによって、B.C層の表面粗さを適
切に設定することができパッドとカセットガイド部とい
う全く異なった部材との摩擦係数を両方低減することが
可能となる。これ以上カーボンブラックの粒子径を大き
くすると表面性が悪化しそれが磁性層面に転写してSE
Rの劣化を起こしたり、パッドとの摩擦係数が高くなり
走行性が悪化しひどい場合にはテープ鳴きを生じる。
【0013】さらに硬度、粒子径の異なる2種類の研磨
剤を各々適当量使用することによってパッド、カセット
ガイド部に対し耐摩耗性が高く、なおかつキャプスタン
ピンを摩耗しないB.C層とすることが可能となる。本
発名者の検討によればモース硬度6以下で平均粒子径8
0〜200nmの研磨剤a)をカーボンブラック100
重量部に対し50〜100重量部、モース硬度8以上で
平均粒子径150nm以下の研磨剤b)をカーボンブラ
ック100重量部に対し1〜5重量部混合して用いるこ
とが望ましい。研磨剤a)、b)の平均粒子径がこれよ
り大きい場合或は添加量が多い場合にはB.C層の表面
粗さが悪化して、磁性層表面に転写し磁性層面の電磁変
換特性の悪化、ひどい場合にはSERの劣化を招く。特
に研磨剤b)の場合モース硬度が高いため粒子径が大き
くなる或は添加量が多くなるとB.C層の研磨性も高く
なりキャプスタンピンの摩耗を起こし走行性の悪化を招
く。これは研磨剤a)のモース硬度が6よりも高くなっ
た場合でも同様に生じる。逆に研磨剤a)の平均粒子径
が小さい、或はa)、b)の添加量が少ない場合には
B.C層の耐摩耗性が劣化し、特に低温環境下において
パッド或はカセットガイド部との摺動によって削れが発
生しこれによってSERが悪化する。
【0014】さらに使用される結合剤樹脂のガラス転移
温度は40℃以上、使用される量は非磁性顔料全体10
0重量部に対し70〜150重量部であることが望まし
い。ガラス転移温度がこれより低ければ磁性層とB.C
層が高温環境下で保存すると粘着を起こし、激しい場合
には貼りついてテープが切れる。また使用される量がこ
の範囲より多くなるとこの場合にも高温環境下での保存
における磁性層との粘着を起こしたり、相対的にカーボ
ンブラックのB.C層中の含有量が減少するために電気
抵抗の増加をもたらしSERの悪化を招く。逆にこの範
囲より少なくなるとB.C層中のカーボンブラック等の
非磁性顔料の含有量が多くなりB.C層の表面性が悪化
しその結果パッドとの摩擦係数の増加を招き激しい場合
にはテープ鳴きを生じる。
【0015】
【実施例】本発明のB.C層において用いられる研磨剤
a)としてはBaSO4、CaCO3、α−Fe23、T
iO2、ZnO、MgO等が好適なものとして用いられ
る。これらの研磨剤は単独で用いても、2種類以上混合
して用いても良い。また研磨剤b)としては、α−Al
23、Cr23等が好適なものとして用いられる。これ
らの研磨剤は単独で用いても、2種類以上混合して用い
ても良い。
【0016】また結合剤樹脂としては、従来当業界で知
られた結合剤、例えば熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、反
応型樹脂が使用される。熱可塑性樹脂としては、塩化ビ
ニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−
ビニルアルコール共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデ
ン共重合体、ニトロセルロース、ポリエステル樹脂、ア
クリロニトリル−ブタジエン共重合体、セルロース−ア
セテート−ブチレート等が、熱硬化性樹脂、反応性型樹
脂としてはポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アクリル
樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルブチラー
ル樹脂、ポリイソシアネートなどが好適なものとして用
いられる。これらの樹脂は単独で用いても良いが通常は
2種類以上を混合して用いられる。
【0017】更に上記B.C層の構成材料を有機溶媒に
分散することによって磁性塗料を調製し、これを非磁性
ベース上に塗布するが、その場合の磁性塗料の溶剤とし
てはケトン類(例えばアセトン、メチルエチルケトン、
メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなど)、ア
ルコール類(例えばメタノール、エタノール、プロパノ
ール、ブタノールなど)、エステル類(例えばメチルア
セテート、エチルアセテート、エチルラクテート、グリ
コールアセテート、モノエチルエーテルなど)、グリコ
ールエーテル類(例えばエチレングリコールジメチルエ
ーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジオ
キサンなど)、芳香族炭化水素(例えばベンゼン、トル
エン、キシレンなど)、脂肪族炭化水素(例えばヘキサ
ン、ヘプタンなど)、ニトロプロパン等が挙げられる。
【0018】このB.C層を塗布するベースは非磁性で
あって、ポリエステル(例えばポリエチレンテレフタレ
ート、ポリエチレンナフタレートなど)、ポリオレフィ
ン(例えばポリプロピレン、ポリエチレンなど)、セル
ロース誘導体(例えばセルローストリアセテート、セル
ロースジアセテートなど)、ポリ塩化ビニル、ポリイミ
ド、ポリアミド等が好適なものとして挙げられる。
【0019】一方磁性層は強磁性粉末を結合剤樹脂とと
もに有機溶剤中に分散し調整される磁性塗料を上記非磁
性支持体の反対の面に塗布して形成される。強磁性粉末
としては、針状形の微細なγ−Fe23、Co被着γ−
Fe23 のような金属酸化物系の強磁性粉末をあげる
ことが出来る。またこれらの金属酸化物には高温高湿環
境下における耐候性を目的として、Al−Si系酸化
物、Si系酸化物により表面処理を施したものも使用可
能である。結合剤樹脂は上記B.C層中に使用されてい
るものと同等の結合剤樹脂を使用することが可能であ
る。またこの他に磁性層に研磨剤として、α−Fe
23、TiO2、ZnO、MgO等を、滑剤として高級
脂肪酸、及び脂肪酸エステルを、帯電防止剤としてカー
ボンブラック等を添加することも可能である。
【0020】以下本発明の実施例について詳細に説明す
る。まず以下のごとくにして磁性層を非磁性支持体上に
形成した。
【0021】 磁性層 Co−γ−Fe23 100重量部 (保磁力 54000A/M 長軸長 0.20μ ) カーボンブラック 3重量部 (東海カーボン(株)シーストGS) メチルエチルケトン 6重量部 トルエン 6重量部 シクロヘキサノン 2重量部 上記材料を50リットルプラネタリーミキサー中に投入
し、1時間撹はん混合を行う。
【0022】 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 10重量部 (日本ゼオン(株) MR−110) ポリウレタン樹脂 10重量部 (東洋紡績(株) UR−8300) メチルエチルケトン 12重量部 トルエン 12重量部 シクロヘキサノン 4重量部 さらに上記材料を別のタンクから2時間かけて徐々に投
入し、投入後さらに1時間撹拌混合する。
【0023】 メチルエチルケトン 1重量部 トルエン 0.5重量部 シクロヘキサノン 0.5重量部 次に上記に示す量の混合溶剤を2時間かけて徐々に投入
し、混練物を大きな塊とし混練機の消費電力が最大とな
ることを確認した後、さらに8時間混練を行う。
【0024】 メチルエチルケトン 48重量部 トルエン 48重量部 シクロヘキサノン 16重量部 次に上記に示す量の混合溶剤を3時間かけて徐々に投入
し混練物を希釈する。
【0025】以上の工程を経て得られた希釈物を別のタ
ンクに移送後、さらに以下に示すような組成の材料を添
加し、ディゾルバーにて撹拌混合した後、サンドグライ
ンダーを用いてさらに分散を行って磁性塗料とした。
【0026】 希釈物 279重量部 α−Al23(0.2μm粒状) 5重量部 メチルエチルケトン 15重量部 トルエン 15重量部 シクロヘキサノン 5重量部 得られた磁性塗料全量に対してさらに以下の組成の材料
を添加し、塗工を行った。
【0027】 ステアリン酸 2重量部 ステアリン酸−n−ブチル 1重量部 コロネートL 5重量部 メチルエチルケトン 5重量部 トルエン 5重量部 シクロヘキサノン 3重量部 塗工は厚さ10μm、表面粗さ15nmのポリエステル
ベースフィルム上に乾燥膜厚が2.5μmとなるように
行い、その後配向磁界を印加して配向させ、ついで熱風
によって乾燥させた。さらに80℃でカレンダー処理を
行った後、60℃のオーブン中に24時間保持して硬化
処理を施した。さらに以下に示す処方でB.C層用の塗
料を作成し磁性層と反対側の面に乾燥後の膜厚が0.7
μmとなるように塗布を行った。その後3.78mm幅
にスリットを行いデジタルオーディオテープとした。
【0028】(実施例1) カーボンブラック(平均粒子サイズ 150nm) 100重量部 研磨剤a) CaCO3 80重量部 (平均粒子サイズ 100nm モース硬度 3) 研磨剤b) α−Al23 3重量部 (平均粒子サイズ 130nm モース硬度 9) ニトロセルロース 40重量部 (1/2秒面 ガラス転移温度 105℃) ポリウレタン樹脂 40重量部 (重量平均分子量 35000 ガラス転移温度 0℃) (ニトロセルロースとポリウレタン樹脂の平均ガラス転移温度 55℃) メチルエチルケトン 263重量部 トルエン 263重量部 シクロヘキサノン 87重量部 以上に示す材料をディゾルバーにて撹拌混合した後、サ
ンドグラインダーを用いて分散を行った。得られたB.
C塗料全量に対してさらに以下の組成の材料を添加し、
塗工を行いデジタルオーディオテープとした。
【0029】 コロネートL 20重量部 メチルエチルケトン 330重量部 トルエン 330重量部 シクロヘキサノン 110重量部 (実施例2〜4)実施例1のB.C層に使用した研磨剤
a)を(表1)に示すように変える以外は実施例1と同
様にしてB.C層塗料を得、これを用いてオーディオテ
ープを作成した。
【0030】
【表1】
【0031】(比較例1〜9)実施例1において使用し
た研磨剤a)、及びb)の平均粒子径、及びモース硬
度、更にはカーボンブラックに対する添加量を(表2)
に示すように変える以外は実施例1と同様にしてB.C
層塗料を得、これを用いてオーディオテープを作成し
た。
【0032】
【表2】
【0033】(比較例10〜12)実施例1のB.C層
に使用した結合剤樹脂の添加量、及びガラス転移温度を
(表3)に示すように変える以外は実施例1と同様にし
てB.C層塗料を得、これを用いてオーディオテープを
作成した。
【0034】
【表3】
【0035】(比較例13)実施例1のB.C層に使用
したカーボンブラックの平均粒子径を250nmのもの
を使用するように変える以外は実施例1と同様にして
B.C層塗料を得、これを用いてオーディオテープを作
成した。
【0036】(表4)に実施例及び比較例によって得ら
れたオーディオテープのエラーレート(SER)、電磁
変換特性、B.C層の電気抵抗、ブロッキング、B.C
層削れ、キャプスタンピン削れ、摩擦係数、テープ鳴き
の測定結果を示す。 エラーレート 市販のDCCデッキ(松下電器(株)製 RS−DC1
0)及び、エラーレート測定装置(日本フィリップス
(株)製 DEMS2000)を用い、初期及び耐久走
行後のエラーレートを測定した。尚耐久走行の環境は以
下の通りである。
【0037】3゜C80%RH 100パス 40゜C80%RH 100パス 電磁変換特性 市販のDCCデッキ(松下電器(株)製 RS−DC1
0)を用い、9.6kHz、及び48kHzの出力を測
定した。なお測定値はすべて実施例1を0dBとして示
した。 電気抵抗 市販の電気抵抗測定機(松下電器(株)製 RS−DC
10)を用い、500Vの電圧でB.C層表面の電気抵
抗を測定し単位面積当りの数値に換算して示した。 ブロッキング 高温環境下(85℃)で20時間放置した後のカセット
巻芯部における磁性層面とB.C層面のブロッキング状
態を目視で判定した。
【0038】○:全くブロッキングは起こっていない。 △:若干ブロッキング気味であり巻芯部のSERが悪化
する。
【0039】×:ブロッキングを起こし貼りついてお
り、テープが切断する。 B.C層削れ 市販のDCCデッキ(松下電器(株)製 RS−DC1
0)を用い、3℃80%の環境下で100時間走行させ
た場合のB.C層面の削れ状態を目視で判定した。
【0040】○:B.C層削れは全く認められない。 △:若干B.C層削れを生じキャプスタンピンが汚れて
いる。
【0041】×:B.C層が全面にわたり削れておりキ
ャプスタンピンの汚れが激しくテープ走行性が悪化して
いる。 キャプスタンピン削れ 市販のDCCデッキ(松下電器(株)製 RS−DC1
0)を用い、3℃80%の環境下で100時間走行させ
た場合のキャプスタンピンの削れ状態を目視で判定し
た。
【0042】○:キャプスタンピン削れは全く認められ
ない。 △:若干キャプスタンピン削れが生じている。
【0043】×:キャプスタンピン全体がの激しく削れ
ておりテープ走行性が悪化している。 摩擦係数 テープのB.C層面とパッド間の摩擦係数を測定した。
ステンレスピンにテープパッドを接着しそれにテープの
B.C層面を180度の角度で巻き付けた状態で4cm
/secで走行させた時の、入側テンションTiと出側
テンションToの値を読みだし次式より求めた。
【0044】μk=ln(To/Ti)/π なおμk1は1パスめの摩擦係数、μk50は50パス
めの摩擦係数を示す。 テープ鳴き 市販のDCCデッキ(松下電器(株)製 RS−DC1
0)を用い、テープを23℃60%の環境下で走行させ
た場合のテープ鳴きの状態を示した。
【0045】○:テープ鳴きは全くおこらない。 △:湿度を上げると(80%以上)若干テープ鳴きを生
じる。
【0046】×:走行させるとすぐにテープ鳴きを生じ
る。
【0047】
【表4】
【0048】(表4)より明らかなように、本発明の構
成によれば実施例1〜5に示す様に適切な粒子径、モー
ス硬度を有する研磨剤を組み合わせて適当量B.C層に
添加することによって、SERが良好で電磁変換特性も
高くしかもB.C層削れもなくキャプスタンピン削れの
ない耐久性のよいオーディオテープを得ることができ
る。また結合剤樹脂のガラス転移温度、樹脂量を適切に
コントロールしているために、高温環境下における放置
によってもブロッキングを起こさず耐候保存性のよいし
かもパッドとの摩擦係数も低く走行安定性の良好なテー
プとすることが可能となる。
【0049】一方比較例1、3、7、9、13の様に研
磨剤a)、b)、或はカーボンブラックの平均粒子径が
大きくなる、或は添加量を多くするとB.C層の表面が
荒れて磁性層へ転写しその結果磁性層表面の表面性が悪
化し電磁変換特性の劣化、或はSERの劣化を招く。逆
に比較例2、5、6、8の様に研磨剤a)、b)の平均
粒子径を小さくする或は添加量を少なくする、モース硬
度を低くする、などしてB.C層の耐摩耗性を低下させ
るようになると低温における耐久走行によってB.C層
がパッド、カセットガイド部によって削れ走行を悪化さ
せ、耐久後のSERの著しい劣化を起こす。また比較例
4、9の様に研磨剤a)、b)にモース硬度の高いもの
を用いた場合にはB.C層の耐摩耗性は向上するが逆に
キャプスタンピンの削れを起こし、これもまたテープ走
行性を悪化させ特に低温環境化における耐久後のSER
の劣化を生じる。
【0050】B.C層の摩擦係数は研磨剤、或はカーボ
ンブラックの平均粒子径を大きくしたり、添加量を多く
すると増加する傾向があるが、特に比較例10の様に使
用する結合剤樹脂の量が少ない場合には、著しく高くな
り常温常湿環境化での走行によってもテープ鳴きをしょ
うじる。これはB.C層中の非磁性顔料の含有比率が相
対的に高くなり、B.C層表面の非磁性顔料がパッドに
擦れその結果摩擦が高くなりテープ鳴きを起こしてい
る。逆に比較例11、12の様に結合剤樹脂の量を多く
したりガラス転移温度を低くした場合、B.C層中のカ
ーボンブラックの含有比率が小さくなるために電気抵抗
が増加したり、高温環境放置によって磁性層面との間で
ブロッキングを生じたりしてこれも目標とするデジタル
オーディオテープとすることが出来ない。
【0051】
【発明の効果】以上述べてきたように本発明は、耐摩耗
性、高走行性に優れしかも高温耐候特性、キャプスタン
削れの良好なB.C層を形成することにより、初期及び
耐久走行後において、電磁変換特性及びエラーレートの
良好な優れたオーディオテープを供給するものであり、
その効果は非常に大なるものがある。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非磁性支持体上の一方の面に強磁性粉末と
    結合剤樹脂を主成分とする磁性層を設け、他方の面に非
    磁性顔料と結合剤樹脂を主成分とするバックコート層を
    もうけてなる磁気記録媒体において、上記バックコート
    層は非磁性顔料として平均粒子サイズ200nm以下の
    カーボンブラックと、平均粒子サイズ80〜200nm
    のモース硬度6以下の第1の研磨剤と、平均粒子サイズ
    150nm以下のモース硬度8以上の第2の研磨剤を用
    い、各々の研磨剤がカーボンブラック100重量に対
    し、上記第1の研磨剤については50〜100重量部、
    上記第2の研磨剤については1〜5重量部含有されてお
    り、ガラス転移温度が40℃以上である結合剤樹脂が非
    磁性顔料全体100重量部に対し70〜150重量部含
    有されていることを特徴とする磁気記録媒体。
JP23121393A 1993-09-17 1993-09-17 磁気記録媒体 Pending JPH0785448A (ja)

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