JP2600796B2 - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JP2600796B2 JP63104546A JP10454688A JP2600796B2 JP 2600796 B2 JP2600796 B2 JP 2600796B2 JP 63104546 A JP63104546 A JP 63104546A JP 10454688 A JP10454688 A JP 10454688A JP 2600796 B2 JP2600796 B2 JP 2600796B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、磁気記録媒体に関するものであり、更に詳
しくは非磁性支持体の一方の主面上には磁性粉とその結
合剤とを含む磁性層が、他方の主面上にはカーボンブラ
ック粉が結合剤中に分散されてなるバックコート層がそ
れぞれ設けられたテープ状磁気記録媒体であって、磁気
変換特性と走行耐久性に優れた磁気記録媒体に関するも
のである。
従来の技術 オーディオ、ビデオ機器あるいはコンピュータ等に用
いるテープ状磁気記録媒体は、これまで種種のものが実
用化されてきており、年々高密度記録化や記録信号の短
波長化が進められている。これに対応して、非磁性支持
体上に磁性粉とその結合剤とを含む磁性層を設けてなる
塗布型磁気記録媒体では、磁性層に分散される磁性粉末
の微細化、高充填化や高平滑性を有する非磁性支持体の
採用等が進められ、その結果、磁性層の高平滑化ととも
に磁気記録媒体の再生出力、SN比、周波数特性等の電磁
変換特性が向上してきたのは周知の通りである。
しかしながら、以上の対策のみでは、磁気記録媒体の
表裏ともに表面平滑化が上がるために、記録媒体の摩擦
係数が著しく増大し、塗膜の耐摩耗性や記録媒体の走行
耐久性の著しい低下が問題となる。
これに対し、磁性層の耐摩耗性の改善策として、磁性
層中に比較的高硬度の非磁性粉、例えば、Al2O3,Cr2O3,
αFe2O3等を研磨剤として混入させる、また必要に応じ
て固体あるいは液体の潤滑剤を併用するといったことが
従来より提案されている。例えば、特公昭51−2801号、
特公昭51−2802号、特公昭52−18561号、特公昭54−904
1号、特開昭58−159227号、特開昭59−110036号、特開
昭59−201218号、特開昭60−618号、特開昭60−111330
号、特開昭61−920号などに開示されている如くであ
る。
また、テープ状磁気記録媒体の走行時の摩擦係数を下
げ、耐久性を向上させる対策としては、非磁性支持体上
の磁性層面とは反対の面に結合剤中に分散された充填剤
を含むバックコート層(以下、バック層と略)を設ける
ことが既に提案されている。このバック層は上記役割の
他に磁気記録媒体の帯電防止性の改善や、遮光性の付与
を目的として形成されることが多く、バック層用充填剤
としてカーボンブラック粉末が使用される例が一般に多
い。帯電防止の目的は、磁気記録媒体の帯電によりドロ
ップアウトの原因となる塵やほこりの付着を少なくする
ことにあり、遮光性の付与目的としては、テープの始
端,終端検出が磁気記録媒体自身の光透過率によって検
知される場合に使用される光センサーの誤動作を少なく
することにある。
このカーボンブラックを含有させたバック層塗膜の耐
摩耗性の改善策についても、磁性層の場合と同様、バッ
ク層中に比較的高硬度の非磁性粉、例えば、Al2O3,Cr2O
3,αFe2O3等を研磨剤として混入させる、また必要に応
じて固体あるいは液体の潤滑剤を併用するといったこと
が従来より提案されている。例えば、特公昭54−37482
号,特開昭55−28507号,特開昭56−77932号,特開昭59
−5428号,特開昭59−14126号,特開昭59−56223号,特
開昭59−84347号,特開昭60−59528号、特開昭61−9242
6号,特開昭61−192024号などに開示されている如くで
ある。
発明が解決しようとする課題 しかしながら、上記の如き磁性層あるいはバック層中
に加えられる従来の研磨剤は、一般に粒状形状を有する
ものが用いられており、塗膜強度の強化には比較的大粒
径のものを用いる、あるいは、比較的小粒径のものを多
量用いることが必要となり、いずれの場合も要求される
磁気記録媒体の電磁変換特性を満足させることが困難に
なってきていた。すなわち、磁性層の形成においては、
大粒径研磨剤を用いた場合には、磁性層の表面平滑性の
低下が、比較的小粒径の研磨剤を多量用いた場合には、
磁性塗膜中の磁性粉含有率の低下が、ともに電磁変換特
性を低下させる。一方、バック層の形成においても、研
磨剤の大粒径化や使用量の増加により、バック層塗膜の
表面平滑性の低下が生じる結果、磁気テープのようにロ
ール状に巻き込まれた場合、バック層の凹凸が磁性層表
面に写るなどして、磁気記録媒体の電磁変換特性を低下
させる原因となる。
以上のような理由から、昨今のテープ状磁気記録媒体
においては、電磁変換特性と耐久性とを同時により一層
向上させることが強く望まれていた。
本発明は、上記要望に対処すべく、鋭意検討の結果成
されたもので、いわゆる塗布型のテープ状磁気記録媒体
において、電磁変換特性と耐久性とをともに向上せしめ
る新規な磁気記録媒体の提供を目的としたものである。
課題を解決するための手段 上記課題を解決するために本発明は、非磁性支持体の
一方の主面上には磁性粉とその結合剤とを含む磁性層
が、他方の主面上にはカーボンブラック粉が結合剤中に
分散されてなるバック層がそれぞれ設けられたテープ状
磁気記録媒体において、前記磁性層中、または前記磁性
層及び前記バックコート層中に略同一の粒子径を有する
粒子の結合体からなり、樹枝状乃至鎖状構造を有するモ
ース硬度が5以上の非磁性無機質粉末を含有させること
を特徴とするものである。
作用 磁性層及びもしくはバック層中に、モース硬度が5以
上で、その平均一次粒子径が0.1〜0.5μmの粒状の非磁
性無機質粉末が2〜3個結合した樹枝状乃至鎖状構造を
有する粉末を含有せしめることにより、電磁変換特性を
損なうことなく、耐久性の著しく向上したテープ状磁気
記録媒体が得られる。これは、前記非磁性粉末の形状に
特徴を持たせた点にある。すなわち、本発明で用いる上
記非磁性粉末は、その平均一次粒子径が0.1〜0.5μmの
粒状粉が2〜3個結合したものであるため、塗膜の耐摩
耗性に対しては大粒径粉を添加した場合と同様に優れた
補強効果を発揮する一方、該粉末が比較的小さな粒径粉
の結合体であることから、塗膜の平滑性があまり低下せ
ず、その結果、電磁変換特性が良好で、耐久性の著しく
向上した磁気記録媒体の提供が可能になった。
本発明で使用されるモース硬度が5以上で、その平均
一次粒子径が0.1〜0.5μmの粒状の非磁性無機質粉末が
2〜3個結合した樹枝状もしくは鎖状構造を有する粉末
は、前記粒子径を有するAl2O3粉末、Cr2O3粉末、αFe2O
3粉末、TiO2粉末、SiC粉末、SiO2粉末、ZrO2粉末等の製
造において、例えば、通常の焼成温度よりも高い温度で
処理することにより得ることができるが、無論、本発明
においては、それらの製造法を限定したものでないこと
は言うまでもない。
以上の無機質粉末のうち、塗膜の補強効果や結合剤と
の分散性から、本発明においては、Al2O3粉末、Cr2O3
末、αFe2O3粉末、TiO2粉末が特に好適なものとして使
用される。
前記樹枝状乃至鎖状構造を有する無機質粉末は、単独
使用または、2種以上の混合使用が可能である他、従来
知られている先述の高硬度(モース硬度が5以上)粒状
粉との併用も可能である。但し、この場合の併用条件と
しては、期待される効果を得るために、前記樹枝状乃至
鎖状構造を有する無機質粉末の使用量を、用いる高硬度
無機質粉末総量の50重量%以上とすることが必要であ
る。
本発明で使用されるモース硬度が5以上の樹枝状乃至
鎖状構造を有する非磁性無機質粉末が、2〜3個結合す
る前の平均一次粒子径が0.1μm未満の場合には、充分
な塗膜の補強効果ができない。また、その平均一次粒子
径が0.5μmを越える場合には、良好な塗膜の平滑性が
得難くなるため、電磁変換特性の低下が避けられないも
のとなる。
本発明で使用される上記非磁性無機質粉末の量は、磁
性層の形成においては、磁性層100重量部に対して2〜1
0重量部の範囲とすることが望ましく、バック層の形成
においては、バック層100重量部に対して0.5〜5重量部
の範囲内とすることが望ましい。使用量が少な過ぎると
塗膜の耐摩耗性が改善されず、多過ぎると上述したよう
に、塗膜の平滑性の低下や磁性層中の磁性粉の含有率の
低下等による電磁変換特性の低下や、塗膜の表面硬度が
過度に上昇することに起因する磁気ヘッドの摩耗量の増
加や、媒体使用時にバック層と接する装置部分(例え
ば、VTRにおけるテープのガイドポール等)に損傷を生
じ易くなるなどの問題が生じる。
本発明になるテープ状磁気記録媒体の磁性層は、通
常、磁性粉、結合剤および本発明の特徴とする上記非磁
性粉、更に帯電防止剤、潤滑剤と溶剤より成る磁性塗料
をポリエステルフィルムなどの非磁性支持体上に塗布、
乾燥と同時に磁場配向処理を行った後、カレンダーロー
ルによる表面平滑化処理、塗膜の硬化処理を施すなど、
公知の方法によって形成することが出来る。また、バッ
ク層については、非磁性支持体上の磁性層が形成される
面とは反対面に、カーボンブラック、結合剤および本発
明の特徴とする上記非磁性無機質粉末、更に必要に応じ
て加えられる分散剤、潤滑剤と溶剤より成るバック層用
塗料を塗布、乾燥した後、必要に応じて表面平滑化処理
や塗膜の硬化処理等を施すことによって形成することが
できる。
磁性層ならびにバック層の形成については、同時、あ
るいは、いずれか一方を形成した後に形成するなど、そ
の順序については特に限定されるものではない。
本発明になる磁性層形成に用いられる磁性粉として
は、γFe2O3粉、Co含有γFe2O3、Co含有Fe3O4粉、CrO2
粉、バリウムフェライト粉などの酸化物系磁性粉の他、
Fe粉、Fe−Ni粉、Fe−Co粉などの金属ないし合金磁性粉
などがいずれも使用可能である。
本発明になるバック層中に含有せしめるカーボンブラ
ックは、導電性、遮光性を満たすものであれば良く、そ
の種類については特に限定されないが、バック層の非磁
性粉主成分として添加されるもので、その分散性の塗膜
の表面平滑性に及ぼす影響が大であることから、平均粒
子径が20〜150mμのものが好ましい。即ち、粒子径があ
まり小さすぎると分散性が困難となり、高平滑な塗膜が
得難くなると共に、得られる塗膜の耐摩耗性や摩擦係数
面で不利なものとなる。一方、平均粒子径のより大きい
カーボンブラックを用いた場合も、カーボン自体の分散
性は向上するものの、高平滑や塗膜は得難くなり、得ら
れる磁気記録媒体の電磁変換特性は不満足なものとな
る。
本発明になるバック層中に含有せしめるカーボンブラ
ックの使用量は、バック層100重量部に対し、30〜70重
量部にあることが好ましい。カーボンブラックの添加割
合が30重量部未満だとカーボンブラックの添加効果が少
なく、塗膜の摩擦係数の増加や粘着性、特に室温以上で
の層間粘着が生じ易くなる他、塗膜の帯電防止性、遮光
性の付与等でも不利なものとなる。一方、バック層中の
非磁性粉の割合が70重量部より多くなると、塗膜の平滑
性や耐摩耗性、接着性の低下が生じるなどして好ましく
ない。
本発明で使用される磁気記録媒体用結合剤としては、
繊維素系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリ塩化ビニル系
樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ゴム系樹
脂などの熱可塑性樹脂に、イソシアネート化合物を組み
合わせたものや、放射線感応性不飽和二重結合を有する
樹脂(化合物)を組み合わせたものなど従来知られてい
るものが広く使用可能である。
本発明で使用される磁性層用帯電防止剤としては、適
度の粒径を有するカーボンブラック、グラファイト、グ
ラファイト化カーボンブラック等の炭素質粉末、あるい
は銀、錫、アルミニウム、亜鉛、クロム、チタンなどの
金属あるいは合金粉末などから適宜に選んだものを使用
することができるが、特に好ましいのは、カーボンブラ
ックである。
本発明で使用される磁気記録媒体用潤滑剤としては、
ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン
酸、オレイン等の高級(不)飽和脂肪酸やステアリン酸
ブチル、オレイン酸オレイル等の(不)飽和脂肪酸エス
テルやジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、ジ
オレイルアジペート等の2塩基酸ジエステルやシリコン
オイルやフッソオイル等があり、これらを単独または2
種以上混合して使用することができる。
本発明で使用される磁気記録媒体用磁性塗料の有機溶
剤としては、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケ
トン、トルエン、シクロヘキサノン、酢酸エチル、酢酸
ブチル等が使用される。
本発明で使用される磁気記録媒体用非磁性支持体材質
としては、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレン
テレフタレート等のポリエステル;ポリエチレン、ポリ
プロピレン等のポリオレフィン;セルローストリアセテ
ート、セルロースジアセテート等のセルロース誘導体;
ポリカーボネート;ポリ塩化ビニル;ポリイミド;芳香
族ポリアミド等の有機高分子材の他、アルミニウム等の
金属材がある。これらの使用に際しては、予めその表面
に磁性層との密着性を高めるための易接着処理を施して
おく場合もある。
磁性塗料の混練分散にあたっては、各種の混練機が使
用される。例えば、ロースミル、ニーダ、アトライタ、
ダブルプラネタリミキサ、高速ミキサ、高速ストーンミ
ル、アジテータミル、サンドミル、ピンミル、ボールミ
ル、ペブルミル、高速撹拌機、超音波分散機などが単独
もしくは組み合せて用いられる。
実施例 以下、本発明の実施例についてビデオテープを例にと
り具体的に説明する。なお、実施例に述べている成分の
部数はすべて重量部を示すものとする。
(実施例1−1) 磁性層用塗料(M1−1)の調製; 強磁性Coが有γFe2O3 ポリウレタン樹脂 ……10部 水酸基含有塩ビ・酢ビ共重合樹脂 ……10部 樹枝状(鎖状)αAl2O3(a) 〔結合前の平均一次粒径=0.3μm〕 ……4部 カーボンブラック 〔平均一次粒径=50mμ〕 ……4部 ミリスチン酸 ……1部 ステアリン酸ブチル ……1部 混合有機溶剤 〔MEK/トルエン/シクロヘキサノン=2:2:1〕……300部 上記組成物を加圧ニーダとサンドミルを用いて混練分
散を行った後、ポリイソシアネート化合物〔日本ポリウ
レタン社製、コロネートL〕6部を添加混合して得られ
た混練物を平均孔径1μmのフィルターで過して磁性
層用塗料(M1−1)を準備した。
バック層用塗料(B1−1)の調製; カーボンブラック 〔平均一次粒径=40mμ〕 ……59部 樹枝状(鎖状)αAl2O3(a) 〔結合前の平均一次粒径=0.3μm〕 ……1部 ポリウレタン樹脂 ……20部 ニトロセルロース樹脂 ……20部 混合有機溶剤 〔MEK/トルエン/シクロヘキサノン=2:2:1〕……400部 上記組成物をボールミルで混合分散して混練物を取り
出した後、ポリイソシアネート化合物〔日本ポリウレタ
ン社製、コロネートL〕10部を混練物に添加し、高速撹
拌機で撹拌混合を行ったものを平均孔径3μmのフィル
ターで過してバック層用塗料(B1−1)を準備した。
次に、磁性層用塗料(M1−1)を15μm厚のポリエス
テルフィルム上に塗布、磁場配向、乾燥処理を施した
後、スーパーカレンダロールによる鏡面加工処理、次い
で熱処理を施して厚さ4.5μmの磁性層を有する原反ロ
ールを得た。この原反ロール上の磁性層とは反対の面
に、バック層用塗料(B1−1)を塗布、乾燥、次いで熱
処理を施し、厚さ0.8μmのバック層を形成した。これ
を2分の1インチ幅に裁断してビデオテープ試料(250m
長)を作成した。
(実施例1−2) 実施例1−1における磁性層用塗料(M1−1)中の樹
枝状乃至鎖状構造を有するαAl2O3(a)4部を、3部
に変えるとともに粒状αAl2O3(x)〔平均一次粒径=
0.3μm〕1部を併用して磁性層用塗料(M1−2)の調
製を行った他は、実施例1−1と全く同様にしてビデオ
テープ試料の作成を行った。
(実施例1−3) 実施例1における磁性層用塗料(M1−1)中の樹枝状
乃至鎖状構造を有するαAl2O3(a)4部を、同じく樹
枝状乃至鎖状構造を有するαAl2O3(b)〔結合前の平
均一次粒径=0.15μm〕7部に置き換えて磁性層用塗料
(M1−3)の調製を行った他は、実施例1と全く同様に
してビデオテープ試料の作成を行った。
(比較例1−1) 実施例1−1における磁性層用塗料(M1−1)中の樹
枝状乃至鎖状構造を有するαAl2O3(a)4部を、粒状
αAl2O3(y)〔平均一次粒径=0.5μm〕4部に置き換
えて磁性層用塗料(m1−1)の調製を行った他は、実施
例1−1と全く同様にしてビデオテープ試料の作成を行
った。
(比較例1−2) 実施例1−1における磁性層用塗料(M1−1)中の樹
枝状乃至鎖状構造を有するαAl2O3(a)4部を、粒状
αAl2O3(x)〔平均一次粒径=0.3μm〕4部に置き換
えて磁性層用塗料(m1−2)の調製を行った他は、実施
例1−1と全く同様にしてビデオテープ試料の作成を行
った。
(比較例1−3) 実施例1−1における磁性層用塗料(M1−1)中の樹
枝状乃至鎖状構造を有するαAl2O3(a)4部を、粒状
αAl2O3(x)〔平均一次粒径=0.3μm〕10部に置き換
えて磁性層用塗料(m1−3)の調製を行った他は、実施
例1−1と全く同様にしてビデオテープ試料の作成を行
った。
(比較例1−4) 実施例1−1におけるバック層用塗料(B1−1)中の
樹枝状乃至鎖状構造を有するαAl2O3(a)1部を0部
にしてバック層用塗料(b1−1)の調製を行った他は、
実施例1−1と全く同様にしてビデオテープ試料の作成
を行った。
(実施例2−1) 磁性層用塗料(M2−1)の調製; 強磁性Fe−Ni合金 ポリウレタン樹脂 ……10部 水酸基含有塩ビ・酢ビ共重合樹脂 ……10部 樹枝状(鎖状)αAl2O3(b) 〔結合前の平均一次粒径=0.15μm〕 ……8部 カーボンブラック 〔平均一次粒径=50mμ〕 ……1部 ステアリン酸 ……1部 ステアリン酸ペンチル ……1部 混合有機溶剤 〔MEK/トルエン/シクロヘキサノン=3:2:1〕……280部 上記組成物を加圧ニーダとサンドミルを用いて混練分
散を行った後、ポリイソシアネート化合物〔日本ポリウ
レタン社製、コロネートL〕6部を添加混合して得られ
た混練物を平均孔径1μmのフィルターで過して磁性
層用塗料(M2−1)を準備した。
バック層用塗料(B2−1)の準備; カーボンブラック 〔平均一次粒径=23mμ〕 ……40部 樹枝状(鎖状)αAl2O3(b) 〔結合前の平均一次粒径=0.15μm〕 ……3部 ポリウレタン樹脂 ……25部 ニトロセルロース樹脂 ……32部 混合有機溶剤 〔MEK/トルエン/シクロヘキサノン=2:2:1〕……400部 上記組成物をボールミルで混合分散して混練物を取り
出した後、ポリイソシアネート化合物〔日本ポリウレタ
ン社製、コロネートL〕10部を混練物に点換し、高速撹
拌機で撹拌混合を行ったものを平均孔径3μmのフィル
ターで過してバック層用塗料(B2−1)を準備した。
次に、磁性層用塗料(M2−1)を10μm厚のポリエス
テルフィルム上に塗布、磁場配向、乾燥処理を施した
後、スーパーカレンダロールによる鏡面加工処理、次い
で熱処理を施して厚さ3.0μmの磁性層を有する原反ロ
ールを得た。この原反ロール上の磁性層とは反対の面
に、バック層用塗料(B2−1)を塗布、乾燥、次いで熱
処理を施し、厚さ0.6μmのバック層を形成した。これ
を8mm幅に裁断してビデオテープ試料(80m長)を作成し
た。
(比較例2−1) 実施例2−1における磁性層用塗料(M2−1)中の樹
枝状乃至鎖状構造を有するαAl2O3(b)8部を、粒状
αAl2O3(x)〔平均一次粒径=0.3μm〕8部に置き換
えて磁性層用塗料(m2−1)の調製を行った他は、実施
例2−1と全く同様にしてビデオテープ試料の作成を行
った。
(比較例2−2) 実施例2−1における磁性層用塗料(M2−1)中の樹
枝状乃至鎖状構造を有するαAl2O3(b)8部を、粒状
αAl2O3(z)〔平均一次粒径=0.15μm〕12部に置き
換えて磁性層用塗料(m2−2)の調製を行った他は、実
施例2−1と全く同様にしてビデオテープ試料の作成を
行った。
以上の各実施例および比較例で得られた種々のビデオ
テープ試料について、それぞれ以下に示す評価試験を行
った。
(1) 表面粗さ(μm) 磁性層、バック層の表面粗さは、テーラーホブソン社
製のタリステップ触針型表面粗さ計を用いて測定した。
値は粗さチャートにおけるピーク高さの自乗平均平方根
を算出して求めた。
(参考文献;ナショナル テクニカル レポート(Nati
onal Technical Report)vol.28 No.3 June 1982 p.52
0) (2) C/N(dB) 各試料テープをカセットハーフに巻き込んで4MHz(実
施例1−1〜比較例1−4)または5MHz(実施例2−1
〜比較例2−2)におけるC/Nを、それぞれVHS方式VTR
および8mmVTRを用いて測定し、基準テープのC/N値をOdB
とした相対値で示した。
(3) スチル寿命(分) (2)の評価で用いたVTRと同一機種のVTRを用い、各
試料テープを−5℃の環境下でスチル再生を行い、その
再生出力レベルが初期値から−5dB低下するまでの時間
(分)で評価した。
(4) ヘッド摩耗量(μm) (2)の評価で用いたVTRと同一機種のVTRを用い、各
試料テープを40℃、80%RHの環境下でそれぞれ100回再
生走行させた後に、VTRのビデオヘッドを干渉顕微鏡で
観察することにより、ヘッド摩耗量を測定した。
(5) テープの走行耐久性 (4)の評価試験(繰り返し再生試験)後の各試料テ
ープの巻姿やテープ両面の傷付き性、削れ性の程度を目
視で観察した。
各試料テープそれぞれの評価試験結果を次表に示す。
発明の効果 上表から明らかなように、非磁性支持体の一方の主面
上には磁性粉とその結合剤とを含む磁性層が、他方の主
面上にはカーボンブラック粉が結合剤中に分散されてな
るバックコート層がそれぞれ設けられたテープ状磁気記
録媒体において、前記磁性層中、または前記磁性層及び
前記バックコート層中に樹枝状乃至鎖状構造を有するモ
ース硬度5以上の非磁性無機質粉末を含有させることに
より、塗膜の平滑性を損なうことなく塗膜の耐摩耗性向
上が達成でき、その結果、優れた電磁変換特性と高耐久
性、高信頼性を有する磁気記録媒体を得ることができる
ことから、本発明の実用上の価値はまことに大なるもの
がある。
【図面の簡単な説明】
第1図はαAl2O3粉(a)の透過型電子顕微鏡写真図、
第2図はαAl2O3粉(b)の透過型電子顕微鏡写真図で
ある。

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非磁性支持体の一方の主面上には磁性粉と
    その結合剤とを含む磁性層が、他方の主面上にはカーボ
    ンブラック粉が結合剤中に分散されてなるバックコート
    層がそれぞれ設けられたテープ状磁気記録媒体であっ
    て、前記磁性層中、または前記磁性層及び前記バックコ
    ート層中に略同一の粒子径を有する粒子の結合体からな
    り、樹枝状乃至鎖状構造を有するモース硬度が5以上の
    非磁性無機質粉末を含有させたことを特徴とする磁気記
    録媒体。
  2. 【請求項2】樹枝状乃至鎖状構造を有する粉末が、0.1
    〜0.5μmの平均一次粒子径を有する粒子が2〜3個結
    合したものであることを特徴とする請求項(1)記載の
    磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】樹枝状乃至鎖状構造を有する非磁性無機質
    粉末が、Al2O3であることを特徴とする請求項(1)ま
    たは(2)記載の磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】樹枝状乃至鎖状構造を有する非磁性無機質
    粉末が、Cr2O3であることを特徴とする請求項(1)ま
    たは(2)記載の磁気記録媒体。
  5. 【請求項5】樹枝状乃至鎖状構造を有する非磁性無機質
    粉末が、αFe2O3であることを特徴とする請求項(1)
    または(2)記載の磁気記録媒体。
  6. 【請求項6】樹枝状乃至鎖状構造を有する非磁性無機質
    粉末が、TiO2であることを特徴とする請求項(1)また
    は(2)記載の磁気記録媒体。
  7. 【請求項7】バックコート層中のカーボンブラック粉の
    平均一次粒子径が20〜150mμであることを特徴とする請
    求項(1)または(2)記載の磁気記録媒体。
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