JP3448386B2 - 磁気テ―プ - Google Patents

磁気テ―プ

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JP3448386B2 JP04136095A JP4136095A JP3448386B2 JP 3448386 B2 JP3448386 B2 JP 3448386B2 JP 04136095 A JP04136095 A JP 04136095A JP 4136095 A JP4136095 A JP 4136095A JP 3448386 B2 JP3448386 B2 JP 3448386B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、非磁性支持体の片面に
磁性層を、反対面にバツクコ―ト層を有する磁気テ―プ
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】オ―デイオテ―プ、ビデオテ―プ、コン
ピユ―タ―用テ―プなどの磁気テ―プでは、一般に、磁
性層とは反対側の面に、無機顔料を含ませたバツクコ―
ト層を設けて、摩擦係数を低減し、走行性を良くしてい
る。
【0003】近年、高密度記録化、長時間記録化などに
伴い、磁気テ―プが長尺化し、巻回数が増加しつつある
が、この場合、整巻性が問題となりやすい。そこで、バ
ツクコ―ト層の表面粗さを粗くして、整巻時に空気を巻
き込まないようにし、これにより長尺テ―プの整巻性を
維持するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、バツク
コ―ト層の表面粗さを粗くすると、この表面粗さが巻回
時に磁性層に転写して、磁性層にエンボスが生じ、これ
が記録時の書き込みエラ―や再生時のドロツプアウトに
なる問題があつた。
【0005】とくに、コンピユ―タ―用テ―プでは、高
記録密度化が顕著となるとともに、長期間のデ―タ保存
という特性を満足する必要があるが、長期間磁気テ―プ
を保存した場合、磁気テ―プの巻きしまりなどにより、
バツクコ―ト層からの転写によるドロツプアウトが発生
しやすくなる問題があつた。
【0006】また、ビデオテ―プでは、回転ヘツドと高
速で摺動しているため、粉落ちや帯電による塵埃が記録
再生機器の内部に多く存在しているが、これを磁気テ―
プの表面に付着したままの状態でテ―プを巻き込むと、
磁性層にエンボスが生じ、これによつてもエラ―やドロ
ツプアウトを生じやすかつた。
【0007】本発明は、このような事情に鑑み、長尺化
しても整巻性を良好に維持できるとともに、表面粗さな
どに起因した書込みエラ―やドロツプアウトなどの問題
を生じることのない磁気テ―プを提供することを目的と
している。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成するため、鋭意検討した結果、バツクコ―ト層
の表面粗さを特定範囲に設定する一方、磁性層の押し込
み硬度とバツクコ―ト層の押し込み硬度とが特定の関係
を有するように設定したときに、整巻性にすぐれるとと
もに、ドロツプアウトなどの問題を生じることのない磁
気テ―プが得られることを見い出し、本発明を完成する
に至つた。
【0009】すなわち、本発明は、非磁性支持体の片面
に磁性層を、反対面にバツクコ―ト層を有する磁気テ―
プにおいて、上記バツクコ―ト層の表面粗さが、中心線
平均粗さで40〜130nmであるとともに、上記磁性
層の押し込み硬度(Hm)と上記バツクコ―ト層の押し
込み硬度(Hb)との比(Hm/Hb)が1.5以上で
あることを特徴とする磁気テ―プに係るものである。
【0010】なお、本発明にいう「中心線平均粗さ」と
は、触針式表面粗さ計によりカツトオフ0.08mmの
条件で測定したときの表面粗さである。また、本発明に
いう「押し込み硬度」とは、微小荷重硬度試験機を用い
て、使用圧子先端稜間の角度115度、荷重0.1gf
の条件で測定したときの硬度である。
【0011】
【発明の構成・作用】本発明の磁気テ―プは、ポリエス
テルフイルムなどの厚さが4〜18μmの非磁性支持体
を用い、この支持体の片面に厚さが1.0〜3.5μm
の磁性層を、反対面に厚さが0.3〜2.5μmのバツ
クコ―ト層を設けた構成からなり、上記磁性層は単層の
ほか、上下二層ないしそれ以上の重層構造とされていて
もよく、さらに単層ないし重層構造の磁性層の下地に非
磁性層を設けた構造とされていてもよい。磁性層および
バツクコ―ト層の形成は、常法により行うことができ、
たとえば、磁性層では、磁性粉および結合剤樹脂を含む
磁性塗料を塗布、乾燥することにより、バツクコ―ト層
では、無機顔料および結合剤樹脂を含むバツクコ―ト塗
料を塗布、乾燥することにより、形成できる。
【0012】本発明においては、この磁気テ―プにおい
て、バツクコ―ト層の表面粗さを、中心線平均粗さで4
0〜130nm、好ましくは、60〜90nmの範囲に
設定するとともに、磁性層の押し込み硬度(Hm)とバ
ツクコ―ト層の押し込み硬度(Hb)との比(Hm/H
b)が1.5以上、好ましくは2.0以上、さらに好ま
しくは3.5〜4.5となるように設定したことを特徴
とし、これにより、走行性はもちろん整巻性の面で好結
果を得、しかも表面粗さなどに起因した書込みエラ―や
ドロツプアウトなどの問題を克服したものである。
【0013】すなわち、バツクコ―ト層の表面粗さを、
中心線平均粗さで40nm以上とすると、良好な走行性
とともに、整巻時の空気の巻き込みが防がれて、長尺で
巻回しても良好な整巻性が維持される。また、このよう
な表面粗さにすると、通常では、バツクコ―ト層の表面
粗さが磁性層に転写して磁性層にエンボスを生じ、これ
が記録時の書き込みエラ―や再生時のドロツプアウトの
問題を引き起こしやすいが、磁性層の押し込み硬度(H
m)とバツクコ―ト層の押し込み硬度(Hb)との関係
を、両者の比(Hm/Hb)が1.5以上となるように
したときには、上記転写が防がれて、ドロツプアウトな
どの問題が解決される。
【0014】しかも、このように磁性層の押し込み硬度
とバツクコ―ト層の押し込み硬度との比(Hm/Hb)
を1.5以上に設定すると、粉落ちや帯電による塵埃の
付着に起因した書き込みエラ―やドロツプアウト発生の
問題も低減される。一方、バツクコ―ト層の表面粗さが
粗くなりすぎ、中心線平均粗さで130nmを超えるよ
うになると、バツクコ―ト層からの転写に起因した磁性
層表面のエンボスの発生をもはや防ぐことが難しくなる
ため、バツクコ―ト層の表面粗さとしては、中心線平均
粗さで130nm以下に抑える必要があり、この範囲に
抑えておくことにより、上記問題が回避される。
【0015】このように、本発明では、バツクコ―ト層
の表面粗さとともに、磁性層の押し込み硬度とバツクコ
―ト層の押し込み硬度との関係を、特定したことによ
り、整巻性にすぐれ、かつドロツプアウトなどの問題の
ない磁気テ―プを提供できる。とくに、長期間保存後の
テ―プの巻き締まりによるバツクコ―ト層から磁性層へ
の凹凸の転写が顕著となる場合には、本発明の上記表面
粗さと上記押し込み硬度の関係を満たす磁気テ―プが効
果的である。
【0016】また、固定ヘツドを用いて記録再生を行う
コンピユ―タ―用磁気テ―プでは、走行速度が2m/秒
以上になると、走行中にガイドピンで磁気テ―プのエツ
ジダメ―ジ、巻きつきなどが生じるとともに、オフトラ
ツクやテ―プの方伸びなどによるデ―タエラ―が発生し
やすく、磁気テ―プの整巻性がとくに重要となりやすい
が、上記本発明の構成をとることにより、このような問
題をも克服できる整巻性に格段にすぐれた磁気テ―プを
提供できる。
【0017】本発明とは異なり、バツクコ―ト層の表面
粗さが、中心線平均粗さで40nm未満となると、整巻
時に空気を巻き込み、巻き乱れを生じやすい。また、バ
ツクコ―ト層の表面粗さが、中心線平均粗さで130n
mを超えたり、磁性層の押し込み硬度とバツクコ―ト層
の押し込み硬度との比(Hm/Hb)が1.5未満とな
ると、バツクコ―ト層の表面の凹凸が磁性層に転写し
て、磁性層にエンボスが生じやすい。すなわち、これら
の場合は、整巻性にすぐれ、かつドロツプアウトなどの
問題のない磁気テ―プを得ることは難しい。
【0018】本発明において、バツクコ―ト層の表面粗
さを中心線平均粗さで40〜130nmに設定する方法
は、とくに限定されず、たとえば、無機顔料や結合剤樹
脂の種類などのバツクコ―ト塗料の組成に応じて、分散
時間を適宜調整するなどして行えばよい。無機顔料とし
て、吸油量が100ml/g以上、揮発成分が1.8重
量%以下のカ―ボンブラツクを用いると、上記表面粗さ
のバツクコ―ト層を形成しやすいので、好ましい。この
ようなカ―ボンブラツクとしては、たとえば、旭サ―マ
ル(株)製のHS−500、電気化学(株)製のデンカ
ブラツクHS−100、キヤボツト製のVulcanX
C−72R、コロンビアン製のConductex97
5などがあり、これらの中でも、摩擦係数の点で、デン
カブラツクHS−100を用いるのが、とくに望まし
い。
【0019】このバツクコ―ト層の押し込み硬度(H
b)としては、3〜12の範囲にあるのが好ましい。3
以上とすることにより、長期保存中にテ―プ同士が粘着
するのを防ぐことができ、また12以下とすることによ
り、バツクコ―ト層自体の硬さを適性化し、より良好な
ヘツドタツチを得ることができる。バツクコ―ト層の押
し込み硬度(Hb)を上記のように設定するには、バツ
クコ―ト塗料の組成を適宜選択する、とくに結合剤樹脂
の種類を適宜選択して行えばよい。耐久性の向上にも寄
与するポリウレタン樹脂として、以下の如き特定組成の
ものを用いると、上記範囲の押し込み硬度に設定しやす
い。
【0020】バツクコ―ト塗料に適したポリウレタン樹
脂には、たとえば、広野化学(株)製のユ―ロツクCS
3057、大日本インキ(株)製のHI−2000、日
本ポリウレタン(株)製のニツポラン2309、東洋紡
(株)製のUR8300などが挙げられ、これらを単独
でまたは二種以上を混合して使用できる。また、ガラス
転移温度が45℃以下、芳香環濃度が3.4ミリモル/
g以下、数平均分子量が3.2×104 〜10×104
のポリウレタン樹脂が、耐久性や上記適切な押し込み硬
度を得るうえで好ましく、このようなポリウレタン樹脂
としては、日本ポリウレタン(株)製のP26Sなどが
ある。
【0021】本発明において、磁性層の押し込み硬度と
バツクコ―ト層の押し込み硬度との比(Hm/Hb)を
1.5以上に設定するには、上記バツクコ―ト層の押し
込み硬度(Hb)に応じて磁性層の押し込み硬度(H
m)が適度な値となるように、磁性塗料の組成を適宜選
択する、とくに磁性塗料に用いる結合剤樹脂の種類を適
宜選択して行えばよい。通常では、磁性層の押し込み硬
度(Hm)が8〜22の値となるようにするのがよい。
磁性層の押し込み硬度を8以上にすると、磁性層の剛性
が増し、回転ヘツドに対する良好な耐久性が得られ、ま
た22以下にすると、良好なヘツドタツチが得られる。
磁性塗料の結合剤樹脂に、ガラス転移温度が0℃以上、
芳香環濃度が1.5ミリモル/g以上のポリウレタン樹
脂を用いると、磁性層の硬度と剛性を最適化できるの
で、望ましい。
【0022】このような磁性層の表面粗さとしては、中
心線平均粗さで10〜30nmの範囲にあるのが好まし
い。中心線平均粗さで10nm以上とすることにより、
磁気テ―プの走行性が安定化し、30nm以下とするこ
とにより、変調ノイズなどの電磁変換特性を改善するこ
とができる。磁性層の表面粗さを、このように設定する
には、たとえば、磁性粉や結合剤樹脂その他の添加剤な
どの磁性塗料の組成に応じて、分散時間を適宜調整する
などして行えばよい。なお、磁性粉としては、とくに限
定されず、酸化鉄系磁性粉、金属系磁性粉などの従来よ
り公知のものをいずれも使用することができる。
【0023】本発明の磁気テ―プは、以上の構成からな
り、使用に際しては、常用の如く、適宜のリ―ルに巻回
して記録再生に供される。その際、下フランジの上端に
上フランジを固着した、いわゆるテ―プリ―ルを収納す
るカ―トリツジで用いる場合には、リ―ルの下フランジ
を溝付きとしたものが、磁気テ―プの巻き込み時に空気
を逃がしやすく、整巻性にすぐれるため、好ましい。
【0024】
【実施例】つぎに、本発明の実施例について説明する
が、本発明はこれらの実施例になんら制限されるもので
はない。なお、以下において、部とあるのは重量部を意
味するものとする。また、磁気テ―プの磁性層およびバ
ツクコ―ト層の押し込み硬度と表面粗さは、下記の方法
により、測定した値である。
【0025】<押し込み硬度>島津製作所(株)製の微
小荷重硬度試験機DDUH−210Sを用い、使用圧子
先端稜間の角度115度、荷重0.1gfで押し込み硬
度を測定した。
【0026】<表面粗さ>小坂研究所社製の三次元粗さ
測定機SE−3FKを用い、カツトオフ0.08μm、
触針の径2μm、荷重0.07gfで測定した。
【0027】実施例1 酸化鉄系磁性粉 70部 塩化ビニル樹脂 10部 ポリウレタン樹脂 6部 (ガラス転移温度23℃、芳香環濃度3.4ミリモル/g) アルミナ粒子 3部 カ―ボンブラツク 7部 ステアリン酸n−ブチル 3部 トルエン 100部 シクロヘキサノン 100部 上記の各成分をサンドグラインドミルで2時間混練分散
したのち、硬化剤として三官能性イソシアネ―ト化合物
4部を溶剤とともに加え、よく攪拌して磁性塗料を調製
した。この塗料を、厚さが9.5μmのポリエチレンテ
レフタレ―トフイルムからなる非磁性支持体上に、カレ
ンダ―処理後の厚さが2.5μmとなるように塗布し、
乾燥したのち、カレンダ―処理して、磁性層を形成し
た。
【0028】 カ―ボンブラツク〔旭サ―マル(株)製のHS−500〕 95部 (吸油量500ml/g、揮発成分1.7重量%) アルミナ粒子 5部 (住友化学社製のAES−12) ポリウレタン樹脂 70部 (ガラス転移温度22℃、芳香環濃度0.1ミリモル/g) ポリイソシアネ―ト 30部 (日本ポリウレタン社製のコロネ―トL) シクロヘキサノン 550部 トルエン 550部 ステアリン酸n−ブチル 5部 上記の各成分をボ―ルミル中で30時間混練分散して、
バツクコ―ト塗料を調製した。この塗料を、前記の磁性
層を形成したポリエチレンテレフタレ―トフイルムから
なる非磁性支持体の反対面側に、塗布し、乾燥したの
ち、カレンダ―処理して、厚さが1.5μmのバツクコ
―ト層を形成した。
【0029】このようにして作製した磁気テ―プは、バ
ツクコ―ト層の表面粗さが中心線平均粗さで70nm、
磁性層の表面粗さが中心線平均粗さで15nmであつ
た。また、磁性層の押し込み硬度(Hm)は14、バツ
クコ―ト層の押し込み硬度(Hb)は3.4で、Hm/
Hbの比は4.1であつた。
【0030】比較例1 実施例1において、バツクコ―ト塗料を調製する際のボ
―ルミルによる混練分散時間を70時間に変更した以外
は、実施例1と同様にして、磁気テ―プを作製した。こ
のテ―プは、バツクコ―ト層の表面粗さが中心線平均粗
さで30nm、磁性層の表面粗さが中心線平均粗さで1
5nmであつた。また、磁性層の押し込み硬度(Hm)
は14、バツクコ―ト層の押し込み硬度(Hb)は3.
8で、Hm/Hbの比は3.7であつた。
【0031】比較例2 実施例1において、バツクコ―ト塗料を調製する際のボ
―ルミルによる混練分散時間を10時間に変更した以外
は、実施例1と同様にして、磁気テ―プを作製した。こ
のテ―プは、バツクコ―ト層の表面粗さが中心線平均粗
さで150nm、磁性層の表面粗さが中心線平均粗さで
15nmであつた。また、磁性層の押し込み硬度(H
m)は14、バツクコ―ト層の押し込み硬度(Hb)は
3.5で、Hm/Hbの比は4.0であつた。
【0032】比較例3 カ―ボンブラツク〔旭サ―マル(株)製のHS−500〕 95部 (吸油量500ml/g、揮発成分1.7重量%) アルミナ粒子 5部 (住友化学社製のAES−12) ニトロセルロ―ス 50部 ポリウレタン樹脂 20部 (ガラス転移温度22℃、芳香環濃度0.1ミリモル/g) ポリイソシアネ―ト 30部 (日本ポリウレタン社製のコロネ―トL) シクロヘキサノン 550部 トルエン 550部 ステアリン酸n−ブチル 5部 上記の各成分をボ―ルミル中で30時間混練分散して、
バツクコ―ト塗料を調製した。この塗料を、実施例1と
同様に磁性層を形成したポリエチレンテレフタレ―トフ
イルムからなる非磁性支持体の反対面側に、塗布し、乾
燥したのち、カレンダ―処理して、厚さが1.5μmの
バツクコ―ト層を形成した。
【0033】このようにして作製した磁気テ―プは、バ
ツクコ―ト層の表面粗さが中心線平均粗さで70nm、
磁性層の表面粗さが中心線平均粗さで15nmであつ
た。また、磁性層の押し込み硬度(Hm)は14、バツ
クコ―ト層の押し込み硬度(Hb)は12.8で、Hm
/Hbの比は1.1であつた。
【0034】比較例4 比較例3において、バツクコ―ト塗料を調製する際のボ
―ルミルによる混練分散時間を60時間に変更した以外
は、比較例3と同様にして、磁気テ―プを作製した。こ
のテ―プは、バツクコ―ト層の表面粗さが中心線平均粗
さで40nm、磁性層の表面粗さが中心線平均粗さで1
5nmであつた。また、磁性層の押し込み硬度(Hm)
は14、バツクコ―ト層の押し込み硬度(Hb)は1
2.8で、Hm/Hbの比は1.1であつた。
【0035】上記の実施例1および比較例1〜4の各磁
気テ―プを1/2インチ幅に裁断して、VHS型のビデ
オテ―プを作製した。このビデオテ―プについて、下記
の要領にて、整巻性、エツジダメ―ジおよびドロツプア
ウトを評価した。これらの結果は、後記の表1に示され
るとおりであつた。
【0036】なお、実施例1のビデオテ―プでは、カセ
ツトの組み込みに際し、通常のリ―ルのほか、D2方式
のカ―トリツジのリ―ルの下フランジを溝付きとしたも
のを用いた場合についても、同様に評価した。表1で
は、通常のリ―ルを用いた場合を「A」、上記溝付きと
したものを用いた場合を「B」、として示した。
【0037】<整巻性>早送り、巻き戻しを連続して1
00回繰り返したのち、ビデオテ―プの巻き姿を観察
し、乱れがない場合を○、乱れが少しある場合を△、乱
れがある場合を×、として評価した。
【0038】<エツジダメ―ジ>早送り、巻き戻しを連
続して100回繰り返したのちに、ビデオテ―プをカセ
ツトから取り出し、テ―プに張力をかけなくてもエツジ
が波打つてない場合を○、荷重10gをかけて波打ちが
消える場合を△、荷重をかけても変形が消えない場合を
×、として評価した。
【0039】<ドロツプアウト>VHS方式VTRで6
0分間走行させ、ドロツプアウト(幅15μs、深さ2
0dB)をドロツプアウトカウンタ―で測定した。
【0040】
【表1】
【0041】つぎに、実施例1および比較例1〜4の各
磁気テ―プを1/4インチ幅に裁断し、フランジのない
デ―タカ―トリツジに組み込んでコンピユ―タ―用テ―
プを作製した。このコンピユ―タ―用テ―プについて、
40℃,80%RHの環境で放置した前後の整巻性、エ
ツジダメ―ジ、下記の要領によるドロツプアウトを、評
価した。結果は、後記の表2に示されるとおりであつ
た。
【0042】<ドロツプアウト>タンベルグデ―タ社製
のテ―プクオリフアイヤ―TDC8200を用い、テ―
プ走行速度2m/秒、記録密度40kfci、記録波長
1.3μmで、スライスレベルが35%を超える大きさ
のドロツプアウトの個数を測定した。
【0043】
【表2】
【0044】
【発明の効果】以上のように、本発明は、バツクコ―ト
層の表面粗さを特定範囲に設定する一方、磁性層の押し
込み硬度とバツクコ―ト層の押し込み硬度とが特定の関
係を有するように設定したことにより、走行性はもちろ
んのこと、整巻性にすぐれて、しかもドロツプアウトな
どの問題を生じることのない、実用性にすぐれた磁気テ
―プを提供することができる。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性支持体の片面に磁性層を、反対面
    にバツクコ―ト層を有する磁気テ―プにおいて、上記バ
    ツクコ―ト層の表面粗さが、中心線平均粗さで40〜1
    30nmであるとともに、上記磁性層の押し込み硬度
    (Hm)と上記バツクコ―ト層の押し込み硬度(Hb)
    との比(Hm/Hb)が1.5以上であることを特徴と
    する磁気テ―プ。
  2. 【請求項2】 磁性層の表面粗さが、中心線平均粗さで
    10〜30nmである請求項1に記載の磁気テ―プ。
  3. 【請求項3】 磁性層の押し込み硬度(Hm)が8〜2
    2であり、バツクコ―ト層の押し込み硬度(Hb)が3
    〜12である請求項1または請求項2に記載の磁気テ―
    プ。
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