JP2004103217A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体 Download PDF

Info

Publication number
JP2004103217A
JP2004103217A JP2003296991A JP2003296991A JP2004103217A JP 2004103217 A JP2004103217 A JP 2004103217A JP 2003296991 A JP2003296991 A JP 2003296991A JP 2003296991 A JP2003296991 A JP 2003296991A JP 2004103217 A JP2004103217 A JP 2004103217A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic layer
magnetic
layer
upper magnetic
parts
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003296991A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsutaro Inoue
井上 鉄太郎
Masaru Yoshimura
吉村 賢
Chikako Kuzumi
来住 千佳子
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Maxell Holdings Ltd
Original Assignee
Hitachi Maxell Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Maxell Ltd filed Critical Hitachi Maxell Ltd
Priority to JP2003296991A priority Critical patent/JP2004103217A/ja
Publication of JP2004103217A publication Critical patent/JP2004103217A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Magnetic Record Carriers (AREA)

Abstract

【課題】優れた耐食性(保存安定性)と良好な高記録密度特性(電磁変換特性)とを併せ持った磁気記録媒体を提供する。
【解決手段】上層磁性層の初期のSFD値が0.5以下であり、上層磁性層の強磁性粉末の平均長軸長が80nm以下であり、温度60℃・湿度90%RHの環境下で90日間保存した後の上層磁性層のSFD値が、初期のSFD値の1.2倍以下である構成とする。
【選択図】なし

Description

 本発明は、可撓性支持体上に非磁性層塗膜および磁性層塗膜を形成することにより得られる塗布型の磁気記録媒体に関し、特に高密度記録に適した磁気記録媒体に関する。
 磁気記録媒体の一つである磁気テープは、オーディオテープ、ビデオテープ、コンピュータのデータバックアップ用テープなど種々の用途があるが、なかでもデータバックアップ用テープの分野ではバックアップ対象となるハードディスクの大容量化に伴い、1巻当たり数百ギガバイト以上の記録容量のものが商品化されており、今後もハードディスクのさらなる大容量化に対応するため、バックアップ用テープにおいてもその高容量化が不可欠となっている。
 磁気記録媒体の高容量化を図るためには記録波長をより短くすることが必要であり、このような短波長記録に対応するために、使用される磁性粉の粒子径も小さくなる傾向にある。また、記録波長が短くなるにしたがって1bitの分解能が低下するため、その対策として磁性層の厚みを薄くすると同時に、SFD(Swiching Field Distribution)値の小さい磁性粉を使用する必要がある。
 ここで、SFDとは、保磁力(Hc)の分布であり、以下のように定義される。磁性層の配向方向の磁化曲線(磁化−磁場曲線)を測定すると、いわゆるヒステリシスループが得られる。このヒステリシスループを磁場で微分した曲線(dM/dH曲線)には、Hc付近にピークが現れる。このピークの半値幅をΔHcとしたとき、SFD=ΔHc/Hcと定義される。SFDが小さくなると磁化遷移領域の幅が小さくなって、磁化反転がシャープになり、再生波形が鋭くかつ再生出力が大きくなる。このため、孤立再生波の半値幅であるPW50が小さくなる。また磁化遷移領域幅が小さくなることで、広帯域のノイズが減少し、上記の再生出力の増加とあいまって、記録再生上最も重要なC/N比が良好になる。
 一方、粒子は、微細になればなるほど表面積が増加し、粒子表面の活性点(反応性の高い活性サイト)が多くなる。そのため、磁性層に用いられる磁性粉の粒子サイズが小さくなると、磁性層の耐食性は低下し、その残留磁束密度が減少する。すなわち、磁性粉が微細になればなるほど、そのような磁性粉を用いた磁気記録媒体では、保存しているうちに磁性層の残留磁束密度が減少し、長期間の保存安定性を保つことが困難になってくる。なお、磁性層が薄くなると、残留磁束密度を精度よく測定することが困難になるのでMrt値で評価する。Mrt値とは、磁性層の残留磁化(Mr)と磁性層厚さ(t)との積の値をいう。Mrt値に代えて、Brδ値が用いられることもある。
 微粒子の磁性粉を用いた磁気記録媒体に関しては、例えば特許文献1や特許文献2に記載されたものがあり、SFDの小さい磁性粉を用いた磁気記録媒体に関しては、例えば特許文献3や特許文献4に記載されたものがある。しかしながら、これらの従来技術は、耐食性に関して何ら対策を講じておらず、長期保存安定性に関しては不十分であった。
 一方、耐食性を改良した磁気記録媒体に関しては、例えば特許文献5や特許文献6に記載されたものがある。しかし、これらの従来技術では、粒子サイズの小さな微粒子粉を磁性粉に使用した場合の対策が不十分であった。また、これらの公報には残留磁束密度の劣化防止に関する技術が開示されているが、そこではSFDの劣化防止に関して考慮されていない。長期保存安定性を確保し、高記録密度を実現するためには1bitの分解能が安定的に保たれている必要があり、SFDが劣化しないような技術を取り入れる必要がある。保存中にSFDが劣化すると、PW50が広がり、これによって1bitの分解能が劣化する。
 SFDとMrtの劣化は一般には連動しない。しかし、高密度記録では、SFDの劣化の方が急激である場合にこれまでとは違った問題を引き起こし、最も重要な特性であるエラーレイトを小さくすることが困難になる。
特開2000−149242号公報 特開2000−149244号公報 特開平11−283236号公報 特開平11−185240号公報 特開平5−81648号公報 特開平5−81649号公報
 通常、磁性層の耐食性を向上させることは、材料となる磁性粉の耐食性を改善することによって実現される。磁性粉の耐食性は飽和磁化σs の劣化率Δσs で表され、この場合のΔσs は、温度60℃で湿度90%RHの環境下で90日間保存したときに初期のσs のうち何%が失われたかを示すものである。しかし、飽和磁化σs の劣化率Δσs を改良すると、磁性粉の初期のSFD値が劣化し、高密度記録には不利になる。現在の技術水準では、この低Δσs と低SFDの両立が可能な磁性粉を製造することは困難である。
 本発明は、主として、磁気記録媒体における上記のような問題に対処するもので、その目的は、高容量化に対応した高記録密度特性を有しながら、耐食性にも優れる磁気記録媒体を提供することにある。言い換えれば、本発明は、高容量化および高記録密度化に適した磁気記録媒体として、長期保存後においても良好な電磁変換特性を十分に維持しうる保存安定性に優れた磁気記録媒体を提供することを目的とする。
 本発明者らは、上記の目的を達成するため鋭意検討した結果、上層磁性層に用いる磁性粉の平均長軸長と上層磁性層のSFD値とが、高記録密度特性および耐食性の両立を図る際のパラメータとなりうる点に着目し、これらがそれぞれ特定の条件を同時に満たしたときに、高記録密度特性と耐食性の両特性がいずれも向上することを見出した。
 本発明は、このような知見に基づいてなされたもので、可撓性支持体と、可撓性支持体上に形成された非磁性粉末と結合剤とを含む下層非磁性層と、下層非磁性層上に形成された強磁性粉末と結合剤とを含む上層磁性層とを有する磁気記録媒体において、以下のように構成したものである。
 すなわち、上層磁性層の初期のSFD値が0.5以下であり、上層磁性層の磁性粉の平均長軸長が80nm以下であり、温度60℃で湿度90%RH(つまり相対湿度90%)の環境下で90日間保存した後の上層磁性層のSFD値が、初期のSFD値(保存前のSFD値、すなわち、0.5以下とした前記上層磁性層のSFD値)の1.2倍以下である構成とする(請求項1)。その場合、短波長記録およびその再生時の反磁場による減磁を小さくする(換言すれば、厚み損失によるヘッド出力の低下を避ける)等のために、磁性層厚みは120nm以下とするのが好ましい(請求項2)。また、記録トラック幅の狭幅化等による高記録密度化を考慮すると、媒体からの漏れ磁束量が比較的少なくても出力が読み取れるように、磁気抵抗効果型素子を利用した再生ヘッド(MRヘッド)によって磁気記録信号が再生される磁気記録媒体とするのが好ましい(請求項3)。
 なお、上記のようなSFD値を示す上層磁性層は、(1)これに用いる磁性粉を調整する際に表面処理剤を効率的に添加し、得られた磁性粉を用いて上層磁性層用の塗料を調整し、これを下層非磁性層上に塗布することにより形成することができる。一例としては、磁性粉末、結合剤、研磨剤、カーボンブラック、分散剤を予め粉体攪拌機で混合したのち、この混合粉体と樹脂溶液とを高精度粉体搬送装置で搬送しつつ混合し、二軸押し出し式混練機に導入・混練し、サンドミル分散して上層磁性層用の塗料を調整する方法が挙げられる。あるいは、(2)上層磁性層用の塗料を調整する際に、表面処理剤を効率的に添加し、得られた上層磁性層用の塗料を下層非磁性層上に塗布することにより上記のような上層磁性層を形成することができる。もしくは(3)初期のSFD値が0.5以下であり、かつ劣化率Δσs が3%以下と良好な磁性粉 を用いることでも、上記の上層磁性層を形成することができるが、現状の技術ではこのような両特性を併せ持った磁性粉を製造することは技術的に困難である。したがって、前者の(1)・(2)のようにSFDが良好な磁性粉を表面処理することによって、上層磁性層としてSFDとΔσs の両立をはかることが必要である。具体的には、分散工程を進めると磁性粉の活性点は増加していくので、この活性点を被覆することが必要である。したがって、表面処理剤を分散工程とレットダウン工程の間に添加することが、上記の両特性を併せ持つ上層磁性層を形成するのに最も有効である。
 本発明によれば、上層磁性層に平均長軸長が80nmの強磁性粉末を使用し、上層磁性層の初期のSFD値が0.5以下で、かつ一定条件下で一定期間保存した後のSFD値が前記初期のSFD値の1.2倍以下である構成としたので、高記録密度特性を有しながら耐食性に優れた磁気記録媒体を得ることができる。加えて、上層磁性層の厚みを120nm以下に設定すれば、さらに記録密度特性を向上させることができる。
 本発明は、主としてデジタル記録用の磁気記録媒体(特に塗布型の磁気テープ)に適用される。本発明の磁気記録媒体においては、可撓性支持体の少なくとも一方の面に下層非磁性層が設けられており、その上に上層磁性層が設けられている。特に高い走行信頼性を必要とする場合には、可撓性支持体の他方の面、つまり下層非磁性層と上層磁性層とからなる(またはこれらの両層を含んでなる)表層塗布層の形成されている面とは反対側の面に、バックコート層を設けることができる。以下、本発明を実施するための形態についてさらに具体的に説明する。
〈可撓性支持体〉
 本発明においては、テープ状の可撓性支持体を使用する。可撓性支持体としては、通常、非磁性の支持体、すなわち非磁性支持体を使用するが、磁性粉を含有させた支持体を排除するものではない。使用する可撓性支持体は、その長手方向のヤング率が5.9GPa(600kg/mm2 )以上で、かつ幅方向のヤング率が3.9GPa(400kg/mm2 )以上であることが好ましく、さらに長手方向のヤング率が9.8GPa(1000kg/mm2 )以上で、かつ幅方向のヤング率が7.8GPa(800kg/mm2 )以上がより好ましい。可撓性支持体の長手方向のヤング率が5.9GPa(600kg/mm2 )以上がよいのは、長手方向のヤング率が5.9GPa(600kg/mm2 )未満では、テープ走行が不安定になるためである。可撓性支持体の幅方向のヤング率が3.9GPa(400kg/mm2 )以上がよいのは、幅方向のヤング率が3.9GPa(400kg/mm2 )未満では、テープのエッジダメージが発生しやすくなるためである。
 このような特性を満足する可撓性支持体には、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、二軸延伸の芳香族ポリアミドフィルム、芳香族ポリイミドフィルム等がある。なお、可撓性支持体の厚さは、用途によって異なるが、通常2〜7μmのものが使用される。より好ましくは2.5〜5.5μmである。この範囲の厚さの可撓性支持体が使用されるのは、2μm未満では製膜が難しく、またテープ強度が小さくなり、7μmを越えるとテープ全厚が厚くなり、テープ1巻当りの記録容量が小さくなるためである。可撓性支持体の磁性層形成面の表面中心線平均粗さ(Ra)は2.5nm以上20nm以下が好ましい。20nm以下が好ましいのは、20nm以下であれば、下層非磁性層を薄くしても下層非磁性層表面および磁性層表面の凹凸が小さくなるためである。また2.5nm以上が好ましいのは、2.5nm以下になると塗布機での走行性が悪化し、塗布時にシワなどが入って生産性を悪化させるためである。
〈下層非磁性層〉
 下層非磁性層には、通常は強度を高める目的で非磁性の無機質粉末を添加する。この無機質粉末としては、金属酸化物、アルカリ土類金属塩等であることが好ましい。具体的には例えば粒状または針状の酸化鉄が好ましく、通常、軸比[長軸径/短軸径]が通常3〜10の針状非磁性酸化鉄が使用される。その粒径(針状の場合は長軸径)は50〜400nmがより好ましく、添加量は、全無機質粉体の重量を基準にして35〜83重量%が好ましい。前記範囲の粒径が好ましいのは、粒径50nm未満では均一分散が難しく、400nmを越えると下層非磁性層とその直上の層(表層塗布層が下層非磁性層と上層磁性層とで構成されている場合には上層磁性層)との界面の凹凸が増加するためである。また、前記範囲の添加量が好ましいのは、35重量%未満では塗膜強度向上効果が小さく、83重量%を越えると反って塗膜強度が低下するためである。
 下層非磁性層には粒状または針状のアルミナを添加することが好ましく、通常、粒状のアルミナが使用される。アルミナの添加量は、下層非磁性層に添加される全非磁性粉体の重量を基準にして2〜30重量%がより好ましく、8〜20重量%がさらに好ましく、11〜20重量%が一層好ましい。添加するアルミナの粒径(針状の場合は長軸径)は、100nm以下が好ましく、10〜100nmがより好ましく、30〜90nmがさらに好ましく、50〜90nmが一層好ましい。下層非磁性層に添加するアルミナはコランダム相を主体とするアルミナが特に好ましい。上記範囲のアルミナ添加量が好ましいのは、2重量%未満では塗料流動性が不充分となり、30重量%を越えると下層非磁性層とその直上の層との界面の凹凸が大きくなるためである。また、100nm以下のアルミナが良いのは、磁性層形成面の表面粗さが15nm以上の平滑度が低い可撓性支持体を使用し、下層非磁性層が1.5μm以下と薄い場合に、アルミナの粒径が100nmを越えると、下層非磁性層表面の平滑効果が不充分になるためである。コランダム相を主体とするアルミナ(α化率:30%以上)が特に良いのは、σ−アルミナやθ−アルミナやγ−アルミナ等を使用した場合に比べて少量で下層非磁性層のヤング率が高くなり、テープ強度が増すためである。また、テープ強度も高くなることで、テープエッジの波打ち(エッジウイーブ)による出力のばらつきも改善される。
 なお、上記粒径のアルミナと共に、下層非磁性層に添加される全無機質粉体の重量を基準にして3重量%未満の割合で、100〜800nmのα−アルミナを添加することを排除するものではない。
 下層非磁性層には、通常は導電性向上を目的にカーボンブラック(CB)を添加する。添加するカーボンブラックとしては、アセチレンブラック、ファーネスブラック、サーマルブラック等を使用できる。粒径が5nm〜200nmのものを使用できるが、粒径10〜100nmのものを使用するのが好ましい。この範囲が好ましいのは、カーボンブラックがストラクチャーを持っているため、粒径が10nm以下になるとカーボンブラックの分散が難しく、100nm以上では平滑性が悪くなるためである。カーボンブラックの添加量は、カーボンブラックの粒子径によって異なるが、下層非磁性層中の全非磁性粉末に対して15〜40重量%が好ましい。この範囲が好ましいのは、15重量%未満では導電性向上効果が乏しく、40重量%を越えると効果が飽和するためである。粒径15nm〜80nmのカーボンブラックを15〜35重量%使用するのがより好ましく、粒径20nm〜50nmのカーボンブラックを20〜30重量%用いるのがさらに好ましい。このような粒径・量のカーボンブラックを添加することにより電気抵抗が低減され、静電ノイズの発生やテープ走行むらが小さくなる。
 下層非磁性層の厚みは、通常0.5〜3μmであり、より好ましくは1〜2μmである。これは、0.5μm未満では塗布が難しく、生産性が悪いためであり、3μmを越えるとテープ全厚が厚くなり、テープ1巻当りの記録容量が小さくなるためである。また、可撓性支持体と下層非磁性層との間に、密着性向上のために公知の下塗層を設けてもかまわない。その場合の下塗層の厚みは0.01〜2μm、好ましくは0.05〜0.5μmである。
〈上層磁性層〉
 上層磁性層に添加する磁性粉には、強磁性鉄系金属粉が使用される。保磁力は、135kA/m〜279kA/m(1700〜3500Oe)が好ましく、飽和磁化量は、100〜200A・m2 /kg(100〜200emu/g)が好ましく、120〜180A・m2 /kg(120〜180emu/g)がより好ましい。磁性粉の飽和磁束の劣化率Δσs は16%以下が好ましく、10%以下がより好ましく、7%以下が最も好ましい。なお、この強磁性鉄系金属粉の磁気特性と、以下に述べる磁性層の磁気特性は、いずれも試料振動形磁束計で外部磁場1.274MA/m(16kOe)での測定値をいうものである。
 使用する強磁性鉄系金属粉の平均長軸長は80nm以下とし、好ましくは60nm以下である。平均長軸長が80nmより大きいと粒子の大きさに基づく粒子ノイズが大きくなり、C/N特性を向上させることが困難になるからである。また、強磁性鉄系金属粉の平均長軸長は、20nm以上が好ましい。平均長軸長が20nm未満となると保磁力が低下し、同時に磁性粉の凝集力が増大して塗料中への分散が困難になるためである。なお、上記の平均長軸長は、透過型電子顕微鏡(TEM)にて撮影した写真から粒子サイズを実測し、200個あたりの平均値により求めたものである。また、この強磁性鉄系金属粉のBET比表面積は、35〜85m2 /gが好ましく、40〜80m2 /gがより好ましく、50〜70m2 /gが最も好ましい。
 上層磁性層の厚みは1nm以上120nm以下が好ましく、10nm以上90nm以下がより好ましい。上層磁性層が1nm未満では、これからの漏れ磁界が小さいためにヘッド出力が小さくなり、120nmを越えると、厚み損失によりヘッド出力が小さくなるためである。
 上層磁性層の磁気記録媒体としての保磁力は、ヘッド走行方向で135kA/m〜279kA/m(1700〜3500Oe)、残留磁束密度はテープ長手方向で0.3T(3000G)以上が好ましい。これは、保磁力が135kA/m未満では、反磁界によって出力が減少し、279kA/mを越えるとヘッドによる書き込みが困難になるためであり、残留磁束密度が0.3T未満では出力が低下するためである。保磁力が159kA/m〜239kA/m(2000〜3000Oe)、残留磁束密度が0.35T〜0.5T(3500〜5000G)のものはより好ましい。
 上層磁性層の磁気記録媒体としてのSFD値は0.5以下でなければならない。SFD値が0.5を超えるとPW50が大きくなり、短波長記録において1bitの分解能が極端に悪くなり、エラーレイトが急激に上昇するからである。SFD値は、好ましくは0.1から0.5の範囲、より好ましくは0.1から0.4の範囲、さらに好ましくは0.1から0.35の範囲である。0.1から0.4の範囲がより好ましいのは、SFD値を0.1未満にしようとすると、磁性粉を改良する必要があるが、この種の改良は技術的に非常に困難であり、改良できたとしてもコストの上昇を招くからである。また0.4以下がより好ましいのは、0.4を超えた場合、腐食が起こってSFDが劣化した場合のマージンが小さくなってしまうからである。つまり、当初はSFD値が0.5以下(0.4〜0.5)であっても腐食が起こってSFDが劣化した場合に0.5を超えてしまう可能性があるからである。
 上層磁性層の耐食性をSFDで代表すると、温度60℃、湿度90%RHの環境下で90日間保存後のSFD値が、初期のSFD値の1.2倍以下である必要がある。好ましくは前記保存後のSFD値が初期の1.0倍から1.15倍の範囲である。保存後のSFD値が初期の1.2倍以下であることを要するのは、1.2倍を超えると、初期の磁性層の磁気特性で書き込んだ記録信号に対して、保存後の再生信号の1bitの分解能が変化し、読み出しが困難となり、エラーレイトが急激に上昇するからである。保存時の残留磁束密度の劣化割合としては、温度60℃、湿度90%RHの環境下で90日間保存後のMrtが初期のMrtの0.9倍以上であることが好ましい。0.9倍以上が好ましいのは、0.9倍を下回ると、初期の磁性層の磁気特性で書き込んだ記録信号に対して、保存後の磁束密度が減少し、再生するために感度を上げる必要があるためである。
 MRヘッドを再生ヘッドとして用いるシステムに本発明の磁気記録媒体を供する場合、上層磁性層の長手方向の残留磁化(残留磁束密度)と磁性層膜厚との積であるMrt値が75nTm(6.0memu/cm2 )以下であり、角形比が0.85以上であることが好ましい。Mrt値が75nTm以下が好ましいのは、75nTm以上ではほとんどのMRヘッドを飽和させてしまう(つまり、検出される出力が大きくなりすぎて飽和状態となってしまう)からである。角形比が0.85以上であることが好ましいのは、角形比が0.85を下回ると熱擾乱による記録減磁が起こるからである。Mrt値は2.5〜25nTm(0.2〜2.0memu/cm2 )の範囲がより好ましく、角形比は0.90〜0.97の範囲がより好ましい。
 上層磁性層には従来公知の研磨剤を添加することができる。これらの研磨剤としては、数平均粒子径が5〜150nm、粒度分布が標準偏差で10nm以下であり、主としてモース硬度6以上のα−アルミナ、β−アルミナを単独でまたは組み合わせて使用することができる。中でもコランダム型のアルミナ(α化率:30%以上)が特に好ましい。コランダム型のアルミナは、σ−アルミナやθ−アルミナやγ−アルミナ等を使用した場合に比べて高硬度で、少量の添加量でヘッドクリーニング効果に優れるからである。アルミナ研磨剤の粒径としては、磁性層厚さにもよるが、通常、平均粒径で20〜100nmが好ましく、30〜90nmがさらに好ましい。添加量は強磁性鉄系金属粉100重量部に対して5〜20重量部が好ましい。より好ましくは8〜18重量部である。
 さらに、上層磁性層には導電性向上と表面潤滑性向上を目的に従来公知のカーボンブラック(CB)を添加することができる。これらのカーボンブラックとしては、アセチレンブラック、ファーネスブラック、サーマルブラック等を使用できる。粒径が5nm〜200nmのものを使用できるが、粒径10nm〜100nmのものが好ましい。粒径が10nmを下回るとカーボンブラックの分散が難しくなり、粒径が100nmを超えると多量のカーボンブラックを添加することが必要になり、何れの場合も表面が粗くなって出力低下の原因になるためである。添加量は強磁性鉄系金属粉100重量部に対して0.2〜5重量部が好ましい。より好ましくは0.5〜4重量部である。
〈潤滑剤〉
 下層非磁性層と上層磁性層に、役割の異なる潤滑剤を使用することができる。下層非磁性層に、これに含まれる全無機質粉体に対して0.5〜4.0重量%の高級脂肪酸を含有させ、0.2〜3.0重量%の高級脂肪酸のエステルを含有させると、テープと回転シリンダまたはヘッドアイランドとの摩擦係数が小さくなるので好ましい。高級脂肪酸の添加量が0.5重量%未満では、摩擦係数低減効果が小さく、4.0重量%を越えると下層非磁性層が可塑化してしまい強靭性が失われる。また、高級脂肪酸のエステルの添加量が0.5重量%未満では、摩擦係数低減効果が小さく、3.0重量%を越えると上層磁性層への移入量が多すぎるため、テープと回転シリンダまたはヘッドアイランドが貼り付く等の副作用を生じるおそれがある。
 上層磁性層に、これに含まれる強磁性鉄系金属粉に対して0.5〜3.0重量%の脂肪酸アミドを含有させ、0.2〜3.0重量%の高級脂肪酸のエステルを含有させると、テープと回転シリンダとの摩擦係数が小さくなるので好ましい。脂肪酸アミドが0.2重量%未満ではヘッド/磁性層界面での直接接触が起りやすく焼付き防止効果が小さく、3.0重量%を越えるとブリードアウトしてしまいドロップアウトなどの欠陥が発生する。脂肪酸アミドとしては、例えばパルミチン酸、ステアリン酸等のアミドが使用可能である。また、上記範囲の高級脂肪酸のエステル添加が好ましいのは、0.2重量%未満では摩擦係数低減効果が小さく、3.0重量%を越えるとテープと回転シリンダが貼り付く等の副作用があるためである。なお、上層磁性層の潤滑剤と下層非磁性層の潤滑剤の相互移動を排除するものではない。
〈結合剤等〉
 上層磁性層や下層非磁性層に使用する結合剤としては、例えば、塩化ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−ビニルアルコール共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体、塩化ビニル−水酸基含有アルキルアクリレート共重合体、ニトロセルロースなどの中から選ばれる少なくとも1種と、ポリウレタン樹脂との組み合わせを挙げることができる。中でも、塩化ビニル−水酸基含有アルキルアクリレート共重合体とポリウレタン樹脂を併用するのが好ましい。ポリウレタン樹脂には、ポリエステルポリウレタン、ポリエーテルポリウレタン、ポリエーテルポリエステルポリウレタン、ポリカーボネートポリウレタン、ポリエステルポリカーボネートポリウレタンなどがある。これらの結合剤は、上層磁性層では強磁性鉄系金属粉100重量部に対して、また下層非磁性層では全非磁性粉末100重量部に対して、それぞれ、7〜50重量部、好ましくは10〜35重量部の範囲で用いることができる。特に、結合剤として、塩化ビニル系樹脂5〜30重量部と、ポリウレタン樹脂2〜20重量部とを、複合して用いるのが最も好ましい。
 官能基として、−COOH、−SO3 M、−OSO3 M、−P=O(OM)3 、−O−P=O(OM)2 [これらの式中、Mは水素原子、アルカリ金属塩基又はアミン塩を示す]、−OH、−NR12 、−N+345 [これらの式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 は水素または炭化水素基を示す]、エポキシ基を有する、高分子からなる結合剤が使用される。このような結合剤を使用するのは、上述のように磁性粉等の分散性が向上するためである。2種以上の樹脂を併用する場合には、官能基の極性を一致させるのが好ましく、中でも−SO3 M基同士の組み合わせが好ましい。
 これらの結合剤とともに、結合剤中に含まれる官能基などと結合させて架橋する熱硬化性の架橋剤を併用するのが望ましい。この架橋剤としては、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートなどや、これらのイソシアネート類とトリメチロールプロパンなどの水酸基を複数個有するものとの反応生成物、上記イソシアネート類の縮合生成物などの各種のポリイソシアネートが好ましい。これらの架橋剤は、結合剤100重量部に対して、通常10〜50重量部の割合で用いられる。より好ましくは15〜35重量部である。
 上層磁性層には、磁性粉の表面処理をし、耐食性を向上させる防食剤を含有させることが望ましい。この種の防食剤としては、ホウ酸塩、リン酸エステル、シランカップリング剤などが好ましい。これらの防食剤は、上層磁性層中の磁性粉100重量部に対して、通常1〜6重量部の割合で用いられる。より好ましくは1.5〜5重量部である。
 下層非磁性層および上層磁性層は、可撓性支持体上に下層非磁性層用の塗料および上層磁性層用の塗料を塗布することより形成される。下層非磁性層用の塗料および上層磁性層用の塗料に用いうる有機溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、イソホロン、テトラヒドロフラン等のケトン類、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、イソブチルアルコール、イソプロピルアルコール、メチルシクロヘキサノールなどのアルコール類、酢酸メチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸イソプロピル、乳酸エチル、酢酸グリコール等のエステル類、グリコールジメチルエーテル、グリコールモノエチルエーテル、ジオキサンなどのグリコールエーテル系、ベンゼン、トルエン、キシレン、クレゾール、クロルベンゼン等の芳香族炭化水素類、メチレンクロライド、エチレンクロライド、四塩化炭素、クロロホルム、エチレンクロルヒドリン、ジクロルベンゼン等の塩素化炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド、ヘキサン等を挙げることができる。これらの有機溶媒は、単独でもしくは任意の比率で混合して使用できる。
〈バックコート層〉
 可撓性支持体の他方の面(下層非磁性層および上層磁性層が形成されている面とは反対側の面)には、走行性向上や帯電防止等を目的としてバックコート層を設けることができる。バックコート層の厚さは、200〜800nmが好ましい。バックコート層の厚さが200nm未満では、走行性向上効果が不充分となり、800nmを越えるとテープ全厚が厚くなって1巻当たりの記録容量が小さくなるためである。バックコート層は、例えばグラビア塗布、ロール塗布、ブレード塗布、ダイ塗布など、従来公知の塗布方式で形成することができる。
 バックコート層に用いられるカーボンブラック(CB)としては、アセチレンブラック、ファーネスブラック、サーマルブラック等を使用できる。通常、小粒径カーボンブラックと大粒径カーボンブラックを使用する。小粒径カーボンブラックには、粒径が5〜200nmのものを使用できるが、粒径10〜100nmのものがより好ましい。粒径が10nm以下になるとカーボンブラックの分散が難しく、粒径が100nm以上では多量のカーボンブラックを添加することが必要になり、何れの場合も表面が粗くなって上層磁性層への裏移り(エンボス)原因になるためである。大粒径カーボンブラックとして、小粒径カーボンブラックの5〜15重量%、粒径300〜400nmの大粒径カーボンを使用すると、表面も粗くならず、走行性向上効果も大きくなる。小粒径カーボンブラックと大粒径カーボンブラックとの合計添加量はバックコート層中の無機粉体重量を基準にして60〜98重量%が好ましく、70〜95重量%がより好ましい。バックコート層の表面粗さRaは3〜8nmが好ましく、4〜7nmがより好ましい。
 また、バックコート層には、強度向上を目的に酸化鉄を添加するのが好ましい。添加する酸化鉄の粒径は100〜600nmが好ましく、200〜500nmがより好ましい。添加量はバックコート層中の無機粉体重量を基準にして2〜40重量%が好ましく、5〜30重量%がより好ましい。
〈製造方法等〉
 下層非磁性層および上層磁性層は、可撓性支持体の一方に面に下層非磁性層用塗料および上層磁性層用塗料を塗布することによって形成できる。具体的には例えば、可撓性支持体上の下層非磁性層が湿潤状態にあるうちに、その上に上層磁性層用塗料を重畳塗布して上層磁性層を形成する、いわゆるウェット・オン・ウェット同時重層塗布方式を用いることによって、下層非磁性の直上に上層磁性層を平均乾燥厚み1〜120nmの任意の厚みで精度良く、しかも生産性良く形成することができる。この塗布工程では、塗布液通液スリットを二つ内蔵する一つのダイ塗布ヘッドにより、可撓性支持体上に下層非磁性層と上層磁性層とをほぼ同時に塗布形成する。その場合、塗布の安定性をあげるために、下層非磁性層に用いる溶媒の表面張力が、上層磁性層に用いる溶媒の表面張力より高いことが好ましい。表面張力の高い溶媒としてはシクロヘキサノン、ジオキサンなどがある。
 表層塗布層(可撓性支持体の一方の面に形成された下層非磁性層および上層磁性層を含む層)を塗布した後に、金属ロール同士でカレンダー処理することで、下層非磁性層と上層磁性層との界面における厚み変動の抑制、上層磁性層厚みのバラツキの抑制といった効果を高めることができる。また、エポキシ、ポリイミド、ポリアミド、ポリイミドアミド等の耐熱性のあるプラスチック製のロールをカレンダーロールとして使用することもできる。カレンダー時の処理温度は、好ましくは70℃以上、さらに好ましくは80℃以上である。カレンダー時の処理温度の実用上の上限は150℃である。カレンダー時の線圧力は好ましくは200×9.8N/cm(200kg/cm)、さらに好ましくは300×9.8N/cm(300kg/cm)以上、その速度は20m/分〜700m/分の範囲である。80℃以上の温度で300×9.8N/cm(300kg/cm)以上の線圧とすることにより、先に述べた効果を一層高めることができる。また、本発明の磁気記録媒体のように下層非磁性層を設けることで、同一のカレンダー条件でも上層磁性層の飽和磁束密度を高くし、表層塗布層の表面粗さを小さくすることができる。
 バックコート層は、表層塗布層の塗布とカレンダー処理の前後又は間のいずれかの工程で塗布する。また表層塗布層とバックコート層の塗布及びカレンダー処理の後、表層塗布層、バックコート層の硬化を促進するために、40℃〜80℃のエージング処理を施してもかまわない。
 表層塗布層のヤング率は、可撓性支持体の長手方向と幅方向の両ヤング率の平均値の40〜100%であることが好ましい。表層塗布層のヤング率をこの範囲にするとテープの耐久性が向上するとともに、テープ/ヘッド間のタッチがよくなる。前記可撓性支持体の長手方向と幅方向の両ヤング率の平均値に対する表層塗布層のヤング率の比率は、50〜100%の範囲がより好ましく、60〜90%の範囲がさらに好ましい。この範囲がより好ましいのは50%未満では塗布膜の耐久性が低下し、100%を越えるとテープ/ヘッド間のタッチが悪くなるためである。なお、本発明では、下層非磁性層と上層磁性層とを含む表層塗布層のヤング率を制御する方法の一つとして、カレンダー条件による制御法を用いた。
 さらに、下層非磁性層のヤング率は、上層磁性層のヤング率の80〜99%が好ましい。下層非磁性層のヤング率が上層磁性層のそれより低い方がよいのは、下層非磁性層が、カレンダー処理時に一種のクッションの作用をするためである。
 磁気記録媒体における表層塗布層面及びその反対側のバックコート層面のステンレス鋼に対する動摩擦係数(ISO8295に準拠して測定した)は、0.5以下、さらに0.3以下が好ましい。ステンレス鋼はドライブ内部の磁気テープ走行部のガイドローラに使用されており、磁気テープ走行時でも磁気テープとガイドローラは接触した状態となっている。表層塗布層面およびその反対のバックコート層面のステンレス鋼に対する動摩擦係数が高いと磁気テープの走行に高い動力が必要となり、また磁気テープ表面に傷が付く場合がある。逆に動摩擦係数が低いと、磁気テープの幅方向(ガイドローラの上下方向)にスリップを起こし、走行が不安定になる。
 表層塗布層の表面固有抵抗(JISでいう表面抵抗率)は104 〜1011オーム/sq(JIS表示では104 〜1011Ω)、バックコート層の表面電気抵抗は103 〜109 オーム/sq(JIS表示では103 〜109 Ω)が好ましい。
 上記の要領で作製した磁気記録媒体をテープカートリッジ(カセットともいう)に組み込んだ磁気テープカートリッジ(カセットテープ)は、1巻当たりの記録容量が大きく、信頼性も高く、コンピュータ等のデータバックアップ用テープとして、特に優れている。
 以下、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、以下の実施例および比較例における「部」は、特に断らない限り「重量部」を意味する。
《上層磁性層用塗料成分》
(1)
 ・強磁性鉄系金属粉                        100部
  (Co/Fe:30at%、
   Y/(Fe+Co):8at%、
   Al/(Fe+Co):5wt%、
   σs :125A・m2 /kg、
   SFD:0.48、Δσs :10%
   Hc:188kA/m、pH:9.5、平均長軸長:60nm)
 ・塩化ビニル−ヒドロキシプロピルアクリレート共重合体        10部
   (含有−SO3 Na基:0.7×10-4当量/g)
 ・ポリエステルポリウレタン樹脂                    4部
  (含有−SO3 Na基:1.0×10-4当量/g)
 ・α−アルミナ                           15部
  (α化率:50%、平均粒径:120nm)
 ・カーボンブラック                          2部
  (平均粒径:75nm、DBP吸油量:72cc/100g)
 ・メチルアシッドホスフェート                     2部
 ・パルミチン酸アミド                        1.5部
 ・ステアリン酸n−ブチル                      1.0部
 ・テトラヒドロフラン                        65部
 ・メチルエチルケトン                       245部
 ・トルエン                             85部
(2)
 ・ホウ酸塩(防食剤)                         2部
 ・シクロヘキサノン                        140部
(3)
 ・ポリイソシアネート                         4部
 ・シクロヘキサノン                         30部
《下層非磁性層用塗料成分》
(1)
 ・酸化鉄粉末(平均粒径:0.11×0.02μm)            68部
 ・アルミナ(α化率:50%、平均粒径:70nm)           8部
 ・カーボンブラック(平均粒径:25nm)              24部
 ・ステアリン酸                            2部
 ・塩化ビニル共重合体                        10部
  (含有−SO3 Na基:0.7×10-4当量/g)
 ・ポリエステルポリウレタン樹脂                   4.5部
  (Tg:40℃、含有−SO3 Na基:1×10-4当量/g)
 ・シクロヘキサノン                         25部
 ・メチルエチルケトン                        40部
 ・トルエン                             10部
(2)
 ・ステアリン酸ブチル                         1部
 ・シクロヘキサノン                         70部
 ・メチルエチルケトン                        50部
 ・トルエン                             20部
(3)
  ポリイソシアネート                        4.5部
  シクロヘキサノン                         10部
  メチルエチルケトン                        15部
  トルエン                             10部
 上記の上層磁性層用塗料成分(1)をニーダで混練したのち、サンドミルでビーズ径0.5mmのジルコニアビーズを用いて滞留時間を45分として分散し、これに上層磁性層用塗料成分(2)を加え撹拌、滞留時間2分として分散し、さらに上層磁性層用塗料成分(3)を加え撹拌、濾過後、磁性層用塗料とした。また、これとは別に、上記の下層非磁性層用塗料成分において(1)をニーダで混練したのち、(2)を加えて攪拌の後サンドミルで滞留時間を60分として分散処理を行い、これに(3)を加え攪拌・濾過した後、下層非磁性層用塗料とした。
 ついで、これらの上層磁性層用塗料と下層非磁性層用塗料とを、ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ6μm、長手方向のヤング率MD=5.9GPa、幅方向のヤング率TD=3.9GPa、東レ社製)からなる可撓性支持体上に、磁場配向処理、乾燥・カレンダー後の上層磁性層の厚さが100nm、上層磁性層と下層非磁性層とを足し合わせた表層塗布層の厚さが1.1μmとなるように同時重層塗布し、磁場配向処理後、乾燥し、カレンダー処理することにより、一方の面に下層磁性層および上層磁性層を積層してなる磁気シートを得た。なお、磁場配向処理は、ドライヤ前にN−N対抗磁石(0.5T)を設置し、ドライヤ内で塗膜の指蝕乾燥位置の手前側75cmからN−N対抗磁石(0.5T)を2基50cm間隔で設置して行った。塗布速度は100m/分とした。
《バックコート層用塗料成分》
 ・カーボンブラック(平均粒径:25nm)              80部
 ・カーボンブラック(平均粒径:370nm)             10部
 ・酸化鉄(平均粒径:400nm)                  10部
 ・ニトロセルロース                         45部
 ・ポリウレタン樹脂(−SO3 Na基含有)              30部
 ・シクロヘキサノン                        260部
 ・トルエン                            260部
 ・メチルエチルケトン                       525部
 上記バックコート層用塗料成分をサンドミルで滞留時間45分として分散した後、ポリイソシアネート15部を加えてバックコート層用塗料を調整し濾過後、上記で作製した磁気シートの他方の面(下層非磁性層および上層磁性層が形成されている面とは反対側の面)に、乾燥、カレンダー後の厚みが0.5μmとなるように塗布し、乾燥した。このようにして得られた磁気シートを金属ロールからなる7段カレンダーで、温度100℃、線圧150×9.8N/cm(150kg/cm)の条件でカレンダー処理し、磁気シートをコアに巻いた状態で70℃で72時間エージングしたのち、1/2インチ幅に裁断し、これを200m/分で走行させながら上層磁性層の表面をラッピングテープ研磨、ブレード研磨そして表面拭き取りの後処理を行い、磁気テープを作製した。この時、ラッピングテープにはK10000、ブレードには超硬刃、表面拭き取りには東レ社製トレシー(商品名)を用い、走行テンション0.3N(30gf)で処理を行った。上記のようにして得られた磁気テープを単リール型のカートリッジに組み込み、コンピュータ用の磁気テープカートリッジ(以下、単にコンピュータ用テープともいう)を作製した。
 実施例1における上層磁性層用塗料成分(2)では防食剤としてホウ酸塩2部を使用したが、この実施例2では前記ホウ酸塩2部をシランカップリング剤2部に変更した。それ以外は実施例1と同様にしてコンピュータ用テープを作製した。
 前記ホウ酸塩2部をリン酸エステル2部に変更した点を除き、実施例1と同様にしてコンピュータ用テープを作製した。
 実施例1で使用した強磁性鉄系金属粉に代えて、Δσs が4%、SFD値が0.40である磁性粉を使用した。それ以外は実施例1と同様にしてコンピュータ用テープを作製した。
 上層磁性層の乾燥厚みを150nmに変更したこと以外は、実施例1と同様にしてコンピュータ用テープを作製した。
 実施例1で使用した強磁性鉄系金属粉に代えて、平均長軸長が75nmでSFD値が0.39である磁性粉を使用した。それ以外は実施例1と同様にしてコンピュータ用テープを作製した。
《磁性層用塗料成分》
(1)
 ・強磁性鉄系金属粉                        100部
  (Co/Fe:30at%、Y/(Fe+Co):8at%、
   Al/(Fe+Co):5wt%、σs :125A・m2 /kg、
   SFD:0.48、Δσs :10%
   Hc:188kA/m、pH:9.5、平均長軸長:60nm)
 ・塩化ビニル−ヒドロキシプロピルアクリレート共重合体        10部
  (含有−SO3 Na基:0.7×10-4当量/g)
 ・α−アルミナ                           15部
  (α化率:50%、平均粒径:120nm)
 ・カ−ボンブラック                          2部
  (平均粒径:75nm、DBP吸油量:72cc/100g)
 ・メチルアシッドホスフェート                     2部
(2)
 ・ポリエステルポリウレタン樹脂                    4部
  (含有−SO3 Na基:1.0×10-4当量/g)
 ・テトラヒドロフラン                        65部
 ・メチルエチルケトン                       245部
 ・トルエン                             85部
(3)
 ・パルミチン酸アミド                        1.5部
 ・ステアリン酸n−ブチル                      1.0部
 ・シクロヘキサノン                        140部
(3)
 ・ポリイソシアネート                         4部
 ・シクロヘキサノン                         30部
 上記の磁性層用塗料成分(1)を粉体攪拌機で混合したのち、この混合粉体と磁性層用塗料成分(2)とを高精度粉体搬送装置で搬送しつつ混合し、二軸押し出し式混練機に導入、混練した。その後サンドミルでビーズ径0.5mmのジルコニアビーズを用いて滞留時間を45分として分散し、これに磁性層用塗料成分(3)を加え撹拌し、さらに磁性層用塗料成分(4)を加え撹拌、濾過後、磁性層用塗料とした。
 上層用磁性塗料を上記のものに変更した点を除き、実施例1と同様にして実施例7のコンピュータ用テープを作製した。
 実施例7で使用した強磁性鉄系金属粉に代えて、Δσs が12%、平均長軸長が45nmでSFD値が0.48である磁性粉を使用したこと以外は実施例7と同様にしてコンピュータ用テープを作製した。
[比較例1]
 上層磁性層用塗料成分(2)を上層磁性層用塗料成分(1)とともに塗料化初期から加えて、トータルの滞留時間を45分に変更したこと以外は、実施例1と同様にしてコンピュータ用テープを作製した。
[比較例2]
 実施例1で使用した強磁性鉄系金属粉に代えて、Δσs が4%、SFD値が0.40である磁性粉を使用したこと、および上層磁性層用塗料成分(2)を上層磁性層用塗料成分(1)とともに塗料化初期から加えて、トータルの滞留時間を45分に変更したこと以外は、実施例1と同様にしてコンピュータ用テープを作製した。
[比較例3]
 実施例1で使用した強磁性鉄系金属粉に代えて、平均長軸長が100nmである磁性粉を使用したこと以外は、実施例1と同様にしてコンピュータ用テープを作製した。
[比較例4]
 実施例1で使用した強磁性鉄系金属粉に代えて、平均長軸長が100nmである磁性粉を使用したこと、および上層磁性層用塗料成分(2)を上層磁性層用塗料成分(1)とともに塗料化初期から加えて、トータルの滞留時間を45分に変更したこと以外は、実施例1と同様にしてコンピュータ用テープを作製した。
[比較例5]
 実施例1で使用した強磁性鉄系金属粉に代えて、平均長軸長が60nm、SFD値が0.60である磁性粉を使用した。また磁場配向処理、乾燥・カレンダー後の上層磁性層の厚さが200nmとなるように重層塗布を行った。それ以外は実施例1と同様にしてコンピュータ用テープを作製した。
[比較例6]
 実施例1で使用した強磁性鉄系金属粉に代えて、Δσs が12%、平均長軸長が45nmでSFD値が0.48である磁性粉を使用したこと、および上層磁性層用塗料成分(2)を上層磁性層用塗料成分(1)とともに塗料化初期から加えて、トータルの滞留時間を45分に変更したこと以外は、実施例1と同様にしてコンピュータ用テープを作製した。
〔評価〕
 上記の各実施例および比較例で得られた磁気テープおよびコンピュータ用テープについて、以下のような方法で特性を評価した。
《初期SFD、SFD上昇率、飽和磁化の劣化率》
 コンピュータ用テープをカートリッジ状のまま温度60℃、湿度90%RHの環境下で90日間保存し、保存前後の磁気特性を、試料振動型磁束計で、最高磁場1.274MA/m(16kOe)の条件下で測定した。その際、ヒステリシスループを描かせ、得られたヒステリシスループ(メインループ)からSFDを求めた。保存前のSFD値を初期SFD値とし、(保存後SFD値/初期SFD値)×100(%)の値をSFD上昇率とした。また、磁性粉の飽和磁化の劣化率も同様にして磁気測定により決定した。磁性粉を専用容器に入れた状態で60℃−90%RHの環境下で90日間保存し、保存前後の磁気特性を振動型磁束計で測定した。このとき最高磁場1.274MA/mでの磁化量を、測定した磁性粉の質量で割った値をσs として、(|保存前σs −保存後σs |/保存前Δσs )×100(%)の値を飽和磁化の劣化率Δσs とした。Δσs が小さければ耐食性に優れていることを意味する。
《電磁変換特性》
 各テープの電磁変換特性を調べるために、保存前のPW50の値と、出力CおよびノイズNの値とを、下記のようにして測定した。この電磁変換特性測定を行うに当たっては、ドラムテスターを用いた。ドラムテスターには電磁誘導型ヘッド(トラック幅25μm、ギャップ長0.2μm)とMRヘッド(トラック幅8μm)を装着し、誘導型ヘッドで記録、MRヘッドで再生を行った。両ヘッドは回転ドラムに対して異なる場所に設置されており、両ヘッドを上下方向に操作することで、トラッキングを合わせることができる。磁気テープはカートリッジに巻き込んだ状態から適切な量を引き出して廃棄し、更に60cmを切り出し、更に4mm幅に加工して回転ドラムの外周に巻き付けた。
 PW50を求めるために、ファンクションジェネレータにより矩形波を電流発生器に入力し、波長10μmの信号を書き込み、MRヘッドの出力をデジタルオシロスコープに読み込んだ。この出力される孤立波の半値幅を長さに換算した値をPW50とした。
 出力及びノイズを求めるために、ファンクションジェネレータにより矩形波を電流発生器に入力し、波長0.2μmの信号を書き込み、MRヘッドの出力をプリアンプで増幅した後、スペクトラムアナライザーに読み込んだ。0.2μmのキャリア値を媒体出力Cとした。また0.2μmの矩形波を書き込んだときに、記録波長0.2μm以上に相当するスペクトルの成分から、出力及びシステムノイズを差し引いた値の積分値をノイズ値Nとして用いた。更に両者の比をとってC/Nとし、リファレンスとして用いているDDS4テープの値との相対値を求めた。
 さらに、各実施例および比較例で得られたコンピュータ用テープの保存安定性を調べるために、各テープをカートリッジ状のまま60℃、90%RHの環境下で90日間保存した。そののちカートリッジから磁気テープを適切な量引き出して廃棄し、更に60cmを切り出して、保存前と同様な電磁変換特性の評価を行った。その際、(|保存後PW50値−保存前PW50値|/保存前PW50値)×100(%)の値を「PW50上昇率」とした。「PW50上昇率」が小さければ小さいほど保存安定性が良い、すなわち耐食性に優れていることを示す。
 以上の結果を表1に示す。
Figure 2004103217
 実施例の磁気テープ(本発明品)は、比較例の磁気テープに比して媒体ノイズが低く、PW50が低くかつ保存後のPW50の変化が小さく、高い耐食性を有していることが分かる。
 なお、実施例8の結果を見ると、Δσs およびSFD上昇率が他の実施例のものと比べて若干高い値を示しているが、この点は以下に述べるような理由から特に問題はないと思われる。
 すなわち、通常は、磁性粉特性(磁気特性)の劣化を防止するために磁性粉表層に酸化処理を施している。しかし、磁性粉サイズが小さくなると、この酸化処理を施した層の厚みが薄くなり、その結果として劣化率が大きくなってしまう。例えば比較例6の結果からわかるように、平均長軸長45nmの磁性粉を従来の方法で分散・塗料かすると、初期のSFD値が0.5程度(0.48)であってもSFD上昇率(劣化率)が大きくなってしまう(保存後のSFD値は0.67であり、SFD上昇率は40%)。
 本願発明の磁気記録媒体を製造する当たっては、このような微粒子化による劣化率の上昇を抑えるために表面処理剤の使い方を工夫している。実施例8は平均長軸長45nmの磁性粉を使用したものであり、粒子サイズに起因して他の磁性粉を使用したものでは実現できなかった高いC/Nを実現している。劣化率Δσs は磁性粉の特性を示しており、表面処理剤の使い方を工夫することによってSFDの上昇率を抑えることができれば本発明の目的としている磁気記録媒体は実現できたと言える。以上の点から、実施例8の磁気テープにおいて上記の値が大きいことは特に問題ないと考えられる。

Claims (3)

  1.  可撓性支持体と、可撓性支持体上に形成された非磁性粉末と結合剤とを含む下層非磁性層と、下層非磁性層上に形成された強磁性粉末と結合剤とを含む上層磁性層とを有する磁気記録媒体であって、
     上層磁性層の初期のSFD値が0.5以下であり、
     上層磁性層の強磁性粉末の平均長軸長が80nm以下であり、
     温度60℃で湿度90%RHの環境下で90日間保存した後の上層磁性層のSFD値が、前記初期のSFD値の1.2倍以下であることを特徴とする磁気記録媒体。
  2.  上層磁性層の厚みが120nm以下である請求項1記載の磁気記録媒体。
  3.  上層磁性層に記録された磁気記録信号が、磁気抵抗効果型素子を利用した再生ヘッドによって再生される請求項1または2記載の磁気記録媒体。
JP2003296991A 2002-08-22 2003-08-21 磁気記録媒体 Pending JP2004103217A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003296991A JP2004103217A (ja) 2002-08-22 2003-08-21 磁気記録媒体

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002242641 2002-08-22
JP2003296991A JP2004103217A (ja) 2002-08-22 2003-08-21 磁気記録媒体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004103217A true JP2004103217A (ja) 2004-04-02

Family

ID=32301134

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003296991A Pending JP2004103217A (ja) 2002-08-22 2003-08-21 磁気記録媒体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004103217A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006048791A (ja) * 2004-08-02 2006-02-16 Sony Corp 磁気記録媒体
WO2007119628A1 (ja) * 2006-03-31 2007-10-25 Fujifilm Corporation 磁気記録媒体、磁気信号再生システムおよび磁気信号再生方法
JP2010098071A (ja) * 2008-10-15 2010-04-30 Toda Kogyo Corp 強磁性金属粒子粉末及びその製造法、並びに磁気記録媒体
JP2010095751A (ja) * 2008-10-15 2010-04-30 Toda Kogyo Corp 強磁性金属粒子粉末及びその製造法、並びに磁気記録媒体

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006048791A (ja) * 2004-08-02 2006-02-16 Sony Corp 磁気記録媒体
WO2007119628A1 (ja) * 2006-03-31 2007-10-25 Fujifilm Corporation 磁気記録媒体、磁気信号再生システムおよび磁気信号再生方法
JP2010098071A (ja) * 2008-10-15 2010-04-30 Toda Kogyo Corp 強磁性金属粒子粉末及びその製造法、並びに磁気記録媒体
JP2010095751A (ja) * 2008-10-15 2010-04-30 Toda Kogyo Corp 強磁性金属粒子粉末及びその製造法、並びに磁気記録媒体

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8124256B2 (en) Magnetic recording medium
JP2005228377A (ja) 磁気テープ
JP2007265547A (ja) 磁気記録媒体
JP2001184627A (ja) 磁気記録媒体
US20060141140A1 (en) Magnetic recording medium
US7259935B2 (en) Magnetic tape including an intermediate layer consisting essentially of a binder
JP2004103217A (ja) 磁気記録媒体
JP3864339B2 (ja) 磁気テープ
JP2003022520A (ja) 磁気テープ
JP2005141882A (ja) 磁気記録媒体
JP2004014038A (ja) 磁気記録媒体
JP4683403B2 (ja) カートリッジ式クリーニングテープ
JP3963327B2 (ja) 磁気記録媒体
JP2005182966A (ja) 磁気記録テープ
JP3503061B2 (ja) カートリッジ式クリーニングテープ
JP3710063B2 (ja) 磁気記録媒体
JPH1186270A (ja) 磁気記録媒体
JP2007133939A (ja) 磁気記録媒体
JP2002133639A (ja) 磁気記録媒体
JP2003091807A (ja) 磁気記録媒体
JP2007193920A (ja) 磁気テープ
JP2006286098A (ja) 磁気記録媒体およびその製造方法
US20040191573A1 (en) Magnetic recording media exhibiting decreased tape dropout performance
JP2001297424A (ja) 磁気記録媒体
JP2003257011A (ja) 磁気記録媒体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20051216

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Effective date: 20061103

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20071019

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071113

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20071113

A521 Written amendment

Effective date: 20080115

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080409