JPH0785380B2 - タイマスイツチ - Google Patents

タイマスイツチ

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JPH0785380B2
JPH0785380B2 JP12702386A JP12702386A JPH0785380B2 JP H0785380 B2 JPH0785380 B2 JP H0785380B2 JP 12702386 A JP12702386 A JP 12702386A JP 12702386 A JP12702386 A JP 12702386A JP H0785380 B2 JPH0785380 B2 JP H0785380B2
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正明 中村
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Matsushita Electric Works Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 この発明は、電路のオンまたはオフ操作から所望時間経
過後、自動的に電路のオフまたはオン動作を行わせるタ
イマスイッチに関する。
〔背景技術〕
浴室、トイレなどの換気扇に消し忘れ防止用としてタイ
マスイッチが取り付けられていると、出室時にスイッチ
操作しておけば、適当時間後に、自動的に電路を遮断す
ることができるので、重宝であり、省エネルギーのため
にも効果的である。また、これを電気機器に予め組込ん
でおけば、定時間経過後に通電されるように制御するこ
とができるので、作業の自動化が計れて便利である。
従来、このようなタイマスイッチは、箱状のボディ内
に、タイマブロックおよび複数の端子板が配設されてい
るとともに、これらの端子板に電気的に接続されている
接点機構を有し、ボディの上面開口部がボディカバーで
閉じられていて、このボディカバー外に前記タイマブロ
ックの入出力軸と連動するハンドルが設けられており、
前記タイマブロックには前記ハンドルの正回転量に対応
して弾性力を蓄えるぜんまいと、前記蓄えられた弾性力
を駆動源として前記入出力軸を定速度でゆっくりと逆回
転させる動力伝達機構と、前記定速度の動きによって設
定時間後に前記接点機構の接点間を開閉させるための動
作を行う駆動子とが設けられているものであった。
しかし、このような従来のタイマスイッチは、ぜんまい
の中心軸が入出力軸と平行になるようになされていたた
め、小型化および設定時間の長時間化ができなかった。
しかも、タイマブロックが薄型で、入出力軸のガイド部
分が少なかったため、入出力軸が傾き、タイマ止まり等
のトラブルの原因になっていた。
〔発明の目的〕
以上の事情に鑑み、この発明は、小型化および設定時間
の長時間化が計れ、タイマ止まり等のトラブルがないタ
イマスイッチを提供することを目的とする。
〔発明の開示〕
この発明は、上記目的を達成するため、箱状のボディ内
に、タイマブロックおよび複数の端子板が配設されてい
るとともに、これらの端子板に電気的に接続されている
接点機構を有し、ボディの上面開口部がボディカバーで
閉じられていて、このボディカバー外に前記タイマブロ
ックの入出力軸と連動するハンドルが設けられており、
前記タイマブロックには前記ハンドルの正回転量に対応
して弾性力を蓄えるぜんまいと、前記蓄えられた弾性力
を駆動源として前記入出力軸を定速度でゆっくりと逆回
転させる動力伝達機構と、前記定速度の動きによって設
定時間後に前記接点機構の接点間を開閉させるための動
作を行う駆動子とが設けられているタイマスイッチであ
って、前記ぜんまいがその中心軸を前記入出力軸と直交
させるようにしてタイマブロックの側部に配置されてい
るとともに、タイマブロックが入出力軸方向に長くなっ
ていることを特徴とするタイマスイッチをその要旨とす
る。
以下にこれを、その一実施例をあらわす図面を参照しつ
つ詳しく説明する。
第1図ないし第8図は、この発明にかかるタイマスイッ
チの一実施例をあらわしている。これらの図にみるよう
に、このタイマスイッチ1は、正面と上面に開口部分を
有する箱状のボディ2を備え、このボディ2の中央にタ
イマブロック3、このタイマブロック3の両側に端子板
13,14が配設されている。ボディ2の上面開口部は、ボ
ディカバー4で閉じられている。ボディ2とボディカバ
ー4とは、組み立て枠6,6によって組み付けられるよう
になっている。
タイマブロック3は、その側部に張り出し部分3aが形成
されていて、この張り出し部分3aがボディの正面開口部
2aに嵌め込まれ、ボディ外に露出するようになってい
る。このタイマブロック3には、第8図にみるように、
入出力軸11が設けられている。この入出力軸11は、タイ
マブロックの外枠に設けられた軸受(図示省略)に支持
されていて、その一端部11aをタイマブロック3外に突
出させている。入出力軸の一端部11aには、軸と直交す
る方向にピン12が通されている。前記張り出し部分3aに
は、90分用の大径ぜんまい8がその中心軸8aを入出力軸
11と直交させるようにして収納されている。ぜんまい8
を、このように、その中心軸8aを入出力軸11と直交させ
るようにしてタイマブロックの側部に配置することによ
り、タイマブロック全体を大きくすることなく、長時間
設定が可能な大径のぜんまいを収容することができるよ
うになる。しかも、ボディ2の中央にタイマブロック
3、このタイマブロック3の両側に端子板13,14を配設
し、タイマブロック3の張り出し部3aをボディ2の正面
開口部2aにおいて露出させるようにしているため、タイ
マスイッチ1全体を小型化できるようになり、たとえ
ば、この実施例のように、90分タイマで、1個用モジュ
ールのものが実現可能になる。ぜんまいの中心軸8aの一
端は、タイマブロック3の壁面に支持されている。他端
にはベベルギヤ9が設けられており、このベベルギヤ9
はタイマブロックの入出力軸11の他端部11bに設けられ
たベベルギヤ10と噛合している。これによって直交配置
の2本の軸8a,11の動力の伝達がなされる。すなわち、
ベベルギヤ9,10は、動力伝達機構となっている。このタ
イマブロック3は、入出力軸11方向に長くなっている。
そのため、タイマブロック3内の入出力軸11の長さを多
くとることができ、タイマブロックの外枠に設けられた
軸受によって支持される部分、すなわち、入出力軸のガ
イド部分が多くとれるようになるので、入出力軸の傾き
を抑えることができるようになる。その結果、タイマ止
まり等のトラブルをなくすことができるようになる。入
出力軸11は、後述するように、ハンドル5と連動するよ
うになっている。ハンドルを正回転(時計回りの回転)
させると、前記タイマブロックの機構により、ぜんまい
8が巻かれ、ぜんまい8にはハンドルの正回転量に対応
して弾性力が蓄えられるようになっている。図示はしな
いが、この動力伝達機構には、ぜんまい8に蓄えられた
弾性力を駆動源として入出力軸11の逆回転を定速でゆっ
くりとさせる機構が備わっている。入出力軸11には、円
板状のカム36が設けられている。カム36には、その周縁
一部にV字形の切り欠き36aが形成されているととも
に、その中心部を挟むようにして、扇形となった2つの
切り欠き36bが形成されている。この切り欠き36b内に
は、入出力軸に挿通されたカムピン37が配置されてい
る。カム36は、入出力軸11に固定されておらず、カムピ
ン37が扇形の切り欠き36b内を動かされる間は、入出力
軸11の動きに従わないが、カムピン37が扇形の切り欠き
36bの両側壁と衝合すると、入出力軸11の動きに従うよ
うになる。このカム36のほぼ水平位置には、へ字形とな
った樹脂製の駆動子18が設けられている。この駆動子18
は、ばねなどの付勢手段(図示省略)によって、常に、
カム36側に付勢されていて、カム36の回転により、軸19
を中心として、第8図中、矢印A,B方向に動作するよう
になっている。駆動子18の一部は、タイマブロック3の
外に顔を覗かせている。この部分には、鉤状突起18aが
形成されていて、後述する接点機構の接触ばねの一部と
係合するようになっている。駆動子の鉤状突起18aの反
対側には、山形の突起18bが形成されている。この山形
の突起18bは、カム36の回転によって、V字形切り欠き3
6a内に嵌め込まれたり、カム36の周縁上に位置させられ
たりする。この駆動子18の動作により、後述する接点機
構の接点間の「開(オン)」,「閉(オフ)」が行われ
るようになっている。
ボディ2の底面の両側には、第6図にみるように、それ
ぞれ電線孔33,34が2個所ずつ、電線はずし穴27,26が1
個所ずつ設けられている。このようにすれば、規格化さ
れた他のスイッチなどの電気器具と結線上の互換性を保
つことができる。
端子板13,14は、それぞれ略コ字形に折り曲げられてい
る。端子板13,14の前記略コ字形内には、それぞれ鎖錠
ばね20,21が2つずつ収容されている。電線孔33,34から
ボディ2内へ通された電線は、端子板13,14と鎖錠ばね2
0,21との間に挿入され、鎖錠ばね20,21の弾性力によっ
て挟持される。この時、端子板13,14には、鎖錠ばね20,
21の弾性力がかかるようになり、端子板13,14は、押し
開かれるようになる。端子板の略コ字形対向辺の一方、
すなわち、タイマブロック3より遠い側においては、ボ
ディ2の壁で鎖錠ばね20,21の弾性力を受けることがで
きるが、他方、すなわち、タイマブロック3側において
は、タイマブロック3があるため、壁を設けることがで
きない。かといって、タイマブロック3で前記弾性力を
受けようとすれば、タイマブロック3の外枠が薄いた
め、その力に負けてしまう。そこで、このタイマスイッ
チ1では、つぎのようになされている。ボディ2および
ボディカバー4に、鎖錠ばね20,21の弾性力によって端
子板13,14が押し開かれる方向(第4図中、C,D方向)と
向き合う係止面28,31,30,32,29,29が設けられている。
そして、これらの係止面とそれぞれ係合するように、端
子板13,14の前記鎖錠ばねの弾性力を受ける部分から被
係止部13c,14c,13e,14e,13d,14dが形成されている。す
なわち、端子板13,14の略コ字形対向辺のタイマブロッ
ク3側にあたる先端部の正面側の位置に、一旦、他方の
先端部側に向かってから、さらに、下方に向かうように
なった被係止部13c,14cが形成され、略コ字形対向辺の
タイマブロック3側の背面側に、背面側に向かって突出
する被係止部13e,14eが形成されていて、略コ字形対向
辺をつなぐ接続辺に、上方に曲げられた被係止部13d,14
dが形成されている。被係止部13c,14cは、ボディ2に設
けられた係止面28,31に、被係止部13e,14eは、ボディ2
に設けられた係止面30,32に、被係止部13d,14dは、ボデ
ィカバー4に設けられた係止面29,29に係合するように
なっている。このようになっていると、係止面によっ
て、被係止部における端子板の押し開かれる方向への動
きが制限されるようになるため、結線状態で、端子板1
3,14が押し開かれることがなく、安定した結線状態を得
ることができるのである。
端子板13,14の略コ字形対向辺のうち、タイマブロック
側の正面内側には、切り起こし部24,25が形成されてい
る。この切り起こし部24,25は、鎖錠ばね20,21の垂直辺
20a,21aの一部を挟み込み、これによって、鎖錠ばねを
端子板に仮固定するようになっている。組み立ての際に
は、ボディに鎖錠ばねを挿入してから、端子板を挿入す
るが、前述したように、端子板には、被係止部13c,14c
が形成されているため、被係止部13c,14cが邪魔になっ
て前記のような組み立てができない。一方、端子板と鎖
錠ばねとを同時にボディに挿入するのは、非常に困難な
ことである。そこで、端子板13,14に鎖錠ばね20,21を仮
固定する切り起こし部24,25を設けておけば、鎖錠ばね
を落下させることなく、端子板と鎖錠ばねとを同時にボ
ディに挿入することができ、組み立て作業が楽になる。
切り起こし部24,25は、被係止部13c,14cが形成された側
にのみ設けられているが、被係止部13c,14cが形成され
てない側にも設けてもよい。
ボディ2内の端子板13,14が配置されている部分には、
鎖錠ばねの下端20b,21bと当接するようにして、解除釦2
2,23が配置されている。この解除釦22,23を電線はずし
穴26,27を通して細いピンなどで突き上げると、これが
鎖錠ばねの下端20b,21bを押し上げ、端子板と鎖錠ばね
との間に挟持された電線を外すことができるようにな
る。
接点機構は、対向する2つの接点16,17と接触ばね15か
らなる。一方の接点(固定接点)17は、端子板14に支持
されている。他方の接点(可動接点)16は、接触ばね15
の先端に支持されている。接触ばね15は、タイマブロッ
ク3をかわすようにして、その上方を横切り、端子板13
の上面にビスあるいはリベット(図示省略)などで固着
されている。固着はスポット溶接のような方法で行って
もよい。接触ばね15の接点支持部には前記駆動子18の鉤
状突起18aが係合されている。そのため、可動接点16の
動きは駆動子18の動きと一致するようになる。このよう
になされていると、オフ時に、駆動子18が第8図に示し
たように、矢印A方向に動けば、駆動子の鉤状突起18a
によって引っ張られて、接触ばね15も同方向に動かされ
るため、固定接点16と可動接点17とが溶着しても、強制
的に引き離すことができる。前記接触ばね15は、タイマ
ブロック3をうまくさけ、尚かつ、駆動子18の動きによ
って、固定接点17,可動接点16間をうまく開閉させるよ
うにする必要があるため、スパン部分が長くなってお
り、かつ、その一部がタイマブロック3に形成されたリ
ブ3bおよびボディカバー4の一部によってガイドされて
いる。このように、接触ばねの長いスパン部分をガイド
することによって、接触ばねの接点開閉動作を安定させ
ることができる。
タイマブロック3外に突出した入出力軸11の一端部11a
には、樹脂製の軸カバー7が被せられている。この軸カ
バー7には、前記ピン12を嵌め込むU形凹部7aが形成さ
れている。軸カバーの端部は、ボディカバーの中心に穿
たれた孔から外部へ突出している。その突出部にハンド
ル5が取り付けられている。突出部とハンドル5とは、
係合されていて、ハンドルを回転操作すると、その回転
力が軸カバー7に伝わり、軸カバー7はハンドル5に伴
って回転する。軸カバーのU形凹部7aに、入出力軸の一
端部11aに通されたピン12が嵌め込まれているため、軸
カバー7が回転すると、その回転力がピン12を介して入
出力軸11に伝わり、入出力軸11は軸カバー7の回転に伴
って回転する。すなわち、ハンドルの回転力は、軸カバ
ー7およびピン12を介して入出力軸11に伝えられる。こ
のように、入出力軸の一端部11aにハンドル5と係合す
る軸カバー7を被せ、この軸カバー7にU形凹部7aを設
けて、このU形凹部に入出力軸の一端部11aに通された
ピン12を嵌め込むようにすれば、ハンドル5の回転力を
確実に入出力軸に伝えることができるようになるととも
に、ハンドル5の回転力が軸カバー7およびピン12を介
して入出力軸11に伝えられるので、ハンドル5の回転操
作を円滑に行うことができるようになる。
前記した駆動子18は、接触ばね15に接触しているため、
駆動子が金属製でできていれば、接触ばねに流れる電流
が入出力軸にまで伝わり、この入出力軸までも充電部と
なる。このようなものでは、ハンドル操作の際、感電す
る危険性を伴う。これに対し、このタイマスイッチ1
は、前述したように、駆動子18が絶縁性の高い樹脂でで
きているため、接触ばね(充電部)と入出力軸との間の
絶縁性が高められている。しかも、入出力軸の一端部11
aに樹脂製の軸カバー7が被せられ、この軸カバーにハ
ンドル5が取り付けられているため、入出力軸11とハン
ドル5との間の絶縁性が高められている。このように、
電気が流れる充電部とハンドルとの間が、樹脂製の駆動
子18および軸カバー7で2重に絶縁されているため、ハ
ンドル操作の際の安全性が極めて高いものになってい
る。
このタイマスイッチ1は、前述したように、ボディ2の
中央にタイマブロック3が配置されていて、ぜんまい8
が配置されたタイマブロックの張り出し部3aがボディの
正面開口部2aにおいて露出するようになされていて、こ
れにより、入出力軸11がタイマスイッチ1全体を上面か
らみてタイマスイッチの中心に位置するようになされて
いる。ハンドル5の長さE(第4図に示す)は、ハンド
ルがタイマスイッチ上面から側方にはみ出さないように
するため、この実施例では、第5図に示した奥行き長さ
Fより小さくする必要がある。仮に、入出力軸がタイマ
スイッチの中心から外れ、第5図において、右側に寄せ
られているとすれば(M<Nとなる)、N>E/2とする
ために、ハンドル長さEを小さくしなければならなくな
る。そのため、ハンドル操作が非常に行いにくくなる。
これに対し、入出力軸11がタイマスイッチ1全体を上面
からみてタイマスイッチの中心に位置するようになって
いると、ハンドルの回転中心がタイマスイッチの中心に
位置するので、ハンドル長さEを最大限にとることがで
き、ハンドル操作が容易になる。
ハンドル5にはタイマ表示の指標5aが刻印されている。
他方、ボディカバー4には、「連続」と、0から90分ま
でのタイマ表示がなされている。ハンドルの示す表示が
0の状態では、固定接点17と可動接点16との間が開き、
オフ状態になるようになっている。ハンドル5を正回転
させ、たとえば、60分を示す状態にすると、固定接点17
と可動接点16との間が閉じ、オン状態になるようになっ
ている。ハンドル5を逆回転させ、「連続」を示す状態
にすれば、固定接点17と可動接点16との間が常時閉じ、
常オン状態になるようになっている。すなわち、ハンド
ルの示す表示が0の状態の接点開閉状態とは異なる接点
開閉状態が常時得られるようになっている。このよう
に、ハンドル5を正回転または逆回転して、ハンドルの
指標をこれらの表示に合わせることにより、タイマ時間
の設定と「連続」状態との設定ができるようになってい
るのである。
ボディカバー4の内面には、ハンドルの示す表示が0の
状態におけるピン位置(第3図に示すJ位置)と「連
続」状態でのピン位置(第3図に示すI位置)との間に
位置する突起42が肉付けされている。この突起42は、先
端が丸くなっていて、ハンドル操作の際には、これにピ
ン12が当接するが、小さな力でこれを乗り越えることが
できるようになっている。このようになっていると、ハ
ンドル5を「0」から「連続」または「連続」から
「0」へ操作する際、僅かな抵抗が得られ、ハンドル操
作時の感触を良好にすることができる。また、ボディカ
バー4の内面には、ハンドルの示す表示が最大(90)の
状態におけるピン位置(第3図に示すH位置)の正回転
側と「連続」状態でのピン位置(第3図に示すI位置)
の逆回転側とに位置する突部41が肉付けされている。こ
の突部41は、H位置からのこれ以上のピンの正回転を阻
止するとともに、I位置からのこれ以上のピンの逆回転
を阻止するストッパとなっている。このようにすれば、
不注意なハンドル操作によるタイマブロック内のぜんま
いなどの損傷を防ぐことができる。
この発明にかかるタイマスイッチ1は以上のような構成
になっている。
つぎに、ハンドル操作に伴うカム36および駆動子18の動
作と接点16,17を開閉動作との関係を第9図(a),
(b),(c)に基づいて説明する。
第9図(a)にみるように、ハンドル5の示す表示が0
の状態では、カム36のV字形切り欠き36aに駆動子18の
山形突部18bが嵌まり込んでいて、固定接点17と可動接
点16との間は開かれている。すなわち、オフ状態になっ
ている。この状態から、所望の時間分だけハンドル5を
正回転(図では時計方向の回転)させ、たとえば第9図
(b)にみるように、ハンドルの指標5aを45分の位置に
合わせると、ハンドルの回転に伴って、入出力軸11が回
転し、ハンドル5の正回転量に対応してぜんまい8に弾
性力が蓄えられる。これとともに、入出力軸に挿通され
たカムピン37が扇形切り欠き36bの正回転側の側壁に衝
合され、カム36がハンドル5の回転に伴って正回転す
る。カム36が正回転すると、駆動子18の山形突起18bが
カム36のV字形切り欠き36aから周縁上に位置するよう
になり、接触ばね15が駆動子18に押されて、固定接点17
と可動接点16との間が閉じられ、オン状態になる。ぜん
まい8に蓄えられた前記弾性力を開放すると、この弾性
力を駆動源として入出力軸11がゆっくりと定速で逆回転
を開始する。これとともに、入出力軸に挿通されたカム
ピン37が扇形切り欠き36bの逆回転側の側壁に衝合さ
れ、カム36がゆっくりと逆回転する。その間、カム36の
周縁は、駆動子の山形突起18bと摺擦しつつ、これを常
に押し続ける。つまり、オン状態でありつづける。45分
が経過すると、第9図(a)にみるように、駆動子の山
形突起18bがカムのV字形切り欠き36aに嵌まり込み、接
触ばね15が鉤状突起18aに引っ張られて、可動接点16が
固定接点17から離れて、オフ状態となる。第9図(c)
にみるように、ハンドル5の示す表示が0の状態から、
さらにハンドルを手動で逆回転させると、ハンドルの回
転に伴って、カム36が逆回転する。カム36が逆回転する
と、駆動子18の山形突起18bがカム36のV字形切り欠き3
6aから周縁上に位置するようになり、接触ばね15が駆動
子18に押されて、固定接点17と可動接点16との間が閉じ
られ、オン状態になる。この場合には、ハンドルの示す
表示が0の状態からハンドル5をさらに逆回転させてい
るので、ぜんまい8に弾性力が蓄積されることがなく、
したがって、入出力軸11の回転がなく、固定接点17と可
動接点16との間は、閉じた状態を維持しつづける。すな
わち、常オン状態が得られる。
この発明にかかるタイマスイッチは、前記実施例に限定
されない。前記実施例では、所定時間後、電路がオフ状
態になるような機構となっているが、タイマブロック内
のカムの形状を変えることにより所定時間後にオン状態
となるような機構としてもよい。
〔発明の効果〕
この発明にかかるタイマスイッチは、以上に説明したよ
うに、ぜんまいがその中心軸を入出力軸と直交させるよ
うにしてタイマブロックの側部に配置されているととも
に、タイマブロックが入出力軸方向に長くなっているこ
とを特徴としているため、小型化および設定時間の長時
間化が計れ、タイマ止まり等のトラブルが起こらない。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明にかかるタイマスイッチの一実施例を
あらわす分解斜視図、第2図は前記実施例の組み立て後
の状態をあらわす斜視図、第3図は前記実施例における
ボディカバーとハンドルをはずした状態の内部構造をあ
らわす平面図、第4図は前記実施例の内部構造を正面か
らみてあらわす部分断面図、第5図は前記実施例の内部
構造を側面からみてあらわす部分断面図、第6図は前記
実施例の底面図、第7図は前記実施例のボディカバーの
一部分を断面してあらわす断面図、第8図は前記実施例
のタイマブロックの内部構造を簡単にあらわす斜視図、
第9図(a),(b),(c)は前記実施例のハンドル
操作に伴うカムおよび駆動子の動作と接点の開閉動作と
の関係を示す説明図である。 1……タイマスイッチ、2……ボディ、2a……ボディの
正面開口部、3……タイマブロック、3a……張り出し部
(タイマブロックの側部)、4……ボディカバー、5…
…ハンドル、8……ぜんまい、8a……ぜんまいの中心
軸、11……入出力軸、13,14……端子板、15……接触ば
ね、16……可動接点、17……固定接点、18……駆動子

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】箱状のボディ内に、タイマブロックおよび
    複数の端子板が配設されているとともに、これらの端子
    板に電気的に接続されている接点機構を有し、ボディの
    上面開口部がボディカバーで閉じられていて、このボデ
    ィカバー外に前記タイマブロックの入出力軸と連動する
    ハンドルが設けられており、前記タイマブロックには前
    記ハンドルの正回転量に対応して弾性力を蓄えるぜんま
    いと、前記蓄えられた弾性力を駆動源として前記入出力
    軸を定速度でゆっくりと逆回転させる動力伝達機構と、
    前記定速度の動きによって設定時間後に前記接点機構の
    接点間を開閉させるための動作を行う駆動子とが設けら
    れているタイマスイッチであって、前記ぜんまいがその
    中心軸を前記入出力軸と直交させるようにしてタイマブ
    ロックの側部に配置されているとともに、タイマブロッ
    クが入出力軸方向に長くなっていることを特徴とするタ
    イマスイッチ。
  2. 【請求項2】ボディの中央にタイマブロックが配置さ
    れ、前記ぜんまいが配置されたタイマブロックの側部が
    ボディの正面開口部において露出するようになってい
    て、前記タイマブロックの入出力軸がタイマスイッチ全
    体を上面からみてタイマスイッチの中心に位置している
    特許請求の範囲第1項記載のタイマスイッチ。
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