JPH078501U - タービン動翼植込部の緩衝材 - Google Patents

タービン動翼植込部の緩衝材

Info

Publication number
JPH078501U
JPH078501U JP3521993U JP3521993U JPH078501U JP H078501 U JPH078501 U JP H078501U JP 3521993 U JP3521993 U JP 3521993U JP 3521993 U JP3521993 U JP 3521993U JP H078501 U JPH078501 U JP H078501U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cushioning material
concave groove
bulbous
implant
pad
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP3521993U
Other languages
English (en)
Other versions
JP2595474Y2 (ja
Inventor
智毅 田岡
考志 杉田
Original Assignee
石川島播磨重工業株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 石川島播磨重工業株式会社 filed Critical 石川島播磨重工業株式会社
Priority to JP1993035219U priority Critical patent/JP2595474Y2/ja
Publication of JPH078501U publication Critical patent/JPH078501U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2595474Y2 publication Critical patent/JP2595474Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高速回転時の応力集中を緩和すべく軽量化を
図ると共に、ディスクの凹状溝への取付容易化を図った
タービン動翼植込部の緩衝材を提供する。 【構成】 タービンディスク1の凹状の溝2とタービン
動翼3の球根状の植込部4とに間に介在される緩衝材8
において、球根状植込部4の両肩部4aに位置し凹状溝
2の開口部2aに当たるパット部8aと、これらパット
部8a間を連結しパット部8aの厚さより薄く形成され
た連結部8bとからなるものである。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、ディスク溝と動翼植込部との間に介設される緩衝材に係り、特に、 軽量化および取付容易化を図ったタービン動翼植込部の緩衝材に関する。
【0002】
【従来の技術】
図4に示すように、ガスタービンのタービンディスク1には開口部が狭まった 凹状溝2が周方向に間隔を隔てて刻設されており、これら凹状溝2にタービン動 翼3の球根状の植込部4が嵌め込まれている。ここで、ディスク1の凹状溝2と 動翼3の球根状植込部4とはマクロ的に見ると細かな凹凸があるため、これらを 直に接触させるとその凸部において応力集中が発生し、材料本来の限界応力より 遥かに低いところで破壊してしまう。特にタービン動翼3がセラミック製の場合 は致命的である。
【0003】 そこで、図5に示すように、凹状溝2と球根状植込部4との間に緩衝材5を介 在させることが行われている。この緩衝材5は、一定の厚さの金属板材からなり 、球根状植込部4に巻き付けられた状態で凹状溝2に挿入されるものである。か かる緩衝材5は、その緩衝機能上は厚くすることが望ましい。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
しかし、緩衝材5を厚くすると重量が増す。重くなった緩衝材5は、タービン ディスク1の回転時に径方向外方へ移動しようとする遠心力が強くなり、凹状溝 2の開口部6(くびれ部)に強く接触する。よって、この接触部分が応力集中に より破壊する虞れがある。
【0005】 また、緩衝材5の厚みが増すと、球根状植込部4に密着させて巻き付けること が困難になる。このため、球根状植込部4に緩衝材5を巻き付けた後これをディ スク1の凹状溝2に挿入するときに、凹状溝2と球根状植込部4との嵌め合いが タイトであることから、緩衝材5が凹状溝2に干渉して挿入しずらくなり、緩衝 材5が傷付いたりずれたりしやすい。
【0006】 以上の事情を考慮して創案された本考案の目的は、高速回転時の応力集中を緩 和すべく軽量化を図ると共に、ディスクの凹状溝への取付容易化を図ったタービ ン動翼植込部の緩衝材を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本考案は、タービンディスクの凹状の溝とタービン 動翼の球根状の植込部とに間に介在される緩衝材において、球根状植込部の両肩 部に位置し凹状溝の開口部に当たるパット部と、これらパット部間を連結しパッ ト部の厚さより薄く形成された連結部とからなっている。
【0008】
【作用】
タービンディスクが高速回転すると、ディスクの凹状溝に嵌め込まれたタービ ン動翼の球根状植込部が遠心力により径方向外方へ移動しようとし、球根状植込 部の両肩部が凹状溝の開口部に押し付けられる。つまり、この両肩部のみが実質 的に応力を受けることになる。
【0009】 本考案はこの点に着目し、実質的に応力を受ける球根状植込部の両肩部のみに パット部を設けたものである。すなわち、これらパット部間を結ぶ連結部は緩衝 機能が不要なため極めて薄く形成することができ、全て一様な厚さとなっていた 従来の緩衝材より大幅に軽量化できる。
【0010】 また、このように連結部を薄くすることにより、パット部と連結部とからなる 緩衝材を球根状植込部に沿って巻き付ける際に、薄い連結部が球根状植込部の形 状に沿って容易に変形するため、密着性が向上する。よって、球根状植込部に緩 衝材を巻き付け、これをディスクの凹状溝に挿入する際の作業性が向上する。
【0011】 なお、上記連結部を省略すると左右のパット部がばらばらになり、各パット部 を球根状植込部の両肩部に位置させることが困難となる。よって、上記連結部は 左右のパット部を繋ぎその位置合わせを行うために必要な部材である。
【0012】
【実施例】
以下に本考案の一実施例を添付図面に基づいて説明する。
【0013】 図1に示すように、ガスタービンのタービンディスク1には、開口部が狭まっ た凹状溝2が周方向に間隔を隔てて刻設されており、これら凹状溝2にタービン 動翼3の球根状の植込部4が嵌め込まれている。上記タービンディスク1は耐熱 金属(インコネル等)からなり、タービン動翼3はセラミック(窒化珪素等)か らなっている。タービン動翼3の球根状植込部4とタービンディスク1の凹状溝 2とは、これらを組み付けたとき所定の間隙が生じるように形成されている。
【0014】 球根状植込部4の両肩部には、根元方向に末広がりに形成された断面ハ字状の 二平面からなる当り部4aが形成されている。これら当り部4aは、NC切削装 置により極めて精度よく平滑に仕上げられており、その両端にはエッジ7が形成 されている。また、左右の当り部4aの下方は滑らかな曲線によって接続され、 植込部4全体が球根状に形成されている。
【0015】 凹状溝2の開口部には、上記当り部4aに所定間隙を隔てて符合する断面ハ字 状の二平面からなる押え部2aが形成されている。これら押え部2aも、同様に NC切削装置(NCワイヤカット)により極めて精度よく平滑に仕上げられてい る。そして、左右の押え部2aの下方は滑らかな曲線によって接続され、凹状溝 2全体が球根状に形成されている。
【0016】 球根状植込部4と凹状溝2との間隙には、ニッケル等の比較的軟らかい耐熱性 金属からなる緩衝材8が介設される。緩衝材8は、球根状植込部4の当り部4a (両肩部)に位置し凹状溝2の押え部2a(開口部)に当たるパット部8aと、 これらパット部8a間を連結しパット部8aの厚さより薄く形成された連結部8 bとからなっている。かかる緩衝材8は、球根状植込部4にこれを下方からくる むように密着され、そのパット部8aが当り部4aのエッジ7に引っ掛かって位 置決めされる。
【0017】 緩衝材8の展開図を図2に示す。緩衝材8は、薄板の表面が凹凸状に形成され て成っている。この成形にはフォトエッチングが用いられる。つまり、薄板の片 面を全面マスキングすると共に他面を連結部8bを除いてマスキングし、この状 態でエッチング処理を行う。これにより、連結部8bのみがエッチングされ、そ の厚さがパット部8aの半分程度になる。具体的には、パット部8aの厚さが0. 1mm 程度、連結部8bの厚さが0.05mm程度に形成されている。
【0018】 緩衝材8の長手方向の両端部9は、波型状に形成されている。これは緩衝材8 を嵌め込む凹状溝2が、図3に示すようにタービンディスク1に対して斜めに形 成されているからである。つまり、この斜めの凹状溝2内に緩衝材8を嵌め込ん だときに、緩衝材8の長手方向の両端部9がタービンディスク1の端面10と一 致するようになっている。よって、嵌込後の後処理は不要である。この波型形状 もフォトエッチングによって形成される。すなわち、薄板の両面を所定の波型状 にマスキングしておけば、マスキングの無い部分が両面からエッチングされ型抜 されることになる。
【0019】 かかる緩衝材8は、球根状植込部4に巻き付けられ、その状態で凹状溝2に挿 入される。これにより、球根状植込部4と凹状溝2との間隙に緩衝材8が介設さ れる。また、緩衝材8を球根状植込部4に巻き付けて緩衝材8に予め大まかな形 状癖をつけておき、この緩衝材8を凹状溝2に半分程度樋状に挿入してそれをガ イドとして球根状植込部4を挿入するようにしてもよい。これは、凹状溝2(金 属)と緩衝材8(金属)のフリクションが、球根状植込部4(セラミック)と緩 衝材8(金属)のフリクションより大きいため、球根状植込部4(セラミック) に緩衝材8(金属)を巻き付けた状態で凹状溝2(金属)に挿入すると、緩衝材 8(金属)が凹状溝2(金属)に食い付いて球根状植込部4(セラミック)をス ムーズに挿入できなくなる虞れがあるからである。
【0020】 次に、本実施例の作用について述べる。
【0021】 タービンディスク1が高速回転すると、ディスク1の凹状溝2に嵌め込まれた タービン動翼3の球根状植込部4が遠心力により径方向外方へ移動しようとし、 球根状植込部4の当り部4a(両肩部)が凹状溝2の押え部2a(開口部)に押 し付けられる。このとき、当り部4aと押え部2aとの間に介設されたパット部 8aが緩衝機能を発揮する。これら当り部4aと押え部2aとは、NC加工によ って極めて平滑に形成されているので応力が一カ所に集中することはなく、面当 りにより効率よく応力を緩衝する。
【0022】 球根状植込部4の当り部4a以外の部分は凹状溝2に押し付けられない。よっ て、上記パット部8a間を結ぶ連結部8bは緩衝機能が不要であり、薄く(パッ ト部8aの半分程度の厚さ)形成しても何等支障はない。従って、全て一様な厚 さとなっていた図5に示す従来の緩衝材5より大幅に軽量化できる。この結果、 タービンディスク1の高速回転時に径方向外方へ移動しようとする緩衝材8の遠 心力が弱まり、凹状溝2の押え部2a(開口部)に生じる応力が大幅に緩和され る。
【0023】 また、このように連結部8bを薄くすることにより、緩衝材8を球根状植込部 4に沿って巻き付ける際に、薄い連結部8bが球根状植込部4の形状に沿って容 易に変形することになる。板材の剛性はその厚さの3乗で効いてくるため、板厚 を1/2 にすると剛性は1/8 と激減するからである。よって、連結部8bは、様々 な曲率のカーブからなる球根状植込部4の形状に沿って容易に変形し、植込部4 に密着する。
【0024】 従って、球根状植込部4に緩衝材8を巻き付け、これをディスク1の凹状溝2 に挿入する際の作業性が向上する。緩衝材8が球根状植込部4に密着していない と、球根状植込部4と凹状溝2との嵌め合いが極めてタイトであるため、挿入時 に緩衝材8が凹状溝2と干渉していまい緩衝材8が傷付いたりずれたりしてしま うが、本実施例によればこの欠点が解消できる。また、連結部8bと凹状溝2と の間隙は、タービン動翼3およびディスク1への冷却空気の通路となる。
【0025】 なお、上記連結部8bを省略すると左右のパット部8aがばらばらになり、各 パット部8aを球根状植込部4の当り部4aに位置させることが困難となる。よ って、上記連結部8bは、左右のパット部8aを繋ぎその位置合わせを行うため に必要な部材であり、それに必要な厚さを有していればよい。
【0026】 また、図2に一点鎖線で示すように緩衝材8の中央部に凸部10を設け、その 凸部10を溝2内の底部に当接させ、位置合わせするようにしてもよい。この場 合、溝2内の底部を精度よく平滑に仕上げておけば高精度の位置合わせが可能で ある。
【0027】
【考案の効果】
以上説明したように本考案に係るタービン動翼植込部の緩衝材よれば次に如き 優れた効果を発揮できる。
【0028】 (1) 応力緩和の機能を全く損なうことなく軽量化できるので、高速回転時に緩 衝材に加わる遠心力により凹状溝の開口部に生じる応力集中を軽減できる。
【0029】 (2) 連結部の板厚を薄くすることにより、緩衝材を動翼植込部に密着させるこ とができ、凹状溝への取付作業性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示すタービン動翼植込部の
緩衝材の断面図である。
【図2】上記緩衝材の展開図であり、(a) は平面図、
(b) は断面図である。
【図3】上記緩衝材が嵌め込まれる凹状溝が形成された
タービンディスクの側面図である。
【図4】タービン動翼とタービンディスクとの組付状態
を示す図である。
【図5】従来例を示すタービン動翼植込部の緩衝材の断
面図である。
【符号の説明】
1 タービンディスク 2 凹状の溝 2a 開口部である押え部 3 タービン動翼 4 球根状の植込部 4a 両肩部である当り部 8 緩衝材 8a パット部 8b 連結部

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タービンディスクの凹状の溝とタービン
    動翼の球根状の植込部とに間に介在される緩衝材におい
    て、球根状植込部の両肩部に位置し凹状溝の開口部に当
    たるパット部と、これらパット部間を連結しパット部の
    厚さより薄く形成された連結部とからなるタービン動翼
    植込部の緩衝材。
JP1993035219U 1993-06-29 1993-06-29 タービン動翼植込部の緩衝材 Expired - Fee Related JP2595474Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1993035219U JP2595474Y2 (ja) 1993-06-29 1993-06-29 タービン動翼植込部の緩衝材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1993035219U JP2595474Y2 (ja) 1993-06-29 1993-06-29 タービン動翼植込部の緩衝材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH078501U true JPH078501U (ja) 1995-02-07
JP2595474Y2 JP2595474Y2 (ja) 1999-05-31

Family

ID=12435738

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1993035219U Expired - Fee Related JP2595474Y2 (ja) 1993-06-29 1993-06-29 タービン動翼植込部の緩衝材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2595474Y2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015526650A (ja) * 2012-09-03 2015-09-10 スネクマ ターボ機械用のタービンロータ

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015526650A (ja) * 2012-09-03 2015-09-10 スネクマ ターボ機械用のタービンロータ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2595474Y2 (ja) 1999-05-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3751636B2 (ja) ガスタービンブレードの保持
JP4049866B2 (ja) タービンブレードプラットホームシール
US7182577B2 (en) Turbine rotor blade and turbine
JP2000227533A (ja) 光学素子とマウントを有する組立体
JPH1082301A (ja) タービンブレードのダンパ及びシール
JP3933130B2 (ja) タービン動翼
US4784571A (en) Apparatus and method for reducing blade flop in steam turbine
JPH078501U (ja) タービン動翼植込部の緩衝材
JPS6323067A (ja) スペ−サエキスパンダ
JP3682131B2 (ja) タービン動翼及びその組立方法
JPS58167807A (ja) タ−ボ機械のブレ−ド取付構造
JP3382585B2 (ja) 軸継手
JPS59108805A (ja) タ−ビン動翼の固定装置
JP2969246B2 (ja) ベアリングシール
JPS6143928Y2 (ja)
JPS6177682A (ja) セラミツクスと金属の接合構造
JPH03194239A (ja) トーショナルダンパー
JPH08303205A (ja) タービン動翼
JPH11194175A (ja) 時計の指針固定構造
JP5787067B2 (ja) 環状金属部品の嵌合装着方法
JPS6336914Y2 (ja)
JPH0622083Y2 (ja) スタブダンパ
JPH09184401A (ja) 蒸気タービンの動翼固設構造
JPS5997692A (ja) 電気かみそり
JP4133006B2 (ja) 回転部材の固着方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees