JPS6143928Y2 - - Google Patents

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JPS6143928Y2
JPS6143928Y2 JP19898682U JP19898682U JPS6143928Y2 JP S6143928 Y2 JPS6143928 Y2 JP S6143928Y2 JP 19898682 U JP19898682 U JP 19898682U JP 19898682 U JP19898682 U JP 19898682U JP S6143928 Y2 JPS6143928 Y2 JP S6143928Y2
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turbine
blade
turbine rotor
rotor blade
impeller
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【考案の詳細な説明】 [考案の技術分野] 本考案は蒸気タービンのタービン羽根車に係
り、特にタービン羽根車におけるタービン動翼の
翼車板への取付支持構造の改良に関する。
[考案の技術的背景とその問題点] 従来、蒸気タービンのタービン動翼を翼車板に
取付けるために、第1図および第2図に示すよう
に、翼車板1の外周部に周方向に連続する翼車噛
合歯2を形成する。一方、動翼3の翼根部4には
この翼車噛合歯2と噛み合うように動翼噛合歯5
を設け、翼車噛合歯2の一部に設けられた切欠部
6からタービン動翼を挿入した後、切欠部6に止
め部材7を打込んでタービン動翼2を翼車板1に
固定する構造が一般的に採用されている。この取
付支持構造においては、各タービン動翼を半径方
向に対し正しい姿勢で固定するため、および囲い
輪組立上の都合により、止め部材7に周方向の締
め代を与え、各動翼の翼根部が隣接する翼根部と
周方向の面圧をもつて接触するように組み立てら
れるのが通常である。
一方、タービン動翼の一般的な振動特性とし
て、第3図に符号8で示すように、タービンの回
転数の上昇とともにタービン動翼の固有振動数が
上昇することが広く知られており、理論的にも次
式により計算できることが証明されている。
タービン回転による固有振動数= √(静止時の固有振動数)+×(回転数) ここに、Bは定数であり、計算により求めるこ
とができる。
ところが、かかる動翼取付構造のタービン羽根
車を実際に回転させ、タービン動翼の固有振動数
の回転数に対する変化を計測すると、第3図に符
号9で示すようにタービン回転数の上昇ととも
に、タービン動翼の固有振動数が急激に低下する
現象がしばしば観察される。しかも、この固有振
動数の低下量は各タービン動翼により一定でな
く、第3図に符号11で示す斜線領域内でバラツ
キがあることが試験で判明した。
このことは、タービンの定格回転数におけるタ
ービン動翼の固有振動数のバラツキが大きく、蒸
気タービンのノズル後流による励振や回転周期に
対する励振との共振現象を避けることが不可能
で、共振による高い振動応力でタービン動翼が破
損する可能性があり、タービン動翼に対する信頼
性を著しく低下している。また、実際、タービン
の回転上昇によるタービン動翼の固有振動数の低
下に起因するタービン羽根の破損も発生してい
る。
そして、かかる動翼取付構造を有するタービン
羽根車において、上述したようなタービン回転上
昇による固有振動数の低下原因を究明するために
研究を行なつた結果、以下の事柄が明らかになつ
た。
つまり、タービン静止時においては、各タービ
ン動翼3の翼根部4は互いに周方向の面圧をもつ
て組み立てられているため、タービン動翼4の相
対的な周方向運動は互いに規制されており、ター
ビン動翼3は第4図に示すように翼根部4を除く
翼部部分が振動する。ところが、蒸気タービンが
起動され、回転が上昇すると翼車板1は遠心力に
より膨張し、外周に形成された噛合歯の周方向長
さが増大する。これに対し、翼根部4は周方向に
伸びないために、静止時に与えられていた周方向
の面圧は低下し、隣接する翼根部4間に互いに滑
りが発生し、タービン動翼は翼根部を含む全体で
振動が生じ始める。さらに、タービン回転の上昇
が続くと、各翼根部4間に周方向の隙間が生じ、
各タービン動翼は第5図に示すように翼根部4を
含む全体で振動する。このことは、タービン回転
の上昇に伴つて振動の固定点が翼車板の半径方向
内側へ移動することを意味しており、タービン動
翼の翼長が長くなることと同じ効果を有し、これ
が固有振動数の低下の原因となつている。
また、第3図に符号11の斜線領域で示した固
有振動数のバラツキは、組立時に各翼根部4に与
えられる面圧が不可避の加工・組立誤差によりよ
り大きなバラツキが生じ、各翼根部相互の滑りが
発生する回転数、つまり固有振動数が低下する回
転数が、各タービン動翼で異なることに起因する
ことが明らかになつた。さらに、通常の定格回転
数まで翼根部相互の周方向の滑りを発生させない
程度の大きな面圧を付与するには、止め部材の締
め代が過大になり、組立作業が不可能になる。
したがつて、従来のタービン羽根車のように、
タービン動翼を周方向にスライドさせて組立てる
型式のタービン羽根車においては、第3図に斜線
領域11で示したタービン動翼の固有振動数のバ
ラツキは、避け得ないものであり、想定される励
振力に対し、タービン動翼の固有振動数をバラツ
キを防ぎ、共振を防止することは非常に困難であ
り、タービン羽根車に対する信頼性は著しく阻害
されている。
また、タービン翼部10と翼根部4との継ぎ目
13の応力集中は小さいが、これに対し、翼根部
4には噛合歯根元部12という翼全体の中で最も
激しい応力集中が発生する箇所があり(第5図お
よび第6図参照)、翼根部に滑りが発生せずター
ビン翼部のみが振動している時、タービン動翼の
振動応力の最大値は小さいにもかかわらず、翼根
部4を含む翼全体が振動するために(激しい応力
集中部である)歯根元部12に非常に高い振動応
力が発生し、この部分が振動を受けて破壊された
り、破損する事故が多数発生している。
[考案の目的] 本考案は、上述したタービン羽根車においてタ
ービン動翼の振動に対する信頼性の低さに鑑み、
タービン動翼の共振現象の回避を可能にするとと
もに、タービン動翼の翼根部の振動を防止するこ
とにより、翼振動に対する信頼性の高いタービン
羽根車を提供することを目的とする。
[考案の概要] 上述した目的を達成するために、本考案に係る
タービン羽根車は、翼車板の周方向に沿つてター
ビン動翼をスライドさせ、組み立てる形式のもの
において、タービン動翼の翼部と噛合部とを連接
する接続部の端面に、翼車板の半径方向外方に向
つて浅くなるように傾斜した凹部を形成し、この
凹部にくさび状小片を介装し、上記小片はタービ
ン動翼より大きな熱膨張率の材料で形成したもの
である。
[考案の実施例] 本考案の好ましい実施例について添付図面を参
照して説明する。
第7図は、本考案に係るタービン羽根車を示す
もので、図中符号20は翼車板(タービンホイー
ル)21の外周部に取付けられるタービン動翼を
示す。このタービン動翼20は翼部22と噛合内
歯23を備えた噛合部24と接続部(連接部)2
5で一体成形したものであり、接続部24は強度
を損わないために一様な半径方向の厚さを有す
る。接続部24の一端面、すなわち翼車板21の
周方向側端面には凹部26が形成される。この凹
部26は半径方向外方に向つて浅くなるようにく
さび状に傾斜したテーパ面を有する。また、上記
凹部26には、タービン動翼20の材料より熱膨
張率の大きい材料で作られたくさび状小片27が
装着される。第8図はくさび状小片27をタービ
ン動翼20の凹部26に装着した状態を示すもの
であり、その詳細図を第9図に示す。第9図から
明らかなように、小片27は凹部26の傾斜面2
6aと適合する傾斜面27aを有し、小片27の
寸法は、タービン動翼20の凹部26内に余裕を
もつて内蔵(収容)されるように凹部26の空間
形状よりわずかに小さな近似あるいは相似形状に
形成される。しかして、本考案に係るタービン羽
根車においては、タービン動翼20の組立時に
は、小片27および凹部26は組立作業に何ら影
響せず、従来通り、各タービン羽根は翼根部が互
いに接触し、相互に面圧をもつて半径方向に正し
く組み立てられる。一方、蒸気タービン内に主蒸
気が供給され、蒸気タービンが運転を開始する
と、翼根部の面圧は翼車板21等の回転による膨
張により喪失するが、小片26が、第10図に示
すように遠心力の作用を受け、矢印Fで示す半径
方向外方に押上げられ、楔の効果を発揮する。そ
の際、小片27はタービン動翼20より熱膨張率
の大きな材料で構成されているから、遠心力作用
を受けつつ、熱膨張差による力が重畳され、小片
27は大きな面圧Faでタービン動翼20の接続
部25(翼根部)を、翼車板21の周方向に互い
に押圧する。これにより、タービン動翼20の翼
根部は、小片27を介してあたかも一体的な輪の
ように互いに連接され、互いの運動が規制され、
したがつて、タービン動翼20のガタツキを有効
的に防止し、接続部25の振動発生を未然に防止
できる。このため、激しい応力集中部を有するタ
ービン動翼20の翼根部における高い振動応力の
発生を解消することができるとともに、タービン
動翼20は運転中も、組立時と同様、第11図に
示すように、翼根部の除いた翼部分が振動する。
このためタービン運転時のタービン羽根の固有振
動数の低下を確実に回避でき、これに起因した固
有振動数のバラツキは解消する。したがつて、タ
ービン回転数に対する固有振動数の変化は第3図
に符号8で示すようになり、共振現象を確実に回
避することができ、振動に対する高い信頼性が得
られる。
なお、本考案の一実施例の説明においては、タ
ービン動翼の翼根部に噛合内歯23を形成した例
について説明したが、この噛合内歯23に代え
て、第12図に示すようにタービン動翼20Aの
翼根部(噛合部)に噛合外歯23aを形成し、こ
の噛合外歯23aが翼車板21Aの頂部周溝に形
成される噛合内歯部30と噛み合うようにしても
よい。
また、タービン動翼の凹部に介装される小片の
材質は大きな遠心力が得られるように比重の大き
なものがよく、さらにタービン動翼の接続部に大
きな締付力を付与するように小片はタービン動翼
の熱膨張より大きな熱膨張を有するもので、その
熱膨張差が大きい材料がよい。さらにまた、小片
27の遠心力を大きくし、翼根部を拘束する面積
を大きくとるために、第12図および第13図に
示すように接続部25Aの幅全体に小片と接触す
るテーパ状の傾斜面を形成するようにしてもよ
い。また、第14図に示すようにタービン動翼の
互いに隣接する接続部25Bの双方にテーパ状の
傾斜面を有する凹部を対応して設け、この両テー
パ状傾面内にくさび状小片27Bを介装するよう
にしてもよい。
[考案の効果] 以上に述べたように、本考案に係るタービン羽
根車においては、タービン回転時にも、タービン
動翼の固有振動数はバラツキのない所定の値が得
られ、各タービン羽根のガタツキや共振現象を確
実に回避することができ、激しい応力集中部であ
るタービン動翼の翼根部の振動を常に防止できる
ので、タービン動翼の破壊や破損を有効的に防止
でき、タービンの信頼性向上に大きく寄与する等
の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図はタービン動翼を周方向に
スライドさせて組み立てるタイプのタービン羽根
車の構造を示す図、第3図はタービン回転数に対
するタービン動翼の固有振動数の変化を示す図、
第4図は従来および本考案によるタービン羽根車
のタービン動翼の静止時における振動形態を模式
的に示す図、第5図は従来のタービン羽根車にお
けるタービン動翼の振動形態を模式的に示す図、
第6図はタービン動翼の応力集中部を示す図、第
7図は本考案に係るタービン羽根車の一実施例を
示す図、第8図は上記タービン羽根車を構成する
タービン動翼を中央部で切断した組立状態を示す
断面図、第9図は上記タービン動翼に形成された
凹部と小片との静止時の係合状態を示す図、第1
0図は、上記タービン動翼の凹部と小片とのター
ビン回転時の係合状態を示す図、第11図は本考
案のタービン羽根車の回転時におけるタービン動
翼の振動形態を示す図、第12図は本考案の第1
変形例を示す図、第13図は本考案の第2変形例
を示す図、第14図は本考案の第3変形例を示す
図である。 20,20A……タービン動翼、21,21A
……翼車板、22……翼部、23……噛合内歯、
23a……噛合外歯、24……噛合部、25,2
5A,25B……接続部、26……凹部、27,
27A,27B……小片。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 1 翼車板の周方向に沿つてタービン動翼をスラ
    イドさせ、組み立てる型式のタービン羽根車に
    おいて、タービン動翼の翼部と噛合部とを連接
    する接続部の端面に、前記翼車板の半径方向外
    方に向つて浅くなるように傾斜した凹部を形成
    し、この凹部にくさび状小片を介装し、上記小
    片はタービン動翼より大きな熱膨張率の材料で
    形成されたことを特徴とするタービン羽根車。 2 小片の形状はタービン動翼の凹部により形成
    される空間形状に近似あるいは相似し、上記空
    間形状より寸法的にわずかに小さい実用新案登
    録請求の範囲第1項に記載のタービン羽根車。 3 タービン動翼の接続部に形成される凹部は、
    上記接続部の翼車板周方向側端面の一方あるい
    は双方に形成された実用新案登録請求の範囲第
    1項に記載のタービン羽根車。 4 タービン動翼の接続部に形成される凹部は、
    上記接続部の幅方向の大部分あるいは全幅にわ
    たつて延びている実用新案登録請求の範囲第1
    項に記載のタービン羽根車。
JP19898682U 1982-12-29 1982-12-29 タ−ビン羽根車 Granted JPS59105001U (ja)

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JP19898682U JPS59105001U (ja) 1982-12-29 1982-12-29 タ−ビン羽根車

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JPS59105001U JPS59105001U (ja) 1984-07-14
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JP2019056326A (ja) * 2017-09-21 2019-04-11 三菱日立パワーシステムズ株式会社 タービン翼群及びこのタービン翼群を備える回転機械

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JPS59105001U (ja) 1984-07-14

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