JPH0784428A

JPH0784428A - シリアル型電子写真プリンタ

Info

Publication number: JPH0784428A
Application number: JP5230445A
Authority: JP
Inventors: Ryoichi Iwama; 良一岩間
Original assignee: Fujitsu Ltd
Current assignee: Fujitsu Ltd
Priority date: 1993-09-16
Filing date: 1993-09-16
Publication date: 1995-03-31
Also published as: US5461463A

Abstract

(57)【要約】【目的】本発明は印字を行うキャリッジ内に定着器を
備えるシリアル型電子写真プリンタに関し、印字品質の
向上、装置の小型化を図ることを目的とする。【構成】搬送される記録紙３９にプロセス処理を行う
記録ドラム５１及び定着ローラ５９を備えるキャリッジ
３２と転写器４２とにより記録紙３９の搬送方向と垂直
な主走査方向に現像、転写、定着の印字動作を行う構成
とし、転写器４２の近傍に固定配置されたラック４２と
少なくとも定着ローラ５９に設けられたピニオンギヤ５
９ａとにより記録ドラム５１及び定着ローラ５９を同一
送り量で回転させる構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、印字を行うキャリッジ
内に定着器を備えるシリアル型電子写真プリンタに関す
る。

【０００２】近年、電子写真式記録装置の安価、小型化
の要求により、印字を行うキャリッジに電子写真プロセ
スを搭載したシリアル型の電子写真プリンタが開発され
てきている。このような電子写真プリンタは、搬送され
た記録紙に転写器上でキャリッジを搬送方向と垂直方向
に移動させて転写を行い、搬送方向に配置されるローラ
状の定着器で定着させるのが一般的である。そして、よ
り小型化を図るために、キャリッジ内に定着器を備える
ものが開発されてきており、これによる印字品質の向上
が要求されている。

【０００３】

【従来の技術】図９に、従来の電子写真プリンタのキャ
リッジの構成図を示す。図９（Ａ）はキャリッジ部分の
平面図、図９（Ｂ）はそのＡ−Ａ断面図である。

【０００４】図９（Ａ），（Ｂ）において、キャリッジ
１１がプロセス部１２及び定着器１３で構成されてお
り、シャフト１４ａ，１４ｂにガイドされて駆動モータ
（図示せず）により転写器（印字プラテン）１５の上方
を記録紙搬送方向と垂直の主走査方向に移動する。ま
た、これらの両側には搬送ローラ１６ａ，１６ｂが配設
される。この搬送ローラ１６ａ，１６ｂにより転写器１
５とキャリッジ１１間に記録紙１７が搬送される。

【０００５】キャリッジ１１のプロセス部１２は、像担
持体２１が搭載されキャリッジ１１の移動に同調する周
速にて回転する。像担持体２１の表面は、帯電器２２に
て均一に帯電され露光器２３にて静電潜像が形成され
る。静電潜像は、現像ローラ２４にてトナー像として可
視像化される。像担持体２１上に形成されたトナー像
は、記録紙１７を挟んで像担持体２１と対峙する転写器
１５により記録紙１７上に転写され、像担持体２１上に
残留したトナーはクリーナ２５により掻き落とされる。

【０００６】クリーニングされた像担持体２１の表面
は、再度帯電器２２により帯電され、同様な印字プロセ
スを繰り返す。所定幅の印字が終了すると記録紙１７
は、搬送ローラ１６ａ，１６ｂによって所定量送られ、
キャリッジ１１は所定位置（ホームポジション）へと戻
され再度印字を行う。

【０００７】ここで、転写器１５による転写は、像担持
体２１との間で所定の電圧を印加して行われることか
ら、該転写器１５は基板上に導電ゴム等の耐熱性導電部
材で形成される。

【０００８】一方、定着器１３には、定着ローラ２６が
設けられ、定着ローラ２６の近傍に加熱部２７が設けら
れる。また、定着ローラ２６は記録紙１７に対して加圧
されており、トナーとの離型性を高めるためにシリコン
オイル塗布器２８が該定着ローラ２６に当接されて設け
られる。この定着ローラ２６は、プロセス部１２による
印字動作前に加熱部２７により所定の温度までプレヒー
トされるもので、印字中の温度がサーミスタ等の温度検
出器（図示せず）で検出されて制御される。すなわち、
定着器１３は、プロセス部１２と共に移動されて、該プ
ロセス部１２による転写の直後に定着を行うものであ
る。

【０００９】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上述のよう
に、像担持体２１による記録紙１７への現像、転写の直
後に定着ローラ２６により定着を行い、また定着ローラ
２６が記録紙１７に対して加圧されていることから、定
着ローラ２６の送り量が像担持体２１（キャリッジ１
１）と等しくないと、定着中に搬送ローラ１６ａ，１６
ｂに挟み込まれて固定されている記録紙１７が波打つ状
態となって正確な位置に印字することができないという
問題がある。

【００１０】また、定着ローラ２６の送り量を像担持体
２１と同じにするために、キャリッジ１１内にモータを
搭載させると大型になると共に、重量増加で慣性力が大
きくなって正確な位置に印字することができないという
問題がある。

【００１１】さらに、像担持体２１は一方向の回転で一
ライン分の印字の後にホームポジション（印字先頭位
置）に復帰しなければならず、復帰において像担持体２
１を記録紙１７に接触させたまま行うと、当該像担持体
２１に傷発生の原因となり、印字品質に悪影響を与える
と同時に復帰時の負荷になり高速リターン出来なくなる
という問題がある。

【００１２】そこで、本発明は上記課題に鑑みなされた
もので、印字品質の向上、装置の小型化を図るシリアル
型電子写真プリンタを提供することを目的とする。

【００１３】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項１は、記録紙を搬送する搬送手段と、前記記
録紙の送り方向と平行な回転軸を有して回転される像担
持体に帯電による潜像を形成して印字部材により現像す
るプロセス手段、及び前記現像の前記記録紙への転写後
に加熱手段により加熱された定着体を回転させて定着さ
せる定着手段を備えるキャリッジと、前記記録紙を介在
させて前記キャリッジの移動方向上で対向し、前記像担
持体の前記現像を前記記録紙に転写させる転写手段と、
前記キャリッジを前記記録紙の送り方向と垂直な主走査
方向に移動させる移動手段と、少なくとも回転発生部材
が前記キャリッジの外部に固定配置され、前記移動手段
による前記キャリッジの移動量と同一であって前記像担
持体及び前記定着体を同一送り量で前記主走査方向に少
なくとも前記定着体を回転させる駆動手段と、で構成す
る。

【００１４】この場合、駆動手段を、適宜前記定着体の
回転軸に設けられるピニオンギヤと、前記ピニオンギヤ
と噛合する固定されたラックとにより構成する。

【００１５】また、請求項５は、記録紙を搬送する搬送
手段と、前記記録紙の送り方向と平行な回転軸を有して
所定の手段により回転される像担持体に帯電による潜像
を形成して印字部材により現像するプロセス手段、及び
前記現像の前記記録紙への転写後に加熱手段により加熱
された定着体を所定の手段により回転させて定着させる
定着手段を備えるキャリッジと、前記記録紙を介在させ
て前記キャリッジの移動方向上で対向し、前記像担持体
の前記現像を前記記録紙に転写させる転写手段と、前記
キャリッジを前記記録紙の送り方向と垂直な主走査方向
に案内部材で案内させて移動させる移動手段と、少なく
とも前記転写手段上の所定の位置に復帰させる際、前記
キャリッジを上昇させて前記記録紙より離隔させる退避
機構と、で構成する。

【００１６】

【作用】上述のように請求項１の発明では、搬送される
記録紙に対し、主走査方向でキャリッジを移動させてプ
ロセス手段の像担持体による現像、転写手段とによる転
写、定着手段による定着を行わせる際、回転発生部材が
キャリッジの外部に固定配置された駆動手段によりキャ
リッジの移動量と同一であって像担持体及び定着体を同
一送り量で主走査方向に回転させる。

【００１７】これにより、記録紙の波打つ状態が回避さ
れ、印字位置の変動が防止されて印字品質を向上させる
ことが可能となる。

【００１８】この場合、駆動手段をピニオンギヤとラッ
クとで構成することにより、キャリッジ内にモータ等を
搭載する必要がなく慣性力増大による印字品質の悪影響
が防止されると共に、装置の小型化を図ることが可能と
なる。

【００１９】また、請求項５記載の発明では、キャリッ
ジの記録紙に対する主走査方向への一走査の現像、転
写、定着の後に該キャリッジを所定位置に復帰させる際
にキャリッジを上昇させて記録紙より離隔させる。

【００２０】これにより、復帰時における像担持体と記
録紙との接触が回避され、像担持体上への傷発生が防止
されて印字品質を向上させることが可能となる。

【００２１】

【実施例】図１に、本発明の第１実施例の概略構成図を
示す。図１において、シリアル型電子写真プリンタ３１
は、キャリッジ３２がプロセス部３３及び定着部３４で
構成され、保持体３５（図に表われず、図３参照）に取
り付けられる。保持体３５には案内部材３５ａが形成さ
れており、この案内部材３５ａを貫通するシャフト３６
でガイドされて移動手段であるキャリアモータ３７によ
りベルト３７ａを介して記録紙搬送方向と垂直の主走査
方向に移動される。

【００２２】また、シャフト３６の両側には、この軸方
向と同じ軸方向の搬送ローラ３８ａ，３８ｂが記録紙３
９の搬送手段として設けられ、両側の搬送ローラ３８
ａ，３８ｂはそれぞれ２つのローラ（３８ａ₁，３８ａ
₂，３８ｂ₁，３８ｂ₂）で記録紙３９を挟んで搬送す
る。これら搬送ローラ３８ａ，３８ｂは搬送モータ４０
によりベルト４０ａを介して駆動される。

【００２３】一方、キャリッジ３２の下方には転写器
（印字プラテン）４１が転写手段として配置される。こ
の転写器４１はアルミニウム等で形成される基板上に耐
熱導電部材、例えば導電材が混入されたシリコンゴムが
形成されたものである。すなわち、転写器４１とキャリ
ッジ３２との間に搬送された記録紙３９が位置する。

【００２４】また、転写器４１の近傍であって、シャフ
ト３６側には、後述する駆動手段を構成する記録ドラム
のピニオンギヤと噛合する回転発生部材であるラック４
２が配設される。これは、シャフト３６と反対側にラッ
ク４２とピニオンギヤとを配置することで生じる主走査
方向への移動による捩れを防止するためである。

【００２５】ここで、図２に、図１の断面構成図を示
す。図２（Ａ）は搬送ローラ３８ａ側のもので、図２
（Ｂ）は搬送ローラ３８ｂ側のものである。図２
（Ａ），（Ｂ）において、上述のように、キャリッジ３
２は、プロセス部３３と定着器３４とにより構成されて
おり、プロセス部３３は記録紙３９の送り方向と平行な
回転軸５１ａ（図に表われず）を有する像担持体である
記録ドラム５１が設けられ、転写器４１上の記録紙３９
上で回転する。記録ドラム５１における回転軸５１ａの
搬送ローラ３８ａ側（図２（Ａ））には、ラック４２と
噛合するピニオンギヤ５１ｂが設けられ、搬送ローラ３
８ｂ側（図２（Ｂ））にはプーリ５１ｃが設けられる。
なお、ピニオンギヤ５１ｂは後述するクラッチによりラ
ック４２より解除自在に具備される。

【００２６】この記録ドラム５１の表面には、帯電器５
２にて均一に帯電され露光器５３により静電潜像が形成
される。静電潜像は、現像器５４内に充填されたトナー
５５を現像ローラ５６によりトナー像として可視像化さ
れる。記録ドラム５１上に形成されたトナー像は、記録
紙３９を挟んで記録ドラム５１と対峙する転写器４１と
の間に所定の電圧を印加することにより記録紙３７上に
転写される。

【００２７】転写後には記録ドラム５１上を除電器５７
により除電し、除電後に残留したトナー５５がクリーナ
５８によりクリーナ部５８ａにかき落とされるものであ
る。

【００２８】一方、定着部３４は、例えば磁性部材の円
筒にテフロンコーティングされた定着ローラ５９が定着
体として搭載され、回転軸５９ａ（図に表われず）の一
端（図２（Ａ））にピニオンギヤ５９ｂが設けられ、他
端（図２（Ｂ））にプーリ５９ｃが設けられたものであ
る。また、記録ドラム５１のプーリ５１ｃと定着ローラ
５９のプーリ５９ｃとは、伝達手段のベルト６０により
連結される。

【００２９】そして、定着ローラ５９の近傍には、例え
ば誘導加熱方式で定着ローラ５９を加熱する加熱部６１
と、該定着ローラ５９表面におけるトナー５５の離型性
を高めるためのシリコンオイル塗布器６２とが設けられ
る。

【００３０】このように、キャリアモータ３７によりキ
ャリッジ３２が記録紙３９の主走査方向に移動すると、
駆動手段を構成するラック４２と各ピニオンギヤ５１
ｂ，５９ｂ及びベルト６０により記録ドラム５１及び定
着ローラ５９が、該キャリッジ３２の移動に同調する周
速により転写器４１上の記録紙３９上で矢印方向に回転
する。すなわち、記録ドラム５１と定着ローラ５９は、
同一送り量で同調して回転する。

【００３１】ところで、キャリッジ３２の送り量はラッ
ク４２のモジュールで決まる。そして、記録ドラム５１
の送り量は該記録ドラム５１の外径とラック４２に噛合
しているピニオンギヤ５１ｂ₁（５１ｂ₂）の内接円径
によって決まる。そのため、キャリッジ３２内に減速ギ
ヤ（図示せず）を設けることで、キャリッジ３２の送り
量と記録ドラム５１の送り量を一致させることができ
る。この送り量の一致が行われることから、実際に印字
したものが、正規の寸法であり、主走査方向に縮小ある
いは拡大されるのを防止することができる。

【００３２】一方、定着ローラ５９に接続されているピ
ニオンギヤ５９ｂもラック４２と噛合していて、記録ド
ラム５１と同じ方法で定着ローラ５９の送り量とキャリ
ッジ３２の送り量が一致するようになっている。定着ロ
ーラ５９は通常、加熱されると同時に記録紙３９に対し
て加圧されており、定着ローラ５９の送り量とキャリッ
ジ３２の送り量を一致させて、印字中に搬送ローラ３８
ａ，３８ｂによって挟みこまれて固定されている記録紙
３９よりの波打つ状態を防止することにより正確な位置
に印字することができる。

【００３３】そして、定着ローラ５９は記録ドラム５１
とベルト６０で結合されており、記録ドラム５１の回転
と同調して回転を行う。この際、定着ローラ５９の送り
量はキャリッジ３２の送り量と一致するようなギヤ比と
定着ローラ径の組み合わせになっている。なお、記録ド
ラム５１と定着ローラ５９をアイドラギヤの組み合わせ
で構成しても良い。

【００３４】続いて、図３に、本発明における退避機構
の構成図を示す。図３（Ａ），（Ｂ）において、案内部
材３５ａが設けられている保持体３５の反対側には支持
体６３が設けられており、該支持体６３にコロ６４ａを
備えた係合部材６４が設けられる。

【００３５】また、この係合部材６４に係合する第１ア
ーム６５ａと第２アーム６５ｂとが軸支された退避機構
６５が設けられる。

【００３６】すなわち、この退避機構６５は、図２の左
端のホームポジション（退避位置）より右端に向かって
移動する場合は、図３（Ａ）に示すように退避機構６５
がキャリッジ３２を下降させた状態とし、キャリッジが
右端よりホームポジションに退避移動する際には、図３
（Ｂ）に示すように退避機構６５がシャフト３６を支点
としてキャリッジ３２を上昇させるものである。この場
合、図３（Ａ），（Ｂ）共に、ピニオンギヤ５１ｂはラ
ック４２と噛合したままの状態である。

【００３７】そこで、図４に、図３の作用説明図を示
す。図４（Ａ）は図３（Ｂ）の状態におけるピニオンギ
ヤ５１ｂとラック４２が噛合している場合を示してい
る。また、図４（Ｂ）は、記録ドラム５１の一端に圧入
固定されたフランジ６６ａを介して解除手段である一方
向クラッチ６６が具備されていることを示したものであ
る。

【００３８】すなわち、図４（Ａ）に示すように、退避
機構６５によりシャフト３６を支点としてキャリッジ３
２を傾き上昇させてホームポジションに退避移動する場
合、ラック４２とピニオンギヤ５１ｂが噛合状態のまま
であることから、一度離間させて印字のときだけ噛合さ
せる場合に生じる歯同士の衝突が回避され、損傷や位置
ずれ等を防止することができる。

【００３９】ところで、この状態でキャリッジ３２が復
帰すると記録ドラム５１が逆回転することになる。プロ
セス部３３では現像ローラ５６が当接されており、帯電
器５２等の関係から記録ドラム５１を逆転させることが
できない。そこで、図４（Ｂ）に示すように、一方向ク
ラッチ６６を設けて、キャリッジ３２の復帰中ではピニ
オンギヤ５１ｂからの回転を記録ドラム５１に伝達させ
ないように解除させるものである。

【００４０】次に、図５及び図６に、本発明の動作説明
図を示す。図５はキャリッジのホームポジションから印
字動作を行う場合を示しており、図６は印字後にホーム
ポジションに復帰する場合を示している。なお、図５及
び図６ではそれぞれの駆動力を伝達する機構は省略して
ある。

【００４１】図５（Ａ）は、キャリッジ３２がホームポ
ジション（退避機構）で待機している状態、すなわち電
源投入時における初期状態又は一ラインの印字終了後の
復帰された状態を示している。キャリッジ３２は、図３
（Ｂ）に示すように退避機構６５により、転写器４１の
上方で上昇状態とされており、記録ドラム５１及び定着
ローラ５９は転写器４２と非接触状態で位置される。こ
の場合、記録ドラム５１を記録紙３９の左端における印
字開始可能位置のほぼ上方に位置させれば十分であり、
これにより特にキャリッジ３２の退避領域を水平方向に
設ける必要がない。

【００４２】そして、図５（Ｂ）において、キャリッジ
３２をキャリアモータ３８により主走査方向に移動させ
て、記録紙３９に現像、転写、定着を行わせている場合
を示している。このとき、キャリッジ３２は図３（Ａ）
に示すように退避機構６５で下降した状態である。ま
た、キャリッジ３２の移動によりピニオンギヤ５１ｂ，
５９ｂが回転し、記録ドラム５１及び定着ローラ５９が
該キャリッジ３２に同調した周速で回転し、さらにベル
ト６０により記録ドラム５１と定着ローラ５９とが同一
の送り量で回転する。

【００４３】続いて、図６（Ａ）はキャリッジ３２が記
録紙３９に対して１ライン分の現像、転写、定着が終了
して、定着ローラ５９が記録紙３９の右端上方に、退避
機構６５により上昇された状態を示しており、図６
（Ｂ）はキャリッジ３２がホームポジションに復帰移動
している状態を示している。

【００４４】キャリッジ３２が復帰移動するときにおい
ても上述のようにピニオンギヤ５１ｂ，５９ｂはラック
４２と噛合状態は維持されており、また復帰移動による
記録ドラム５１の逆回転を防止するために一方向クラッ
チ６６により該記録ドラム５１への駆動力の伝達を解除
する。そして、図５（Ａ）のようにホームポジションに
キャリッジ３２が復帰し、復帰後に一方向クラッチ６６
によりピニオンギヤ５１ｂの回転力が記録ドラム５１に
伝達される状態になるものである。

【００４５】このように、キャリッジ３２の記録紙３９
に対して印字するための主走査方向の移動時に、ラック
アンドピニオン方式で該キャリッジ３２に同調する周
速、かつ記録ドラム５１と定着ローラ５９を同一送り量
で回転させることにより、記録紙３９の波打つ状態が回
避されて印字位置の変動が防止され、印字品質を向上さ
せることができる。また、キャリッジ３２内に記録ドラ
ム５１や定着ローラ５９を回転させるためのモータ等を
設ける必要がなく軽量小型となり、慣性力による印字品
質の劣化を防止することができる。

【００４６】さらに、キャリッジ３２をホームポジショ
ンに復帰させる際に退避機構６５により上昇させること
から記録ドラム５１が記録紙に接触せず傷発生を防止す
ることができ、印字品質を向上させることができるもの
である。

【００４７】次に、図７に、本発明の第２実施例におけ
る退避機構の構成図を示す。図７（Ａ），（Ｂ）は、キ
ャリッジ３２を、保持体７１ａ，７１ｂ上に設けた案内
部材７２ａ，７２ｂにシャフト７３ａ，７３ｂを貫通さ
せたものである。そして、シャフト７３ｂの両端にはス
プリング（図に表われず）を介在させたレバー７４ａ，
７４ｂ（レバー７４ｂは図に表われず）を介して本体側
に取り付けられて退避機構７５が構成される。なお、キ
ャリッジ移動等の他の構成は第１実施例と同様である。

【００４８】このような退避機構７５は、まずキャリッ
ジ３２がシャフト７３ｂを本体側に位置決めされること
で位置決めされる。すなわち、キャリッジ３２はシャフ
ト７３ｂ及びスプリングで保持される。そして、図７
（Ａ）に示すようにキャリッジ３２が下降した状態で記
録ドラム５１が記録紙３９と当接状態であり、記録紙３
９の主走査方向で現像、転写、定着の印字が行われる。

【００４９】印字終了後、キャリッジ３２をホームポジ
ションに復帰させる場合、退避機構７５によりレバー７
４ａ，７４ｂを回動させてシャフト７３ａを支点として
持ち上げ、上昇させることにより記録ドラム５１を記録
紙３９より離隔させるものである。

【００５０】また、図８に、図７の退避機構の他の構成
図を示す。図７と同一構成部分には同一符号を付す。図
８（Ａ）は断面構成図、図８（Ｂ）は概念図である。図
８（Ａ）において、キャリッジ３２の保持体７１ａ，７
１ｂに形成された案内部材７２ａ，７２ｂにはそれぞれ
シャフト７３ａ，７３ｂが貫通されており、シャフト７
３ａ，７３ｂの一端は固定部７６に固定されると共に、
シャフト７３ａ，７３ｂの他端は可動部７７に固定され
る。

【００５１】可動部７５の下方には、図８（Ｂ）に示す
ように楕円プーリ７８ａ，７８ｂが配置されており、楕
円プーリ７８ａ，７８ｂはシャフト７９を介して可動機
構８０により回転される。すなわち、キャリッジ３２，
シャフト７３ａ，７３ｂ，及び可動部７７を移動ユニッ
トであるガイドシャフトユニット８１とし、楕円プーリ
７８ａ，７８ｂ，シャフト７９，及び可動機構８０で退
避機構８２を構成するものである。なお、搬送ローラ３
８ａ，３８ｂ及び転写器４１を固定ユニットとしてい
る。

【００５２】このような退避機構８２は、可動機構８０
を駆動することにより楕円プーリ７８ａ，７８ｂが回転
し、これにより可動部７７が上下動するものである。す
なわち、印字時は楕円プーリ７８ａ，７８ｂの回転位置
で可動部７７が下方状態のときはキャリッジ３２が下降
状態で、記録ドラム５１を記録紙３９と当接させる。そ
して、キャリッジ３２の退避移動時は楕円プーリ７８
ａ，７８ｂにより可動部７７を上昇させることによりキ
ャリッジ３２が上昇して記録ドラム５１と記録紙３９と
を離隔させるものである。

【００５３】

【発明の効果】以上のように本発明によれば、少なくと
も回転発生部材がキャリッジの外部に固定配置された駆
動手段により像担持体及び定着体を同一送り量で回転さ
せることにより小型化が図られ記録紙の波打つ状態が回
避されて印字品質を向上させることができ、また、キャ
リッジの所定位置への復帰時に該キャリッジを記録紙よ
り上昇させることにより像担持体の傷発生が防止されて
印字品質を向上させることが可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施例の概略構成図である。

【図２】図１の断面構成図である。

【図３】本発明における退避機構の構成図である。

【図４】図３の作用説明図である。

【図５】本発明の動作説明図（１）である。

【図６】本発明の動作説明図（２）である。

【図７】本発明の第２実施例における退避機構の構成図
である。

【図８】図７の退避機構の他の構成図である。

【図９】従来の電子写真プリンタのキャリッジの構成図
である。

【符号の説明】

３１シリアル型電子写真プリンタ３２キャリッジ３３プロセス部３４定着器３５保持体３５ａ案内部材３６シャフト３７キャリアモータ３８ａ，３８ｂ搬送ローラ３９記録紙４０搬送モータ４１転写器４２ラック５１記録ドラム５１ｂ，５９ｂピニオンギヤ５２帯電器５３露光器５４現像器５５トナー５６現像ローラ５７除電器５８クリーナ５９定着ローラ６１加熱部６２シリコンオイル塗布器６３支持体６４係合部材６４コロ６５，７５，８２退避機構６６一方向クラッチ

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】記録紙（３９）を搬送する搬送手段（３
８ａ，３８ｂ）と、前記記録紙（３９）の送り方向と平行な回転軸（５１
ａ）を有して回転される像担持体（５１）に帯電による
潜像を形成して印字部材（５５）により現像するプロセ
ス手段（３３）、及び前記現像の前記記録紙（３９）へ
の転写後に加熱手段（６１）により加熱された定着体
（５９）を回転させて定着させる定着手段（３４）を備
えるキャリッジ（３２）と、前記記録紙（３９）を介在させて前記キャリッジ（３
２）の移動方向上で対向し、前記像担持体（５１）の前
記現像を前記記録紙（３９）に転写させる転写手段（４
１）と、前記キャリッジ（３２）を前記記録紙（３９）の送り方
向と垂直な主走査方向に移動させる移動手段（４０，４
０ａ）と、少なくとも回転発生部材（４２）が前記キャリッジ（３
２）の外部に固定配置され、前記移動手段（４０，４０
ａ）による前記キャリッジ（３２）の移動量と同一であ
って前記像担持体（５１）及び前記定着体（５９）を同
一送り量で前記主走査方向に少なくとも前記定着体（５
９）を回転させる駆動手段（４２，５９ｂ）と、を有することを特徴とするシリアル型電子写真プリン
タ。
【請求項２】前記駆動手段は、前記定着体（５９）の
回転軸（５９ａ）に設けられるピニオンギヤ（５９ｂ）
と、前記ピニオンギヤ（５９ｂ）と噛合する固定された
ラック（４２）とにより構成することを特徴とする請求
項１記載のシリアル型電子写真プリンタ。
【請求項３】前記定着体（５９）の回転を前記像担持
体（５１）に伝達して前記定着体（５９）及び前記像担
持体（５１）の回転送り量を同一にする伝達手段（６
０）を設けることを特徴とする請求項２記載のシリアル
型電子写真プリンタ。
【請求項４】前記像担持体（５１）の回転軸（５１
ａ）に、前記ラック（４２）と噛合するピニオンギヤ
（５１ｂ）を設けることを特徴とする請求項２又は３記
載のシリアル型電子写真プリンタ。
【請求項５】記録紙（３９）を搬送する搬送手段（３
８ａ，３８ｂ）と、前記記録紙（３９）の送り方向と平行な回転軸（５１
ａ）を有して所定の手段（４２，５１ｂ）により回転さ
れる像担持体（５１）に帯電による潜像を形成して印字
部材（５５）により現像するプロセス手段（３３）、及
び前記現像の前記記録紙（３９）への転写後に加熱手段
（６１）により加熱された定着体（５９）を所定の手段
（４２，５１ｂ）により回転させて定着させる定着手段
（３４）を備えるキャリッジ（３２）と、前記記録紙（３９）を介在させて前記キャリッジ（３
２）の移動方向上で対向し、前記像担持体（５１）の前
記現像を前記記録紙（３９）に転写させる転写手段（４
１）と、前記キャリッジ（３２）を前記記録紙（３９）の送り方
向と垂直な主走査方向に案内部材（３５ａ）で案内させ
て移動させる移動手段（４０，４０ａ）と、少なくとも前記キャリッジ（３２）の前記記録紙（３
９）若しくは前記転写手段（４１）上の所定の位置に復
帰させる際、前記キャリッジ（３２）を上昇させて前記
記録紙（３９）より離隔させる退避機構（６５，７５，
８２）と、を有することを特徴とするシリアル型電子写真プリン
タ。
【請求項６】前記退避機構（６５，７５）は、前記案
内部材（３５ａ，７２ａ）を支点として前記キャリッジ
（３２）を上昇させることを特徴とする請求項５記載の
シリアル型電子写真プリンタ。
【請求項７】前記キャリッジ（３２）及び前記案内部
材（７２ａ，７２ｂ）を移動ユニット（８１）とし、前
記搬送手段（３８ａ，３８ｂ）及び前記転写手段（４
１）を固定ユニットとして、前記退避機構（８２）が前
記移動ユニット（８１）と前記固定ユニットを離隔させ
ることを特徴とする請求項５記載のシリアル型電子写真
プリンタ。
【請求項８】前記移動手段（４０，４０ａ）による前
記キャリッジ（３２）の移動量と同一であって前記像担
持体（５１）及び前記定着体（５９）を同一送り量で前
記主走査方向に回転させる駆動手段（４２，５１ｂ，５
９ｂ）を設けることを特徴とする請求項５記載のシリア
ル型電子写真プリンタ。
【請求項９】前記駆動手段は、前記定着体（５９）ま
たは前記像担持体（５１）の回転軸（５９ａ，５１ａ）
に設けられるピニオンギヤ（５９ｂ，５１ｂ）と、前記
ピニオンギヤ（５９ｂ，５１ｂ）と噛合する固定された
ラック（４２）とにより構成されると共に、前記定着体
（５９）及び前記像担持体（５１）の間で回転力を伝達
する伝達手段（６０）が設けられることを特徴とする請
求項８記載のシリアル型電子写真プリンタ。
【請求項１０】請求項６記載の前記退避機構（６５，
７５）により前記キャリッジ（３２）が上昇される際
に、前記ピニオンギヤ（５９ｂ，５１ｂ）と前記ラック
（４２）とを噛合状態とすることを特徴とする請求項９
記載のシリアル型電子写真プリンタ。
【請求項１１】前記キャリッジ（３２）が上昇される
際、前記ピニオンギヤ（５１ｂ）より前記像担持体（５
１）への回転力伝達を解除する解除手段（６６）を設け
ることを特徴とする請求項１０記載のシリアル型電子写
真プリンタ。