JPH078424U - 車止め - Google Patents

車止め

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JPH078424U
JPH078424U JP4273293U JP4273293U JPH078424U JP H078424 U JPH078424 U JP H078424U JP 4273293 U JP4273293 U JP 4273293U JP 4273293 U JP4273293 U JP 4273293U JP H078424 U JPH078424 U JP H078424U
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隆一 河原
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 車止め本来のストッパ機能が高く、しかも車
止めの施工性及びメンテナンス性に優れた車止めを提供
する。 【構成】 鋳造により中空に形成された車止め本体2
と、この車止め本体2に一体に設けられ、アンカーボル
ト4が挿入されるボルト挿入部5と、このボルト挿入部
5に装着されるキャップ6とを備え、車止め本体2の上
端部に突起7を形成し、ボルト挿入部5の外周に複数の
リブ18,19を設け、車止め本体2の正面に発光ダイ
オード20を設けるとともに、車止め本体2の上面にソ
ーラー電池21を設け、発光素子ダイオード20を車止
め本体2内に配設したコード24より電気的に接続し
た。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は車止めに関し、特に港湾岸壁部の転落防止の車止めとして好適な車 止めに関する。
【0002】
【従来の技術】
図8は従来の車止めを示す斜視図、図9は図8のIX−IX線に沿う断面図で ある。
【0003】 港湾岸壁部に布設される従来の車止め101は、セメントコンクリートやレジ ンコンクリート等のコンクリートで形成されている。
【0004】 この車止め101を港湾の岸壁103に布設するには、まず、岸壁103の所 定位置に植設されたアンカーボルト104に車止め101のボルト挿入孔105 を嵌合させ、その後、アンカーボルト104の上端部にナット114を螺合して 車止め101を岸壁103に固定し、最後に、ボルト挿入孔103にコンクリー ト100を充填する。ボルト挿入孔105にコンクリート100を充填するのは 、ナット114の露出による緩みを防ぐとともに、ボルト挿入部105に雨水等 が入り込まないようにするためである。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
上述のように、従来の車止めは単にコンクリートブロックにボルト挿入孔10 5を設けたに過ぎないので重量が重く、車止め101を設置するには、クレーン 等の重機を必要とし、車止め101の施工性が悪く、施工費も高かった。
【0006】 一方、破損等により車止め101を交換する必要が生じた場合、アンカーボル ト104からナット114を外すために、車止め101のボルト挿入孔105に 充填したコンクリート100を粉砕しなければならないが、その作業は著しく煩 雑であり、車止め101のメンテナンス性を悪くする一因になっていた。
【0007】 更に、従来の車止め101は、図9に示すように、単に上端部107を円弧状 に形成したに過ぎず、自動車130のタイヤ124の衝撃を受け止め、タイヤ1 24を確実にグリップする能力が不十分であった。岸壁103に設置される車止 めとしては、転落事故を確実に防止するために、車止め本来のストッパ機能がよ り優れているものが望まれていた。
【0008】 この考案はこのような事情に鑑みてなされたもので、その課題は、車止めの施 工性及びメンテナンス性に優れ、しかも車止め本来のストッパ機能が優れている 車止めを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前述の課題を解決するため請求項1記載の考案の車止めは、床面に植設された アンカーボルトと、このアンカーボルトに螺合されるナットとを用いて固定され る車止めにおいて、鋳造により中空に形成された車止め本体と、この車止め本体 に一体に設けられ、前記アンカーボルトが挿入されるボルト挿入部と、このボル ト挿入部に装着されるキャップとを備え、前記アンカーボルトに対して略直角方 向へ突き出す突起を前記車止め本体の上端部に形成した。
【0010】 また、請求項2記載の考案の車止めは、ボルト挿入部の外周に複数のリブが設 けられている。
【0011】 更に、請求項3記載の考案の車止めは、発光素子と、この発光素子に電力を供 給するソーラー電池とを前記車止め本体に設け、両者を前記車止め本体内に配設 したコードにより電気的に接続した。
【0012】
【作用】
前述のように車止め本体は鋳造により中空に形成されているので、容易に持ち 上げることができ、車止めの施工のために重機等を必要としない。また、キャッ プをボルト挿入部に装着するようにしたので、ボルト挿入部の閉塞及びアンカー ボルト頭部の露出が容易になり、車止めの取り外しが容易になる。更に、車止め 本体の上端部に突起が形成され、その突起の部分が自動車のタイヤを受け止める ことになるので、タイヤに対するストッパ効果が向上する。
【0013】 また、リブを設けるようにすれば、中空構造であっても十分な剛性を得ること ができる。
【0014】 更に、車止め本体に発光素子及びソーラー電池を設け、両者を前記車止め本体 内に配設したコードにより電気的に接続するようにすれば、昼間蓄積した電力を 利用して夜間発光素子を点滅させることができ、夜間の視認性が向上する。
【0015】
【実施例】
以下この考案の実施例を図面に基づいて説明する。
【0016】 図1はこの考案の一実施例に係る車止めの一部を切り欠いた拡大正面図、図2 は図1に示す車止めの一部を切り欠いた拡大平面図、図3は図1のIII−II I線に沿う断面図、図4は図1のIV−IV線に沿う断面図、図5は図1に示す 車止め全体を示す正面図、図6は図1に示す車止め全体を示す平面図、図7は図 1に示す車止めの使用状態を示す斜視図である。
【0017】 この実施例の車止め1は、車止め本体2と、岸壁3に植設されたアンカーボル ト4が挿通されるボルト挿入部5と、ボルト挿入部5を塞ぐキャップ6とで構成 されている。
【0018】 前記車止め本体2は、鋳造により形成され、箱状の中空構造である。車止め本 体2の上端部には、全周に亙って突起7が形成されている。突起7は、図3に示 すように、略水平方向へ大きく突き出している。車止め本体2の下端部には、全 周に亙って脚部8が形成されている。また、図5及び図6に示すように、車止め 本体2の長手方向両端部には円弧部9,10が形成されている。
【0019】 前記ボルト挿入部5は、図3に示すように、大径部11、この大径部11に連 通する小径部12と、この小径部12を支持する脚部13とで構成されている。 これら11〜13は、鋳造により一体に形成されるとともに、車止め本体2とも 一体に形成されている。
【0020】 図3に示すように、大径部11内にはアンカーボルト4の上端部に螺合された ナット14が収容され、ナット14はワッシャ15及びスプリングワッシャ16 を介して段部17のナット受面17aに着座している。段部17は中心に近付く につれて下へ傾斜するテーパー面に形成されている。また、脚部13を介して小 径部12の下端部と車止め本体2の下端部とが一体に連結している。
【0021】 大径部11及び小径部12の外周面には、図2に示すように、リブ18,19 が設けられている。リブ18は車止め本体2の短手方向に沿い、リブ19は車止 め本体2の長手方向に沿う。リブ18は車止め本体2の内壁と大径部11及び小 径部12の外周面との間に配設されている。リブ18には、図4に示すように、 コード25を挿通するための孔18aが配設されている。各リブ18,19は、 鋳造により、車止め本体2及びボルト挿入部3と一体に形成されている。
【0022】 図5及び図6に示すように、車止め本体2の正面には複数の発光ダイオード2 0が配設され、また車止め本体2の上面には1個のソーラー電池21が設けられ ている。発光ダイオード20はコード25を介してソーラー電池21に接続され ており、この接続用のコード25の配線は車止め本体2内の空間を利用して行わ れる。
【0023】 前記キャップ4は、ボルト挿入部5の大径部11に圧入されている。キャップ 6の内周面は六角ナットの形状に対応する形状に形成され、圧入したときキャッ プ6はナット14に冠着される。
【0024】 車止め1の材質としては、キャップ6を除き、例えばダクタイル鋳鉄が適して おり、キャップ6の材質としては、例えば合成樹脂が適している。
【0025】 この実施例の車止めによれば、車止め本体2の上端部には突起7が形成されて いるので、その突起7が自動車30のタイヤ24の表面に対して高いストッパ効 果を発揮し、自動車30の転落を防止する。
【0026】 また、車止め本体2を中空構造にしたので、ソーラー電池21から発光ダイオ ード20へ電力を供給するためのコード25の配線を、車止め本体2内で行うこ とができるので、従来のように、地中にコード25を埋設する必要がなく、配線 作業が容易になるとともに、断線した際のメンテナンスも容易である。
【0027】 また、車止め本体2を中空構造にしたが、ボルト挿入部5の周囲にリブ18, 19を配設したので、高い剛性を確保することができた。したがって、車止め本 体2の上方からの衝撃及び前後方向からの衝撃(タイヤ24からの衝撃)に対し ても十分耐え得る。
【0028】 更に、車止め本体2の正面に発光ダイオード20を配設し、車止め本体2の上 面にソーラー電池21を設けたので、昼間蓄積した電力を利用して夜間発光素子 を点滅させることができ、夜間の視認性が向上する。
【0029】 また、段部17のナット受面17aはテーパ面に形成されているので、大径部 11内に雨水等が侵入したとしても、ナット受面17aの水は小径部12内に導 かれ、車止め1外へ流出する。
【0030】 次に、この実施例の車止めの設置及び取外しの方法を説明する。
【0031】 車止め1を設置するには、まず岸壁3の所定位置にアンカーボルト4を植設す る。次に、アンカーボルト4に車止め本体2を嵌合する。その後ボルト挿入部3 に挿通されたアンカーボルト4の上端部にナット14をワッシャ15及びスプリ ングワッシャ16を介して螺合し、車止め本体2を固定させる。最後に、ボルト 挿入部5の大径部30にキャップ6を圧入する。
【0032】 この実施例の車止めによれば、車止め本体2が中空構造であるので、設置に際 しクレーン等の重機を必要とせず、容易に施工することができる。
【0033】 一方、上述のようにして設置した車止め1を取り外すには、まずキャップ6の 頂部にドライバの先を突き刺し、持ち上げるようにしてキャップ6を外す。次に 、ナット14を外し、最後に、車止め本体2をアンカーボルト4から外す。
【0034】 この実施例の車止めによれば、キャップ6を容易に外すことができて、ナット 14を簡単に露出させることができ、しかも車止め本体2は著しく軽量な中空構 造であるので、車止め1の交換作業が大幅に簡素化され、断線した際のメンテナ ンスも容易である。
【0035】 なお、前述の実施例では、一端部にジョイント部を有し、他端部に円弧部を有 する2個の中空鋳造体を連結してなる車止め本体を用いた場合について述べたが 、それらの2個の中空鋳造体と、両端部にジョイント部を有する複数個の中空鋳 造体とを組み合わせるようにすれば、車止めの長さを自在に調整することができ る。
【0036】 また、前述の実施例では、発光ダイオード20とソーラー電池21とを用いた が、発光ダイオード20の代わりに、他の発光素子を用いてもよいし、また単に 車止め本体2の正面に反射板、キャッツアイ等を配設するようにしてもよい。
【0037】
【考案の効果】 以上説明したようにこの考案の車止めによれば、突起が自動車のタイヤを受け 止めることになるので、タイヤに対するストッパ効果が向上し、また中空構造の ため重量が軽く、車止めの布設のために重機等を必要せず、車止めの施工性が向 上し、ひいては費用低減を図り得る。
【0038】 また、キャップをボルト挿入部に装着するようにしたので、ボルト挿入部の閉 塞及びアンカーボルト頭部の露出が容易になり、車止めの取付け及び取外しが容 易になり、メンテナンス性も向上する。
【0039】 更に、リブを設けるようにすれば、中空構造であっても十分な剛性を得ること ができる。
【0040】 また、車止め本体に発光素子及びソーラー電池を設け、両者を車止め本体内に 配設したコードにより電気的に接続するようにすれば、昼間蓄積した電力を利用 して夜間発光素子を点灯することができ、夜間の視認性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はこの考案の一実施例に係る車止めの一部
を切り欠いた拡大正面図である。
【図2】図2は図1に示す車止めの一部を切り欠いた要
部の拡大平面図である。
【図3】図3は図1のIII−III線に沿う断面図で
ある。
【図4】図4は図1のIV−IV線に沿う断面図であ
る。
【図5】図5は図1に示す車止め全体を示す正面図であ
る。
【図6】図6は図1に示す車止め全体を示す平面図であ
る。
【図7】図7は図1に示す車止めの使用状態を示す斜視
図である。
【図8】図8は従来の車止めを示す斜視図である。
【図9】図9は図8のIX−IX線に沿う断面図であ
る。
【符号の説明】
1 車止め 2 車止め本体 3 岸壁 4 アンカーボルト 5 ボルト挿入部 6 キャップ 7 突起 14 ナット 18,19 リブ 20 発光ダイオード 21 ソーラ電池

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 床面に植設されたアンカーボルトと、こ
    のアンカーボルトに螺合されるナットとを用いて固定さ
    れる車止めにおいて、 鋳造により中空に形成された車止め本体と、 この車止め本体に一体に設けられ、前記アンカーボルト
    が挿入されるボルト挿入部と、 このボルト挿入部に装着されるキャップとを備え、 前記アンカーボルトに対して略直角方向へ突き出す突起
    が前記車止め本体の上端部に形成されていることを特徴
    とする車止め。
  2. 【請求項2】 ボルト挿入部の外周に複数のリブが設け
    られていることを特徴とする請求項1記載の車止め。
  3. 【請求項3】 発光素子と、この発光素子に電力を供給
    するソーラー電池とを前記車止め本体に設け、両者を前
    記車止め本体内に配設したコードにより電気的に接続し
    たことを特徴とする請求項1又は2記載の車止め。
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