JPH078318Y2

JPH078318Y2 - ウエザストリップ

Info

Publication number: JPH078318Y2
Application number: JP1988094115U
Authority: JP
Inventors: 雅明桂
Original assignee: Toyo Tire and Rubber Co Ltd
Current assignee: Toyo Tire Corp
Priority date: 1988-07-15
Filing date: 1988-07-15
Publication date: 1995-03-01
Anticipated expiration: 2003-07-15
Also published as: JPH0215536U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は自動車の車体開口部とドアとの間隙をシールす
るのに用いられるウェザストリップに係り、特に曲率半
径の小さいコーナー取付部分におけるシール部の変形防
止、並びに接続段差、色差の解消を企図した上記ウェザ
ストリップに関するものである。

（従来の技術）自動車の乗降やトランクのラケッジドアと車体との間の
間隙をシールし、水の浸入を防ぐウェザストリップは、
一般に第３図に示す如く、断面Ｕ字形の取付部（２）と
中空円筒状のシール部（３）とからなり、前記取付部
（２）に埋設した断面Ｕ字状の芯金（４）の剛性と取付
部（２）の凹溝内面に対向突設したリップ（５）の弾力
とを利用し、車体側に形成した車体フランジ部（１）を
挟持した状態で取り付けられる。

ところで、前記車体フランジ部（１）は、自動車の車体
開口部周縁に沿って設けられるもので、直線的な部分と
弧状に湾曲したコーナー部分とからなっている。

通常、ウェザストリップは前記取付部（２）とシール部
（３）とを一体に押出成型して直線状に形成され、前記
車体フランジ（１）に取付けられるが、直線部分に取り
付けるときは比較的容易で、シール部も自然な形を保つ
が、前記コーナー部分では、特にその曲率半径が小さい
場合、第５図ａに示す如くシール部がコーナー内方へ倒
れ込むコーナー倒れ現象や、第５図ｂの如くコーナー内
側部分でシール部が屈折し、いわゆる折れジワを生ずる
ことがある。その結果、シール線が設計位置より内方へ
移ったり、折れジワからシール部が切れ、水洩れの原因
となる。

そこで、従来よりコーナー部分では第４図の如く前記ウ
ェザストリップのシール部中空部分に軟質ゴム（６）等
を挿入して補強することが行われているが、この場合は
ドアを閉じてシール部を圧接すると、シール部の撓み力
が局部的に大きくなり、ドア閉鎖の反力となってドアの
閉まりを悪くする。

また、かかる不都合を克服すべく第６図の如く前記ウェ
ザストリップのコーナー部分に取り付けられる箇所
（７）を別途モールド成形し、直線状に押出成型したも
のと接続して使用することも行われているが、この場合
は接続部分に段差ができたり、色差目立ったりして外観
上の美観を損ねる。

何れにしてもかかる曲率半径の小さいコーナー部は接目
線の位置にあることが多く、従って、多くの場合美観を
損ねることになり易い。

（考案が解決しようとする課題）上述の如く、従来のウェザストリップにあっては、コー
ナー部分に取りつける際に、押し出し成形しただけのも
のを、そのまま取り付けた場合、シール部が移動した
り、変形したりしてシール不良の原因となり、またその
対策として、前記シール部の中空部内に軟質ゴム等を挿
入すればドアの開閉操作に支障を来す。さらにまた、コ
ーナー部分だけを別にモールド成型して接続すると直線
部分との継ぎ目に段差，色差でて美観を損なうといった
種々の問題が存在している。

本考案はかかる従来の自動車用ウェザストリップが有し
ていた問題点に着目し、特にコーナー部に位置するウェ
ザストリップのシール部中空部内に変形防止材を配する
ことにより、変形はもとより、外観上の影響をも併せて
解消することを目的とするものである。

（課題を解決するための手段）上記目的を達成するための本考案の構成を実施例に対応
する第１図にもとづいて説明すると、本考案ウェザスト
リップ（Ｗ）は自動車の車体フランジ部（11）に嵌着さ
れる取付部（12）と該取付部（12）の長手方向に沿って
形成された中空状のシール部（16）とを一体に有して構
成されており、車体に取付けた際、コーナー部に位置す
る個所において、前記シール部（16）の中空部（18）内
の車体フランジ（11）側に硬質ゴム又は樹脂製の反硬質
材料で略Ｕ字型断面を有するシール部（16）とは別部材
の変形防止材（20）が添え加えて着けられている。

この変形防止材（20）は通常、車体フランジ（11）側で
中空状のシール部（11）内面の略半分程度の内壁に添着
されればよく、その中心部分において前記シール部（1
6）と一体に形成される。

（作用）上記構成を備えた本考案の自動車ウェザストリップは、
取付部（12）を車体フランジ（11）に嵌着するとき、変
形防止材（20）がそのコーナー部におけるシール部（1
6）内に存するためコーナーの内方向及び外方向には夫
々剛性を与えるが、シール部（16）がドアと接する部分
には影響を及ぼさずシール部（16）は本来の力で撓む。
そして、上記本考案のウェザストリップでは、別部材の
変形防止材（20）が添え加えて着けられているため、一
体成型物と異なり、ウェザストリップのコーナー部のみ
に選択的に取り着けることが可能である。

また本考案のウェザストリップは、コーナー部分も直線
部分も共に一体に成型されているため、ウェザストリッ
プ接続に伴う不都合は当然生じない。

（実施例）以下、本考案の具体的実施例を添付図面を参照し詳細に
説明する。

第１図は本考案に係るウェザストリップの一実施例を示
す断面図、第２図はドア閉鎖時における同ウェザストリ
ップの状態を示す断面図である。

これらの図において、（11）は自動車の車体開口部周縁
に形成された車体フランジ部、（12）は該車体フランジ
部（11）に嵌着された断面Ｕ字状の取付部、（13）は該
取付部（12）に埋設された芯金、（14）は取付部（12）
のフランジ嵌合溝（15）内面に互いに対向突設された挟
持リップ、（16）は前記取付部（12）の上面において該
取付部（12）の長手方向に沿って押出成型により一体形
成された中空状のシール部、（17）は前記取付部（12）
の一端にリブ状に突設されたボディリップであり、車体
フランジ（11）に嵌着される断面Ｕ字状の取付部（12）
と中空状のシール部（16）とを押出成型により一体成型
し、取付部（12）に埋設した断面Ｕ字状の芯金（13）の
剛性と、取付部（12）のフランジ嵌合溝（15）内面に対
向突設した挟持リップ（14）の弾力とを利用し、前記車
体フランジ部（11）を挟持した状態で取り付けられるこ
とは前記既知のウェザストリップと同様である。

しかして、上記構成において、本考案ウェザストリップ
にはその特徴として同ウェザストリップを車体に取り付
けたときの少なくともコーナーに位置する個所に略Ｕ字
型断面を有する変形防止材（20）が添着されている。

この変形防止材（20）は通常、中空シール部（16）より
硬質の硬質ゴム又は樹脂など比較的剛性を有する半硬質
弾性材料よりなり、中空シール部（16）の内面において
図示のように車体フランジ側の内壁、略半分程度を覆
い、中空シール部（16）のコーナーに沿って添着され、
シール部の両側壁に剛性を付与している。なお、変形防
止材（20）の剛性の強さは、その材質及び厚みを調整す
ることにより容易に選定可能である。

本考案の自動車ウェザストリップは叙上の構成を具備し
てなり、次にその作用について説明すると、先ず、本考
案のウェザストリップ（Ｗ）を、前記車体フランジ（1
1）のコーナー部分に取り付けたとき、前記変形防止材
（20）は前記中空部（18）内に剛性を与え、第４図a,b
に示す従来のような曲げ方向のシール部（16）の変形を
防ぐ。しかし、第２図のように前記変形防止材（20）は
シール部（16）におけるドア当接個所には影響を及ぼさ
ず、何の支障もなくドア（19）を閉鎖できる。

（考案の効果）以上述べた如く、本考案のウェザストリップは、車体フ
ランジに嵌着される取付部と該取付部の長手方向に沿っ
て前記取付部に一体的に中空シール部を形成し、前記シ
ール部のコーナー部に位置する個所の中空部内部のフラ
ンジ側にＵ字型断面の別部材からなる変形防止材を添着
せしめ、シール部の両側壁の剛性を強くしてあるため、
コーナー部でのシール部の変形、すなわちシール部がコ
ーナー内方へ倒れ込むことや、コーナー内側部分でのシ
ール部の折れ皺等の発生は皆無となり、前述のようなシ
ール不良の発生する恐れは全くなくなる顕著な効果を有
する。

更に前記変形防止材は略Ｕ字型断面であり、シール部の
ドア当接面とは対向方向にあるため、ドア閉鎖時の反力
とはなり得ず、軽快なドアの開閉と、十分なシール性を
もたらすことができ、また上記本考案のウェザストリッ
プでは、別部材の変形防止材が添え加えて着けられてい
るため、一体成型物と異なり、ウェザストリップのコー
ナー部のみに選択的に取り着けることでき、材料コスト
面や上記ドアの開閉性を調整する上で有利である。

しかも、本考案ウェザストリップは見栄え上、問題とな
り易くコーナー部分で接続を必要としないため、コーナ
ー部での段差，色差は生ぜず、自動車の室内部品として
の外観品質を向上する利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のウェザストリップの一実施例を示す断
面図、第２図は同ウェザストリップをコーナー部分に取
り付けドアを閉じた状態を示す断面図、第３図，第４図
は夫々従来のウェザストリップの断面図、第５図は従来
のウェザストリップのコーナー部分の様子を示す説明
図、第６図はコーナー部分を別成型して接続した従来の
ウェザストリップの形状を示す説明図である。（１）……車体フランジ部，（12）……取付部，（16）
……シール部，（18）……中空部，（19）……ドア，
（20）……変形防止材，（Ｗ）……ウェザストリップ，

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】車体開口部周縁のフランジ部に嵌着される
取付部と該取付部の長手方向に沿って前記取付部に一体
的に形成された中空シール部からなるウェザストリップ
において、前記中空シール部のコーナー部に位置する個
所の中空部内部のフランジ側に、コーナー形状に成型さ
れたほぼＵ字型断面の別部材からなる変形防止材を添え
加えて着けたことを特徴とする自動車用ウェザストリッ
プ。
【請求項２】変形防止材が硬質ゴム又は樹脂の如き半硬
質材料により形成されている請求項１記載の自動車用ウ
ェザストリップ。