JPH0783167B2 - 電着装置 - Google Patents

電着装置

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JPH0783167B2
JPH0783167B2 JP4357623A JP35762392A JPH0783167B2 JP H0783167 B2 JPH0783167 B2 JP H0783167B2 JP 4357623 A JP4357623 A JP 4357623A JP 35762392 A JP35762392 A JP 35762392A JP H0783167 B2 JPH0783167 B2 JP H0783167B2
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printed wiring
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slit
suction
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喜三郎 新山
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東京化工機株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電着装置に関する。す
なわち、プリント配線基板のスルホールに対し電着を施
す、電着装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】プリント配線基板は、最近ますます回路
の高密度化,微細化が顕著であり、その極小化,極薄
化,高品質化等々が進みつつある。さて、このようなプ
リント配線基板の高密度ファインパターン化に対処する
上で、その製造工程中において、プリント配線基板に形
成される感光性レジストの被膜を出来るだけ薄くするこ
とが、非常に重要である。つまり、感光性レジストの肉
厚がミクロン単位で極薄となるほど、事後の露光時の解
像力が向上し、極めてファインな現像,エッチングが行
え、高密度で微細な回路を容易に得ることが可能となる
からである。
【0003】ところで、両面間に極めて小径のスルホー
ルが多数設けられたプリント配線基板の製造工程にあっ
ては、従来、感光性レジストの被膜形成に際し、そのド
ライフィルム用いる方式や、液状のものを塗布する方式
や、インク状ものをスルホールに充填硬化させて印刷を
行う方式、等々が採用されていた。しかしながらこれら
の方式では、不良発生率が高く、コスト高であり、又、
極薄化に伴い感光性レジストの被膜にピンホールが発生
し、回路の断線という致命的欠陥も指摘され、高密度フ
ァインパターン化に対処する上で限界が生じていた。そ
こで最近、感光性レジストの塗膜を、電着塗装技術を利
用して形成する方式が、開発使用されつつある。つま
り、自動車産業において発達してきた電着塗装技術を、
プリント配線基板の製造工程に応用し、感光性レジスト
の電着液で電着を施すようにしたことにより、肉厚が1
0ミクロン以下程度と極薄であると共に均一で強じんな
感光性レジストの塗膜を、コスト面にも優れて形成可能
となり、このような方式が最近広く採用されつつある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
電着方式にあっては、次の問題が指摘されていた。図4
は、プリント配線基板の正断面拡大図であるが、同図に
も示したようにプリント配線基板PのスルホールTは、
第1に、最近の回路の高密度化,微細化に伴い、その穴
径が、0.1mmから0.5mm程度と極めて小径のものが
圧倒的であり、第2に、このようなスルホールTが1つ
のプリント配線基板Pに1000個以上と極めて多数形
成され、第3に、更に不特定・不規則に点在・分布し、
第4に、これに対しプリント配線基板Pの肉厚は例えば
1.6mm程度と、スルホールTの穴径の数倍から10倍
近く(つまり、スルホールTの穴の形状は極めて細長
く)、第5に、しかも電着液は粘性が高かった。
【0005】これら第1,第2,第3,第4,第5等に
起因し、電着液の液槽中にプリント配線基板Pを浸漬さ
せても、粘性の高い電着液が、極めて小径でしかも多数
が不規則に点在し細長いスルホールT中に、確実かつ十
分に流入,浸透しないという問題が指摘されていた。特
に、電着液に浸漬した際に、スルホールTの開口付近に
薄い水膜が発生し、水膜間に空気が溜まって気泡とな
り、電着液の流入,浸透を防げ、もって、電着液のスル
ホールTへの流入,浸透が不確実で不十分となることが
多かった。
【0006】そこで、これに起因して電着が不確実化す
る電着不良が発生し、感光性レジストの塗膜形成が不確
実となり、ピンホールやスルホールの欠落が生じ、もっ
て、高密度で微細な回路を得る上で品質上致命的欠陥と
なっていた。なお、このような問題に対処すべく、プリ
ント配線基板を電着液に浸漬した際に、ハンマーリング
等を実施してショックを与えたり超音波を利用したりす
ることにより、電着液の流入,浸透を図る対策も講じら
れていたが、大きな改善は見られなかった。
【0007】本発明は、このような実情に鑑み、上記従
来例の問題点を解決すべく、発明者の鋭意研究努力の結
果なされたものであって、吸引ノズルのスリット状吸引
口を、液槽中でプリント配線基板に対し傾斜させて上側
から対向位置させると共に、このような吸引ノズルのス
リット状吸引口を開閉する封止コマの集合体を設けたこ
とにより、第1に、電着液がスルホール中に確実かつ十
分に流入,浸透し、又、吸引圧力が分散されプリント配
線基板がスムーズに搬送され、かつ吸引ノズルの微調整
やメインテナンスも容易であり、第2に、これと共にプ
リント配線基板に対する吸引圧力が、ほぼ一定であると
共に効果的に作用する、電着装置を提案することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成する本発
明の技術的手段は、次のとおりである。すなわちこの電
着装置は、両面間に極めて小径のスルホールが多数設け
られたプリント配線基板の製造工程において用いられ、
該スルホールに、感光性レジストの電着液により感光性
レジストの塗膜を電着させるものであり、電着装置本体
とその前処理装置とからなっている。そして該前処理装
置は、該プリント配線基板が浸漬される電着液の液槽
と、該液槽の電着液中に配され該プリント配線基板を挟
み込んで搬送する上下の搬送コンベヤと、上側の該搬送
コンベヤ間に配された吸引ノズルと、該吸引ノズルに連
結された吸引機構と、を有してなる。そして該吸引ノズ
ルは、平面において該プリント配線基板の搬送方向やこ
れと直角の横幅方向に対し傾斜して配されたスリット状
吸引口を備えており、該スリット状吸引口は、搬送され
る該プリント配線基板に上側から対向位置し、上記吸引
機構の吸引圧力に基づき、該液槽中の電着液を該プリン
ト配線基板のスルホール内外から吸引可能となってお
り、スルホール内に電着液を流入させスルホール内の空
気を除去し親水性を付与するようになっている。
【0009】これと共にこの電着装置では、前記吸引ノ
ズルの前述したごとく傾斜して配されたスリット状吸引
口に、互いに密接した封止コマの集合体が、下側から対
向して直列に配されており、該各封止コマは、軸に取り
付けられて揺動可能であり、常時は、すべてが集合して
前記スリット状吸引口をすべて封鎖する封鎖位置を取る
と共に、前記プリント配線基板がスリット状吸引口下を
搬送されている間は、プリント配線基板にて押動された
ものだけが押し下げられ揺動変位して退避位置を取り、
対応する前記スリット状吸引口を開放して吸引可能とす
る。
【0010】
【作用】本発明は、このような手段よりなるので、次の
ように作用する。すなわち、この電着装置の前処理装置
において、プリント配線基板は、液槽中で電着液等の処
理液に浸漬されつつ、搬送コンベヤにて水平に搬送さ
れ、傾斜して対向位置する吸引ノズル下を通過し、吸引
ノズルは、吸引機構の吸引圧力に基づきスリット状吸引
口を介し、電着液を、プリント配線基板のスルホール内
外から吸引する。そして、この電着装置の前処理装置に
あっては、このようなスリット状吸引口を開閉する封止
コマの集合体を設けてなる。
【0011】そこで第1に、プリント配線基板のスルホ
ールは、吸引ノズルのスリット状吸引口にて吸引され、
すべてのスルホール内外に強力に吸引圧力が作用し、電
着液が確実かつ十分に流入,浸透して、スルホール内に
親水性が付与される。又、スリット状吸引口が、プリン
ト配線基板の搬送方向や横幅方向に対し傾斜して配され
ているので、吸引圧力が分散され、プリント配線基板は
先端側から徐々に吸引されて行き、スムーズに搬送され
る。更に吸引ノズルは、上側の搬送コンベヤ間に配され
ているので、微調整やメインテナンスが上側から容易に
実施できる。
【0012】第2に、これと共に、この電着装置の前処
理装置は、スリット状吸引口を開閉する封止コマの集合
体を設けてなり、プリント配線基板にて押動された封止
コマだけが、揺動変位して退避位置を取り、対応するス
リット状吸引口を開放して吸引可能とするが、他の封止
コマは依然として封鎖位置を取り、対応するスリット状
吸引口を封鎖したままとなっている。従って、プリント
配線基板の長さや幅の大小にかかわらず、吸引圧力の変
化,低下が無く吸引圧力は常時ほぼ一定であり、吸引圧
力の無駄もない。
【0013】
【実施例】以下本発明を、図面に示すその実施例に基づ
いて、詳細に説明する。図1,図2,図3は本発明の実
施例を示し、図1は全体説明図であり、図2はその吸引
ノズルを示し、図2の(1)図はその1例の正断面図、
図2の(2)図は他の例の正断面図、図2の(3)図は
平面図であり、図3は要部の封止コマ等を示し、図3の
(1)図は正断面図、図3の(2)図は平面図である。
【0014】本発明に係る電着装置は、プリント配線基
板Pの製造工程において用いられる。まず、プリント配
線基板Pについて述べる。プリント配線基板Pは、OA
用の両面基板,コンピュータ用の多層基板、計算機用の
フレキシブル基板等々、用途により多種多様であり、そ
の製造工程も多種多様である。そしてプリント配線基板
Pは、近年ますます回路の高密度化,微細化が顕著であ
り、その極小化,小型軽量化,極薄化,多層化,高品質
化等々が進みつつある。さて、このようなプリント配線
基板Pは、例えば次のように製造される。すなわちプリ
ント配線基板Pは、材料切断,穴あけ加工,研磨,スル
ホールTメッキ,研磨,レジスト貼付,露光,現像,エ
ッチング,レジスト剥離,等々の各工程を辿って製造さ
れる。
【0015】まず、材料つまり絶縁材の両面に銅箔が張
り合わされた両面銅箔張り積層板が、ワークサイズの短
尺に切断され、次に、スルホールT用の穴あけ加工が施
された後、洗浄および両面研磨処理が行われてから、ス
ルホールTメッキが実施される。つまり、表面の電気回
路と裏面の電気回路を導通すべく、スルホールTの内壁
にメッキが施される。しかる後、再び洗浄,両面研磨処
理,洗浄,乾燥等が行われてから、ドライフィルムであ
る感光性のレジストを膜状に張り付ける処理が行われ、
それから、回路のネガフィルムである回路写真をあてて
露光し、事後現像機においてレジストは、露光され硬化
した回路部分を残し、他の部分が現像液の噴射により溶
解除去される。しかる後、洗浄そして乾燥が行われてか
ら、エッチングマシンにて、このようにレジストが硬化
した回路部分の銅箔を残し、上述によりレジストが溶解
除去された部分の銅箔がエッチング液である腐食液の噴
射により溶解除去される。それから、残っていた上述の
硬化した回路部分のレジストが、剥離機にて剥離液の噴
射により溶解除去された後、洗浄して乾燥され、もって
所定の回路が形成されたプリント配線基板Pが得られ
る。
【0016】この電着装置1は、このようなプリント配
線基板Pの製造工程において用いられ、このプリント配
線基板Pには、図4等に示したように、両面間に極めて
小径のスルホールTが多数設けられている。スルホール
Tは、プリント配線基板Pの表裏両面の回路の電気的接
続・導通用や、部品挿着用、つまりプリント配線基板P
上に搭載される半導体部品の脚廻りの挿着用として用い
られ、NCボール盤等により貫通孔として形成される。
そしてスルホールTは、最近の回路の高密度化,微細化
に伴い、その穴径が0.1mmから0.5mm程度と極めて
小径のものが圧倒的であり、又、1つのプリント配線基
板Pに1000個以上と極めて多数形成され、更に、不
特定・不規則に点在・分布しており、又、プリント配線
基板Pの肉厚が例えば1.6mm程度であることに鑑み、
その長さつまり深さが穴径の数倍から10倍近い等、細
長く深い穴形状よりなる。
【0017】そして、この電着装置1は、このようなプ
リント配線基板PのスルホールT内外に電着処理を施す
ものであり、図1に示したように、感光性レジストの電
着液2により、感光性レジストの塗膜を電着するもので
ある。そしてこの電着装置1は、電着装置本体3とその
前処理装置4とからなる。まず電着装置本体3は、電着
液2の液槽5と、液槽5の電着液2中にてプリント配線
基板Pを搬送する搬送コンベヤ6と、その上下に配され
たマイナス電極板7と、を備えてなり、通電と反応によ
り搬送されるプリント配線基板PのスルホールTに対
し、感光性レジストの塗膜が電着により形成される。な
お、図示例の水平電着方式によらず、縦型ディップ式の
電着方式のものも勿論可能である。8は、液槽5との間
で電着液2が循環される電着液槽である。
【0018】そして、このような電着装置本体3の直前
に配された前処理装置4は、プリント配線基板Pが浸漬
される電着液2の液槽9と、液槽9の電着液2中に配さ
れプリント配線基板Pを挟み込んで水平に搬送する、上
下対をなして配されたローラーコンベヤ群よりなる搬送
コンベヤ10と、上側の搬送コンベヤ10間に配された
吸引ノズル11と、吸引ノズル11に連結された吸引機
構12と、電着液2の循環装置13と、を備えている。
感光性レジストの電着液2としては、例えば、カルボン
酸樹脂を有機アミンで中和して水溶化したものが用いら
れる。
【0019】循環装置13は、汲み上げ用のポンプ14
と、ポンプ14と液槽9および電着液槽8間の吐出側配
管15と、ポンプ14と電着液槽8間の吸入側配管16
と、液槽9の所定高さに配されたオーバーフロー部17
と、液槽9からの戻りパイプ18と、を備えてなる。そ
して、オーバーフロー部17および戻りパイプ18から
の電着液2は、電着液槽8へと戻された後、吸入側配管
16を経由しポンプ14により、吐出側配管15から再
び液槽9へと送られ、液槽9中の電着液2は、常に一定
の液面高さに保たれている。
【0020】そして吸引ノズル11は、水平面において
プリント配線基板Pの搬送方向Aやこれと直角の横幅方
向B(図2の(3)図参照)に対し、傾斜して配された
スリット状吸引口19を備えてなる。このスリット状吸
引口19は、水平に搬送されるプリント配線基板Pに上
側から対向位置し、吸引機構12の吸引圧力に基づき、
液槽9中の電着液2を、プリント配線基板Pのスルホー
ルT内外から吸引可能となっている。そして、スルホー
ルT内に電着液2を流入させ、スルホールT内の空気を
除去し、親水性を付与するようになっている。吸引ノズ
ル11の下部に形成されたスリット状吸引口19は、電
着液2中で、搬送されるプリント配線基板Pの表面との
間に、0.1mmから1.0mm程度の間隔を存して配され
ており、プリント配線基板Pは、吸引圧力が作用しても
スリット状吸引口19に対し無接触であり、損傷するこ
となく搬送される。又、スリット状吸引口19は、プリ
ント配線基板Pの搬送方向Aと直角の横幅方向Bに対
し、若干傾斜して配されると共に、搬送されるプリント
配線基板Pの横幅をカバーする長さを有している。図2
や図3中、20は、スリット状吸引口19の前後に配さ
れた吸引圧用シールである。
【0021】そして図3に示したように、スリット状吸
引口19に封止コマ21が対向して配されている。すな
わち、吸引ノズル11のスリット状吸引口19には、互
いに密接した封止コマ21の数10個程度の集合体が、
電着液2中で下側から対向して直列に配されている。そ
して各封止コマ21は、軸22に取り付けられて揺動可
能であり、常時は、集合して各端部にてスリット状吸引
口19をすべて封鎖する封鎖位置(図3の(1)図中の
実線表示参照)を取ると共に、プリント配線基板Pがス
リット状吸引口19下を搬送されている間は、そのプリ
ント配線基板Pにて押動されたものだけが、揺動変位さ
れて退避位置(図3の(1)図中の破線表示参照)を取
り、それらの端部が対応する部分のスリット状吸引口1
9から離反し、この部分を開放して吸引可能とする。
【0022】そして第1に、前述によりスリット状吸引
口19が傾斜して配されているので、これらの封止コマ
21も対応し傾斜して配されており、プリント配線基板
Pが搬送されて来ると、封止コマ21は搬送方向Aの上
流側のものから順に退避位置へと押動されて行くと共
に、事後、上流側のものから順に封鎖位置へと復帰して
行く。これに伴いスリット状吸引口19も、上流側から
順に開放されると共に、事後、上流側から順に封鎖され
て行く。これと共に第2に、又この各封止コマ21は、
各種の横幅サイズのものが存するプリント配線基板Pに
対処して、スリット状吸引口19の全体的な両端方向の
長さを調節する、調節機能を発揮する。つまり、各封止
コマ21により通過するプリント配線基板Pの横幅サイ
ズに見合った部分のスリット状吸引口19のみが開放さ
れ、この横幅サイズより外側の部分のスリット状吸引口
19は閉鎖されたままとなる。
【0023】なお図1に示されたように、このような電
着装置1の前処理装置4に付設された吸引機構12は、
液槽9の電着液2を循環させるポンプ14の吐出側配管
15に介裝されたエジェクター23と、エジェクター2
3の負圧側24と吸引ノズル11間を連結する連結管2
5と、を備えてなる。そしてこの前処理装置4では、こ
のようなエジェクター23による負圧を利用して、吸引
ノズル11の吸引圧力を得るようになっている。なお、
吸引ノズル11から吸引された電着液2は、連結管25
を介しエジェクター23や吐出側配管15を介し電着液
槽8に戻される。
【0024】本発明は、以上のように構成されている。
そこで以下のようになる。この電着装置1の前処理装置
4において、プリント配線基板Pは、液槽9中で電着液
2に浸漬されつつ、上下の搬送コンベヤ10間に挟み込
まれて水平に搬送される。そして、このように搬送され
るプリント配線基板Pが、上流側の搬送コンベヤ10間
に配され傾斜して対向位置する吸引ノズル11下を通過
するので、吸引ノズル11は、吸引機構12の吸引圧力
に基づきスリット状吸引口19を介し、プリント配線基
板PのスルホールTの内外を吸引し、液槽9中の電着液
2をスルホールTの内外から吸引する。そこで電着装置
1では、まず次の第1のようになる。
【0025】第1に、プリント配線基板Pのスルホール
Tは、図4等に示したように極めて小径でしかも多数が
不規則に点在しその形状も細長く、電着液2の粘性も高
いが、このように、前処理装置4の液槽9中を搬送され
つつ吸引ノズル11のスリット状吸引口19にて、直接
的に吸引される。従って、すべてのスルホールTの内外
に対し強力に吸引圧力が作用するので、スルホールTの
開口付近の水膜は排除され、スルホールT内の空気溜ま
りや気泡が除去され、もって電着液2がすべてのスルホ
ールT中を通過し、スルホールT内に確実かつ十分に流
入,浸透して、スルホールT内に親水性が付与される。
そこで、次の電着装置本体3へと送られたプリント配線
基板Pは、そのスルホールTの内外に対し確実に電着が
実施される。
【0026】これと共に、吸引ノズル11のスリット状
吸引口19は、図2の(3)図に示したように、水平面
においてプリント配線基板Pの搬送方向Aや横幅方向B
に対し、傾斜して配されている。そこで、スリット状吸
引口19をプリント配線基板Pの搬送方向Aに直角な横
幅方向Bに沿って配した場合のように、プリント配線基
板Pの先端等に対し吸引圧力が一度に集中し、同時に全
面的な吸引を行い、大きな抵抗が発生するようなことは
無くなる。つまり、このような傾斜により、通過するプ
リント配線基板Pに対する吸引圧力が分散され、プリン
ト配線基板Pは、先端側から徐々に吸引されて行き、少
しずつその搬送が妨げられない程度の抵抗が生じるに過
ぎない。そこでプリント配線基板Pは、肉厚が薄く極め
てフレキシブルではあるが、吸引圧力が高くてもスムー
ズに搬送される。更に、この吸引ノズル11は、液槽9
中において上側の搬送コンベヤ10間に配されているの
で、その微調整やメインテナンスは、液槽9の上側から
極めて容易に実施される。
【0027】第2に、これと共に、この電着装置1の前
処理装置4は、図3に示したように、吸引ノズル11の
スリット状吸引口19を開閉する封止コマ21の集合体
を設けてなる。そこで、スリット状吸引口19下をプリ
ント配線基板Pが搬送されて通過しようとすると、その
プリント配線基板Pにて押動された封止コマ21のグル
ープだけが、自動的に揺動変位して退避位置を取り(図
3の(1)図の破線表示参照)、対応するスリット状吸
引口19を開放して吸引可能とするが、他の封止コマ2
1は、依然として封鎖位置を取り(図3の(1)図の実
線表示参照)、対応するスリット状吸引口19を封鎖し
たままとなっている。従って、スリット状吸引口19を
一定幅で常時開放して設けた場合のように、プリント配
線基板Pの長さや幅の大小により吸引圧力が変化したり
低下して、スルホールTの内外の吸引に支障を生じるよ
うなことが防止されると共に、無駄が多い事態も解消さ
れる。つまり、プリント配線基板Pの長さや幅の大小に
かかわらず、吸引圧力の変化や低下が無く、吸引圧力は
常時ほぼ一定であり、又、搬送されるプリント配線基板
Pの長さや幅の大小に見合った吸引圧力が作用し、吸引
圧力の無駄がない。
【0028】
【発明の効果】本発明に係る電着装置は、以上説明した
ように、吸引ノズルのスリット状吸引口を、液槽中でプ
リント配線基板に対し傾斜させて上側から対向位置させ
ると共に、このような吸引ノズルのスリット状吸引口を
開閉する封止コマの集合体を設けたことにより、次の効
果を発揮する。
【0029】まず第1に、電着液が、スルホール中に確
実かつ十分に流入,浸透するようになるので、スルホー
ル内外への電着が確実に施されて、感光性レジストの塗
膜形成が確実に行われ、電着不良,ピンホールやスルホ
ールの欠落,回路の断線等々が防止され、形成された極
薄の感光性レジストの塗膜により露光時の解像力も向上
し、もって、高密度で微細な回路そして極めて高品質な
プリント配線基板が得られる。又、吸引ノズルの吸引圧
力が分散されるので、プリント配線基板は、吸引圧力に
より搬送が妨げられるようなことが無くスムーズに搬送
され、搬送が停止したり先端から折れ曲がったり損傷し
たりすることも無く、搬送に伴うトラブル発生が回避さ
れる。更に、吸引ノズルがプリント配線基板の上側の搬
送コンベヤ間に配されているので、その微調整やメイン
テナンスも容易である。
【0030】第2に、これと共に、本発明の電着装置
は、吸引ノズルのスリット状吸引口を開閉する封止コマ
の集合体を設けたことにより、プリント配線基板に対す
る吸引圧力が、ほぼ一定であると共に効果的に作用する
ようになる。つまり、プリント配線基板の長さや幅の大
小にかかわらず、吸引圧力の変化,低下が無く、吸引圧
力がほぼ一定かつ効果的に作用するので、この面から
も、前述した第1の電着液のスルホール中への確実かつ
十分な流入,浸透が実現され、極めて高品質なプリント
配線基板が得られる。このように、この種従来例に存し
た問題点が一掃される等、本発明の発揮する効果は、顕
著にして大なるものがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電着装置の実施例を示す、全体説
明図である。
【図2】同実施例の吸引ノズルを示し、(1)図はその
1例の正断面図、(2)図は他の例の正断面図、(3)
図は平面図である。
【図3】同実施例の要部たる吸引ノズルに対向して配さ
れた封止コマを示し、(1)図は正断面図、(2)図は
平面図である。
【図4】プリント配線基板の正断面拡大図である。
【符号の説明】
1 電着装置 2 電着液 3 電着装置本体 4 前処理装置 5 液槽 6 搬送コンベヤ 7 電極板 8 電着液槽 9 液槽 10 搬送コンベヤ 11 吸引ノズル 12 吸引機構 13 循環装置 14 ポンプ 15 吐出側配管 16 吸入側配管 17 オーバーフロー部 18 戻りパイプ 19 スリット状吸引口 20 吸引圧用シール 21 封止コマ 22 軸 23 エジェクター 24 負圧側 25 連結管 A 搬送方向 B 横幅方向 P プリント配線基板 T スルホール

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両面間に極めて小径のスルホールが多数
    設けられたプリント配線基板の製造工程において用いら
    れ、該スルホールに、感光性レジストの電着液により感
    光性レジストの塗膜を電着させる電着装置であって、電
    着装置本体とその前処理装置とからなり、 該前処理装置は、該プリント配線基板が浸漬される電着
    液の液槽と、該液槽の電着液中に配され該プリント配線
    基板を挟み込んで搬送する上下の搬送コンベヤと、上側
    の該搬送コンベヤ間に配された吸引ノズルと、該吸引ノ
    ズルに連結された吸引機構と、を有してなり、 該吸引ノズルは、平面において該プリント配線基板の搬
    送方向やこれと直角の横幅方向に対し傾斜して配された
    スリット状吸引口を備えており、該スリット状吸引口
    は、搬送される該プリント配線基板に上側から対向位置
    し、上記吸引機構の吸引圧力に基づき、該液槽中の電着
    液を該プリント配線基板のスルホール内外から吸引可能
    となっており、スルホール内に電着液を流入させスルホ
    ール内の空気を除去し親水性を付与すると共に、 前記吸引ノズルの前述のごとく傾斜して配されたスリッ
    ト状吸引口には、互いに密接した封止コマの集合体が
    下側から対向して直列に配されており、該各封止コマ
    は、軸に取り付けられて揺動可能であり、常時は、すべ
    てが集合して前記スリット状吸引口をすべて封鎖する封
    鎖位置を取ると共に、前記プリント配線基板がスリット
    状吸引口下を搬送されている間は、プリント配線基板に
    て押動されたものだけが押し下げられ揺動変位して退避
    位置を取り、対応する前記スリット状吸引口を開放して
    吸引可能とすること、を特徴とする電着装置。
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