JPH0783148A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

内燃機関の制御装置

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Publication number
JPH0783148A
JPH0783148A JP17693693A JP17693693A JPH0783148A JP H0783148 A JPH0783148 A JP H0783148A JP 17693693 A JP17693693 A JP 17693693A JP 17693693 A JP17693693 A JP 17693693A JP H0783148 A JPH0783148 A JP H0783148A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fuel
ignition timing
engine
cylinder group
amount
Prior art date
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Pending
Application number
JP17693693A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Iwano
岩野  浩
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP17693693A priority Critical patent/JPH0783148A/ja
Publication of JPH0783148A publication Critical patent/JPH0783148A/ja
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Electrical Control Of Ignition Timing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】冷機始動直後のアイドル運転時に良好なアイド
ル安定性を確保しつつ、排気性能も向上させて排気中の
有害成分の低減性能を大きく高めること。 【構成】機関1が冷機状態で、当該機関1を搭載する車
両が停止して、当該機関1を暖機している場合(S4,
5,6)のみ、気筒を交互にRich気筒,Lean気筒になる
ように設定し(S8)、Rich気筒は燃料増量する(S1
0)と共に点火時期を遅角補正し(S13)、Lean気筒は
燃料減量する(S15)と共に点火時期を進角補正する
(S18)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関における制御
装置に関し、詳しくは、始動時に機関の排気通路に介装
される触媒の暖機を促進するための制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関においては、アイドル時におけ
る燃費性能や排気性能の改善のため、アイドル回転数を
機関温度に応じた所定の目標回転数に収束させるフィー
ドバック制御が行われる。この制御は、例えば特開昭5
5−123336号公報や特開昭63−235642号
公報に開示されるように、実際のアイドル回転数と目標
回転数との偏差に応じて機関に供給される吸入空気量を
調整することにより行われるが、この他、冷機時の機関
始動直後には排気系に設けられた触媒装置の暖機促進の
ために点火時期を遅角し、排気温度を高めて触媒装置の
性能を向上させる制御も行われている。
【0003】また、触媒装置の性能を高める制御技術と
しては、特開昭61−76741号公報に開示されるよ
うに、暖機後の定常運転時にも点火時期を遅角している
ものもある。さらに、特開昭63−198747号公報
に開示されるように、急速暖機制御の終了時に、点火時
期の遅角補正を解除すると同時に吸入空気流量を速やか
に減量させるようにして、低温始動直後のアイドル時の
点火時期補正より通常のアイドル運転時に戻す場合の回
転数上昇の防止を図っているものもある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の内燃機関の制御装置にあっては、冷機始動直
後のアイドル時に触媒装置の暖機促進のために点火時期
を遅角することにより、機関の回転数が低下してしまう
惧れがある。尚、これを防止するために機関の吸入空気
量を増加させる制御を行っていたが、元々安定限界に近
い運転領域である冷機アイドル時における点火時期遅角
制御であるため、該点火時期遅角制御による燃焼悪化が
大きくなり、回転数低下防止のための吸入空気量増加だ
けでは、安定性向上を図れない惧れがあった。即ち、ア
イドル安定性を確保しつつ、触媒装置の暖機を充分に行
うことは、点火時期を単に遅角するだけでは達成できな
いという問題点があった。
【0005】ここで今後一層厳しくなることが予想され
る排気規制に鑑みても、冷機始動直後に可能な限り触媒
装置の暖機を行うことは必要不可欠なことであるが、こ
の点に関してはこれまでの従来技術では対応することが
不可能であった。本発明は上記問題点に鑑みなされたも
のであり、冷機始動直後のアイドル運転時に燃料を増量
補正する気筒群と燃料を減量補正する気筒群とを設定
し、さらに点火時期も気筒群別に遅角或いは進角制御す
ることにより、良好なアイドル安定性を確保しつつ、排
気性能をも向上させて排気中の有害成分の低減性能を大
きく高めることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】このため本発明は、図1
に示すように、機関の吸気系に介装されたスロットル弁
をバイパスして設けられた補助空気通路に補助空気制御
弁を備えると共に、機関の排気系に排気を浄化する触媒
が介装される内燃機関において、機関温度を少なくとも
含む機関運転状態を検出する運転状態検出手段と、冷機
アイドル時に燃料を増量補正する気筒群と燃料を減量補
正する気筒群とに気筒を区分する気筒区分手段と、前記
検出された運転状態に基づいて前記燃料増加補正率及び
減少補正率を設定する燃料増減補正率設定手段と、前記
設定された燃料噴射量の補正率に基づいて燃料供給量を
設定する燃料供給量設定手段と、前記検出された運転状
態に基づいて前記増量補正する気筒群の点火時期遅角補
正値及び燃料を減量補正する気筒群の点火時期進角補正
値を設定する点火時期補正値設定手段と、前記設定され
た点火時期の補正値に基づいて各気筒群の点火時期を補
正する点火時期補正手段と、を含んで構成した。
【0007】
【作用】上記構成によれば、スロットル弁をバイパスし
て設けられた補助空気通路に介装される補助空気制御弁
が制御されるが、冷機アイドル時には、燃料を増量補正
する気筒群は点火時期が遅角補正されるので、排気温度
が高められることとなり、触媒の温度上昇を早めること
ができる。また該気筒群に関しては、燃料増加補正率に
基づいて設定される燃料供給量が増量供給されるので、
遅角によるトルクの低下を補うことが可能となり、機関
のトルク変動による運転性の悪化の影響を無くすことが
可能となると共に、遅角により発生した排気中の未燃ガ
スが、触媒付近で減量補正する気筒群よりでてきた排気
中の酸素と混合し、燃焼することとなり、そこでの燃焼
温度も高まることとなる。
【0008】また燃料を減量補正する気筒群は燃料減少
補正率に基づいて設定される燃料供給量が供給されるの
で、希薄燃焼により排気温度が上昇することとなり、触
媒が活性化される。さらに排気中の酸素濃度が高くな
り、触媒の活性化温度を低下させることが可能となる。
また該気筒群に関しては、点火時期が進角補正されるの
で、回転の安定化が図られることとなる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。一実施例のシステム構成を示す図2において、内
燃機関1には、エアクリーナ2,吸気ダクト3,スロッ
トルチャンバ4及び吸気マニホールド5を介して空気が
吸入される。
【0010】吸気ダクト3には、エアフローメータ6が
設けられていて、吸入空気流量Qを検出する。スロット
ルチャンバ4には、図示しないアクセルペダルと連動す
るスロットル弁7が設けられていて、吸入空気流量Qを
制御する。前記スロットル弁7には、スロットルセンサ
15が付設されており、該スロットル弁7の開度TVOに
応じた電圧信号を出力する。
【0011】また、アイドルスイッチ25が付設されてお
り、スロットル弁7の全閉位置において当該アイドルス
イッチ25がONとなる。また、前記スロットル弁7の上
下流間をバイパス接続する補助空気通路21にアイドル制
御弁23が介装され、該アイドル制御弁23の開度を機関の
運転状態に応じて制御することにより、アイドル時のア
イドル回転数等が制御される。
【0012】前記アイドル制御弁23の開度制御量はスロ
ットル弁7のアイドル位置でON、それ以外でOFFと
なるアイドルスイッチ25からの信号、水温センサ14によ
って検出される冷却水温度、クランク角センサ10によっ
て検出される機関回転数、スタートスイッチからのO
N,OFF信号等に基づいてコントロールユニットが機
関運転状態を判断し、この運転状態に応じてアイドル制
御前に供給するパルス信号の開弁デューティ(パルス周
期におけるONの時間割合であって、開度制御量に相当
する)を変化させることによって、後述するように行わ
れる。
【0013】吸気マニホールド5には、各気筒毎に電磁
式の燃料噴射弁8が設けられていて、図示しない燃料ポ
ンプから圧送されたプレッシャレギュレータにより所定
の圧力に制御される燃料を機関1に噴射供給する。前記
燃料噴射弁8による燃料噴射量の制御は、マイクロコン
ピュータ内蔵のコントロールユニット9において、エア
フローメータ6により検出される吸入空気流量Qと、デ
ィストリビュータ13に内蔵されたクランク角センサ10か
らの信号に基づいて算出される機関回転速度Nとから、
基本燃料噴射量Tp=K×Q/N(Kは定数)を演算
し、かかる基本燃料噴射量Tpに対して各種の補正を施
すことで最終的な燃料噴射量Tiを設定し、この燃料噴
射量Tiに相当するパルス巾の駆動パルス信号を機関回
転に同期して燃料噴射弁8に出力することにより、燃料
噴射弁8を所定時間だけ開弁させて機関1に所定量の燃
料が噴射供給されるようになっている。
【0014】ここで、前記基本燃料噴射量Tpを補正す
る補正量としては、水温センサ14により検出されるとこ
ろの機関温度を代表する冷却水温度Twに基づく始動時
増量補正等を含む各種補正係数COEF、実際の空燃比
を目標空燃比(例えば理論空燃比)にフィードバック補
正するための空燃比フィードバック補正係数α、さら
に、バッテリ電圧による燃料噴射弁8の無効噴射時間の
変化を補正するための補正分Tsなどがある。
【0015】前記空燃比フィードバック補正係数αは、
排気通路20に介装された酸素センサ16によって検出され
る排気中の酸素濃度に基づき、実際の機関吸入混合気の
目標空燃比に対するリッチ・リーンを判別し、実際の空
燃比が目標空燃比に近づくように例えば比例積分制御に
よって設定制御される。尚、酸素センサ16の下流側排気
通路20には、排気中のCO,HC,NOX を酸化・還元
して浄化するための三元触媒17が設けられると共に、こ
の三元触媒17の下流側にマフラー18が備えられている。
【0016】また、機関1の各気筒には点火栓11が設け
られていて、これらには点火コイル12にて発生する高電
圧がディストリビュータ13を介して順次印加され、これ
により火花点火して混合気を着火燃焼させる。ここで、
点火コイル12はそれに付設されたパワートランジスタ12
aを介して高電圧の発生時期を制御される。従って、点
火時期(点火進角値)ADVの制御は、パワートランジ
スタ12aのオン・オフ時期をコントロールユニット9か
らの点火信号で制御することにより行う。本実施例にお
いて、点火装置は上記の点火栓11,点火コイル12,パワ
ートランジスタ12a及びディストリビュータ13によって
構成される。尚、点火装置としては、各気筒毎に点火コ
イル12,パワートランジスタ12aをそれぞれ備えて、デ
ィストリビュータ13による配電を行わないものであって
もよい。
【0017】また、コントロールユニット9には、トラ
ンスミッションのニュートラルスイッチ30からのニュー
トラル信号も入力されている。即ち、コントロールユニ
ット9において、各種の入力信号に基づいて演算処理し
て最適な点火時期(点火進角値)ADVを決定し、かか
る点火時期ADVで点火が行われるように点火信号を点
火コイル12駆動用のパワートランジスタ12aに送る。
【0018】詳しくは、予め機関回転速度Nと機関負荷
を代表する基本燃料噴射量Tpとの運転条件に応じて設
定されている基本点火時期のマップから、該当する運転
条件の基本点火時期FADVを検索して求める一方、機
関のノッキング発生の有無により前記基本点火時期FA
DVの補正値を増減補正して最終的な点火時期ADVを
設定する。
【0019】そして、この点火時期ADVまでに充分な
点火エネルギーが得られるように点火コイル12の一次側
への通電を開始し、クランク角センサ10の検出信号に基
づき点火時期ADVが検出されたときに通電を遮断する
ことで二次側に高電圧を発生させ、点火栓11に高電圧を
供給して火花点火させる。前記補正値は、初期値をゼロ
として基本点火時期FADVに加算される補正項であ
り、ノッキング発生が検出されないと、所定値ずつ増大
設定され(進角補正され)、逆にノッキング発生が検出
されると所定値だけ減少設定され(遅角補正され)、ノ
ッキングが発生しないぎりぎりの進角値で点火が行われ
るようにする。
【0020】ここで、図3のフローチャートに示すプロ
グラムに従って、コントロールユニット9により行われ
る燃料供給制御及び点火時期制御を説明する。図3のフ
ローチャートに示すルーチンは本発明の第1実施例に係
る燃料供給制御及び点火時期制御プログラムであり、10
msec毎に実行される。ステップ1(図ではS1と記す。
以下同様)では、アイドルスイッチ25からスロットル弁
7の全閉位置信号を読込む。
【0021】ステップ2では、エアフローメータ6によ
り吸入空気流量Qを、クランク角センサ10からの信号に
基づいて機関回転速度Nを、水温センサ14により機関温
度としての冷却水温度Twを、各々検出する。即ち、エ
アフローメータ6、クランク角センサ10及び水温センサ
14等により運転状態検出手段が構成される。
【0022】ステップ3では、前記吸入空気流量Qと機
関回転速度Nとから、基本燃料噴射量Tp=K×Q/N
(Kは定数)を演算する。ステップ4では、冷却水温度
Twに基づいて、暖機促進のために後述する燃料増量等
の各種制御を行う必要がある運転領域(以下冷機アイド
ル領域と称する)であるか否かを判断する。ここで、例
えば、図4に示すように、冷却水温度Twが基準冷却水
温度Tw0 以下(Tw≦Tw0 )の場合に冷機アイドル
領域であると判断し、ステップ5以下に進み、Tw>T
0 の場合には以下の制御を行うこと無くリターンす
る。
【0023】ステップ5では、アイドルスイッチ25から
スロットル弁7の全閉位置信号を読込むことにより、該
スロットル弁7がアイドル位置になっているか否かを判
断し、アイドル状態であると判断された場合のみ、ステ
ップ6に進む。また、ステップ6では、トランスミッシ
ョンのニュートラルスイッチ30からのニュートラル信
号、或いはパーキングスイッチからのパーキング信号を
読込むことにより、トランスミッションがニュートラル
状態になっているか否かを判断し、ニュートラル状態の
場合のみステップ7以降に進む。
【0024】即ち、機関1が冷機状態で、当該機関1を
搭載する車両が停止して、当該機関1を暖機している場
合のみ、以下に述べる本発明に係る制御を実施する。ス
テップ7では、冷却水温度Twに基づいて、燃料増加補
正率β及び燃料減少補正率βを設定する。ここで、燃料
増減補正率βは、例えば図5に示すように冷却水温度T
wが低温になるにつれて大きな値に設定されるが、所定
温度Tw2 以下の極低温域にあっては機関1の安定燃焼
を図るために小さい値としている。
【0025】即ち、当該ステップ7が燃料増減補正率設
定手段の機能を奏している。ステップ8では、機関回転
速度Nに基づいて噴射気筒の気筒判別を行い、冷機アイ
ドル時に燃料を増量補正する気筒群(以下Rich気筒群と
称する)と、燃料を減量補正する気筒群(以下Lean気筒
群と称する)とに気筒を区分する。ここで、Rich気筒群
とLean気筒群との区分の仕方としては、図6に示すよう
に、全気筒を交互にRich気筒,Lean気筒になるように設
定したり(パターンA)、当該制御を実施する気筒を限
定し、例えばRich気筒,通常制御気筒(BASE気筒),Lean
気筒,BASE気筒を繰り返すように設定してもよい(パタ
ーンB)。
【0026】本第1実施例においては、パターンAの状
態に気筒区分するとして、以下の説明を行う。まずステ
ップ8においてRich気筒群であると判断された気筒に関
する制御について説明するが、この場合は、ステップ9
に進む。ステップ9では、前記基本燃料噴射量Tpに基
づいて、有効噴射量Teを次式に従って演算する。
【0027】Te=Tp×α×COEF ここでαは空燃比フィードバック係数、COEFは水温
増量補正係数KTw、始動後増量補正係数KAS等によりな
る各種補正係数である。ステップ10では、前記有効噴射
量Teをステップ7で設定した燃料増加補正率βに基づ
いて補正し、燃料噴射量TiRを次式により演算する。
【0028】TiR=Te×(1+β)+Ts 但し、Tsはバッテリ電圧による無効噴射量に係る補正
係数である。そして、当該ルーチンを終了し、燃料噴射
量TiRを出力レジスタにセットする。これにより、燃
料噴射弁8に燃料噴射量TiRに対応するパルス幅の信
号が出力され、当該気筒群は空燃比がリッチになるよう
に燃料噴射が行われる。
【0029】即ち、ここまでの一連の動作が燃料供給制
御手段として行われることとなるので、ステップ9及び
ステップ10は燃料供給制御手段の機能を奏している。ス
テップ11では、予め機関回転速度Nと機関負荷を代表す
る基本燃料噴射量Tpとの運転条件に応じて設定されて
いる基本点火時期のマップから、該当する運転条件の基
本点火時期FADVを検索して求める。
【0030】ステップ12では、冷却水温度Twに基づい
て、点火時期遅角補正値DADVR を設定する。ここで、点
火時期遅角補正値DADVR は、例えば図7に示すように冷
却水温度Twが低温になるにつれて大きな値に設定され
るが、所定温度Tw3 以下の極低温域にあっては機関1
の安定燃焼を図るために小さい値としている。即ち、当
該ステップ12が点火時期補正値設定手段の機能を奏して
いる。
【0031】ステップ13では、前記基本点火時期FAD
Vをステップ12で設定した点火時期遅角補正値DADVR に
基づいて遅角補正し、点火時期ADVRを次式により演
算する。 ADVR=FADV−DADVR そして、この点火時期ADVRまでに充分な点火エネル
ギーが得られるように点火コイル12の一次側への通電を
開始し、クランク角センサ10の検出信号に基づき点火時
期ADVRが検出されたときに通電を遮断することで二
次側に高電圧を発生させ、点火栓11に高電圧を供給して
火花点火させる。
【0032】即ち、当該ステップ13が点火時期補正手段
の機能を奏している。次にステップ8において、Lean気
筒群であると判断された気筒に関する制御について説明
するが、この場合は、ステップ14に進む。尚、Rich気筒
群であると判断された場合の制御と同様な機能について
は、説明を簡略化する。ステップ14では、前記基本燃料
噴射量Tpに基づいて、有効噴射量Teを次式に従って
演算する。
【0033】Te=Tp×α×COEF ステップ15では、前記有効噴射量Teをステップ7で設
定した燃料減少補正率βに基づいて補正し、燃料噴射量
TiLを次式により演算する。 TiL=Te×(1−β)+Ts そして、当該ルーチンを終了し、燃料噴射量TiLを出
力レジスタにセットする。これにより、燃料噴射弁8に
燃料噴射量TiLに対応するパルス幅の信号が出力さ
れ、当該気筒群は空燃比がリーンになるように燃料噴射
が行われる。
【0034】即ち、ここまでの一連の動作が燃料供給制
御手段として行われることとなるので、ステップ14及び
ステップ15も燃料供給制御手段の機能を奏している。ス
テップ16では基本点火時期FADVを求める。ステップ
17では、冷却水温度Twに基づいて、点火時期進角補正
値DADVL を設定する。ここで、点火時期進角補正値DADV
L は、例えば図7に示すように冷却水温度Twが低温に
なるにつれて大きな値に設定されるが、所定温度Tw3
以下の極低温域にあっては機関1の安定燃焼を図るため
に小さい値としている。
【0035】即ち、当該ステップ17も点火時期補正値設
定手段の機能を奏している。ステップ18では、前記基本
点火時期FADVをステップ17で設定した点火時期進角
補正値DADVL に基づいて進角補正し、点火時期ADVL
を次式により演算する。 ADVL=FADV+DADVL そして、この点火時期ADVLまでに充分な点火エネル
ギーが得られるように点火コイル12の一次側への通電を
開始し、クランク角センサ10の検出信号に基づき点火時
期ADVLが検出されたときに通電を遮断することで二
次側に高電圧を発生させ、点火栓11に高電圧を供給して
火花点火させる。
【0036】即ち、当該ステップ18も点火時期補正手段
の機能を奏している。また以上説明したように、Rich気
筒群とLean気筒群との区分されて、各々について異なっ
た制御がなされるので、ステップ8が気筒区分手段の機
能を奏している。ステップ19では、以上説明した制御を
行うことによって、例えば各気筒における回転速度が不
安定となったりすることが無く、冷機アイドル領域にお
ける冷機アイドル制御を行うことが可能か否かを判断
し、可能であると判断される場合には、引続き冷機アイ
ドル制御を行う。
【0037】一方、ステップ19において、冷機アイドル
制御を行うことが不可能であると判断された場合には、
ステップ20に進む。ステップ20では、前記ステップ7に
おいて設定した燃料増加補正率β及び燃料減少補正率β
をβ=0として、燃料増量制御或いは燃料減量制御を中
止すると共に、前記ステップ12で設定した点火時期遅角
補正値DADVR 或いは前記ステップ17で設定した点火時期
進角補正値DADVL をDADVR =0、DADVL =0として、点
火時期補正も中止する。
【0038】従って、以上説明したように、本実施例に
よれば、冷機アイドル時には、図8に示すように、燃料
を増量補正する気筒群は増量によるトルクの低下を補い
ながら、点火時期が遅角補正されるので、排気温度を高
めることが可能となり三元触媒をより早く活性化するこ
とが可能となる。さらに、遅角により発生した排気中の
未燃ガスが、三元触媒付近で燃料減量補正する気筒群よ
りでてきた空気と混合し、燃焼することとなり、さらに
燃焼温度も高まることとなる。
【0039】また燃料を減量補正する気筒群は希薄燃焼
により排気温度が上昇することとなり、三元触媒の活性
化を図ることが可能となる。さらに排気中の酸素濃度が
高くなり、三元触媒の活性化温度を低下させることが可
能となる。また該減量補正される気筒群に関しては、点
火時期が進角補正されるので、回転の安定化が図られる
こととなる。
【0040】即ち、図9に示すように、Rich気筒群及び
Lean気筒群の排気温度を高められると共に、Lean気筒群
から排出される余剰酸素によって触媒の活性温度を低く
することができ、Rich気筒群によって多少活性温度は上
昇するが、BASE空燃比との差はそれ程無いため、トータ
ルとしては触媒が活性化する温度が低温側にリフトし、
低温始動直後の触媒活性化を促進でき、排気浄化性能が
向上できるという効果がある。
【0041】尚本実施例ではパターンAの状態に気筒区
分するとして説明を行ったが、パターンAでは、全気筒
をRich気筒かLean気筒かのどちらかに設定するので、三
元触媒17の活性化促進が活発に行える。一方、パターン
Bの状態に気筒区分すると、通常制御を行いBASE空燃比
に制御するBASE気筒があるため、空燃比の変動が小さく
なり、アイドル回転数が安定し易くなる。
【0042】次に図10のフローチャートを参照しつつ、
本発明の第2実施例に係る燃料供給制御及び点火時期制
御を説明する。尚、図3に示すフローチャートと同一作
用を奏するステップについては同一ステップ番号を付し
て説明を省略する。ステップ7において、冷却水温度T
wに基づいて、燃料増加補正率β及び燃料減少補正率β
を設定した後、ステップ31に進み、アイドル回転数制御
を可能か否かを表すフラグFを判断する。そして、F=
1であると判断された場合には、ステップ32に進み、前
述の図3に示したように、冷機アイドル時に燃料を増量
補正する気筒群(Rich気筒群)と、燃料を減量補正する
気筒群(Lean気筒群)とに気筒を区分した後、ステップ
8に進む。
【0043】また、ステップ35では、以上説明した制御
を行うことによって、例えば各気筒における回転速度が
不安定となったりすることが無く、冷機アイドル領域に
おける冷機アイドル制御を行うことが可能か否かを判断
し、可能であると判断される場合には、ステップ36でF
=0とした後、引続き冷機アイドル制御を行う。一方ス
テップ35において、冷機アイドル制御を行うことが不可
能であると判断された場合には、前述したように、パタ
ーンBの状態に気筒区分した方が、BASE空燃比に制御す
るBASE気筒があるため空燃比の変動が小さくなって、ア
イドル回転数が安定し易くなるため、ステップ37でF=
1とした後、ステップ41に進む。
【0044】ステップ41では、冷機アイドル時に、パタ
ーンBの状態に気筒区分する。もって、ステップ42で
は、Rich気筒群であるか、Lean気筒群であるかの判断に
加えて、通常制御を行ってBASE空燃比に制御するBASE気
筒であるかの判断を行う。そして、ステップ42において
BASE気筒であると判断された場合には、燃料増減補正及
び点火時期補正を中止して、通常のアイドル回転数制御
を行うべく、ステップ20に進む。
【0045】またステップ45では、例えば各気筒におけ
る回転速度が不安定となったりすることが無く、冷機ア
イドル領域における冷機アイドル制御を行うことが可能
か否かを判断し、可能であると判断される場合には、引
続き冷機アイドル制御を行うべく、そのままリターンす
る。一方、ステップ45において、冷機アイドル制御を行
うことが不可能であると判断された場合には、ステップ
20に進む。
【0046】以上説明したように、当該第2実施例によ
れば、機関の安定度を大きく変化させることなく燃料噴
射量の補正及び点火時期の補正を行うことが可能とな
り、排気温度が低下するアイドル時に限って排気温度を
上昇させるため、より早く該触媒温度を高めて活性化さ
せることが可能となる。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、冷
機アイドル時に燃料を増量補正する気筒群と燃料を減量
補正する気筒群とに気筒を区分し、検出された運転状態
に基づいて燃料増加補正率及び減少補正率を設定し、該
補正率に基づいて燃料供給量を設定し、前記増量補正す
る気筒群の点火時期を遅角補正し減量補正する気筒群の
点火時期を進角補正するようにして、アイドル回転数を
制御する構成としたので、冷機始動直後のアイドル運転
時に燃料を増量補正する気筒群と燃料を減量補正する気
筒群とが設定され、さらに点火時期も気筒群別に増量補
正する気筒群は遅角或いは減量補正する気筒群は進角制
御されることとなり、良好なアイドル安定性を確保しつ
つ、トータルとしては触媒が活性化する温度が低温側に
リフトし、低温始動直後の触媒活性化を促進でき、排気
浄化性能が向上できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成を説明するブロック図
【図2】本発明の実施例のシステム構成を示す概略図
【図3】本発明の第1実施例の制御動作を示すフローチ
ャート
【図4】本発明の制御を行うか否かを判断する特性図
【図5】燃料増減補正率と冷却水温度との関係を示す図
【図6】気筒区分を説明する特性図
【図7】点火時期補正値と冷却水温度との関係を示す図
【図8】本実施例の作用を説明する特性図
【図9】本実施例の効果を示す温度特性図
【図10】本発明の第2実施例の制御動作を示すフローチ
ャート
【図11】本発明の第2実施例の制御動作を示すフローチ
ャート
【符号の説明】
1 内燃機関 6 エアフローメータ 7 スロットル弁 8 燃料噴射弁 9 コントロールユニット 10 クランク角センサ 11 点火栓 14 水温センサ 15 スロットルセンサ 17 三元触媒 19 電動式エアポンプ 20 排気通路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F02D 43/00 45/00 312 Q

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機関の吸気系に介装されたスロットル弁
    をバイパスして設けられた補助空気通路に補助空気制御
    弁を備えると共に、機関の排気系に排気を浄化する触媒
    が介装される内燃機関において、機関温度を少なくとも
    含む機関運転状態を検出する運転状態検出手段と、冷機
    アイドル時に燃料を増量補正する気筒群と燃料を減量補
    正する気筒群とに気筒を区分する気筒区分手段と、前記
    検出された運転状態に基づいて前記燃料増加補正率及び
    減少補正率を設定する燃料増減補正率設定手段と、前記
    設定された燃料噴射量の補正率に基づいて燃料供給量を
    設定する燃料供給量設定手段と、前記検出された運転状
    態に基づいて前記増量補正する気筒群の点火時期遅角補
    正値及び燃料を減量補正する気筒群の点火時期進角補正
    値を設定する点火時期補正値設定手段と、前記設定され
    た点火時期の補正値に基づいて各気筒群の点火時期を補
    正する点火時期補正手段と、を含んで構成したことを特
    徴とする内燃機関の制御装置。
JP17693693A 1993-07-16 1993-07-16 内燃機関の制御装置 Pending JPH0783148A (ja)

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