JPH09126004A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

内燃機関の制御装置

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Publication number
JPH09126004A
JPH09126004A JP7281899A JP28189995A JPH09126004A JP H09126004 A JPH09126004 A JP H09126004A JP 7281899 A JP7281899 A JP 7281899A JP 28189995 A JP28189995 A JP 28189995A JP H09126004 A JPH09126004 A JP H09126004A
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JP
Japan
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cylinder
exhaust valve
cylinders
opening timing
supply amount
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Application number
JP7281899A
Other languages
English (en)
Inventor
Shunichi Shiino
俊一 椎野
Hirobumi Tsuchida
博文 土田
Yasuyuki Ito
泰之 伊藤
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Electrical Control Of Ignition Timing (AREA)
  • Exhaust Gas After Treatment (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】運転性を維持しつつ、良好に触媒の早期活性化
を図れるようにすること。 【解決手段】機関冷機時には(S3 で判断)、特定気筒
(1番気筒22)の空燃比をリッチに設定し、他の気筒の
空燃比をリーンに設定するべく、燃料補正係数ktwR,ktw
L を求め(S4)、気筒間で燃料噴射量に差を持たせるよう
にする(S5)。また、点火時期の補正量advtwR,advtwL を
求め(S4)、設定される空燃比に応じて気筒毎の点火時期
を設定する(S5)。そして、第1気筒22の排気弁17の開弁
時期を他の気筒の排気弁17の開弁時期に対し早めるべ
く、第1気筒22の排気弁17を駆動するカムをカム16bに
切り換える(S6)。これにより、第1気筒22の実膨張比が
低下され出力が低下されるようになるので、気筒間の出
力段差(トルク段差)を抑制しつつ、触媒の早期活性化
を促進させることが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の制御装
置に関し、詳しくは排気浄化触媒の早期活性化を図るた
めの制御装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、内燃機関からの排気を浄化する
ために用いられる排気浄化触媒としての三元触媒は、一
般に、ある温度以上となったときに活性化するものであ
る。従って、機関冷機時には、触媒温度が低いため触媒
は活性化されておらず、活性化温度に達するまでは十分
な排気浄化性能を発揮することができないものである。
【0003】ところで、触媒に未燃成分(HC,CO)
と酸素とを供給すると、酸化反応が促進されることにな
るので、速やかに触媒は昇温され早期活性化するのであ
るが、通常、機関冷機時は、運転性(機関安定性)確保
のために、空燃比は理論混合比よりもリッチに設定され
るので、触媒に供給される未燃成分の濃度は高いもの
の、酸素濃度が一般に低いために、上記触媒の早期活性
化を促進することができない。
【0004】そこで、従来の内燃機関の制御装置とし
て、例えば、特開平2−19627号公報のものがあ
り、このものは、図9に示すように、機関冷機時には、
特定気筒の燃料噴射量を減量・カットすることで、触媒
に未燃成分を加えつつ高濃度の酸素を周期的に供給させ
るようにして、酸化反応を促進させ、以って触媒の早期
活性化を図るようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前述した従
来の制御装置では、気筒間に空燃比差を設ける構成とな
っているため、空燃比がリッチに設定される気筒に対
し、リーンに設定される気筒では出力が小さくなり、ト
ルク変動が生じて運転性(機関安定性)が損なわれ易い
という惧れがあった。
【0006】なお、空燃比のばらつきによるトルク変動
を緩和する手法として、リッチ気筒の点火時期を遅角す
る方法が一般的であるが、リッチであっても点火時期を
遅角し過ぎると燃焼のサイクル変動が大きくなるので、
吸収できる空燃比差(トルク変動)には限界がある。ま
た、上記従来装置においては、気筒間の空燃比差を大き
く設定するほうが、得られる触媒活性化促進効果は大き
くなるので、当該効果を十分得ようとすると、従来の点
火時期制御のみでは気筒間の出力差を十分に吸収できな
い惧れがある。
【0007】また、他の従来の装置として、実開平3−
102038号では、吸気通路形状を変更することで、
リッチに設定される気筒と、リーンに設定される気筒
と、の間で吸入空気量を異ならせるようにして、リッチ
気筒とリーン気筒間でのトルク段差を緩和する方法を提
案しているが、このものでは、吸気通路形状の変更によ
り気筒間で吸入空気量を変更するので、運転状態よって
吸気脈動等の特性が変化する度にその気筒間差が変化
し、逆に、気筒間差を設けたくない場合も気筒間差を抑
制しきれない等、極めて吸気量制御が困難となる。ま
た、リーン気筒に対する吸気抵抗の増大等の問題もあ
り、燃費等が悪化する惧れもある。
【0008】そして、吸気量を制御する方式では、トル
ク段差は緩和できても、触媒活性効果に影響の大きい排
気温度の更なる上昇や未燃成分(酸化反応物質)の増量
等をそれ程期待できないので、トルク段差を良好に抑制
しつつ触媒の早期活性化を一層促進するためには、更に
改良する必要がある。本発明は、かかる従来の実情に鑑
みなされたもので、排気浄化触媒の早期活性化を促進す
べく、機関冷機時に、排気浄化触媒上流排気空燃比が所
定空燃比に対して所定周期でリッチ・リーンを繰り返す
ように、気筒間で混合気の空燃比を異ならせるようにし
ても、十分に気筒間の出力差を抑制でき、以って運転性
を良好に維持しつつ、かつ、従来以上に触媒の早期活性
化を図れるようにした内燃機関の制御装置を提供するこ
とを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1に記
載の発明にかかる内燃機関の制御装置は、図1に示すよ
うに、機関の排気を浄化する排気浄化触媒を備えた内燃
機関の制御装置において、機関の運転状態を検出する運
転状態検出手段と、前記検出された運転状態に応じた燃
料供給量を設定する燃料供給量設定手段と、機関冷機時
は、気筒吸入混合気の空燃比が所定空燃比に対してリッ
チ側に設定される気筒とリーン側に設定される気筒とを
有するように、前記設定された燃料供給量を気筒間で補
正する気筒燃料供給量補正手段と、前記気筒燃料供給量
補正手段による燃料供給量の補正が行なわれる際に、気
筒間の出力差を抑制するように、気筒間で排気弁の開弁
時期を変更制御する排気弁開弁時期制御手段と、を含ん
で構成した。
【0010】これにより、前記気筒燃料供給量補正手段
により気筒間における空燃比(燃料供給量)を異ならせ
ることで、触媒上流排気空燃比を所定空燃比に対して所
定周期でリッチ・リーンを繰り返させて触媒の早期活性
化を図るようにした場合でも、前記排気弁開弁時期制御
手段を介して、排気弁の開弁時期を制御して、気筒間で
実膨張比を変更できるようにしたので、十分に触媒の早
期活性化を促進しつつ、良好に気筒間での出力段差(ト
ルク段差)を抑制することができる。即ち、運転性を良
好に維持しつつ、触媒の早期活性化を十分図ることが可
能となる。請求項2に記載の発明では、前記排気弁開弁
時期制御手段を、前記リッチ側に設定される気筒の排気
弁の開弁時期を、前記リーン側に設定される気筒の排気
弁の開弁時期に対して、早めるように制御するように構
成した。
【0011】これにより、良好に、触媒上流排気空燃比
を所定空燃比に対して所定周期でリッチ・リーンを繰り
返させて触媒の早期活性化を図ることができると共に、
燃料供給量が増量補正されるリッチ気筒の排気弁の開弁
時期を早めることで実膨張比を低下させて出力を低下さ
せ、前記リーン気筒の出力に近づけ、以って出力段差
(トルク変動)を抑制することができる。なお、燃料供
給量が少なく設定される側のリーン側の気筒の排気弁開
弁時期を遅らせて実膨張比を高め、燃料供給量が増量補
正されるリッチ側の気筒の出力に近づけさせて出力段差
を抑制するようにすることもできるが(請求項1に記載
の発明はこれを含む)、当該請求項2に記載の発明のよ
うにすれば、更に排気中の未燃成分を増大させることが
でき、また、排気温度をより一層増大させることができ
るので触媒の早期活性化効果をより一層高めることがで
きることとなる。
【0012】請求項3に記載の発明では、前記気筒燃料
供給量補正手段による燃料供給量の補正が行なわれ、前
記排気弁開弁時期制御手段による排気弁の開弁時期の変
更制御が行なわれる際に、運転状態に応じて設定される
基本点火時期を所定量遅角させる点火時期遅角制御手段
を備えるようにした。これにより、点火時期を遅角させ
ることで気筒間の出力段差を更に抑制できると共に、排
気温度を一層高めることができるようになるので、上記
気筒燃料供給量補正手段による空燃比制御による触媒活
性化効果や上記排気弁開弁時期制御手段による排気弁の
開弁時期の変更制御による触媒活性化効果と相俟って、
触媒の早期活性化効果をより一層高めることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を、
添付の図面に基づき説明する。図2に示すように、本発
明の一実施形態における内燃機関21の吸気通路の上流
に設けたエアフローメータ1の下流には、エアフローメ
ータ2が介装されており、該エアフローメータ2では吸
入空気流量Qaを検出するようになっている。
【0014】そして、該エアフローメータ2の下流に設
けられたスロットルバルブ3には、スロットル開度セン
サ4が設けられ、スロットル開度TVOを検出できるよ
うになっている。これらの検出信号は、機関21の運転
状態に関する情報、即ち機関温度(一例として冷却水
温)Twを検出するための冷却水温センサ5の検出信号
や機関回転速度Neを検出するためのクランク角度セン
サ6の検出信号と共に、コントロールユニット7へ入力
されるようになっている。
【0015】コントロールユニット7は、機関制御に用
いられるマイクロコンピュータで、CPU,ROM,R
AM,A/D変換器,入出力I/F等を備えて構成され
る。なお、当該コントロールユニット7が、本発明にか
かる運転状態検出手段、燃料供給量設定手段、気筒燃料
供給量補正手段、排気弁開弁時期制御手段、点火時期遅
角制御手段としての機能をソフトウェア的に備えてい
る。
【0016】なお、コントロールユニット7では、運転
状態に応じた燃料噴射量を演算し、当該演算結果を、コ
レクタ8から各気筒毎に分岐した吸気マニホールド9の
下流の吸気ポート10側に向けて配設されたインジェク
タ(燃料噴射弁)11の駆動信号として送信し、該イン
ジェクタ11から燃料を噴射供給させるようになってい
る。
【0017】吸気ポート10とシリンダ12との連通・
遮断は、吸気側カム13により開閉駆動される吸気弁1
4を介して行なわれ、シリンダ12と排気ポート15と
の連通・遮断は、排気側カム16により開閉駆動される
排気弁17を介して行なわれるようになっている。ま
た、排気ポート15の下流に位置する排気マニホールド
18の集合部には空燃比検出手段としてのO2 センサ1
9が設けられており、これにより排気中のO 2 濃度を検
出して排気空燃比を検出できるようになっている。この
検出結果は、コントロールユニット7へ入力され、機関
暖機後は、当該検出結果に基づいて、実際の空燃比が目
標空燃比になるように空燃比フィードバック制御が行な
われるようになっている。なお、排気通路の更に下流に
は、図示しない三元触媒(他の排気浄化触媒、例えば酸
化触媒、リーンNOx触媒等であってもよい)が介装さ
れるようになっている。
【0018】また、コントロールユニット7では、運転
状態に応じた点火時期の演算も行ない、その演算結果に
基づいて点火プラグ20で各気筒への点火を行なうよう
になっている。ところで、本実施形態では、内燃機関2
1は4気筒(複数であれば他の気筒数であって構わな
い)のものを代表して説明することとし、そのうち1番
気筒22については、機関冷機時の空燃比を他の気筒よ
りも空燃比をリッチに設定することとする。
【0019】そして、排気側カム16は、1番気筒22
に関して可変バルブタイミング機構を有しており、コン
トロールユニット7からの信号に基づいて、切換バルブ
23を介し、プロフィールの異なるカム16a(通常カ
ム),16b(排気弁早開きカム)を選択的に切り換え
て使用できるようになっている。なお、その他の気筒、
即ち機関冷機時に空燃比をリーンに設定する気筒につい
ての排気側カム16のプロフィールは、前記カム16a
のみとなっている。
【0020】ここで、本実施形態におけるコントロール
ユニット7が行なう燃料噴射量設定制御、点火時期設定
制御及びカム(排気弁開閉特性)選択切換制御につい
て、図3のフローチャートを参照しつつ説明する。ステ
ップ(図では、Sと記してある。以下、同様)1では、
機関回転速度Ne,吸入空気流量Qa,冷却水温Tw,
スロットル開度TVOを読み込む。
【0021】ステップ2では、ステップ1で読み込んだ
情報に基づいて、従来同様にして、基本燃料噴射量Tp
や基本点火進角値ADVを演算する。ステップ3では、
冷却水温Twが所定値Twl以下(Tw≦Twl)か否
かを判定し、YESの場合には機関21が冷機状態にあ
るとして触媒早期活性化制御を行なうべく、ステップ4
へ進む。NOの場合には、機関21は暖機終了している
と判断して、通常制御を行なうべくステップ7へ進む。
【0022】ステップ4では、予めコントロールユニッ
ト7内に設定記憶してあるリッチ気筒(本実施形態では
1番気筒22)の燃料補正係数(或いは量でもよい)k
twR、リーン気筒(本実施形態では1番気筒22以外
の気筒)の燃料補正係数(或いは量でもよい)ktw
L、リッチ気筒の点火時期補正量(或いは係数でもよ
い)advtwR、リーン気筒の点火時期補正量(或い
は係数でもよい)advtwLを読み込む。なお、kt
wR、ktwLは、例えば、図7に示すようなマップに
基づいて設定されるようになっている。また、advt
wR、advtwLは、例えば、図8に示すようなマッ
プに基づいて設定されるようになっている。
【0023】ステップ5では、ステップ4で読み込んだ
補正係数や補正量、運転状態(冷却水温、回転速度,負
荷,始動時等)に基づき設定される補正量等に基づい
て、基本燃料噴射量Tpや基本点火進角値ADVを補正
して、リッチ気筒に噴射すべき最終的な燃料噴射量Ti
R,リーン気筒に噴射すべき最終的な燃料噴射量Ti
L、リッチ気筒に点火すべき最終的な点火時期FADV
R、リーン気筒に点火すべき最終的な点火時期FADV
Lを求める。
【0024】この補正の結果、リッチ気筒及びリーン気
筒における空燃比の特性は、例えば図4に示すようにな
り、リッチ気筒では理論空燃比よりもリッチ側に設定さ
れ排気中の未燃成分の濃度が高められ、一方リーン気筒
では理論空燃比よりもリーン側に設定され排気中の酸素
濃度が高められることになる。なお、このとき、点火時
期は、リッチ気筒,リーン気筒それぞれの安定限界まで
遅角されるように設定されるようになっており、これに
より排気温度が高められる結果、前記空燃比の制御と相
俟って一層の触媒の早期活性化を促進できるようになっ
ている。
【0025】なお、リッチ気筒とリーン気筒の空燃比の
差に対する冷機始動から触媒活性化までに要する時間の
差は、例えば図5に示すようになっており、空燃比の差
が大きいほど、即ち供給される未燃成分及び酸素の濃度
が高いほど、触媒は早期に活性化されることになるが、
空燃比差が大きいほど、リーン気筒では出力が小さくな
り、リッチ気筒との出力差が大きくなるため、トルク変
動が大きくなる。
【0026】そこで、本実施形態では、上記のように、
ステップ5で、気筒間で空燃比差を設ける制御を行なう
際には、ステップ6へ進ませ、ステップ6では、リッチ
気筒(1番気筒22が相当)の排気側カム16として、
図6のバルブリフトカーブに示すように、排気弁17の
開弁時期をリーン気筒(1番気筒22以外の気筒)の排
気弁17の開弁時期より早められるようにしたプロフィ
ールを有するカム16bを選択する。
【0027】これにより、リッチ気筒では膨張行程が終
了する前に排気が開始され、実膨張比が低くなり出力が
低下するので、リーン気筒との出力差が減少され、トル
ク(回転)変動を抑制することができることになる。一
方、ステップ3で、NOと判定された場合には、機関2
1は暖機後であるとして、ステップ7へ進むが、ステッ
プ7でO2 センサ19の出力信号を読み込んだ後、ステ
ップ8で空燃比フィードバック制御中か否かを判定し、
空燃比フィードバック制御中(YES)の場合には、ス
テップ9へ進む。ステップ9では、前記O2 センサ19
の出力信号に基づいて、実際の空燃比が目標空燃比に一
致するように、比例積分制御により所謂空燃比フィード
バック補正係数を設定し、該補正係数により燃料噴射量
を補正する従来同様の空燃比フィードバック制御を行な
う。
【0028】また、ステップ8で、空燃比フィードバッ
ク制御中でない(NO)と判断された場合には、ステッ
プ11へ進み、空燃比フィードバック補正係数による補
正を行なわず、基本燃料噴射量Tpと各種補正係数(水
温,負荷に基づく補正係数や学習補正係数KL 等)とに
より、最終的な燃料噴射量Tiを算出して、燃料噴射を
行なわせる。なお、点火時期は、通常制御と同様に、運
転状態に応じて設定される値に設定されることになる。
【0029】そして、ステップ8,ステップ9を通過す
る場合は、既に触媒は活性化されているので、触媒活性
化促進制御は行なわれず、通常の制御が行なわれ、出力
段差を抑制する必要はないので、ステップ10で、1番
気筒22の排気弁17を駆動するカムとして、他の気筒
と同様の(開弁時期を同じくした)プロフィールを有す
るカム16aを選択するようになっている。
【0030】このように、本実施形態によれば、気筒間
において空燃比差を設けて触媒の早期活性化を図るよう
にした場合において、出力段差を抑制すべく、排気弁1
7の開弁時期を制御するようにしたので、従来の特開平
2−19627号公報に開示の装置に対して、より一層
出力段差の抑制効果を高めつつ良好に触媒の早期活性化
を図ることができる。また、併せて、点火時期も遅角さ
せるようにして排気温度を高めるようにしたので、これ
によっても、触媒の早期活性化をより一層促進すること
ができる。
【0031】更に、本実施形態では、実開平3−102
038号に開示の従来装置に対して、排気弁の開弁時期
を制御すると言う比較的簡単な構成により出力段差を抑
制するようにしているので、煩雑な作業を伴う吸気通路
形状の最適化チューニングや吸気抵抗の増大等の問題が
なく、然も、リッチ気筒の排気弁を早開きすることで、
既燃ガスの気筒内滞留時間が短くなり気筒内等で行なわ
れる未燃成分の酸化反応を抑制できるので、排気中の未
燃成分濃度を高めることができ、より高濃度の未燃成分
を触媒へ供給することができるので、より一層触媒の活
性効果を促進することができる。また、排気弁の開弁時
期を早めると排気温度も上昇することになるから、これ
によっても、触媒の早期活性化をより一層促進すること
ができることになる。
【0032】なお、本実施形態では、リッチに設定する
特定気筒を1番気筒22として説明したが、これに限る
ものではなく他の気筒であってもよいし、所望の触媒活
性化促進効果が得られる範囲内で複数の気筒を特定気筒
としてもよいことは勿論である。そして、本実施形態で
は、点火時期の遅角制御も併せて行なうようにして説明
したが、排気弁の早開き制御のみを行なうようにしても
十分トルク変動抑制効果があり、従って排気弁の早開き
制御のみを行なわせる構成としても構わない。
【0033】また、本実施形態では、気筒間に空燃比差
を設ける制御(触媒活性化促進制御)を行なう際に、リ
ッチ気筒,リーン気筒に拘わらず、点火時期を機関安定
限界まで遅角させるようにして説明したが、トルク変動
抑制効果を優先させたいときには、リッチ気筒に対して
遅角量を大きくするように制御してもよい。更に、本実
施形態では、リッチ気筒に対して、排気弁の開弁時期を
早めるようにして説明したが、リーン気筒の排気弁の開
閉特性を変更してリーン気筒に対し排気弁の開弁時期を
遅めるようにして実膨張比を高めてリーン気筒の出力を
リッチ気筒の出力へ近づけるようにすることで、トルク
段差を吸収せるようにすることも可能である。但し、本
実施形態のようにリッチ気筒の排気弁の開弁時期を早め
た方が、排気中の未燃成分の増量や排気温度の増大を図
れるので、触媒促進効果を大きくできることとなる。
【0034】なお、本実施形態では、作用させるカムの
プロフィールを選択切り換えしてバルブタイミングを可
変制御する可変バルブタイミング機構によって、排気弁
の開弁時期を変更するようにしているが、これに限ら
ず、従来の他の可変バルブタイミング機構(例えば、カ
ムの位相差を変更する方式等)を用いるようにしてもよ
いことは勿論である。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
内燃機関の制御装置によれば、比較的簡単な構成によ
り、運転性を良好に維持しつつ、触媒の早期活性化を従
来装置に対し、一層促進することができる。即ち、前記
気筒燃料供給量補正手段により気筒間における空燃比を
異ならせることで、触媒上流排気空燃比を所定空燃比に
対して所定周期でリッチ・リーンを繰り返させて触媒の
早期活性化を図るようにした場合でも、前記排気弁開弁
時期制御手段を介して、排気弁の開弁時期を制御して、
気筒間で実膨張比を変更できるようにしたので、十分に
触媒の早期活性化を促進しつつ、良好に気筒間での出力
段差(トルク段差)を抑制することができ、以って運転
性を良好に維持しつつ、触媒の早期活性化を十分図るこ
とが可能となる。
【0036】請求項2に記載の発明によれば、良好に、
触媒上流排気空燃比を所定空燃比に対して所定周期でリ
ッチ・リーンを繰り返させて触媒の早期活性化を図るこ
とができると共に、燃料供給量が増量補正されるリッチ
気筒の出力(実膨張比)を低下させて、前記リーン気筒
の出力に近づけ、以って出力段差を抑制することができ
るので、リーン側の気筒の排気弁開弁時期を遅らせて実
膨張比を高め、燃料供給量が増量補正されるリッチ側の
気筒の出力に近づけさせて出力段差を抑制するようにし
た場合に比べ、積極的に排気中の未燃成分を増大させる
ことができ、また、排気温度をより一層高めることがで
きるので触媒の早期活性化効果をより一層高めることが
できる。
【0037】請求項3に記載の発明によれば、点火時期
を遅角させることで気筒間の出力段差を更に抑制できる
と共に、排気温度を一層高めることができるようになる
ので、上記気筒燃料供給量補正手段による空燃比制御に
よる触媒活性化効果や上記排気弁開弁時期制御手段によ
る排気弁の開弁時期の変更制御による触媒活性化効果と
相俟って、触媒の早期活性化効果をより一層高めること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成を示すブロック図。
【図2】本発明における第1の実施形態の全体構成図。
【図3】同上実施形態におけるコントロールユニット7
が行なう燃料噴射量設定制御、点火時期設定制御及びカ
ム(排気弁開閉特性)選択切換制御を説明するためのフ
ローチャート。
【図4】同上実施形態におけるリッチ気筒及びリーン気
筒における空燃比の特性,排気カムの選択状況等を説明
するタイムチャート。
【図5】同上実施形態におけるリッチ気筒とリーン気筒
の空燃比の差に対する冷機始動から触媒活性化までに要
する時間の差を示すタイムチャート。
【図6】同上実施形態における排気カム16bのプロフ
ィール及び吸・排気弁のリフト特性を説明する図。
【図7】同上実施形態におけるktwR、ktwLを設
定するためのマップの一例を示す図。
【図8】同上実施形態におけるadvtwR、advt
wLを設定するためのマップの一例を示す図。
【図9】(a)は、従来装置のインジェクション(燃料
噴射弁)の駆動タイミングを示すタイムチャート。
(b)は、従来装置のインジェクタ駆動指令を示すタイ
ムチャート。(c)は、従来装置の触媒上流付近のO2
濃度を示すタイムチャート。
【符号の説明】
2 エアフローメータ 3 スロットル弁 4 スロットル開度センサ 5 水温センサ 6 クランク角度センサ 7 コントロールユニット 11 インジェクタ(燃料噴射弁) 16 排気側カム 16a カム(通常時用) 16b カム(排気弁早開きカム) 17 排気弁 19 O2 センサ 20 点火プラグ 21 機関 22 1番気筒
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F02P 5/15 F02P 5/15 B

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】機関の排気を浄化する排気浄化触媒を備え
    た内燃機関の制御装置において、 機関の運転状態を検出する運転状態検出手段と、 前記検出された運転状態に応じた燃料供給量を設定する
    燃料供給量設定手段と、 機関冷機時は、気筒吸入混合気の空燃比が所定空燃比に
    対してリッチ側に設定される気筒とリーン側に設定され
    る気筒とを有するように、前記設定された燃料供給量を
    気筒間で補正する気筒燃料供給量補正手段と、 前記気筒燃料供給量補正手段による燃料供給量の補正が
    行なわれる際に、気筒間の出力差を抑制するように、気
    筒間で排気弁の開弁時期を変更制御する排気弁開弁時期
    制御手段と、 を含んで構成したことを特徴とする内燃機関の制御装
    置。
  2. 【請求項2】前記排気弁開弁時期制御手段が、前記リッ
    チ側に設定される気筒の排気弁の開弁時期を、前記リー
    ン側に設定される気筒の排気弁の開弁時期に対して、早
    めるように制御することを特徴とする請求項1に記載の
    内燃機関の制御装置。
  3. 【請求項3】前記気筒燃料供給量補正手段による燃料供
    給量の補正が行なわれ、前記排気弁開弁時期制御手段に
    よる排気弁の開弁時期の変更制御が行なわれる際に、運
    転状態に応じて設定される基本点火時期を所定量遅角さ
    せる点火時期遅角制御手段を含んで構成したことを特徴
    とする請求項1又は請求項2に記載の内燃機関の制御装
    置。
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