JPH0782966B2 - 電解コンデンサ駆動用電解液 - Google Patents

電解コンデンサ駆動用電解液

Info

Publication number
JPH0782966B2
JPH0782966B2 JP2108246A JP10824690A JPH0782966B2 JP H0782966 B2 JPH0782966 B2 JP H0782966B2 JP 2108246 A JP2108246 A JP 2108246A JP 10824690 A JP10824690 A JP 10824690A JP H0782966 B2 JPH0782966 B2 JP H0782966B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acid
electrolytic solution
electrolytic
capacitor
present
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2108246A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH046816A (ja
Inventor
昭 中山
光一 萩原
Original Assignee
信英通信工業株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 信英通信工業株式会社 filed Critical 信英通信工業株式会社
Priority to JP2108246A priority Critical patent/JPH0782966B2/ja
Publication of JPH046816A publication Critical patent/JPH046816A/ja
Publication of JPH0782966B2 publication Critical patent/JPH0782966B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electric Double-Layer Capacitors Or The Like (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は電解コンデンサ駆動用電解液(以下、電解液と
略す)に係り、特にアルミニウム電解コンデンサの高温
負荷特性を改善する電解液に関する。
(従来の技術) 従来、中高圧電解コンデンサの電解液としてはエチレン
グリコールにホウ酸あるいはホウ酸アンモニウムを溶解
したものが使用されてきた。このホウ酸系電解液は火花
電圧は高くできるものの、比抵抗が高いため損失が大き
く、また高温負荷特性も劣っていた。
最近ではこれらの欠点を改良するため、有機カルボン酸
あるいはその塩を主溶質としたものが種々提案されてい
る。
(発明が解決しようとする課題) ホウ酸系電解液においてはホウ酸濃度を増すことにより
火花電圧を高くすることができるが、それは同時に、比
抵抗と粘度をも上昇させることになるので、特性的に問
題があった。また、エチレングリコール中に多量のホウ
酸が存在すると100℃以上のような高温においてエステ
ル化反応が生じ、多量の水を発生させる。これによっ
て、コンデンサ内の電極箔の劣化や内圧上昇を招き高温
でのコンデンサの安定性を欠く原因となっていた。
有機酸系の電解液としては、アジピン酸や安息香酸等を
使用したものが知られているが火花発生電圧が低いため
400V以上のような高圧に使用することはできなかった。
また、本出願人による特公昭55−1699号公報では溶質と
してアゼライン酸のアンモニア水を使用した例を示した
が、高温での劣化が大きく、高温安定性が十分ではなか
った。また、この例においては、高い火花電圧を確保す
るために容質量をある程度少なくせざるをえないが、そ
うするとコンデンサとしての耐腐食性が低下するという
問題点もあった。
特公昭60−13293号公報においては、溶質としてブチル
オクタン二酸またはその塩を用いる例が開示されている
が、ブチルオクタン二酸はアルミニウム電極箔と反応し
錯体を形成するために高温寿命試験において容量変化率
が大きいという欠点があった。
本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであり、
高い火花発生電圧を維持したまま低い比抵抗を実現し、
高温長時間での安定した特性を発揮できる電解液を提供
することを目的とする。
(課題を解決するための手段) 上記目的による本発明では、エチレングリコールを主体
とした有機溶媒に、ホウ酸もしくはアゼライン酸、アジ
ピン酸、安息香酸またはそれらの塩の中から選ばれた少
なくとも1種類の化合物、および1−メチルアゼライン
酸またはその塩を溶解したことを特徴とする。
(作用) 1−メチルアゼライン酸はそれを単体で溶質に用いる
と、火花発生電圧と比抵抗はほぼ満足できるものの、コ
ンデンサにしたとき初期の漏れ電流が大きいとか寿命試
験での容量変化率が大きいといった問題点がある。
そこで、ホウ酸または有機カルボン酸あるいはそれらの
塩の中から選ばれた少なくとも1種類以上の化合物を1
−メチルアゼライン酸と共に溶質にすることにより、火
花電圧を高く維持したまま溶質量の割合を多くできるの
で、特に高圧においては比抵抗の低い電解液を提供でき
る。
また、中圧高圧ともにコンデンサの初期特性や高温負荷
特性も改良できる。
(実施例) 以下、実施例に基づいて本発明を詳細に説明する。
第1表に本発明による電解液の組成と比抵抗、火花発生
電圧を示した。従来例1はホウ酸系電解液であり、火花
電圧は高いが、比抵抗が極端に高いので、問題がある。
従来例2はアゼライン酸系であるがやはり比抵抗が高
い。従来例3は安息香酸であるが、火花電圧が不十分で
ある。従来例4の1−6デカンジカルボン酸系では比抵
抗、火花電圧ともに十分であるが、後で述べるようにコ
ンデンサ特性が劣る。これらに対し、本発明の実施例1
〜4は低比抵抗と高火花電圧を実現できる。比較例1は
1−メチルアゼライン酸アンモニウムを単独で溶質した
ものである。
次に第1表に示した電解液を使用して400V150μFのコ
ンデンサを試作した。第2表はその初期特性を示したも
のである。本発明による実施例1〜4は従来例および比
較例と比べてTanδおよび漏れ電流をともに低く抑える
ことができた。
試作した400V150μFのコンデンサについて105℃1000時
間の負荷試験を行った結果を第3表に示した。容量変化
率、Tanδ変化率、漏れ電流および外観変化のいずれの
特性においても従来例または比較例よりも良好であっ
た。
また、第4表には本発明の別の実施例による電解液の組
成、比抵抗および火花発生電圧を示した。第4表は配合
する薬品の種類を固定してアゼライン酸アンモニウムと
1−メチルアゼライン酸アンモニウムの量を変化させた
例である。これらの例においては、火花発生電圧には顕
著な差はみられなかった。
第4表に示した電解液を使用して250V100μFのコンデ
ンサを試作し、初期特性を第5表に示した。初期特性に
ついては、本発明の実施例4〜6は従来例2とほぼ同じ
特性であるが、比較例2よりはTanδが低く、漏れ電流
は非常に良好である。
試作した250V100μFのコンデンサについて105℃1000時
間の負荷試験を行った結果を第6表に示す。本発明にお
ける実施例は従来例2と比較するとTanδ変化率が良好
であり、また外観も良好であった。また比較例2と比較
して容量変化率と漏れ電流が良好であった。
1−メチルアゼライン酸またはその塩の添加量は1wt%
未満では効果が不足であり、30wt%を超えると低温特性
が不安定となってくるので、1〜30wt%が好ましく、そ
のうちでも2〜20wt%が特に好ましい。
(発明の効果) 本発明に係る電解液を使用することにより、高温寿命試
験において、Tanδ変化や漏れ電流が小さく、特性の安
定した電解コンデンサを提供することができる。
以上、本発明の好適な実施例について種々述べて来た
が、本発明は上述の実施例に限定されるのではなく、発
明の精神を逸脱しない範囲で多くの改変を施し得るのは
もちろんである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エチレングリコールを主体とした有機溶媒
    に、ホウ酸もしくはアゼライン酸、アジピン酸、安息香
    酸またはそれらの塩の中から選ばれた少なくとも1種類
    の化合物、および1−メチルアゼライン酸またはその塩
    を溶解したことを特徴とする電解コンデンサ駆動用電解
    液。
JP2108246A 1990-04-24 1990-04-24 電解コンデンサ駆動用電解液 Expired - Lifetime JPH0782966B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2108246A JPH0782966B2 (ja) 1990-04-24 1990-04-24 電解コンデンサ駆動用電解液

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2108246A JPH0782966B2 (ja) 1990-04-24 1990-04-24 電解コンデンサ駆動用電解液

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH046816A JPH046816A (ja) 1992-01-10
JPH0782966B2 true JPH0782966B2 (ja) 1995-09-06

Family

ID=14479791

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2108246A Expired - Lifetime JPH0782966B2 (ja) 1990-04-24 1990-04-24 電解コンデンサ駆動用電解液

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0782966B2 (ja)

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2815390B2 (ja) * 1989-04-18 1998-10-27 松下電器産業株式会社 電解コンデンサ駆動用電解液

Also Published As

Publication number Publication date
JPH046816A (ja) 1992-01-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3254981B2 (ja) 電解コンデンサ用電解液
JPH0782966B2 (ja) 電解コンデンサ駆動用電解液
JP4154037B2 (ja) 電解コンデンサの駆動用電解液
JP2921363B2 (ja) 電解コンデンサ用電解液
JP3078171B2 (ja) 電解コンデンサの駆動用電解液
JP3499639B2 (ja) 電解コンデンサの駆動用電解液
JP4226123B2 (ja) アルミニウム電解コンデンサ駆動用電解液
JP3749913B2 (ja) 電解コンデンサ駆動用電解液
JP2529300B2 (ja) 電解コンデンサ駆動用電解液
JP3254983B2 (ja) 電解コンデンサ用電解液
JP3172204B2 (ja) 電解コンデンサの駆動用電解液
JPS62254415A (ja) 電解コンデンサ用電解液
JP3799442B2 (ja) 電解コンデンサの駆動用電解液
JPH0770444B2 (ja) 電解コンデンサ駆動用電解液
JPS61184810A (ja) 電解コンデンサ用電解液
JP3214865B2 (ja) 電解コンデンサの駆動用電解液
JP4699649B2 (ja) 電解コンデンサの駆動用電解液
JPH04171913A (ja) 電解コンデンサ駆動用電解液およびこれを用いた電解コンデンサ
JP3487911B2 (ja) 電解コンデンサの駆動用電解液
JP2002270472A (ja) 電解コンデンサ用電解液及び電解コンデンサ
JP3075789B2 (ja) 電解コンデンサ用電解液
JP4430217B2 (ja) アルミニウム電解コンデンサ駆動用電解液
JPH0817147B2 (ja) 電解コンデンサ駆動用電解液
JP4612248B2 (ja) 電解コンデンサの駆動用電解液
JPH0378773B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070906

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100906

Year of fee payment: 15

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100906

Year of fee payment: 15