JP3799442B2 - 電解コンデンサの駆動用電解液 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電解コンデンサの駆動用電解液に関し、特に、電導性を損なうことなく、使用耐電圧を高め、しかも広範囲の使用温度に耐え、高温寿命を著しく改善したアルミ電解コンデンサの駆動用電解液を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、中高圧用アルミ電解コンデンサの駆動用電解液としては、一般に、エチレングリコ−ルを主溶媒に、ほう酸或いはその塩類を加えた電解液、又は、アジピン酸、アゼライン酸及びセバシン酸等の直鎖の有機ジカルボン酸或いはその塩を含む電解液が用いられていた。
然しながら、前者の電解液は、高温に於いて、ほう酸とエチレングリコ−ルとが反応し、ボロジエチレングリコ−ル酸と多量の水を生じる。
この水分が、誘電体であるアルミニウム酸化皮膜を著しく劣化させ、又、高温下に於いて、その蒸気圧が高く、コンデンサにおける防爆弁の膨潤及び外装ケ−スの変形等電気化学的特性の劣化等を引き起こし、高温下特に100℃以上でコンデンサの寿命を短くする原因となっていた。
【0003】
又、後者の電解液は、その溶質である直鎖の有機ジカルボン酸塩の溶媒に対する溶解度が低いために、低温下に於いて結晶が析出し易く、コンデンサの低温特性を劣化させるという欠点を免れ得なかった。
さらに、高温下に於いて、有機ジカルボン酸とエチレングリコ−ルとが反応して、カルボン酸エチレングリコ−ルエステルが一部生成し、比抵抗の悪化により、高温下例えば105℃でのコンデンサの寿命を短くする原因となっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる従来技術の有する欠点を解消できる技術を提供することを目的としたものであって、特に、電導性を損なうことなく、使用耐電圧を高め、しかも、広範囲の使用温度に耐え、高温寿命を著しく改善したアルミ電解コンデンサの駆動用電解液を提供することを目的としたものである。
本発明の前記ならびにそのほかの目的と新規な特徴は、本明細書の全体の記述からもあきらかになるであろう。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、エチレングリコ−ル等に対する溶解性の優れた3−タ−シャリブチルヘキサン二酸及び/又はその塩類をエチレングリコ−ル等の有機極性溶媒に溶解して成る電解液をコンデンサ素子に含浸し、電解コンデンサ用電解液としたところ、このものは、電導性を損なわず、火花発生電圧を高め、製品耐電圧を向上でき、且つ、優れた広範囲温度特性及び高温寿命特性が得られることを見出し、これに基づき、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、有機極性溶媒の1種又は2種以上と3−タ−シャリブチルヘキサン二酸及び/又はその塩類とを必須の構成成分として含有してなり、詳しくは、後に例示されるような極性溶媒にイオノゲンとしての3−タ−シャリブチルヘキサン二酸及び/又はその塩類を溶解してなる電解液に係るものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に使用される3−タ−シャリブチルヘキサン二酸は、次の式1で示される構造式を有する化合物である。
【0007】
【式1】
Figure 0003799442
【0008】
本発明に用いる有機溶媒としては、例えばエチレングリコ−ル、ジエチレングリコ−ル、グリセリンなどの多価アルコ−ル、エチレングリコ−ルモノメチルエ−テル、エチレングリコ−ルモノエチルエ−テルなどのエ−テル化合物、N−メチルホルムアミド、NN−ジメチルホルムアミドなどのアミド類、アセトニトリル、ブチロニトリルなどのニトリル類、又は、γ−ブチロラクトン、バレロラクトンなどの環状エステルなどの1種又は2種以上を使用することができる。
【0009】
本発明に用いる3−タ−シャリブチルヘキサン二酸及び/又はその塩類は、電解質として使用するもので、有機極性溶媒に対する溶解性に優れ、電解コンデンサ駆動用電解液のイオノゲンとして好適で、その塩類の例としては、アンモニウム塩、水素アンモニウム塩、アミン塩または四級アンモニウム塩が挙げられる。
【0010】
当該3−タ−シャリブチルヘキサン二酸及び/又はその塩類の使用量は、1〜25wt%、好ましくは3〜20wt%で、この量以下では本発明所望の目的を達成し難く、又、これ以上でも、同様に本発明の目的を達成し難い。
【0011】
本発明の好ましい実施態様においては、3−タ−シャリブチルヘキサン二酸及び/又はその塩類1〜25Wt%好ましくは3〜20Wt%を有機溶媒99〜75%好ましくは97〜80%に溶解し、電解液とすればよい。その際に、水を含ませてもよい。水を含ませる場合、5%以下とするのが良い。
【0012】
本発明の電解液には、従来この種の電解液に使用される各種電解質などを含ませてもよく、例えば、ほう酸アンモニウムなどの電解質を本発明に係る3−タ−シャリブチルヘキサン二酸及び/又はその塩類と併用してもよい。
【0013】
【実施例】
以下,本発明を実施例及び比較例に基いて説明する。
【0014】
実施例及び比較例
表1の組成に基き電解液を調整した。
本発明の実施例における電解液の組成と比抵抗,火花発生電圧とを具体的に例示し,従来の組成例と比較したものを表1に併せて示した。
更に、表1の組成に基づく電解液を、密封容器に入れ、105℃で熱安定性試験を行い、実施した結果を表2に示した。
又、表1の組成に基づく電解液を、定格電圧400V、容量2.2μFの電解コンデンサ素子に含浸した時のコンデンサの電気特性結果を表3に示した。
【0015】
【表1】
Figure 0003799442
【0016】
【表2】
Figure 0003799442
【0017】
【表3】
Figure 0003799442
【0018】
表2から従来の電解液は、105℃で1000時間後に於いて、電解液の比抵抗値が増大したが、本発明の電解液に於いては、比抵抗値の変化が少なく良好な特性を示した。
表3から従来の電解液を含浸し、電解コンデンサを作成したものは、105℃の温度下で1000時間経過したものは、外観不良又は電気特性値が悪化を招いた。
一方、本発明の電解液を含浸し、電解コンデンサを作成したものは、105 ℃の温度下で1000時間経過したにも拘らず、その電気特性変化が少なく良好な特性を示し、外観不良も皆無であった。
【0019】
以上本発明者によってなされた発明を実施例にもとずき具体的に説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0020】
【発明の効果】
本願において開示される発明のうち代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下記のとおりである。
すなわち、本発明によれば、電導性を損なうことなく、使用耐電圧を高め、しかも、広範囲の使用温度及び寿命特性を著しく改善した電解コンデンサ駆動用電解液を提供することができ、実施例に示すように、本発明の電解液は、105 ℃での比抵抗値の変化が少なく良好な特性を示して いる。
さらに本発明の電解液を含浸し、電解コンデンサを作成したものは、優れた電気特性が得られ、然も105℃の高温下に於いても長期に渡って安定した特性の維持が可能であり、中高圧用電解コンデンサの電気特性の向上の寄与する意義は大変に大きなものがある。

Claims (3)

  1. 3−タ−シャリブチルヘキサン二酸及び/又はその塩類を含有してなることを特徴とする電解コンデンサの駆動用電解液。
  2. 3−タ−シャリブチルヘキサン二酸の塩類が、3−タ−シャリブチルヘキサン二酸のアンモニウム塩又はアミン塩であることを特徴とする、請求項1に記載の電解コンデンサの駆動用電解液。
  3. 3−タ−シャリブチルヘキサン二酸及び/又はその塩類の電解液中の濃度が、1〜25重量%であることを特徴とする、請求項1または2に記載の電解コンデンサの駆動用電解液。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20220127219A1 (en) * 2020-10-23 2022-04-28 Industrial Technology Research Institute Electrolyte and compound for the electrolyte and capacitor

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