JPH0782181A - (フルオロアルケニル)シクロヘキサン誘導体及び液晶組成物 - Google Patents

(フルオロアルケニル)シクロヘキサン誘導体及び液晶組成物

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JPH0782181A
JPH0782181A JP5228718A JP22871893A JPH0782181A JP H0782181 A JPH0782181 A JP H0782181A JP 5228718 A JP5228718 A JP 5228718A JP 22871893 A JP22871893 A JP 22871893A JP H0782181 A JPH0782181 A JP H0782181A
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Haruyoshi Takatsu
晴義 高津
Shinji Ogawa
真治 小川
Tamejirou Hiyama
爲次郎 檜山
Tetsuo Kusumoto
哲生 楠本
Kenichi Sato
健一 佐藤
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 一般式(I) 【化1】 (R1:H又はC1〜12のアルキル、X1及びX2:一
方はH、他方はF、但しX2がFのとき、R1はアルキ
ル、m:0又は1、環A:シクロヘキシレン基又はF置
換されていてもよいフェニル基、Y1及びY2:単結合又
は−CH2CH2−、Z1:F、Cl、CN、CF3、OC
3、OCHF2、C1〜12のアルキル若しくはアルコ
キシ、C3〜12のアルケニル若しくはアルケニルオキ
シ、Z2及びZ3:F又はH)で表わされる化合物及びこ
れを含有する液晶組成物。 【効果】 この化合物は、工業的にも容易に製造でき、
熱、光、水等に対し、化学的に非常に安定である。ま
た、他のネマチック液晶との相溶性にも優れている。し
かも、ネマチック相の上限温度が高く、添加によって液
晶組成物のしきい値電圧を上昇させることもほとんどな
い。従って、駆動温度範囲が広く、低電圧駆動が要求さ
れる各種液晶表示素子、特にアクティブマトリックス駆
動用の液晶材料として非常に有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電気光学的液晶表示材料
として有用な、(フルオロアルケニル)シクロヘキサン
誘導体である新規液晶化合物及びそれを含有する液晶組
成物に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示素子は、時計、電卓をはじめと
して、各種測定機器、自動車用パネル、ワープロ、電子
手帳、プリンター、コンピューター、テレビ等に用いら
れるようになっている。液晶表示方式としては、その代
表的なものにTN(捩れネマチック)型、STN(超捩
れネマチック)型、DS(動的光散乱)型、GH(ゲス
ト・ホスト)型あるいはFLC(強誘電性液晶)等が知
られているが、このうち現在最もよく用いられているの
はTN型及びSTN型である。また駆動方式としても従
来のスタティック駆動からマルチプレックス駆動が一般
的になり、更に単純マトリックス方式、最近ではアクテ
ィブマトリックス方式が実用化されている。これらのう
ち、アクティブマトリックス方式によると、最も高画質
の表示が可能であり、視野角が広く、高精細化、カラー
化が容易で、動画表示も可能であるので、今後の液晶表
示方式の主流になると考えられている。
【0003】このアクティブマトリックス表示方式に用
いられる液晶材料には、通常の液晶表示と同様に、種々
の特性が要求されているが、特に(1)比抵抗が高く、
電圧の保持率に優れること、(2)しきい値電圧
(Vth)が低いこと、(3)液晶相の温度範囲が広いこ
と等が重要である。
【0004】通常、液晶表示におけるしきい値電圧(V
th)は式(a)
【0005】
【数1】
【0006】(式中、kは比例定数を、Kは弾性定数
を、Δεは誘電率異方性をそれぞれ表わす。)で表わさ
れるが、この式からわかるように、しきい値電圧を低く
するためには、液晶材料の弾性定数を小さくするか、あ
るいは誘電率異方性を大きくする必要がある。
【0007】ところが、誘電率異方性の大きい液晶化合
物は極性が大きいので、このような化合物を用いて、高
い比抵抗値や高い電圧保持率を得ることはかなり困難で
ある。そのため、こうした目的には弾性定数の小さい液
晶材料が必要である。
【0008】しかしながら、弾性定数の小さい2環性の
化合物は、それを添加することによって、液晶組成物の
液晶相の上限温度を大幅に低下させてしまうものがほと
んどである。
【0009】一方、液晶組成物の温度範囲を特に高温域
に広げるためには、3環性あるいは4環性の液晶相の上
限温度の高い化合物を添加する必要がある。しかしなが
ら、このように上限温度の高い化合物は弾性定数の大き
いものが多く、添加するとしきい値電圧を大きく上昇さ
せる傾向があった。そのため、誘電率異方性があまり大
きくなく、液晶相の温度範囲が高温域まで広く、且つし
きい値電圧が低い液晶組成物を得ることはかなり困難で
あった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、以上の目的に応じ、液晶相の上限温度がよ
り高く、且つ誘電率異方性があまり大きくないにもかか
わらず、添加により、しきい値電圧をほとんど上昇させ
ない化合物を提供し、またその化合物を含有し、液晶相
の温度範囲が高温域まで広く、しきい値電圧が低く、且
つ誘電率異方性があまり大きくない液晶組成物を提供す
ることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、一般式(I)
【0012】
【化2】
【0013】(式中、R1は水素原子又は炭素原子数1
〜12のアルキル基を表わすが、好ましくは水素原子又
は炭素原子数1〜5の直鎖状アルキル基を表わし、特に
水素原子が好ましい。X1及びX2のうち、一方は水素原
子を表わし、他方はフッ素原子を表わすが、好ましくは
1はフッ素原子を、X2は水素原子を表わす。但し、X
2がフッ素原子である場合、R1は炭素原子数1〜12の
アルキル基を表わす。mは0又は1を表わし、好ましく
はm=1である。環Aは1,4−シクロヘキシレン基又
はフッ素原子により置換されていてもよい1,4−フェ
ニレン基を表わすが、好ましくは1,4−シクロヘキシ
レン基を表わす。Y1及びY2はそれぞれ独立的に、単結
合又は−CH2CH2−を表わすが、好ましくはY1は単
結合を表わし、特にY1及びY2が共に単結合であること
が好ましい。Z1はフッ素原子、塩素原子、シアノ基、
トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、ジフ
ルオロメトキシ基、炭素原子数1〜12のアルキル基、
炭素原子数1〜12のアルコキシル基、炭素原子数3〜
12のアルケニル基又は炭素原子数3〜12のアルケニ
ルオキシ基を表わすが、好ましくはフッ素原子、塩素原
子、トリフルオロメトキシ基を表わし、特にフッ素原子
が好ましい。Z2及びZ3はそれぞれ独立的に、フッ素原
子又は水素原子を表わし、シクロヘキサン環の2つの置
換基はトランス配置である。)で表わされる(フルオロ
アルケニル)シクロヘキサン誘導体を提供する。
【0014】また、R1がアルキル基である場合、シク
ロヘキサン環とR1の配置が、トランスあるいはシス配
置のものが存在するが、トランス配置のものが液晶性に
優れているので好ましい。
【0015】本発明の一般式(I)で表わされる化合物
は、例えば、以下のようにして製造することができる。
【0016】
【化3】
【0017】(式中、R1、Y1、m、環A、Y2、Z1
2及びZ3は一般式(I)におけると同じ意味を表わ
す。) 対応する一般式(II)の1−アルケニルシクロヘキサ
ン誘導体を、N−ヨードこはく酸イミド(NIS)及び
弗化水素−ピリジンと反応させることにより、一般式
(IIIa)の(1−フルオロ−2−ヨードアルキル)
シクロヘキサン誘導体及び一般式(IIIb)の(2−
フルオロ−1−ヨードアルキル)シクロヘキサン誘導体
を得る。
【0018】ここで、R1が水素原子である場合は、主
として一般式(IIIa)の化合物が得られるが、R1
がアルキル基である場合は、一般式(IIIa)と(I
IIb)の化合物がほぼ半量ずつ得られる。ただし、こ
れらは通常の精製方法により分離が可能であり、あるい
は分離せず混合物の状態で使用することも可能である。
【0019】この一般式(IIIa)及び(IIIb)
の化合物を、1,8−ジアザビシクロ−[5,4,0]
−7−ウンデセン(DBU)等の塩基と反応させること
により、一般式(Ia)の(1−フルオロアルケニル)
シクロヘキサン誘導体及び一般式(Ib)の(2−フル
オロアルケニル)シクロヘキサン誘導体を得ることがで
きる。
【0020】一般式(I)において、R1がアルキル基
である場合、末端アルケニル基がトランス配置である一
般式(II)の化合物からは、一般式(I)のフルオロ
アルケニル基において、R1とシクロヘキサン環がシス
配置の化合物が得られ、シス配置の一般式(II)の化
合物からはトランス配置の一般式(I)の化合物が得ら
れる。前述のように、一般式(I)のフルオロアルケニ
ル基におけるR1とシクロヘキサン環はトランス配置が
好ましいので、原料として用いる一般式(II)の化合
物はシス体が好ましい。
【0021】斯くして製造される一般式(I)で表わさ
れる化合物の代表例を第1表に掲げる。
【0022】
【表1】
【0023】(表中、Crは結晶相を、Nはネマチック
相を、Iは等方性液体相をそれぞれ表わす。) 第1表から、一般式(I)で表わされる化合物はネマチ
ック相の上限温度がかなり高いので、汎用の母体液晶に
添加することにより、その液晶相を高温域に拡大するこ
とも可能である。
【0024】後述の実施例にも示したように、本発明の
一般式(I)で表わされる化合物は、他のネマチック液
晶化合物との混合物の状態で、特にTN型あるいはST
N型といった電界効果型表示セルの材料として使用する
ことができ、アクティブマトリックス駆動用液晶材料の
構成成分として特に適している。
【0025】このように、本発明の一般式(I)で表わ
される化合物と混合して使用することのできるネマチッ
ク液晶化合物の好ましい代表例としては、例えば、4−
置換安息香酸4−置換フェニルエステル、4−置換シク
ロヘキサンカルボン酸4−置換フェニルエステル、4−
置換シクロヘキサンカルボン酸4’−置換ビフェニリル
エステル、4−(4−置換シクロヘキサンカルボニルオ
キシ)安息香酸4−置換フェニルエステル、4−(4−
置換シクロヘキシル)安息香酸4−置換フェニルエステ
ル、4−(4−置換シクロヘキシル)安息香酸4−置換
シクロヘキシルエステル、4,4’−置換ビフェニル、
1−(4−置換フェニル)−4−置換シクロヘキサン、
4,4”−置換ターフェニル、1−(4’−置換ビフェ
ニリル)−4−置換シクロヘキサン、1−(4−置換シ
クロヘキシル)−4−(4−置換フェニル)シクロヘキ
サン、2−(4−置換フェニル)−5−置換ピリミジ
ン、2−(4’−置換ビフェニリル)−5−置換ピリミ
ジンなどを挙げることができる。
【0026】また、特にアクティブマトリックス用とし
ては、4,4’−置換ビフェニル、1−(4−置換フェ
ニル)−4−置換シクロヘキサン、4,4”−置換ター
フェニル、1−(4’−置換ビフェニリル)−4−置換
シクロヘキサン、1−(4−置換シクロヘキシル)−4
−(4−置換フェニル)シクロヘキサンなどが好まし
い。
【0027】本発明の一般式(I)の化合物の効果は、
例えば、以下の例からも明らかである。現在、ネマチッ
ク液晶材料として汎用されている母体液晶(A)
【0028】
【化4】
【0029】(式中、シクロヘキサン環はトランス配置
を表わし、「%」は「重量%」を意味する。)は54.
5℃以下でネマチック相を示し、誘電率異方性(Δε)
は+6.7であり、これを用いて作製したTNセルのし
きい値電圧(Vth)は1.60Vであった。
【0030】この母体液晶(A)80重量%及び第1表
中の(No.1)の化合物20重量%からなる液晶組成
物(M−1)を調製した。この(M−1)のネマチック
相の上限温度は60.1℃と大きく上昇した。また、Δ
εは+5.8とやや小さくなった。次に、この組成物を
用いて同様にしてセルを作製し、Vthを測定したとこ
ろ、ネマチック相の上限温度が高くなり、Δεが小さく
なったにもかかわらず、1.64Vとその上昇はわずか
であった。これは(No.1)の化合物の弾性定数
(K)が比較的小さいことによるものと考えられる。
【0031】以上の結果から、一般式(I)で表わされ
る化合物はネマチック液晶相を示す母体液晶に添加する
ことにより、しきい値電圧をほとんど上昇させることな
く、液晶相の温度範囲を高温域に拡大できることが明ら
かである。
【0032】次に、特にアクティブマトリックス用とし
て好適な母体液晶(B)
【0033】
【化5】
【0034】(式中、シクロヘキサン環はトランス配置
を表わす。)を調製したところ、116.7℃以下でネ
マチック相を示し、誘電率異方性(Δε)は+4.7で
あり、これを用いて作製したTNセルのしきい値電圧
(Vth)は2.43Vである。
【0035】この母体液晶(B)80重量%及び(N
o.1)の化合物20重量%からなる液晶組成物(M−
2)を調製したところ、ネマチック相の上限温度は11
2℃とわずかに低下した。また、Δεは+3.7と非常
に小さくなった。しかしながら、同様にしてVthを測定
したところ、Δεが減少しているにもかかわらず、2.
44Vとほとんど変化がなかった。従って、(No.
1)の化合物は誘電率異方性(Δε)を低く抑えること
ができるので、高い比抵抗と電圧保持率を必要とするア
クティブマトリックス用の液晶材料としても好適である
ことが理解できる。
【0036】
【実施例】以下に本発明の実施例を示し、本発明を更に
説明する。しかしながら、本発明はこれらの実施例に限
定されるものではない。
【0037】なお、相転移温度の測定は温度調節ステー
ジを備えた偏光顕微鏡及び示差走査熱量計(DSC)を
併用して行った。また、化合物の構造は核磁気共鳴スペ
クトル(1H−NMR)、赤外吸収スペクトル(I
R)、質量スペクトル(MS)等により確認した。IR
における(KBr)は錠剤成形による測定を表わす。N
MRにおけるCDCl3は溶媒を表わし、Jはカップリ
ング定数を表わす。sは1重線、dは2重線、tは3重
線、qは4重線、quintetは5重線、mは多重線
を表わす。また、例えばddは2重の2重線を表わす。
MSにおけるM+は親ピークを表わし、( )内はその
ピークの相対強度を表わす。また、組成物における
「%」は「重量%」を意味する。 (実施例1) 3,4−ジフルオロ−1−[トランス−
4−[トランス−4−(1−フルオロエテニル)シクロ
ヘキシル]シクロヘキシル]ベンゼン(No.1の化合
物)の合成 (1−a) 3,4−ジフルオロ−1−[トランス−4
−[トランス−4−(1−フルオロ−2−ヨードエチ
ル)シクロヘキシル]シクロヘキシル]ベンゼンの合成
【0038】
【化6】
【0039】3,4−ジフルオロ−1−[トランス−4
−(トランス−4−エテニルシクロヘキシル)シクロヘ
キシル]ベンゼン8.82g(29mmol)のジクロ
ロメタン(80ml)溶液に、N−ヨードこはく酸イミ
ド(NIS)9.8g(43.5mmol)を加えた
後、0℃で弗化水素−ピリジン溶液2.5mlを加え、
3時間攪拌した。反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶
液と亜硫酸水素ナトリウム水溶液(1/1)300ml
に注ぎ、反応生成物をジクロロメタン60mlで3回抽
出し、抽出液を飽和食塩水50mlで洗浄した後、無水
硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧濃縮した後、得られた
残渣をカラムクロマトグラフィー(Kieselgel
60、ヘキサン/酢酸エチル=80/1)を用いて精
製して、3,4−ジフルオロ−1−[トランス−4−
[トランス−4−(1−フルオロ−2−ヨードエチル)
シクロヘキシル]シクロヘキシル]ベンゼン8.26g
(収率:64%)及び、3,4−ジフルオロ−1−[ト
ランス−4−[トランス−4−(2−フルオロ−1−ヨ
ードエチル)シクロヘキシル]シクロヘキシル]ベンゼ
ン1.12g(収率:9%)を得た。 3,4−ジフルオロ−1−[トランス−4−[トランス
−4−(1−フルオロ−2−ヨードエチル)シクロヘキ
シル]シクロヘキシル]ベンゼン 無色板状晶 相転移温度(℃):Cr87 N105 I IR(KBr):2950,2880,1610,15
20,1450,1280,1120,830,780
cm-1 1 H NMR(CDCl3):δ=0.95〜1.22
(m,8H),1.36(quintet,J=12.
4Hz,2H),1.60〜2.03(m,9H),
2.41(tt,J=12.2and3.5Hz,1
H),3.31(ddd,J=21.7,11.1an
d6.5Hz,1H),3.40(ddd,J=23.
6,11.1and3.9Hz,1H),4.15(d
td,J=47.2,6.4and3.9Hz,1
H),6.89(ddt,J=6.3,4.3and
2.1Hz,1H),6.99(ddd,J=11.
9,7.7and2.1Hz,1H),7.05(d
t,J=10.4and8.4Hz,1H) MS: m/z 450(M+,100),140(5
5),127(62) 元素分析:C20263Iとして 計算値:C,53.34%;H,5.82% 実測値:C,53.11%;H,5.71% 3,4−ジフルオロ−1−[トランス−4−[トランス
−4−(2−フルオロ−1−ヨードエチル)シクロヘキ
シル]シクロヘキシル]ベンゼン 融点 69℃ IR(KBr):2950,2880,1520,12
90,980cm-1 1 H NMR(CDCl3):δ=1.05〜1.30
(m,9H),1.36(quintet,J=12.
2Hz,2H),1.72〜1.94(m,8H),
2.41(tt,J=12.4and3.6Hz,1
H),4.22〜4.31(m,1H),4.59(d
dd,J=47.6,9.6and8.5Hz,1
H),4.65(ddd,J=47.1,9.7and
5.7Hz,1H),6.89(ddt,J=6.3,
4.3and2.1Hz,1H),6.98(ddd,
J=11.9,7.7and2.1Hz,1H),7.
04(dt,J=10.4and8.4Hz,1H) MS: m/z 450(M+,21),323(4
6),127(100) 元素分析:C20263Iとして 計算値:C,53.34%;H,5.82% 実測値:C,53.16%;H,5.71% (1−b) 3,4−ジフルオロ−1−[トランス−4
−[トランス−4−(1−フルオロエテニル)シクロヘ
キシル]シクロヘキシル]ベンゼンの合成
【0040】
【化7】
【0041】上記(1−a)で得られた3,4−ジフル
オロ−1−[トランス−4−[トランス−4−(1−フ
ルオロ−2−ヨードエチル)シクロヘキシル]シクロヘ
キシル]ベンゼン7.07g(15.7mmol)のジ
クロロメタン30ml溶液に、1,8−ジアザビシクロ
[5,4,0]−7−ウンデセン(DBU)11.75
ml(78.5mmol)を加え、8時間加熱還流し
た。反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液100ml
に注ぎ、反応生成物をジクロロメタン30mlで3回抽
出し、抽出液を飽和食塩水30mlで洗浄した後、無水
硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧濃縮した後、得られた
残渣をカラムクロマトグラフィー(Kieselgel
60、ヘキサン/酢酸エチル=80/1)を用いて精
製して、3,4−ジフルオロ−1−[トランス−4−
[トランス−4−(1−フルオロエテニル)シクロヘキ
シル]シクロヘキシル]ベンゼン3.38g(収率:6
7%)を得た。更にエタノールから再結晶させて、精製
物2.26g(収率:53%)を得た。 無色板状晶 相転移温度(℃):Cr60 N101 I IR(KBr):2950,2880,1675,15
20,1285,1220,870cm-1 1 H NMR(CDCl3):δ=1.00〜1.31
(m,8H),1.37(q,J=12.2Hz,2
H),1.58〜2.11(m,9H),2.41(t
t,J=12.1and3.4Hz,1H),4.17
(ddd,J=51.6,2.8and0.8Hz,1
H),4.44(dd,J=18.6and2.8H
z,1H),6.89(ddt,J=6.3,4.3a
nd2.1Hz,1H),6.98(ddd,J=1
1.9,7.8and2.1Hz,1H),7.05
(dt,J=10.4and8.4Hz,1H) MS: m/z 322(M+,37),179(3
3),140(59),127(100),79(4
1),67(53),55(49),41(49) 元素分析:C20253として 計算値:C,74.51%;H,7.82% 実測値:C,74.2% ;H,7.79% (実施例2) 液晶組成物の調製(1) 以下の組成からなる母体液晶(A)
【0042】
【化8】
【0043】(式中、シクロヘキサン環はトランス配置
を表わす。)を調製したところ、54.5℃以下でネマ
チック(N)相を示した。その物性値及びこれを用いて
作製したTNセルのしきい値電圧(Vth)は以下の通り
であった。
【0044】誘電率異方性(Δε) +6.7 屈折率異方性(Δn) 0.092 しきい値電圧(Vth) 1.60V この母体液晶(A)80%及び実施例1の(No.1)
の化合物20%からなる液晶組成物(M−1)を調製し
た。この(M−1)のN相の上限温度(TN-I)及びそ
の物性値は以下の通りであった。
【0045】N相の上限温度(TN-I) 60.1℃ 誘電率異方性(Δε) +5.0 屈折率異方性(Δn) 0.093 しきい値電圧(Vth) 1.64V このように、ネマチック相の上限温度が上昇し、誘電率
異方性は小さくなっているにもかかわらず、しきい値電
圧はさほど上昇していない。前述の式(a)から考え
て、(No.1)の化合物の弾性定数は比較的小さいと
考えられる。 (実施例3) 液晶組成物の調製(2) 特にアクティブマトリックス用として好適な、フッ素系
の母体液晶(B)
【0046】
【化9】
【0047】(式中、シクロヘキサン環はトランス配置
を表わす。)を調製したところ、116.7℃以下でネ
マチック(N)相を示した。その物性値及びこれを用い
て作製したTNセルのしきい値電圧(Vth)は以下の通
りであった。
【0048】誘電率異方性(Δε) +4.7 屈折率異方性(Δn) 0.090 しきい値電圧(Vth) 2.43V この母体液晶(B)80%及び実施例1の(No.1)
の化合物20%からなる液晶組成物(M−2)を調製し
た。この(M−2)のN相の上限温度(TN-I)及びそ
の物性値は以下の通りであった。
【0049】N相の上限温度(TN-I) 112.0℃ 誘電率異方性(Δε) +3.7 屈折率異方性(Δn) 0.089 しきい値電圧(Vth) 2.44V このように、誘電率異方性が小さくなっているにもかか
わらず、そのしきい値電圧はほとんど変化していない。
【0050】この組成物(M−2)の比抵抗は1013Ω
・cm以上と大きく、これを用いて作製したセルの電圧
保持率は98%以上と非常に高かった。以上の結果か
ら、本発明の一般式(I)の化合物は、母体液晶に添加
することにより、そのネマチック相上限温度やそのしき
い値電圧(Vth)をほとんど変化させずに誘電率異方性
を小さくできることが明らかである。 (実施例3) 熱安定性試験 実施例1で得られた(No.1)の化合物をアンプルに
封入し、100℃の定温器内に24時間放置した。放冷
した後、内容物をヘキサンに10%溶解し、その比抵抗
を測定したところ、加熱試験前のサンプルを用いて同様
に測定した比抵抗と全く変化がなかった。また、キャピ
ラリーガスクロマトグラフでその純度を測定したとこ
ろ、不純物は全く生成していなかった。
【0051】
【発明の効果】本発明の一般式(I)で表わされる液晶
化合物は、実施例にも示したように、工業的にも容易に
製造でき、熱、光、水等に対し、化学的に非常に安定で
あり、ネマチック液晶として現在汎用されている母体液
晶との相溶性にも優れている。しかも、ネマチック相の
上限温度が高いうえに、母体液晶に添加しても、得られ
る液晶セルのしきい値電圧(Vth)はほとんど上昇しな
い。従って、液晶相の温度範囲が広く、且つ低電圧駆動
が要求される各種液晶表示素子の材料として用いること
ができる。更に、誘電率異方性があまり大きくないの
で、高い比抵抗と電圧保持率を必要とするアクティブマ
トリックス駆動用の液晶材料として非常に有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09K 19/42 9279−4H // G02F 1/13 500 (72)発明者 檜山 爲次郎 神奈川県相模原市上鶴間4−29−3−101 (72)発明者 楠本 哲生 神奈川県相模原市南台1−9−2−102 (72)発明者 佐藤 健一 神奈川県相模原市上溝35−11

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 (式中、R1は水素原子又は炭素原子数1〜12のアル
    キル基を表わし、X1及びX2のうち、一方は水素原子を
    表わし、他方はフッ素原子を表わすが、X2がフッ素原
    子である場合、R1は炭素原子数1〜12のアルキル基
    を表わし、mは0又は1を表わし、環Aは1,4−シク
    ロヘキシレン基又はフッ素原子により置換されていても
    よい1,4−フェニレン基を表わし、Y1及びY2はそれ
    ぞれ独立的に、単結合又は−CH2CH2−を表わし、Z
    1はフッ素原子、塩素原子、シアノ基、トリフルオロメ
    チル基、トリフルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ
    基、炭素原子数1〜12のアルキル基、炭素原子数1〜
    12のアルコキシル基、炭素原子数3〜12のアルケニ
    ル基又は炭素原子数3〜12のアルケニルオキシ基を表
    わし、Z2及びZ3はそれぞれ独立的に、フッ素原子又は
    水素原子を表わし、シクロヘキサン環の2つの置換基は
    トランス配置である。)で表わされる化合物。
  2. 【請求項2】 一般式(I)において、R1が水素原子
    を表わし、X1がフッ素原子を表わし、X2が水素原子を
    表わす請求項1記載の化合物。
  3. 【請求項3】 一般式(I)において、mが1を表わ
    し、環Aが1,4−シクロヘキシレン基を表わし、Y1
    及びY2が共に単結合を表わし、Z1及びZ2が共にフッ
    素原子を表わし、Z3が水素原子を表わす請求項2記載
    の化合物。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の一般式(I)で表わされ
    る化合物を含有する液晶組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO1998008791A1 (en) * 1996-08-26 1998-03-05 Chisso Corporation Fluorovinyl derivative compound, liquid crystal composition, and liquid crystal display device

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JPH0912501A (ja) * 1995-06-26 1997-01-14 Dainippon Ink & Chem Inc 4−フルオロ−3−トリフルオロメトキシベンゼン誘導体
WO1998008791A1 (en) * 1996-08-26 1998-03-05 Chisso Corporation Fluorovinyl derivative compound, liquid crystal composition, and liquid crystal display device
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