JPH0782144A - 抗アレルギー剤 - Google Patents

抗アレルギー剤

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JPH0782144A
JPH0782144A JP5247351A JP24735193A JPH0782144A JP H0782144 A JPH0782144 A JP H0782144A JP 5247351 A JP5247351 A JP 5247351A JP 24735193 A JP24735193 A JP 24735193A JP H0782144 A JPH0782144 A JP H0782144A
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JP
Japan
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residue
antiallergic agent
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represented
compound
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JP5247351A
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Atsunori Okada
篤典 岡田
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Fuji Sangyo Co Ltd
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Fuji Sangyo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 一般式(I)又は一般式(II)で表されるジ
スルフィド化合物を有効成分として含有する抗アレルギ
ー剤。 (式中、R,Rは互いに異なるものであり、飽和脂
肪族基、不飽和脂肪族基、アリール基、ヘテロ環を含む
化合物の残基、アミノ基を含む化合物の残基、アミノ酸
類の残基、アダマンタン類の残基、ペプチド類の残基、
置換基を持ったアミノアルキル基、置換基を持ったアル
キルエーテル類の残基及び置換基を持ったアルキルスル
フィド類の残基を示し、Xはモノオキシド又はジオキシ
ドである。但し、一般式(II)にあっては、RとR
とが同一の基であってもよい。) 【効果】 一般式(I)又は一般式(II)の化合物は、
化学伝達物質の遊離を抑制する作用があり、副作用の問
題がなく、根本的な治療薬として気管支喘息、アトピー
性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、口
内炎、皮膚掻痒症、蕁麻疹などのアレルギー性疾患の治
療に優れた効果を発揮する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、抗アレルギー剤に関
し、詳しくは気管支喘息(アレルギー性喘息),アトピ
ー性皮膚炎,アレルギー性鼻炎(花粉症などを含む),
アレルギー性結膜炎,口内炎,皮膚掻痒症,蕁麻疹など
のアレルギー性疾患の治療に優れた効果を発揮する抗ア
レルギー剤に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】アレル
ギー性疾患は、体内に侵入した抗原により、感作マスト
細胞,好塩基球などが刺激を受け、脱顆粒を伴って、種
々の化学伝達物質が遊離され、炎症を引き起こすことに
よるものである。
【0003】従来、アレルギー性疾患の治療には、ヒス
タミンに拮抗する抗ヒスタミン剤,抗炎症作用の強いス
テロイド剤,化学伝達物質遊離抑制剤などの抗アレルギ
ー剤が使用されてきた。しかしながら、抗ヒスタミン剤
は対症療法的なものであり、根本治療には結びつかず、
1-blocker 禁忌の患者には使用できないなどの問題が
あった。また、ステロイド剤は強い抗炎症作用を有し、
有効性も高いけれども副作用の問題があり、他の薬剤で
の治療が困難な場合に限って使用されてきた。一方、化
学伝達物質遊離抑制剤は抗ヒスタミン剤より有効性が高
いと言われているが、即効性に欠けたり、中枢抑制作用
などの副作用を有するものもあり、必ずしも満足できる
ものではない。
【0004】本発明は、化学伝達物質の遊離を抑制する
抗アレルギー剤に関するものであるが、その有効成分は
従来抗アレルギー剤としては全く知られていなかった新
しい構造を有し、アレルギー性疾患に対して優れた効果
を発揮する抗アレルギー剤を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、各種の植
物抽出エキスの抗アレルギー作用について、後述するよ
うな酵素法を用いて研究を行ってきたが、アリウム属,
十字花属などの一部の植物などに抗アレルギー作用があ
ることを確認した。
【0006】さらに、これらの植物抽出エキス中の有効
成分を分離、同定する研究を行ってきたが、下記の一般
式で表されるジスルフィド化合物
【0007】
【化15】
【0008】
【化16】
【0009】が抗アレルギー作用を有していることが判
明した。本発明はこの知見に基づいて完成されたもので
ある。すなわち、本発明は一般式(I)
【0010】
【化17】
【0011】(式中、R1,R2 は互いに異なるものであ
り、飽和脂肪族基,不飽和脂肪族基,アリール基,ヘテ
ロ環を含む化合物の残基,アミノ基を含む化合物の残
基,アミノ酸類の残基,アダマンタン類の残基,ペプチ
ド類の残基,置換基を持ったアミノアルキル基,置換基
を持ったアルキルエーテル類の残基及び置換基を持った
アルキルスルフィド類の残基を示す。)又は一般式(I
I)
【0012】
【化18】
【0013】(式中、R1,R2 は同一であってもよく、
異なるものであってもよく、飽和脂肪族基,不飽和脂肪
族基,アリール基,ヘテロ環を含む化合物の残基,アミ
ノ基を含む化合物の残基,アミノ酸類の残基,アダマン
タン類の残基,ペプチド類の残基,置換基を持ったアミ
ノアルキル基,置換基を持ったアルキルエーテル類の残
基及び置換基を持ったアルキルスルフィド類の残基を示
し、Xはモノオキシド(O)又はジオキシド(O2 )で
ある。)で表されるジスルフィド化合物を有効成分とし
て含有する抗アレルギー剤を提供するものである。
【0014】本発明で用いる化合物は、基本骨格として
ジスルフィド結合(−S−S−)を有することが必須条
件であり、例えばスルフィド結合(−S−),スルホキ
シド結合
【0015】
【化19】
【0016】を基本骨格とする化合物では、本発明の効
果は得られない。また、一般式(I)で表されるジスル
フィド化合物の場合は、置換基R1,R2 は非対称(R1
≠R2)であることが必要である。
【0017】抗アレルギー作用の判定法として、ラット
好塩基球白血病細胞から、抗原抗体反応により遊離する
酵素β−hexosaminidaseを指標とした抗アレルギー作用
評価法を用いて各種結合型の被験物質及び現在抗アレル
ギー剤として広く使用されているトラニラストについて
試験を行った結果を後記第1表及び第2表に示した。
【0018】表より明らかなように、一般式(I)の非
対称ジスルフィド化合物,一般式(II)の酸素の入った
ジスルフィド化合物及びトラニラストにβ−hexosamini
dase遊離抑制作用が認められ、特に前2者にはトラニラ
ストよりも強い作用が認められた。しかし、スルフィド
類,スルホキシド類や対称型のジスルフィド化合物には
β−hexosaminidase遊離抑制作用が認められなかった。
【0019】次に、本発明に用いる上記化合物について
説明する。一般式(I)および(II)で表される化合物に
おける置換基R1,R2 の具体例を示すと以下のものがあ
る。飽和脂肪族基(分枝してもよく、nは1〜15であ
る。)としては
【0020】
【化20】
【0021】があり、不飽和脂肪族基(分枝してもよ
く、nは2〜15である。)としては
【0022】
【化21】
【0023】があり、アリール基(nは0〜2であ
る。)としては
【0024】
【化22】
【0025】がある。また、ヘテロ環を含む化合物の残
基としては次のようなものがある(なお、置換位置は限
定されず、nは1〜2である。)。
【0026】
【化23】
【0027】
【化24】
【0028】
【化25】
【0029】
【化26】
【0030】
【化27】
【0031】
【化28】
【0032】
【化29】
【0033】
【化30】
【0034】
【化31】
【0035】
【化32】
【0036】
【化33】
【0037】
【化34】
【0038】
【化35】
【0039】
【化36】
【0040】
【化37】
【0041】
【化38】
【0042】
【化39】
【0043】
【化40】
【0044】
【化41】
【0045】
【化42】
【0046】
【化43】
【0047】アミノ基を含む化合物の残基としては
【0048】
【化44】 があり、アミノ酸類の残基(nは1〜2である。)とし
ては
【0049】
【化45】
【0050】
【化46】
【0051】があり、アダマンタン類の残基としては
【0052】
【化47】
【0053】があり、ペプチド類の残基(nは1〜2で
ある。)としては
【0054】
【化48】
【0055】
【化49】
【0056】がある。オキシド類の残基(nは1〜2で
ある。)としては
【0057】
【化50】
【0058】があり、スルフィド類の残基(nは1〜2
である。)としては
【0059】
【化51】
【0060】がある。なお、上記置換基においてR3,R
4 は同一もしくは異なるもので、水素原子, ハロゲン原
子,水酸基,アルキル基, アリル基, アミノ基,ニトロ
基,カルボキシル基,アシル基およびアリール基(フェ
ニル基,トリル基,キシリル基,ビフェニリル基,ナフ
チル基等)を示し、またR3 とR4 が一緒になって環を
形成してもよい。R5 は水素原子, アセチル基,ベンゾ
イル基,トルオイル基,メトキシカルボニル基を示し、
6
【0061】
【化52】
【0062】を示し、R7 はアルキル基, アリル基, ア
リール基を示す。
【0063】本発明に用いるジスルフィド化合物は、前
記したように、アリウム属,十字花属などの植物等から
抽出することにより得られるが、公知の方法で合成する
こともできる。このジスルフィド化合物は、マスト細
胞,好塩基球などからの化学伝達物質の遊離を抑制する
作用を有している。なお、化学伝達物質の遊離抑制効果
の判定は、以下に示す試験法によった。
【0064】ラット好塩基球細胞(RBL−2H3)を
MEMにFCSを加えた培地で培養し、増殖、浮遊した
細胞を実験に供した。RBL−2H3を3×105cells
/well となるようにプラスチックプレートに播き、CO
2 インキュベーター中で24時間培養を行った。培養終
了後、培地を吸引除去し、Releasing medium (RM:1
17mM NaCl, 5.4mM KCl, 2.0mM CaCl2, 0.8mM MgSO4,
5.6mM D-glucose, 25mM HEPES 及びBSA 1mg/ml含む溶
液、pH7.7)500μlで洗浄した。次いで、0.5μg/ml
マウス抗DNP IgE抗体溶液250μl/well加え、
37℃で30分間インキュベーションした後、IgE抗
体溶液を吸引除去し、500μlのRMで洗浄した。
【0065】次いで、DNP−BSA5μg,被検物質
溶液10μlをRMで1mlとした溶液を300μl/we
ll加え、37℃で1時間インキュベーションした後、細
胞外液100μlを取り出し、残液を吸引除去し、50
0μlのRMで洗浄した。しかる後、0.2%Triton X-1
00を300μl/well加え、20分後に細胞溶解液(細胞
内液)100μlを取り出した。このようにして取り出
した細胞外液及び細胞内液中の化学伝達物質として酵素
β−hexosaminidaseを指標として本酵素活性を測定し
た。すなわち、基質としてp-Nitrophenyl-2-acetamide-
2-deoxy-β-D-glucopyranoside溶液400μlを加え、
37℃で30分間インキュベーションを行った後、反応
停止液1mlを加えて生成したp-Nitrophenol を405
nmで測定し、β−hexosaminidaseのNet %release を
次式により求めた。
【0066】
【数1】
【0067】上記式中、Aは細胞外液中のβ−hexosami
nidase量を、Bは細胞内液中のβ−hexosaminidase量
を、Cは対照細胞外液中のβ−hexosaminidase量を示
す。
【0068】本発明の抗アレルギー剤は、ジスルフィド
化合物を有効成分として含有するものであるが、必要に
応じて常用の溶解剤,乳化剤,安定剤,包接剤,賦形
剤,増量剤などの添加剤を適宜配合することができる。
また、抗アレルギー剤の使用方法としては、経口剤,外
用剤,注射剤,吸入剤,点鼻・点眼剤などがあり、これ
ら使用方法に応じて錠剤,液剤,注射剤,軟膏,クリー
ム,ローション,エアゾール剤,座剤等の所望の剤型に
することができる。
【0069】
【実施例】以下に、実施例により本発明を詳しく説明す
る。 実験例 本発明に用いるジスルフィド化合物の例として、S−ア
リルメルカプトL−システインをラットに投与し、ヒス
タミン代謝に及ぼす影響を調べた。実験は、20匹の5
週令ラットを4群に分け、生理食塩水に溶解させた該S
−アリルメルカプトL−システインを各々体重当たり無
投与群,85μg/kg投与群,850μg/kg投与
群及び8.5mg/kg投与群とし、1日1回、2週間経
口投与した。2週間後、ラットを断頭採血し、胃と肺を
摘出したのち、血漿,胃及び肺組織中のヒスタミン濃度
を高速液体クロマトグラフィーポストカラム法(OPA
法)により測定した。結果を図1に示す。なお、図中A
は肺,Bは胃,Cは血漿中のヒスタミン濃度を示し、a
は対照(無投与群),bは85μg/kg投与群,cは
850μg/kg投与群及びdは8.5mg/kg投与群
をそれぞれ示す。
【0070】図から明らかなように、胃組織中でS−ア
リルメルカプトL−システイン投与群の全ヒスタミン含
量が濃度依存的に有意に低下した。このことから、S−
アリルメルカプトL−システインがヒスタミン代謝に関
与していることは明らかであり、ヒスタミンの生成が抑
制される可能性があることを証明している。
【0071】製造例1 ジアリルジスルフィド1.46gを氷酢酸8.5mlに溶解
したのち、30%過酸化水素1.2mlを溶解し、30分
間室温にて放置した。これに50%水酸化カリウム5m
lを加え、さらにメタノール5mlを加えた。次いで、
これをヘキサンで洗浄し、残存するジアリルジスルフィ
ドを除去した後、エーテル抽出を行った。さらに、エー
テルを留去して粗アリシンを得た。これを下記の条件で
カラムクロマトグラフィーを行い、HPLC分析で95
〜99%のフラクションのみを集め、エーテルで抽出し
た。この抽出物に冷空気を吹き付けてエーテルを除去
し、純度98%のアリシン(前記
【化3】で表される化合物)約0.4gを得た。
【0072】カラムクロマトグラフィーの条件 ゲル: Sephadex LH20 溶媒: 0.1%蟻酸を含む60%メタノール溶液 流速: 1.3ml/min モニター波長: 280nm HPLC分析条件 カラム: ODSカラム 溶媒: アセトニトリル:水:メタノール=50:4
9:1 流速: 1.0ml/min モニター波長: 254nm
【0073】製造例2 製造例1に記載の方法で得たアリシン0.3gに水10m
lを加え、油分が完全に溶けるまでエタノールを加えた
後、炭酸水素ナトリウムにてpHを6.0に調整した。次
いで、これにL−システイン塩酸塩0.3gを加えたとこ
ろ、直ちにS−アリルメルカプトL−システインの結晶
が析出した。これを濾取して粗結晶を得た。この粗結晶
を希塩酸に溶解し、エーテル数mlを添加して不純物を
エーテル層に移したのち、このエーテル層を捨てた。次
に、希アンモニア水でpHを6.0に調整したところ、結
晶が析出してきた。これを濾取してS−アリルメルカプ
トL−システインの結晶(前記
【化4】で表される化合物)約0.2gを得た。
【0074】製造例3 製造例1に記載の方法で得たアリシン0.3gに水10m
lを加え、油分が完全に溶けるまでエタノールを加えた
後、炭酸水素ナトリウムにてpHを6.0に調整した。次
いで、これにグルタチオン0.6gを加え、S−アリルメ
ルカプトグルタチオンの粗結晶を得た。この粗結晶を製
造例2と同様にして精製してS−アリルメルカプトグル
タチオンの結晶(前記
【化5】で表される化合物)約0.3gを得た。
【0075】製造例4 p−クロロベンジルメルカプタン1.6gとチオ尿素0.9
g(20%過剰)とをエタノール20mlと10%塩酸
30mlの溶液に溶解したのち、30%過酸化水素10
mlを冷却下に加えて2時間攪拌した。反応混合物を減
圧下に濃縮して粗製のp−クロロベンジルチオイソチオ
ウレア塩酸塩を得た。一方、2−アミノ−4−メルカプ
トエチルチアゾール1.6gをエタノール20mlに溶か
し、これに上記で得たp−クロロベンジルチオイソチオ
ウレア塩酸塩を加えて3時間室温で攪拌した。反応終了
後、減圧下に溶媒を留去して粗製のp−クロロベンジル
2−アミノ−4−チアゾリルエチルジスルフィド(前記
【化6】で表される化合物)を得た。これを希メタノー
ルから再結晶して純品2.2gを得た。
【0076】製造例5 5−ジメチルアミノメチル−2−ブロモメチルフラン2.
2gを80%エタノール20mlに溶解し、これにチオ
硫酸ナトリウム(Na2S2O3・5H2O) 2.5gを水10mlに
溶かしたものを加え、90℃で3時間加熱、還流させ
た。反応生成物を冷却後、減圧下に溶媒を留去して粗製
のブンテ塩を得た。一方、メルカプトエチニルグリシン
1.4gを50%エタノール20mlに溶解し、これに前
記ブンテ塩を加えて室温で3時間攪拌した。反応終了
後、減圧下に溶媒を留去したのち、数mlのベンゼンを
加えて冷却し放置すると、5−ジメチルアミノメチル−
2−フラニルメチルグリシルアミノエチルジスルフィド
(前記
【化7】で表される化合物)の結晶が得られた。さら
に、ベンゼンから再結晶させて純品2.0gを得た。
【0077】製造例6 5−メチル−4−ブロモエチルイミダゾール1.9gを8
0%エタノール50mlに溶解し、これにチオ硫酸ナト
リウム(Na2S2O3・5H2O) 2.5gを水5mlに溶かしたも
のを加えた。この混合物を90℃で3時間加熱、還流さ
せた後、反応生成物を冷却し、減圧下に溶媒を留去して
粗製のブンテ塩を得た。これを50%エタノール20m
lに溶解した。一方、ベンジルメルカプタン1.24gを
エタノール20mlに溶解し、これに上記のブンテ塩溶
液を加えて60℃で加熱し、3時間攪拌しながら反応さ
せた。反応終了後、減圧下に溶媒を留去したのち、残留
物を酢酸エチル50mlに溶解し、これに水を加えて数
回洗浄した。酢酸エチルを脱水乾燥した後、減圧蒸留に
より飴状物を得た。これに10%エタノールを加えて冷
却し放置すると、ベンジル−5−メチル−4−イミダゾ
リルエチルジスルフィド(前記
【化8】で表される化合物)の結晶1.8gが得られた。
【0078】製造例7 ベンジルメルカプタン1.24gとチオ尿素0.9gとをエ
タノール20mlと10%塩酸30mlよりなる溶液に
溶解し、これに30%過酸化水素10mlを冷却下に加
えて2時間攪拌した。反応混合物を減圧下に濃縮して粗
製のベンジルチオイソチオウレア塩酸塩を得た。これを
水30mlに溶解し、冷却下にアセチルメルカプタン0.
76gを4%炭酸カリウム水溶液に溶解したものを加
え、攪拌した。反応終了後、析出した結晶を濾取し、リ
グロインから再結晶してアセチルベンジルジスルフィド
(前記
【化9】で表される化合物)の結晶1.5gを得た。
【0079】製造例8 プロパンチオール0.76gとチオ尿素0.9gとをエタノ
ール20mlと10%塩酸30mlよりなる溶液に溶解
し、これに30%過酸化水素10mlを冷却下に加えて
2時間攪拌した。反応混合物を減圧下に濃縮して粗製の
プロピルチオイソチオウレア塩酸塩を得た。これを水1
0mlに溶解したのち、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液
を加え、析出した油滴をエーテル20mlで2回抽出し
た。このエーテル溶液をチオサリチル酸1.3gをエーテ
ル30mlに溶解した溶液と混合し、室温で30分間攪
拌した。析出した結晶を濾取し、希メタノールから再結
晶してS−プロピルチオチオサリチル酸(前記
【化10】で表される化合物)1.7gを得た。
【0080】製造例9 4−tert−ブチルベンジルメルカプタン1.8gとチオ尿
素0.9gとをエタノール20mlと10%塩酸30ml
よりなる溶液に溶解し、これに30%過酸化水素10m
lを冷却下に加えて2時間攪拌した。反応混合物を減圧
下に濃縮して粗製の4−tert−ブチルベンジルチオイソ
チオウレア塩酸塩を得た。これと2−メルカプトベンゾ
イミダゾール1.4gとをメタノール30mlに溶解して
おき、これに炭酸水素ナトリウム1.2gを水に溶かした
ものを加え、30分間激しく攪拌した。析出した結晶を
濾取し、希エタノールから再結晶して2−ベンゾイミダ
ゾリル4−tert−ブチルベンジルジスルフィド(前記
【化11】で表される化合物)の結晶2.5gを得た。
【0081】製造例10 プロパンチオール0.76gとチオ尿素0.9gとをエタノ
ール20mlと10%塩酸30mlよりなる溶液に溶解
し、これに30%過酸化水素10mlを冷却下に加えて
2時間攪拌した。反応混合物を減圧下に濃縮して粗製の
プロピルチオイソチオウレア塩酸塩を得た。これと2−
メルカプトベンゾチアゾール1.67gとをメタノール3
0mlに溶解しておき、これに炭酸水素ナトリウム1.0
gを水に溶かしたものを加え、30分間激しく攪拌し
た。析出した結晶を濾取し、希エタノールから再結晶し
て2−ベンゾチアゾリルプロピルジスルフィド(前記
【化12】で表される化合物)の結晶1.9gを得た。
【0082】製造例11 1%アンモニア水20mlに6−メルカプトプリン0.8
5gを溶解し、これにS−β−(4−クロロフェニル)
エチルチオイソチオウレア塩酸塩1.4gをメタノール1
0mlに溶解した液を加え、室温で攪拌した。析出した
結晶を濾取し、希エタノールから再結晶して6−〔β−
(4−クロロフェニル)エチルジチオ〕プリン(前記
【化13】で表される化合物)の結晶1.1gを得た。
【0083】製造例12 3−メルカプトメチル−4−ヒドロキシメチル−5−ヒ
ドロキシ−6−メチルピリジン塩酸塩0.5gとS−n−
ブチルチオイソチオウレア塩酸塩0.54gとを25%メ
タノール20mlに溶解し、これに炭酸水素ナトリウム
0.42gを加えて室温で30分間攪拌した。析出した結
晶を濾取し、50%メタノールから再結晶して3−n−
ブチルジチオメチル−4−ヒドロキシメチル−5−ヒド
ロキシ−6−メチルピリジン(前記
【化14】で表される化合物)の結晶0.45gを得た。
【0084】実施例1 上記製造例1〜12で得たジスルフィド化合物について
前記β−hexosaminidase遊離抑制効果判定法により、β
−hexosaminidase遊離抑制効果を調べた。その結果を第
1表及び第2表に示す。
【0085】
【表1】
【0086】
【表2】
【0087】
【発明の効果】本発明によれば、気管支喘息,アトピー
性皮膚炎,アレルギー性鼻炎,アレルギー性結膜炎,口
内炎,皮膚掻痒症,蕁麻疹などのアレルギー性疾患の治
療に優れた効果を発揮する抗アレルギー剤が提供され
る。この抗アレルギー剤は、化学伝達物質の遊離を抑制
する作用があり、副作用の問題がなく、根本的な治療薬
として有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 マウスでの血漿,胃及び肺組織中のヒスタミ
ン濃度をOPA法により測定したグラフである。
【符号の説明】
A:肺中のヒスタミン濃度 B:胃中のヒスタミン濃度 C:血漿中のヒスタミン濃度 a:対照(無投与群) b:85μg/kg投与群 c:850μg/kg投与群 d:8.5mg/kg投与群
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/415 ABM 9454−4C 31/425 ACF 9454−4C 31/44 9454−4C 31/52 9454−4C // C07D 213/66 233/64 103 235/28 Z 249/08 277/36 277/40 307/52 473/38

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 (式中、R1,R2 は互いに異なるものであり、飽和脂肪
    族基,不飽和脂肪族基,アリール基,ヘテロ環を含む化
    合物の残基,アミノ基を含む化合物の残基,アミノ酸類
    の残基,アダマンタン類の残基,ペプチド類の残基,置
    換基を持ったアミノアルキル基,置換基を持ったアルキ
    ルエーテル類の残基及び置換基を持ったアルキルスルフ
    ィド類の残基を示す。)又は一般式(II) 【化2】 (式中、R1,R2 は同一であってもよく、異なるもので
    あってもよく、飽和脂肪族基,不飽和脂肪族基,アリー
    ル基,ヘテロ環を含む化合物の残基,アミノ基を含む化
    合物の残基,アミノ酸類の残基,アダマンタン類の残
    基,ペプチド類の残基,置換基を持ったアミノアルキル
    基,置換基を持ったアルキルエーテル類の残基及び置換
    基を持ったアルキルスルフィド類の残基を示し、Xはモ
    ノオキシド又はジオキシドである。)で表されるジスル
    フィド化合物を有効成分として含有する抗アレルギー
    剤。
  2. 【請求項2】 ジスルフィド化合物が、 【化3】 である請求項1記載の抗アレルギー剤。
  3. 【請求項3】 ジスルフィド化合物が、 【化4】 である請求項1記載の抗アレルギー剤。
  4. 【請求項4】 ジスルフィド化合物が、 【化5】 である請求項1記載の抗アレルギー剤。
  5. 【請求項5】 ジスルフィド化合物が、 【化6】 である請求項1記載の抗アレルギー剤。
  6. 【請求項6】 ジスルフィド化合物が、 【化7】 である請求項1記載の抗アレルギー剤。
  7. 【請求項7】 ジスルフィド化合物が、 【化8】 である請求項1記載の抗アレルギー剤。
  8. 【請求項8】 ジスルフィド化合物が、 【化9】 である請求項1記載の抗アレルギー剤。
  9. 【請求項9】 ジスルフィド化合物が、 【化10】 である請求項1記載の抗アレルギー剤。
  10. 【請求項10】 ジスルフィド化合物が、 【化11】 である請求項1記載の抗アレルギー剤。
  11. 【請求項11】 ジスルフィド化合物が、 【化12】 である請求項1記載の抗アレルギー剤。
  12. 【請求項12】 ジスルフィド化合物が、 【化13】 である請求項1記載の抗アレルギー剤。
  13. 【請求項13】 ジスルフィド化合物が、 【化14】 である請求項1記載の抗アレルギー剤。
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CN102961478A (zh) * 2012-11-28 2013-03-13 广东药学院 一种抗炎抗过敏组合物及其制备方法
JP2019520351A (ja) * 2016-07-08 2019-07-18 キム,ウォンジュ 毒虫解毒剤組成物
CZ308144B6 (cs) * 2014-05-09 2020-01-22 Fakultní nemocnice Hradec Králové Způsob přípravy S-allylthioglutathionu, popřípadě ve směsi s S-allyldithioglutathionem, směs S-allylthioglutathionu s S-allyldithioglutathionem a S-allyldithioglutathion

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