JPH0781210A - インクジェット記録用シート - Google Patents
インクジェット記録用シートInfo
- Publication number
- JPH0781210A JPH0781210A JP5230509A JP23050993A JPH0781210A JP H0781210 A JPH0781210 A JP H0781210A JP 5230509 A JP5230509 A JP 5230509A JP 23050993 A JP23050993 A JP 23050993A JP H0781210 A JPH0781210 A JP H0781210A
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- JP
- Japan
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- ink
- recording layer
- smectite clay
- recording
- ink jet
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Abstract
(57)【要約】
【目的】インクジェット記録用シートであり、特にＯＨ
Ｐ用等の光透過性記録媒体に適したインクジェット記録
用シートを提供する。 【構成】支持体上に、スメクタイト粘土を含有する水系
組成物より形成された記録層を設けてなるインクジェッ
ト記録用シート。
Ｐ用等の光透過性記録媒体に適したインクジェット記録
用シートを提供する。 【構成】支持体上に、スメクタイト粘土を含有する水系
組成物より形成された記録層を設けてなるインクジェッ
ト記録用シート。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明はインクジェット記録用シ
ートに関し、特にオーバーヘッドプロジェクター用等の
光透過性記録媒体に適したインクジェット記録用シート
に関するものである。
ートに関し、特にオーバーヘッドプロジェクター用等の
光透過性記録媒体に適したインクジェット記録用シート
に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】インクジェット記録方式は、インクの微
小液滴を飛翔させ、記録媒体に付着させ、記録を行うも
のであり、記録パターンの融通性が大きく、多色化が容
易であることから、ハードコピー装置として急速に普及
してきている。インクジェット記録方式に用いられるイ
ンクは通常、バインダー、染料、溶媒、添加剤等を水に
溶解したものである。このためインクジェット記録方式
によるプリンターで記録を行う場合、記録用シートは吸
水性を有する必要があり、一般に水溶性高分子や吸水性
顔料を主成分とする記録層を設けた紙が用いられてい
る。
小液滴を飛翔させ、記録媒体に付着させ、記録を行うも
のであり、記録パターンの融通性が大きく、多色化が容
易であることから、ハードコピー装置として急速に普及
してきている。インクジェット記録方式に用いられるイ
ンクは通常、バインダー、染料、溶媒、添加剤等を水に
溶解したものである。このためインクジェット記録方式
によるプリンターで記録を行う場合、記録用シートは吸
水性を有する必要があり、一般に水溶性高分子や吸水性
顔料を主成分とする記録層を設けた紙が用いられてい
る。
【０００３】一方、光透過性記録媒体は、オーバーヘッ
ドプロジェクター（以後、ＯＨＰと称す）用として会
議、学会、説明会、講演等に広く利用され、さらに看
板、ショウウィンドウ用等の記録媒体としての需要も多
い。従来ＯＨＰ用等の光透過性記録媒体は、主に電子複
写方式（ＰＰＣ）により作成されているが、カラー化の
目的には記録画像の鮮明さに優れたインクジェット記録
方式が注目されてきている。しかしながら、ＯＨＰ用等
に用いられる透明記録媒体は、ポリエチレンテレフタレ
ート等のプラスチックフィルムよりなり、吸水性がない
ため、インクジェット記録用のインクを吸収せず、イン
クが流れてしまい鮮明な画像が得られない。さらに、イ
ンクが容易に乾燥せず、擦れや重ね合わせにより記録が
汚れたり、貼り着いたりしてしまうといった難点を有し
ていた。
ドプロジェクター（以後、ＯＨＰと称す）用として会
議、学会、説明会、講演等に広く利用され、さらに看
板、ショウウィンドウ用等の記録媒体としての需要も多
い。従来ＯＨＰ用等の光透過性記録媒体は、主に電子複
写方式（ＰＰＣ）により作成されているが、カラー化の
目的には記録画像の鮮明さに優れたインクジェット記録
方式が注目されてきている。しかしながら、ＯＨＰ用等
に用いられる透明記録媒体は、ポリエチレンテレフタレ
ート等のプラスチックフィルムよりなり、吸水性がない
ため、インクジェット記録用のインクを吸収せず、イン
クが流れてしまい鮮明な画像が得られない。さらに、イ
ンクが容易に乾燥せず、擦れや重ね合わせにより記録が
汚れたり、貼り着いたりしてしまうといった難点を有し
ていた。
【０００４】そのため、インク吸収性を持たせるため
に、例えば特開昭６１−３２７８８号に示される様に、
プラスチックフィルム上にでんぷん、水溶性セルロース
誘導体、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン
等の水溶性高分子による記録層を設けることが提案され
ている。しかしながら上記の方法によっても、インク吸
収性、インク乾燥性、画像の鮮明さのバランスに優れた
ものはいまだに得られていない。さらに、高湿下でのべ
たつきやカールも難点となっている。
に、例えば特開昭６１−３２７８８号に示される様に、
プラスチックフィルム上にでんぷん、水溶性セルロース
誘導体、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン
等の水溶性高分子による記録層を設けることが提案され
ている。しかしながら上記の方法によっても、インク吸
収性、インク乾燥性、画像の鮮明さのバランスに優れた
ものはいまだに得られていない。さらに、高湿下でのべ
たつきやカールも難点となっている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】上記の事情に基いて、
本発明者等は記録画像の鮮明さ、インク吸収性およびイ
ンク乾燥性に優れ、高湿下でも記録層のべたつきやカー
ルが少ないインクジェット記録用シートについて、鋭意
検討を重ねてきた。その結果、記録層中に特定の粘土を
配合することにより、上記の難点がことごとく解消さ
れ、かつ透明性に優れるため、とりわけＯＨＰ用等の光
透過性記録媒体として好適なインクジェット記録用シー
トを提供するものである。
本発明者等は記録画像の鮮明さ、インク吸収性およびイ
ンク乾燥性に優れ、高湿下でも記録層のべたつきやカー
ルが少ないインクジェット記録用シートについて、鋭意
検討を重ねてきた。その結果、記録層中に特定の粘土を
配合することにより、上記の難点がことごとく解消さ
れ、かつ透明性に優れるため、とりわけＯＨＰ用等の光
透過性記録媒体として好適なインクジェット記録用シー
トを提供するものである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明は、支持体上に、
スメクタイト粘土を含有する水系組成物より形成された
記録層を設けたことを特徴とするインクジェット記録用
シートである。
スメクタイト粘土を含有する水系組成物より形成された
記録層を設けたことを特徴とするインクジェット記録用
シートである。
【０００７】
【作用】前述したように、本発明者等は、インクジェッ
ト記録シートとして記録画像の鮮明さ、インク吸収性お
よびインク乾燥性に優れ、しかも記録層の透明性に優れ
ている記録層用の材料を種々検討した。その結果、例え
ばポリビニルピロリドン（以下ＰＶＰと称す）を用いた
場合、インク吸収性はある程度優れているが、画像濃度
が低く画像の鮮明さが不十分であることが分かった。こ
の原因として、記録媒体に付着したインクの微小液滴
（ドット）が十分に広がらないことが挙げられる。さら
に、記録部のべたつきが長時間残る等の問題点のあるこ
とが分かった。また、例えばポリビニルアルコール（以
下ＰＶＡと称す）を用いた場合もインク吸収性はある程
度優れているが、インク量の比較的少ない単色の記録部
においては、ドットが十分に広がっており、画像濃度の
高い鮮明な画像が得られるが、混色部等のインク量が多
い部分においてはインクが流れ、不鮮明な画像になり易
いことも分かった。
ト記録シートとして記録画像の鮮明さ、インク吸収性お
よびインク乾燥性に優れ、しかも記録層の透明性に優れ
ている記録層用の材料を種々検討した。その結果、例え
ばポリビニルピロリドン（以下ＰＶＰと称す）を用いた
場合、インク吸収性はある程度優れているが、画像濃度
が低く画像の鮮明さが不十分であることが分かった。こ
の原因として、記録媒体に付着したインクの微小液滴
（ドット）が十分に広がらないことが挙げられる。さら
に、記録部のべたつきが長時間残る等の問題点のあるこ
とが分かった。また、例えばポリビニルアルコール（以
下ＰＶＡと称す）を用いた場合もインク吸収性はある程
度優れているが、インク量の比較的少ない単色の記録部
においては、ドットが十分に広がっており、画像濃度の
高い鮮明な画像が得られるが、混色部等のインク量が多
い部分においてはインクが流れ、不鮮明な画像になり易
いことも分かった。
【０００８】上記の如き検討を種々重ねた結果、本発明
では支持体上にスメクタイト粘土を含有する記録層を設
けることにより、所望とする優れた効果が得られること
を初めて見出したのである。この場合のスメクタイト粘
土とは、三層構造の結晶からなっており、層間には水分
子をもった種々のイオンが入るため、膨張格子となり積
層は不規則である。そして化学的には、以下の如き成分
を主成分として含有するものを例示できる。
では支持体上にスメクタイト粘土を含有する記録層を設
けることにより、所望とする優れた効果が得られること
を初めて見出したのである。この場合のスメクタイト粘
土とは、三層構造の結晶からなっており、層間には水分
子をもった種々のイオンが入るため、膨張格子となり積
層は不規則である。そして化学的には、以下の如き成分
を主成分として含有するものを例示できる。
【０００９】１ モンモリロナイト X0.33(Al1.67Mg
0.33)Si4O10(OH)2・nH2O ２ バイデライト X0.33(Al2)(Al0.33Si3.67)O
10(OH)2・nH2O ３ ノントロライト X0.33(Fe3+ 2)(Al0.33Si3.67)
O10(OH)2・nH2O ４ サポナイト X0.33(Mg3)(Al0.33Si3.67)O
10(OH)2・nH2O ５ 鉄サポナイト X0.33(Mg,Fe)3(Al0.33S
i3.67)O10(OH)2 ・nH2O ６ ヘクトライト X0.33(Mg2.67Li0.33)Si4O
10(OH)2・nH2O ７ ソーコナイト X0.33(Mg,Zn)3(Al0.33S
i3.67)O10(OH)2 ・nH2O ８ スチプンサイト X0.33/2(Mg2.97)Si4O10(OH)2
・nH2O ９ ヘクタイト X0.33(Mg2.67Li0.33)Si4O
10(OH,F)2・nH2O ＸはＫ，Ｎａ，１／２Ｃａ，１／２Ｍｇ等の金属である
が、市販品にはＮａであるものが多い。
0.33)Si4O10(OH)2・nH2O ２ バイデライト X0.33(Al2)(Al0.33Si3.67)O
10(OH)2・nH2O ３ ノントロライト X0.33(Fe3+ 2)(Al0.33Si3.67)
O10(OH)2・nH2O ４ サポナイト X0.33(Mg3)(Al0.33Si3.67)O
10(OH)2・nH2O ５ 鉄サポナイト X0.33(Mg,Fe)3(Al0.33S
i3.67)O10(OH)2 ・nH2O ６ ヘクトライト X0.33(Mg2.67Li0.33)Si4O
10(OH)2・nH2O ７ ソーコナイト X0.33(Mg,Zn)3(Al0.33S
i3.67)O10(OH)2 ・nH2O ８ スチプンサイト X0.33/2(Mg2.97)Si4O10(OH)2
・nH2O ９ ヘクタイト X0.33(Mg2.67Li0.33)Si4O
10(OH,F)2・nH2O ＸはＫ，Ｎａ，１／２Ｃａ，１／２Ｍｇ等の金属である
が、市販品にはＮａであるものが多い。
【００１０】因みに、市販品としては、商品名：Veegum
（Vanderbilt社製のモンモリナイト）、商品名：スメク
トンSA-1（クニミネ工業社製のサポナイト）、商品名：
ラポナイトRD（Laporte Industries Ltd製のヘクトライ
ト) 、商品名：ラポナイトSおよびラポナイトB （Lapor
te Industries Ltd製のヘクタイト）等を例示できる。
これらのスメクタイト粘土は、淡黄色あるいは白色の微
粉末であり、その大きさはサブミクロン単位で、水中で
膨潤し独特のコロイド構造を作る。例えば、モンモリロ
ナイトは、二つのシリカの間にアルミナ層がサンドイッ
チされた三層構造を一単位とし、このフレークが水を介
して連なっており、水溶液中ではフレーク間の水のた
め、フレークはばらばらとなる。そしてフレーク表面は
プラスイオンとマイナスイオンがあるため、所謂カード
ハウス構造を形成する。
（Vanderbilt社製のモンモリナイト）、商品名：スメク
トンSA-1（クニミネ工業社製のサポナイト）、商品名：
ラポナイトRD（Laporte Industries Ltd製のヘクトライ
ト) 、商品名：ラポナイトSおよびラポナイトB （Lapor
te Industries Ltd製のヘクタイト）等を例示できる。
これらのスメクタイト粘土は、淡黄色あるいは白色の微
粉末であり、その大きさはサブミクロン単位で、水中で
膨潤し独特のコロイド構造を作る。例えば、モンモリロ
ナイトは、二つのシリカの間にアルミナ層がサンドイッ
チされた三層構造を一単位とし、このフレークが水を介
して連なっており、水溶液中ではフレーク間の水のた
め、フレークはばらばらとなる。そしてフレーク表面は
プラスイオンとマイナスイオンがあるため、所謂カード
ハウス構造を形成する。
【００１１】一般に、スメクタイト粘土は水中に分散さ
せると容易にコロイド状分散液、即ち、ゾルを形成する
が、濃度が増すにつれてゲルを形成し易くなり、顕著な
チキソトロピー性を示す。このため、高濃度のスメクタ
イト粘土分散液を調製しがたい場合がある。この場合、
解膠剤を添加すると安定した流動分散液（ゾル）となる
ために好ましい。解膠剤としては、多価リン酸塩、例え
ばヘキサメタリン酸塩、ポリリン酸塩（ピロリン酸ナト
リウム等）が例示される。
せると容易にコロイド状分散液、即ち、ゾルを形成する
が、濃度が増すにつれてゲルを形成し易くなり、顕著な
チキソトロピー性を示す。このため、高濃度のスメクタ
イト粘土分散液を調製しがたい場合がある。この場合、
解膠剤を添加すると安定した流動分散液（ゾル）となる
ために好ましい。解膠剤としては、多価リン酸塩、例え
ばヘキサメタリン酸塩、ポリリン酸塩（ピロリン酸ナト
リウム等）が例示される。
【００１２】本発明における、記録層を形成する水系組
成物には、上記したスメクタイト粘土の他に水系バイン
ダーを配合する。水系バインダーとしては、水溶性また
は水分散性高分子が挙げられる。水溶性高分子として
は、例えばＰＶＰ、ＰＶＡ、各種変性ＰＶＡ、水溶性セ
ルロース誘導体、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ナト
リウム、ポリアクリルアミド、ポリエチレンオキサイ
ド、ポリビニルメチルエーテル、デンプン、カゼイン、
デキストリン、各種カチオン性ポリマー等が挙げられ
る。
成物には、上記したスメクタイト粘土の他に水系バイン
ダーを配合する。水系バインダーとしては、水溶性また
は水分散性高分子が挙げられる。水溶性高分子として
は、例えばＰＶＰ、ＰＶＡ、各種変性ＰＶＡ、水溶性セ
ルロース誘導体、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ナト
リウム、ポリアクリルアミド、ポリエチレンオキサイ
ド、ポリビニルメチルエーテル、デンプン、カゼイン、
デキストリン、各種カチオン性ポリマー等が挙げられ
る。
【００１３】水分散性高分子としては、例えばスチレン
−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重
合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体、ア
クリル酸エステル及びメタクリル酸エステル重合体又は
共重合体、エチレン−酢ビ共重合体等のラテックス又は
エマルジョン、アクリルエマルジョン、ポリエステルエ
マルジョン、ポリウレタンエマルジョン等が挙げられ
る。さらに、水系バインダーとして、水溶性および／ま
たは水分散性の活性エネルギー線硬化型化合物を配合
し、活性エネルギー線を照射することにより耐水性を向
上させることもできる。
−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重
合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体、ア
クリル酸エステル及びメタクリル酸エステル重合体又は
共重合体、エチレン−酢ビ共重合体等のラテックス又は
エマルジョン、アクリルエマルジョン、ポリエステルエ
マルジョン、ポリウレタンエマルジョン等が挙げられ
る。さらに、水系バインダーとして、水溶性および／ま
たは水分散性の活性エネルギー線硬化型化合物を配合
し、活性エネルギー線を照射することにより耐水性を向
上させることもできる。
【００１４】スメクタイト粘土と水系バインダーの配合
割合（重量比率）は、１０：９０〜９０：１０、より好
ましくは２０：８０〜８０：２０である。因みに、スメ
クタイト粘土が１０重量％未満の場合には、インクジェ
ット記録の際の画像の鮮明さやインク吸収性が不十分と
なりやすく、他方９０重量％を越えると記録層の強度や
耐水性が劣る懸念がある。
割合（重量比率）は、１０：９０〜９０：１０、より好
ましくは２０：８０〜８０：２０である。因みに、スメ
クタイト粘土が１０重量％未満の場合には、インクジェ
ット記録の際の画像の鮮明さやインク吸収性が不十分と
なりやすく、他方９０重量％を越えると記録層の強度や
耐水性が劣る懸念がある。
【００１５】なお、本発明における記録層が水性インク
の吸収性および乾燥性に優れる理由は必ずしも明らかで
はないが、スメクタイト粘土表面は前述したように、プ
ラスイオンとマイナスイオンとをもっており、これらが
反発しあって、記録層中に微細な空隙構造を形成するも
のと考えられる。そして、インクジェット記録の際に、
これらの空隙中に、水性インクが取り込まれるために、
インク乾燥性および吸収性に優れるものと推定される。
の吸収性および乾燥性に優れる理由は必ずしも明らかで
はないが、スメクタイト粘土表面は前述したように、プ
ラスイオンとマイナスイオンとをもっており、これらが
反発しあって、記録層中に微細な空隙構造を形成するも
のと考えられる。そして、インクジェット記録の際に、
これらの空隙中に、水性インクが取り込まれるために、
インク乾燥性および吸収性に優れるものと推定される。
【００１６】また、本発明では記録層は透明性に優れる
が、これは前述したようにスメクタイト粘土の大きさが
サブミクロンオーダーのために記録層中での光の乱反射
が少ないためと考えられる。
が、これは前述したようにスメクタイト粘土の大きさが
サブミクロンオーダーのために記録層中での光の乱反射
が少ないためと考えられる。
【００１７】なお、本発明で用いられる支持体は特に限
定されるものではないが、ＯＨＰ用等の光透過性記録媒
体として用いる場合、透明性に優れ、かつ可とう性のプ
ラスチックフィルムが使用される。例えば、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネー
ト、ポリイミド、トリアセテート、ポリエチレン、ポリ
プロピレン等が挙げられる。また、紙や合成紙、白色フ
ィルム等の不透明性基材も使用することができるが、本
発明による記録層は本質的に透明であるために光沢の優
れたインクジェット記録用シートを得ることができる。
なお、紙としては上質紙、中質紙、コート紙、アート
紙、キャストコート紙等が適宜使用できる。
定されるものではないが、ＯＨＰ用等の光透過性記録媒
体として用いる場合、透明性に優れ、かつ可とう性のプ
ラスチックフィルムが使用される。例えば、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネー
ト、ポリイミド、トリアセテート、ポリエチレン、ポリ
プロピレン等が挙げられる。また、紙や合成紙、白色フ
ィルム等の不透明性基材も使用することができるが、本
発明による記録層は本質的に透明であるために光沢の優
れたインクジェット記録用シートを得ることができる。
なお、紙としては上質紙、中質紙、コート紙、アート
紙、キャストコート紙等が適宜使用できる。
【００１８】上記のように、本発明の記録用シートは、
記録層が透明であり、水性インクの吸収性、乾燥性に優
れるために、特に透明支持体を用いた場合は、ＯＨＰ用
等の透明記録媒体として好適に利用できるものである。
さらに、ブロッキング等を改良したりする目的で、（透
明性を必要とする場合は、透明性を阻害しない範囲で）
スメクタイト粘土以外に各種の無機や有機の顔料、具体
的には、シリカ、クレー、タルク、炭酸カルシウム、ケ
イ酸アルミ、合成ゼオライト、アルミナ、酸化亜鉛等、
さらにセルロース粉末、でんぷん粉末等の微粉末を添加
することもできる。また、分散剤、消泡剤、潤滑剤、染
料、蛍光染料、防腐剤等の各種添加剤を加えることもで
きる。
記録層が透明であり、水性インクの吸収性、乾燥性に優
れるために、特に透明支持体を用いた場合は、ＯＨＰ用
等の透明記録媒体として好適に利用できるものである。
さらに、ブロッキング等を改良したりする目的で、（透
明性を必要とする場合は、透明性を阻害しない範囲で）
スメクタイト粘土以外に各種の無機や有機の顔料、具体
的には、シリカ、クレー、タルク、炭酸カルシウム、ケ
イ酸アルミ、合成ゼオライト、アルミナ、酸化亜鉛等、
さらにセルロース粉末、でんぷん粉末等の微粉末を添加
することもできる。また、分散剤、消泡剤、潤滑剤、染
料、蛍光染料、防腐剤等の各種添加剤を加えることもで
きる。
【００１９】上記水系組成物は、基材上に、公知の塗布
手段、例えばバーコーティング法、ブレードコーティン
グ法、エアーナイフコーティング法、グラビアコーティ
ング法等により塗布される。塗布量は、乾燥後重量とし
て１〜５０ｇ／ｍ2 程度が好ましく、さらに好ましくは
３〜２０ｇ／ｍ2 程度がよい。ここで１ｇ／ｍ2 より少
ないとインクの吸収性や乾燥性が不十分となり、５０ｇ
／ｍ2 より多いと、効果が飽和となり不経済である。
手段、例えばバーコーティング法、ブレードコーティン
グ法、エアーナイフコーティング法、グラビアコーティ
ング法等により塗布される。塗布量は、乾燥後重量とし
て１〜５０ｇ／ｍ2 程度が好ましく、さらに好ましくは
３〜２０ｇ／ｍ2 程度がよい。ここで１ｇ／ｍ2 より少
ないとインクの吸収性や乾燥性が不十分となり、５０ｇ
／ｍ2 より多いと、効果が飽和となり不経済である。
【００２０】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明をより具体的に
説明するが、勿論これらに限定されるものではない。
説明するが、勿論これらに限定されるものではない。
【００２１】実施例１ 支持体として、１００μｍの厚さの易接着処理したポリ
エチレンテレフタレートフィルム（商品名；Ａ１１０
０、東洋紡製）を用い、この上に下記の配合の水系組成
物をバーコーティングにより塗抹し８０℃で３分間乾燥
し記録シートを得た。このときの水系組成物の乾燥重量
は６ｇ／ｍ2 であった。 〔水系塗布組成物〕水６３０重量部にピロリン酸ナトリ
ウム５重量部を溶かしたのち、スメクタイト粘土（商品
名：ラポナイトＢ、Laporte Industries Ltd製のヘクタ
イト）７０重量部を加え、十分に攪拌してスメクタイト
粘土の１０％水分散液を得た。これにポリビニルアルコ
ール（商品名；ポバール１０５、クラレ製）１０％水溶
液を３００重量部、及び濡れ剤（商品名；フロラードＦ
Ｃ−１７０Ｃ、３Ｍ製）を０．１重量部を加えて、十分
に攪拌し水系組成物とした。
エチレンテレフタレートフィルム（商品名；Ａ１１０
０、東洋紡製）を用い、この上に下記の配合の水系組成
物をバーコーティングにより塗抹し８０℃で３分間乾燥
し記録シートを得た。このときの水系組成物の乾燥重量
は６ｇ／ｍ2 であった。 〔水系塗布組成物〕水６３０重量部にピロリン酸ナトリ
ウム５重量部を溶かしたのち、スメクタイト粘土（商品
名：ラポナイトＢ、Laporte Industries Ltd製のヘクタ
イト）７０重量部を加え、十分に攪拌してスメクタイト
粘土の１０％水分散液を得た。これにポリビニルアルコ
ール（商品名；ポバール１０５、クラレ製）１０％水溶
液を３００重量部、及び濡れ剤（商品名；フロラードＦ
Ｃ−１７０Ｃ、３Ｍ製）を０．１重量部を加えて、十分
に攪拌し水系組成物とした。
【００２２】実施例２ スメクタイト粘土として、Vanderbilt社製のモンモリナ
イト( 商品名；Veegum）を使用した以外は実施例１と同
様にして記録シートを得た。
イト( 商品名；Veegum）を使用した以外は実施例１と同
様にして記録シートを得た。
【００２３】実施例３ 下記の水系組成物を用いた以外は実施例１と同様にして
記録シートを得た。 〔水系塗布組成物〕水６３０重量部にピロリン酸ナトリ
ウム５重量部を溶かしたのち、スメクタイト粘土（商品
名：ラポナイトＢ、Laporte Industries Ltd製のヘクタ
イト）７０重量部を加え、十分に攪拌してスメクタイト
粘土の１０％水分散液を得た。これに水性ポリエステル
樹脂（商品名；ＰＥ２５、徳山曹達製、２５％濃度）を
１２０重量部、及び濡れ剤（商品名；フロラードＦＣ−
１７０Ｃ、３Ｍ製）を０．１重量部を加えて、十分に攪
拌し水系組成物とした。
記録シートを得た。 〔水系塗布組成物〕水６３０重量部にピロリン酸ナトリ
ウム５重量部を溶かしたのち、スメクタイト粘土（商品
名：ラポナイトＢ、Laporte Industries Ltd製のヘクタ
イト）７０重量部を加え、十分に攪拌してスメクタイト
粘土の１０％水分散液を得た。これに水性ポリエステル
樹脂（商品名；ＰＥ２５、徳山曹達製、２５％濃度）を
１２０重量部、及び濡れ剤（商品名；フロラードＦＣ−
１７０Ｃ、３Ｍ製）を０．１重量部を加えて、十分に攪
拌し水系組成物とした。
【００２４】比較例１ 水性ポリエステル樹脂（商品名；ＰＥ２５、徳山曹達
製、２５％濃度）４００重量部及び濡れ剤（商品名；フ
ロラードＦＣ−１７０Ｃ、３Ｍ製）０．１重量部よりな
る水系組成物を用いた以外は、実施例１と同様にして記
録シートを得た。
製、２５％濃度）４００重量部及び濡れ剤（商品名；フ
ロラードＦＣ−１７０Ｃ、３Ｍ製）０．１重量部よりな
る水系組成物を用いた以外は、実施例１と同様にして記
録シートを得た。
【００２５】比較例２ ポリビニルアルコール（商品名；ポバール１０５、クラ
レ製）の１０％水溶液１０００重量部及び濡れ剤（商品
名；フロラードＦＣ−１７０Ｃ、３Ｍ製）０．１重量部
よりなる水系組成物を用いた以外は、実施例１と同様に
して記録シートを得た。
レ製）の１０％水溶液１０００重量部及び濡れ剤（商品
名；フロラードＦＣ−１７０Ｃ、３Ｍ製）０．１重量部
よりなる水系組成物を用いた以外は、実施例１と同様に
して記録シートを得た。
【００２６】比較例３ ポリビニルピロリドン（商品名；ルビスコールＫ−９
０、ＢＡＳＦ製）の１０％水溶液１０００重量部及び濡
れ剤（商品名；フロラードＦＣ−１７０Ｃ、３Ｍ製）
０．１重量部よりなる水系組成物を用いた以外は、実施
例１と同様にして記録シートを得た。
０、ＢＡＳＦ製）の１０％水溶液１０００重量部及び濡
れ剤（商品名；フロラードＦＣ−１７０Ｃ、３Ｍ製）
０．１重量部よりなる水系組成物を用いた以外は、実施
例１と同様にして記録シートを得た。
【００２７】比較例４ 市販のＰＰＣ用ＯＨＰフィルム（商品名；ＣＡＴ．No.1
35-0015 、内田洋行社製）をそのまま用いた。
35-0015 、内田洋行社製）をそのまま用いた。
【００２８】以上の様にして得られた７種類のインクジ
ェット用記録シートについて、以下の項目の評価を行っ
た。なお、印字はシャープ製インクジェットプリンター
（ＩＯ−７３５Ｘ）を使用し、ブラック、イエロー、シ
アン、マゼンタの４色のインクにより記録画像を形成さ
せた。
ェット用記録シートについて、以下の項目の評価を行っ
た。なお、印字はシャープ製インクジェットプリンター
（ＩＯ−７３５Ｘ）を使用し、ブラック、イエロー、シ
アン、マゼンタの４色のインクにより記録画像を形成さ
せた。
【００２９】〔ドット径〕プリンターの印字像を顕微鏡
で１００倍に拡大して写真撮影し、写真上でドットの直
径を実測した。（単位、ｍｍ）
で１００倍に拡大して写真撮影し、写真上でドットの直
径を実測した。（単位、ｍｍ）
【００３０】〔画質〕インク流れ、画像濃度を目視によ
り判定した。 インク流れ ○ ：インクの滲み、流れがなく画質が鮮明である。 △ ：混色部においてインクの滲み、流れがあり実用上
問題がある。 × ：単色部、混色部ともインクの滲み、流れが著し
い。
り判定した。 インク流れ ○ ：インクの滲み、流れがなく画質が鮮明である。 △ ：混色部においてインクの滲み、流れがあり実用上
問題がある。 × ：単色部、混色部ともインクの滲み、流れが著し
い。
【００３１】 画像濃度 ○ ：画像の濃度が十分濃く鮮明である。 △ ：画像の濃度が薄い、又は不鮮明であり実用上問題
がある。 × ：画像の濃度が非常に薄い。
がある。 × ：画像の濃度が非常に薄い。
【００３２】〔インク吸収性（乾燥性）〕印字後、記録
物を室温で放置し、記録部に指で触れてもインクが付着
しなくなるまでの時間（乾燥時間）を測定した。 ○ ：印字後５分以内に乾燥した。 △ ：印字後３０分以内に乾燥した。 × ：印字後１時間後も乾燥しない。
物を室温で放置し、記録部に指で触れてもインクが付着
しなくなるまでの時間（乾燥時間）を測定した。 ○ ：印字後５分以内に乾燥した。 △ ：印字後３０分以内に乾燥した。 × ：印字後１時間後も乾燥しない。
【００３３】
【表１】
【００３４】
【発明の効果】表１の結果から明らかなように、本発明
の実施例により得られたインクジェット記録用シート
は、画像の鮮明性、インク吸収性、乾燥性に優れたもの
である。さらに本発明による記録層は透明であるため、
ＯＨＰ用シートとして優れた適性を有するものであっ
た。
の実施例により得られたインクジェット記録用シート
は、画像の鮮明性、インク吸収性、乾燥性に優れたもの
である。さらに本発明による記録層は透明であるため、
ＯＨＰ用シートとして優れた適性を有するものであっ
た。
Claims (2)
- 【請求項１】支持体上に、スメクタイト粘土を含有する
水系組成物より形成された記録層を設けたことを特徴と
するインクジェット記録用シート。 - 【請求項２】支持体が透明である請求項１記載のインク
ジェット記録用シート。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5230509A JPH0781210A (ja) | 1993-09-16 | 1993-09-16 | インクジェット記録用シート |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5230509A JPH0781210A (ja) | 1993-09-16 | 1993-09-16 | インクジェット記録用シート |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0781210A true JPH0781210A (ja) | 1995-03-28 |
Family
ID=16908877
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5230509A Pending JPH0781210A (ja) | 1993-09-16 | 1993-09-16 | インクジェット記録用シート |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0781210A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH09314984A (ja) * | 1996-05-27 | 1997-12-09 | Oji Paper Co Ltd | インクジェット記録体 |
| WO1998021048A1 (fr) * | 1996-11-11 | 1998-05-22 | Bando Chemical Industries, Ltd. | Materiau absorbant l'encre aqueuse et film stratifie comportant une couche dudit materiau |
| EP2093073A1 (en) | 2008-02-25 | 2009-08-26 | FUJIFILM Corporation | Inkjet recording medium and method of manufacturing the same |
-
1993
- 1993-09-16 JP JP5230509A patent/JPH0781210A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH09314984A (ja) * | 1996-05-27 | 1997-12-09 | Oji Paper Co Ltd | インクジェット記録体 |
| WO1998021048A1 (fr) * | 1996-11-11 | 1998-05-22 | Bando Chemical Industries, Ltd. | Materiau absorbant l'encre aqueuse et film stratifie comportant une couche dudit materiau |
| US6040035A (en) * | 1996-11-11 | 2000-03-21 | Bando Chemical Industries, Ltd. | Water-color ink absorbing material and laminated film having layer of the absorbing material |
| EP2093073A1 (en) | 2008-02-25 | 2009-08-26 | FUJIFILM Corporation | Inkjet recording medium and method of manufacturing the same |
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