JPH0781057A - インクジェット型印刷装置及びそれを用いた陰極線管の蛍光面の形成方法 - Google Patents

インクジェット型印刷装置及びそれを用いた陰極線管の蛍光面の形成方法

Info

Publication number
JPH0781057A
JPH0781057A JP18924893A JP18924893A JPH0781057A JP H0781057 A JPH0781057 A JP H0781057A JP 18924893 A JP18924893 A JP 18924893A JP 18924893 A JP18924893 A JP 18924893A JP H0781057 A JPH0781057 A JP H0781057A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
intermediate film
orifice
ink
ink jet
forming
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP18924893A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinichi Kodaira
真一 小平
Tsunenari Saito
恒成 斉藤
Katsutoshi Ono
勝利 大野
Masaru Ihara
優 井原
Osamu Dobashi
修 土橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP18924893A priority Critical patent/JPH0781057A/ja
Publication of JPH0781057A publication Critical patent/JPH0781057A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 インクジェット型印刷装置において、インク
ジェットノズルの目詰まりを防止し、メンテナンスを容
易とし、不要なインクだれを防止し、最適な記録ドット
径で安定的に得るために、オリフィスの開口径を変更で
きるようにする。また、陰極線管のパネル内面の形成に
おいて、中間膜を蛍光体層上に選択的に形成する工程を
容易にする。 【構成】 インクIaをオリフィスから画像信号に応じ
て吐出させ、被記録材23に描画するインクジェット型
印刷装置10において、オリフィス形成部材の少なくと
も一部を硬質材料19bと圧電素子20とが一体になっ
た複合部材21から形成する。陰極線管の蛍光面の形成
方法としては、このインクジェット型印刷装置10を使
用して中間膜形成用塗布材料を蛍光体層2R、2G、2
B上に選択的に吐出して中間膜を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、オリフィスの開口径
を変えることのできるインクジェット型印刷装置及びこ
のインクジェット型印刷装置を用いた陰極線管の蛍光面
の形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】カラー受像管として使用される陰極線管
のパネル内面には、一般に図4に示したように、パネル
1上に赤、緑及び青の各色の蛍光体層2がストライプ状
またはドット状に形成され、各蛍光体層2の間にカーボ
ンブラック等からなる光吸収層3が形成され、その上に
メタルバック層4が形成された構造を有している。
【0003】ここで、メタルバック層4は、蛍光体層2
が電子ビームにより励起されて発した蛍光のうち背面に
向かった成分を前方に反射させて画面の輝度を向上させ
るなどのために設けられており、通常、このメタルバッ
ク層4としては電子ビームの透過率が高く、且つ反射率
も高いアルミニウム薄膜が形成される。
【0004】このような機能を担うメタルバック層4は
蛍光体層2上に平滑性高く形成することが重要となる。
そこでパネル内面の形成方法としては、例えば図5に示
したように、パネル1内面にストライプ状に光吸収層3
を形成し(同図a)、各光吸収層3で隔てられた間に各
色の蛍光体層2R、2G、2Bを形成し(同図b)、こ
の光吸収層3及び各蛍光体層2R、2G、2B上に直接
メタルバック層を形成することなく、まず、これらの表
面を平滑化するために中間膜形成用塗布材料を塗布して
中間膜5を形成し(同図c)、その後中間膜5上にメタ
ルバック層4を形成する(同図d)。次いで中間膜5を
焼成により熱分解除去し、光吸収層3及び各色の蛍光体
層2R、2G、2B上にメタルバック層4が形成される
ようにする(同図e)。
【0005】なおこの場合、光吸収層3や各蛍光体層2
R、2G、2Bをストライプ状に形成する方法として
は、通常、光吸収層形成用塗布材料や蛍光体層形成用塗
布材料を全面に塗布する工程を含む所謂スラリー法が用
いられている。例えば、ストライプ状に形成すべき光吸
収層の形成に先立ってパネル上に感光性樹脂層を形成
し、この感光性樹脂層を露光、現像することによりパタ
ーニングし、その上に光吸収層を形成し、次いでリフト
オフすることにより光吸収層をパターニングする。ま
た、ストライプ状に形成すべき蛍光体層自体に感光性を
もたせ、光吸収層を形成したパネル上に蛍光体層形成用
塗布材料を塗布後、露光、現像してパターニングする
(特開昭61−68827号公報等)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ようなパネル内面の形成方法によると、近年、陰極線管
に高い解像度が要求され、各蛍光体層2R、2G、2B
のストライプのピッチが狭まるに従って次のような問題
が生じていた。即ち、各蛍光体層2R、2G、2Bの表
面を平滑化するために十分な量の中間膜形成用塗布材料
を塗布すると、結果的に光吸収層3上を覆う中間膜の量
が多くなり、後に行う中間膜5の焼成時に中間膜5から
多量の分解ガスが発生してメタルバック層4を押上げ、
メタルバック層4に浮きや剥がれを生じさせる。これに
対して、中間膜5の分解ガス量を低減させるために中間
膜形成用塗布材料の塗布量を減らすと、各蛍光体層2
R、2G、2B上を十分に平滑化できず、メタルバック
層4の反射率が低下する。
【0007】そこで、中間膜形成用塗布材料自体に感光
性をもたせ、中間膜形成用塗布材料を塗布後、露光、現
像することにより、中間膜5を各蛍光体層2R、2G、
2B上に選択的に形成するという試みもなされている。
しかしながら、この方法によればアパーチャグリルやシ
ャドウマスクの着脱を要する露光工程や現像工程が必要
となり、作業工程が複雑になるという問題が生じる。
【0008】一方、従来より非接触型の印刷装置とし
て、オリフィスからインクを吐出させて描画するインク
ジェット型印刷装置が知られている。そこで、中間膜5
を各蛍光体層2R、2G、2B上に選択的に形成するた
めに、このインクジェット型印刷装置を使用し、そのオ
リフィスから中間膜形成用塗布材料を各蛍光体層2R、
2G、2B上に選択的に吐出させることも考えられる。
【0009】ここで、インクジェット型印刷装置におい
て文字や画像を精細に描画するためには、一般に記録ド
ット径を小径化することが必要となる。記録ドット径に
影響を及ぼす因子としてはインクの粘度や表面張力等の
インク物性、被記録材の物性、オリフィスの開口径等が
あげられるが、中でもオリフィスの開口径が重要な因子
となる。例えば、一般に、オリフィスを通過したインク
柱が空気中が粒子となるときにその粒子径はオリフィス
径の約1.9倍となり、次いで被記録材に付着するとき
にはさらに約2.9倍となり、最終的に記録ドット径は
オリフィスの開口径の約5.5倍となる。そこで、精細
画像を得えられるように記録ドット径を小さくするため
には、オリフィスの開口径を小径化することが必要とさ
れている。そして、従来のインクジェット型印刷装置に
おいては、通常、開口径の小さいオリフィスを得る方法
として、オリフィス形成部材として硬質セラミックを使
用し、その硬質セラミックに微小径の穴を開けている。
【0010】しかしながら、従来のオリフィス形成部材
は単に硬質セラミックに穴加工を施したものであるた
め、次のような問題を有していおり、実際上陰極線管の
蛍光面の中間膜を形成するための印刷装置としては使用
することができない。
【0011】第1に、オリフィスの開口径が非常に小さ
いため、目詰まりしやすく、また目詰まり時のメンテナ
ンスも難しい。特に、樹脂粒子や無機顔料等を含有する
中間膜形成用塗布材料をオリフィスから吐出させる場合
には、このような目詰まりの問題が顕著となる。
【0012】第2に、オリフィスからインクを吐出させ
るときにインクに含まれている顔料がオリフィス形成部
材に衝突するために、オリフィス形成部材が次第に磨耗
し、オリフィスの開口形状が変形し、所期の記録ドット
径を得ることが困難となる。このオリフィス形成部材の
磨耗の問題も無機顔料等を含有する中間膜形成用塗布材
料をオリフィスから吐出させる場合には重大となる。
【0013】このようにオリフィスの開口径が変動する
場合に所定の記録ドット径を安定的に保持するために
は、その変動の程度に応じてインクの粘度や表面張力等
を調整する必要があるが、このようなインクの調整は繁
雑である。
【0014】第3にオリフィスの先端開口部は常に開い
た状態となっているので、インクの吐出を停止させてい
るときでもオリフィスの先端開口部周辺に付着したイン
クが被記録材にたれ落ち、所謂インクだれが生じる。こ
のため、所定のパターンを正確に描画することが必要な
場合にはインクジェット型印刷装置は使用できない。
【0015】第4に、オリフィスの開口径を所望の大き
さに変更することができないため、記録ドット径も所望
の大きさに変更することができない。そのため、オリフ
ィスの開口径よりも大きい線幅のストライプ状に中間膜
を描画する場合に、その線幅のストライプを一度のオリ
フィスの走査で描画することができず、オリフィスの開
口径により定まる一定の記録ドット径の線幅のパターン
を繰り返し描画するか、あるいは異なる開口径を有する
オリフィスを付け替えなくてはならないという不便さが
生じる。
【0016】この発明は以上のような従来技術の課題を
解決しようとするものであり、陰極線管のパネル内面の
形成に際して、メタルバック層4の反射率が高くなるよ
うに中間膜5を蛍光体層2R、2G、2B上に十分な厚
さで形成してもメタルバック層4に浮きや剥がれが生じ
ないようにするために、中間膜5を蛍光体層2R、2
G、2B上に選択的に形成するにあたり、インクジェッ
ト型印刷装置を使用して簡便な操作で生産性高く中間膜
を形成できるようにすることを目的としており、また、
そのような中間膜の形成に利用できるようなインクジェ
ット型印刷装置を得ることを目的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】この発明者は、インクジ
ェット型印刷装置のオリフィス形成部材に、硬質材料と
圧電素子とを一体にした複合部材を使用すると、オリフ
ィスの開口径を変えることができるので上記の目的に有
効なインクジェット型印刷装置となることを見出し、こ
の発明を完成させるに至った。
【0018】即ち、この発明は、インクをオリフィスか
ら画像信号に応じて吐出させ、被記録材に描画するイン
クジェット型印刷装置において、オリフィス形成部材の
少なくとも一部が、硬質材料と圧電素子とが一体になっ
た複合部材から形成されていることを特徴とするインク
ジェット型印刷装置を提供する。
【0019】また、この発明は、陰極線管のパネル面に
光吸収層及び蛍光体層を形成し、蛍光体層上に中間膜を
形成し、中間膜上にメタルバック層を形成し、その後中
間膜を熱分解除去する陰極線管の蛍光面の形成方法にお
いて、上述のインクジェット型印刷装置を使用して該印
刷装置のオリフィスから中間膜形成用塗布材料を蛍光体
層上に吐出させることにより中間膜を形成することを特
徴とする陰極線管の蛍光面の形成方法を提供する。
【0020】以下、この発明を図面に基づいて詳細に説
明する。
【0021】図1はこの発明のインクジェット型印刷装
置の一態様の全体図であり、図2はその記録ヘッド部の
インクジェットノズルの説明図(同図(a)ノズルのイ
ンク吐出方向の断面説明図、同図(b)ノズルの開口部
側から見た説明図)である。
【0022】図1のインクジェット型印刷装置10は、
ベーステーブル11に、X軸、Y軸、Z軸及びR軸方向
に移動させることができるロボット12が設けられてお
り、このロボット12に、インク吐出用ノズル取付架台
13及びインク吐出用ノズル取付支持部14を介してイ
ンクジェットノズル15が取り付けられている。
【0023】このインクジェットノズル15は、図2に
示したように、ノズル基体16及びインク粒子作製用圧
電素子17を有しており、インク粒子作製用圧電素子1
7にはインク粒子作製用高周波電源18が接続してい
る。このノズル基体16の先端部には、耐磨耗性に優れ
た硬質セラミック等の硬質材料からなる硬質部材19a
が設けられている。インク粒子作製用圧電素子17及び
インク粒子作製用高周波電源18としては、従来のイン
クジェットノズルに使用されているものと同様のものを
使用することができる。また、ロボット12としてもロ
ボットのアームを任意のX、Y、Z位置に動かすことが
できる限り、従来のロボットを使用することができる。
【0024】インクジェットノズル15には、更に、耐
磨耗性に優れた硬質セラミック等の硬質材料からなる硬
質部材19bと開口部調整用圧電素子20とを一体にし
た複合部材21が、そのオリフィスの先端部、即ちイン
クジェットノズルの先端開口部15aで対向するように
一対設けられており、この発明のインクジェット型印刷
装置に特徴的な構成となっている。この開口部調整用圧
電素子20としては、PZ系セラミックスを用いた積層
縦効果型の圧電素子を設けることが好ましい。開口部調
整用圧電素子20には、開口部調整用電源22が接続し
ているが、開口部調整用電源22としては、応答性のよ
いパルス電圧発生型の安定化電源を設けることが好まし
い。
【0025】このインクジェット型印刷装置10におい
て、被記録材23はベーステーブル11上に載置され
る。
【0026】被記録材23へ印刷するときには、被記録
材23上に所定のインクパターンが描けるように、ロボ
ット12が被記録材23上の所定の位置を所定の速度で
動き、インクジェットノズル15がインクを吐出する。
【0027】この場合、インクジェットノズル15にお
いては、印刷用出力信号に基づいてインク粒子作製用高
周波電源18がインク粒子作製用圧電素子17に電圧を
印加してインク粒子作製用圧電素子17を作動させ、そ
れによりインクIaが十分に加圧され、高周波振動を与
えられてノズルの先端開口部15aから吐出する。そし
てインク柱Ibとなり、インク粒子作製用圧電素子17
により加えられた振動により急速にインク粒子Icに成
長し、被記録材23に付着する。
【0028】ここで、ノズルの先端開口部15aは、開
口部調整用電源22により開口部調整用圧電素子20に
直流またはパルス電圧を印加することにより開閉するこ
とができ、さらにその先端開口部15aの大きさを微調
整することもできる。したがって、ノズルの先端開口部
15aを形成する硬質部材19a、19bの磨耗状態、
インクIaの物性等に応じて開口部調整用圧電素子20
に印加する電圧を制御することにより、容易に所望の記
録ドット径を得ることができ、精細画像を描画すること
が可能となる。さらに、インク粒子作製用圧電素子17
を制御するインク粒子作製用高周波電源18に対して、
印刷する画像情報に加えて所望の記録ドット径に関する
情報も合わせて入力し、これによっても先端開口部15
aの開口径を管理することにより、一層精細画像を安定
的に描画することが可能となる。また、インクジェット
ノズル15からインクIaを吐出させないときにはノズ
ルの先端開口部15aを閉ざしておくことができるの
で、不要なインクだれも防止できる。さらにインクジェ
ットノズル15のメンテナンス時には先端開口部15a
を大きく開口させることができるので、メンテナンス操
作も容易となる。
【0029】以上、図1、図2に示したインクジェット
型印刷装置10について説明したが、この発明の印刷装
置は図示した態様に限らず種々の態様をとることができ
る。例えば、図2には、硬質部材19bと開口部調整用
圧電素子20からなる複合部材21を一対向い合わせて
設けたインクジェットノズル15を示したが、図3
(a)に示したように、硬質部材19bと開口部調整用
圧電素子20からなる複合部材21をさらにもう一対向
い合わせて設け、ノズルの先端開口部15aの大きさが
2方向から制御できるようにしてもよい。図2及び図3
のいずれも先端開口部15aが矩形なので、細線描画に
適したものとなる。また、図3(b)に示したように、
硬質部材19bと開口部調整用圧電素子20からなる複
合部材21を絞り状に配し、ノズルの先端開口部15a
が円形になるようにしてもよい。
【0030】このインクジェット型印刷装置10により
吐出するインクIaに特に限定はない。したがって、こ
のインクジェット型印刷装置を、陰極線管のパネル内面
を構成するカラーフィルター、光吸収層、蛍光体層等を
形成するために使用することができる。また、インクジ
ェット型印刷装置が印刷対象とする被記録材についても
特に限定はなく、例えば、陰極線管のパネルのようにイ
ンクに対して浸透性のない基材も印刷対象とすることが
できる。
【0031】この発明の陰極線管の蛍光面の形成方法
は、陰極線管のパネル面に光吸収層及び蛍光体層を形成
し、蛍光体層上に中間膜を形成し、中間膜上にメタルバ
ック層を形成し、その後中間膜を熱分解除去して陰極線
管の蛍光面を形成するにあたり、上記に説明したこの発
明のインクジェット型印刷装置を使用して中間膜形成用
塗布材料を蛍光体層上に選択的に吐出させ、中間膜を形
成することを特徴としており、このような中間膜の形成
以外の点については従来例と同様にすることができる。
【0032】例えば、特開昭61−68827号に記載
されているような所謂スラリー法によりパネル内面にス
トライプ状の光吸収層を形成し、ストライプ状の各光吸
収層の間に赤、緑、青の各色の蛍光体層を形成する。次
いで、この発明のインクジェット型印刷装置を使用し
て、ストライプ状の各蛍光体層上に中間膜形成用塗布材
料を選択的に吐出し、中間膜を形成する。
【0033】この場合、使用する中間膜形成用塗布材料
としては従来より中間膜の形成に使用されている樹脂の
エマルジョンや溶液を使用することができ、例えば、水
分散性ビニル重合体エマルジョン、アクリル酸エステル
及びメタクリル酸エステルの水溶性エマルジョン、アク
リル酸エステル及びメタクリル酸エステルのラッカー溶
液、アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルの高
沸点芳香族溶剤(沸点190〜210℃)溶液等の粘度
430〜750cpsの塗布材料をあげることができ
る。
【0034】また、インクジェット型印刷装置により形
成する中間膜の幅は、蛍光体層の幅よりも僅かに細くす
ることが好ましい。これにより、後に中間膜を焼成によ
り熱分解除去する時に、蛍光体層上の中間膜が実質的に
塗布されていない部分のメタルバック層に穴があき、こ
の穴から中間膜の分解ガスを抜くことができ、メタルバ
ック層の浮きや剥がれを防止することができる。
【0035】蛍光体層上に中間膜形成用塗布材料を吐出
した後は、必要に応じて恒温槽を使用して中間膜形成用
塗布材料の硬化速度を速め、中間膜が硬化した後にアル
ミニウムを蒸着してメタルバック層を形成し、焼成によ
り中間膜を熱分解除去する。
【0036】
【作用】この発明のインクジェット型印刷装置によれ
ば、オリフィス形成部材の少なくとも一部が、硬質材料
と圧電素子とを一体にした複合部材から形成されている
ので、オリフィスの開口径を所望の大きさに容易に変え
て制御することが可能となる。したがって、オリフィス
の開口径を、そこから吐出させるインクの物性やインク
に含まれる顔料の粒子径等に応じて変えることが可能と
なり、これによりオリフィスの目詰まりを防止でき、ま
た目詰まりが生じた場合でもオリフィスを大きく開口さ
せることにより容易にインクジェットノズルのメンテナ
ンスを行うことが可能となる。また、オリフィス形成部
材がインクにより磨耗しても、オリフィスの開口径を一
定に維持することができるので、所期の記録ドット径を
安定的に得ることが可能となる。さらに、インクの吐出
を停止させたときにはオリフィスの開口部を閉ざすこと
ができるので、不要なインクだれを防止することができ
る。また、描画する線幅に応じてオリフィスの開口径を
調整することができるので、効率良く種々の線幅のスト
ライプを描画することができる。
【0037】この発明の陰極線管の蛍光面の作製方法に
よれば、上述のようなこの発明のインクジェット型印刷
装置を使用して中間膜を形成する。この場合、中間膜は
蛍光体層上に選択的に形成するので、メタルバック層が
十分な平滑性を有するように中間膜を厚く形成しても中
間膜は光吸収層上には形成されず、中間膜の総量は抑制
される。したがって、中間膜の熱分解時に発生するガス
を低減させ、メタルバック層に浮きや剥がれが生じるこ
とを防止することができる。また、このような中間膜の
選択的形成を、この発明のインクジェット型印刷装置を
使用して行うので、中間膜形成用塗布材料自体に感光性
をもたせて中間膜を形成する場合に比べ、著しく簡略化
した作業工程で行うことが可能となる。
【0038】
【実施例】以下、この発明を実施例に基づいて具体的に
説明する。
【0039】まず、陰極線管のパネル内面に、カーボン
ブラックからなるストライプ状の光吸収層(幅75μ
m、ピッチ215μm)と赤、緑、青の各色の蛍光体層
(幅140μm、ピッチ645μm)とをスラリー法に
より形成する。
【0040】次に、ビデオジェット社製インクジェット
プリンターのノズル部に硬質材料と圧電素子を取り付け
たインクジェットノズルを作製し、このインクジェット
ノズルをソニー社製ロボットSRX−450に取り付
け、インクジェット型印刷装置を作製する。さらに、こ
のインクジェット型印刷装置には、印刷面を観察するた
めにCCDカメラも取り付け、CCDカメラにはソニー
社製画像処理システムSRX−VS40を接続する。そ
して、CCDカメラが検出した光吸収層の位置に基づい
て、ノズルの先端が蛍光体ストライプの上0.1〜1.
0mmの位置を走行するようにロボットを動作させ、ま
たCCDカメラからの画像信号に基づいて、ノズルから
吐出されるインク量が制御できるようにする。
【0041】このインクジェット型印刷装置を用いて、
先にパネル内面に形成した蛍光体層上に中間膜形成用塗
布材料を吐出し、中間膜を形成する。
【0042】その後、真空度10−6torrでアルミ
ニウムを厚さ2800オングストローム蒸着してメタル
バック層を形成し、さらに焼成(460℃、2.5時
間)して中間膜を分解除去する。
【0043】このようにして蛍光体層上にメタルバック
層を形成すると、蛍光体層だけでなく光吸収層上にも中
間膜を形成した従来例に対して反射率を50%程度向上
させることができる。また、このパネルを使用したCR
Tの輝度も従来例に対して30〜50%向上させること
ができる。
【0044】
【発明の効果】この発明のインクジェット型印刷装置に
よれば、オリフィスの開口径を任意に変更することが可
能となる。したがって、インクジェットノズルの目詰ま
りを防止でき、メンテナンスが容易となり、不要なイン
クだれが防止でき、最適な記録ドット径で安定的に描画
することが可能となる。
【0045】また、この発明の陰極線管の蛍光面の形成
方法によれば、メタルバック層の反射率を向上させるた
めに中間膜を蛍光体層上に選択的に形成する工程が容易
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のインクジェット型記録装置の概略斜
視図である。
【図2】この発明のインクジェット型記録装置のインク
ジェットノズルの説明図である。
【図3】この発明のインクジェット型記録装置のインク
ジェットノズルの他の態様の説明図である。
【図4】陰極線管のパネル断面の説明図である。
【図5】陰極線管のパネル内面の形成方法の説明図であ
る。
【符号の説明】
1 パネル 2、2R、2G、2B 蛍光体層 3 光吸収層 4 メタルバック層 5 中間膜 10 インクジェット型印刷装置 11 ベーステーブル 12 ロボット 13 インク吐出用ノズル取付架台 14 インク吐出用ノズル取付支持部 15 インクジェットノズル 15a インクジェットノズルの先端開口部 16 ノズル基体 17 インク粒子作製用圧電素子 18 インク粒子作製用高周波電源 19a、19b 硬質部材 20 開口部調整用圧電素子 21 複合部材 22 開口部調整用電源 23 被記録材 Ia インク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // H01J 29/34 (72)発明者 井原 優 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 土橋 修 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクをオリフィスから画像信号に応じ
    て吐出させ、被記録材に描画するインクジェット型印刷
    装置において、オリフィス形成部材の少なくとも一部
    が、硬質材料と圧電素子とが一体になった複合部材から
    形成されていることを特徴とするインクジェット型印刷
    装置。
  2. 【請求項2】 陰極線管のパネル面に光吸収層及び蛍光
    体層を形成し、蛍光体層上に中間膜を形成し、中間膜上
    にメタルバック層を形成し、その後中間膜を熱分解除去
    する陰極線管の蛍光面の形成方法において、請求項1記
    載のインクジェット型印刷装置を使用して該印刷装置の
    オリフィスから中間膜形成用塗布材料を蛍光体層上に吐
    出させることにより中間膜を形成することを特徴とする
    陰極線管の蛍光面の形成方法。
JP18924893A 1993-06-30 1993-06-30 インクジェット型印刷装置及びそれを用いた陰極線管の蛍光面の形成方法 Pending JPH0781057A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18924893A JPH0781057A (ja) 1993-06-30 1993-06-30 インクジェット型印刷装置及びそれを用いた陰極線管の蛍光面の形成方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18924893A JPH0781057A (ja) 1993-06-30 1993-06-30 インクジェット型印刷装置及びそれを用いた陰極線管の蛍光面の形成方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0781057A true JPH0781057A (ja) 1995-03-28

Family

ID=16238115

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP18924893A Pending JPH0781057A (ja) 1993-06-30 1993-06-30 インクジェット型印刷装置及びそれを用いた陰極線管の蛍光面の形成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0781057A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001043800A (ja) * 1999-08-02 2001-02-16 Dainippon Printing Co Ltd 吐出手段
US6821551B2 (en) 1996-02-08 2004-11-23 Canon Kabushiki Kaisha Method of manufacturing electron-emitting device, electron source and image-forming apparatus
KR100480690B1 (ko) * 1997-11-26 2005-07-11 엘지전자 주식회사 표시장치의형광물질도포방법
JP2009224241A (ja) * 2008-03-18 2009-10-01 Sony Corp アノードパネルの製造方法
CN112885685A (zh) * 2021-01-14 2021-06-01 北方夜视技术股份有限公司 一种用于微光像增强器的高效荧光屏及其制作方法

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6821551B2 (en) 1996-02-08 2004-11-23 Canon Kabushiki Kaisha Method of manufacturing electron-emitting device, electron source and image-forming apparatus
KR100480690B1 (ko) * 1997-11-26 2005-07-11 엘지전자 주식회사 표시장치의형광물질도포방법
JP2001043800A (ja) * 1999-08-02 2001-02-16 Dainippon Printing Co Ltd 吐出手段
JP4508315B2 (ja) * 1999-08-02 2010-07-21 大日本印刷株式会社 吐出手段
JP2009224241A (ja) * 2008-03-18 2009-10-01 Sony Corp アノードパネルの製造方法
CN112885685A (zh) * 2021-01-14 2021-06-01 北方夜视技术股份有限公司 一种用于微光像增强器的高效荧光屏及其制作方法
CN112885685B (zh) * 2021-01-14 2023-03-24 北方夜视技术股份有限公司 一种用于微光像增强器的高效荧光屏及其制作方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1074861B1 (en) Method of manufacturing a panel used for a display device
US4954225A (en) Method for making nozzle plates
JP5335175B2 (ja) インク組成物及び前記インク組成物を含むカラーフィルター
KR100203009B1 (ko) 컬러 필터 제조 방법 및 장치, 컬러 필터, 디스플레이 디바이스,및 디스플레이 디바이스를 구비한 장치
US7111755B2 (en) Liquid discharge method and apparatus and display device panel manufacturing method and apparatus
JP3372671B2 (ja) カラーフィルタの製造方法及び製造装置
JP2001228320A (ja) カラーフィルタの製造方法及び製造装置
JPH0921909A (ja) カラーフィルタの製造方法及びカラーフィルタ及び液晶表示装置及びこの液晶表示装置を備えた装置
JP3115549B2 (ja) インクジェット記録装置及び記録方法及び補助部材及びインクジェットヘッド及び反り調整方法
CN100357102C (zh) 喷出装置、材料涂布方法、滤色片基板的制造方法
JPH0781057A (ja) インクジェット型印刷装置及びそれを用いた陰極線管の蛍光面の形成方法
JPH11273557A (ja) プラズマディスプレイパネルの製造方法及びその製造に用いられるインクジェットプリンタ装置
JPS6142839A (ja) 画像表示器の発光板とその製法
KR101171177B1 (ko) 잉크 조성물 및 상기 잉크 조성물을 포함하는 컬러 필터
JP4438039B2 (ja) カラーフィルタの製造方法及び製造装置、液晶パネルの製造方法、表示装置の製造方法、表示装置用パネルの製造方法
JP2000268716A (ja) プラズマディスプレイパネルの製造装置とその製造方法
JPWO2008102879A1 (ja) カラーフィルタ用インクおよびカラーフィルタ製造方法
KR20060020670A (ko) 잉크 제트 인쇄
JPH08212925A (ja) 蛍光面作製方法および作製装置と蛍光面インク
JP2001006541A (ja) プラズマディスプレイパネルとその製造方法及びその製造装置
JP2003127387A (ja) インクジェットヘッド及びインクジェットヘッド製造方法並びにインクジェット記録装置、その製造方法及びインクジェット記録方法、カラーフィルタ製造装置、その製造方法及びカラーフィルタ製造方法並びに電界発光基板製造装置、その製造方法及び電界発光基板製造方法
JP3965967B2 (ja) インクジェットヘッド及びインクジェットヘッド製造方法及び製造装置並びにインクジェット記録装置及びインクジェット記録方法、カラーフィルタ製造装置及びカラーフィルタ製造方法並びに電界発光基板製造装置及び電界発光基板製造方法
JP2004177868A (ja) カラーフィルタ及びその製造方法
JP2001124923A (ja) インクジェットヘッド及びインクジェットヘッドユニット及びカラーフィルタの製造方法及び製造装置及びカラーフィルタの混色低減方法
JP4302749B2 (ja) インク吐出装置およびその制御方法