JPH0780792B2 - 含フツ素ニトロベンゼン類の脱ニトロ塩素化方法 - Google Patents
含フツ素ニトロベンゼン類の脱ニトロ塩素化方法Info
- Publication number
- JPH0780792B2 JPH0780792B2 JP21080488A JP21080488A JPH0780792B2 JP H0780792 B2 JPH0780792 B2 JP H0780792B2 JP 21080488 A JP21080488 A JP 21080488A JP 21080488 A JP21080488 A JP 21080488A JP H0780792 B2 JPH0780792 B2 JP H0780792B2
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- nitrobenzenes
- denitrochlorination
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は含フッ素ニトロベンゼン類の脱ニトロ塩素化方
法に関する。
法に関する。
[従来の技術] 含フッ素ニトロベンゼン類の脱ニトロ塩素化方法として
は、気相において塩素化剤として塩素を用いる方法が知
られている(特開昭60−228429号公報、特開昭61−9723
4号公報)。しかし、この方法では、核塩素化物が副生
しやすく、収率の低下をもたらす。
は、気相において塩素化剤として塩素を用いる方法が知
られている(特開昭60−228429号公報、特開昭61−9723
4号公報)。しかし、この方法では、核塩素化物が副生
しやすく、収率の低下をもたらす。
[発明が解決しようとする課題] 本発明者らは、含フッ素ニトロベンゼン類を、工業的に
有利に脱ニトロ塩素化し、クロロフルオロベンゼン類を
得る方法を見いだすべく、鋭意研究を重ねた結果、ここ
に収率が向上し、高い生産性を実現し得る優れた方法を
完成し、提案するに到った。
有利に脱ニトロ塩素化し、クロロフルオロベンゼン類を
得る方法を見いだすべく、鋭意研究を重ねた結果、ここ
に収率が向上し、高い生産性を実現し得る優れた方法を
完成し、提案するに到った。
[課題を解決するための手段] 本発明は、下記一般式(I)で表わされる含フッ素ニト
ロベンゼン類と、Cl2とNO2の混合ガスまたはNO2Clとを
反応せしめ、下記一般式(II)で表わされるクロロフル
オロベンゼン類を得ることを特徴とする、含フッ素ニト
ロベンゼン類の脱ニトロ塩素化方法に関するものであ
る。
ロベンゼン類と、Cl2とNO2の混合ガスまたはNO2Clとを
反応せしめ、下記一般式(II)で表わされるクロロフル
オロベンゼン類を得ることを特徴とする、含フッ素ニト
ロベンゼン類の脱ニトロ塩素化方法に関するものであ
る。
(式中、nは1≦n≦5の整数、RはF,CF3,OCF3,CN,C
OCLまたはClを示し、Rのうち少なくとも1種はFであ
る。) 前記一般式(I)で表わされる含フッ素ニトロベンゼン
類におけるRは、F,CF3,OCF3,CN,COClまたはClより選
ばれる少なくとも1種であり、同一種類のみあるいは異
種の組合せよりなるものである。ただし、Rのうち少な
くとも1種はFである。
OCLまたはClを示し、Rのうち少なくとも1種はFであ
る。) 前記一般式(I)で表わされる含フッ素ニトロベンゼン
類におけるRは、F,CF3,OCF3,CN,COClまたはClより選
ばれる少なくとも1種であり、同一種類のみあるいは異
種の組合せよりなるものである。ただし、Rのうち少な
くとも1種はFである。
本発明方法の反応温度は出発物質や反応圧力により変化
し得るものであるが、典型的には約300〜600℃の範囲で
行なう気相反応が好ましい。好ましくは、出発物質が3.
4−ジフルオロニトロベンゼン等においては、380〜450
℃である。常圧で反応を行なうことができるが、減厚ま
たは加圧を用いてもよい。
し得るものであるが、典型的には約300〜600℃の範囲で
行なう気相反応が好ましい。好ましくは、出発物質が3.
4−ジフルオロニトロベンゼン等においては、380〜450
℃である。常圧で反応を行なうことができるが、減厚ま
たは加圧を用いてもよい。
本発明におけるNO2Clは、塩素と二酸化窒素ガスを混合
し120℃に加熱することによって、容易に得られる。こ
のNO2Clは、N2O4,NO2,NO等の窒素酸化物、あるいは塩
素を含んでいてもよい。このNO2Clの代わりに、Cl2とNO
2の使用量は、望む反応率によって変わりうるが、過剰
のNO2Clや混合ガスを使用することもできる。例えば出
発物質の0.1〜20倍のモル、好ましくは、1〜5倍モル
である。気相反応の場合、反応に必要な滞留時間0.1〜1
00秒、好ましくは、5〜20秒であり、出発物質は反応器
に供給されるに先立って気化されるが、このときに気化
し易いよいに窒素などの反応不活性なガスで希釈しても
よい。あるいは、出発物質をあらかじめ反応不活性な溶
媒に溶解しておいて、気化器に供給することもできる。
し120℃に加熱することによって、容易に得られる。こ
のNO2Clは、N2O4,NO2,NO等の窒素酸化物、あるいは塩
素を含んでいてもよい。このNO2Clの代わりに、Cl2とNO
2の使用量は、望む反応率によって変わりうるが、過剰
のNO2Clや混合ガスを使用することもできる。例えば出
発物質の0.1〜20倍のモル、好ましくは、1〜5倍モル
である。気相反応の場合、反応に必要な滞留時間0.1〜1
00秒、好ましくは、5〜20秒であり、出発物質は反応器
に供給されるに先立って気化されるが、このときに気化
し易いよいに窒素などの反応不活性なガスで希釈しても
よい。あるいは、出発物質をあらかじめ反応不活性な溶
媒に溶解しておいて、気化器に供給することもできる。
反応器の形式は任意であるが、一般に空筒の反応器が用
いられる。
いられる。
[実施例] 実施例1 3,4−ジフルオロニトロベンゼンを連続的にガラス製の
気化器に供給して気化させ、これに若干の窒素を同伴さ
せて反応器に供給した。3,4−ジフルオロニトロベンゼ
ンと窒素のモル比は130:1であった。塩素と二酸化窒素
ガスを1対1のモル比で混合して120℃に加熱したニッ
ケル管に供給し、NO2Clガスを得た。残存する塩素は約
6%、二酸化窒素は約5.5%であった。このとき、二酸
化窒素の一部が会合して生成した四酸化二窒素が約0.5
%存在した。
気化器に供給して気化させ、これに若干の窒素を同伴さ
せて反応器に供給した。3,4−ジフルオロニトロベンゼ
ンと窒素のモル比は130:1であった。塩素と二酸化窒素
ガスを1対1のモル比で混合して120℃に加熱したニッ
ケル管に供給し、NO2Clガスを得た。残存する塩素は約
6%、二酸化窒素は約5.5%であった。このとき、二酸
化窒素の一部が会合して生成した四酸化二窒素が約0.5
%存在した。
塩浴炉によって400℃に保持された内径27mm、長さ100mm
のニッケル製の反応器中に、上記の3,4−ジフルオロニ
トロベンゼンガスとNO2Clガスを連続的に流通させた。
このときの滞留時間は10秒、NO2Clの3,4−ジフルオロニ
トロベンゼンに対するモル比は1.2であった。出口で冷
却凝縮させた液をガスクロマトグラフィーにより分析し
たところ、3,4−ジフルオロニトロベンゼンの反応率は1
00%、3,4−ジフルオロクロロベンゼンの選択率は94.3
%であった。
のニッケル製の反応器中に、上記の3,4−ジフルオロニ
トロベンゼンガスとNO2Clガスを連続的に流通させた。
このときの滞留時間は10秒、NO2Clの3,4−ジフルオロニ
トロベンゼンに対するモル比は1.2であった。出口で冷
却凝縮させた液をガスクロマトグラフィーにより分析し
たところ、3,4−ジフルオロニトロベンゼンの反応率は1
00%、3,4−ジフルオロクロロベンゼンの選択率は94.3
%であった。
比較例1 塩素化剤としてNO2Clの代わりに塩素を用いるほかは、
実施例1と同様にして反応を行なったところ3,4−ジフ
ルオロニトロベンゼンの反応率は100%、3,4−ジフルオ
ロクロロベンゼンの選択率は82%であった。
実施例1と同様にして反応を行なったところ3,4−ジフ
ルオロニトロベンゼンの反応率は100%、3,4−ジフルオ
ロクロロベンゼンの選択率は82%であった。
実施例2 3−クロロ−4−フルオロニトロベンゼンを出発物質と
して用いるほかは、実施例1と同様にして反応を行った
ところ、3−クロロ−4−フルオロニトロベンゼンの反
応率は95%、1,3−ジクロロ−4−フルオロベンゼンの
選択率は95%であった。
して用いるほかは、実施例1と同様にして反応を行った
ところ、3−クロロ−4−フルオロニトロベンゼンの反
応率は95%、1,3−ジクロロ−4−フルオロベンゼンの
選択率は95%であった。
実施例3 3−ニトロ−4−フルオロベンゾトリフルオライドを出
発物質として用いるほかは、実施例1と同様にして反応
を行なったところ、3−ニトロ−4−フルオロベンゾト
リフルオライドの反応率は100%、3−クロロ−4−フ
ルオロベンゾトリフルオライドの選択率は90%であっ
た。
発物質として用いるほかは、実施例1と同様にして反応
を行なったところ、3−ニトロ−4−フルオロベンゾト
リフルオライドの反応率は100%、3−クロロ−4−フ
ルオロベンゾトリフルオライドの選択率は90%であっ
た。
実施例4 3−ニトロ−4−フルオロトリフルオロメトキシベンゼ
ンを出発物質として用いるほかは、実施例1と同様にし
て反応を行なったところ、3−ニトロ−4−フルオロト
リフルオロメトキシベンゼンの反応率は88%、3−クロ
ロ−4−フルオロトリフルオロメトキシベンゼンの選択
率は82%であった。
ンを出発物質として用いるほかは、実施例1と同様にし
て反応を行なったところ、3−ニトロ−4−フルオロト
リフルオロメトキシベンゼンの反応率は88%、3−クロ
ロ−4−フルオロトリフルオロメトキシベンゼンの選択
率は82%であった。
実施例5 3−ニトロ−4−フルオロベンゾニトリルを出発物質と
して用いるほかは、実施例1と同様にして反応を行なっ
たところ、3−ニトロ−4−フルオロベンゾニトリルの
反応率は97%、3−クロロ−4−フルオロベンゾニトリ
ルの選択率は88%であった。
して用いるほかは、実施例1と同様にして反応を行なっ
たところ、3−ニトロ−4−フルオロベンゾニトリルの
反応率は97%、3−クロロ−4−フルオロベンゾニトリ
ルの選択率は88%であった。
実施例6 2−クロロ−4,5−ジフルオロ−3−ニトロ安息香酸ク
ロライドを出発物質として用いるほかは、実施例1と同
様にして反応を行なったところ、2−クロロ−4,5−ジ
フルオロ−3−ニトロ安息香酸クロライドの反応率は92
%、2,3−ジクロロ−4,5−ジフルオロ安息香酸クロライ
ドの選択率は78%であった。
ロライドを出発物質として用いるほかは、実施例1と同
様にして反応を行なったところ、2−クロロ−4,5−ジ
フルオロ−3−ニトロ安息香酸クロライドの反応率は92
%、2,3−ジクロロ−4,5−ジフルオロ安息香酸クロライ
ドの選択率は78%であった。
[効果] 本発明に従えば、含フッ素ニトロベンゼン類を脱ニトロ
塩素化することにより、医農薬中間体の原料として有用
なクロロフルオロベンゼン類を、工業的に有利に得るこ
とが出来る。
塩素化することにより、医農薬中間体の原料として有用
なクロロフルオロベンゼン類を、工業的に有利に得るこ
とが出来る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 51/363 63/70 253/30 255/50 255/51
Claims (1)
- 【請求項1】下記一般式(I)で表わされる含フッ素ニ
トロベンゼン類と、Cl2とNO2の混合ガスまたはNO2Clと
を反応せしめ、下記一般式(II)で表わされるクロロフ
ルオロベンゼン類を得ることを特徴とする、含フッ素ニ
トロベンゼン類の脱ニトロ塩素化方法。 (式中、nは1≦n≦5の整数、RはF,CF3,OCF3,CN,C
OClまたはClを示し、Rのうち少なくとも1種はFであ
る。)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21080488A JPH0780792B2 (ja) | 1988-08-26 | 1988-08-26 | 含フツ素ニトロベンゼン類の脱ニトロ塩素化方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21080488A JPH0780792B2 (ja) | 1988-08-26 | 1988-08-26 | 含フツ素ニトロベンゼン類の脱ニトロ塩素化方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0259529A JPH0259529A (ja) | 1990-02-28 |
JPH0780792B2 true JPH0780792B2 (ja) | 1995-08-30 |
Family
ID=16595410
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21080488A Expired - Fee Related JPH0780792B2 (ja) | 1988-08-26 | 1988-08-26 | 含フツ素ニトロベンゼン類の脱ニトロ塩素化方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0780792B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5294742A (en) * | 1992-03-21 | 1994-03-15 | Hoechst Atkiengesellschaft | Process for preparing 3,5-difluoroaniline |
-
1988
- 1988-08-26 JP JP21080488A patent/JPH0780792B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0259529A (ja) | 1990-02-28 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |