JPH078038A - 苗植付装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 苗のせ台の全幅を、簡単な構造によって、運
搬走行可能な幅に容易に変更可能なものに構成する。 【構成】 各植付け条毎に設定幅の苗載置部１５を横方
向に並列させて形成した苗のせ台４を備えてある苗植付
装置であって、前記苗のせ台４に、上下に重なる苗のせ
台部分２１ａ，２２が横幅方向に相対スライドして、苗
のせ台の横方向全幅を伸縮調節自在なスライド調節機構
Ｓを備えてある。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、各植付け条毎に設定幅
の苗載置部を横方向に並列させて形成した苗のせ台を備
えてある苗植付装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】上記苗植付装置において、従来では、植
付け条数が多くなると各苗載置部の幅が予め定められた
標準幅〔約３０センチメートル程度〕を有することか
ら、苗のせ台の横方向全幅が大になって路上走行時の際
に、運搬用トラックに載せることが出来ない等運搬走行
の妨げになる欠点があり、このような欠点を解消する方
法として、左右両側端の苗載置部に相当する部分を着脱
自在に構成して、路上走行時に当該箇所を予め取り外し
ておくことで、横方向全幅を路上走行可能な幅内に抑え
ることができるように構成したもの、あるいは、左右両
側端の苗載置部に相当する部分を幅方向内方側に折り畳
む構成として横方向全幅を路上走行可能な幅内に抑える
ことができるように構成したもの等が提案されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところが、上記第１の
従来構造においては、路上走行の際に着脱可能箇所をそ
の都度取り外し、及び取付ける煩わしい作業が必要で、
作業能率が悪くなる欠点があるとともに、取り外した苗
のせ台分割部分を別途収納専用の運搬手段が必要でこの
点でも改良の余地がある。又、上記第２の従来構造で
は、苗のせ台を折り畳み構成とするための枢支構造、伸
長状態及び折り畳み状態夫々におけるロック機構等支持
構造が複雑になる欠点があった。本発明は、合理的改良
により、上記したような不具合点を解消することを目的
としている。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明の特徴構成は、冒
頭に記載した苗植付装置において、前記苗のせ台に、上
下に重なる苗のせ台部分が横幅方向に相対スライドし
て、苗のせ台の横方向全幅を伸縮調節自在なスライド調
節機構を備えてある点にある。

【０００５】

【作用】苗のせ台における上下に重なる苗のせ台部分が
横幅方向に相対スライドして横方向全幅を伸縮できる構
成であるから、苗のせ台の一部分を取り外す場合のよう
に、煩わしい着脱作業が不要であるとともに、一部分を
折り返し揺動させる場合のように支持構造が複雑化する
ことも無い。

【０００６】

【発明の効果】従って、合理的な構造改良によって、苗
のせ台の横方向全幅を所定の作業状態と、運搬走行状態
とに容易に切り換えることができるものを簡単な構造で
提供できるに到った。

【０００７】

【実施例】以下、実施例を図面に基いて説明する。図６
に乗用型田植機を示している。この田植機は走行機体１
の後部にリンク機構２を介して苗植付装置３を連結して
構成してある。前記苗植付装置３は、植付け用苗を載置
して往復横移動する苗のせ台４、苗のせ台４の下端部か
ら植付け苗を取り出して泥面に植付ける植付機構５、泥
面上を滑走しながら整地する整地フロート６等を備えて
構成され、植付け作業と同時に側条施肥を行う施肥装置
７を装着してある。

【０００８】前記苗植付装置３には各パイプ状のメイン
フレーム８を横幅方向に沿って配備してあり、図５に示
すように、このメインフレーム８の上部側に走行機体側
の動力が供給されるフィードケース９を取付けるととも
に、メインフレーム８の後部面には横方向に適宜間隔を
開けて４個の植付ケース１０を後方側に向けて片持ち状
に固定延設してある。そして、各植付ケース１０の左右
両側に各植付機構５を取付けて８条植え形式に構成して
ある。フィードケース９から各植付機構５に対する動力
伝達はメインフレーム８の後方側外方に配備される伝動
軸１１及び各植付ケース１０内のチェーン伝動機構１２
を介して供給されるよう伝動系を構成してある。前記メ
インフレーム８の横側端は、左右両端側の植付ケース１
０の外端とほぼ同じ位置になるよう、その全長を全植付
け幅よりも短くさせている。

【０００９】苗のせ台４に載置される苗の下端を摺動自
在に受け止め支持する摺動レール１３は、図４に示すよ
うに、苗のせ台４側のスライド部材１４を摺動案内する
フレーム部１３ａと載置苗の摺動案内用縦面部を備えた
苗摺動部１３ｂとに分割される構成としてあり、苗のせ
台４の荷重が加わるフレーム部１３ａが摺動磨耗した場
合に、このフレーム部１３ａのみを交換できるようにし
てある。

【００１０】そして、苗のせ台４に、上下に重なる苗の
せ台部分が横幅方向に相対スライドして、苗のせ台４の
横方向全幅を伸縮調節自在なスライド調節機構Ｓを備え
てある。つまり、図２、図３に示すように、各条の苗載
置部１５を仕切る中間仕切り部２１の下端の苗載置部形
成部分２１ａと苗のせ台本体２２とを分割構成とし、こ
れらが上下に重なり、苗のせ台本体２２に形成した長孔
２３を挿通する皿ネジ２４を中間仕切り部２１の苗載置
部形成部分２１ａに挿入し、苗のせ台本体２２の裏面側
をバネ座金２５を介してナット２６で締め付けて抜け止
めして、長孔２３の範囲内で横方向に相対スライド可能
に構成してある。このように構成することで、図１に示
すように、苗のせ台４の横方向全幅を植付け作業用広幅
Ｌ１から運搬車の荷台幅、即ち約２メートルで６条用苗
のせ台の幅に相当する狭幅Ｌ２内に収まるよう縮退可能
に構成してある。尚、上記したようなスライド構造とす
ることで苗のせ台４の剛性が低下するが、適宜間隔をあ
けてフレーム材２７で受け止め支持するようにして剛性
を確保している。

【００１１】前記施肥装置７における肥料貯溜ホッパー
２８とその下方に連通状態で配備される繰出し機構２９
は、予め前記狭幅Ｌ２内に収まるよう構成され、繰出し
機構２９からの各条への肥料供給は屈曲変形自在な樹脂
ホース３０で流下案内するようにしてある。又、左右両
端側の植付ケース１０を取付けるメインフレーム８のボ
ルト挿通孔は横方向に長孔に形成して、植付ケース１０
を位置変更調節自在に固定できるよう構成し且つ伝動軸
１１も伸縮自在な構成としてあり、上述したように苗の
せ台４の幅を縮退するときは、各植付ケース１０を機体
幅方向内方側に位置変更させて、最外方側の植付機構５
の外端部が前記狭幅Ｌ２内に収まるようにしてある。

【００１２】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
容易にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

【図１】伸縮状態を示す苗のせ台の断面図

【図２】スライド調節機構の断面図

【図３】スライド調節機構の斜視図

【図４】摺動レールの断面図

【図５】苗植付装置の簡略化した平面図

【図６】田植機の全体側面図

【符号の説明】

４ 苗のせ台 １５ 苗載置部 ２１ａ，２２ 苗のせ台部分 Ｓ スライド調節機構

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 各植付け条毎に設定幅の苗載置部（１
   ５）を横方向に並列させて形成した苗のせ台（４）を備
   えてある苗植付装置であって、前記苗のせ台（４）に、
   上下に重なる苗のせ台部分（２１ａ），（２２）が横幅
   方向に相対スライドして、苗のせ台の横方向全幅を伸縮
   調節自在なスライド調節機構（Ｓ）を備えてある苗植付
   装置。