JPH0779649B2 - 品質の均一化された即席麺の製造法 - Google Patents

品質の均一化された即席麺の製造法

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JPH0779649B2 JP62087118A JP8711887A JPH0779649B2 JP H0779649 B2 JPH0779649 B2 JP H0779649B2 JP 62087118 A JP62087118 A JP 62087118A JP 8711887 A JP8711887 A JP 8711887A JP H0779649 B2 JPH0779649 B2 JP H0779649B2
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【発明の詳細な説明】 「発明の目的」 本発明は品質の均一化された即席麺の製造法に係り、品
質が良好で経日による変化がなく、しかも均一化された
品質を確保することのできる即席麺を製造するための方
法を提供しようとするものである。
(産業上の利用分野) 即席的に食用し得る麺類の製造。
(従来の技術) 近時における生活環境ないし様式の発展多忙化と食品製
造技術の発展に伴い、即席麺は広く一般家庭や職場に普
及し、短時間に食用し得ることのメリットは充分に理解
されている。従って、このような即席麺を製造する技術
については味覚的および品質保持に関し各方面で仔細な
検討、開発が重ねられているが、揚油による加熱処理は
不可欠である。即ちこの揚油としてはパーム油およびそ
の硬化油と、ラード油およびその硬化油を用いることが
一般的であって、それらの配合組成を変えることによっ
てそれなりに変化した味覚と風味を得しめ、又栄養価を
高めることができる。しょうゆ味、みそ味、塩味、ソー
ス味、カレ味などの味覚を種々に具現し、或いは和風麺
であるとしてもこのような揚油処理することにより、即
席麺に好ましい風味と味覚がもたらされる。その製造法
としては小麦粉およびその他の澱粉に食塩、麺質改良剤
(かん水、ポリリン酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリウ
ム等によって合成市販されている)および水を混練した
ものを圧延展伸して麺線に切出し、蒸煮してから切断、
整形し、前記揚油による加熱処理(揚げ処理)を行い、
次いで冷却し、袋詰めまたはカップ詰めに当りスープそ
の他を添加して製品とされる。
然しこのようにして得られる即席麺において前記揚油成
分におけるリノール酸、リノレン酸のような脂肪酸にお
ける自動酸化があり、即ちリノール酸、リノレン酸の自
動酸化は何れも迅速であって、部分水添し飽和脂肪酸と
して用い、又加熱油脂において高い熱安定性を示す抗酸
化剤として小麦胚芽油、トウモロコシ油、綿実油、オリ
ーブ油、落花生油、サフラワー油、大豆油などから得ら
れるトコフェロール(tocopheyl;ビタミンE)を例えば
0.02〜0.05%添加含有せしめた条件下で実施することが
知られている。即ちこのようにして過酸化脂質の発生を
抑制し、過酸化脂質の有害性を回避しようとするもので
ある。
なおこの過酸化脂質の有害性については、例えばフレグ
ランスジャーナルNo.76(1986)における8〜13頁、福
住一雄氏の「過酸化脂質の健康に及ぼす影響」、「食の
科学」No.44の59〜65頁の金田尚志氏「食用油脂の酸化
と保存」などに発表されており、老化、癌、糖尿病、皮
膚疾患、肝炎などの疾病との間に相関があるものとされ
ている。
(発明が解決しようとする問題点) 然し上記のように部分水添した精製揚油を用い、且つト
コフェロールを添加した揚油において加熱処理した即席
麺においてもなお過酸化脂質が高いことが多い。即ちこ
のような即席麺は包装袋入りまたはカップ入りの如きと
して市販され、購買後更にそれなりの経日して食用され
ることが多いが、このような即席麺について過酸化物価
(POV)を測定した結果によると、このPOVが5以上、特
に7以上に達していることが多く、酸化(AV)について
も1以上であることが多い。又同じ製造日附のものであ
ってもこれらのPOV、AVが相当の広範囲にばらついてい
る。
上記のようにPOVの高い即席麺は前記したような成人病
ないし老化などの原因をなすことは上述文献の如くであ
る。
「発明の構成」 (問題点を解決するための手段) (1)小麦粉その他の澱粉と食塩および麺質改良剤と水
を混合槽内に装入し、10-2〜10-3torrの減圧条件と6〜
22℃の温度条件下において、トコフェロールその他の抗
酸化剤を10〜500ppm噴霧添加して攪拌混練し製麺したも
のを蒸熱してから精製揚油中で加熱処理することを特徴
とする品質の均一化された即席麺の製造法。
(2)小麦粉その他の澱粉と食塩および麺質改良剤と水
を混合槽内に装入し、10-2〜10-3torrの減圧条件と6〜
22℃の温度条件下において、トコフェロールその他の抗
酸化剤を10〜500ppm噴霧添加すると共に窒素ガスを15〜
1800ml/min/m3の範囲で供給しつつ攪拌混練したものを
製麺したものを蒸熱してから精製揚油中で揚げることを
特徴とする品質の均一化された即席麺の製造法。
(作用) 6℃以上のような20〜50℃のジャケット内加温による温
度条件で混練することにより効率的な混練を得しめ、又
10-2torr以上の減圧条件でトコフェロールを噴霧添加す
ることによりトコフェロールを適切に分布添加する。
混練時における温度を22℃以下として混練物中水分が気
化し気泡の生ずることのないようにし、減圧条件を10-3
torr以下として混練設備の複雑化と混練操作上の不利を
なからしめる。
トコフェロールやクエン酸を10ppm以上とすることによ
り混練物全体に分布混入せしめ、又その上限を500ppmで
トコフェロール添加の効果が飽和し、トコフェロール過
剰による即席麺の品質低下を避ける。
製麺されたものに対する蒸熱は一般的には90〜100℃程
度、80〜100秒のような蒸煮でよいが、場合によっては1
00〜140℃の蒸気によってもよいものでα化させる。
上記のように混練物中に含有されたトコフェロールは揚
油による加熱処理時おいて揚油中に適度に溶出し、この
ようにして順次に導入される製麺から溶出するトコフェ
ロールは相当長時間に亘って高温条件におかれ揚油にお
いて抗酸化成分を補給し、終始一定の酸化変質防止を図
る。製麺体に残存したトコフェロールまたはクエン酸の
ような抗酸化剤は該製麺体に含浸附着された揚油成分に
関してその過酸化防止を図らしめる。
前記のように揚油中に抗酸化剤としてのトコフェロール
などを補給することにより該揚油の酸化を抑止し略一定
の抗酸化条件下で加熱処理されることにより製品中の過
酸化物価や酸価が終始低く且つばらつきの少いものとし
て安定に得られる。
混練処理に当って窒素ガスを15ml/min/m3以上供給する
ことより混練雰囲気を非酸化性にすると共に混練物中に
N2ガスを含有させ、このN2ガスが揚油による加熱処理中
に揚油面に気散して揚油の酸化を防止する。18000ml/mi
n/m3でこの効果が飽和する。
(実施例) 上記したような本発明について更に説明すると、本発明
者等は上記したような従来法による市販即席麺について
仔細な検討を行った結果、同一製造日附のものであって
もこのような食品に関して過酸化度の指標となるPOV
(過酸化物価)においてその上限と下限との間に3倍ま
たはそれ以上にも達するような広範囲のばらつきがある
ことを知った。又AV(酸価)においても広範囲である。
そこで、このようにPOVおよびAVのばらつく原因につい
て更に検討したところ、抗酸化剤であるトコフェロール
を所定量添加した同一揚油により加熱処理した即席麺で
あっても、少くとも数百食、一般的に数千食またはそれ
以上に亘って連続的に加熱油揚げした場合において、そ
の初期のものと、中期ないし末期のものとは前記POVに
おいて相当に異っており、そのことの結果として同一製
造日附のものであっても、その品質が大きくばらつくこ
ととなるものと推定された。即ち揚油により加熱処理さ
れ、微孔の発生した麺状体組織中に当該揚油中の抗酸化
剤トコフェロールが吸着され、その結果としてトコフェ
ロール含有量の低下した揚油中で中期ないし末期の加熱
処理が行われることからPOVが次第に高くなったものと
言える。
このような検討推考の結果から本発明者は上記のように
揚油中で低下するトコフェロールまたはクエン酸を何等
かの手段で当該揚油に補給することについて実地検討を
重ねたが、少くとも130℃以上に加熱された揚油におい
てそのトコフェロールまたはクエン酸のような抗酸化剤
量を随時に測定することは極めて困難であり、又例えば
中期、末期において添加してもその間においての含有量
変化、従って得られた製品の品質変動を避け得ない。こ
のような事情から加熱処理される製麺体自体にトコフェ
ロールまたはクエン酸を含有させることに想到し、本発
明を得た。
上記のような本発明の実施に当ってその混練を減圧条件
で行うことは頗る有意であり、又N2ガスを用いた雰囲気
で実施することが好ましい。即ちこのような減圧条件は
混練物中において空気(従って酸素)の混入する可能性
を縮減し酸化の発生を防止する。またN2ガスを用いるこ
とによって混練物中に該N2ガスを含有させることがで
き、斯うして混練物中に含有されたN2ガスは揚油による
加熱処理に際して麺状体から置換放出されて揚油面をそ
れなりの非酸化雰囲気に保持することから高温条件下の
揚油における酸化変質を防止する。但しこのN2ガスは場
合によっては混練時において用いることに代え、揚油に
よる加熱処理に際して揚油面に放出カバーさせることが
できる。
本発明によるものの具体的な製造例について説明する
と、以下の如くである。
製造例1. 小麦粉85.13wt%、澱粉0.65wt%、食塩0.16wt%、大洋
化学研究所製造に係る麺質改良剤13.06wt%と水1wt%の
割合に混合した製麺原料200kgを、内容積が400lの攪拌
混合槽に装入し、10-3torrの減圧条件とジャケット内に
加温による18.2℃の温度条件下において、トコフェロー
ル100ppmを噴霧添加したものを厚さ1.3mmの板状に圧延
展伸し、次いで幅1.5mmの細線状に切断して長さ70cmの
麺状体に製麺これをウエブ化して28cmの長さを有するも
のを集合させて91gの製麺体とした。
一方リノール酸8%を含有したパーム油15wt部、安定ニ
ッケル触媒(0.2wt%/油)を用いて部分水添すると共
に白土で吸着処理したパーム硬化油5wt部、リノール酸1
2%とリノレン酸1.5%を含有したラード油55wt部、パー
ム油の場合と同じに安定ニッケル触媒(0.2wt%/油)
を用いて部分水添し且つ活性炭で吸着処理したラード硬
化油25wt%の割合に配合した即席麺用の精製揚油を準備
した。
前記精製揚油はフライヤー内で約140℃に間接加熱され
たものに対し上述のように得られた精麺体を順次に導入
して平均105秒間の加熱処理をなしたが、このような加
熱処理をなすに当っては上記揚油面に対し毎分95Nm3
窒素ガスを供給し、揚油面を不活性雰囲気に保持して実
施した。
得られた製品は約91gであってこれを樹脂フィルムによ
る包装パック中に入れて商品とした。斯うして得られた
1950食の製品について前記製造後の39℃恒温室における
経日によるAV(酸価)、POV(過酸化物価)、水分およ
び油分を測定すると共に、前述した揚油についてその使
用前と使用後のPOV、AVと共にIV(沃素価)を測定した
結果を要約して示すと、次の第1表の如くであって、PO
Vは30日経過で若干上昇しているものの、それ以後の90
日経過でも変化がなく、水分および油分も変化のないも
のであることが確認された。揚油についてはPOVが使用
後においてそれなりに高くなり、AVも若干高められてい
るものの、IVについては殆んど変化のないものであるこ
とが知られた。
製造例2. 小麦粉、澱粉、食塩および麺質改良剤と水を製造例1に
おけると同じ割合に配合した製麺原料200kgを、製造例
1と同じ攪拌混合槽に装入し、10-3torrの減圧条件と1
8.4℃の温度条件下において、トコフェロール100ppmを
噴霧添加すると共にN2ガス480ml/min/m3導入しつつ攪拌
混練した。
上記混練物は次いで厚さが1.3mmの板状物に圧延展伸さ
れ、その後幅1.5mmの細線状に切断してから長さ70cmに
製麺し、これをウエーブ化した。
又即席麺用揚油について製造例1におけると同じに精製
準備したものを用い、これをフライヤー内で約140℃に
間接加熱した条件下に維持し、上述のように得られてい
る製麺体を順次に導入して100〜110秒間の加熱処理をな
した。
得られた1食分92gの製品については製造例1における
と同じに包装パックとなし、このようにして得られた約
1950食の製品について製造例1において述べたところと
同様に経日によるAV、POV、水分および油分の変化を測
定し、且つ揚油についてのPOV、AVおよびIV値の変化を
測定した結果は次の第2表のごとくである。
即ち使用後の揚油においてはPOV、AVが共に第1表の場
合より低目であり、経日による変化においてもこのPO
V、AVがやはり低いものであって変質の非常に少い安定
した即席麺であった。
製造例3. 小麦粉、澱粉、食塩および麺質改良剤と水を製造例1に
おけると同じ割合に配合した製麺原料200kgを、製造例
1と同じ攪拌混合槽に装入し、10-3torrの減圧条件と1
7.42℃の温度条件下において、トコフェロール13ppmを
噴霧添加すると共にN2ガス630ml/min/m3導入しつつ攪拌
混練した。
上記混練物は次いで厚さが1.3mmの板状物に圧延展伸さ
れ、その後幅1.5mmの細線状に切断してから長さ70cmに
製麺し、これをウエーブ化した。
又即席麺用揚油についてはリノール酸9%を含有したパ
ーム油を部分水添し且つ吸着処理したパーム硬化油30wt
部と製造例1で述べたところと同じラード油に対し同じ
に部分水添し且つ吸着処理したラード硬化油70wt部の割
合に配合したものを準備したものを用い、これをフライ
ヤー内で約140℃に間接加熱した条件下に維持し、上述
のように得られている製麺体を順次に導入して100〜110
秒間の加熱処理をなした。
得られた1食分91gの製品については製造例1における
と同じに包装パックとなし、このようにして得られた約
1950食の製品について製造例1において述べたところと
同様に39℃恒温条件下での経日によるAV、POV、水分お
よび油分の変化をを測定し、且つ揚油についてのPOV、A
VおよびIV値の変化を測定した結果は次の第3表の如く
である。
即ちこの場合においてはトコフェロールが13ppmと非常
に少い場合であるが、使用後の揚油変化において製造例
2の場合と同じであり、又経日変化についてはPOVが若
干高目で、AVも僅かに高いとは言え、なお変質が充分に
少く、ばらつきも少い安定した即席麺であることが確認
された。
製造例4. 小麦粉、澱粉、食塩および麺質改良剤と水を製造例1に
おけると同じ割合に配合した製麺原料200kgを、製造例
1と同じ攪拌混合槽に装入し、10-2torrの減圧条件と1
7.04℃の温度条件下において、トコフェロール450ppmを
噴霧添加すると共にN2ガス290ml/min/m3導入しつつ攪拌
混練した。
上記混練物は次いで厚さが1.3mmの板状物に圧延展伸さ
れ、その後幅1.5mmの細線状に切断してから長さ70cmに
製麺し、これをカール化したことは前記製造例1〜3と
同じである。
又即席麺用揚油についてはリノール酸8%を含有したパ
ーム油を部分水添し且つ吸着処理したパーム硬化油5wt
部と製造例1で述べたところと同じラード硬化油25wt部
の割合に配合して準備したものを用いた。
上記のような精製揚油をフライヤー内で約140℃に間接
加熱した条件下に維持し、上述のように得られている製
麺体を順次に導入して100〜110秒間の加熱処理をなし
た。
得られた製品については製造例1〜3におけると同じに
包装パックとなし、このようにして得られた1食分90g
の1950食の製品について製造例1において述べたところ
と同様に39℃恒温条件下での経日によるAV、POV、水分
および油分の変化をを測定し、且つ揚油についてのPO
V、AVおよびIV値の変化を測定した結果は次の第4表の
如くである。
即ちこの場合においてはトコフェロールが450ppmと非常
に多い場合であるが、使用後の揚油変化において製造例
2の場合と同じであり、又経日変化についてはPOVが若
干高目で、AVも僅かに高いとは言え、なお変質が充分に
少く、ばらつきも少い安定した即席麺であることが確認
された。
比較例1. 上記したような本発明の製造例に対し、比較例として、
小麦粉、澱粉、食塩、麺質改良剤および水については前
記製造例1(従って製造例2〜4とも)同じに配合し、
又同じく200kgを同じ攪拌混合槽に装入して12.01℃の温
度条件下で攪拌混練したものを、各製造例と同じに厚さ
1.3mmに圧延展伸してから幅1.5mmで長さ70cmの細線状に
製麺し、ウエーブ化して長さが28mmの製麺体とした。
即席麺用精製揚油の調整についても用いたパーム油、パ
ーム硬化油、ラード油、ラード硬化油およびそれらの配
合割合は製造例1において述べたところと全く同じであ
るが、このような精製揚油に対しトコフェロール280ppm
とクエン酸16ppmを添加した。
上記即席麺揚油は、フライヤー内に入れ、間接加熱によ
り約140℃とされ、この温度条件において前記製麺体を
順次に導入し100〜110秒間の加熱処理を行ったことも前
記各製造例のものと同じであり、得られた製品は樹脂フ
ィルムによる包装パック中に入れて、1950食を得た。
前記揚油における加熱処理前後の組成、上記1950食の製
品を39℃の恒温室中に保管し、その経日変化を要約して
示すと次の第5表の如くである。
即ちこの比較例のものは従来の一般的な方法によるもの
で、当日(製造直後)のもので、POV(過酸化物価)が
本発明製造例によるものの2倍または2倍以上であり、
AV(酸価)においては下限は本発明による製造例と同然
であるものの、その上限は本発明製造例の10倍以上であ
る。
又30日後のPOVは下限で本発明による製造例3による最
も高いものの上限の2倍以上、上限は一般的に3倍以上
である。90日後にはPOVが7以上で明かに変質が認めら
れる。
使用後の揚油に関してもPOVは高くなっており、一般的
に3倍以上である。AVもその上限は本発明の場合の10倍
以上であって高くなっている場合の多いことは明かであ
る。
比較例2. 比較例1におけると同じ原料を抗酸化剤を用いないで同
じに攪拌混練し、同じに製麺すると共にカール化した製
麺体とし、精製揚油の調整および該揚油中での加熱処理
も比較的と同じであるが、この場合において、フライヤ
ーの揚油面に対し毎分90Nm3のN2ガスを供給し、揚油面
を不活性雰囲気として実施した。
得られた製品に対する包装および39℃恒温室における保
存試験を1950食の製品について上記製造例1〜4および
比較例1と同じに実施し、またこのときの揚油の変化を
も示すと、次の第6表の如くである。
即ちこの場合においては揚油脂の使用前後における組成
は同じであるが、得られた即席麺についてのPOV、AVは
何れも前記第5表のものより更に高目であり、30日前後
しか保存性を有しないものと言える。30日以上を経過し
たものにおいてはPOV値が30〜40になるものが相当に認
められ、相当に変質劣化していることが確認された。
「発明の効果」 以上説明したような本発明によるときは製麺するための
混練物にトコフェロールを噴霧添加して攪拌混練するこ
とにより製麺体に抗酸化剤たるトコフェロールを含有せ
しめ、このものを揚油中で加熱処理することによって当
該揚油における抗酸化剤を適量宛適切に補給して所定状
態の抗酸化剤(ビタミンE)含有状態の製品を得しめて
それなりに大量に製造される即席麺のPOVが低く、しか
も均一化された高品質の製品を的確に製造し、長期に亘
って安定な品質を維持し得るものであって、工業的にそ
の効果の大きい発明である。
又第2発明によるときは製麺するための混練物を得るに
当り窒素ガスを減圧条件下において供給しつつ攪拌混練
することにより混練原料中にN2ガスを含有せしめ、これ
を製麺して揚油中で加熱処理するに当って揚油面を窒素
雰囲気でカバーして揚油の過酸化を防止し、この点にお
いても優質の製品を提供するものであって、工業的効果
が大きい。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】小麦粉その他の澱粉と食塩および麺質改良
    剤と水を混合槽内に装入し、10-2〜10-3torrの減圧条件
    と6〜22℃の温度条件下において、トコフェロールその
    他の抗酸化剤を10〜500ppm噴霧添加して攪拌混練し製麺
    したものを蒸熱してから精製揚油中で加熱処理すること
    を特徴とする品質の均一化された即席麺の製造法。
  2. 【請求項2】小麦粉その他の澱粉と食塩および麺質改良
    剤と水を混合槽内に装入し、10-2〜10-3torrの減圧条件
    と6〜22℃の温度条件下において、トコフェロールその
    他の抗酸化剤を10〜500ppm噴霧添加すると共に窒素ガス
    を15〜1800ml/min/m3の範囲で供給しつつ攪拌混練した
    ものを製麺したものを蒸熱してから精製揚油中で揚げる
    ことを特徴とする品質の均一化された即席麺の製造法。
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