JPH0778868B2 - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JPH0778868B2
JPH0778868B2 JP61071300A JP7130086A JPH0778868B2 JP H0778868 B2 JPH0778868 B2 JP H0778868B2 JP 61071300 A JP61071300 A JP 61071300A JP 7130086 A JP7130086 A JP 7130086A JP H0778868 B2 JPH0778868 B2 JP H0778868B2
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magnetic layer
magnetic
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利夫 河俣
一彦 森田
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は磁気記録媒体に関するものであり、 磁気記録の高密度化に伴い、磁性層を従来のものよりさ
らに薄くした磁気記録媒体において特に表面性、電磁変
換特性及び走行耐久性が改良された磁気記録媒体に関す
るものである。
本発明の磁気記録媒体は磁気テープ、磁気ディスクある
いは磁気シートとして好適である。
〔従来技術及びその問題点〕
磁気記録媒体、特に強靭な耐久性が要求される高密度記
録用の磁気テープ、磁気ディスクあるいは磁気シートな
どの磁気記録媒体においては電磁変換特性を改良するた
めに表面平滑性と走行耐久性を同時に向上させる必要が
ある。
しかしながら従来より実施されている磁気記録媒体では
磁気記録の高密度化の要求には十分応えられなくなって
きた。すなわち磁気ディスク等の記録の高密度化には磁
性層の表面を平滑化し、かつ磁性層内の強磁性体粉末の
微粒子をその層内に均一に分散させた状態で存在させる
ことが重要であるが、磁性体粉末の極微粒子化、カレン
ダー等の平滑性処理の要件の強化、磁性体粉末を分散さ
せた磁性液の分散応力の向上などを行っただけでは磁性
層に十分な耐久性を与えることができなかった。さらに
磁気記録の高密度化に伴い、磁性層も益々薄い層とされ
ているのが実状である。
従来磁性層の走行耐久特性を向上させる方法の一つとし
て磁性層に各種の潤滑剤を添加することが行われてい
る。しかし磁性層がさらに薄層化した場合には耐久性を
付与するための潤滑剤を磁性層中に添加しても十分な走
行耐久性を得ることができず、また磁気記録媒体が磁気
記録装置内を走行中に、その磁性層の表面は磁気記録ヘ
ッドによって与えられる衝撃により大きな損傷を受けや
すく、さらにポリエステルベースのごとき支持体の表面
の微小な凹凸が磁性層の表面に影響してその電磁変換特
性を損なう恐れがあった。
〔問題点を解決するための手段及び作用〕
本発明者らは上述したごとき磁気記録媒体の磁性層の薄
層化に伴う従来技術における問題点を解決すべく鋭意研
究した結果、従来の常識では容易に推考し得ない現象を
見出し本発明に至ったものである。
すなわち本発明は磁性層の薄層化に伴い、その電磁変換
特性、表面性及び走行耐久性が同時に改良された磁気記
録媒体を提供するものであって、非磁性支持体上に、潤
滑剤を含有し、厚さ1.0μm以上の非磁性層及び該層上
に潤滑剤及び強磁性体粉末を含有する磁性層が設けられ
ている磁気記録媒体において、該磁性層の表面粗さが0.
010μm以下であり、該非磁性層に含有されている潤滑
剤の濃度が該磁性層に含有されている潤滑剤の濃度より
高く、かつ該磁性層中の潤滑剤の含有量と非磁性層中の
潤滑剤の含有量の差が該磁性層または該非磁性層の不揮
発分組成中の含有率で2.1重量%以上であり、さらに該
磁性層及び非磁性層がカーボンブラックを含有している
ことを特徴とする磁気記録媒体である。
以下本発明を詳細に説明する。
本発明の磁気記録媒体は基本的には非磁性支持体、その
上に設けられた非磁性層及びさらにその上に設けられた
磁性層からなる。
非磁性支持体はポリエチレンテレフタレート、三酢酸セ
ルローズ、ポリエチレンナフタレート、ポリアミド、ポ
リイミドなどの抗張力の大きなプラスチックのフイム状
体である。そしてその形態としてはテープ状、シート
状、円盤状など所望の形状とすることができる 上記の非磁性支持体上に設けられる非磁性層は基本的に
は結合剤及びその中に含まれている潤滑剤とからなる。
この結合剤としてはニトロセルローズ、ポリ塩化ビニル
樹脂、塩化ビニル酢酸ビニル共重合樹脂などが用いられ
る。さらに非磁性層の平滑性を向上させるためにこれら
の係合剤を他の結合剤と組み合わせて使用することがで
きる。その具体例としては例えば塩化ビニル酢酸ビニル
共重合樹脂−エポキシ樹脂−ポリアミド樹脂、塩化ビニ
ル酢酸ビニル共重合樹脂−ポリウレタン−ポリイソシア
ネート、セルローズ誘導体−ポリウレタン−ポリイソシ
アネートなどの組み合わせ樹脂組成物がある。
ここで使用されるポリウレタンとしてはマレイン酸やア
ジピン酸などのような飽和あるいは不飽和カルボン酸、
脂環式ジカルボン酸、フタル酸のような芳香族ジカルボ
ン酸などの有機二塩基酸と、エチレングリコールやプロ
ピレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレ
ングリコールなどのグリコール酸;トリメチロールプロ
パンヘキサントリオールやグリセリン、ペンタエリスリ
トールなどのような多価アルコール;ハイドロキノンや
ビスフェノールAなどのような多価フェノール類;もし
くはこれらのグリコール類、多価アルコール類あるいは
多価フェノール類の中から選択された任意の2種以上の
ポリオールとの反応によって合成されるポリエステルポ
リオール;またはε−カプロラクトン、γ−ブチルラク
トンなどのラクトン類から合成されるラクトン系ポリエ
ステルポリオール;またはエチレンオキサイド、プロピ
レンオキサイド、プチレンオキサイドなどから合成され
るポリエーテルポリオールなどのポリオールを、後述の
硬化剤としてポリイソシアネートによってウレタン化し
たポリエステルポリウレタン樹脂及びポリエーテルポリ
ウレタン樹脂がある。これらのポリウレタン樹脂は末端
がイソシアネート基、水酸基、カルボキシル基であって
もよく、またはこれらの混合物であってもよい。
これらのポリウレタン樹脂としては“クリスボン720
9"、“クリスボン6119"、“パンデックス T−FM−1"
(以上大日本インキ製造(株)製造)、“N−2304"
“N−2301"(以上日本ポリウレタン(株)製造)、
“D−2100"(住友バイエルウレタン(株)製造)など
の市販品がある。
またセルローズ誘導体としてはニトロセルロース、酢酸
酪酸セルローズ、プロピオン酸セルローズなどがある。
これらのセルローズ誘導体は平均重合度50〜800、好ま
しくは80〜500のものが使用される。残存水酸基が多い
セルローズ誘導体を使用すると形成する非磁性層の耐摩
耗性が低下して好ましくなく、他方水産基が少ないもの
を使用すると形成する非磁性層が分散性と耐摩耗性が次
第に低下し、かつ製造コストも上がる。そのためセルロ
ーズ誘導体の残存水酸基が7.5〜40%のものを使用する
ことが望ましい。
前述の硬化剤としてのポリイソシアネートは分子中に−
N=C=O基を2個以上有する脂肪族、芳香族、あるい
は脂環式化合物から選ばれたジ、トリ及びテトライソシ
アネートなどである。これらのイソシアネートとしては
エタンジイソシアネート、ブタンジイソシアネート、ヘ
キサンジイソシアネート、2,2−ジメチルペンタンジイ
ソシアネート、2,2,4−トリメチルペンタンジイソシア
ネート、デカンジイソシアネート、ω,ω′−ジイソシ
アネート−1,3−ジメチルベンゾール、ω,ω′−ジイ
ソシアネート−1,2−ジメチルシクロヘキサン、ω,
ω′−ジイソシアネート−1,4−ジエチルベンゾール、
ω,ω′−ジイソシアネート−1,5−ジメチルナフタリ
ン、ω,ω′−ジイソシアネート−n−プロピルビフェ
ニル、1,3−フェニレンジイソシアネート、1−メチル
ベンゾール−2,4−ジイソシアネート、1,3−ジメチルベ
ゾール−2,6−ジイソシアネート、ナフタレン−1,4−ジ
イソシアネート、1,1′−ジナフチル−2,2′−ジイソシ
アネート、ビフェニル−2,4′−ジイソシアネート、3,
3′−ジメチルビフェニル−4,4′−ジイソシアネート、
ジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート、2,2′−
ジメチルジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネー
ト、3,3′−ジメトキシジフェニルメタン−4,4′−ジイ
ソシアネート、4,4′−ジエトキシジフェニルメタン−
4,4′−ジイソシアネート、1−メチルベンゾール−2,
4,6−トリイソシアネート、1,3,5−トリメチルベンゾー
ル−2,4,6−トリイソシアネート、ジフェニルメタン−
2,4,4′−トリイソシアネート、トリフェニルメタン−
4,4′,4″−トリイソシアネート、トリレンジイソシア
ネート、1,5−ナフチレンジイソシアネートなど;これ
らのイソシアネートの2量体または3量体、またはこれ
らのイソシアネートと2価または3価のポリアルコール
との付加生成物である。これらは例えばトリメチルプロ
パンとトリレンジイソシアネートあるいはヘキサンメチ
レンジイソシアネートなどとの付加生成物である。これ
らの硬化剤は結合剤100重量部に対して10〜60重量部の
範囲内の量で使用される。
非磁性層中には潤滑剤とカーボンブラックが添加され
る。潤滑剤としては脂肪酸、金属石鹸、脂肪酸アミド、
高級脂肪族アルコール、脂肪族アルコールと脂肪酸、メ
ルカプト基置換脂肪酸、燐酸、ほう酸、チタン酸、珪酸
など各種の酸とのエステル、及びこれらの弗素置換物、
パラフィン類、シリコーンオイル、動植物油、鉱油、高
級脂肪族アミン;グラファイト、シリカ、二硫化モリブ
デン、二硫化タングステン等の無機微粉末;ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリエン塩化ビニル、エチレン−
塩化ビニル共重合物、ポリテトラフルオロエチレン等の
樹脂の微粉末;α−オレフィン重合物、常温で液体の不
飽和脂肪族炭化水素、フルオロカーボン類などがある。
これらのうち特に好ましいものは脂肪酸、脂肪酸の金属
塩(金属石鹸)、脂肪酸アミド、脂肪族アルコールと脂
肪酸、燐酸、ほう酸、チタン酸、珪酸などの各種の酸と
のエステル及びこれらの弗素置換物などである。
非磁性層中には潤滑剤とカーボンブラックの他、所望に
よりアルミナ、酸化クロム、炭化タングステン、ガーネ
ットなどのごとき研磨剤を加えてもよい。さらに燐酸ト
リクレジル、フタル酸ジブチルなどの可塑剤、レシチ
ン、テンロ、ゼレックスなどの分散剤、ステアリン酸
鉛、ステアリン酸カルシウムなどの安定剤を加えること
もできる。
非酸性層の厚さは1μm以上であり、好ましくは1〜10
μmである。これは磁気記録媒体の薄層化された磁性層
が磁気ヘッドの接触によって受ける衝撃を緩和するため
に必要な厚さである。
以上その成分について詳細に説明した非磁性層の上には
磁性層が設けられる。磁性層は基本的には強磁性体粉末
とこれを結合する結合剤及び潤滑剤とカーボンブラック
からなり、所望によりさらに研磨剤が加えられ、目的に
応じてさらに可塑剤、分散剤、安定剤などが加えられ
る。
この強磁性体としてはγ−Fe2O3、Fe3O4、FeOx(1.33<
x<1.5)、Fe金属微粉末、CrO2等があり、特にCo含有
γ−Fe2O3、Co含有FeOx(1.33<x<1.5)が好ましい。
これらの強磁性体はおよそ0.1〜2.0μm程度の平均粒径
を有する粉末である。
この強磁性体粉末を含有、結合するための結合剤及び潤
滑剤、その他所望により加えられる研磨剤、過疎剤、分
散剤、安定剤などは既に“非磁性層”のための成分とし
て説明されたものと同じものが使用される。そして実際
に非磁性層及び磁性層を構成させるに際して、それぞれ
対応する成分同士が同じでもよく、また異なった成分の
ものであってもよい。
またそれぞれの成分の構成比は既に当業界において知ら
れている通常の技術により定めることができ、特別な目
的のためには適宜成分を取捨選択し、構成比を加減する
こともできる。
しかしながら本発明において最も特徴的なものは両層各
々に添加する潤滑剤の濃度である。
潤滑剤の濃度は両層の場合とも用いられている結合剤に
対して1〜80重量%の範囲内の量であり、好ましくは3
〜55重量%の範囲内の量である。下限の1重量%未満の
量では得られる磁気記録媒体の耐久性に効果が生ぜず、
上限の80重量%を越えると潤滑剤による結合剤の可塑化
による耐久性の劣化が生ずる。この潤滑剤の添加量の割
合に関してさらに特徴のあることには非磁性層に含有さ
れている潤滑剤の濃度は磁性層に含有されている潤滑剤
の濃度よりも高い場合には本発明の効果が一段と著しく
生ずることである。その効果については後述の実施例に
おいてより具体的に明確にされよう。非磁性層中の潤滑
剤の濃度と磁性層中の潤滑剤の濃度とは0.1〜30重量%
程度、より好ましくは3〜15重量%の差異があることで
ある。
このように、磁性層と非磁性層の潤滑剤の含有量に差が
あることによりフロッピーデイスク等のデイスク状媒体
にあってはタップ耐久性、テープ状媒体にあってはスチ
ル耐久性などの耐久性が大きく改善される。
また、磁性層の表面も平滑になって、特に、表面粗さが
0.010μm以下になると出力を向上させることができ
る。
これらの各成分を用いて本発明の磁気記録媒体を製造す
るには各々上述した組成からなる塗布液を調製し、これ
をそれぞれ支持体上に順次塗布し、乾燥させて非磁性層
及び磁性層を形成させるのである。非磁性層及び磁性層
を形成させる塗布液は各成分を有機溶剤中に溶解あるい
は均一に分散させ、支持体上に塗布した場合にいずれの
部分も均一な組成となるようにする。
有機溶剤としてはメタノール、エタノール、イソプロピ
ルアルコール、ブタノールなどのアルコール系溶剤、酢
酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル系溶剤、メチルエ
チルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトン、シク
ロヘキサノンなどのケトン系溶剤、あるいはこれらを適
当な量比で混合した混合溶剤などがある。これらの有機
溶剤は溶解すべき成分を完全に溶解し得るように選択さ
れ、また混合溶剤の場合は溶剤の選択と共に各々の量比
が適宜決定される。またこれらの溶剤は成分として用い
られている強磁性体粉末の特性を劣化させるものであっ
てはならない。
成分の溶剤への溶解には通常ボールミルや撹拌羽根を備
えた溶解槽のごとき溶解強制力のある手段を備えた溶解
機器を用いるのがよい。
塗布後、塗布層を乾燥させるには従来使用されている乾
燥機器、乾燥装置を使用すればよい。
〔実施例〕
以下本発明をその実施例に基づいてより具体的に説明す
る。なお、実施例中の“部”はすべて“重量部”であ
る。
実施例 1 支持体としての表面粗さRaが0.025μm、厚さ75μmの
ポリエチレンテレフタレートフィルムの画面に下記のご
とく調製した塗布液を塗布して厚さ1.8μmの非磁性
層を形成し、さらにその上に同じく調製した塗布液を
塗布して厚さ0.6μmの磁性層を形成した。
非磁性層形成用塗布液の調製 組成 ニトロセルローズ ……12 部 ポリウレタン「クリスボン6119」(大日本インキ製造
(株)製) ……6 部 誘電性カーボンブラック(平均粒径=30μm)……5
部 ステアリン酸ブチル 3.0部 オレイン酸 ……1.5部 ミリスチン酸変性シリコン ……2.0部 溶剤(メチルエチルケトン/トルエン/メチルイソブチ
ルケトン混合溶剤混合比=2:2:1) 上記組成の諸成分をボールミルに入れ、十分混合して粘
度10ポイズ(25℃)の塗料を調製し、ここで ポリイソシアネート「コロネートL」(日本ポリウレタ
ン(株)製) ……4部 を加えて十分混合し、非磁性層形成用塗布液とした。
磁性層形成用塗布液の調製 組成 Co添加FeOx粉末(x=1.4、平均粒径=0.3μm×0.03μ
m) ……100 部 塩化ビニル酢酸ビニル共重合体「UMCH」(米国ユニオン
カーバイト社製) ……13 部 ポリウレタン「N−2304」(日本ポリウレタン(株)
製) ……4 部 Cr2O3 ……5 部 カーボンブラック「旭#80」(旭カーボン(株)製)…
…5 部 ステアリン酸ブチル 2.0部 オレイン酸 1.0部 ミリスチン酸変性シリコン ……1.5部 溶剤(メチルエチルケトン/トルエン/メチルイソブチ
ルケトン混合溶剤混合比=2:2:1) 上記組成の諸成分をボールミルに入れ、十分撹拌して均
一に分散させ、ここで ポリイソシアネート「ウレコートBマイラー用#1クリ
アー」(東日本塗料(株)製) ……7 部 を加えて十分混合し、磁性層形成用塗布液とした。
上記のごとく塗布した被塗物をカレンダー(表面艶出
機)により磁性層表面の平滑化処理を施したのち、半径
5.25インチの円盤状の“フレキシブルディスク”に加工
し、試料No.1を作成した。
比較例1−1 実施例1における非磁性層形成用塗布液組成をステア
リン酸ブチル、オレイン酸、ミリスチン酸変性シリコン
を除いた組成のものとし、他は実施例1の場合と同様に
して実施し、“フレキシブルディスク”試料No.2を作成
した。
比較例1−2 実施例1における非磁性層形成用塗布液組成のうち、
ステアリン酸ブチル、オレイン酸、ミリスチン酸変性シ
リコンの量比をそれぞれ1.5部、0.5部、1.0部に代え、
他は実施例1の場合と同様にして実施し、“フレキシブ
ルディスク”試料No.3を作成した。
比較例1−3 実施例1における磁性層形成用塗布液を支持体であるポ
リエチレンテレフタレートフィルム上に直接(非磁性層
を形成せずに)塗布し、他は実施例1の場合と同様にし
て実施し、“フレキシブルディスク”試料No.4を作成し
た。
比較例1−4 実施例1における支持体フィルムに代えて、表面粗さRa
が0.009μmの厚さ75μmのポリエチレンテレフタレー
トフィルムを使用し、その他は比較例1−3の場合と同
様にして実施し、“フレキシブルディスク”試料No.5を
作成した。
比較例1−5 実施例1における非磁性層の厚さを0.5μmに代え、そ
の他は実施例1の場合と同様にして実施し、“フレキシ
ブルディスク”試料No.6を作成した。
以上のように作成した試料No.1〜試料No.6について各々
の特性を測定したところ、第1表に記載したごとき結果
が得られた。
実施例 2 厚さ10μmのポリエチレンテレフタレートフィルムに実
施例1に記載の非磁性層形成用塗布液を塗布し、厚さ
2.0μmの非磁性層を形成させた。さらにその上に実施
例1に記載の磁性層形成用塗布液において、Co添加Fe
Oxに代えてFe金属粉末(平均粒子径0.25μm×0.02μ
m)を使用し、さらに添加剤としてステアリン酸ブチル
1.0部、オレイン酸0.5部、ミリスチン酸変性シリコン1.
0部を使用して調製した磁性層形成用塗布液を塗布し、
厚さ1.0μmの磁性層を形成せしめた。
この被塗物にカレンダー表面処理を施し、幅1/2インチ
のテープ状に裁断し、試料No.7を作成した。
比較例2−1 実施例1に記載の非磁性層形成用塗布液組成をステア
リン酸ブチル、オレイン酸、ミリスチン酸変性シリコン
を除いた組成のものに代え、他は実施例2の場合と同様
にして実施し、磁気テープ試料No.8を作成した。
比較例2−2 実施例1における非磁性層形成用塗布液組成のうち、
ステアリン酸ブチル、オレイン酸、ミリスチン酸変性シ
リコンの量比をそれぞれ0.5部、0.2部、0.5部に代え、
他は実施例2の場合と同様にして実施し、磁気テープ試
料No.9を作成した。
比較例2−3 実施例1における磁性層形成用塗布液を支持体である表
面粗さRaが0.011μmのポリエチレンテレフタレートフ
ィルムに直接塗布し、他は実施例2の場合と同様にして
実施し、磁気テープ試料No.10を作成した。
実施例3、比較例3−1〜同3−3 実施例2、比較例2−1、同2−2及び同2−3におけ
る強磁性Fe金属粉末を強磁性Baフェライト粉末(平均粒
子径0.08μm×0.03μm)に代え、また磁性層の厚さを
0.7μmとし、他は各例の場合と同様にして実施し、磁
気テープ試料No.11〜試料No.14を作成した。
以上のごとく作成した試料No.7〜試料No.14について各
々の特性を測定したところ、第2表に記載したごとき結
果が得られた。
実施例 4 支持体としての表面粗さRaが0.025μm、厚さ75μmの
ポリエチレンテレフタレートフィルムの画面に下記のご
とく調製した塗布液を塗布して厚さ1.8μmの非磁性
層を形成し、さらにその上に同じく調製した塗布液を
塗布して厚さ0.6μmの磁性層を形成した。
非磁性層形成用塗布液の調製 組成 ニトロセルローズ ……12 部 ポリウレタン「クリスボン6119」(大日本インキ製造
(株)製) ……6 部 導電性カーボンブラック(平均粒径=30μm)……5
部 ステアリン酸エチル ……0.5部 オレイン酸 ……0.5部 オレイン酸変性シリコン ……0.5部 溶剤(メチルエチルケトン/トルエン/メチルイソブチ
ルケトン混合溶剤混合比=2:2:1) 上記組成の諸成分をボールミルに入れ、十分混合して粘
度10ポイズ(25℃)の塗料を調製し、ここで ポリイソシアネート「コロネートL」(日本ポリウレタ
ン(株)製) ……2 部 を加えて十分混合し、非磁性層形成用塗布液とした。
磁性層形成用塗布液の調製 組成 Co添加FeOx粉末(x=1.4、平均粒径=0.3μm×0.03μ
m) ……100 部 塩化ビニル酢酸ビニル共重合体「UMCH」(米国ユニオン
カーバイト社製) ……13 部 ポリウレタン「N−2304」(日本ポリウレタン(株)
製) ……4 部 Cr3O4 ……5 部 カーボンブラック「旭#80」(旭カーボン(株)製)…
…5 部 ステアリン酸エチル ……2.0部 オレイン酸 ……1.0部 オレイン酸変性シリコン ……2.0部 溶剤(メチルエチルケトン/トルエン/メチルイソブチ
ルケトン混合溶剤混合比=2:2:1) 上記組成の諸処分をボールミルに入れ、十分撹拌して均
一に分散させ、ここで ポリイソシアネート「ウレコートBマイラー用#1クリ
アー」(東日本塗料(株)製) ……7 部 を加えて十分混合し、磁性層形成用塗布液とした。
上記のごとく塗布した被塗物をカレンダーにより磁性層
表面の平滑化処理を施したのち、半径5.25インチの円盤
状の“フレキシブルディスク”に加工し、試料No.15を
作成した。
比較例4−1 実施例4における非磁性層形成用塗布液組成のうち、
ステアリン酸エチル、オレイン酸、オレイン酸変性シリ
コンを除いた組成のものとし、他は実施例4の場合と同
様にして実施し、“フレキシブルディスク”試料No.16
を作成した。
比較例4−2 実施例4における磁性層形成用塗布液を支持体であるポ
リエチレンテレフタレートフィルム上に直接塗布し、他
は、実施例4の場合と同様にして実施し、“フレキシブ
ルディスク”試料No.17を作成した。
比較例4−3 実施例4における支持体フィルムに代えて、表面粗さRa
が0.009μmの厚さ75μmのポリエチレンテレフタレー
トフィルムを使用し、その他は実施例4の場合と同様に
して実施し、“フレキシブルディスク”試料No.18を作
成した。
比較例4−4 実施例4における非磁性層の厚さを0.5μmに代え、そ
の他は実施例4の場合と同様にして実施し、“フレキシ
ブルディスク”試料No.19を作成した。
以上のごとく作成した試料No.15〜試料No.19について各
々の特性を測定したところ、第3表に記載したごとき結
果が得られた。
実施例 5 厚さ10μmのポリエチレンテレフタレートフィルムに実
施例4に記載の非磁性層形成用塗布液を塗布し、厚さ
2.0μmの非磁性層を形成させた。さらにその上に実施
例4に記載の磁性層形成用塗布液において、Co添加Fe
Oxに代えてFe金属粉末(平均粒子径0.25μm×0.02μ
m)を使用し、さらに添加剤としてステアリン酸エチル
1.0部、オレイン酸0.5部、オレイン酸変性シリコン1.0
部を使用して調製した磁性層形成用塗布液を塗布し、厚
さ1.0μmの磁性層を形成せしめた。
この被塗物にカレンダー表面処理を施し、幅1/2インチ
のテープ状に裁断し、試料No.20を作成した。
比較例5−1 実施例4における非磁性層形成用塗布液組成のうち、
ステアリン酸エチル、オレイン酸、オレイン酸変性シリ
コンを除いた組成のものとし、他は実施例5の場合と同
様にして実施し、磁気テープ試料No.21を作成した。
比較例5−2 実施例4における磁性層形成用塗布液を支持体である表
面粗さRaが0.011μmのポリエチレンテレフタレートフ
ィルム上に直接塗布し、他は実施例5の場合と同様にし
て実施し、磁気テープ試料No.22を作成した。
実施例 6 厚さ10μmのポリエチレンテレフタレートフィルムに実
施例4に記載の非磁性層形成用塗布液を塗布し、厚さ
2.0μmの非磁性層を形成させた。さらにその上に実施
例3に記載の磁性層形成用塗布液において、Co添加Fe
Oxに代えてBaフェライト磁性材料粉末(平均粒子径0.08
μm×0.03μm)を使用して厚さ0.7μmの磁性層を形
成せしめ、他は実施例5の場合と同様にして実施し、磁
気テープ試料No.23を作成した。
比較例6−1 実施例4における非磁性層形成用塗布液組成のうち、
ステアリン酸エチル、オレイン酸、オレイン酸変性シリ
コンを除いた組成のものとし、他は実施例6の場合と同
様にして実施し、磁気テープ試料No.24を作成した。
比較例6−2 実施例4における磁性層形成用塗布液を支持体である表
面粗さRaが0.011μmのポリエチレンテレフタレートフ
ィルム上に直接塗布し、他は実施例6の場合と同様にし
て実施し、磁気テープ試料No.25を作成した。
以上のごとく作成した試料No.20〜試料No.25について各
々の特性を測定したところ、第4表に記載したごとき結
果が得られた。
第1表〜第4表に示された測定結果から次のようなこと
がわかる。すなわち本発明による実施例におけるNo.1、
No.7、No.11、No.15、No.22、No.23の各試料はいずれも
十分満足し得るディスクの耐久性のテープのスチル耐久
性を示した。
また試料No.2、No.8、No.12、No.16、No.21、No.24にお
けるように、非磁性層に潤滑剤を添加しない場合には磁
気記録媒体の耐久性やタップ耐久性におけるレベルが大
きく低下し、また試料No.1とNo.3との対比により明瞭で
あるごとく、非磁性層に添加した潤滑剤の濃度が磁性層
に添加した潤滑剤の濃度よりも低いとその逆の場合に比
べて得られる磁気記録媒体の耐久性が劣ることが判明し
た。
試料No.4、No.5、No.10、No.14、No.17、No.18、No.2
2、No.25におけるように非磁性層を設けなかった場合に
は耐久性及びタップ耐久性共に低下し、さらに出力も本
発明による各試料のそれと比べれば低下している。また
非磁性層を設けてもその厚さが1.0μm未満の場合には
同様な結果となっている。
例えば試料No.4とNo.5、No.17とNo.18の結果を対比する
と明瞭となるごとく、使用した支持体フィルムの表面粗
さが磁性層の表面に影響し、その表面粗さRaを大にす
る。従って磁性層の表面粗さの小なる試料No.5及びNo.1
8は試料No.4及び試料No.17に比べて出力が著しく向上
し、本発明による実施例の試料にほぼ近い出力を呈す
る。このように1.0μm以上の非磁性層が設けられてい
ると、支持体フィルムの表面粗さの程度にかかわらず、
例えばその表面粗さRaが0.025μmのものを使用しても
磁性層の表面粗さRaとしては0.010〜0.011程度となり、
所望の高出力特性を有する磁気記録媒体となる。
〔発明の効果〕
本発明によればより薄層化した磁性層を有する磁気記録
テープ、磁気ディスクなどの磁気記録媒体において走行
耐久性及び電磁変換特性を著しく改良することができ
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非磁性支持体上に、潤滑剤を含有し、厚さ
    1.0μm以上の非磁性層及び該層上に潤滑剤及び強磁性
    体粉末を含有する磁性層が設けられている磁気記録媒体
    において、該磁性層の表面粗さが0.010μm以下であ
    り、該非磁性層に含有されている潤滑剤の濃度が該磁性
    層に含有されている潤滑剤の濃度より高く、かつ該磁性
    層中の潤滑剤の含有量と該非磁性層中の潤滑剤の含有量
    の差が該磁性層または該非磁性層の不揮発分組成中の含
    有率で2.1重量%以上であり、さらに該磁性層及び非磁
    性層中がカーボンブラックを含有していることを特徴と
    する磁気記録媒体。
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