JPH077852Y2 - 化粧料容器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ 本考案は化粧料用中皿を嵌脱自由にした化粧料容器に関
する。

＜従来の技術＞ 従来の中皿を嵌脱自由にした容器には、第６図のように
容器本体１の底板2aに略Ｕ字状のスリット3aによって舌
片4aを形成し、該舌片4aの連設基部上面にＶ字形溝13を
設けて、該舌片4aを押動することにより、該舌片がＶ字
形溝13の部分から屈折して、容器本体１内に両面テープ
によって貼着した内皿8aの底部を押し上げて取り出し可
能にしたものがある。例えば実公昭59-16005号公報参
照。

又、容器本体の底板に、押圧操作部を十字線上に設けた
連結部によって形成し、該押圧操作部を押動することに
より該操作部の上面にて中皿底部を押し上げるようにし
たものもある。例えば実公平1-10383号公報参照。

＜考案が解決しようとする課題＞ しかし、上記両者従来例においては中皿の底部を押し上
げるようにしているので、該中皿の構成素材が軟弱な場
合、内容物である化粧料が中皿の変形歪によって亀裂を
生じる虞れがある。そこで本考案においては上記従来例
の欠点の解決を図り、内容物に損傷を与えることなく簡
単に中皿の取り出しができる化粧料容器を提供するもの
である。

＜課題を解決する為の手段＞ 容器本体の底板コーナー部寄りに連設部をもったＬ字状
の舌片を形成し、該舌片の上端で容器本体内に嵌着した
中皿の鍔縁を押し上げるようにすると共に、前記底板に
中皿を保持する挟持突片を立設してなる。

＜作用＞ 容器本体の底板に形成したＬ字状舌片を押動することに
より、該舌片の立ち上がり上端によって、中皿の鍔縁を
押して、該中皿を挟持突片から離脱せしめて中皿を容器
本体から摘除可能な状態とする。

＜実施例＞ 以下本考案について図面に示す実施例について詳細に説
明すると、第１図及び第２図に示すように、箱型をなす
容器本体１の底板２に、該容器本体１のコーナー側を連
設部とする門型のスリット３を設けることにより揺動自
由な舌片４を形成する。

そして該舌片４は、基底面に対し直角な起立片５を上端
が容器本体１の口縁近くまで達するように設けられてい
る。即ち起立片５も上端は容器本体１の開口部に嵌合し
た中皿８の上端鍔縁10の下面に略当接する長さとしてい
る。

そして、該舌片４は図面からも明らかなように、舌片の
揺動端を容器本体１の底板中央向きに形成していること
である。

更に、該底板２上には、後述する化粧料収納用の中皿の
収納凹部外側を受け入れるような仮想円上の位置に複数
個の係止突片6,6…を突設し、各突片6,6…の上端寄り内
側に例えば横長（横長に限らない）の係止凸部7,7…を
設け、容器本体１の上端口縁に、円形収納凹所９を形成
した中皿８の鍔縁10を受け入れる落とし込み段部１′を
形成している。そして該段部１′に嵌入する中皿８は、
該収納凹所９の外側に環状の条溝11を形成していて前記
係止突片6,6…上の係止凸部7,7…と嵌合するようにして
いる。尚、図中符号12は蓋体であり、容器本体との接続
には蝶番、ねじ、又はアンダーカツトにより開閉するも
のなど何れであっても良い。

次に、その使用状態について述べると中皿８を容器本体
開口部に陥入することにより、化粧料収納凹部９の外周
が係止突片6,6…内面に接すると共に上端の係止凸部7,7
…が条溝11に嵌合して保持され、この状態において中皿
の鍔縁10は段部１′に陥入し、これと同時に前記舌片４
の起立片５の上端が中皿８の鍔縁下面に接した状態とな
る。

そして中皿８を摘除して他の化粧料と交換しようとする
ときは、容器本体下面の舌片４を押し上げることで該舌
片４は底板２との連設部を基点として上向きに揺動し、
起立片５の上端によって中皿８の鍔縁10を押し上げ、こ
の時収納凹所９の条溝11と係止凸部7,7…との嵌合が解
除されて中皿８は傾斜して取り出し容器な状態となる。

上記は中皿の収納凹所が円形の場合を例示したが第３図
のように、方形収納凹所の一組の対角をＲ面で対向方向
に張り出した形の収納凹所9aを有する中皿8aであっても
良く、この場合も前記例同様に収納凹所外側に設けた条
溝11a,11aと、係止突片6,6…の係止凸部7,7…とが凹凸
嵌合するように構成される。

そして、その場合には収納凹所9aの形状が略方形に形成
されているから、前記係止突片6,6…を収納凹所9aの側
面に外接するような位置に突設すると共に、該突片6,6
…の形状を該収納凹所9aの側面に一致するような平板状
とすることにより中皿を係合保持することができる。

又、第４図及び第５図に示すように舌片４の起立片5aに
係止凸部７を設けると共に、他２個の係止突片6,6を互
いに三角形の位置に配置して設け中皿８を保持するよう
にしても良い。

こうすることにより係止突片を第１図の場合より少なく
することができ中皿離脱の抗力も小さく嵌脱が容易であ
る。

＜考案の効果＞ 本考案は上述のように中皿の化粧料収納凹所より外方位
置に舌片の揺動端を容器本体中央に向けて設けたことに
より、中皿の底部を押すことが全くなく、中皿の幅の広
い鍔縁部を押し上げるようにしているから内容物である
半固形化粧料に亀裂を生じさせない。

又、方形化粧容器のコーナー部のデットスペースを利用
するようにしている為に容器を小型化できる。

更には、中皿を嵌脱自由に構成するようにしたたため、
デザインを幅広く自由に変更が可能である。

その他舌片の起立片を１個の係止突片とおき変え、これ
と他の２個の係止突片とによって三方で中皿を保持する
ようにした場合、舌片を押動する時、これに形成した係
止凸部を外ずし乍ら中皿を押し上げるので、係止突片に
よる中皿の脱出力を小さくすることができるなどの多く
の優れた効果を有する実用価値の高い考案である。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第５図は本考案の実施例を示し、 第１図は、要部分解斜視図、 第２図は、中央縦断面図、 第３図は、中皿の別例を示す中皿の斜視図、 第４図は、第１図他の実施例を示す斜視図、 第５図は、同上一部縦断面図、 第６図は、従来例の縦断面図である。 １…容器本体、２…底板、３…スリット、４…舌片、５
…起立片、６…係止突片、７…係止凸部、8,8a…中皿、
9,9a…化粧料収納凹所、10…鍔縁、11,11a…条溝

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】容器本体に中皿を嵌脱するようにした化粧
   料容器において、該容器本体の底板コーナー寄りに揺動
   基部を有するＬ字状の舌片を一体に連設し、該舌片の上
   端で前記中皿の鍔縁を押し上げるようにすると共に、該
   底板に前記中皿の化粧料収納凹部外側を係脱自由に保持
   する複数個の係止突片を立設して、該挟持突片によって
   中皿を保持するようにしてなる化粧料容器。