JPH0778024B2 - 医薬化合物とジホスホン酸誘導体の結合体を含有する医薬用製剤 - Google Patents

医薬化合物とジホスホン酸誘導体の結合体を含有する医薬用製剤

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JPH0778024B2
JPH0778024B2 JP63259896A JP25989688A JPH0778024B2 JP H0778024 B2 JPH0778024 B2 JP H0778024B2 JP 63259896 A JP63259896 A JP 63259896A JP 25989688 A JP25989688 A JP 25989688A JP H0778024 B2 JPH0778024 B2 JP H0778024B2
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    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は医薬化合物とジホスホン酸誘導体の結合体
(以下、「結合体」という)を含有する医薬用製剤、さ
らに詳しくは分子中にカルボキシ基を有する医薬化合物
またはその塩と、ジホスホン酸誘導体とを適当なスペー
サーを介して結合した結合体を含有する医薬用製剤に関
するものであり、医療の分野で利用される。
[従来の技術およびその問題点] 従来、骨疾患たとえば関節リウマチなどの治療のために
抗炎症剤を投与する際に、骨の患部へ高濃度の抗炎症剤
を送りこむには、注射により関節内へ直接投与すること
が行なわれている。しかしながら、関節内に注射投与さ
れた抗炎症剤は速やかに投与部位から排泄させるため
に、抗炎症効果を長時間にわたって持続することができ
なかった。
関節内注射投与後の投与部位での薬物濃度を持続させる
ために、薬物を難水溶性にする試みがなされている[ク
リニカル ファーマコキネティックス(Clinical Pharm
acokinetics),8,496〜522,1983年]が、その目的を十
分に達成するものはまだ開発されていない。
また癌の骨への転移を防ぐために、制癌剤を骨組織へ高
濃度に送りこむ必要性も指摘されているが、その目的を
十分に達成したものもまだ開発されていない。
一方、関節炎の診断のために、ジホスホン酸誘導体とテ
クネシウムの複合体を合成して、これを用いることが報
告されている[ジャーナル・オブ・ヌクレアー・メディ
シン(Journal of Nuclear Medicine),18巻No.10,973
〜976頁,1977年]。
また骨の主成分であるハイドロキシアパタイト[分子
式:Ca10(PO4(OH)]を、薬物の保持体として用
いる考え方もすでに報告されている。[カルシファイド
・ティシュ・インターナショナル(Calcified Tissue I
nternational),40巻,344〜348頁,1987年]。
[問題点を解決するための手段] この発明の発明者は、医薬化合物の骨中濃度を長時間に
わたって持続できる医薬化合物の誘導体を得るために鋭
意研究した。その結果、分子中にカルボキシ基を有する
医薬化合物またはその塩と、ジホスホン酸誘導体とを種
々のスペーサーを介して合成した結合体を含有する医薬
用製剤が、生体に投与した場合に、選択的に骨組織に取
り込まれ、骨中濃度を高い水準で長時間にわたって持続
することを見出した。さらにこの結合体が、骨組織中で
ジホスホン酸誘導体との結合が切れて、上記医薬化合物
に徐々に変換され、その骨中濃度を高い水準で長時間に
わたって持続でき、さらには、その医薬化合物の血中濃
度をも長時間にわたって持続できることを見出して、こ
の発明を完成した。
この発明の医薬用製剤に用いられる結合体は新規であ
り、一般式 (式中、A−CO−は医薬化合物の残基、Rは−NH−また
は−O−、mは0または1、nは1〜10の整数をそれぞ
れ意味する)で示される。
結合体[I]において、その残基がA−CO−で表わされ
る医薬化合物とは、分子中にカルボキシ基を有する医薬
化合物またはその塩であり、例えばジクロフェナクナト
リウム、イブプロフェン、フルフェナム酸、メフェナム
酸、アスピリン、サリチル酸ナトリウム、アルクロフェ
ナク、ナプロキセン、フルルビプロフェン、ケトプロフ
ェン、フェンブフェクン、インドメタシン、クリダナ
ク、スリンダクなどの抗炎症剤、メルファラン、メトト
レキサートなどの抗腫瘍剤、カルシトニン、インスリン
様成長因子Iなどのホルモン剤などが挙げられる。
この発明の医薬用製剤に用いられる結合体およびその塩
は、医薬化合物とジホスホン酸誘導体を結合させるスペ
ーサーの種類に応じて、それぞれ下記の方法により製造
することができる。
製造法1 製造法2 製造法3 [式中、A−CO−およびnはそれぞれ前と同じ意味であ
り、OR1は保護されたヒドロキシ基、Yはハロゲン原子
を意味する] 上記製造法の原料[III]および[VII]は次の製造法で
製造することができる。
製造法A 製造法B (式中、A−CO−、Y、OR1およびnはそれぞれ前と同
じ意味であり、R2は低級アルコキシカルボニル基を意味
する] 上記の各定義について以下に詳細に説明する。
保護されたヒドロキシ基としては、例えばメトキシ、エ
トキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、第二
級ブトキシ、イソブトキシ、第三級ブトキシ、ペンチル
オキシ、ネオペンチルオキシ、ヘキシルオキシ等の低級
アルコキシ基が挙げられ、さらに好ましいものとしては
C1〜C4アルコキシ基が挙げられる。
ハロゲン原子としては、塩素、臭素、沃素およびフッ素
が挙げられる。
低級アルコキシカルボニル基としては、例えばメトキシ
カルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニ
ル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、
第三級ブトキシカルボニル等が挙げられる。
結合体[I]の塩としては、例えば酢酸塩、マレイン酸
塩、酒石酸塩、メタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン
酸塩、トルエンスルホン酸塩等の有機酸塩または塩酸
塩、臭化水素塩、硫酸塩、燐酸塩等の無機酸塩のような
酸付加塩、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、
マグネシウム塩等の金属塩、アンモニウム塩、トリメチ
ルアミン塩、トリエチルアミン塩、ジシクロヘキシルア
ミン塩等の有機アミン塩等が挙げられる。
ここで結合体[Ia]〜[Ic]は結合体[I]の範囲内に
包含されるので、これらの結合体[Ia]〜[Ic]の塩に
ついては、上記結合体[I]について例示した塩を参照
することができる。
目的化合物[I]およびその塩の製造法を以下に詳細に
説明する。
製造法1 目的化合物[Ia]およびその塩は、医薬化合物[II]ま
たはその塩に化合物[III]を反応させて、得られる化
合物[IV]を、ヒドロキシ保護基の脱離反応に付すこと
によって製造することができる。
医薬化合物[II]の好適な塩については、上記結合体
[I]について例示した塩を参照することができる。
医薬化合物[II]またはその塩に化合物[III]を反応
させて化合物[IV]を得る反応は、通常、水、メタノー
ル、エタノール、プロパノール、テトラリン、テトラヒ
ドロフラン、アセトニトリル、ジオキサン、クロロホル
ム、トルエン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホ
キシドのような溶媒中で行われるが、反応に悪影響を及
ぼさない溶媒であれば、その他のいかなる有機溶媒中で
も反応を行うことができる。
反応温度は特に限定されないが、通常は室温ないし加熱
下に反応が行われる。
なお、この反応は例えば水素化ナトリウム、水素化カル
シウム、水素化マグネシウム等のアルカリ土類金属水素
化物、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ
金属水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアル
カリ金属炭酸塩、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウ
ム等のアルカリ金属炭酸水素塩、フッ化カリウム、フッ
化セシウム等のアルカリ金属フッ化物、ナトリウムメト
キシド、ナトリウムエトキシド、カリウム第三級ブトキ
シド等のアルカリ金属アルコキシド、トリメチルアミ
ン、トリエチルアミン等のトリアルキルアミン、ピコリ
ン、1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]ノン−5−エン、1,
4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン、1,5−ジアザビ
シクロ[5,4,0]ウンデセン−5等の無機または有機塩
基の存在下に行うのが好ましい。
化合物[IV]のヒドロキシ保護基を脱離して、目的化合
物[Ia]またはその塩を得る反応は加水分解、還元等の
常法によって行われる。
加水分解は塩基、ルイス酸を含めた酸、またはハロシラ
ン化合物の存在下に行うのが好ましい。
塩基としては、上述のような無機塩基および有機塩基が
挙げられ、酸としては、例えば義酸、酢酸、プロピオン
酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸等の有機酸およ
び塩酸、臭化水素酸、硫酸、塩化水素、臭化水素等の無
機酸が挙げられる。
ハロシラン化合物としては、例えばヨードトリメチルシ
ラン、ブロモトリメチルシラン等のハロトリ(低級)ア
ルキルシランが挙げられる。
なお、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸等のトリハロ
酢酸のようなルイス酸を使用する脱離反応は、例えばア
ニソール、フェノール等の陽イオン捕捉剤の存在下に行
うのが好ましい。
この反応は通常、水、メタノール、エタノール等のアル
コール、塩化メチレン、アセトニトリル、クロロホル
ム、テトラクロロメタン、テトラヒドロフランあるいは
これらの混合溶媒中で行われるが、反応に悪影響を及ぼ
さない溶媒であればその他のいかなる溶媒中でも反応を
行うことができる。なお、液状の塩基、酸またはハロシ
ラン化合物も溶媒として使用することができる。
反応温度は特に限定されず、通常冷却下ないし加熱下に
反応が行われる。
他方、ヒドロキシ保護基の脱離反応に適用される還元法
としては、化学的還元および接触還元が挙げられる。
化学的還元に使用される好適な還元剤は、例えばすゞ、
亜鉛、鉄等の金属または塩化クロム、酢酸クロム等の金
属化合物と、義酸、酢酸、プロピオン酸、トリフルオロ
酢酸、p−トリエンスルホン酸、塩酸、臭化水素酸等の
有機酸または無機酸との組合わせである。
接触還元に使用される好適な触媒は、例えば白金板、白
金海綿、白金黒、コロイド白金、酸化白金、白金線等の
白金触媒、パラジウム海綿、パラジウム黒、酸化パラジ
ウム、パラジウム−炭素、コロイドパラジウム、パラジ
ウム−硫酸バリウム、パラジウム−炭酸バリウム等のパ
ラジウム触媒、還元ニッケル、酸化ニッケル、ラネーニ
ッケル等のニッケル触媒、還元コバルト、ラネーコバル
ト等のコバルト触媒、還元鉄、ラネー鉄等の鉄触媒、還
元銅、ラネー銅、ウルマン銅等の銅触媒のような慣用の
触媒である。
化学的還元による脱離反応は通常、水、メタノール、エ
タノール、プロパノール、N,N−ジメチルホルムアミド
のような反応に悪影響を及ぼさない常用の溶媒中、また
はこれらの混合溶媒中で行われる。なお、化学的還元に
使用される酸が液状である場合には、それらを溶媒とし
て使用することもできる。
また、接触還元に使用される溶媒としては、前記のよう
な溶媒のほか、ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラ
ヒドロフラン等の慣用の溶媒、またはこれらの混合溶媒
等が挙げられる。
これらの反応の反応温度は特に限定されず、通常冷却下
ないし加熱下に反応が行われる。
製造法2 目的化合物[Ib]およびその塩は、医薬化合物[II]ま
たはその塩に化合物[V]もしくはそのアミノ基におけ
る反応性誘導体またはその塩を反応させて得られる化合
物[VI]を、ヒドロキシ保護基の脱離反応に付すことに
よって製造することができる。
化合物[V]の塩については結合体[I]について例示
した塩を参照することができる。
化合物[V]のアミノ基における反応性誘導体として
は、アミド化反応に使用される常用の誘導体、例えば、
化合物[V]とカルボニル化合物との反応によって生成
するシッフ塩基型イミノまたはそのエナミン型互変異性
体、化合物[V]とトリメチルシリルアセトアミド、ビ
ス(トリメチルシリル)アセトアミド等のシリル化合物
との反応によって生成するシリル誘導体、化合物[V]
と三塩化燐またはホスゲンとの反応によって生成する誘
導体等が挙げられる。
医薬化合物[II]またはその塩に化合物[V]もしくは
そのアミノ基における反応性誘導体またはその塩を反応
させて化合物[VI]を得る反応は通常、水、メタノー
ル、エタノール、プロパノール、テトラリン、テトラヒ
ドロフラン、ジオキサン、クロロホルム、トルエン、ジ
メチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジクロル
メタンのような常用の溶媒中で行われるが、反応に悪影
響を及ぼさない溶媒であればその他のいかなる有機溶媒
中でも反応を行うことができる。
反応温度は特に限定されないが、通常は冷却下、常温ま
たは加温下に反応が行われる。
なお、この反応は、N,N−ジシクロヘキシルカルボジイ
ミド、オキシ塩化燐、三塩化燐、五塩化燐、塩化チオニ
ル、塩化オキザリル、1−(p−クロロベンゼンスルホ
ニルオキシ)−6−クロロ−1H−ベンゾトリアゾール、
ジメチルホルムアミドと塩化チオニルまたはホスゲンと
の反応によって生成する塩化(クロロメチレン)ジメチ
ルアンモニウム、ジメチルホルムアミドとオキシ塩化燐
との反応によって生成する化合物等のいわゆるビルスマ
イヤー試薬等の常用の縮合剤の存在下に行うのが好まし
い。
化合物[VI]のヒドロキシ保護基を脱離して、目的化合
物[Ib]またはその塩を得る反応は、製造法1の場合と
同様に行なうことができる。
製造法3 目的化合物[Ic]およびその塩は、化合物[VII]また
はその塩に化合物[V]もしくはそのアミノ基における
反応性誘導体またはその塩を反応させて得られる化合物
[VIII]をヒドロキシ保護基の脱離反応に付すことによ
って製造することができる。
化合物[VII]の塩としては、結合体[I]について例
示した塩を参照することができる。
これらの反応は製造法2の場合と同様に行なうことがで
きる。
製造法1〜3で得られた化合物は、常法により上述のよ
うな塩にすることができる。
次に、原料化合物[III]ならびに原料化合物[VII]お
よびその塩の製造法を、以下に詳細に説明する。
製造法A 原料化合物[III]は、化合物[IX]もしくはそのカル
ボキシ基における反応性誘導体またはその塩に、化合物
[V]もしくはそのアミノ基における反応性誘導体また
はその塩を反応させることによって製造することができ
る。化合物[IX]の塩については、結合体[I]につい
て例示した塩を参照することができる。
化合物[IX]のカルボキシ基における反応性誘導体とし
ては、酸ハロゲン化物、酸無水物、活性化アミド、活性
化エステル等が挙げられる。
そのような反応性誘導体の好適な例としては、酸塩化
物、酸アジド、ジアルキル燐酸、フェニル燐酸等の置換
かれた燐酸、ピバリン酸、酢酸、トリクロロ酢酸等の脂
肪族カルボン酸等の酸との混合酸無水物、対称型酸無水
物、イミダゾール、トリアゾールまたはジメチルピラゾ
ールとの活性化アミド、N−ヒドロキシスクシンイミ
ド、N−ヒドロキシフタルイミドまたは1−ヒドロキシ
−6−クロロベンドトリアゾールとの活性化エステル等
が挙げられる。
この反応は製造法2に記載の化合物[VI]を得る方法と
同様に行なうことができる。
製造法B 原料化合物[VII]およびその塩は、医薬化合物[II]
またはその塩と化合物[X]もしくはそのアミノ基にお
ける反応性誘導体またはその塩を反応させて得られる化
合物[XI]を加水分解反応に付すことにより製造するこ
とができる。
化合物[X]の塩については、結合体[I]について例
示した塩を参照することができる。
医薬化合物[II]またはその塩と、化合物[X]もしく
はそのアミノ基における反応性誘導体またはその塩を反
応させて化合物[XI]を得る反応は、製造法2における
化合物[VI]を得る方法と同様に行うことができ、また
化合物[XI]を加水分解して原料化合物[VII]または
その塩を得る反応は、製造法1の加水分解反応と同様に
行うことができる。
目的化合物[I]に分子内の不斉炭素原子、二重結合等
に基づく1個以上の光学異性体や幾何異性体のような立
体異性体がある場合、目的化合物[I]のそのような異
性体およびそれらの混合物もすべて目的化合物[I]の
範囲内に包含されるものとする。
この発明の医薬用製剤に用いられる結合体[I]は常法
により、可溶化製剤、エマルジョン製剤、リポソーム製
造等とした後、例えば注射投与(例えば静脈注射、筋肉
内注射、関節内注射等)、経口投与、直腸投与等により
生体内に投与されるが、注射による投与が最も好まし
い。
この発明の医薬用製剤は、生体に投与された後、選択的
に骨組織に取り込まれ、骨中濃度を高い水準で長時間に
わたって持続し、さらに骨組織中でジホスホン酸誘導体
との結合が切れて、元の医薬化合物に徐々に変換され
て、骨組織における元の医薬化合物の濃度を長時間にわ
たって持続することができる。
なお、分子中に2個以上のカルボキシ基を有する医薬化
合物またはその塩において、薬理活性を示すカルボキシ
基の方に、ジホスホン酸誘導体が、スペーサーを介して
結合していない場合には、結合体自身でも薬理活性が発
揮されることがあり、また分子中に1個のカルボキシ基
を有する医薬化合物またはその塩であっても、この発明
により得られる結合体自身に十分な薬理活性のある場合
もある。
この発明の医薬用製剤は、骨組織に選択的に取り込まれ
るので、抗炎症剤に適用すれば、慢性関節リウマチ、変
形性関節症、腰痛症などの治療に利用でき、骨疾患治療
剤(例えばインスリン様成長因子I等)に適用すれば、
骨疾患(例えば骨粗鬆症、パジェットの骨疾患、骨溶解
等)の治療に利用でき、また、制癌剤に適用すれば、癌
の骨への転位防止の目的にも利用できる。
また、結合体[I]を一旦骨組織に分布させた後、そこ
から医薬化合物を徐々に放出させることにより、血中濃
度を長時間にわたり持続することもできるので、微量の
血中濃度の維持が、治療の改善に反映される医薬化合物
(例えばホルモン、生理活性を有するポリペプタイド
等)にも適用できる。
この発明の医薬用製剤に用いられる結合体[I]および
その塩は通常10μg〜1000mgの単位投与量で1〜15日に
1回投与されるが、投与量は医薬化合物の種類、患者の
年齢、体重、症状、投与方法、他剤との併用等により適
宜増減される。
[発明の効果] 以下、本発明の効果を試験例により説明する。
試験化合物 以下の試験例において、「カルボキシフルオレセイン」
とは上記の等量混合物のことをいう。
以下の試験例において「後記の実施例1−(ii)で得ら
れる結合体」とは、上記の等量混合物のことをいう。
試験例1 血漿中における結合体からカルボキシフルオレセインへ
の変換試験 試験方法 ラット血漿0.95mlに後記の実施例1−(ii)で得られる
結合体の水溶液(濃度:200μM)0.05mlを添加し、37℃
で培養した。結合体の水溶液を添加後、1、2、4、6
時間経過時にそれぞれ0.1mlずつサンプルを採取した。
採取したサンプルを蒸留水0.4mlで希釈し、直ちに、カ
ラムガード(ミリポアSJHV004NS,0.45μm)で濾過後、
残存する結合体の濃度および生成するカルボキシフルオ
レセインの濃度を高速液体クロマトグラフィーにより定
量した。
試験結果 上記の試験結果から、この発明の医薬用製剤に用いられ
る結合体は血漿中で徐々にカルボキシフルオレセインに
変換されることがわかる。
試験例2 結合体の骨中動態 試験方法 後記の実施例1−(ii)で得られる結合体のpH7.4のリ
ン酸緩衝液溶液(濃度:1.63mg/ml)およびカルボキシフ
ルオレセインのpH7.4リン酸緩衝液溶液(濃度:0.94mg/m
l)をそれぞれ0.5mlずつSD系雄性ラット(体重約250g)
の尾静脈に注射し、結合体を投与した方は投与後1時
間、1日、2日、4日、7日および14日経過時、カルボ
キシフルオレセインを投与した方は投与後1時間および
1日経過時にそれぞれ大腿骨を採取し、肉片を取り除い
て凍結乾燥し、乾燥重量を測定した。
次いで大腿骨に塩化ナトリウムで飽和した6N塩酸を、大
腿骨100mgあたり1ml加え、室温で4時間放置する。振
盪、遠沈後、大腿骨の溶解液1mlにイソアミルアルコー
ル1.25mlを加え抽出する。有機層を0.5mlずつ2つに分
け、一方の有機層0.5mlにpH7.4のリン酸緩衝液1.5mlを
加え、振盪、遠沈し、水層中の結合体濃度を高速液体ク
ロマトグラフィーにより測定した。
もう一方の有機層0.5mlには1N水酸化ナトリウム1.5mlを
加え、室温で30分間放置後、振盪、遠沈し、水層中の総
カルボキシフルオレセイン濃度を高速液体クロマトグラ
フィーにより測定した。大腿骨中のカルボキシフルオレ
セイン濃度は下式に従って計算した。
(カルボキシフルオレセイン濃度) =(総カルボキシフルオレセイン濃度) −(結合体濃度) 上記試験結果から、この発明の医薬用製剤に用いられる
結合体は、カルボキシフルオレセインを投与した場合に
比べて、著しく高い骨中濃度を示すことがわかる。そし
て、結合体は骨中で徐々に結合が切れてカルボキシフル
オレセインに変換されることがわかる。また生成した骨
中のカルボキシフルオレセインの濃度は、次の試験例3
で示す血中のカルボキシフルオレセイン濃度を比べると
著しく高く、約1000倍の濃度を14日まで持続することが
わかる。
さらに、結合体投与後1時間の骨中濃度1.60用量%/大
腿骨は、ラット全骨中に換算すると、投与量の62%が骨
に分布していることになり、(同様にカルボキシフルオ
レセイン投与後1時間の骨中濃度0.03用量%/大腿骨
は、ラット全骨中に換算すると、投与量の1.1%が骨に
分布していることになる)この発明の医薬用製剤に用い
られる結合体はきわめて骨に分布しやすいことがわか
る。
試験例3 結合体の血中動態 試験方法 後記の実施例1−(ii)で得られる結合体のpH7.4リン
酸緩衝液溶液(濃度:8.14mg/ml)およびカルボキシフル
オレセインのpH7.4リン酸緩衝液溶液(濃度:4.7mg/ml)
をそれぞれ0.5mlずつSD系雄性ラット(体重約250g)の
尾静脈に注射し、結合体を投与したラットは投与後、30
分、1時間、4時間、1日、2日、4日、7日および14
日経過時に、カルボキシフルオレセインを投与したラッ
トは投与後5分、15分、30分、1時間、および2時間経
過時に頚部静脈より採血し、遠心分離後、血漿0.1mlを
採取し、蒸留水0.1mlを加えてサンプルとした。血中の
カルボキシフルオレセイン濃度は高速液体クロマトグラ
フィーにより測定した。
上記の試験結果から、この発明の医薬用製剤に用いられ
る結合体を注射投与した場合、カルボキシフルオレセイ
ンは血中に14日間も残存し、カルボキシフルオレセイン
自体を注射投与した場合(計算より求めた半減期約20
分)に比べて、著しく血中濃度が持続することがわか
る。
試験例4 結合体の骨中動態 試験方法 後記の実施例6−(1)で得られるフルフェナム酸とジ
ホスホン酸誘導体の結合体 およびフルフェナム酸の生理食塩水溶液をI CR系雄性マ
ウス(体重:約40g)にそれぞれ40μmol/kgおよび100μ
mol/kgとなるように尾静注し、投与後15分、30分、1、
2、4および24時間経過時に大腿骨を採取した。採取試
料中の薬物濃度は高速液体クロマトグラフィーにより測
定した。
上記の試験結果から、この発明の医薬用製剤に用いられ
る結合体は、元の医薬化合物に比べて骨組織に取り込ま
れやすいことがわかる。
[実施例] 以下、製造例および実施例により、この発明をさらに詳
細に説明する。
製造例1 (アミノメチレン)ビス(ホスホン酸)テトラエチル
(2.25g)のジクロルメタン(20ml)溶液に、α−ブロ
モ酢酸(0.973g)を氷冷下に加え、さらにN,N−ジシク
ロヘキシルカルボジイミド(1.45g)のジクロルメタン
(5ml)溶液を加え、0℃で1時間撹拌した後、室温で2
0時間撹拌する。生じるジシクロヘキシルウレアを濾去
した後、溶媒を留去する。残渣に水および酢酸エチルを
加えて抽出し、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、溶
媒を留去して、(α−ブロモアセトアミドメチレン)ビ
ス(ホスホン酸)テトラエチル(2.42g)を得る。
NMR(DMSO−d6,δ):1.25(12H,t),3.95〜4.20(10H,
m),4.65〜4.95(1H,m) 製造例2 製造例1と同様にして、以下の化合物を得る。
(1)(6−ブロモヘキサノアミドメチレン)ビス(ホ
スホン酸)テトラエチル NMR(DMSO−d6,δ):1.15〜1.90(18H,m),2.26(2H,
t),3.52(2H,t),3.85〜4.20(8H,m),4.70〜5.10(1
H,m) (2)(11−ブロモウンデカノアミドメチレン)ビス
(ホスホン酸)テトラエチル NMR(DMSO−d6,δ):1.10〜1.85(18H,m),2.22(2H,
t),3.55(2H,t),4.0〜4.20(8H,m),4.65〜4.95(1H,
m) 製造例3 (i)α−アミノ酢酸メチル塩酸塩(0.975g)およびト
リエチルアミン(1.08ml)の乾燥ジメチルホルムアミド
(20ml)溶液にカルボキシフルオレセイン(3′,6′ジ
ヒドロキシ−3−オキソ−スピロ[フタラン−1,9′−
キサンテン]−6−カルボン酸および3′,6′−ジヒド
ロキシ−3−オキソ−スピロ[フタラン−1,9′−キサ
ンテン]−5−カルボン酸の混合物)(2.63g)を氷冷
下に加え、さらにN,N−ジシクロヘキシルカルボジイミ
ド(1.77g)の乾燥ジメチルホルムアミド(5ml)溶液を
加え、0℃で1時間撹拌し、次いで室温で22時間撹拌す
る。生成するジシクロヘキシルウレアを濾去した後、溶
媒を留去する。残留物に酢酸エチル(50ml)を添加し、
0.5N塩酸(30ml)で2回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾
燥後、溶媒を留去する。得られる残渣をシリカゲルカラ
ム(80g)に付し、クロロホルムおよびメタノール(50:
1)の混液で溶出し、溶出液から溶媒を留去して、メチ
ルα−(3′,6′−ジヒドロキシ−3−オキソ−スピロ
[フタラン−1,9′−キサンテン]−6−カルボキサミ
ド)アセテートおよびメチルα−(3′,6′−ジヒドロ
キシ−3−オキソ−スピロ[フタラン−1,9′−キサン
テン]−5−カルボキサミド)アセテートの混合物(1.
1g)を得る。
(ii)上記(i)で得られる化合物(1.1g)に、エタノ
ール(30ml)を加え、氷冷下で1N水酸化ナトリウム(8.
1ml)を加え、0℃で4時間撹拌する。10%クエン酸でp
Hを7に調整し、エタノールを留去し、氷冷下に10%ク
エン酸でpH3に調整する。沈殿物を濾取し、乾燥し、メ
タノールとジイソプロピルエーテルの混液から再結晶し
て、α−(3′,6′−ジヒドロキシ−3−オキソ−スピ
ロ[フタラン−1,9′−キサンテン]−6−カルボキサ
ミド)酢酸およびα−(3′,6′−ジヒドロキシ−3−
オキソ−スピロ[フタラン−1,9′−キサンテン]−5
−カルボキサミド)酢酸の混合物(0.92g)を得る。
NMR(DMSO−d6,δ):3.95〜4.10(2H,m),6.50〜6.75
(6H,m),7.40〜8.55(3H,m) 実施例1 (i)カルボキシフルオレセイン(0.158g)の乾燥ジメ
チルホルムアミド(2ml)溶液に、トリエチルアミン(7
1μ)および製造例1で得られた(α−ブロモアセト
アミドメチレン)ビス(ホスホン酸)テトラエチル(0.
28g)を加え、70℃で2時間撹拌する。得られる反応性
混合物を0.5N塩酸と氷水の混合物(100ml)中へ注ぐ。
酢酸エチル(50ml)で2回抽出し、硫酸マグネシウムで
乾燥し、溶媒を留去する。得られる残渣を調整層クロマ
トグラフィーに付し、クロロホルムとメタノール(4:
1)の混液で抽出し、抽出液から溶媒を留去する。残留
物に酢酸エチル(30ml)を加え、50%食塩水で洗浄し、
硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を留去して、[α−
(3′,6′−ジヒドロキシ−3−オキソ−スピロ[フタ
ラン−1,9′−キサンテン]−6−カルボニルオキシ)
アセタミドメチレン]ビス(ホスホン酸)テトラエチル
および[α−(3′,6′−ジヒドロキシ−3−オキソ−
スピロ[フタラン−1,9′−キサンテン]−5−カルボ
ニルオキシ)アセタミドメチレン]ビス(ホスホン酸)
テトラエチルの混合物(0.216g)を得る。
NMR(DMSO−d6,δ):1.05〜1.40(12H,m),4.0〜4.25
(8H,m),4.65〜5.20(3H,m),6.50〜6.75(H,m),7.40
〜8.50(3H,m) (ii)上記(i)で得られた混合物(0.201g)の乾燥ア
セトニトリル(2ml)溶液にヨードトリメチルシラン
(0.31ml)を−20℃で加え、−20℃から0℃で30分間撹
拌し、次いで0℃で2時間撹拌する。溶媒を留去し、残
渣に水(20ml)およびジクロルメタン(20ml)を加え、
0℃で30分間撹拌する。水層をジクロルメタン(12ml)
で3回洗浄し、水を留去する。得られた残渣に水および
酢酸ナトリウム(0.08g)を加え、40℃で留去する。水
およびエタノールの混液より結晶化して、[α−
(3′,6′−ジヒドロキシ−3−オキソ−スピロ[フタ
ラン−1,9′−キサンテン]−6−カルボニルオキシ)
アセタミドメチレン]ビス(ホスホン酸)のジナトリウ
ム塩および[α−(3′,6′−ジヒドロキシ−3−オキ
ソ−スピロ[フタラン−1,9′−キサンテン]−5−カ
ルボニルオキシ)アセタミドメチレン]ビス(ホスホン
酸)のジナトリウム塩の混合物(0.127g)を得る。
NMR(D2O,δ):3.95〜4.25(2H,m),6.60〜7.40(6H,
m),7.50〜8.35(3H,m) 実施例2 実施例1と同様にして、以下の化合物を得る。
(1)[6−(3′,6′−ジヒドロキシ−3−オキソ−
スピロ[フタラン−1,9′−キサンテン]−6−カルボ
ニルオキシ)ヘキサノアミドメチレン]ビス(ホスホン
酸)のジナトリウム塩および[6−(3′,6′−ジヒド
ロキシ−3−オキソ−スピロ[フタラン−1,9′−キサ
ンテン]−5−カルボニルオキシ)ヘキサノアミドメチ
レン]ビス(ホスホン酸)のジナトリウム塩の混合物 NMR(DMSO−d6,δ):1.30〜1.95(6H,m),2.30(2H,
t),4.15〜4.50(2H,m),6.60〜7.35(6H,m),7.45〜8.
35(3H,m) (2)[11−(3′,6′−ジヒドロキシ−3−オキソ−
スピロ[フタラン−1,9′−キサンテン]−6−カルボ
ニルオキシ)ウンデカノアミドメチレン]ビス(ホスホ
ン酸)のジナトリウム塩および[11−(3′,6′−ジヒ
ドロキシ−3−オキソ−スピロ[フタラン−1,9′−キ
サンテン]−5−カルボニルオキシ)ウンデカノアミド
メチレン]ビス(ホスホン酸)のジナトリウム塩の混合
物 NMR(ND3,δ):1.0〜1.95(6H,m),2.32(2H,t),4.05
〜4.50(2H,m),6.60〜7.25(6H,m),7.40〜8.50(3H,
m) 実施例3 (i)カルボキシフルオレセイン(0.376g)の乾燥ジメ
チルホルムアミド溶液(3ml)中に、(アミノメチレ
ン)ビス(ホスホン酸)テトラエチル(0.32g)および
N,N−ジシクロヘキシルカルボジイミド(0.22g)の乾燥
ジメチルホルムアミド溶液を0℃で加え、同温度で1時
間撹拌し、さらに室温で16時間撹拌する。ジシクロヘキ
シルウレアを濾去し、溶媒を留去する。得られた残渣
に、4%炭酸水素ナトリウム(20ml)および酢酸エチル
(20ml)を加えて振盪する。水層を酢酸エチル(20ml)
で洗浄し、次いで1N塩酸を加えてpH2に調整し、酢酸エ
チルで抽出する。有機層を分取し、硫酸マグネシウムで
乾燥し、溶媒を留去する。得られた残渣を調製層クロマ
トグラフィー(メルク5717)に付し、クロロホルムとメ
タノール(4:1)の混液で溶出した後、酢酸エチル(30m
l)および50%飽和食塩水を加えて、振盪する。有機層
を分取し、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を留去す
る。イソプロピルエーテルで処理して粉末化して、(α
−(3′,6′−ジヒドロキシ−3−オキソ−スピロ[フ
タラン−1,9′−キサンテン]−6−カルボキサミドメ
チレン)ビス(ホスホン酸)テトラエチルおよび(α−
(3′,6′−ジヒドロキシ−3−オキソ−スピロ[フタ
ラン−1,9′−キサンテン]−5−カルボキサミドメチ
レン)ビス(ホスホン酸)テトラエチルの混合物(0.16
6g)を得る。
NMR(DMSO−d6,δ):1.0〜1.4(12H,m),3.95〜4.25(8
H,m),4.95〜5.35(1H,m),6.5〜6.8(6H,m),7.3〜8.6
(3H,m) (ii)上記(i)で得られた混合物を実施例1−(ii)
と同様に処理して(α−3′,6′−ジヒドロキシ−3−
オキソ−スピロ[フタラン−1,9′−キサンテン]−6
−カルボキサミドメチレン)ビス(ホスホン酸)のジナ
トリウム塩および(α−3′,6′−ジヒドロキシ−3−
オキソ−スピロ[フタラン−1,9′−キサンテン]−5
−カルボキサミドメチレン)ビス(ホスホン酸)のジナ
トリウム塩の混合物(0.095g)を得る。
NMR(D2O,δ):6.60〜7.35(6H,m),7.50〜8.35(3H,
m) 実施例4 (i)製造例3−(ii)で得られたα−(3′,6′−ジ
ヒドロキシ−3−オキソ−スピロ[フタラン−1,9′−
キサンテン]−6−カルボキサミド)酢酸およびα−
(3′,6′−ジヒドロキシ−3−オキソ−スピロ[フタ
ラン−1,9′−キサンテン]−5−カルボキサミド)酢
酸の混合物(0.866g)を用いて、実施例3−(i)と同
様に処理して(α−3′,6′−ジヒドロキシ−3−オキ
ソ−スピロ[フタラン−1,9′−キサンテン]−6−カ
ルボニルグリシルアミノメチレン)ビス(ホスホン酸)
テトラエチルおよびα−3′,6′−ジヒドロキシ−3−
オキソ−スピロ[フタラン−1,9′−キサンテン]−5
−カルボニルグリシルアミノメチレン)ビス(ホスホン
酸)テトラエチルの混合物(0.69g)を得る。
NMR(DMSO−d6,δ):1.0〜1.4(12H,m),3.95〜4.25(1
0H,m),6.5〜6.8(6H,m),7.3〜8.6(3H,m) (ii)上記(i)で得られた混合物(0.12g)を用いて
実施例1−(ii)と同様に処理して、(α−3′,6′−
ジヒドロキシ−3−オキソ−スピロ[フタラン−1,9′
−キサンテン]−6−カルボニルグリシルアミノメチレ
ン)ビス(ホスホン酸)のジナトリウム塩および(α−
3′,6′−ジヒドロキシ−3−オキソ−スピロ[フタラ
ン−1,9′−キサンテン]−5−カルボニルグリシルア
ミノメチレン)ビス(ホスホン酸)のジナトリウム塩の
混合物(0.06g)を得る。
NMR(D2O,δ):3.95〜4.25(2H,m),6.60〜7.35(6H,
m),7.50〜8.35(3H,m) 実施例5 (i)ジクロフェナクナトリウム(0.382g)および製造
例1で得られた(α−ブロモアセトアミドメチレン)ビ
ス(ホスホン酸)テトラエチル(0.509g)を乾燥ジメチ
ルホルムアミド(4ml)に加え、室温で3時間撹拌す
る。水(50ml)および酢酸エチル(50ml)を加えて抽出
し、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を留去す
る。得られた残渣を調製層クロマトグラフィーに付し、
クロロホルムとメタノール(10:1)の混液で溶出して、
[2−(2,6−ジクロロアニリノ)フェニルアセトキシ
アセタミドメチレン]ビス(ホスホン酸)テトラエチル
(0.58g)を得る。
NMR(DMSO−d6,δ):1.23(12H,t),3.90(2H,s),3.95
〜4.18(8H,m),4.68(2H,s),6.80〜7.60(6H,m) (ii)上記(i)で得られた[2−(2,6−ジクロロア
ニリノ)フェニルアセトキシアセタミドメチレン]ビス
(ホスホン酸)テトラエチル(0.4g)の乾燥ジクロルメ
タン(10ml)溶液にヨードトリメチルシラン(468μ
)を0℃で滴下する。混合物を0℃で3時間撹拌し、
メタノール(5ml)を加えてさらに室温で10分間撹拌す
る。水(60ml)およびジクロルメタン(60ml)を加えて
抽出し、水層をジクロルメタン(50ml)で3回洗浄す
る。溶媒を留去し、残渣をメタノールに溶解し、不溶物
を濾去した後溶媒を留去する。得られた残渣に酢酸ナト
リウム(0.141g)を加え、濃縮し、水およびエタノール
の混液から結晶化して、[2−(2,6−ジクロロアニリ
ノ)フェニルアセトキシアセタミドメチレン]ビス(ホ
スホン酸)のジナトリウム塩 (0.2g)を得る。
NMR(D2O,δ):4.02(2H,s),4.80(2H,s),6.90〜7.55
(6H,m) 実施例6 (1)フルフェナム酸(0.281g)を用いて、実施例5と
同様に処理して[2−[(3−トリフルオロメチルフェ
ニル)アミノ]ベンゾイルオキシアセタミドメチレン]
ビス(ホスホン酸)のジナトリウム塩(0.235g)を得
る。
NMR(D2O,δ):4.0〜4.66(1H,m)4.88(2H,s),6.96
(1H,t),7.30〜7.61(6H,m),7.98(1H,d),8.40(1H,
d) (2)イブプロフェン(0.206g)を用いて、実施例5と
同様に処理して[α−メチル−4−(2−メチルプロピ
ル)ベンゼンアセトキシアセタミドメチレン]ビス(ホ
スホン酸)のジナトリウム塩(0.08g)を得る。
NMR(D2O,δ):0.85(3H,s),0.89(3H,s),1.42(3H,
d),1.70〜1.92(1H,m)2.42(2H,d),3.92(1H,q),4.
22〜4.72(3H,m)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 (式中、A−CO−は医薬化合物の残基、 Rは−NH−または−O−、 mは0または1、 nは1〜10の整数をそれぞれ意味する) で示される医薬化合物とジホスホン酸誘導体の結合体ま
    たはその塩を含有する医薬用製剤。
  2. 【請求項2】Rが−O−であり、mが1である請求項
    (1)に記載の医薬用製剤。
  3. 【請求項3】医薬化合物が抗炎症剤である請求項(1)
    または(2)に記載の医薬用製剤。
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