JPH077707A - 画像表示装置 - Google Patents

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JPH077707A
JPH077707A JP14351493A JP14351493A JPH077707A JP H077707 A JPH077707 A JP H077707A JP 14351493 A JP14351493 A JP 14351493A JP 14351493 A JP14351493 A JP 14351493A JP H077707 A JPH077707 A JP H077707A
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electrode
electron beam
voltage
deflection
line
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JP14351493A
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English (en)
Inventor
Kiyoshi Hamada
潔 濱田
Misao Tejima
操 手嶋
Naoki Shintani
直樹 新谷
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 平板型陰極線管を用いた画像表示装置に於い
て、階調性に優れた画像を得る事のできる画像表示装置
の駆動手段を提供する事を目的とする。 【構成】 複数の電子ビームに対応する映像信号に応じ
て、パルス幅変調された変調信号を電子ビーム制御電極
群に一斉に印加すると共に、前記変調信号のパルス幅の
変化方向に線陰極と背面電極とビーム引き出し電極の3
者間の電圧即ちビーム源の電位分布を時間変化させる事
により、前記変調信号の各時刻に於けるビーム電流値に
重み付けを行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はカラーテレビジョン受信
機、計算機の端末ディスプレイなどに用いられる平板形
陰極線管を用いた画像表示装置における、画像の階調性
を向上する手段に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、テレビジョン画像や計算機の端末
ディスプレイ画面を映出する画像表示装置の平板化が各
種提案されている。
【0003】従来、この種の画像表示装置は、たとえ
ば、特開昭57−135590号公報に示すような構成
となっている。以下、その構成について図面を参照しな
がら説明する。
【0004】図7に示すようにこの画像表示装置は後方
からアノ−ド側に向かって順に背面電極1、電子ビ−ム
放出源としての線陰極2、電子ビ−ム引き出し電極3、
電子ビーム制御電極4、集束電極5、水平偏向電極6、
垂直偏向電極7、スクリ−ン8、等々が配置されて構成
され、これらが真空容器の内部に収納されている。
【0005】以上のように構成された平板型陰極線管を
用いた画像表示装置について、以下その動作を説明す
る。
【0006】図7に示すように、電子ビ−ム放出源とし
ての線陰極2は水平方向に線状に分布する電子ビ−ムを
発生するように水平方向に張られており、線陰極2はさ
らに垂直方向に一定間隔をもって複数本(図7では2イ
〜2トの7本のみ示す)設けられている。本構成では線
陰極の間隔は4.4mm、本数は19本設けられているも
のとして、前記線陰極を2イ〜2ツとする。前記線陰極
の間隔は自由に大きくとることはできず、後述する垂直
偏向電極7とスクリ−ン8の間隔により規制されてい
る。これらの線陰極2の構成として10〜30μmφの
タングステン棒の表面に酸化物陰極材料を塗布してい
る。前記線陰極は後述するように、上方の線陰極2イか
ら下方の2ツまで順番に一定時間ずつ電子ビ−ムを放出
するように制御される。
【0007】背面電極1は該当する線陰極以外の線陰極
からの電子ビ−ムの発生を抑止するとともに、電子ビ−
ムをアノ−ド方向のみに押し出す作用もしている。電子
ビ−ム引き出し電極3は線陰極2イ〜2ツの夫々と対向
する水平方向に一定間隔で多数個並べて設けられた貫通
孔10を有する導電板11であり、線陰極2から放出さ
れた電子ビ−ムをその貫通孔10を通して取り出す。
【0008】次に電子ビーム制御電極4は線陰極2イ〜
2ツの夫々と対向する位置に貫通孔14を有する垂直方
向に長い導電板15で構成されており、所定間隔を介し
て水平方向に複数個並設されている。本構成では114
本の電子ビーム制御電極用導電板15a〜15nが設け
られている(図7では8本のみ示す)。
【0009】電子ビーム制御電極4は前記電子ビ−ム引
き出し電極3により水平方向に区分された電子ビ−ムの
夫々の通過量を、映像信号の画素に対応して、しかも後
述する水平偏向のタイミングに同期させて制御してい
る。
【0010】集束電極5は、電子ビーム制御電極4に設
けられた各貫通孔14と対向する位置に貫通孔16を有
する導電板17で、電子ビ−ムを集束している。
【0011】水平偏向電極6は、前記貫通孔16の夫々
水平方向の両サイドに沿って垂直方向に複数本配置され
た導電板18、18′で構成され、夫々の導電板には水
平偏向用電圧が加えられている。各画素ごとの電子ビ−
ムは夫々水平方向に偏向され、スクリ−ン8上でR,
G,Bの各蛍光体を順次照射して発光している。本構成
では、電子ビ−ムごとに2トリオ分偏向している。
【0012】垂直偏向電極7は、前記貫通孔16の夫々
垂直方向の中間の位置に水平方向に複数本配置された導
電板19、19′で構成され、垂直偏向用電圧が加えら
れ、電子ビ−ムを垂直方向に偏向している。本構成で
は、一対の電極19、19′によって1本の線陰極から
生じた電子ビ−ムを垂直方向に12ライン分偏向してい
る。そして20個で構成された垂直偏向電極7によっ
て、19本の線陰極の夫々に対応する19対の垂直偏向
導電体対が構成され、スクリ−ン8の面上に垂直方向に
228本の水平走査ラインを描いている。
【0013】前記に説明したように本構成では水平偏向
電極6、垂直偏向電極7を夫々複数本クシ状に張り巡ら
している。さらに水平、垂直の各偏向電極間の距離に比
べるとスクリ−ン8までの距離を長く設定することによ
り、小さな偏向量で電子ビ−ムをスクリ−ン8の面上に
照射させることが可能となる。これにより水平、垂直と
も偏向歪みを少なくすることが出来る。
【0014】スクリ−ン8は図7に示すように、ガラス
板21の裏面に蛍光体20をストライプ状に塗布して構
成している。また図示していないがメタルバック、カ−
ボンも塗布されてアノードの役割をする。蛍光体20は
電子ビーム制御電極4の1つの貫通孔14を通過する電
子ビ−ムを水平方向に偏向することによりR,G,Bの
3色の蛍光体対を2トリオ分照射するように設けられて
おり、垂直方向にストライプ状に塗布している。図7に
おいて、スクリ−ン8に記入した破線は複数本の線陰極
2の夫々に対応して表示される垂直方向の区分を示し、
2点鎖線は複数本の電子ビーム制御電極4の各々に対応
して表示される水平方向の区分を示す。破線、2点鎖線
で仕切られた1つの区画は図8の拡大図に示すように、
水平方向では2トリオ分のR,G,Bの蛍光体、垂直方
向では12ライン分の幅を有している。1区画の大きさ
は本例では水平方向1mm、垂直方向4.4mmである。
【0015】つぎにこの画像表示素子を駆動するための
駆動回路の動作を、図9を参照しながら説明する。
【0016】まず電子ビ−ムをスクリ−ン8に照射して
表示する駆動部分の説明を行う。電源回路22は画像表
示素子の各電極に所定のバイアス電圧を加えるための回
路で、背面電極1にはV1、電子ビ−ム引き出し電極3
にはV3、集束電極5にはV5、スクリ−ン8にはV8
の直流電圧を加える。
【0017】パルス発生回路39は、垂直同期信号Vと
水平同期信号Hを用いて線陰極駆動パルスを作成する。
図10にそのタイミングの一例を示す。
【0018】線陰極駆動回路26は、線陰極駆動パルス
を受けて駆動パルスが高電位の間は、線陰極2を加熱す
る。このとき、加熱されている線陰極は、背面電極1と
電子ビ−ム引き出し電極3とに加えられているバイアス
電圧によって定められた線陰極2の周辺における電位よ
りも線陰極2に加えられている電位のほうが高くなるた
め、線陰極からは電子が放出されない。
【0019】また一方、駆動パルスが低電位の間、線陰
極2は電子を放出する。このときの線陰極2は、背面電
極1と電子ビ−ム引き出し電極3とに加えられているバ
イアス電圧によって定められた線陰極2の周辺における
電位よりも線陰極2に加えられている電位のほうが低く
なるため、線陰極2から電子が放出される。
【0020】以上の説明から明らかなように19本の線
陰極2イ〜2ツより、夫々低電位の駆動パルス(イ〜
ツ)が加えられた12水平走査期間のみ電子が放出され
る。1画面を構成するには、上方の線陰極2イから下方
の線陰極2ツまで順次12水平走査期間ずつ電位を切り
替えて行けばよい。
【0021】つぎに偏向部分の説明を行う。図9に示す
ように、偏向電圧発生回路40は、ダイレクトメモリア
クセスコントロ−ラ41、偏向電圧波形記憶用メモリ
(以下偏向メモリと称す)42、水平偏向信号発生器4
3h、垂直偏向信号発生器43vなどによって構成さ
れ、垂直偏向信号v、v′および水平偏向信号h、h′
を発生する。本構成においては垂直偏向信号に関して、
オ−バ−スキャンを考慮して、1フィ−ルドで228水
平走査期間表示している。また夫々のラインに対応する
垂直偏向位置情報を記憶しているメモリアドレスエリア
を第1フィ−ルドおよび第2フィ−ルドに分け夫々1組
のメモリ容量を有している。表示する際は該当の偏向メ
モリ42からデ−タを読みだして垂直偏向信号発生器4
3vでアナログ信号に変換して、垂直偏向電極7に加え
ている。
【0022】前記の偏向メモリ42に記憶された垂直偏
向位置情報は12水平走査期間ごとにほぼ規則性のある
デ−タで構成され、偏向信号に変換された波形もほぼ1
2段階の垂直偏向信号となっているが前記のように2フ
ィ−ルド分のメモリ容量を有して、各水平走査線ごとに
位置を微調整できるようにしている。
【0023】また水平偏向信号に対しては、1水平走査
期間に6段階に電子ビ−ムを水平偏向させる必要性と水
平走査ごとに偏向位置を微調整可能なようにメモリを有
している。したがって1フレ−ム間に228×2、即ち
456水平走査期間表示するとして、228×2×6=
2736バイトのメモリが必要であるが、第1フィ−ル
ドと第2フィ−ルドのデ−タを共用しているために、実
際には1368バイトのメモリを使用している。表示の
際は各水平走査ラインに対応した偏向情報を前記偏向メ
モリ42から読み出して、水平偏向信号発生器43hで
アナログ信号に変換して、水平偏向電極6に加えてい
る。
【0024】以上を要約すると、垂直周期のうちの垂直
帰線期間を除いた表示期間に、線陰極2イ〜2ツのうち
の低電位の駆動パルスが加えられている線陰極から放出
された電子ビ−ムは、電子ビ−ム引き出し電極3によっ
て水平方向に114区分に分割され、114本の電子ビ
−ム列を構成している。この電子ビ−ムは、後述するよ
うに各区分ごとに電子ビーム制御電極4によってビ−ム
の通過量が制御され、集束電極5によって集束されたの
ち、図10に示すようにほぼ6段階に変化する一対の水
平偏向信号h、h′を加えられた水平偏向電極18、1
8′などにより、各水平表示期間にスクリ−ン8のR
1、G1、B1およびR2、G2、B2などの蛍光体に
順次、水平表示期間/6ずつ照射される。
【0025】かくして、各水平ラインのラスタ−は11
4個の各区分ごとに電子ビ−ムをR1、G1、B1およ
びR2、G2、B2に該当する映像信号によって変調す
ることにより、スクリ−ン8の面上にカラ−画像を表示
することができる。
【0026】つぎに電子ビ−ムの変調制御部分について
説明する。まず図9において、信号入力端子23R、2
3G、23Bに加えられたR、G、Bの各映像信号は、
114組のサンプルホ−ルド回路組31a〜31nに加
えられる。各サンプルホ−ルド組31a〜31nは夫々
R1用、G1用、B1用、およびR2用、G2用、B2
用の6個のサンプルホ−ルド回路で構成されている。
【0027】サンプリングパルス発生回路34は、水平
有効表示期間(約50μS)に、前記114組のサンプ
ルホ−ルド回路31a〜31nの各々R1用、G1用、
B1用、およびR2用、G2用、B2用のサンプルホ−
ルド回路に対応する684個(114×6)のサンプリ
ングパルスRa1〜Rn2を順次発生する。前記684
個のサンプリングパルスが夫々114組のサンプルホ−
ルド回路組31a〜31nに6個ずつ加えられ、これに
よって各サンプルホ−ルド回路組には、1ラインを11
4個に区分したときの夫々の2画素分のR1、G1、B
1、R2、G2、B2の各映像信号が個別にサンプルホ
−ルドされる。サンプルホ−ルドされた114組のR
1、G1、B1、R2、G2、B2の映像信号は1ライ
ン分のサンプルホ−ルド終了後に114組のメモリ32
a〜32nに転送パルスtによって一斉に転送され、こ
こで次の1水平走査期間保持される。保持された信号は
114個のスイッチング回路35a〜35nに加えられ
る。
【0028】スイッチング回路35a〜35nは夫々が
R1、G1、B1、R2、G2、B2の個別入力端子と
それらを順次切り替えて出力する共通出力端子とを有す
る回路により構成されたもので、スイッチングパルス発
生回路36から加えられるスイッチングパルスr1、g
1、b1、r2、g2、b2によって同時に切り替え制
御される。前記スイッチングパルスr1、g1、b1、
r2、g2、b2は、各水平表示期間を6分割して、水
平表示期間/6ずつスイッチング回路35a〜35nを
切り替えR1、G1、B1、R2、G2、B2の各映像
信号を時分割して順次出力し、パルス幅変調(以下PW
Mと称す)回路37a〜37nに供給している。各スイ
ッチング回路35a〜35nの出力は、114組のPW
M回路37a〜37nに加えられ、R1、G1、B1、
R2、G2、B2の各映像信号の大きさに応じてPWM
され出力される。このPWM回路37a〜37nの出力
は電子ビ−ムを変調するための制御信号として電子ビー
ム制御電極4の114本の導電板15a〜15nに夫々
個別に加えられる。
【0029】つぎに水平偏向と表示のタイミングについ
て説明する。スイッチング回路35a〜35nにおける
R1、G1、B1、R2、G2、B2の映像信号の切り
替えと、水平偏向信号発生器43hによる電子ビ−ムの
R1、G1、B1、R2、G2、B2の蛍光体への水平
偏向の切り替えタイミングと順序が完全に一致するよう
に同期制御されている。
【0030】これにより電子ビ−ムがR1蛍光体に照射
されている時には、その電子ビ−ムの照射量がR1制御
信号によって制御され、以下G1、B1、R2、G2、
B2についても同様に制御されて、各画素のR1、G
1、B1、R2、G2、B2各蛍光体の発光がその画素
のR1、G1、B1、R2、G2、B2の映像信号によ
って夫々制御されることなり、各画素が入力の映像信号
に従って発光表示されるのである。かかる制御が1ライ
ン分の114組(各2画素ずつ)分同時に実行されて、
1ライン228画素の映像が表示され、さらに1フィ−
ルド228本のラインについて上方のラインから順次行
われて、スクリ−ン8の面上に画像が表示される。さら
に上記の諸動作が入力映像信号の1フィ−ルドごとに繰
り返されて、テレビジョン信号などがスクリ−ン8に表
示される。
【0031】なお、本構成に必要な基本クロックは図9
に示すパルス発生回路39から供給されており、水平同
期信号H、及び垂直同期信号Vでタイミングをコントロ
−ルしている。
【0032】
【発明が解決しようとする課題】以上のような画像表示
装置に於いて、以下のような課題がある。即ち、上記画
像表示装置は時分割で順次各画素への電子ビームの照射
を行うため1画素当たりの電子ビーム照射期間は有効水
平走査期間の1/6即ち約8μsecと短く、該期間内
で十分な階調性を持つパルス幅変調を行うためには、パ
ルス幅を非常に小さな単位で変化させる、即ち高いクロ
ック周波数が必要であり、またこのような高速パルス回
路が多数(電子ビーム制御電極と同数)必要となり、駆
動回路のコスト、消費電力などを考慮すると十分な階調
性を得る事が困難である。
【0033】本発明は、上記従来の課題を解決し、階調
性の優れた良好な画像を得ることのできる画像表示装置
の駆動手段を提供する事を目的とする。
【0034】
【課題を解決するための手段】本発明に於ける第1の発
明の画像表示装置の駆動手段は、線陰極と背面電極とビ
ーム引き出し電極と電子ビーム制御電極と、電子ビーム
の照射により発光するスクリーンとを有する画像表示装
置の駆動手段であって、ビーム引き出し電極により一斉
に引き出された複数の電子ビームに対応する映像信号に
応じてパルス幅変調された変調信号を電子ビーム制御電
極に印加すると共に、該パルス幅変調された変調信号に
同期して線陰極と背面電極とビーム引き出し電極の3者
間の電位差を時間変化させてビーム源の電位分布を変化
させる。
【0035】ところで、第1の発明を実施すると線陰極
近傍の電位分布が変化し、偏向電極電圧との電位差が変
化するため、偏向電極通過時の電子ビームの速度が変化
する結果、輝度の違いによりスクリーン上でのビームス
ポットの位置が変化する。これを改善するのが第2及び
第3の発明である。
【0036】第2の発明では、水平または垂直偏向電極
に印加される電圧の中心値をビーム源の電圧変化に同期
して偏向電極通過時の電子ビームの速度を調整する。
【0037】第3の発明では、水平または垂直偏向電極
に印加される電圧の大きさをビーム源の電圧変化に同期
して偏向電極通過時の電子ビームの偏向量を調整する。
【0038】
【作用】本発明によれば、輝度の違いによるスクリーン
上でのビームスポットの位置変化を抑えながら、パルス
幅変調された変調信号に同期してビーム源の電位分布を
変化させる事により、パルス幅変調された変調信号の各
時刻に於けるビーム電流値に重み付けができ、階調性が
改善される。
【0039】また、ビーム源の電位分布を同時に変化さ
せる事により、ビーム引き出し電極により一斉に引き出
される複数の電子ビームの均一性を保ちつつビーム電流
を変化させる事ができる。
【0040】
【実施例】(実施例1)まずはじめに、第1の発明の一
実施例について、従来例と比較しながら、図面を用いて
説明する。
【0041】図1において、Vmは電子ビーム制御電極
4に印加するパルス幅変調された変調信号で、Tは最大
パルス幅、dtはパルス幅の変化単位であり、映像信号
に応じて後縁固定で前縁方向に向かってdt単位で最大
Tまでそのパルス幅が変化する。Vk,Vbは本実施例
における線陰極2の電圧と背面電極1の電圧であり、共
に変調信号Vmに同期して、後縁部から前縁方向に向か
って電圧が低下する。一方、Vk’,Vb’は従来例に
おける線陰極2の電圧と背面電極1の電圧で、共に時間
的に変化のないDC電圧である。
【0042】次に、上記のような駆動信号により平板型
陰極線管を駆動した場合の階調性について説明する。図
1において、Iaは本実施例におけるスクリーン8に照
射されるビーム電流で、線陰極2の電圧Vkおよび背面
電極1の電圧Vbの変化即ちビーム源の電位分布の変化
に応じて変調信号Vmの後縁部が最も少なく前縁方向に
向かって増加する。即ち、変調信号Vmの各時刻に於け
るビーム電流値に重み付けがなされる。一方Ia’は従
来例に於けるビーム電流であり変調信号Vmがオンの期
間中一定値となる。
【0043】スクリーン8の発光輝度はビーム電流を時
間積分した値にほぼ比例し、変調信号Vmのパルス幅と
発光輝度の関係は図2の様になる。図2に於いて、L,
L’は本実施例及び従来例の発光輝度であり、本実施例
によれば、変調信号Vmのパルス幅の小さい領域、即ち
低輝度領域に於いて、変調信号Vmのパルス幅の変化に
対する発光輝度の変化幅が小さい。即ち、低輝度領域に
於いて階調性が改善される。
【0044】次に、本実施例に係る画像表示装置の線陰
極2、背面電極1、ビーム引き出し電極3の3者間の電
圧とスクリーンに照射されるビーム電流の関係について
説明する。
【0045】図3においてVkはビーム引き出し電極3
を基準とした線陰極2の電圧、Vbはビーム引き出し電
極3の電圧を基準とした背面電極1の電圧、eは線陰極
2から放出される電子ビームの軌道、Iaはビーム引き
出し電極3の開孔を通過してスクリーンに照射されるビ
ーム電流でありる。このような構成のビーム源部におい
てビーム引き出し電極3の開孔を通過してスクリーンに
照射されるビーム電流Iaは、線陰極2の電圧Vkおよ
び背面電極1の電圧Vb両者の関係により決定され、こ
こでは、線陰極2の電圧Vkをパラメータとし背面電極
1の電圧Vbを変化させた場合を例として説明する。図
4はその特性例である。
【0046】今、線陰極2の電圧Vkの各値に対して、
背面電極1の電圧Vbを正から負方向に変化させて行く
と、 (イ) 線陰極2から放出される電子が背面電極1によ
り受ける反発力(背面電極1の電圧は常に線陰極2の電
圧より低電圧)が徐々に強くなり線陰極2から放出され
る電子ビームの軌道eはビーム引き出し電極3面上で集
束され開孔を通過する割合すなわちビーム引き出し電極
3のビーム透過率が高くなる。 (ロ) 一方、線陰極2近傍の電位は負方向に変化し線
陰極2から放出されるビーム電流自体は減少する。そし
て、やがてカットオフに至る。 (ハ) 上記を総合すると、両者は相殺する方向に作用
するが、当初は上記(イ)の効果がやや勝りIaが緩や
かに増加しするが、やがて(ロ)の効果が強まりピーク
点を経て下降に転じ、その後は加速的にIaが減少しカ
ットオフに至る。
【0047】次に、上記特性に対し、本実施例の画像表
示装置の駆動方法におけるビーム源部すなわち線陰極
2、背面電極1、ビーム引き出し電極3部の動作条件の
設定に付いて(図4)を用いて説明する。Iaを変化さ
せるには、上記したように、線陰極2の電圧Vkおよび
背面電極1の電圧Vbのいずれか、または両者を変化さ
せればよく、幾通りもの方法(動作条件)が考えられ
る。以下に代表的動作条件例の特徴および問題点を記す
る。 (1) 図4の線分A−B;背面電極1の電圧Vbのみ
により動作点Aから動作点Bまで変化させる。この場
合、ビーム電流値をあまり大きく変化させられない。 (2) 図4の線分A−C;背面電極1の電圧Vbのみ
により動作点Aから動作点Cまで変化させる。この場
合、ビーム電流値の変化量は十分であるが、該動作点す
なわちカットオフ点近傍の電極電圧に対するビーム電流
値の傾斜が非常に大きな部分では線陰極2、背面電極
1、ビーム引き出し電極3の各電極間隔の微小な変位に
対するビーム電流値の傾斜も極めて大きく、電極間隔の
小さな誤差あるいは線陰極の微小な振動等による画像の
輝度むらが拡大される。 (3) 図4の線分E−G;線陰極2の電圧Vkのみに
より動作点Eから動作点Gまで変化させる。この場合、
最大のビーム電流値(E点の値)が小さい、すなわち表
示画像の最大輝度が低下する。 (4) 図4の線分D−F;線陰極2の電圧Vkのみに
より動作点Dから動作点Fまで変化させる。この場合、
F点側が上記(2)と同様に各電極間隔の微小な変位に
対するビーム電流値の傾斜が大きい領域となり、電極間
隔の小さな誤差あるいは線陰極の微小な振動等による画
像の輝度むらが拡大される。 (5) 図4の線分A−G;背面電極1の電圧Vbと線
陰極2の電圧Vkの両者により動作点Aから動作点Gま
で変化させる。この場合、動作点が各電極間隔の微小な
変位に対するビーム電流値の傾斜が大きい領域に入り込
むことなくビーム電流値を変化させることができ、最大
のビーム電流値およびビーム電流値の変化量の点でも良
好な特性である。
【0048】上記より、本実施例では(5)の動作条件
を選択し、良好な特性を保ちつつ、階調性の改善を行な
う。
【0049】尚、本実施例の画像表示装置の駆動手段で
は背面電極1の電圧Vbと線陰極2の電圧Vkを変化さ
せたが、ビーム引き出し電極3の開孔を通過してスクリ
ーンに照射されるビーム電流Iaは、背面電極1,線陰
極2,ビーム引き出し電極3夫々それぞれの間の電位差
の関数であり、線陰極2の電圧を固定しビーム引き出し
電極3と背面電極1の電圧を変化させても全く同様の効
果が得られる。
【0050】(実施例2)ところで、第1の発明を実施
すると線陰極2の電圧が変化、すなわちビーム源の電位
分布が変化し、垂直偏向電極電圧との電位差が変化する
ため、偏向電極通過時の電子ビームの速度が変化する結
果、輝度の違いによりスクリーン上でのビームスポット
の位置が若干変化する。これを改善する第2の発明の一
実施例について図5を参照しながら説明する。
【0051】図5に於いて、Vm,Vkは図1と同じ
く、変調信号と線陰極2の電圧である。V+,V−は垂
直偏向電極19、19’に印加される電圧で、線陰極2
の電圧と同期させて、図5のように変化させる。即ち、
垂直偏向電極電圧の中心値を変化させて線陰極と垂直偏
向電極との電位差を変化させる事により、偏向電極通過
時の電子ビームの速度を制御する。
【0052】このことにより発光輝度の違いによるスク
リーン上のスポット位置の変化を抑える事が可能とな
る。
【0053】(実施例3)前述した第1の発明の実施に
よるビームスポットの位置変化を改善する第3の発明の
一実施例について図6を参照しながら説明する。
【0054】図6に於いて、Vm,Vk,V+,V−は
図5と同じ電極電圧である。図5との違いは、垂直偏向
電圧の大きさを変化させて、電子ビームに加えられる偏
向量を制御する点である。
【0055】このことにより発光輝度の違いによるスク
リーン上のスポット位置の変化を抑える事が可能とな
る。
【0056】なお、第2及び第3の発明を別々に用いた
垂直偏向回路としたが、二つの手段を併用した垂直偏向
回路を用いてもよい。
【0057】また、垂直偏向電極に対して印加される電
圧に対して制御を行ったが、水平偏向電極に対して印可
される電圧に対して制御を行ってもよい。
【0058】
【発明の効果】本発明によれば、輝度の違いによるスク
リーン上でのビームスポットの位置変化を抑えながら、
パルス幅変調された変調信号に同期してビーム源の電位
分布を変化させる事により、パルス幅変調された変調信
号の各時刻に於けるビーム電流値に重み付けができ、階
調性が改善される。
【0059】また、ビーム源の電位分布を同時に変化さ
せる事により、ビーム引き出し電極により一斉に引き出
される複数の電子ビームの均一性を保ちつつ、ビーム電
流を変化させる事ができる。
【0060】また、第2の発明及び第3の発明によっ
て、ビームスポットの若干の位置変化を抑える事ができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における画像表示装置のPW
Mされた変調信号、線陰極電圧、背面電極電圧とスクリ
ーンに照射されるビーム電流の関係を示す波形図
【図2】同画像表示装置のPWMされた変調信号のパル
ス幅とスクリーンの発光輝度の関係を示す図
【図3】同画像表示装置のビーム源部即ち背面電極、線
陰極、ビーム引き出し電極部の構造を示す断面図
【図4】同画像表示装置の線陰極電圧及び背面電極電圧
とスクリーンへのビーム電流の関係を示す図
【図5】第2の発明の一実施例に於ける各部電極電圧の
波形図
【図6】第3の発明の一実施例に於ける各部電極電圧の
波形図
【図7】本発明で用いられる平板型陰極線管の分解斜視
【図8】本発明で用いられる平板型陰極線管の蛍光面の
拡大図
【図9】本発明で用いられる平板型陰極線管の駆動回路
のブロック図
【図10】本発明で用いられる画像表示装置の駆動回路
の動作説明のための波形図
【符号の説明】
Vm 電子ビーム制御電極に印加するPWMされた変調
信号の電圧波形 Vk 本発明の一実施例に於ける線陰極の電圧波形 Vb 本発明の一実施例に於ける背面電極の電圧波形 Ia 本発明の一実施例に於けるスクリーンへの電子ビ
ームの電流波形 Vk’ 従来例に於ける線陰極の電圧波形 Vb’ 従来例に於ける背面電極の電圧波形 Ia’ 従来例に於けるスクリーンへの電子ビームの電
流波形 dt PWMされた変調信号のパルス幅の変化単位 T PWMされた変調信号の最大パルス幅 L 本発明の一実施例に於けるスクリーンの発光輝度 L’ 従来例に於けるスクリーンの発光輝度 e 線陰極1から放出される電子ビームの軌道 1 背面電極 2 線陰極 3 ビーム引き出し電極 V+ 本発明の一実施例に於ける垂直偏向電極の一方へ
の印加電圧波形 V− 本発明の一実施例に於ける垂直偏向電極の他方へ
の印加電圧波形

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ビーム源としての線陰極と、電子ビーム
    を制御する背面電極及びビーム引き出し電極と、前記電
    子ビームの流量を制御する電子ビーム制御電極と、前記
    電子ビームを集束する集束電極と、前記電子ビームを水
    平方向に偏向する水平偏向電極と、垂直方向に偏向する
    垂直偏向電極と、前記電子ビームの照射により発光する
    スクリーンとを有する画像表示装置において、映像信号
    に応じてパルス幅変調された変調信号を前記電子ビーム
    制御電極に印加すると共に、前記変調信号に同期して前
    記線陰極と前記背面電極と前記ビーム引き出し電極の3
    者で形成される電位分布を時間的に変化させる事を特徴
    とした画像表示装置。
  2. 【請求項2】 前記電位分布の変化に同期して、水平ま
    たは垂直偏向電極に印加する偏向電圧の中心値を変化さ
    せる事を特徴とした請求項1記載の画像表示装置。
  3. 【請求項3】 前記電位分布の変化に同期して、水平ま
    たは垂直偏向電極に印加する偏向電圧の大きさを変化さ
    せる事を特徴とした請求項1記載の画像表示装置。
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