JPH0777019B2 - 磁気記録媒体用基板及びその製造方法 - Google Patents

磁気記録媒体用基板及びその製造方法

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JPH0777019B2 JP3118073A JP11807391A JPH0777019B2 JP H0777019 B2 JPH0777019 B2 JP H0777019B2 JP 3118073 A JP3118073 A JP 3118073A JP 11807391 A JP11807391 A JP 11807391A JP H0777019 B2 JPH0777019 B2 JP H0777019B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ケミカルテクチャー法
を利用した磁気記録媒体用基板の改良及びその製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気録媒体用基板の表面に、微小凹凸構
造(テクスチャー)を形成する方法の一つとして、ケミ
カルテクスチャー法(CTX法)が、特開平1−165
025号公報に開示された。このCTX法は、図4に示
すように、アルミニゥム又はアルミニゥム合金1を陽極
酸化処理して、表面に無数のポア2を有するアルマイト
皮膜3を生成し(a)、そのアルマイトポア中に、アル
マイトと異なるエッチングレートを有する物質4を充填
し(b)、これを研磨した(c)後、エッチングする
(d)ことにより、アルマイト表面に上記エッチングレ
ートの差に基づく微細な凹凸4Pを形成し、その表面に
例えばスパッタ法により磁性膜5及び保護膜6を形成す
る(e)ことにより、磁性膜の特性向上を図るととも
に、CSS、磁気ヘッドの磁気記録媒体に対する吸着な
どのトライボロジイの向上をも同時に達成する画期的な
ものである。
【0003】上記CTX法によれば、特定の基準面より
突出した析出物がないため、ヘッドクラッシュの原因と
なるヘッドヒット(衝突)が少なく、保護膜6がバニッ
シュ工程で削られることもないため、CSS特性、耐蝕
性が良好な磁気ディスク基板となりうる。そして、ポア
2の間隔は、陽極酸化電圧によりコントロールされ、1
0ないし200nmの範囲で自由に選択できる。
【0004】
【解決しようとする技術課題】近年、高密度磁気記録媒
体として、Co−Pt系合金を磁性膜として用いるもの
が注目され始めた。この合金の磁性膜は、室温付近で、
なるべく高いガス圧力範囲(10mTorr以上)でス
パッタにより生成される方が、C/N特性が向上するの
で、好ましい。この磁性膜の保護膜として使用されるダ
イヤモンドライクカーボンを含むグラファイト膜は、な
るべく高い温度と低い圧力範囲(5mTorr以下)で
スパッタされないと、十分な機械的強度を有する保護膜
にならず、カーボン膜が柔らかく、グラファイト構造に
富む膜となる。
【0005】ところで、上記既知のCTX法によるテク
スチャーは、上記のような柔らかいカーボン膜に対して
余りにも微細過ぎて、ディスク使用中にヘッドとの接触
によるカーボン膜の摩耗により、速やかにディスク表面
の谷がカーボン粒子により埋められ、磁気ヘッドとの接
触面積が増え、従って、摩擦係数が増大して、CSS特
性が悪くなる傾向があった。
【0006】上記問題を解決するため、ポアに対する電
解析出物の充填率を減らす方法も試みられたが、十分な
解決策は得られなかった。
【0007】本願発明は、このような背景に鑑みてなさ
れたものであり、第一発明は、基板表面に、CSS特性
向上用のマクロな凹凸と、磁気特性向上用のミクロな凹
凸を形成することにより、ディスクの保護膜の摩耗に伴
う磁気ヘッドとの接触面積の増加に伴う摩耗係数の増大
によるCSS特性の低下を防止した磁気記録媒体用基板
を提供することを目的とする。
【0008】また、第二発明は、上記マクロな凹凸とミ
クロな凹凸を、簡単な工程により、均一な分布をもっ
て、かつ、同時に形成することができる磁気記録媒体用
基板の製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記第一発明の目的を達
成する磁気記録媒体用基板は、アルミニゥム陽極酸化膜
のポア中にエッチングレートが異なる2種以上の物質を
充填し、研磨後エッチングすることにより、前記ポア中
の充填物の基板表面からの異なる突起長をテクスチャー
として利用していることを特徴としている。
【0010】また、アルミニゥム基材にはアルミニゥム
合金が用いられ、その陽極酸化膜のポア中に電解析出に
より第一の物質を群状に充填し、合金中の介在物の存在
のために電解析出による第一の物質の充填がされずに残
ったポア中に浸漬法により第二の物質を群状に充填した
ことを特徴としている。
【0011】そして、エッチングによる第一群の突起長
を5ないし20nmとし、第二群の突起長を1ないし1
5nmとしたことを特徴としている。
【0012】他方、第二発明による製造方法は、アルミ
ニゥム合金の陽極酸化膜のポア中に第一の物質を電解析
出法により充填する工程、前記アルミニゥム合金の陽極
酸化膜のポア中に第一の物質とエッチングレートの異な
る第二の物質を浸漬法により充填する工程、表面を研磨
する工程、第一及び第二の充填物質に所要範囲の突起長
が得られるようにエッチングする工程を、上記の順序で
行うことを特徴としている。
【0013】また、電解析出による充填物質として、C
u,Sn,Znのグループから選択したものを使用し、
浸漬法による充填物質として、有機樹脂、無機セラミッ
クスのグループから選択したものを使用することを特徴
としている。
【0014】
【作用】アルマイトポアは、極めて均一な分布率を有
し、ポア間隔は陽極酸化電圧により10〜200nmの
範囲である。エッチングレートの異なる2種以上の物質
を充填した後、研磨するので、基本的に非常に平滑な表
面を有する。エッチングにより基板表面からエッチング
レートの差に基づく異なる長さを有する突起、すなわ
ち、マクロな凹凸とミクロな凹凸が形成されている。マ
クロな凹凸はCSS特性を向上させ、ミクロな凹凸は磁
気特性を向上させる。
【0015】アルミニゥム合金のアルマイトポアに電解
析出法により充填する場合は、アルミニゥム合金の介在
物がない部分のポアに物質が群状に充填され、浸漬法に
より充填する場合は、介在物のある部分のポアに物質が
群状に充填される。これらの物質は、エッチングレート
が異なるので、エッチングにより長さの異なる群状突起
が形成される。マクロな群状の突起は、ヘッドヒットに
よる破損・摩耗に基づく摩擦係数の増大を防止する。
【0016】第一群の突起長を5〜20nmとし、第二
群の突起長を1〜15nmとした場合は、ディスクの摩
擦係数が小さく、かつ、磁気特性が良好である。
【0017】第二発明によれば、二つの工程により、第
一の物質の群状充填と第二の物質の群状充填が非常に均
一に行われ、かつ、研磨工程により、基板表面が基本的
に平滑になって、ヘッドクラッシュの原因が防止され、
さらに、エッチング工程によりマクロな凹凸とミクロな
凹凸の同時形成が可能である。
【0018】
【実施例】次に、本発明方法の実施例を図面に基づいて
説明する。
【0019】A アルマイト処理工程 アルミニゥム合金の基板材料として、急速冷却凝固させ
たAl−Mg合金を用い、印加電圧50Vのシュウ酸3
%浴中で陽極酸化処理を行い、ポア径35nm、セル径
110nm、膜厚10μmのアルマイト皮膜を生成し
た。
【0020】B 電解析出処理 アルマイト処理後の基板材料に対してCuSo浴中で
交流電解析出処理を行って、バリア層厚さ22nmの下
で、ポア中に第一の物質としてCuを析出充填させた。
この場合、図1(a)に示すように、アルミニゥム合金
11中には、介在物(金属間化合物の不純物)12が均
一分布しているため、同図(b)に示すように、Cu1
3は介在物12がない部分のポア14Aにのみ析出して
充填され、介在物12がある部分のポア14BにはCu
が析出充填されずに、空きのまま残っている。
【0021】C 浸漬工程 次いで、上記ポア中にCuが充填された基板を、300
°Cの空気中で1時間加熱処理して乾燥させた後、例え
ば、三菱ガス化学株式会社製品「BTレジン」又は「S
iアルコキシド」などの浴槽内に浸漬して、図1(c)
に示すように、Cuが充填されずに空いていたポア中に
第二の物質としての樹脂15を充填させ、室温で乾燥
後、300°Cで加熱することにより、硬化処理をし
た。この処理により、樹脂は硬化し、アルコキシドはS
iOとなった。
【0022】D 研磨工程 上記電解析出工程と浸漬工程によるポアに対する充填率
は、100%とは限らず、バラツキがあり、従って、基
板表面が十分に平滑ではないので、充填処理後に、粒径
0.8μmのアルミナを用いて、pH5の下で、アルマ
イト皮膜厚さが6μmになるまで研磨加工を行い、基板
表面をRa1.5nm程度に平滑にした。この状態の基
板は、図示されていない。
【0023】E エッチング工程 次に、研磨後の基板に対して、まず、60°Cのリン酸
とクロム酸の混合液を用いて100秒間、一次エッチン
グをし、引続き、ショウ酸を用いて5秒間、二次エッチ
ングを行った。一次エッチングにおけるエッチングレー
トは、アルマイト>Cu>樹脂であり、また、二次エッ
チングにおけるエッチングレートは、Cu>アルマイト
>樹脂である。樹脂(SiO)はエッチングレートが
低い。
【0024】このようなエッチングレートの関係条件の
下に行われた一次、二次エッチング後には、基板表面
に、図1(d)に示すように、介在物12に対応する位
置には樹脂の群状の突起15Pが、また、介在物12の
ない位置にCuの群状の突起13Pがそれぞれ生成され
た。樹脂15Pの突起長は15nmであるのに対し、C
u13Pの突起長は5nmであり、いわば、樹脂の群状
の突起はマクロな凹凸を形成し、Cuの群状の突起はミ
クロな凹凸を形成している。エッチングを二重に行うこ
とから、ダブルケミカルテクスチャー法(DCTX)と
命名することができる。図5に、CTXによるスパッタ
工程後の磁気ディスク基板の金属表面の組織をSTM写
真により示し、図6に、DCTXによるスパッタ工程後
の同様の金属表面の組織をSTM写真により示す。
【0025】以上の処理により、本発明に係る磁気記録
媒体用基板が完成する。
【0026】F スパッタ工程 次に、上記実施例のCTX法及びDCTX法によりそれ
ぞれ得られた基板に、インラインスパッタ法により、次
のような4種類の磁気ディスクを製作した。すなわち、
使用ガスAr、基板温度50°C、ガス圧15×10
−3Torrの中で、Cr、Co−Ptをこの順序でス
パッタし、それぞれ膜厚100nm、40nmの磁性膜
を形成し、最後に、保護膜としてカーボンを30nm生
成して、2種類の磁気ディスクを完成した。残りの2種
類は、基板温度を250°Cとし、他の条件は先の2種
類と同様である。
【0027】各種テスト 上記のようにして得られた本実施例に係る磁気ディスク
に対して、保護膜の構造、磁気特性とCSS特性のテス
トを行った。
【0028】(イ)ラマン分光による解析 図7,8は、基板温度がそれぞれ50°C、250°C
の場合の磁気ディスクのカーボン膜のラマン曲線であ
る。基板温度が高い場合は1360cm−1付近のダイ
ヤモンドライクカーボン膜が多い。また、基板温度が低
い場合は、ダイヤモンドライクカーボン膜が少ないこと
が、両図の比較から明らかである。 (ロ)磁気特性 テストに使用した磁気ヘッドはMIGヘッド、ヘッド媒
体間ギャップは0.4μm、トラック幅は16μmであ
る。この場合の磁気記録密度(D50)は、50KBP
Iであり、C/Nは57.5dBであった。 (ハ)CSS特性 図9は、テストに使用した磁気ヘッドの荷重が9.5g
の場合におけるスパッタ条件15×10−3Torr、
50°Cで得られた磁気ディスクのCSS特性図、図1
0は同じく250°Cの場合のCSS特性図である。な
お、潤滑剤として分極性液体を20nm塗布している。
CSS最大回数は、DCTXによるものは、基板温度の
高低に係わりなく30,000回、摩擦係数は0.6で
あった。CTXによるものは、基板温度が高温度の場合
には、CSS最大回数、摩擦係数ともに、DCTXと同
様であるが、基板温度が低い場合にはCSS回数が1
0,000位で摩擦係数が1.0に達した。
【0029】以上を要約すると、基板温度が250°C
程度に高い場合は、ダイヤモンドライクカーボン膜が多
くなり、強固なカーン膜ができるため、CTX、DCT
XのCSS特性にはあまり差がない。しかし、基板温度
が50°C程度に低い場合は、ダイヤモンドライクカー
ボン膜が少なくなるため、カーボン膜が柔らかく、微細
な凹凸のみでは谷が埋められ易く、接触面積が増加し易
く、CTXでは摩擦係数が高くなるのに対して、DCT
Xは高温の場合と変わらないので、DCTXのテクスチ
ャーが有効であることが理解される。
【0030】耐蝕性テスト 磁気記録媒体の生産工程においてスパッタ装置のダスト
によるヘッドクラッシュを避けるため、バニッシュによ
る突起除去の工程がより厳しく行なわれるようになって
きた。このため、保護膜、磁性膜、下地膜及び基板相互
間の電位差による腐蝕が問題となってきている。この点
を考慮して、本実施例によりアルマイト皮膜のポアに第
一物質としてCuを、第二物質としてアルコキシドを充
填した磁気ディスク基板について、耐蝕性のテストを行
った。
【0031】図11に、アルコルキシドを用いた基板の
耐湿テストの結果を示す。図12に、浸漬処理を10分
間行った基板及びそれを使用した磁気ディスクの耐湿テ
ストによる表面粗度の変化を無処理基板、Ni−P基板
と比較して示す。図13に処理無基板に耐湿テスト後に
発生した突起物のSEM写真を示す。腐植生成物は他の
正常面と比較して炭素成分の多いAl酸化物であり、電
界析出Cuと共存している。これは、バリア層を介した
AlとCuの電位差腐蝕によるものである。アルコキシ
ドがアルマイト基板中の水分、結晶水と反応して−Si
−O−のネットワークを作り、バリア層を保護するため
腐蝕が抑制される。図14にアルマイト基板、Ni−P
基板及び磁性膜の分極曲線を示す。Co−Ni系磁性媒
体の分極曲線はNi−P系基板と比較し、アルマイト基
板の分極曲線に極めて近く、バニッシュ工程などで両方
の膜が表面に出ても、腐植が起こりにくいことを示して
いる。図15に80°C、90%RH状態のアルマイト
磁気ディスクの耐蝕テストの結果を示す。アルコキシド
処理アルマイト基板は、低浮上高抗磁力Co−Pt系磁
性媒体に適していることが判明した。なお、図15にお
けるオーバライトは、V5M(5MHzの出力)を記録
しておき、V2.5Mで重書きした時のV5M/V2.
5Mの比である。また、MP(ミッシングパルス)と
は、本来あるべきパルスがない場合の、その数であり、
EP(エキストラパルス)とは、あってはいけない場所
にあるパルスの数である。
【0032】上記アルコキシドは、アルマイト皮膜中の
介在物の存在のために電解析出によるCu充填がされず
に残ったポア中に充填されるが、その充填率はエッチン
グによりそのポアの全体でなくても、一部にでも突起が
形成されればよい。ポア内壁に染み込ませる程度の充填
率でも、エッチングによりポアの周囲にクレータ状に突
出し、これにより、上述のマクロな凹凸によるCSS特
性の向上、ミクロな凹凸による磁気特性の向上のほか、
基板及び磁気ディスクの耐蝕性が格段に向上される効果
が得られる。
【0033】他の実施例 図2は、DCTX法による基板のエッチング深さと、ス
パッタ処理条件を種々変えた場合のディスクのHc(抗
磁力)の相対関係を示すグラフである。丸付き数字な
いしの右側に記載された数字及び記号は、スパッタ処
理条件、すなわち、基板温度、ガス圧(Torr)、使
用ガスを示している。
【0034】また、図3は、研磨後のポア内のCu充填
率がそれぞれ80%、50%の基板に対して、インライ
ンスパッタ法により、基板温度80°C、Arガス圧
1.4×10−2Torrの下でCrを100nm、及
びCo−Ni(11)−Pt(11)を40nmの磁性
膜になるようにスパッタした後、同温度、同ガス中で
1.7×10−3Torrの下で、30nmのC保護膜
を形成した二種類の磁気ディスクA、Bの円周方向の抗
磁力の分布を調べた結果を示すグラフである。
【0035】このような各種実施例の磁気特性及びCS
S磁気特性テストの結果、エッチングによる、第一群の
突起(Cu)の長さは1ないし15nm、第二群の突起
(樹脂)の長さは5ないし20nmの範囲のものが、本
発明の目的である高密度記録に適する磁気記録媒体用基
板として使用可能な良好な磁気特性とCSS特性を備え
ている。
【0036】アルマイトポアに充填される第一の物質
と、第二の物質には、エッチングレートが異なることに
より、エッチング処理時に、上記範囲の突起長の差をも
たらすものを使用することが可能であり、上記のCu及
び樹脂のほか、例えば、第一の物質としてはSn、Zn
等を、第二の物質としては、無機セラミックス等を用い
ることができる。
【0037】
【発明の効果】上述のように、本発明による磁気記録媒
体用基板は、アルマイトのポア中にエッチングレートが
異なる2種以上の物質を充填し、研磨後、エッチングに
より充填物質が基板表面から異なる長さをもって生成さ
れる突起をテクスチャーとして利用するから、基板表面
のマクロな凹凸とミクロな凹凸の存在によって、この基
板に磁性膜を生成して完成する磁気ディスクは、既知の
CTX法によるテクスチャーを有するものと異なり、保
護膜の摩耗により生じるカーボン粒子によりテクスチャ
ーの谷が埋められることが少なくなり、磁気ディスクの
使用に伴う磁気ヘッドの接触面積の増加及び摩擦係数の
増大の割合が顕著に軽減され、従って、磁気特性及びC
SS特性が向上される。
【0038】また、アルミニゥム合金の陽極酸化膜のポ
ア中に電解析出により第一の物質を群状に充填し、浸漬
法により第二の物質を群状に充填したものを用いる場合
は、研磨及びエッチング後の突起長の大きい突起は、群
状の存在するためヘッドヒットによる破損が有効に防止
され、ヘッドクラッシュ発生率を低下する利点を有す
る。
【0039】さらに、エッチングによる第一群の突起長
を5〜20nmとし、第二群の突起長を1〜15nmと
した場合は、既知のCTX法による基板を用いる場合に
比し、磁気特性が向上し、かつ、CSS特性も向上す
る。
【0040】また、本発明方法によれば、電解析出工程
と、浸漬工程との組合わせにより、アルミニゥム合金の
アルマイトポア中にエッチングレートの異なる物質を容
易に、かつ、均一な分布をもって充填することができ、
さらに、表面研磨後に、所定の処理条件でエッチングす
ることにより、マクロな凹凸とミクロな凹凸を同時に生
成することができ、比較的簡単な処理工程でマクロな凹
凸とミクロな凹凸を有するDCTX(ダブルケミカルテ
クスチャー)を得ることができる。また、最大突起の高
さが研磨面で規定されるので、バニッシュ工程で突起部
分が削られることが少ないため、保護膜の損傷が少な
く、耐蝕性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法の工程を概略的に示す概念図であ
る。
【図2】エッチング深さと抗磁力の相関関係を、各種の
スパッタ処理条件の場合について示すグラフである。
【図3】本発明実施例による磁気ディスクの円周方向の
抗磁力の分布を示すグラフである。
【図4】先行技術であるCTX法の工程を説明する概念
図である。
【図5】CTX法によるスパッタ工程後の磁気ディスク
基板の金属表面の組織を表すSTM写真である。
【図6】DCTX法によるスパッタ工程後の磁気ディス
ク基板の金属表面の組織を表すSTM写真である。
【図7】スパッタ条件の基板温度が50°Cの場合のラ
マン曲線図である。
【図8】スパッタ条件の基板温度が250°Cの場合の
ラマン曲線図である。
【図9】スパッタ条件の基板温度が50°Cの場合のC
SS特性図である。
【図10】スパッタ条件の基板温度が250°Cの場合
のCSS特性図である。
【図11】第二物質としてアルコルキシドを用いた基板
の耐湿テストの結果を示すグラフである。
【図12】第二物質としてアルコキシドを用いた基板及
びそれを使用した磁気ディスクの耐湿テストによる表面
粗度の変化を無処理基板、Ni−P基板と比較して示す
グラフである。
【図13】処理無基板に耐湿テスト後に突起物が発生し
た金属表面の組織を表すSEM写真である。
【図14】アルマイト基板、Ni−P基板及び磁性膜の
分極曲線を示すグラフである。
【図15】各種の雰囲気におけるアルマイト磁気ディス
クの耐蝕テストの結果を示すグラフである。
【符号の説明】
11 アルミニゥム合金 12 介在物 13 第一の物質(Cu) 14A,14B ポア 15 第二の物質(樹脂、SiO

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニゥム陽極酸化膜のポア中にエッ
    チングレートが異なる2種以上の物質を充填し、研磨後
    エッチングすることにより、前記ポア中の充填物の基板
    表面からの異なる突起長をテクスチャーとして利用して
    いることを特徴とする磁気記録媒体用基板。
  2. 【請求項2】 アルミニゥム基材にアルミニゥム合金が
    用いられ、その陽極酸化膜のポア中に電解析出により第
    一の物質を群状に充填し、合金中の介在物の存在のため
    に電解析出による第一の物質の充填がされずに残ったポ
    ア中に浸漬法により第二の物質を群状に充填したことを
    特徴とする請求項1記載の磁気記録媒体用基板。
  3. 【請求項3】 エッチングによる第一群の突起長を5な
    いし20nmとし、第二群の突起長を1ないし15nm
    としたことを特徴とする請求項2記載の磁気記録媒体用
    基板。
  4. 【請求項4】 アルミニゥム合金の陽極酸化膜のポア中
    に第一の物質を電解析出法により充填する工程、前記ア
    ルミニゥム合金の陽極酸化膜のポア中に第一の物質とエ
    ッチングレートの異なる第二の物質を浸漬法により充填
    する工程、表面を研磨する工程、第一及び第二の充填物
    質に所要範囲の突起長が得られるようにエッチングする
    工程を、上記の順序で行うことを特徴とする磁気記録媒
    体用基板の製造方法。
  5. 【請求項5】 電解析出による充填物質として、Cu,
    Sn,Znのグループから選択したものを使用し、浸漬
    法による充填物質として、有機樹脂、無機セラミックス
    のグループから選択したものを使用することを特徴とす
    る請求項4記載の磁気記録媒体用基板の製造方法。
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