JPS6139233A

JPS6139233A - 金属薄膜型磁気記録媒体の製造法

Info

Publication number: JPS6139233A
Application number: JP15783984A
Authority: JP
Inventors: Hisao Matsuura; 松浦　久雄
Original assignee: Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Current assignee: Panasonic Holdings Corp
Priority date: 1984-07-27
Filing date: 1984-07-27
Publication date: 1986-02-25

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】産業上の利用分野本発明は、金属薄膜型磁気記録媒体の製造法に関するも
のである。

従来例の構成とその問題点近年、真空蒸着法またはメッキ法で作成した金属薄膜型
磁気記録媒体がデジタル録音用やビデオ録画用に利用さ
れるようになってきた。

金属薄膜型磁気記録媒体は飽和磁化の大きな強磁性金属
をバインダーの如き非磁性物質を介在させない状態で、
極めて薄い層（第２図、第３図の２）として形成できる
ので、電磁変換特性上非常に有利で高密度記録に最適で
ある。しかしながら、金属薄膜型磁気記録媒体について
の大きな問題点は、金属表面が腐蝕し電磁変換特性が低
下してしまうことである。これを避けるために磁性層自
体を合金化する方法や、磁性層上に保護層を形成する方
法が考えられるが、前者の得合、金属の磁気特性と耐蝕
性とは相反する特性であり、両特性を満足する合金はほ
とんど見い出せない。後者の場合、例えば熱可塑性ポリ
マー、熱硬化性ポリマーを金属表面に塗布し、保護層と
することが提案されているが、この方法ではヘッドと磁
性層間のスペーシング損失のために保護層の厚みを大き
くできないという制約があり、充分な耐蝕性を付与する
ことはできなかった。また、磁性層表面を窒化させる方
法、酸化させる方法、磁性層表面にプラズマ重合膜を付
与する方法によって耐蝕性が向上することが知られてい
るが、これらの方法では１０分〜２時間もの長時間処理
が必要であったり、安定にしかも量産性良く行なうには
非常な困難を伴うという欠点を有していた。

発明の目的本発明は耐蝕性、走行性の優れた金属薄膜型磁気記録媒
体の製造法を提供することを目的とする。

発明の構成本発明は、コバルト、コバルト合金等の強磁性金属薄膜
を有する金属薄膜型磁気記録媒体の製造方法であり、金
属薄膜表面に界面活性剤を吸着させた後、滑剤の疎水性
溶媒溶液を塗布乾燥することにより、耐層性、走行性を
大幅に向上させることのできるものである。

実施例の説明以下、本発明の実施例を詳細に説明する。

〈実施例１〉厚さ１２μのポリエチレンテレフタレートフィルムを第
４図に示すように真空蒸着装置４内に装填し、冷却キャ
ン６に巻き付けながら走行させフィルム表面に排気装置
６により設定した６×１０″ｔｏｒｒの酸素雰囲気中で
Ｇｏ−Ｎｉ合金からなる蒸発源７に電子ビーム発生源８
からビームを当てて１０００人／ｓｅａの成膜速度で０
．１μｍの強磁性金属薄膜層を形成し、金属薄膜型磁気
記録媒体（試料人）を得た。次に、第６図に示すような
オフセットグラビアコーターで試料人の金属表面上に半
極性有機ホウ素界面活性剤の１％溶液をウェット厚み１
μｍ塗布し、１００″Ｃの乾燥炉１２で乾燥して巻き取
り、金属表面に界面活性剤を吸着させた試料Ｂを得た。

次に、第６図に示すようなオフセットグラビアコーター
で試料Ｂの金属表面上にポリエチレンワックスの１％ト
ルエン溶液ヲウェット厚み１μｍ塗布し、１００′Ｃの
乾燥炉１２で乾燥して巻き取シ、金属表面に界面活性剤
の吸着層と滑剤層とを有する試料Ｃを得た。

〈実施例２〉実施例１と同様にして得た試料人を真空蒸着装置４内に
装填し、冷却キャン６に巻き付けながら走行させ、５×
１０　ｔｏｒｒの減圧下で半極性有機ホウ素界面活性剤
１ｏを加熱して得た蒸気にさらして、金属表面に界面活
性剤を吸着させた。次に、実施例１と同様にして滑剤層
を追加した試料りを得た。

〈実施例３〉実施例１と同様にして得た試料Ｂの金属表面上に第６図
に示すようなオフセットグラビアコーターで有機変性シ
リコンオイルの１％トルエン溶液をウェット厚み１μｍ
塗布し、１００’Ｃの乾燥炉１２で乾燥して巻き取り、
試料Ｅを得た。

〈比較例１〉実施例１と同様にして得た試料Ｂを真空蒸着装置４内に
装填し、冷却キャン６に巻き付けながら走行させ、５　
Ｘ　１０　　ｔｏｒｒの減圧下でポリエチレンワックス
１０を加熱して得た蒸気にさらして、金属表面に滑剤層
を追加した試料Ｆを得た。

〈比較例２〉実施例３のトルエン溶液の代わシに、酢酸ブチル溶液を
使用した以外全く同様にして、試料Ｇを得た。

これらの試料ム〜Ｇを用いて磁気テープを作成し、市販
のコンパクトカセット用テープデツキによる耐久走行テ
ス）（２００往復、室温）前後の撥水性、摩擦係数の測
定及び高温高湿放置テストの結果を下表に示す。

撥水性：金属薄膜表面に水滴を垂らし接触角を測定した
。

摩擦係数；フェライト製磁気ヘッドと金属薄膜表面との
摩擦係数を測定した。

高温高湿放置テス）：６０’Ｃ，９０％ＲＨ中に１週間
放置した後、金属薄膜表面を目視で観察した。

（以下余　白）表から明らかなように、本実施例（試料Ｇ、Ｄ。

Ｅ）によれば、強磁性金属薄膜の表面に界面活性剤を吸
着させた後、滑剤の疎水性溶媒溶液を塗布乾燥したこと
によシ、金属薄膜型磁気記録媒体の耐蝕性、走行性を大
幅に向上させることができる。

試料ムの接触角が小さいことからも明らかなように、強
磁性金属薄膜の表面は磁性酸化鉄粉の表面と同様に強い
親水性を示し、界面活性剤で処理すると、第６図に示す
ようにその親水基１４が金属表面に吸着し疎水性表面と
なる。しかし、界面活性剤を吸着しただけの試料Ｂでは
摩擦係数が充分に低くなく、また界面活性剤を溶解させ
る溶剤の疎水性が強くないと、第６図のような不完全な
配向となり耐蝕性に劣る。また、試料Ｆ、Ｇのように滑
剤層を形成する際に疎水性の溶媒を使用しないと、第６
図のような不完全な配向が是正されなかったり、配向が
より乱されたシして、紅時で耐蝕性、走行性が劣化する
。つまり、本発明のように、金属表面に界面活性剤を吸
着させた後、滑剤の疎水性溶媒溶液を塗布すると、第７
図に示すように界面活性剤の親水基１４の金属表面への
吸着および疎水基１３の疎水性溶媒への溶解が促進され
配向が上シ完全なものとなシ、しかも、表面に残った滑
剤１６（疎水性）が落ちにくくなる。

なお、本実施例では強磁性金属薄膜を真空蒸着法で形成
したが、メッキ法で形成した場合にも本発明は同様の効
果を発揮する。

発明の効果本発明は、強磁性金属薄膜の表面に界面活性剤を吸着さ
せた後、滑剤の疎水性溶媒溶液を塗布乾燥することによ
り、金属表面への界面活性剤の配向が完全なものとなり
、しかも表面に滑剤が残るために撥水性が向上し、摩擦
係数が低下する。さらに、これらの効果は持続性があり
、また安定にしかも量産性良く行なうことのできるもの
である。

【図面の簡単な説明】

第１図は塗布型磁気記録媒体の断面図、第２図。第３図は金属薄膜型磁気記録媒体の断面図、第４図は真
空蒸着装置の概略図、第６図は塗工機の概、略図、第６
図、第７図は金属表面への界面活性剤の配向の予想図で
ある。１・・・・・・塗布磁性層、２・・・・・・強磁性金属
薄膜、３・・・・・・非磁性基板、１０・・・・・・界
面活性剤、滑剤の蒸発源、１３・・・・・・疎水基、１
４・・・・・・親水基、１６・・・・・・滑剤層、９・
・・・・・防着板。代理人の氏名　弁理士　中　尾　敏　男　ほか１名第１
図第２図第４図 ”１，２

Claims

【特許請求の範囲】

コバルト、コバルト合金等の強磁性金属薄膜の表面に界
面活性剤を吸着させた後、滑剤の疎水性溶媒溶液を塗布
し乾燥することを特徴とする金属薄膜型磁気記録媒体の
製造法。