JPH0776791A - Zn−Cr複合めっき鋼板の製造方法 - Google Patents
Zn−Cr複合めっき鋼板の製造方法Info
- Publication number
- JPH0776791A JPH0776791A JP5225541A JP22554193A JPH0776791A JP H0776791 A JPH0776791 A JP H0776791A JP 5225541 A JP5225541 A JP 5225541A JP 22554193 A JP22554193 A JP 22554193A JP H0776791 A JPH0776791 A JP H0776791A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- steel sheet
- composite
- plating
- added
- buffering
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C25—ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
- C25D—PROCESSES FOR THE ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PRODUCTION OF COATINGS; ELECTROFORMING; APPARATUS THEREFOR
- C25D3/00—Electroplating: Baths therefor
- C25D3/02—Electroplating: Baths therefor from solutions
- C25D3/56—Electroplating: Baths therefor from solutions of alloys
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C25—ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
- C25D—PROCESSES FOR THE ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PRODUCTION OF COATINGS; ELECTROFORMING; APPARATUS THEREFOR
- C25D3/00—Electroplating: Baths therefor
- C25D3/02—Electroplating: Baths therefor from solutions
- C25D3/56—Electroplating: Baths therefor from solutions of alloys
- C25D3/565—Electroplating: Baths therefor from solutions of alloys containing more than 50% by weight of zinc
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Electrochemistry (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Metallurgy (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Electroplating And Plating Baths Therefor (AREA)
- Electroplating Methods And Accessories (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】亜鉛イオン、3価クロムイオンを含む酸性Zn
−Cr複合めっき浴中に、亜鉛単味浴中でpH2〜6の
範囲においてpH緩衝作用を有する塩類を一種または二
種以上を総量で0.01〜300g/l添加し、このめ
っき浴によって鋼板にZn−Cr複合めっきを施す。 【効果】優れた耐食性、光沢性、加工性、塗装性を有す
るZn−Cr複合めっき鋼板の製造方法が提供される。
−Cr複合めっき浴中に、亜鉛単味浴中でpH2〜6の
範囲においてpH緩衝作用を有する塩類を一種または二
種以上を総量で0.01〜300g/l添加し、このめ
っき浴によって鋼板にZn−Cr複合めっきを施す。 【効果】優れた耐食性、光沢性、加工性、塗装性を有す
るZn−Cr複合めっき鋼板の製造方法が提供される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は自動車用に好適な耐食
性、光沢性等に優れたZn−Cr複合めっき鋼板の製造
方法に関する。
性、光沢性等に優れたZn−Cr複合めっき鋼板の製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車車体の耐食性向上のためには塗装
面、車体設計面で種々の対策なされているが、長期防錆
に対する信頼性等の面から現状では防錆鋼板を使用する
のが主流となっている。
面、車体設計面で種々の対策なされているが、長期防錆
に対する信頼性等の面から現状では防錆鋼板を使用する
のが主流となっている。
【0003】一般に防錆鋼板の中で最も多用されている
のは亜鉛めっき鋼板又は合金化亜鉛めっき鋼板である
が、低コスト化、高耐食化の双方を両立させ得る薄目付
高耐食鋼板の開発が待たれている。
のは亜鉛めっき鋼板又は合金化亜鉛めっき鋼板である
が、低コスト化、高耐食化の双方を両立させ得る薄目付
高耐食鋼板の開発が待たれている。
【0004】このような目的を達成するうえで最も有力
な皮膜系として、例えば、特公平2−51996号公
報、特開昭64−55397号公報、特開昭64−55
398号公報、特開昭64−79393号公報、特開平
3−240994号公報などに開示されたZn−Cr複
合めっきが挙げられる。これらのZn−Cr複合めっき
は、皮膜中に存在するCrによる腐食の抑制効果が顕著
であり非常に優れた耐食性を有する。また、不動態化に
至らず比較的卑な電位を保持することから、いわゆる犠
牲防食作用も長期にわたり有効であり、地鉄が露出する
ような状況下でも耐食性に優れる。
な皮膜系として、例えば、特公平2−51996号公
報、特開昭64−55397号公報、特開昭64−55
398号公報、特開昭64−79393号公報、特開平
3−240994号公報などに開示されたZn−Cr複
合めっきが挙げられる。これらのZn−Cr複合めっき
は、皮膜中に存在するCrによる腐食の抑制効果が顕著
であり非常に優れた耐食性を有する。また、不動態化に
至らず比較的卑な電位を保持することから、いわゆる犠
牲防食作用も長期にわたり有効であり、地鉄が露出する
ような状況下でも耐食性に優れる。
【0005】しかしながら、鋼板の合わせ部のような環
境下では、厚目付材と異なり、腐食生成物の合わせ部内
への充填効果が期待できないうえに、この鋼板の合わせ
部は乾燥、湿潤を繰り返す苛酷で比較的不均一な環境下
であるため、Zn−Cr複合めっきをもってしても、厚
目付溶融めっき鋼板より耐食性が劣る。
境下では、厚目付材と異なり、腐食生成物の合わせ部内
への充填効果が期待できないうえに、この鋼板の合わせ
部は乾燥、湿潤を繰り返す苛酷で比較的不均一な環境下
であるため、Zn−Cr複合めっきをもってしても、厚
目付溶融めっき鋼板より耐食性が劣る。
【0006】このように、Zn−Cr複合めっきは優れ
た耐食性を有するポテンシャルがあるにもかかわらず、
従来法では必ずしもその性能を発揮できる皮膜が得られ
てはいない。
た耐食性を有するポテンシャルがあるにもかかわらず、
従来法では必ずしもその性能を発揮できる皮膜が得られ
てはいない。
【0007】また、従来の方法によるZn−Cr複合め
っきは表層に酸化物層が存在しており、これに起因して
必ずしも光沢性に優れたものではなかった。さらに、こ
の酸化物層は製造条件で容易にその厚みが変化するた
め、めっき条件によっては表層の酸化物が厚くなり、極
表層のめっきが剥離しやすい傾向がある。通常、めっき
鋼板は必ずプレス加工を受けるため、このように酸化物
層が厚くなると金型への酸化物鉛の残留などの問題を生
じる恐れが高い。
っきは表層に酸化物層が存在しており、これに起因して
必ずしも光沢性に優れたものではなかった。さらに、こ
の酸化物層は製造条件で容易にその厚みが変化するた
め、めっき条件によっては表層の酸化物が厚くなり、極
表層のめっきが剥離しやすい傾向がある。通常、めっき
鋼板は必ずプレス加工を受けるため、このように酸化物
層が厚くなると金型への酸化物鉛の残留などの問題を生
じる恐れが高い。
【0008】自動車用途に使用される場合、通常カチオ
ン電着塗装が施されるが、従来法によるZn−Cr複合
めっきでは皮膜表層の酸化物層が不均一であるため、電
着塗装時に異常放電の発生起点が多く塗装欠陥が生じや
すいという欠点も有している。
ン電着塗装が施されるが、従来法によるZn−Cr複合
めっきでは皮膜表層の酸化物層が不均一であるため、電
着塗装時に異常放電の発生起点が多く塗装欠陥が生じや
すいという欠点も有している。
【0009】以上に示したように、従来法によるZn−
Cr複合めっき鋼板は必ずしも満足の行く性能を具備し
たものではなく、これらを解決し得る製造方法が待たれ
ている。
Cr複合めっき鋼板は必ずしも満足の行く性能を具備し
たものではなく、これらを解決し得る製造方法が待たれ
ている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる事情に
鑑みてなされたものであって、優れた耐食性、光沢性、
加工性、塗装性を有するZn−Cr複合めっき鋼板の製
造方法を提供することを目的とする。
鑑みてなされたものであって、優れた耐食性、光沢性、
加工性、塗装性を有するZn−Cr複合めっき鋼板の製
造方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明は、上記
課題を解決するために、亜鉛イオン、3価クロムイオン
を含む酸性Zn−Cr複合めっき浴中に、このめっき浴
中でpH2〜6の範囲においてpH緩衝作用を有する塩
類を一種または二種以上を総量で0.01〜300g/
l添加し、このめっき浴により鋼板に対してめっきを施
すことを特徴とするZn−Cr複合めっき鋼板の製造方
法を提供する。
課題を解決するために、亜鉛イオン、3価クロムイオン
を含む酸性Zn−Cr複合めっき浴中に、このめっき浴
中でpH2〜6の範囲においてpH緩衝作用を有する塩
類を一種または二種以上を総量で0.01〜300g/
l添加し、このめっき浴により鋼板に対してめっきを施
すことを特徴とするZn−Cr複合めっき鋼板の製造方
法を提供する。
【0012】Zn−Cr複合めっきの防食メカニズム
は、皮膜中に存在するCrが腐食過程で安定な酸化物と
なり、ネット状に存在して腐食生成物を保持することに
より反応を抑制するものであるため、Cr酸化物の均質
生成が鍵となる。この点に関して本願発明者らが上記従
来技術を検討した結果、特開昭64−55398号公
報、特開昭64−79393号公報などによれば高Cr
含有率を有するZn−Crめっき皮膜を得ることは可能
であるとしているが、それらによって形成された皮膜中
には0.1〜0.5mmの幅に帯状にクロム不均一領域
が存在し、さらにミクロに見れば10μmオーダーでク
ロム不均一領域が分布すること、及び、表層には比較的
厚い酸化物層が不均一に形成されることを把握した。こ
のことから、組成の不均一性及び表層酸化物層の厚さの
不均一性のいずれかが、まず腐食の起点の発生を助長
し、また、この不均一性はめっき皮膜の腐食過程におい
ても引き継がれ、Zn−Cr複合めっきの高耐食性の重
要な因子であるCr酸化物の存在形態に悪影響を及ぼす
ことを見出した。すなわち、Cr酸化物の均一性が低く
なる結果、腐食生成物保持効果が小さくなり、比較的容
易にめっき皮膜の溶解が進行することになるのである。
特に合わせ部内のような腐食環境においては、乾燥、湿
潤と環境が大きく変化し、腐食の起点がより生じやすい
状況にある。
は、皮膜中に存在するCrが腐食過程で安定な酸化物と
なり、ネット状に存在して腐食生成物を保持することに
より反応を抑制するものであるため、Cr酸化物の均質
生成が鍵となる。この点に関して本願発明者らが上記従
来技術を検討した結果、特開昭64−55398号公
報、特開昭64−79393号公報などによれば高Cr
含有率を有するZn−Crめっき皮膜を得ることは可能
であるとしているが、それらによって形成された皮膜中
には0.1〜0.5mmの幅に帯状にクロム不均一領域
が存在し、さらにミクロに見れば10μmオーダーでク
ロム不均一領域が分布すること、及び、表層には比較的
厚い酸化物層が不均一に形成されることを把握した。こ
のことから、組成の不均一性及び表層酸化物層の厚さの
不均一性のいずれかが、まず腐食の起点の発生を助長
し、また、この不均一性はめっき皮膜の腐食過程におい
ても引き継がれ、Zn−Cr複合めっきの高耐食性の重
要な因子であるCr酸化物の存在形態に悪影響を及ぼす
ことを見出した。すなわち、Cr酸化物の均一性が低く
なる結果、腐食生成物保持効果が小さくなり、比較的容
易にめっき皮膜の溶解が進行することになるのである。
特に合わせ部内のような腐食環境においては、乾燥、湿
潤と環境が大きく変化し、腐食の起点がより生じやすい
状況にある。
【0013】これに対して、上記構成の本発明の方法に
よれば、pH2〜6の範囲においてpH緩衝作用を有す
る塩類を適量添加するので、通常の電解条件において、
非常に微細な結晶を得ることができ、組成の不均一性が
より小さくなるうえ、めっき表層の酸化物層がほとんど
形成されなくなる。このように、組成の不均一性がほと
んど除去されることから、腐食の起点が発生しにくくか
つ耐食性の優れたZn−Cr複合めっきを得ることがで
きる。また、表層の酸化物がほとんど形成されないこと
から、表面光沢性、加工性、及び塗装性に優れたZn−
Cr複合めっきを得ることができる。
よれば、pH2〜6の範囲においてpH緩衝作用を有す
る塩類を適量添加するので、通常の電解条件において、
非常に微細な結晶を得ることができ、組成の不均一性が
より小さくなるうえ、めっき表層の酸化物層がほとんど
形成されなくなる。このように、組成の不均一性がほと
んど除去されることから、腐食の起点が発生しにくくか
つ耐食性の優れたZn−Cr複合めっきを得ることがで
きる。また、表層の酸化物がほとんど形成されないこと
から、表面光沢性、加工性、及び塗装性に優れたZn−
Cr複合めっきを得ることができる。
【0014】本発明の方法の特徴は、亜鉛イオン、3価
クロムイオンを含む酸性Zn−Cr複合めっき浴中に、
亜鉛単味浴中でpH2〜6の範囲においてpH緩衝作用
を有する塩類を一種または二種以上を総量で0.01〜
300g/l添加することにある。この方法により、皮
膜結晶が微細化され、皮膜表層の不均一な酸化物層が形
成されなくなる。このメカニズムについては必ずしも明
らかになってはいないが、おおよそ以下のような理由に
よるものと考えられる。
クロムイオンを含む酸性Zn−Cr複合めっき浴中に、
亜鉛単味浴中でpH2〜6の範囲においてpH緩衝作用
を有する塩類を一種または二種以上を総量で0.01〜
300g/l添加することにある。この方法により、皮
膜結晶が微細化され、皮膜表層の不均一な酸化物層が形
成されなくなる。このメカニズムについては必ずしも明
らかになってはいないが、おおよそ以下のような理由に
よるものと考えられる。
【0015】すなわち、通常酸性めっき浴から、皮膜が
電析する際、水素発生の結果カソード界面のpHが上昇
する。Zn−Crの場合、この際にpH上昇が3価クロ
ムイオンの水酸化物生成の臨界pHを超えると、Zn及
びCrからなる複合水酸化物を形成するものと考えられ
る。これは、Zn−Crめっき液に相当する亜鉛イオ
ン、3価クロムイオンが共存する浴において、水酸化物
生成に伴うpH停滞域がpH4付近で生じ、Znの水酸
化物生成pHであるpH5.5ではpH停滞域が見られ
なかった推測することができる。カソード界面でのpH
上昇が不均一であれば、このような複合水酸化物の形成
も不均一なものとなる。Zn−Cr複合めっきはこの複
合水酸化物を介して電析するものと考えられるが、皮膜
表層にこの水酸化物が不均一に残留する結果、比較的表
面性状が不均一でかつ光沢のないめっきが得られるもの
と考えられる。
電析する際、水素発生の結果カソード界面のpHが上昇
する。Zn−Crの場合、この際にpH上昇が3価クロ
ムイオンの水酸化物生成の臨界pHを超えると、Zn及
びCrからなる複合水酸化物を形成するものと考えられ
る。これは、Zn−Crめっき液に相当する亜鉛イオ
ン、3価クロムイオンが共存する浴において、水酸化物
生成に伴うpH停滞域がpH4付近で生じ、Znの水酸
化物生成pHであるpH5.5ではpH停滞域が見られ
なかった推測することができる。カソード界面でのpH
上昇が不均一であれば、このような複合水酸化物の形成
も不均一なものとなる。Zn−Cr複合めっきはこの複
合水酸化物を介して電析するものと考えられるが、皮膜
表層にこの水酸化物が不均一に残留する結果、比較的表
面性状が不均一でかつ光沢のないめっきが得られるもの
と考えられる。
【0016】これに対し、めっき浴中にpH緩衝作用を
有する塩、いわゆるpH緩衝剤を添加すると、カソード
界面でのpH上昇が抑えられ、水酸化物の生成が抑制さ
れ、さらに二次元的なpH上昇の不均一性も抑えられ
る。この結果、得られる皮膜は水酸化物を巻き込まず、
さらにZn,Crが比較的自由なサイトで放電できるた
め、表層に酸化物層の残留しない非常に微細な結晶を有
するZn−Cr複合めっきが得られる。Zn−Cr複合
水酸化物が生成するpHは、Zn,Cr夫々のイオン濃
度によっても異なるが、おおよそ3〜5の範囲である。
従って、水酸化物生成の初期、後期のpH域も考慮し
て、添加する塩類のpH緩衝作用を有する領域がpH2
〜6の範囲であればこの複合水酸化物へ有効に作用す
る。これに対し、pH緩衝領域が2より小さい場合、あ
るいは6より大きい場合は有効に作用せず効果が不十分
である。
有する塩、いわゆるpH緩衝剤を添加すると、カソード
界面でのpH上昇が抑えられ、水酸化物の生成が抑制さ
れ、さらに二次元的なpH上昇の不均一性も抑えられ
る。この結果、得られる皮膜は水酸化物を巻き込まず、
さらにZn,Crが比較的自由なサイトで放電できるた
め、表層に酸化物層の残留しない非常に微細な結晶を有
するZn−Cr複合めっきが得られる。Zn−Cr複合
水酸化物が生成するpHは、Zn,Cr夫々のイオン濃
度によっても異なるが、おおよそ3〜5の範囲である。
従って、水酸化物生成の初期、後期のpH域も考慮し
て、添加する塩類のpH緩衝作用を有する領域がpH2
〜6の範囲であればこの複合水酸化物へ有効に作用す
る。これに対し、pH緩衝領域が2より小さい場合、あ
るいは6より大きい場合は有効に作用せず効果が不十分
である。
【0017】添加塩類のpH緩衝作用を有する範囲は以
下のように定義することができる。pHを1に調整した
所定濃度の亜鉛単味浴へ、所定濃度の水酸化ナトリウム
を添加していくとpHが上昇するが、このときの水酸化
ナトリウム滴下量とpHをプロットし、その際の曲線を
得る。次に同一浴中へpH緩衝作用を有する塩類を加え
た場合にも同様のプロットを行い、これによって得られ
た曲線と先の曲線を比較する。そして、塩を添加した場
合にのみ見られるpH停滞領域をpH緩衝作用を有する
範囲とする。浴を亜鉛単味浴としたのは、Crイオン共
存下では複合水酸化物形成のため水酸化ナトリウム添加
に伴うpH上昇が安定せず、pH緩衝作用を有する塩を
添加しない場合のpH滴定曲線の再現性が不十分である
ためである。このpH滴定曲線の例を図1に示した。図
1では、添加塩のpH緩衝領域はpH4〜6である。
下のように定義することができる。pHを1に調整した
所定濃度の亜鉛単味浴へ、所定濃度の水酸化ナトリウム
を添加していくとpHが上昇するが、このときの水酸化
ナトリウム滴下量とpHをプロットし、その際の曲線を
得る。次に同一浴中へpH緩衝作用を有する塩類を加え
た場合にも同様のプロットを行い、これによって得られ
た曲線と先の曲線を比較する。そして、塩を添加した場
合にのみ見られるpH停滞領域をpH緩衝作用を有する
範囲とする。浴を亜鉛単味浴としたのは、Crイオン共
存下では複合水酸化物形成のため水酸化ナトリウム添加
に伴うpH上昇が安定せず、pH緩衝作用を有する塩を
添加しない場合のpH滴定曲線の再現性が不十分である
ためである。このpH滴定曲線の例を図1に示した。図
1では、添加塩のpH緩衝領域はpH4〜6である。
【0018】添加する塩類は上記条件を満たしていれば
特に限定されるものではないが、なかでも酢酸ナトリウ
ムはZn,Crの存在する溶液中において比較的少量で
pH4程度からこの作用を有するため特に有効である。
また、シュウ酸塩、例えば二シュウ酸三水素カリウム、
クエン酸塩、例えばクエン酸ナトリウム、フタル酸塩、
例えばフタル酸水素カリウムなども同様に有効である。
このなかでもカルボン酸塩はめっき皮膜の微細化に顕著
な効果を示した。その理由は明らかでないが、皮膜中へ
Cがごく微量析出し、皮膜の微細化の有効成分として働
くものと考えられる。
特に限定されるものではないが、なかでも酢酸ナトリウ
ムはZn,Crの存在する溶液中において比較的少量で
pH4程度からこの作用を有するため特に有効である。
また、シュウ酸塩、例えば二シュウ酸三水素カリウム、
クエン酸塩、例えばクエン酸ナトリウム、フタル酸塩、
例えばフタル酸水素カリウムなども同様に有効である。
このなかでもカルボン酸塩はめっき皮膜の微細化に顕著
な効果を示した。その理由は明らかでないが、皮膜中へ
Cがごく微量析出し、皮膜の微細化の有効成分として働
くものと考えられる。
【0019】Zn−Cr複合めっきにはCr析出に有効
とされる有機光沢剤が通常添加され、本発明の方法にお
いても有機光沢剤が添加することが好ましい。このよう
な有機光沢剤を添加することによりpH緩衝作用を有す
る塩類の添加効果が増大する。すなわち、pH緩衝作用
を有する塩類と有機添加剤との相乗効果により、上記効
果がより顕著となる。この場合、有機光沢剤は特に限定
されるものでなく、ポリエチレングリコール、ポリアリ
ルアミン、ポリプロピレングリコール、ポリビニルアル
コールなどのポリマー類、ニコチンアミド、ベンズアミ
ドなどのアミド類、膠、ゼラチン、などどれを用いても
有効であり、これらの組み合わせでもよい。なお、本発
明において有機光沢剤は必須なものではなく、これを添
加しなくとも本発明の目的は達成される。これは、本発
明の範囲にあるpH緩衝作用を有する塩のみの添加でも
比較的高いCr含有率を有するZn−Cr複合めっきを
得ることができるためである。さらに、本発明のpH緩
衝作用を有する塩の添加による皮膜の均一化により、C
r含有率が2〜5wt%程度の低いZn−Cr複合めっ
きでも、本発明の効果を得ることができる。
とされる有機光沢剤が通常添加され、本発明の方法にお
いても有機光沢剤が添加することが好ましい。このよう
な有機光沢剤を添加することによりpH緩衝作用を有す
る塩類の添加効果が増大する。すなわち、pH緩衝作用
を有する塩類と有機添加剤との相乗効果により、上記効
果がより顕著となる。この場合、有機光沢剤は特に限定
されるものでなく、ポリエチレングリコール、ポリアリ
ルアミン、ポリプロピレングリコール、ポリビニルアル
コールなどのポリマー類、ニコチンアミド、ベンズアミ
ドなどのアミド類、膠、ゼラチン、などどれを用いても
有効であり、これらの組み合わせでもよい。なお、本発
明において有機光沢剤は必須なものではなく、これを添
加しなくとも本発明の目的は達成される。これは、本発
明の範囲にあるpH緩衝作用を有する塩のみの添加でも
比較的高いCr含有率を有するZn−Cr複合めっきを
得ることができるためである。さらに、本発明のpH緩
衝作用を有する塩の添加による皮膜の均一化により、C
r含有率が2〜5wt%程度の低いZn−Cr複合めっ
きでも、本発明の効果を得ることができる。
【0020】pH緩衝作用を有する塩類の添加量は総量
で、0.01〜300g/lが有効である。0.01g
/l未満であれば効果が十分でなく、300g/lを超
えるとZn,Crの析出に逆に悪影響を及ぼすため、耐
食性に有効なCr含有率を確保できない。亜鉛イオン、
3価クロムイオン、有機光沢剤の量は特に規定されるも
のではないが、亜鉛イオン、3価クロムイオンそれぞれ
0.01〜2mol/l、有機添加剤は0.01〜10
0g/lが実用範囲である。
で、0.01〜300g/lが有効である。0.01g
/l未満であれば効果が十分でなく、300g/lを超
えるとZn,Crの析出に逆に悪影響を及ぼすため、耐
食性に有効なCr含有率を確保できない。亜鉛イオン、
3価クロムイオン、有機光沢剤の量は特に規定されるも
のではないが、亜鉛イオン、3価クロムイオンそれぞれ
0.01〜2mol/l、有機添加剤は0.01〜10
0g/lが実用範囲である。
【0021】めっき浴中には液の電気伝導度を改善する
硫酸ナトリウム、硫酸アンモニウムなどが皮膜に悪影響
を及ぼさない程度であれば、添加されていてもよい。ま
た、めっき液のpHは1〜3が適当である。pHが1未
満であると電解効率が低下し、pHが3を越えると3価
クロムイオンが安定に存在することができなくなる。め
っき時の浴温は通常では30〜70℃程度、めっき時の
電流密度は10〜200A/dm2 が実用範囲である。
めっき時の電流密度が変化すると、Zn−Cr複合めっ
きの皮膜中Crは変化するが、めっき浴中のZn/Cr
イオン比を最適化することにより皮膜中のCr含有率を
コントロールすることができる。
硫酸ナトリウム、硫酸アンモニウムなどが皮膜に悪影響
を及ぼさない程度であれば、添加されていてもよい。ま
た、めっき液のpHは1〜3が適当である。pHが1未
満であると電解効率が低下し、pHが3を越えると3価
クロムイオンが安定に存在することができなくなる。め
っき時の浴温は通常では30〜70℃程度、めっき時の
電流密度は10〜200A/dm2 が実用範囲である。
めっき時の電流密度が変化すると、Zn−Cr複合めっ
きの皮膜中Crは変化するが、めっき浴中のZn/Cr
イオン比を最適化することにより皮膜中のCr含有率を
コントロールすることができる。
【0022】本発明の方法は、Zn−Cr複合めっきを
通常のZn又はZn系合金めっきの上層、あるいは下層
に施す場合にも適用できる。Zn−Cr複合めっき鋼板
上にクロメート処理、あるいはさらにその上層に有機樹
脂の被覆を施す場合にも、Zn−Cr複合めっき製造に
本発明の方法を適用することができ、特にこの場合に、
より耐食性に優れた皮膜を得ることができる。
通常のZn又はZn系合金めっきの上層、あるいは下層
に施す場合にも適用できる。Zn−Cr複合めっき鋼板
上にクロメート処理、あるいはさらにその上層に有機樹
脂の被覆を施す場合にも、Zn−Cr複合めっき製造に
本発明の方法を適用することができ、特にこの場合に、
より耐食性に優れた皮膜を得ることができる。
【0023】なお、本発明を適用するにあたり、そのめ
っき下地鋼板は特に規定されず、通常の軟鋼板、高張力
鋼板、耐食鋼板のいずれでもよい。
っき下地鋼板は特に規定されず、通常の軟鋼板、高張力
鋼板、耐食鋼板のいずれでもよい。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0025】この実施例で用いためっき浴を表1〜4に
示す。表1、2は本発明の範囲内の実施例1〜67、表
3、4はその範囲から外れる比較例1〜45である。浴
組成以外のめっき条件はできるだけ統一し、電流密度は
70〜100A/m2 、めっき浴pHは2.0、浴温は
50℃、相対流速は1.5〜2.0m/sとした。
示す。表1、2は本発明の範囲内の実施例1〜67、表
3、4はその範囲から外れる比較例1〜45である。浴
組成以外のめっき条件はできるだけ統一し、電流密度は
70〜100A/m2 、めっき浴pHは2.0、浴温は
50℃、相対流速は1.5〜2.0m/sとした。
【0026】
【表1】
【表2】
【表3】
【表4】 なお、上記表1〜4中におけるpH緩衝作用を有する塩
の記号に対応するものを表5に、有機光沢剤の記号に対
応するものを表6に示す。表5に示す塩のうちA〜Gは
いずれも亜鉛単味浴においてpH2〜6の範囲でpH緩
衝作用を示したものである。pH緩衝作用を有する領域
については、以下の方法によった。すなわち、pHを1
に調整した500mlのpH緩衝作用を有する塩類を添
加しない0.2Mの硫酸亜鉛浴中へ、2Nの水酸化ナリ
トウムを添加し、各滴下量でのpHをガラス電極で測定
し、水酸化ナトリウム滴下量とpHをプロットし、その
際の曲線を得た。同一浴中へpH緩衝作用を有する塩類
を加えた場合にも同様のプロットを行い、これによって
得られた曲線と先の曲線を比較し、塩を添加した場合に
のみ見られるpH停滞領域をpH緩衝作用を有する範囲
とした。表5にpH緩衝作用を示したpH域を付記し
た。なお、H,IはpH緩衝作用をpH2〜6の範囲外
で示した塩であり、比較として用いたものである。
の記号に対応するものを表5に、有機光沢剤の記号に対
応するものを表6に示す。表5に示す塩のうちA〜Gは
いずれも亜鉛単味浴においてpH2〜6の範囲でpH緩
衝作用を示したものである。pH緩衝作用を有する領域
については、以下の方法によった。すなわち、pHを1
に調整した500mlのpH緩衝作用を有する塩類を添
加しない0.2Mの硫酸亜鉛浴中へ、2Nの水酸化ナリ
トウムを添加し、各滴下量でのpHをガラス電極で測定
し、水酸化ナトリウム滴下量とpHをプロットし、その
際の曲線を得た。同一浴中へpH緩衝作用を有する塩類
を加えた場合にも同様のプロットを行い、これによって
得られた曲線と先の曲線を比較し、塩を添加した場合に
のみ見られるpH停滞領域をpH緩衝作用を有する範囲
とした。表5にpH緩衝作用を示したpH域を付記し
た。なお、H,IはpH緩衝作用をpH2〜6の範囲外
で示した塩であり、比較として用いたものである。
【0027】
【表5】
【表6】 この条件で得られた皮膜のCr含有率、表面光沢性、耐
食性、塗装性、加工性を表7〜10に示す。これらのう
ち表7、8は実施例1〜67の結果を示し、表9、10
は比較例1〜45の結果を示す。なお、皮膜中のCr含
有率は、めっき皮膜を酸で溶解し、溶解液中のZn,C
r濃度を分析して算出した。
食性、塗装性、加工性を表7〜10に示す。これらのう
ち表7、8は実施例1〜67の結果を示し、表9、10
は比較例1〜45の結果を示す。なお、皮膜中のCr含
有率は、めっき皮膜を酸で溶解し、溶解液中のZn,C
r濃度を分析して算出した。
【0028】表面光沢性はJIS Z−8741(Gs
(45度))に準拠して測定し、以下に示す評価基準で
評価した。
(45度))に準拠して測定し、以下に示す評価基準で
評価した。
【0029】 光沢度 〜100未満 × (不十分) 100以上 150未満 △ (やや不十分) 150以上 200未満 ○ (良好) 200以上 ◎ (極めて良好) 耐食性は無塗装平板材(裸耐食性)と鋼板合わせ部を想
定したサンプルの耐食性によって評価した。鋼板合わせ
部を想定したサンプルは、150×170mmのサンプ
ルと100×50mmのサンプルを二枚めっき面を合わ
せて、スポット溶接したのち、化成処理、電着塗装を施
して作成した。耐食性の評価は以下に示す腐食促進試験
にサンプルを供し所定のサイクルの後にサンプルを取り
出し、最大腐食深さを測定した。なお、合わせ部を想定
したサンプルについてはこれを解体してめっき面での腐
食深さを測定した。
定したサンプルの耐食性によって評価した。鋼板合わせ
部を想定したサンプルは、150×170mmのサンプ
ルと100×50mmのサンプルを二枚めっき面を合わ
せて、スポット溶接したのち、化成処理、電着塗装を施
して作成した。耐食性の評価は以下に示す腐食促進試験
にサンプルを供し所定のサイクルの後にサンプルを取り
出し、最大腐食深さを測定した。なお、合わせ部を想定
したサンプルについてはこれを解体してめっき面での腐
食深さを測定した。
【0030】腐食促進試験 →50℃85%RH→50℃30%RH→室温放置→塩
水浸漬 を1サイクル24時間となるように設定し、そ
れを所定サイクル行う試験。
水浸漬 を1サイクル24時間となるように設定し、そ
れを所定サイクル行う試験。
【0031】 評価方法 裸平板耐食性 60サイクル経過後の最大穴あき深さ 0.1mm未満 ◎ (極めて良好) 0.1以上0.2mm未満 ○ (良好) 0.3以上0.4mm未満 △ (やや不十分) 0.4mm以上 × (不十分) 合わせ部耐食性 120サイクル経過後の最大穴あき深さ 0.1mm未満 ◎ (極めて良好) 0.1以上0.2mm未満 ○ (良好) 0.3以上0.4mm未満 △ (やや不十分) 0.4mm以上 × (不十分) 塗装性はリン酸塩処理を施した後、印加電圧300V、
瞬時昇圧の条件で、20μmのカチオン電着塗装を施
し、塗装欠陥の個数で評価した。
瞬時昇圧の条件で、20μmのカチオン電着塗装を施
し、塗装欠陥の個数で評価した。
【0032】 3個/dm2 未満 ○ (良好) 3個/dm2 以上 10個/dm2 未満 △ (やや不十分) 10個/dm2 以上 × (不十分) 加工性はドロービード試験によった。ドロービード試験
では、図2に示した概略断面図のように、所定の長さ
(40mm)の水平な凸部を有する雄ダイス2とこれに
向き合った雌ダイス3とを、30mmの幅のサンプル片
1を挟んで500kgfの圧力で押しつけたまま上方に
20mm/minの速度でサンプル片1を100mm引
き抜き、この後、サンプル片1を取り外し、表面の油を
溶剤で除去し、さらにサンプルをテープ剥離することに
より行い。この試験終了サンプルの重量を測定し、初期
サンプル重量との差から総剥離量を算出し、これにより
剥離性を評価した。
では、図2に示した概略断面図のように、所定の長さ
(40mm)の水平な凸部を有する雄ダイス2とこれに
向き合った雌ダイス3とを、30mmの幅のサンプル片
1を挟んで500kgfの圧力で押しつけたまま上方に
20mm/minの速度でサンプル片1を100mm引
き抜き、この後、サンプル片1を取り外し、表面の油を
溶剤で除去し、さらにサンプルをテープ剥離することに
より行い。この試験終了サンプルの重量を測定し、初期
サンプル重量との差から総剥離量を算出し、これにより
剥離性を評価した。
【0033】 剥離量 1g/m2 未満 ○ (良好) 1g/m2 以上 3g/m2 未満 △ (やや不十分) 3g/m2 以上 × (不十分)
【表7】
【表8】
【表9】
【表10】 これらの表に示すように、本発明の範囲内である実施例
1〜67はいずれも、表面光沢性、耐食性、塗装性、加
工性のいずれもが良好乃至極めて良好であった。
1〜67はいずれも、表面光沢性、耐食性、塗装性、加
工性のいずれもが良好乃至極めて良好であった。
【0034】これに対し、pH緩衝作用を有する塩を添
加しない浴を用いてめっきを施した比較例サンプル1〜
17は、実施例の同一条件でpH緩衝作用を有する塩類
をクレーム範囲量添加した浴を用いてめっきを施したサ
ンプルに比べいずれの項目も劣っており、明らかに性能
が劣っていることがわかる。
加しない浴を用いてめっきを施した比較例サンプル1〜
17は、実施例の同一条件でpH緩衝作用を有する塩類
をクレーム範囲量添加した浴を用いてめっきを施したサ
ンプルに比べいずれの項目も劣っており、明らかに性能
が劣っていることがわかる。
【0035】また、比較例サンプル18〜39はpH緩
衝作用を有する塩類の添加量がクレーム範囲を外れてい
るため、同一条件でpH緩衝作用を有する塩類をクレー
ム範囲量添加した浴からのサンプルに比べやはり各項目
とも劣っていた。さらに、pH緩衝作用を本発明のクレ
ーム範囲外で示した塩を添加した浴からのサンプル40
〜45についても、同一条件でpH緩衝作用を本発明の
クレーム範囲内で示す塩類を添加した浴に比較して各項
目とも劣っていた。
衝作用を有する塩類の添加量がクレーム範囲を外れてい
るため、同一条件でpH緩衝作用を有する塩類をクレー
ム範囲量添加した浴からのサンプルに比べやはり各項目
とも劣っていた。さらに、pH緩衝作用を本発明のクレ
ーム範囲外で示した塩を添加した浴からのサンプル40
〜45についても、同一条件でpH緩衝作用を本発明の
クレーム範囲内で示す塩類を添加した浴に比較して各項
目とも劣っていた。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、優れた耐食性、光沢
性、加工性、塗装性を有するZn−Cr複合めっき鋼板
の製造方法が提供される。
性、加工性、塗装性を有するZn−Cr複合めっき鋼板
の製造方法が提供される。
【図1】pH緩衝作用を有する塩のpH緩衝作用を有す
る範囲を規定するために用いるpH滴定曲線の例を示す
図。
る範囲を規定するために用いるpH滴定曲線の例を示す
図。
【図2】ドロービード試験を実施するための装置を示す
断面図。
断面図。
1;サンプル片、2;雄ダイス、3;雌ダイス。
フロントページの続き (72)発明者 渡辺 豊文 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内
Claims (3)
- 【請求項1】 亜鉛イオン、3価クロムイオンを含む酸
性Zn−Cr複合めっき浴中に、亜鉛単味浴中でpH2
〜6の範囲においてpH緩衝作用を有する塩類を一種ま
たは二種以上を総量で0.01〜300g/l添加し、
このめっき浴により鋼板に対してめっきを施すことを特
徴とするZn−Cr複合めっき鋼板の製造方法。 - 【請求項2】 前記酸性Zn−Cr複合めっき浴は、さ
らに有機光沢剤を含むことを特徴とする請求項1に記載
のZn−Cr複合めっき鋼板の製造方法。 - 【請求項3】 塩類がカルボン酸塩であることを特徴と
する請求項1又は2に記載のZn−Cr複合めっき鋼板
の製造方法。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5225541A JPH0776791A (ja) | 1993-09-10 | 1993-09-10 | Zn−Cr複合めっき鋼板の製造方法 |
US08/188,211 US5421988A (en) | 1993-09-10 | 1994-01-27 | Method of manufacturing plated steel sheet with Zn-Cr composite plating |
EP94101186A EP0643157A1 (en) | 1993-09-10 | 1994-01-27 | Method of manufacturing plated steel sheet with Zn-Cr composite plating |
KR1019940001511A KR960015229B1 (ko) | 1993-09-10 | 1994-01-28 | Zn-Cr 복합도금강판의 제조방법 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5225541A JPH0776791A (ja) | 1993-09-10 | 1993-09-10 | Zn−Cr複合めっき鋼板の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0776791A true JPH0776791A (ja) | 1995-03-20 |
Family
ID=16830915
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5225541A Pending JPH0776791A (ja) | 1993-09-10 | 1993-09-10 | Zn−Cr複合めっき鋼板の製造方法 |
Country Status (4)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5421988A (ja) |
EP (1) | EP0643157A1 (ja) |
JP (1) | JPH0776791A (ja) |
KR (1) | KR960015229B1 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6879239B2 (en) * | 2002-04-08 | 2005-04-12 | Woodlane Environmental Technology, Inc. | Thermostat assembly |
CN113463146A (zh) * | 2021-08-10 | 2021-10-01 | 深圳市加逸科技有限公司 | 一种用于金属工具表面的电镀液及电镀工艺 |
Family Cites Families (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4048381A (en) * | 1975-01-22 | 1977-09-13 | Nippon Kokan Kabushiki Kaisha | Method for manufacturing an electro-galvanized steel sheet excellent in bare corrosion resistance and adaptability to chromating, and product thereof |
JPS5939515B2 (ja) * | 1981-01-07 | 1984-09-25 | 東洋鋼鈑株式会社 | 光沢複合電気亜鉛めつき鋼板の製造法 |
US4425198A (en) * | 1981-06-16 | 1984-01-10 | Omi International Corporation | Brightening composition for zinc alloy electroplating bath and its method of use |
EP0285931B1 (en) * | 1987-03-31 | 1993-08-04 | Nippon Steel Corporation | Corrosion resistant plated steel strip and method for producing same |
JPH089796B2 (ja) * | 1987-08-26 | 1996-01-31 | 新日本製鐵株式会社 | 表面品位および耐食性に優れた亜鉛−クロム系電気めっき鋼板 |
JPH0635673B2 (ja) * | 1987-08-26 | 1994-05-11 | 新日本製鐵株式会社 | 表面品位および耐食性に優れた亜鉛−クロム系電気めっき鋼板の製造方法 |
JPS6479393A (en) * | 1987-09-22 | 1989-03-24 | Nippon Steel Corp | Production of zinc-chromium electroplated steel sheet |
JPH0251996A (ja) * | 1988-08-16 | 1990-02-21 | Nec Corp | ボタン電話装置 |
JPH0791669B2 (ja) * | 1990-08-01 | 1995-10-04 | 新日本製鐵株式会社 | 耐食性に優れた防錆鋼板 |
-
1993
- 1993-09-10 JP JP5225541A patent/JPH0776791A/ja active Pending
-
1994
- 1994-01-27 EP EP94101186A patent/EP0643157A1/en not_active Withdrawn
- 1994-01-27 US US08/188,211 patent/US5421988A/en not_active Expired - Fee Related
- 1994-01-28 KR KR1019940001511A patent/KR960015229B1/ko not_active IP Right Cessation
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
EP0643157A1 (en) | 1995-03-15 |
KR960015229B1 (ko) | 1996-11-04 |
KR950008728A (ko) | 1995-04-19 |
US5421988A (en) | 1995-06-06 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US3343930A (en) | Ferrous metal article coated with an aluminum zinc alloy | |
US4543300A (en) | Iron-zinc alloy electro-galvanized steel sheet having a plurality of iron-zinc alloy coatings | |
JP5347295B2 (ja) | 亜鉛系めっき鋼板およびその製造方法 | |
JP5812041B2 (ja) | 亜鉛系電気めっき鋼板の製造方法 | |
EP0211510B1 (en) | An sn-based multilayer coated steel strip having improved corrosion resistance, weldability and lacquerability and method for producing same | |
JPH0776791A (ja) | Zn−Cr複合めっき鋼板の製造方法 | |
JP4826486B2 (ja) | 合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 | |
JP2940289B2 (ja) | 2つのめっき層を有する、耐黒変性に優れた電気亜鉛めっき鋼板 | |
JP2001131792A (ja) | 亜鉛系メッキ鋼板の製造方法 | |
JP2695259B2 (ja) | プレス成形性に優れた合金化溶融Znめっき鋼板 | |
JP3303768B2 (ja) | 亜鉛系メッキ鋼板の製造方法 | |
JPH10212563A (ja) | 亜鉛系メッキ鋼板の製造方法 | |
JPS5928598A (ja) | 電気メツキ用Pb合金製不溶性陽極 | |
JP3191688B2 (ja) | 亜鉛系メッキ鋼板の製造方法 | |
JP2940288B2 (ja) | 耐黒変性に優れた亜鉛電気めっき鋼板およびその製造方法 | |
JP3153097B2 (ja) | 潤滑性、化成処理性、接着剤適合性、溶接性に優れた亜鉛系めっき鋼板 | |
JPH09143792A (ja) | 亜鉛系メッキ鋼板の製造方法 | |
KR20100012597A (ko) | 은-아연-크롬 복합도금강판의 제조방법 | |
KR920010777B1 (ko) | 이층 합금도금강판 및 그 제조방법 | |
JP2726872B2 (ja) | 耐低温チッピング性及び耐穴あき耐食性に優れた亜鉛めっき鋼板の製造方法 | |
JP3670844B2 (ja) | 錫系めっき鋼板の化学処理法 | |
JPS6056072A (ja) | クロメ−ト被膜が均一に付着した表面処理鋼板の製造法 | |
JPH0765224B2 (ja) | 加工法、耐食性および耐水密着性に優れた複層めつき鋼板 | |
JPS58120771A (ja) | 合金化亜鉛めつき鋼板の製造方法 | |
JP3191646B2 (ja) | 亜鉛系メッキ鋼板の製造方法 |