JPH0776632A - 生分解性セルロースエステル組成物および成形品 - Google Patents

生分解性セルロースエステル組成物および成形品

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JPH0776632A
JPH0776632A JP5307197A JP30719793A JPH0776632A JP H0776632 A JPH0776632 A JP H0776632A JP 5307197 A JP5307197 A JP 5307197A JP 30719793 A JP30719793 A JP 30719793A JP H0776632 A JPH0776632 A JP H0776632A
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fiber
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勝美 平尾
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    • A24D3/00Tobacco smoke filters, e.g. filter-tips, filtering inserts; Filters specially adapted for simulated smoking devices; Mouthpieces for cigars or cigarettes
    • A24D3/06Use of materials for tobacco smoke filters
    • A24D3/067Use of materials for tobacco smoke filters characterised by functional properties
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 生分解性及び成形性が高く、各種の成形品、
例えばタバコフィルターなどの繊維成形品を得る上で有
用で生分解性セルロースエステル組成物を得る。 【構成】 組成物は、平均置換度2.15以下であり、
ASTM 125209−91に準ずる試験方法におい
て、4週間後に60重量%以上分解する低置換度セルロ
ースエステルを10重量%以上含むセルロースエステル
で構成されている。前記組成物は、可塑剤及び/又は脂
肪族ポリエステル、およびアナターゼ型酸化チタンなど
の光分解促進剤及び/又は有機酸又はそのエステルなど
の生分解促進剤を含んでいてもよい。低置換度セルロー
スエステルは、平均重合度50〜250、平均置換度
1.0〜2.15、残存する硫酸量とアルカリ金属又は
アルカリ土類金属との当量比が0.1〜1.1の酢酸セ
ルロースなどであってもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は生分解性セルロースエス
テルを含む組成物およびそれを用いた成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】セルロースエステルのうち酢酸セルロー
スは、タバコフィルター、各種フィルム成形品に使用さ
れ、酢酸酪酸セルロースや硝酸セルロースは塗料などに
使用されている。一方、セルロースエステルは紫外線、
熱、空気や、屋外暴露の条件下で分解する性質を有して
いるものの、その分解速度は、セルロースに比べて極め
て小さい。そのため、使用済のセルロースエステルから
なる成形品を屋外に廃棄すると、長期間に亘って成形品
の形態を保持しており、環境汚染の原因となる。特に、
タバコフィルターなどのように多量に消費される成形品
を屋外で廃棄すると、環境汚染の虞が高い。また、屋外
に廃棄された成形品の全てを回収することは事実上不可
能であると共に、回収には膨大な費用を必要とする。ま
た、成形品を焼却処理すると、燃焼に伴なう発熱量が大
きいため、焼却炉の寿命が短くなる。
【0003】また、セルロースエステルは通常の合成高
分子と異なり、そのままでは成形性が劣る。そのため、
セルロースエステルを含む成形用組成物には、可塑剤が
使用されている。例えば、特公昭43−16305号公
報には、酢酸セルロースの高分子可塑剤として、グリコ
ールと脂肪族二塩基酸とから得られた平均分子量700
〜4000のポリエステルを用いた酢酸セルロース成形
品が開示されている。前記可塑剤は、酢化度52%以上
(置換度2.2以上)の酢酸セルロースとの相溶性に優
れる。
【0004】また、本出願人は、特開昭61−2768
36号公報において、可塑性、非揮発性および非移行性
を高めるため、平均分子量250〜3000程度のフタ
ル酸系ポリエステルを含むセルロース誘導体樹脂組成物
について提案した。この組成物においても、酢化度5
2.2%以上(置換度2.2以上)のセルロースエステ
ルが使用されている。
【0005】さらに本出願人は、特公昭61−3601
5号公報において、成形品における耐熱変形性および切
削性を改善するため、酢化度50〜57%(置換度2.
1〜2.5)、重合度50〜120の酢酸セルロース1
00重量部に対して、可塑剤10〜25重量部を含む成
形用組成物を提案した。
【0006】また、米国特許第3781381号明細書
には、改質剤としてのε−カプロラクトンなどの環状エ
ステルポリマーと、セルロースエステルなどの熱可塑性
樹脂とを含む混合物が開示されている。この先行文献に
は、前記セルロースエステルとして、置換度2.5の酢
酸セルロースが記載されている(実施例14参照)。
【0007】さらに、米国特許第4731122号明細
書には、セルースアセテートブチレート35〜70%、
セルロースアセテート10〜40%、クエン酸トリブチ
ル15〜30%、クエン酸トリエチル5〜30%、およ
びポリエチレングリコール1〜10%を含む熱可塑性成
形用組成物が開示されている。セルースアセテートブチ
レートとしては、ブチリル基17%およびアセチル基2
9.5%(置換度約2.5)、セルロースアセテートと
してはアセチル基の含量39.8%(置換度約2.5)
のセルロースエステルが使用されている。
【0008】しかし、これらの組成物では、生物分解性
については何ら考慮されていないばかりか、生物分解性
が劣る。
【0009】セルロースエステルを含む生分解性組成物
として、特開平4−142344号公報には、50〜9
0重量%のセルロースエステル、0〜40重量%の可塑
剤、および5〜30重量%の分子量500〜3000の
脂肪族ポリエステルを含む生分解性合成樹脂材料が開示
されている。
【0010】しかし、この組成物の生分解性は、可塑剤
及び脂肪族ポリエステルの生分解性に大きく依存し、セ
ルロースエステル自体の生分解性はさほど高くない。ま
た、可塑剤としてクエン酸エステルなどを使用する必要
があるため、セルロースエステルに高い成形性を付与で
きない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、セルロースエステルを含む生分解性に優れた組成物
を提供することにある。
【0012】本発明の他の目的は、生分解性に劣るセル
ロースエステルを含むにも拘らず、生分解性に優れるセ
ルロースエステル組成物を提供することにある。
【0013】本発明のさらに他の目的は、通常の可塑剤
が使用できると共に、成形性および生分解性に優れたセ
ルロースエステル組成物を提供することにある。
【0014】本発明の他の目的は、上記組成物を用いて
成形された成形品とその生分解方法を提供することにあ
る。
【0015】本発明のさらに他の目的は、セルロースエ
ステルを含む成形品を屋外などに廃棄したとしても、速
かに分解でき、環境汚染の虞が少ない成形品を提供する
ことにある。
【0016】本発明の他の目的は、生分解性に優れた生
分解性繊維成形品を提供することにある。
【0017】
【発明の構成】本発明者らは、前記目的を達成するため
鋭意検討の結果、セルロースエステルの置換度などが生
分解性に大きな影響を及ぼすこと、特に特定の置換度の
セルロースエステルが通常の条件下では安定性に優れて
いるにも拘らず、生分解性が極て高いこと、従来の一般
的なセルロースエステルに、前記特定の置換度のセルロ
ースエステルを混合すると、生分解性が顕著に向上する
ことを見いだし、本発明を完成した。
【0018】すなわち、本発明の生分解性セルロースエ
ステル組成物は、平均置換度が2.15以下(但し、実
質的に0を含まない)であり、かつASTM 1252
09−91に準ずる試験方法において、発生する炭酸ガ
ス量を基準として、4週間後に60重量%以上分解する
セルロースエステルを含んでいる。以下、特に言及しな
い限り、平均置換度が2.15以下のセルロースエステ
ルを、単に、低置換度セルロースエステルと称する。
【0019】本発明の生分解性セルロースエステル組成
物は、平均置換度が2.15以下、平均重合度50〜2
50、および残存する硫酸量に対するアルカリ金属又は
アルカリ土類金属の当量比0.1〜1.1であるセルロ
ースエステルを含む組成物であってもよい。
【0020】生分解性セルロースエステル組成物は、低
置換度セルロースエステル単独で構成されていてもよ
く、低置換度セルロースエステルを10重量%以上含
む、置換度の異なる複数のセルロースエステルで構成さ
れていてもよい。
【0021】さらに、組成物は、可塑剤又は脂肪族ポリ
エステル、光分解促進剤又は生分解促進剤を含んでいて
もよい。
【0022】本発明の成形品は、前記生分解性セルロー
スエステル組成物からなる。成形品は、置換度が異なる
複数のセルロースエステルやその繊維を混紡して成形さ
れた生分解性成形品や繊維成形品であってもよい。
【0023】セルロースエステルとしては、例えば、セ
ルロースアセテート、セルロースブチレート、セルロー
スプロピオネートなどの有機酸エステル;硝酸セルロー
ス、硫酸セルロース、リン酸セルロースなどの無機酸エ
ステル;セルロースアセテートプロピオネート、セルロ
ースアセテートブチレート、セルロースアセテートフタ
レート、硝酸酢酸セルロースなどの混成エステルが例示
される。これらのセルロースエステルは、単独で又は二
種以上混合して使用できる。これらのセルロースエステ
ルのうち有機酸エステル、特に酢酸セルロースが好まし
い。
【0024】セルロースエステル組成物に含まれる低置
換度セルロースエステルは、平均置換度が2.15以
下、好ましくは1.0〜2.15、さらに好ましくは
1.1〜2.0程度である。置換度が1.0未満である
と成形品の耐水性が低下し、2.15を越えると他の成
分との相溶性、溶融流動性のみならず、生分解性が著し
く低下する。
【0025】なお、セルロースエステルの置換度DS
は、酢酸セルロースを例にとって説明すると、結合酢酸
%(酢化度)をX、Y=X/100とするとき、下記式
により算出できる。
【0026】 置換度DS=(162×Y)/(60−42×Y) セルロースエステルの平均重合度は、例えば、50〜2
50、好ましくは100〜200程度である。平均重合
度が50未満であると成形品の機械的特性が低下し、2
50を越えると流動性及び成形性のみならず、生分解性
が低下する。
【0027】セルロースエステルの平均重合度(DP)
は、オストワルド粘度計を用いて測定できる。例えば、
セルロースエステルの溶媒溶液と、溶媒とについて、そ
れぞれ粘度計からの落下時間を25℃で測定し、下記式
により平均重合度を計算できる。
【0028】ηrel =t/t0 ln ηrel =2.3026×log ηrel [η]=(ln ηrel )/C DP=[η]/9×10-4 式中、tはセルロースエステル溶液の落下時間(秒)、
0 は溶媒の落下時間(秒)を示し、Cは溶液中のセル
ロースエステルの濃度(g/L)を示す。
【0029】上記の方法において、溶媒としてアセトン
を用いる場合が多く、溶液中のセルロースエステルの濃
度は、通常、約0.2%(w/v)である。
【0030】低置換度セルロースエステルは、生分解性
に優れるセルロースエステルであれば、その種類はとく
に制限されない。このような低置換度セルロースエステ
ルには、例えば、ASTM(American Society for Tes
ting and Materials) 125209−91に準ずる試
験方法において、発生する炭酸ガス量を基準として、4
週間後に60重量%以上、好ましくは65重量%以上
(例えば、65〜100%)分解するセルロースエステ
ルが含まれる。生分解性の測定に際して、活性汚泥とし
て、都市下水処理場の活性汚泥が使用できる。なお、セ
ルロースエステルの分解%は、二酸化炭素の発生量を分
解された炭素数に換算し、分解前の総炭素数に対する割
合から算出することができる。
【0031】低置換度セルロースエステル中に残存する
硫酸量とアルカリ金属又はアルカリ土類金属との当量比
は、低置換度セルロースエステルの生分解性に大きな影
響を及ぼす。生分解性に優れる低置換度セルロースエス
テルには、例えば、残存する硫酸量に対するアルカリ金
属及び/又はアルカリ土類金属の当量比0.1〜1.
1、好ましくは0.5〜1.1程度のセルロースエステ
ルが含まれる。アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金
属の当量比が0.1未満であると耐熱性が小さく、1.
1を越えると、セルロースエステルの生分解性が低下す
る。
【0032】なお、前記硫酸は、セルロースエステルを
製造する際に触媒として使用する硫酸に由来する。硫酸
は、遊離の硫酸のみならず、硫酸塩、スルホアセテート
や硫酸エステルとして残存し遊離していてもよい。セル
ロースエステル中に残存する総硫酸量は、SO4 2-換算
で、通常、1.8×10-3〜6.0×10-2重量%
(0.005〜0.1モル%)程度である。
【0033】アルカリ金属やアルカリ土類金属は、触媒
である硫酸の中和剤として添加されると共に、酢酸セル
ロースなどのセルロースエステルの耐熱安定性を高める
ための処理のために添加される。これらの添加方法とし
ては、反応終了後の液に添加してもよく、得られれた酢
酸セルロースなどのセルロースエステルに直接添加して
もよい。
【0034】前記アルカリ金属としては、リチウム、カ
リウム、ナトリウムなどが含まれ、アルカリ土類金属に
は、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリ
ウムなどが含まれる。
【0035】本発明の生分解性セルロースエステル組成
物は、生分解性が改良された組成物であってもよく、こ
の組成物は、平均置換度が2.15以下、平均重合度5
0〜250、および残存する硫酸量に対するアルカリ金
属又はアルカリ土類金属の当量比0.1〜1.1である
セルロースエステルを含んでいる。
【0036】本発明のセルロースエステル組成物は、低
置換度セルロースエステル単独で構成されていてもよ
く、低置換度セルースエステルを含む限り、置換度の異
なる複数のセルロースエステルを含んでいてもよい。
【0037】置換度が異なる複数のセルロースエステル
で構成された組成物は、前記低置換度セルロースエステ
ルと他のセルロースエステル(以下、特に言及しない限
り、単に高置換度セルロースエステルという)とを含
む。前記高置換度セルロースエステルの置換度は、低置
換度セルロースエステルの置換度と異なっていればよ
く、置換基は低置換度セルロースエステルの置換基と同
一であってもよく異なっていてもよい。高置換度セルロ
ースエステルには、生分解性に劣る高置換度セルロース
エステル(例えば、置換度2.2以上、さらに好ましく
は2.4以上のセルロースエステル)が含まれる。ま
た、好ましい高置換度セルロースエステルは、低置換度
セルロースエステルと同一又は類似の置換基、特に同一
の置換基を有する場合が多い。前記同一又は類似の置換
基には、低置換度セルロースエステルが酢酸セルロース
である場合、炭素数1〜4程度の炭素数を有する有機酸
エステル残基が含まれる。
【0038】置換度が異なる複数のセルロースエステル
を含む組成物の特色は、低置換度セルロースエステルの
含有量が少量であっても、セルロースエステルの生分解
性を高めることができる点にある。低置換度セルロース
エステルの含有量は、セルロースエステル全体の10重
量%以上、好ましくは10〜90重量%、さらに好まし
くは10〜75重量%(例えば10〜50重量%)程度
である。低置換度セルロースエステルの含有量が10重
量%以上であれば、生分解性に劣るセルロースエステル
の生分解性を飛躍的に向上できる。セルロースエステル
成分として低置換度セルロースエステルを10重量%以
上含むセルロースエステル組成物は、ASTM 125
209−91に準ずる試験方法において、発生する炭酸
ガス量を基準として、4週間後に20重量%以上、好ま
しくは25重量%以上分解する。なお、低置換度セルロ
ースエステルの含有量が増加するにつれて、セルロース
エステル組成物を短時間内に生分解できる。
【0039】このような組成物における生分解の機構
は、明確ではないが、低置換度セルロースエステルを少
量含有させることにより、本来高置換度セルロースエス
テルに対して分解性を有しない微生物が馴化され、その
結果、高置換度セルロースエステルをも分解するものと
推測される。
【0040】なお、セルロースエステルは、置換度の大
小に拘らず、慣用の方法で製造することができる。ま
た、セルロースエステルの置換度は、セルロースと有機
酸又は酸無水物との反応に際して、一段の反応で置換度
を調整してもよく、置換度の高いセルロースエステル
(例えば、3置換体)を一旦製造した後、加水分解して
置換度を調整してもよい。
【0041】本発明の組成物は、前記低置換度セルロー
スエステルを含んでいればよいが、成形性のみならず生
分解性を高めるため、少なくとも低置換度セルロースエ
ステルと、可塑剤、脂肪族ポリエステル、光分解促進剤
及び生分解促進剤からなる群から選択された少なくとも
1つの成分とを含むのが好ましい。
【0042】前記成分を含む本発明の組成物は、次のよ
うな態様に区分できる。
【0043】(1)前記セルロースエステルおよび可塑
剤を含む組成物 (2)前記セルロースエステルおよび脂肪族ポリエステ
ルを含む組成物 (3)前記セルロースエステル、可塑剤および脂肪族ポ
リエステルを含む組成物 (4)前記セルロースエステルおよび光分解促進剤を含
む組成物 (5)前記セルロースエステルおよび生分解促進剤を含
む組成物 (6)前記セルロースエステル、光分解促進剤および生
分解促進剤を含む組成物 (7)前記セルロースエステルと、可塑剤及び/又は脂
肪族ポリエステルと、光分解促進剤及び/又は生分解促
進剤とを含む組成物。
【0044】低置換度セルロースエステルを含む組成物
は、成形性および生分解性をさらに高めるため、前記
(3)〜(7)の態様で使用される場合が多い。また、
光分解促進剤は、単独でセルロースエステルと組合せた
(4)の態様で使用でき、(7)の態様においては、可
塑剤及び脂肪族ポリエステルと、生分解促進剤及び/又
は光分解促進剤とを組合せる場合が多い。
【0045】前記可塑剤としては、セルロースエステル
の可塑化に使用される種々の可塑剤、例えば、ジメチル
フタレート、ジエチルフタレート、ジブチルフタレー
ト、ジヘキシルフタレート、ジオクチルフタレート、ジ
メトキシエチルフタレート、エチルフタリルエチルグリ
コレート、ブチルフタリルブチルグリコレートなどフタ
ル酸エステル、テトラオクチルピロメリテート、トリオ
クチルトリメリテートなどの芳香族多価カルボン酸エス
テル;ジブチルアジペート、ジオクチルアジペート、ジ
ブチルセバケート、ジオクチルセバケート、ジエチルア
ゼレート、ジブチルアゼレート、ジオクチルアゼレート
などの脂肪族多価カルボン酸エステル、グリセリン、ト
リメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビ
トールなどの多価アルコールの低級脂肪酸エステル(例
えば、グリセリントリアセテート(トリアセチン)、ジ
グリセリンテトラアセテートなど);トリエチルホスフ
ェート、トリブチルホスフェート、トリブトキシエチル
ホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジ
ルホスフェートなどのリン酸エステルなどが挙げられ
る。これらの可塑剤は一種又は二種以上使用できる。
【0046】脂肪族ポリエステルには、二塩基酸とグリ
コールとのポリエステル、ポリカプロラクトンなどのポ
リエステルなどが含まれる。
【0047】前記二塩基酸としては、例えば、シュウ
酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン
酸、セバシン酸などの飽和脂肪族ジカルボン酸、フマル
酸、イタコン酸などの不飽和脂肪族ジカルボン酸などの
炭素数2〜14程度のジカルボン酸が挙げられる。グリ
コールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリ
コール、トリエチレングリコール、1,2−プロパンジ
オール、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオ
ール、1,4−ブタンジオール、2,2−ジメチル−
1,3−プロパンジオール、1,6−ヘキサンジオー
ル、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペ
ンタンジオールなどの炭素数2〜12程度のグリコール
が挙げられる。二塩基酸とグリコールはそれぞれ一種又
は二種以上使用することができる。
【0048】脂肪族又は鎖状ポリエステルは、二塩基酸
とグリコールとを反応させることにより得られる。反応
に際しては、ブタノール、ヘキサノール、2−エチルヘ
キサノール、n−オクタノールなどの一価アルコールを
分子量調整剤として使用してもよい。また、必要に応じ
て、グリセリン、トリメチロールプロパンなどの多価ア
ルコールや他の多価カルボン酸を一部併用してもよい。
【0049】ポリカプロラクトンには、ポリカプロラク
トン(例えば、分子量1×104 〜10×104 程度の
ポリカプロラクトン)、カプロラクトンジオール(例え
ば、分子量530〜4000程度のカプロラクトンジオ
ール)、カプロラクトントリオール(例えば、分子量3
00〜2000程度のカプロラクトントリオール)など
が含まれる。
【0050】前記脂肪族ポリエステルの分子量は、生分
解性を高めるため、200〜20×104 、好ましくは
300〜10×104 、更に好ましくは300〜1×1
4程度である。
【0051】なお、前記可塑剤と脂肪族ポリエステルと
は併用してもよく、前記セルロースエステルの生分解性
によっては、使用しなくてもよい。
【0052】光分解促進剤としては、例えば、ベンゾイ
ン類;ベンゾインアルキルエーテル類;ベンゾフェノ
ン、4,4′−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン
などのベンゾフェノンとその誘導体;アセトフェノン、
α,α−ジエトキシアセトフェノンなどのアセトフェノ
ンとその誘導体;キノン類;チオキサントン類;フタロ
シアニンなどの光励起剤、アナターゼ型酸化チタン、エ
チレン−一酸化炭素共重合体、芳香族ケトンと金属塩と
の増感剤などが例示される。これらの光分解促進剤は、
一種又は二種以上使用できる。好ましい光分解促進剤に
は、アナターゼ型酸化チタンが含まれる。
【0053】光分解促進剤を用いると、セルロースエス
テルを光分解できる。そのため、成形品であっても、光
分解性と相まって生分解性を高めることができる。
【0054】上記酸化チタンの粒径は紡糸性などの成形
性などを損わない限り特に制限されないが、例えば、粒
径0.01〜1μm、好ましくは0.05〜0.5μm
程度である。また、酸化チタンの比表面積は、通常3〜
30m2 /g、好ましくは5〜20m2 /g程度であ
る。なお、ルチル型酸化チタンに比べてアナターゼ型酸
化チタンは、少量にてセルロースエステルに高い光分解
性を付与する。
【0055】生分解促進剤には、例えば、オキソ酸(例
えば、グリコール酸、乳酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ
酸などの炭素数2〜6程度のオキソ酸)、飽和ジカルボ
ン酸(例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、無水コ
ハク酸、グルタル酸などの炭素数2〜6程度の低級飽和
ジカルボン酸など)などの有機酸;これらの有機酸と、
炭素数1〜4程度のアルコールとの低級アルキルエステ
ルが含まれる。好ましい生分解促進剤には、クエン酸、
酒石酸、リンゴ酸などの炭素数2〜6程度の有機酸が含
まれる。これらの生分解促進剤も一種又は二種以上使用
できる。
【0056】また、生分解促進剤には、生分解酵素、例
えば、リパーゼ、セルラーゼ、エステラーゼなどの加水
分解酵素も含まれる。生分解酵素は、例えば、水溶性高
分子などの担体に担持又は封入したり水溶性高分子でマ
イクロカプセル化し、前記セルロースエステル組成物や
その成形品に含有させてもよく、成形品に付着させても
よい。
【0057】なお、前記光分解促進剤と生分解促進剤と
は併用してもよい。また、生分解性の高いセルロースエ
ステルを用いる場合には、光分解促進剤及び/又は生分
解促進剤は必ずしも必要ではない。
【0058】前記各成分は、適当に組合せることができ
ると共に、適当な割合で使用できる。組成物は、通常、
セルロースエステル100重量部に対して、可塑剤及び
/又は脂肪族ポリエステル0〜100重量部(好ましく
は5〜100重量部、さらに好ましくは25〜75重量
部程度)、光分解促進剤及び/又は生分解促進剤0〜5
重量部(好ましくは0.005〜5重量部、さらに好ま
しくは0.007〜3重量部程度)を含む。可塑剤及び
/又は脂肪族ポリエステルの添加量が100重量部を越
えると、耐熱性などが低下し易く、光分解促進剤及び/
又は生分解促進剤の添加量が5重量部を越えると、紡糸
性などの成形性が低下し易い。
【0059】また、可塑剤及び/又は脂肪族ポリエステ
ルを含まない組成物において、他の好ましい組成物は、
セルロースエステル100重量部に対して、光分解促進
剤を0.1〜5重量部、好ましくは0.1〜2.5重量
部、さらに好ましくは0.2〜1重量部程度を含む。上
記光分解促進剤には、アナターゼ型酸化チタンなどが含
まれる。光分解促進剤の添加量が0.1重量部未満であ
ると、分解性がさほど向上せず、5重量部を越えると、
紡糸性などの成形性が低下し易い。なお、この組成物に
おいて成形性を高めるため、セルロースエステル100
重量部に対して、前記可塑剤及び/又は脂肪族ポリエス
テルを5〜100重量部程度添加してもよく、生分解促
進剤を0.005〜5重量部程度添加してもよい。
【0060】なお、低置換度セルロースエステルに限ら
ず、高置換度セルロースエステルも、前記の割合で、上
記成分を含んでいてもよい。
【0061】本発明の組成物は、必要に応じて、種々の
添加剤、例えば、酸化防止剤や紫外線吸収剤などの老化
防止剤、充填剤、帯電防止剤、着色剤などを含んでいて
もよい。
【0062】このような組成物は、種々の成形品を製造
する上で有用である。成形品は、押出し成形、ブロー成
形、発泡成形、射出成形、キャスティング法、紡糸法な
どの種々の成形法により製造できる。また、成形品は、
切削加工などが施されていてもよい。
【0063】成形品としては、セルロースエステルが利
用される種々の成形品、例えば、クレープが付けられて
いてもよいフィルム、シート、容器、苗木用鉢、ネット
状製品、袋状製品、繊維、繊維成形品などが例示され
る。好ましい成形品には、外部環境との接触面積が大き
く、分解性を高める上で有用な、フィルム、繊維、繊維
成形品が含まれる。繊維成形品の形態は特に制限されな
い。繊維成形品は、例えば、織布、不織布、抄紙などに
よる紙やシート、紐、メッシュ状編成体、中空糸、ト
ウ、紙巻きタバコ用フィルターなどが例示される。好ま
しい繊維成形品には、繊維、混紡繊維又はそれらの繊維
束で構成された不織布、紙やシート、トウ、タバコフィ
ルター(フィルターチップ)などが含まれる。
【0064】繊維や繊維成形品は、前記低置換度セルロ
ースエステルの繊維のみならず、前記低置換度セルロー
スエステルの繊維と、高置換度セルロースエステルの繊
維とを含む置換度の異なる複数のセルロースエステルの
混紡繊維で構成されていてもよい。混紡繊維中の低置換
度セルロースエステル繊維の含有量は、例えば、セルロ
ースエステル繊維全体の10重量%以上、好ましくは1
0〜90重量%、さらに好ましくは10〜50重量%程
度である。低置換度セルロースエステル繊維の含有量が
10重量%以上であれば、生分解性に劣るセルロースエ
ステル繊維の生分解性を飛躍的に向上できる。なお、低
置換度セルロースエステル繊維の含有量が増加するにつ
れて、繊維成形品を短時間内に生分解できる。
【0065】低置換度セルロースエステルの繊維を含む
前記繊維成形品は、ASTM 125209−91に準
ずる試験方法において、4週間後に20重量%以上、好
ましくは25重量%以上分解する。
【0066】前記セルロースエステルの繊維は慣用の紡
糸法により製造できる。例えば、セルロースエステル
を、必要に応じて前記成分とともに、有機溶媒と混合
し、湿式又は乾式で紡糸する方法、セルロースエステル
に可塑剤を添加して溶融状態で紡糸する方法などによ
り、セルロースエステルの繊維を製造できる。その際、
低置換度セルロースエステルと高置換度セルロースエス
テルとを別々に紡糸した後、混紡してもよく、低置換度
セルロースエステルと高置換度セルロースエステルとを
共通する溶媒に溶解したり、共通する溶融紡糸条件で紡
糸可能である場合には、低置換度セルロースエステルと
高置換度セルロースエステルとを混合して紡糸してもよ
い。
【0067】繊維は、断面円形状や楕円状などであって
もよく、比表面積を大きくするため、断面異形状であっ
てもよい。単繊維径は、特に制限されないが、通常、
0.1〜100μm、好ましくは1〜50μm程度であ
る。
【0068】繊維成形品において、少なくとも前記低置
換度セルロースエステル繊維には、生分解酵素が付着又
は含有されていてもよい。高置換度セルロースエステル
繊維にも、生分解酵素が付着又は含有されていてもよ
い。
【0069】生分解酵素には、リパーゼ、セルラーゼ、
エステラーゼなどの前記例示の加水分解酵素が含まれ
る。生分解酵素は、例えば、水溶性高分子に担持又は封
入したり水溶性高分子でマイクロカプセル化し、得られ
た生分解酵素を含む組成物を、紡糸原液に添加し、前記
セルロースエステルの繊維に含有させてもよく、紡糸し
た繊維、繊維集合体、繊維束や繊維成形品に、噴霧、浸
漬などの方法により付着させてもよい。このようにして
生分解性酵素を付着又は含有させた繊維成形品を、水な
どに接触させることにより、水溶性高分子の溶解やマイ
クロカプセルの破壊に伴なって、生分解酵素を刺激して
活性化させ、セルロースエステルの分解を促進できる。
【0070】さらに、好ましい繊維成形品には、水溶性
接着剤で結合した混紡していてもよい繊維、例えば、不
織布、抄紙などによる紙やシートなどの繊維成形品、特
にタバコフィルターなどの繊維束が含まれる。水溶性接
着剤を用いると、水との接触により、形態が繊維に崩壊
するので、生分解性がさらに向上する。
【0071】水溶性接着剤としては、例えば、澱粉、変
性澱粉、可溶性澱粉、デキストラン、アラビアゴム、ア
ルギン酸ナトリウム、蛋白質(例えば、カゼイン、ゼラ
チンなど)などの天然物系接着剤;メチルセルロース、
ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロ
ースなどのセルロース誘導体;ポリビニルアルコール、
ポリビニルピロリドン、水溶性アクリル樹脂などの合成
樹脂接着剤などが例示される。これらの接着剤は一種又
は二種以上使用できる。
【0072】前記タバコフィルターにおいては、通常、
繊維束を円筒状に巻き取るための巻取紙と、この巻取紙
を接着するための巻取用糊、レール糊、ラップ糊、口元
のチップペーパーと、このペーパーを接着するためのチ
ップ糊が使用されている。前記糊としても前記水溶性接
着剤を用いるのが好ましい。すなわち、好ましいタバコ
フィルターにおいては、繊維束は筒状の巻取紙内に収容
され、この巻取紙の端部には筒状のチップペーパーが形
成されていると共に、前記巻取紙およびチップペーパー
の糊付け部は水溶性接着剤により接合し、筒状に形成さ
れている。また、巻取紙及びチップペーパーは、水との
接触により繊維状に崩壊する紙で形成されているのが好
ましい。
【0073】本発明の組成物および成形品は、低置換度
セルロースエステルを含むので、生分解性に優れてお
り、低置換度セルロースエステルにより、生分解性に劣
るセルロースエステルであっても生分解できる。また、
光分解促進剤や生分解促進剤を含む組成物および成形品
は、さらに生分解性に優れ、可塑剤や脂肪族ポリエステ
ルを含む組成物および成形品は、成形性および生分解性
に優れている。そのため、成形品を屋外などに廃棄した
としても、速かに分解でき、環境汚染の虞が少ない。
成形品の生分解は、屋外の種々の外部環境、例えば、温
度0〜50℃、好ましくは10〜40℃程度の室温、相
対湿度30〜90%程度で行なうことができる。また、
成形品の生分解を促進するためには、セルロースや有機
酸などのセルロースエステルの構成成分に対して馴化し
た微生物を含む土壌や水中などの環境下に、成形品を晒
すのが有用である。上記微生物を含む活性汚泥を用いる
と、成形品の生分解性を高めることができる。
【0074】
【発明の効果】本発明のセルロースエステル組成物、繊
維成形品などの成形品は、生分解性に優れている。その
ため、成形品を屋外などに廃棄したとしても、速かに分
解でき、環境汚染の虞が少ない。また、本発明の他の組
成物は、生分解性に劣るセルロースエステルを含むにも
拘らず、生分解性に優れている。さらに、本発明の組成
物は、通常の可塑剤が使用できると共に、成形性および
生分解性に優れている。
【0075】
【実施例】以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細
に説明する。
【0076】なお、実施例および比較例において、生分
解性は次のようにして測定した。
【0077】すなわち、ASTM 125209−91
に準拠し、活性汚泥として都市下水処理場活性汚泥(揖
保川処理場返送汚泥)を用いた。また、供試試料は、試
料2gを液体窒素中で3分間初期凍結し、コーヒーミル
で3分間粉砕した後、液体窒素中で1分間凍結し、振動
粉砕機で3分間粉砕することにより調製した。
【0078】そして、供試試料100ppm(仕込量3
0mg)と前記汚泥30ppm(仕込量9mg)の濃度
で、25±1℃で4週間に亘り試験し、発生した二酸化
炭素の量を分解された炭素数に換算し、供試試料の総炭
素数との比率から分解率を求めた。
【0079】酢酸セルロースに含まれる総硫酸量は、粉
末の酢酸セルロースを、1300℃の電熱炉で焼き、発
生する亜硫酸ガスを10%過酸化水素水溶液にトラップ
し、所定の水酸化ナトリウム水溶液で滴定して求めた。
なお、得られた値はSO4 2-に換算した量である。
【0080】実施例1 セルロース100重量部、硫酸15重量部、無水酢酸2
80重量部および溶媒380重量部を用いて、35℃で
3時間エステル化し、酢酸カルシウムを添加して中和し
た。得られた酢酸セルロース100重量部を5時間加水
分解し、置換度2.14、残存硫酸量1.17×10-2
重量%(0.031モル%)、残存硫酸量に対するカル
シウムのモル比1.0、重合度185の酢酸セルロース
を得た。
【0081】実施例2 実施例1と同様にして、置換度1.90、残存硫酸量
0.98×10-2重量%(0.025モル%)、残存硫
酸量に対するカルシウムのモル比0.8、重合度160
の酢酸セルロースを得た。
【0082】実施例3 実施例1と同様にして、置換度1.20、残存硫酸量
0.58×10-2重量%(0.013モル%)、残存硫
酸量に対するカルシウムのモル比0.9、重合度148
の酢酸セルロースを得た。
【0083】比較例1 実施例1と同様にして、置換度2.50、残存硫酸量
1.25×10-2重量%(0.035モル%)、残存硫
酸量に対するカルシウムのモル比1.3、重合度195
の酢酸セルロースを得た。
【0084】比較例2 実施例1と同様にして、置換度2.40、残存硫酸量
1.23×10-2重量%(0.034モル%)、残存硫
酸量に対するカルシウムのモル比1.2、重合度193
の酢酸セルロースを得た。
【0085】比較例3 実施例1と同様にして、置換度2.20、残存硫酸量
1.11×10-2重量%(0.030モル%)、残存硫
酸量に対するカルシウムのモル比1.2、重合度183
の酢酸セルロースを得た。
【0086】比較例4 実施例1で用いた原料セルロースを生分解性試験に供し
た。
【0087】そして、実施例1〜3及び比較例1〜4の
酢酸セルロース及び原料セルロースの生分解性を評価し
たところ、表1に示す結果を得た。
【0088】
【表1】 表1から明らかなように、実施例1〜3の酢酸セルロー
スは、酢酸が結合しているにも拘らず、高い生分解性を
示す。
【0089】実施例4 実施例1で得られた置換度2.14の酢酸セルロース1
00重量部に対して、脂肪族ポリエステルであるポリカ
プロラクトントリオール(ダイセル化学工業(株)製、
プラクセル303、分子量300)20重量部、可塑剤
としてのジエチルフタレート20重量部、およびクエン
酸0.02重量部を混合して加熱溶融押出し成形し、フ
ィルム状の成形品(厚み0.05mm)を得た。
【0090】比較例5 置換度2.14の酢酸セルロースに代えて、置換度2.
50の酢酸セルロースを用いる以外、実施例4と同様に
して、成形品を得た。
【0091】実施例5 実施例1で得られた置換度2.14の酢酸セルロース1
00重量部に対して、可塑剤としてのジエチルフタレー
ト40重量部、脂肪族ポリエステルとしてエチレングリ
コールとアジピン酸とのポリエステル(分子量200
0)15重量部、およびクエン酸0.02重量部を混合
して加熱溶融押出し成形し、シート状の成形品(厚み
0.5mm)を得た。
【0092】比較例6 置換度2.14の酢酸セルロースに代えて、置換度2.
50の酢酸セルロースを用いる以外、実施例5と同様に
して、成形品を得た。
【0093】そして、実施例4,5及び比較例5,6で
得られた成形品の生分解性を調べたところ、表2に示す
結果を得た。
【0094】
【表2】 表2から明らかなように、実施例4及び5の組成物から
なる成形品は、高い生分解性を示す。
【0095】実施例6 実施例1で得られた置換度2.14の酢酸セルロース1
00重量部に対して、アナターゼ型酸化チタン(平均粒
子径0.3μm)0.5重量部を添加し、アセトン/水
=96.5/3.5(重量%)の混合溶媒235重量部
に混合分散させ、紡糸ドープを調製した。このドープを
用いて乾式紡糸し、5デニールのフィラメントを作製し
た。
【0096】実施例7 アナターゼ型酸化チタンを添加することなく、実施例6
と同様にして、5デニールのフィラメントを作製した。
【0097】そして、実施例6及び実施例7で得られた
フィラメントを、生物分解性試験に供したところ、実施
例1と同様の結果が得られ、高い生分解性を示した。ま
た、実施例6及び実施例7で得られたフィラメントを、
JIS L−1013に準拠してフェードメーターによ
る耐候性試験に供し、引張り強度及び引張り伸度を測定
した。また、光照射前のフィラメントの引張り強度及び
引張り伸度を100とし、照射時間に伴なう強度及び伸
度を保持率として、光分解性を評価したところ、表3に
示す結果を得た。
【0098】
【表3】 表3から明らかなように、実施例6のフィラメントは、
光照射により強度及び伸度の低下が大きく、光分解性が
高い。
【0099】なお、市販の顔料用酸化チタンの結晶型が
光分解性に及ぼす影響を調べた。すなわち、酸化チタン
30mg、エタノール100ppm、及び水40mlの
反応系に、キセノンランプ(1kW)を25cmの距離
から照射し、紫外線照射によるエタノールの減量を、空
気中の有機物減量法により測定し、エタノールの減少率
を算出した。
【0100】その結果、ルチル型酸化チタン(平均粒子
径0.3μm、比表面積6m2 /g)を用いた場合に
は、30分間の紫外線照射によりエタノールが3重量%
減少し、1時間の紫外線照射によりエタノールが4重量
%減少した。これに対して、アナターゼ型酸化チタン
(平均粒子径0.3μm、比表面積9m2 /g)を用い
た場合には、30分間の紫外線照射によりエタノールが
30重量%減少し、1時間の紫外線照射によりエタノー
ルが72重量%減少した。
【0101】実施例8 セルロース100重量部、硫酸15重量部、無水酢酸2
80重量部および溶媒380重量部を用いて、35℃で
3時間エステル化し、酢酸カルシウムを添加して中和し
た。得られた酢酸セルロース100重量部を5時間加水
分解し、置換度1.24、残存硫酸量0.58×10-2
重量%(0.013モル%)、残存硫酸量に対するカル
シウムのモル比0.9、重合度148の酢酸セルロース
を得た。
【0102】得られた置換度1.24の酢酸セルロース
10重量%と、市販の酢酸セルロース(置換2.45)
90重量%とを混合し、セルロースエステル組成物を調
製した。
【0103】比較例7 実施例8で用いた市販の酢酸セルロース(置換2.4
5)を用いた。
【0104】比較例8 実施例8で得られた置換度1.24の酢酸セルロース5
重量%と、実施例8で用いた市販の酢酸セルロース(置
換2.45)95重量%とを混合し、セルロースエステ
ル組成物を調製した。
【0105】実施例9 実施例8と同様にして、置換度2.1、残存硫酸量1.
17×10-2重量%(0.031モル%)、残存硫酸量
に対するカルシウムのモル比1.0、重合度185の酢
酸セルロースを得た。
【0106】得られた置換度2.1の酢酸セルロース1
0重量%と、実施例8で用いた市販の酢酸セルロース
(置換2.45)90重量%とを混合し、セルロースエ
ステル組成物を調製した。
【0107】比較例9 実施例8と同様にして、置換度2.26、残存硫酸量
1.11×10-2重量%(0.030モル%)、残存硫
酸量に対するカルシウムのモル比1.2、重合度183
の酢酸セルロースを得た。
【0108】得られた置換度2.26の酢酸セルロース
10重量%と、実施例8で用いた市販の酢酸セルロース
(置換2.45)90重量%とを混合し、セルロースエ
ステル組成物を調製した。
【0109】そして、実施例8及び9及び比較例7〜9
の組成物の生分解性を評価したところ、表4に示す結果
を得た。
【0110】
【表4】 表4から明らかなように、実施例8及び9のセルロース
エステル組成物は、4週間後に分解率が0%の比較例7
の酢酸セルロースを含むにも拘らず、4週間後で25%
及び30%という高い生分解性を示す。また、低置換度
セルロースエステルを5重量%含有する比較例8の組成
物は、4週間後でも分解率が5%に過ぎず、比較例3の
組成物は4週間後であっても1%の分解率しか示さなか
った。
【0111】実施例10 セルロース100重量部、硫酸15重量部、無水酢酸2
80重量部および溶媒380重量部を用いて、35℃で
3時間エステル化し、酢酸カルシウムを添加して中和し
た。得られた酢酸セルロース100重量部を5時間加水
分解し、置換度1.24、残存硫酸量0.58×10-2
重量%(0.013モル%)、残存硫酸量に対するカル
シウムのモル比0.9、重合度148の酢酸セルロース
を得た。得られた置換度1.24の酢酸セルロースを紡
糸し、低置換度セルロースエステル繊維を得た。
【0112】低置換度セルロースエステル繊維10重量
%と、市販の酢酸セルロース(置換2.45)の繊維9
0重量%とを混紡し、タバコフィルター用混紡繊維束を
調製した。
【0113】実施例11 実施例10と同様にして、置換度2.1、残存硫酸量
1.17×10-2重量%(0.031モル%)、残存硫
酸量に対するカルシウムのモル比1.0、重合度185
の酢酸セルロースを得た。
【0114】得られた置換度2.1の酢酸セルロースを
紡糸し、低置換度セルロースエステル繊維を得た。低置
換度セルロースエステル繊維10重量%と、市販の酢酸
セルロース(置換2.45)の繊維90重量%とを混紡
し、タバコフィルター用混紡繊維束を調製した。
【0115】比較例10 実施例10で用いた市販の酢酸セルロース(置換2.4
5)の繊維を用い、タバコフィルター用繊維束を調製し
た。
【0116】そして、実施例10,11及び比較例10
の繊維束の生分解性を評価したところ、表5に示す結果
を得た。
【0117】
【表5】 表5から明らかなように、実施例10及び11の繊維束
は、生分解性が低い比較例10の酢酸セルロースを含む
にも拘らず、4週間後で30%及び24%という高い生
分解性を示す。なお、比較例10の繊維束は4週間後で
あっても2%の分解率しか示さなかった。

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均置換度が2.15以下であり、かつ
    ASTM 125209−91に準ずる試験方法におい
    て、発生する炭酸ガス量を基準として、4週間後に60
    重量%以上分解するセルロースエステルを含む生分解性
    セルロースエステル組成物。
  2. 【請求項2】 平均重合度50〜250、平均置換度
    1.0〜2.15、残存する硫酸量に対するアルカリ金
    属又はアルカリ土類金属の当量比が0.1〜1.1であ
    る酢酸セルロースエステルを含む請求項1記載の生分解
    性セルロースエステル組成物。
  3. 【請求項3】 可塑剤、脂肪族ポリエステル、光分解促
    進剤及び生分解促進剤からなる群から選択された少なく
    とも1つの成分を含む請求項1記載の生分解性セルロー
    スエステル組成物。
  4. 【請求項4】 セルロースエステル100重量部に対し
    て、可塑剤及び/又は脂肪族ポリエステル0〜100重
    量部、および光分解促進剤及び/又は生分解促進剤0〜
    5重量部を含む請求項3記載の生分解性セルロースエス
    テル組成物。
  5. 【請求項5】 セルロースエステル100重量部に対し
    て、可塑剤及び/又は脂肪族ポリエステル5〜100重
    量部、および光分解促進剤及び/又は生分解促進剤0.
    005〜5重量部を含む請求項3記載の生分解性セルロ
    ースエステル組成物。
  6. 【請求項6】 セルロースエステルが酢酸セルロースで
    ある請求項1記載の生分解性セルロースエステル組成
    物。
  7. 【請求項7】 可塑剤が、フタル酸エステルを含む芳香
    族多価カルボン酸エステル、脂肪族多価カルボン酸エス
    テル、多価アルコールの低級脂肪酸エステルおよびリン
    酸エステルからなる群から選択された少なくとも1つの
    化合物であり、脂肪族ポリエステルが、分子量200〜
    20×104 を有するポリエステルであり、光分解促進
    剤がアナターゼ型酸化チタンであり、生分解促進剤が有
    機酸又はそのエステルである請求項3記載の生分解性セ
    ルロースエステル組成物。
  8. 【請求項8】 平均置換度が2.15以下、平均重合度
    50〜250、および残存する硫酸量に対するアルカリ
    金属又はアルカリ土類金属の当量比0.1〜1.1であ
    るセルロースエステルを含む生分解性セルロースエステ
    ル組成物。
  9. 【請求項9】 置換度の異なる複数のセルロースエステ
    ルを含む組成物であって、平均置換度2.15以下のセ
    ルロースエステルを、セルロースエステル全体の10重
    量%以上含み、かつASTM 125209−91に準
    ずる試験方法において、発生する炭酸ガス量を基準とし
    て、4週間後に20重量%以上分解する生分解性セルロ
    ースエステル組成物。
  10. 【請求項10】 平均置換度2.15以下のセルロース
    エステルが、ASTM 125209−91に準ずる試
    験方法において、発生する炭酸ガス量を基準として、4
    週間後に60重量%以上分解するセルロースエステルで
    ある請求項9記載の生分解性セルロースエステル組成
    物。
  11. 【請求項11】 請求項1、8及び9のいずれかの項に
    記載の生分解性セルロースエステル組成物により形成さ
    れている生分解性成形品。
  12. 【請求項12】 (1)平均置換度2.15以下のセル
    ロースエステルの繊維、または(2)上記(1)の繊維
    を含み、かつ置換度の異なる複数のセルロースエステル
    の混紡繊維で構成されている生分解性繊維または繊維成
    形品。
  13. 【請求項13】 平均置換度2.15以下のセルロース
    エステルの繊維が、ASTM 125209−91に準
    ずる試験方法において、発生する炭酸ガス量を基準とし
    て、4週間後に60重量%以上分解する繊維である請求
    項12記載の生分解性繊維または繊維成形品。
  14. 【請求項14】 混紡されていてもよい繊維又は繊維束
    に、生分解酵素が付着又は含有されている請求項12記
    載の生分解性繊維成形品。
  15. 【請求項15】 水溶性接着剤で結合した、混紡されて
    いてもよい繊維束で構成されている請求項12記載の生
    分解性繊維成形品。
  16. 【請求項16】 混紡されていてもよい繊維束を収容す
    る筒状の巻取紙と、この巻取紙の端部に形成された筒状
    のチップペーパーとを備えた成形品であって、巻取紙お
    よびチップペーパーの糊付け部が水溶性接着剤により接
    合し、筒状に形成されている請求項12記載の生分解性
    繊維成形品。
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