JPH0775834A - プレスの金型 - Google Patents
プレスの金型Info
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- JPH0775834A JPH0775834A JP24363093A JP24363093A JPH0775834A JP H0775834 A JPH0775834 A JP H0775834A JP 24363093 A JP24363093 A JP 24363093A JP 24363093 A JP24363093 A JP 24363093A JP H0775834 A JPH0775834 A JP H0775834A
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- Japan
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- die
- metal plate
- bent
- long hole
- bending
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- Bending Of Plates, Rods, And Pipes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 簡単な構造の金型で、折曲線の近傍に長孔が
ある金属板を折曲線に沿って正確に折曲する。 【構成】 金型はVダイ2を備える。Vダイ2は、プレ
ス加工面4に引掛凹部6を有する。引掛凹部6は、プレ
ス加工面4の角部に沿って設けられている。引掛凹部6
は、プレス加工面4の角部に接近するが離れた位置に配
設されている。 【効果】 長孔近傍の折曲線をプレスして折曲すると
き、長孔の開口縁に位置する折曲片の先端が引掛凹部に
引っかけられる。この状態でプレスすると、引掛凹部の
下方にある幅の狭いV溝が、長孔近傍の折曲線を正確に
折曲する。
ある金属板を折曲線に沿って正確に折曲する。 【構成】 金型はVダイ2を備える。Vダイ2は、プレ
ス加工面4に引掛凹部6を有する。引掛凹部6は、プレ
ス加工面4の角部に沿って設けられている。引掛凹部6
は、プレス加工面4の角部に接近するが離れた位置に配
設されている。 【効果】 長孔近傍の折曲線をプレスして折曲すると
き、長孔の開口縁に位置する折曲片の先端が引掛凹部に
引っかけられる。この状態でプレスすると、引掛凹部の
下方にある幅の狭いV溝が、長孔近傍の折曲線を正確に
折曲する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属板をプレスして折
曲する金型に関し、とくに、折曲線に沿って長孔のある
金属板を正確に折曲してプレス加工できるVダイを備え
る金型に関する。
曲する金型に関し、とくに、折曲線に沿って長孔のある
金属板を正確に折曲してプレス加工できるVダイを備え
る金型に関する。
【0002】
【従来の技術】穴があって立体的に折曲された金属板
は、ポンチングして穴をあけ、その後、プレスして折曲
加工される。金属板を折曲加工した後に、ポンチングし
て穴をあけることはない。それは、折曲加工した金属板
は平面状でないので、簡単にポンチングできないからで
ある。
は、ポンチングして穴をあけ、その後、プレスして折曲
加工される。金属板を折曲加工した後に、ポンチングし
て穴をあけることはない。それは、折曲加工した金属板
は平面状でないので、簡単にポンチングできないからで
ある。
【0003】図1は金属板をV字状に折曲加工する金型
を示している。この金型は、金属板1を載せるVダイ2
と、Vダイ2の金属板1を押圧して折曲するプレス型3
とからなる。この金型は、Vダイの上に平面状の金属板
を載せ、プレス型を金属板に押圧し、Vダイとプレス型
のプレス加工面で金属板を挟着して、直角に折曲する。
を示している。この金型は、金属板1を載せるVダイ2
と、Vダイ2の金属板1を押圧して折曲するプレス型3
とからなる。この金型は、Vダイの上に平面状の金属板
を載せ、プレス型を金属板に押圧し、Vダイとプレス型
のプレス加工面で金属板を挟着して、直角に折曲する。
【0004】この構造の金型は、穴のない金属板を折曲
線に沿って正確にプレス加工できる。しかしながら、折
曲線に接近して長孔のある金属板は、長孔の近傍で正確
にプレス加工できなくなる。図2の斜視図は、折曲線1
Aの近傍に長孔1Bのある金属板1をプレス加工した状
態を示している。この図に示すように、長孔1Bの中央
部分が、折曲線1Aに引っ張られた形状になってしま
う。いいかえると、長孔の幅が広がり、これによって金
属板の局部が矢印Aで示すように、ずれてしまう欠点が
ある。この現象は、金属板が厚く、長孔の全長が長くて
折曲線に接近するほど甚だしくなる。
線に沿って正確にプレス加工できる。しかしながら、折
曲線に接近して長孔のある金属板は、長孔の近傍で正確
にプレス加工できなくなる。図2の斜視図は、折曲線1
Aの近傍に長孔1Bのある金属板1をプレス加工した状
態を示している。この図に示すように、長孔1Bの中央
部分が、折曲線1Aに引っ張られた形状になってしま
う。いいかえると、長孔の幅が広がり、これによって金
属板の局部が矢印Aで示すように、ずれてしまう欠点が
ある。この現象は、金属板が厚く、長孔の全長が長くて
折曲線に接近するほど甚だしくなる。
【0005】この弊害が発生する状態を図3に示してい
る。この図に示すように、長孔1Bのある金属板1をV
ダイ2で折曲すると、長孔1Bと折曲線1Aとの間の折
曲片1Cを折曲線1Aから正確に折曲できなくなる。そ
れは、金属板が少し折曲されたときに、折曲片の先端
が、Vダイのプレス加工面に衝突し、この状態でプレス
型が金属板を押圧すると、折曲片は折曲されずに、矢印
Bで示す方向にずれるからである。プレス型が金属板を
押圧するとき、金属板が矢印Bで示す方向にずれないよ
うにできれば、長孔の近傍が矢印Bで示す方向にずれる
のを防止できる。
る。この図に示すように、長孔1Bのある金属板1をV
ダイ2で折曲すると、長孔1Bと折曲線1Aとの間の折
曲片1Cを折曲線1Aから正確に折曲できなくなる。そ
れは、金属板が少し折曲されたときに、折曲片の先端
が、Vダイのプレス加工面に衝突し、この状態でプレス
型が金属板を押圧すると、折曲片は折曲されずに、矢印
Bで示す方向にずれるからである。プレス型が金属板を
押圧するとき、金属板が矢印Bで示す方向にずれないよ
うにできれば、長孔の近傍が矢印Bで示す方向にずれる
のを防止できる。
【0006】プレス成形するきに、金属板が矢印Bで示
す方向にずれるのは、下記の〜の構成で防止でき
る。 長孔の全長(L)を短くして、折曲片が変形するの
を防止する。長孔が短くなると折曲片も短くなる。短い
折曲片を変形させるためには、強い力を必要とするの
で、折曲片が図2で示すように変形し難くなる。 折曲片の幅(W)を広くして、折曲片の折曲強度を
強くする。幅の広い折曲片は、図2で示すように変形し
難くなる。 折曲片の幅(W)を0とする。 図3の破線で示すように、Vダイのプレス加工面の
開口幅(D)を狭くする。
す方向にずれるのは、下記の〜の構成で防止でき
る。 長孔の全長(L)を短くして、折曲片が変形するの
を防止する。長孔が短くなると折曲片も短くなる。短い
折曲片を変形させるためには、強い力を必要とするの
で、折曲片が図2で示すように変形し難くなる。 折曲片の幅(W)を広くして、折曲片の折曲強度を
強くする。幅の広い折曲片は、図2で示すように変形し
難くなる。 折曲片の幅(W)を0とする。 図3の破線で示すように、Vダイのプレス加工面の
開口幅(D)を狭くする。
【0007】以上のようにすれば、長孔の近傍を折曲線
に沿って正確に折曲できる。しかしながら、このことは
下記の理由で実現できないことがある。すなわち、、
、の構造は、長孔と折曲片の形状を特定するもので
あるが、長孔や折曲片の形状は、金属板の用途によって
最適な寸法に決定されるものであって、プレス加工する
ために制限されるものでは決してない。とくに、折曲線
と長孔との間に幅の狭い折曲片を設けた構造は、折曲状
態で折曲片が長孔の片面を補強するリブの作用をする特
長がある。
に沿って正確に折曲できる。しかしながら、このことは
下記の理由で実現できないことがある。すなわち、、
、の構造は、長孔と折曲片の形状を特定するもので
あるが、長孔や折曲片の形状は、金属板の用途によって
最適な寸法に決定されるものであって、プレス加工する
ために制限されるものでは決してない。とくに、折曲線
と長孔との間に幅の狭い折曲片を設けた構造は、折曲状
態で折曲片が長孔の片面を補強するリブの作用をする特
長がある。
【0008】の構造にすると、厚い金属板をプレスす
る圧力が著しく強くなってしまう欠点がある。金属板
は、図3に示すように、プレス型の先端と、V溝の開口
部とに接触して折曲されるので、V溝の開口幅(D)が
小さいと、折曲するモーメントが小さくなるので、極め
て強いプレス圧を必要とする。それは、長い棒は簡単に
折曲できるが、短い棒は、太さが同じであっても、簡単
に折曲できないのと同じ理由である。このため、たとえ
ば、厚さが1.6mmの鉄板をプレス加工するとき、V
溝の幅が8〜10mmであるVダイが使用される。これ
よりもV溝の幅が狭いものを使用すると、プレス圧を著
しく強くする必要がある。とくに、V溝のの全長が長い
Vダイで、幅の広い金属板をプレスして折曲するときに
は、プレス圧が強大なプレス圧を必要とする。このた
め、Vダイの幅を狭くして、長孔の近傍の折曲線を正確
に折曲することはできない。
る圧力が著しく強くなってしまう欠点がある。金属板
は、図3に示すように、プレス型の先端と、V溝の開口
部とに接触して折曲されるので、V溝の開口幅(D)が
小さいと、折曲するモーメントが小さくなるので、極め
て強いプレス圧を必要とする。それは、長い棒は簡単に
折曲できるが、短い棒は、太さが同じであっても、簡単
に折曲できないのと同じ理由である。このため、たとえ
ば、厚さが1.6mmの鉄板をプレス加工するとき、V
溝の幅が8〜10mmであるVダイが使用される。これ
よりもV溝の幅が狭いものを使用すると、プレス圧を著
しく強くする必要がある。とくに、V溝のの全長が長い
Vダイで、幅の広い金属板をプレスして折曲するときに
は、プレス圧が強大なプレス圧を必要とする。このた
め、Vダイの幅を狭くして、長孔の近傍の折曲線を正確
に折曲することはできない。
【0009】この弊害を防止するために、折曲線1Aの
近傍の長孔1Bは、図4に示すように、部分的に連結し
て複数に区画して折曲している。すなわち、前記の構
造を採用している。この図に示すように、部分的に連結
した長孔1Bは、プレス加工するときに、連結部分によ
って、図3の矢印Cで示す方向に折曲片1Cが引っ張ら
れるので、折曲線1Aで正確に折曲してプレス加工でき
る。しかしながら、この構造の金属板は、プレス加工し
た後に、連結部分を切断して除去する必要があり、後加
工に極めて手間がかかる欠点がある。とくに、折曲加工
した金属板は、連結部をポンチングして切断できない。
このため、ジグソーを使用して手作業で長孔の連結部を
除去しているのが実状である。
近傍の長孔1Bは、図4に示すように、部分的に連結し
て複数に区画して折曲している。すなわち、前記の構
造を採用している。この図に示すように、部分的に連結
した長孔1Bは、プレス加工するときに、連結部分によ
って、図3の矢印Cで示す方向に折曲片1Cが引っ張ら
れるので、折曲線1Aで正確に折曲してプレス加工でき
る。しかしながら、この構造の金属板は、プレス加工し
た後に、連結部分を切断して除去する必要があり、後加
工に極めて手間がかかる欠点がある。とくに、折曲加工
した金属板は、連結部をポンチングして切断できない。
このため、ジグソーを使用して手作業で長孔の連結部を
除去しているのが実状である。
【0010】この欠点を避ける構造が、特開平2−16
5817号公報に記載されている。この公報には、図5
に示すように、長孔1Bの近傍で、折曲線1Aに切欠き
5を設ける構造が記載される。
5817号公報に記載されている。この公報には、図5
に示すように、長孔1Bの近傍で、折曲線1Aに切欠き
5を設ける構造が記載される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】この公報に記載される
金属板は、切欠きによって折曲片を折曲線に沿って変形
しやすくする。このため、長孔と切欠きの間の折曲片を
正確に折曲できる特長がある。しかしながら、この方法
は、金属板にプレスの目的のために特別な切欠きを貫通
させる必要がある。すなわち、金属板を設計図どうりの
形状として正確にプレス加工できない欠点がある。切欠
きがあっても問題のない用途には採用できるが、切欠き
を開口することができない金属板の加工には利用できな
い。さらに、切欠きは、折曲された折曲片で構成される
補強リブの強度を低下させる欠点もある。
金属板は、切欠きによって折曲片を折曲線に沿って変形
しやすくする。このため、長孔と切欠きの間の折曲片を
正確に折曲できる特長がある。しかしながら、この方法
は、金属板にプレスの目的のために特別な切欠きを貫通
させる必要がある。すなわち、金属板を設計図どうりの
形状として正確にプレス加工できない欠点がある。切欠
きがあっても問題のない用途には採用できるが、切欠き
を開口することができない金属板の加工には利用できな
い。さらに、切欠きは、折曲された折曲片で構成される
補強リブの強度を低下させる欠点もある。
【0012】本発明は、従来のこれ等の欠点を解決する
ことを目的に開発されたものである。本発明の重要な目
的は、極めて簡単な構造で、金属板を折曲線に沿って正
確に折曲できるプレスの金型を提供することにある。
ことを目的に開発されたものである。本発明の重要な目
的は、極めて簡単な構造で、金属板を折曲線に沿って正
確に折曲できるプレスの金型を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明のプレスの金型
は、前述の目的を達成するために下記の構成を備える。
プレスの金型は、金属板1を折曲するV溝状のプレス加
工面4を有するVダイ2を備え、Vダイ2が下記の全て
の構成を有することを特徴とする。 (a) Vダイ2は、プレス加工面4に引掛凹部6を有
する。 (b) 引掛凹部6は、プレス加工面4の角部に沿って
設けられている。 (c) 引掛凹部6は、プレス加工面4の角部に接近す
るが離れた位置に配設されている。
は、前述の目的を達成するために下記の構成を備える。
プレスの金型は、金属板1を折曲するV溝状のプレス加
工面4を有するVダイ2を備え、Vダイ2が下記の全て
の構成を有することを特徴とする。 (a) Vダイ2は、プレス加工面4に引掛凹部6を有
する。 (b) 引掛凹部6は、プレス加工面4の角部に沿って
設けられている。 (c) 引掛凹部6は、プレス加工面4の角部に接近す
るが離れた位置に配設されている。
【0014】
【作用】本発明のプレスの金型は、図6に示すように、
Vダイ2のプレス加工面4に、角部に沿ってその近傍に
引掛凹部6を設けている。この構造のVダイ2は、下記
の工程で金属板1をプレス加工できる。 折曲線1Aの近傍に長孔1Bを設けた金属板1をV
ダイ2の上に載せる。 プレス型3で金属板1をプレスすると、図6に示す
ように、折曲片1Cの先端が引掛凹部6に引っかけられ
る。この状態でプレス型3を押し込むと、折曲片1C
は、引掛凹部6とプレス加工面4の角で上向きに押圧さ
れて、矢印Dで示す方向に折曲される。すなわち、プレ
ス型3を押圧して金属板1を折曲するときに、図3に示
す従来のVダイ2のように、折曲片1Cが、プレス加工
面4でもって矢印Bで示す方向には押し出されず、折曲
線1Aに沿って折曲される。 したがって、さらにプレス型3を押し込んで金属板
1を折曲すると、図7に示すように、折曲片1Cは、引
掛凹部6とプレス型3の角でさらに上向きに折曲され
る。 さらにプレス型3を押圧して、プレス型3とVダイ
2のプレス加工面4で金属板1を挟着すると、金属板1
は、長孔1Bの近傍にある折曲片1Cを含む全ての部分
を、折曲線1Aに沿って正確に折曲される。
Vダイ2のプレス加工面4に、角部に沿ってその近傍に
引掛凹部6を設けている。この構造のVダイ2は、下記
の工程で金属板1をプレス加工できる。 折曲線1Aの近傍に長孔1Bを設けた金属板1をV
ダイ2の上に載せる。 プレス型3で金属板1をプレスすると、図6に示す
ように、折曲片1Cの先端が引掛凹部6に引っかけられ
る。この状態でプレス型3を押し込むと、折曲片1C
は、引掛凹部6とプレス加工面4の角で上向きに押圧さ
れて、矢印Dで示す方向に折曲される。すなわち、プレ
ス型3を押圧して金属板1を折曲するときに、図3に示
す従来のVダイ2のように、折曲片1Cが、プレス加工
面4でもって矢印Bで示す方向には押し出されず、折曲
線1Aに沿って折曲される。 したがって、さらにプレス型3を押し込んで金属板
1を折曲すると、図7に示すように、折曲片1Cは、引
掛凹部6とプレス型3の角でさらに上向きに折曲され
る。 さらにプレス型3を押圧して、プレス型3とVダイ
2のプレス加工面4で金属板1を挟着すると、金属板1
は、長孔1Bの近傍にある折曲片1Cを含む全ての部分
を、折曲線1Aに沿って正確に折曲される。
【0015】すなわち、本発明の金型は、長孔1Bを設
けた幅の狭い折曲片1Cを幅の狭いV溝(WN)で折曲
し、他の部分は幅の広いV溝(WW)で折曲する。折曲
片1Cは、幅の狭いV溝で折曲されるので、この部分の
折曲に強いプレス圧を必要とする。ただ、長孔1Bは、
ほとんど例外なく折曲線1Aの一部に設けられる。折曲
線1Aの全長に比較して、長孔1Bの長さ(L)は相当
に短い。このため、折曲片1Cを折曲するために、部分
的に強いプレス圧を必要としても、全体としてそれほど
大きなプレス圧を必要としない。したがって、本発明の
金型は、折曲線1Aの近傍に長孔1Bのある金属板1
を、折曲線1Aに沿って正確に折曲できる特長がある。
けた幅の狭い折曲片1Cを幅の狭いV溝(WN)で折曲
し、他の部分は幅の広いV溝(WW)で折曲する。折曲
片1Cは、幅の狭いV溝で折曲されるので、この部分の
折曲に強いプレス圧を必要とする。ただ、長孔1Bは、
ほとんど例外なく折曲線1Aの一部に設けられる。折曲
線1Aの全長に比較して、長孔1Bの長さ(L)は相当
に短い。このため、折曲片1Cを折曲するために、部分
的に強いプレス圧を必要としても、全体としてそれほど
大きなプレス圧を必要としない。したがって、本発明の
金型は、折曲線1Aの近傍に長孔1Bのある金属板1
を、折曲線1Aに沿って正確に折曲できる特長がある。
【0016】本発明の金型は、このような特殊な金属板
を正確に折曲できるものであるから、長孔のない金属板
も全く同じようにして、折曲線で正確に折曲できる。し
たがって、本発明の金型は、長孔1Bのある金属板1を
折曲する専用の金型ではない。本発明の金型は、長孔1
Bがあり、また長孔のない全ての金属板1をプレス加工
できるものである。
を正確に折曲できるものであるから、長孔のない金属板
も全く同じようにして、折曲線で正確に折曲できる。し
たがって、本発明の金型は、長孔1Bのある金属板1を
折曲する専用の金型ではない。本発明の金型は、長孔1
Bがあり、また長孔のない全ての金属板1をプレス加工
できるものである。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想
を具体化するためのプレスの金型を例示するものであっ
て、本発明は、金型の構造を下記のものに特定するもの
ではない。
する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想
を具体化するためのプレスの金型を例示するものであっ
て、本発明は、金型の構造を下記のものに特定するもの
ではない。
【0018】さらに、この明細書は、特許請求の範囲を
理解し易いように、実施例に示される部材に対応する番
号を、「特許請求の範囲の欄」、「作用の欄」、および
「課題を解決するための手段の欄」に示される部材に付
記している。ただ、特許請求の範囲に示される部材を、
実施例の部材に特定するものでは決してない。
理解し易いように、実施例に示される部材に対応する番
号を、「特許請求の範囲の欄」、「作用の欄」、および
「課題を解決するための手段の欄」に示される部材に付
記している。ただ、特許請求の範囲に示される部材を、
実施例の部材に特定するものでは決してない。
【0019】プレスの金型は、V溝のあるVダイ2と、
Vダイ2に金属板1を押圧するプレス型3とで構成され
る。本発明は、Vダイ2に特長があるので、以下Vダイ
2の構造を詳述する。プレス型3には、現在使用され、
あるいはこれから開発されるものを使用することができ
る。
Vダイ2に金属板1を押圧するプレス型3とで構成され
る。本発明は、Vダイ2に特長があるので、以下Vダイ
2の構造を詳述する。プレス型3には、現在使用され、
あるいはこれから開発されるものを使用することができ
る。
【0020】図8に示すVダイ2は、プレス加工面4
に、角部に沿って引掛凹部6を設けている。引掛凹部6
は、図6と図7とに示すように、長孔1Bを穿設した金
属板1の折曲片1Cの先端部を挿入して、折曲片1Cを
折曲線1Aに沿って正確に折曲するために設けられる。
したがって、引掛凹部6はプレス加工面4の角部に接近
するが、これから離された位置に配設される。
に、角部に沿って引掛凹部6を設けている。引掛凹部6
は、図6と図7とに示すように、長孔1Bを穿設した金
属板1の折曲片1Cの先端部を挿入して、折曲片1Cを
折曲線1Aに沿って正確に折曲するために設けられる。
したがって、引掛凹部6はプレス加工面4の角部に接近
するが、これから離された位置に配設される。
【0021】引掛凹部6とプレス加工面4の角部との距
離(S)は、好ましくは2〜5mmの範囲に調整され
る。引掛凹部の幅(H)と深さ(F)は、好ましくは2
〜10mmの範囲に設計される。引掛凹部6は、図8に
示すように、上方にプレス加工面4ができる幅に設計さ
れる。この寸法の引掛凹部があるVダイ2は、板厚が
0.5〜3mmであって、折曲線1Aの近傍に長孔1B
のある金属板1を、折曲線1Aに沿って正確に折曲でき
る。さらに厚い金属板1を折曲するには、引掛凹部6と
プレス加工面4の角部との距離(S)を大きくする。こ
の距離(S)は、好ましくは、折曲する金属板1の板厚
の1.5倍以上に設計される。距離(S)が大きすぎる
と、折曲線1Aに長孔1Bが接近した金属板1を、長孔
1Bの近傍で折曲線1Aで正確に折曲できなくなる。そ
れは、金属板1を折曲するときに、引掛凹部6が折曲片
1Cの先端を挿入して引っかける必要があるからであ
る。反対に、引掛凹部と角部との距離(S)が狭すぎる
と、厚い金属板1を折曲できなくなる。引掛凹部よりも
下方にあるV溝で、金属板1の外側表面を挟着して折曲
するからである。
離(S)は、好ましくは2〜5mmの範囲に調整され
る。引掛凹部の幅(H)と深さ(F)は、好ましくは2
〜10mmの範囲に設計される。引掛凹部6は、図8に
示すように、上方にプレス加工面4ができる幅に設計さ
れる。この寸法の引掛凹部があるVダイ2は、板厚が
0.5〜3mmであって、折曲線1Aの近傍に長孔1B
のある金属板1を、折曲線1Aに沿って正確に折曲でき
る。さらに厚い金属板1を折曲するには、引掛凹部6と
プレス加工面4の角部との距離(S)を大きくする。こ
の距離(S)は、好ましくは、折曲する金属板1の板厚
の1.5倍以上に設計される。距離(S)が大きすぎる
と、折曲線1Aに長孔1Bが接近した金属板1を、長孔
1Bの近傍で折曲線1Aで正確に折曲できなくなる。そ
れは、金属板1を折曲するときに、引掛凹部6が折曲片
1Cの先端を挿入して引っかける必要があるからであ
る。反対に、引掛凹部と角部との距離(S)が狭すぎる
と、厚い金属板1を折曲できなくなる。引掛凹部よりも
下方にあるV溝で、金属板1の外側表面を挟着して折曲
するからである。
【0022】図8に示すVダイ2は、両側のプレス加工
面4に引掛凹部6を設けている。この構造のVダイ2
は、角部の左右いずれの方向に長孔1Bがある金属板1
も、折曲線1Aで正確に折曲できる。それは、引掛凹部
6のプレス加工面は、長孔のない金属板を折曲線で正確
に折曲できるからである。
面4に引掛凹部6を設けている。この構造のVダイ2
は、角部の左右いずれの方向に長孔1Bがある金属板1
も、折曲線1Aで正確に折曲できる。それは、引掛凹部
6のプレス加工面は、長孔のない金属板を折曲線で正確
に折曲できるからである。
【0023】本発明の金型は、Vダイ2の引掛凹部を図
8に示す構造に特定しない。引掛凹部6には、金属板1
をVダイ2で折曲するときに、長孔1Bを開口すること
によってできる折曲片1Cの先端を引っかけることがで
きる全ての構造が採用できる。図9に示すVダイ2は、
多数の小さい平行溝を設けて引掛凹部6としている。平
行溝は、角部と平行に設けられている。この構造のVダ
イ2は、金属板1を折曲するときに、折曲片1Cの先端
が引掛凹部6である平行溝に引っかかり、矢印で示すよ
うに折曲される。
8に示す構造に特定しない。引掛凹部6には、金属板1
をVダイ2で折曲するときに、長孔1Bを開口すること
によってできる折曲片1Cの先端を引っかけることがで
きる全ての構造が採用できる。図9に示すVダイ2は、
多数の小さい平行溝を設けて引掛凹部6としている。平
行溝は、角部と平行に設けられている。この構造のVダ
イ2は、金属板1を折曲するときに、折曲片1Cの先端
が引掛凹部6である平行溝に引っかかり、矢印で示すよ
うに折曲される。
【0024】
【発明の効果】本発明のプレスの金型は、折曲線の近傍
に長孔のある金属板をプレスして、正確に折曲線で折曲
できる特長がある。それは、金属板をプレスするVダイ
のプレス加工面に、角部に沿ってこれから離されて引掛
凹部を設けているからである。本発明の金型で金属板を
プレスすると、長孔があって折曲されない幅の狭い折曲
片の先端は、図6に示すように引掛凹部に引っかけられ
る。折曲片の先端を引掛凹部に引っかけた金属板が、プ
レス型でもってさらにプレスされると、図8に示すよう
に、折曲片は引掛凹部で折曲される。すなわち、長孔の
近傍は、引掛凹部よりも下方に設けられた幅の狭いV溝
で折曲される。この状態で折曲される金属板は、図3に
示す従来の金型のように、プレス加工面が折曲片の先端
を矢印Bで示す方向に押し出すことがなく、長孔近傍の
折曲線で正確に折曲される。したがって、本発明の金型
は、従来の金型ではどうしても綺麗に成形できなかっ
た、折曲線の近傍に長孔を開口した金属板を、折曲線で
もって正確に折曲できる特長がある。
に長孔のある金属板をプレスして、正確に折曲線で折曲
できる特長がある。それは、金属板をプレスするVダイ
のプレス加工面に、角部に沿ってこれから離されて引掛
凹部を設けているからである。本発明の金型で金属板を
プレスすると、長孔があって折曲されない幅の狭い折曲
片の先端は、図6に示すように引掛凹部に引っかけられ
る。折曲片の先端を引掛凹部に引っかけた金属板が、プ
レス型でもってさらにプレスされると、図8に示すよう
に、折曲片は引掛凹部で折曲される。すなわち、長孔の
近傍は、引掛凹部よりも下方に設けられた幅の狭いV溝
で折曲される。この状態で折曲される金属板は、図3に
示す従来の金型のように、プレス加工面が折曲片の先端
を矢印Bで示す方向に押し出すことがなく、長孔近傍の
折曲線で正確に折曲される。したがって、本発明の金型
は、従来の金型ではどうしても綺麗に成形できなかっ
た、折曲線の近傍に長孔を開口した金属板を、折曲線で
もって正確に折曲できる特長がある。
【0025】さらに本発明の特筆すべき特長は、綺麗に
折曲することが非常に困難であった金属板を、極めて簡
単な構造のVダイで折曲できることにある。それは、プ
レス加工面に引掛凹部を設けるという極めて簡単な構造
のVダイで、長孔の近傍を折曲線に沿って正確に折曲で
きるからである。
折曲することが非常に困難であった金属板を、極めて簡
単な構造のVダイで折曲できることにある。それは、プ
レス加工面に引掛凹部を設けるという極めて簡単な構造
のVダイで、長孔の近傍を折曲線に沿って正確に折曲で
きるからである。
【0026】さらに本発明の優れた特長は、プレス加工
面に設けた引掛凹部が、通常の金属板の折曲の邪魔にな
らないことである。折曲される金属板がプレス加工面に
押圧されるのは、Vダイとプレス型とで金属板を挟着す
る最後の瞬間にすぎない。金属板をVダイとプレス型と
で押圧して折曲するとき、図6と図7とに示すように、
金属板は、Vダイのプレス加工面の上端縁と、プレス加
工面の下端縁に接触するにすぎない。引掛凹部を設けた
部分は金属板に接触しない。このため、プレス加工面の
角部に沿ってその近傍に引掛凹部を設けたVダイは、長
孔のない金属板を、引掛凹部のない金型と同じようにプ
レスして折曲できる。したがって、本発明の金型は、長
孔の有無に関係なく、全ての金属板をプレスして折曲加
工するのに便利に使用できる特長がある。
面に設けた引掛凹部が、通常の金属板の折曲の邪魔にな
らないことである。折曲される金属板がプレス加工面に
押圧されるのは、Vダイとプレス型とで金属板を挟着す
る最後の瞬間にすぎない。金属板をVダイとプレス型と
で押圧して折曲するとき、図6と図7とに示すように、
金属板は、Vダイのプレス加工面の上端縁と、プレス加
工面の下端縁に接触するにすぎない。引掛凹部を設けた
部分は金属板に接触しない。このため、プレス加工面の
角部に沿ってその近傍に引掛凹部を設けたVダイは、長
孔のない金属板を、引掛凹部のない金型と同じようにプ
レスして折曲できる。したがって、本発明の金型は、長
孔の有無に関係なく、全ての金属板をプレスして折曲加
工するのに便利に使用できる特長がある。
【図1】プレスの金型が金属板をプレスして折曲する状
態を示す断面図
態を示す断面図
【図2】折曲線の近傍に長孔がある金属板を従来の金型
で折曲した状態を示す斜視図
で折曲した状態を示す斜視図
【図3】折曲線の近傍に長孔がある金属板を従来の金型
で折曲する状態を示す断面図
で折曲する状態を示す断面図
【図4】長孔近傍の折曲線で正確に折曲するために長孔
の一部で連結した金属板を示す平面図
の一部で連結した金属板を示す平面図
【図5】長孔近傍の折曲線で金属板を折曲する従来例を
示す平面図
示す平面図
【図6】本発明のプレスの金型が金属板を折曲する状態
を示す断面図
を示す断面図
【図7】本発明のプレスの金型が金属板を折曲する状態
を示す断面図
を示す断面図
【図8】本発明の金型のVダイの一例を示す斜視図
【図9】本発明の他の実施例にかかる金型のVダイを示
す断面図
す断面図
1…金属板 1A…折曲線 1B…長孔
1C…折曲片 2…Vダイ 3…プレス型 4…プレス加工面 5…切欠き 6…引掛凹部
1C…折曲片 2…Vダイ 3…プレス型 4…プレス加工面 5…切欠き 6…引掛凹部
Claims (1)
- 【請求項1】 金属板(1)をプレスして折曲するプレス
の金型であって、金属板(1)を折曲するV溝状のプレス
加工面(4)を有するVダイ(2)が下記の全ての構成を有す
ることを特徴とするプレスの金型。 (a) 前記のVダイ(2)が、プレス加工面(4)に引掛凹
部(6)を有する。 (b) 前記の引掛凹部(6)は、プレス加工面(4)の角部
に沿って設けられている。 (c) 前記の引掛凹部(6)は、プレス加工面(4)の角部
に接近するが離れた位置に配設されている。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24363093A JPH0775834A (ja) | 1993-09-04 | 1993-09-04 | プレスの金型 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24363093A JPH0775834A (ja) | 1993-09-04 | 1993-09-04 | プレスの金型 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0775834A true JPH0775834A (ja) | 1995-03-20 |
Family
ID=17106686
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24363093A Pending JPH0775834A (ja) | 1993-09-04 | 1993-09-04 | プレスの金型 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0775834A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008296245A (ja) * | 2007-05-31 | 2008-12-11 | Ishikame Kogyo:Kk | ジベル付き(ほぞ付き)型鋼材を、金型成形を介して成形する方法と、この方法で成形されたジベル付き型鋼材と型鋼材の固定構造 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6336923A (ja) * | 1986-07-30 | 1988-02-17 | Kamakura Sangyo Kk | 役物パネル成形用金型 |
JPH0428419A (ja) * | 1990-05-24 | 1992-01-31 | Nkk Corp | プレス曲げ治具の雌型 |
-
1993
- 1993-09-04 JP JP24363093A patent/JPH0775834A/ja active Pending
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6336923A (ja) * | 1986-07-30 | 1988-02-17 | Kamakura Sangyo Kk | 役物パネル成形用金型 |
JPH0428419A (ja) * | 1990-05-24 | 1992-01-31 | Nkk Corp | プレス曲げ治具の雌型 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008296245A (ja) * | 2007-05-31 | 2008-12-11 | Ishikame Kogyo:Kk | ジベル付き(ほぞ付き)型鋼材を、金型成形を介して成形する方法と、この方法で成形されたジベル付き型鋼材と型鋼材の固定構造 |
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