JPH0775684B2 - 電気集塵装置の異常検知回路 - Google Patents

電気集塵装置の異常検知回路

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JPH0775684B2
JPH0775684B2 JP5043690A JP5043690A JPH0775684B2 JP H0775684 B2 JPH0775684 B2 JP H0775684B2 JP 5043690 A JP5043690 A JP 5043690A JP 5043690 A JP5043690 A JP 5043690A JP H0775684 B2 JPH0775684 B2 JP H0775684B2
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聖二 渡辺
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、高電圧により発生する静電気によって集塵す
る電気集塵装置の異常を検知する異常検知回路に関する
ものである。
<従来の技術> 従来の電気集塵装置の異常検知回路においては、負荷に
かかる電圧または負荷を流れる電流により集塵エレメン
トの異常を検知すると、いったん高電圧の印加を止めて
いる。
第5図は、この従来の電気集塵装置の異常検知回路の動
作を説明するための要部回路図であり、高電圧発生装置
42から高電圧電極41a,41bに高電圧が印加されている。
この印加電圧は、抵抗42b,42cで分圧され、CPU43により
モニタされている。CPU43からは、高電圧発生装置42に
対し、高電圧オンオフ指令信号が供給される。
何らかの原因により印加電圧が基準レベルよりも低下す
ると、CPU43は、このことを検知し、高電圧発生装置42
に高電圧オフ信号を出す。その後、暫くして高電圧発生
装置42をオンし、運転を再開する。
<発明が解決しようとする課題> ところで、異常発生原因には二種類あり、一つは電極に
付着した水、ほこりなどによるものである。他の一つ
は、制御回路や集塵エレメントにおける短絡等の故障に
よるものである。
前者は、集塵エレメントの電極間に発生するアーク放電
を誘発するので、電極間電圧がある程度以上になってか
ら初めて現れるものである。後者は、電極間電圧に比例
した過電流として、電圧の低い時から徐々に現れるもの
である。
従来までの電気集塵装置の異常検知回路では、異常状態
を検知する基準レベルは常に一定であって、異常が検出
されても、その異常が電極に付着した水、ほこりなどに
よるものか、制御回路や集塵エレメントにおける短絡等
の故障によるものかを判定することはできない。
したがって、制御回路や集塵エレメントの故障による異
常と、埃や水等によるアーク放電との区別が付けられ
ず、前者の故障であってもユーザに知らせることができ
ないという問題があった。
本発明の目的は、異常を検知すると、高電圧発生装置の
高電圧出力をオフする電気集塵装置の異常検知回路にお
いて、その異常の発生原因に対応した異なる基準で異常
を検知し、ユーザに知らせることができる異常検知回路
を提供することにある。
<課題を解決するための手段> 上記の目的を達成するための本発明の電気集塵装置の異
常検知回路は、高電圧発生装置の出力をモニタし、基準
レベルに基づき異常を検出すると高電圧発生装置の高電
圧出力をオフする高電圧オフ手段と、上記高電圧発生装
置をスイッチオンした時点から集塵エレメントに印加さ
れる電圧Vaを上昇させる高電圧出力可変手段と、上記基
準レベルを、電圧Vaの上昇に応じて上限基準レベルまで
上昇させる基準レベル可変手段と、上記基準レベルが上
限基準レベルより低い状態にあるときに基準レベルに基
づき異常を検知した場合に、装置の異常を表示する表示
手段を設けたものである。
<作用> 上記の異常検知回路は、高電圧発生装置をオンして電気
集塵装置の運転を開始した後、高電圧出力Vaを上昇さ
せ、異常を検出するための基準レベルも、上記高電圧出
力Vaの上昇に応じて上限基準レベルまで漸増させる。
第1図は、高電圧出力Vaと基準レベル(図では電圧Vth
と表示するが電流を基準にしてもよい)の変動状態を示
したグラフであり、時刻t=toで高電圧発生装置をオン
すると、高電圧出力Vaは徐々に上昇していく。これとと
もに基準レベルVthも上昇していく。基準レベルVthが上
限基準レベルVthuまで上昇すると(時刻t1)、その後は
ほぼ一定値となる。
したがって、高電圧発生装置をオンした直後であれば、
高電圧出力Vaはまだ低く、アーク放電等の異常は起こり
得ない。このとき基準レベルVthより降下した電圧を検
知すれば、その原因は、集塵エレメントの短絡等の装置
固有の故障であると考えられる。このとき、異常検知回
路は、高電圧発生装置をオフするとともに、表示手段を
駆動して異常を表示する。ところが、基準レベルVthが
上限基準レベルVthuに達した後、初めて異常が起こるの
であれば、それはアーク放電等に基づく可能性が高い。
したがって、必ずしも表示手段によって外部に異常を表
示する必要はない。
なお、第1図のグラフでは、高電圧出力Va、基準レベル
Vthは直線的に増加しているが、これに限られるもので
はなく、例えば階段状に増加するものであってもよい。
<実施例> 以下実施例を示す添付図面によって詳細に説明する。
第2図は、異常検知回路の具体的回路を示す。アウトレ
ット1から供給される商用電源の電圧は、電源トランス
5を通して降圧され、整流ダイオード6、定電圧IC7を
通して整流、平滑された後、CPU8に直流電源として供給
される。また、商用電源の電圧は、リレースイッチ4aを
通してファンモータ2にも供給される。
CPU8には、異常表示ユニット13、ファンモータオンリレ
ー4b、フォトカプラ91,…,9nを備える高圧出力レベル切
り替え用ユニット9、高圧電源ユニットオンオフ用フォ
トカプラ10、および高電圧発生装置11が接続されてい
る。異常表示ユニット13には、各種の異常表示用LED14
1,142,…,14nが配設されている。
高電圧発生装置11は、高圧出力レベル切り替え用フォト
カプラ91,…,9nのいずれかのオン信号に応じて高圧出力
レベルを切り替え、高圧電源ユニットオンオフ用フォト
カプラ10のオン信号に応じて高圧出力をオンオフする。
12は、高電圧発生装置11から電圧が印加される集塵エレ
メントである。
CPU8と、高圧電源ユニットオンオフ用フォトカプラ10と
は、高電圧発生装置11の出力をモニタし、基準レベルに
基づき異常を検出すると高電圧発生装置11の高電圧出力
をオフする高電圧オフ手段16としての機能を果たすもの
である。また、CPU8と、高圧出力レベル切り替え用ユニ
ット9とは、高電圧発生装置11をスイッチオンした時点
から集塵エレメント12に印加される電圧Vaを上昇させる
高電圧出力可変手段15としての機能を果たすものであ
る。
上記異常検知回路の動作をフローチャート(第3図参
照)に基づき説明する。まず、アウトレット1を差し込
むと、高圧電源ユニットオンオフ用フォトカプラ10がオ
ンするとともに、高圧出力レベル切り替え用フォトカプ
ラ91をオンする。これにより高電圧発生装置11がオンし
(ステップ)、高電圧発生装置11から集塵エレメント
12に最低電圧V1が印加される。これとともに、CPU8の内
部に設定される異常検出基準レベルVthも最低基準レベ
ルVth1に設定される(ステップ)。
次に、異常検出基準レベルVthが上限基準レベルVthuに
達したかどうか調べ(ステップ)、達していなければ
ステップに進み、現在の高圧基準レベル(Vth1)を基
にして異常検知を行う。異常がないまま時間toを経過す
ると、印加電圧Vaを電圧Voだけ上昇させ、異常検出基準
レベルVthも電圧Vthoだけ上昇させ(ステップ)、ス
テップに戻る。ステップで高圧出力レベルが上限基
準レベルVthuに達したないうちは、ステップ〜ステッ
プのループを繰り返す。この繰り返し中にステップ
で異常を検知すれば、集塵エレメント12、または部品の
故障であると判断し(ステップ)、高圧電源をオフ
し、異常表示用LED141,142,…,14nのうち集塵エレメン
トの表示を示すLEDを点灯させる。
ステップにおいて異常検出基準レベルVthが上限基準
レベルVthuに達したと判定されれば、ステップにおい
て異常検知を行う。この内容はステップのそれと同じ
である。異常が検知されると高電圧下のアーク放電によ
るものと判断し(ステップ)、高圧電源を時間Tの間
だけオフする(ステップ)。この時間Tは、埃による
アーク放電や集塵エレメント洗浄後の乾燥不足によるア
ーク放電といった一過性の異常を解消するのに必要な時
間(例えば集塵エレメントを洗浄した場合に乾燥するま
での時間)よりも長くならないように選ばれている。時
間Tが経過すると再度高電圧発生装置11をオンして(ス
テップ)、以下の手順を繰り返す。
ステップにおいて異常を検知しなければ、ステップ
で時間toの経過を待ち、経過すると、印加電圧Vaが上限
電圧Vuに達したかどうか調べ(ステップ)、上限電圧
Vuに達していれば電圧VaをVoだけ増加させてステップ
に戻る。上限電圧Vuに達していれば、電圧Vaを上昇させ
ることなくステップに戻る。
第4図は、高圧電源をオンした後、時間の経過とともに
階段状に変化する高圧出力レベルVa、異常検出基準レベ
ルVthの出力波形を示す。高電圧出力Vaをオンした時
は、高圧出力レベルVa、異常検出基準レベルVthはとも
に初期電圧Va1、Vth1に設定される。その後、時間t1を
経過するごとに高圧出力レベルVaは、電圧Voずつ増加
し、異常検出基準レベルVthは、電圧Vthoずつ増加す
る。異常検出基準レベルVthが、上限基準レベルVthuに
達すれば、異常検出基準レベルVthをVthuに保持し、高
圧出力レベルVaが上限基準レベルVauに達すれば高圧出
力レベルVaを上限レベルVauに保持する。
このように、エレメントまたは部品の故障による異常
か、単に電極に付着した水、埃等による一時的なアーク
放電による異常かを検知し、前者である場合にのみ外部
に知らせることができる。
なお、本発明は上記の実施例に限定されるものではな
く、本発明の要旨を変更しない範囲内において種々の設
計変更を施すことが可能である。
<発明の効果> 以上のように、本発明の電気集塵装置の異常検知回路に
よれば、高電圧発生装置の電圧Vaをオンして電気集塵装
置の運転を開始した後、電圧Vaを上昇させるとともに、
異常を検出するための基準レベルも上記高電圧出力Vaの
上昇に応じて上限基準レベルVthuまで漸増させることと
したので、異常が検出された時の基準レベルに対応し
て、その異常が電極に付着した水、ほこりなどによるも
のか、制御回路や集塵エレメントにおける短絡等による
ものかを判定することができる。
したがって、前者の故障であれば、表示手段を通してユ
ーザに知らせることができ、的確な修理を可能にする。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る異常検出基準レベル、高電圧レベ
ルの波形図、 第2図は電気集塵装置の異常検知回路の構成を示す概略
ブロック図、 第3図は本発明に係る異常検知手順を示すフローチャー
ト、 第4図は異常検出基準レベル、高電圧出力レベルの波形
図、 第5図は従来の電気集塵装置の異常検知回路の動作を説
明するための要部回路図である。 8……CPU、 9……高圧出力レベル切り替え用ユニット、 10……高圧電源ユニットオンオフ用フォトカプラ、 11……高電圧発生装置、 12……集塵エレメント、 13……表示回路 15……高電圧出力可変手段 16……高電圧オフ手段

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高電圧発生装置(11)と、高電圧発生装置
    (11)から発生した電圧Vaが印加される集塵エレメント
    (12)と、高電圧発生装置(11)の出力をモニタし、基
    準レベルに基づき異常を検出すると高電圧発生装置(1
    1)の高電圧出力をオフする高電圧オフ手段(16)と、
    上記高電圧発生装置(11)をスイッチオンした時点から
    集塵エレメント(12)に印加される電圧Vaを上昇させる
    高電圧出力可変手段(15)と、上記基準レベルを、電圧
    Vaの上昇に応じて上限基準レベルまで上昇させる基準レ
    ベル可変手段と、上記基準レベルが上限基準レベルより
    低い状態にあるときに基準レベルに基づき異常を検知し
    た場合に、装置の異常を表示する表示手段(13)を設け
    たことを特徴とする電気集塵装置の異常検知回路。
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