JPH10225133A - インバータ装置 - Google Patents

インバータ装置

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JPH10225133A
JPH10225133A JP9019058A JP1905897A JPH10225133A JP H10225133 A JPH10225133 A JP H10225133A JP 9019058 A JP9019058 A JP 9019058A JP 1905897 A JP1905897 A JP 1905897A JP H10225133 A JPH10225133 A JP H10225133A
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秀竹 林
Katsuharu Matsuo
勝春 松尾
Kazuo Kitamura
一夫 北村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リアクタ,平滑コンデンサの容量を小さくす
る構成でスイッチング素子の保護も図る。 【解決手段】 交流電源回路3から直流電源回路2を介
して得た直流出力によりインバータ回路1を駆動する。
インバータ回路1は、加熱コイル13と共振コンデンサ
16の共振回路をIGBT14をオンオフ制御して発振
させる。マイクロコンピュータ23は、加熱動作を開始
すると、鍋Pの材質判定をした後、加熱出力に応じた制
御出力で駆動する。瞬時停電などが発生すると、検出回
路26により、復帰後の平滑コンデンサ6の端子電圧の
変動から検出してIGBT14を一定時間(例えば3
秒)停止する。この間に、平滑コンデンサ6の過剰に充
電された電荷を放電用抵抗7を介して放電させ、再開時
点でIGBT14に過電圧が印加されるのを防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、交流電源から直流
電源を生成し、リアクタおよび平滑コンデンサからなる
平滑回路を介して出力される直流出力を、インバータ回
路のスイッチング素子をオンオフ制御して通電すること
により動作させるようにしたインバータ装置に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】この種のインバータ装
置として、交流電源を整流回路および平滑回路を介して
直流電源に変換した出力を共振コイルおよびコンデンサ
からなる共振回路をスイッチング素子によってオンオフ
制御することにより通断電して共振させるインバータ回
路として設け、これによって交流出力として得るように
したもので、例えば、共振コイルを加熱コイルとして設
けて導電性の鍋を負荷として誘導加熱を行なうものがあ
る。
【0003】このようなものにおいては、整流回路の整
流出力を平滑するための平滑回路を構成する上で、リア
クタと平滑コンデンサとを組み合わせた構成の回路を設
けることが一般的であるが、このような構成を採用する
場合に、リアクタのインダクタンスを小さいものにする
ことがコストダウンに貢献できるので、そのような構成
を採用することが行なわれている。
【0004】しかしながら、このようにリアクタのイン
ダクタンスが小さいものを採用する場合には、次のよう
な新たな不具合が発生することがわかった。すなわち、
例えば、交流電源としての商用電源が瞬時停電を起こし
た場合や、あるいは、これと同等の現象として、子供の
いたずらなどで電源プラグをガチャガチャと遊ぶことに
よって使用者の意図しない瞬時的な交流電源の停止状態
などが発生した場合などのような、瞬時的に電源が復帰
する場合に発生する現象に対する耐量が低下するのであ
る。
【0005】これは、例えば、上述したような瞬時停電
等が発生して短時間で電源が復帰する場合において、そ
の停止期間中には、インバータ回路を制御するための制
御電源は交流電源の周期に対して数サイクル分は確保さ
れるため、制御用のマイクロコンピュータは制御動作を
継続することになる。ところが、平滑コンデンサに充電
されている電荷は、インバータ回路の動作として数回の
スイッチング動作が行なわれると、直流電源として電荷
が放電されるので、その間に完全に放電されてしまうこ
とになる。
【0006】この結果、マイクロコンピュータがリセッ
トされない状態のままで給電動作が復帰した場合には、
マイクロコンピュータはスイッチング素子のオンオフ制
御のデューティ比を保持した状態で動作させているた
め、インダクタンスを低く設定しているリアクタにかか
る負担が大きくなり、リアクタと平滑コンデンサとの共
振によって平滑コンデンサの端子電圧が急激に上昇す
る。これにより、インバータ回路のスイッチング素子に
制御出力を与えて共振動作を行なわせるときに、スイッ
チング素子に過電圧が印加されて破壊してしまうことが
ある。
【0007】換言すれば、リアクタのインダクタンスを
低下させるかわりに、このような不具合を防止するため
には、平滑コンデンサの容量を増大させるなどの対処を
図らねばならなくなるので、その分のコストを考慮する
と、全体としての低コスト化が図れなくなるというもの
である。
【0008】この場合、例えば、商用電源100Vから
直流電源を得てこれをIGBTなどのスイッチング素子
によりスイッチングさせてインバータ回路を発振動作さ
せる場合に、通常の動作状態では、平滑回路を構成する
平滑コンデンサの端子電圧が最大でも140V程度であ
るから、これをスイッチングさせたときにIGBTにか
かる電圧も700V程度が最高となるので、IGBTと
しては耐圧が900V程度のものを採用することができ
る。
【0009】ところが、上述のように瞬時停電が発生し
た場合には、停電が発生した時点でスイッチング動作が
数回行なわれると平滑コンデンサの電荷は放電されてし
まい、IGBTへの制御状態のみが継続することにな
る。この後、電源が復帰すると、平滑コンデンサへの充
電が開始されるが、リアクタとの共振動作が発生するこ
とにより、平滑コンデンサへの印加電圧が一時的に高く
なり、充電された電荷は放電経路がないため、高い電圧
のままで充電された状態となる。そして、平滑コンデン
サの端子電圧が250V程度の高い状態でIGBTをオ
ンオフ動作させると、電荷の放電が追いつかないため、
IGBTに例えば1000Vを超える過大な電圧が印加
されてしまうことになり、上述した耐圧を大幅に超えて
いることから、破壊に至ることを避けられない状況であ
る。
【0010】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、リアクタのインダクタンスを小さくし
て低コスト化を図る場合でも、簡単な構成を採用するこ
とにより瞬時停電の復帰時に平滑コンデンサに対する負
担が大きくならないようにしたインバータ装置を提供す
ることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のインバー
タ装置は、交流電源を整流回路で整流すると共にリアク
タおよび平滑コンデンサからなる平滑回路で平滑して直
流電源を生成する直流電源回路と、共振コイルとコンデ
ンサからなる共振回路およびスイッチング素子ならびに
これに逆並列に接続されるダイオードからなるインバー
タ回路と、前記スイッチング素子に対して制御出力を与
えて前記共振回路に共振動作を行なわせて前記インバー
タ回路を駆動する制御手段と、前記平滑コンデンサの充
電電荷を所定の時定数で放電する放電手段とを備え、前
記制御手段を、前記交流電源からの給電状態が瞬時的に
停止されたときには、給電が復帰した時点から所定時間
が経過するまでの間は前記スイッチング素子に対する制
御出力を停止するように構成したところに特徴を有す
る。
【0012】上記構成によれば、交流電源が瞬時的に停
止された場合に、制御手段は、給電が復帰した時点から
所定時間が経過するまでの間はスイッチング素子に対す
る制御出力を停止するので、給電復帰直後にリアクタお
よび平滑コンデンサによる共振回路が形成されて平滑コ
ンデンサに過大な電圧が印加された状態となっても、そ
のときに充電された電荷が放電手段を介して放電させる
ことができるようになり、平滑コンデンサの端子電圧が
通常の運転状態と同様のレベルに下がる頃にスイッチン
グ素子の制御出力を与えることにより、スイッチング素
子に過大が電圧が印加されることがなくなり、素子破壊
を防止することができると共に、リアクタや平滑コンデ
ンサの許容量を過大なものに設定する必要がなくなる。
【0013】請求項2記載のインバータ装置は、交流電
源を整流回路で整流すると共にリアクタおよび平滑コン
デンサからなる平滑回路で平滑して直流電源を生成する
直流電源回路と、共振コイルとコンデンサからなる共振
回路およびスイッチング素子ならびにこれに逆並列に接
続されるダイオードからなるインバータ回路と、前記ス
イッチング素子に対して制御出力を与えて前記共振回路
に共振動作を行なわせて前記インバータ回路を駆動する
制御手段とを備え、前記制御手段を、前記交流電源から
の給電状態が瞬時的に停止されたときには、給電が復帰
した時点から前記スイッチング素子への制御出力をデュ
ーティ比を低くした状態で開始するように構成したとこ
ろに特徴を有する。
【0014】上記構成によれば、制御手段により、給電
が復帰した時点からスイッチング素子への制御出力をデ
ューティ比を低くして開始するので、スイッチング素子
に対する負担を軽くした状態からオンオフ制御すること
ができ、これによってスイッチング素子は過電圧が印加
されることによる破壊を防止することができ、この間に
平滑コンデンサの電荷を徐々に放電させてその端子電圧
を通常レベルに戻すことができ、この後、スイッチング
素子のオンオフのデューティ比を通常の制御状態に移行
させることができるようになる。
【0015】また、上記構成において、前記交流電源の
電圧を監視する電源監視手段を設け、前記制御手段に、
前記制御動作を、前記交流電源からの給電状態が瞬時的
に停止されたときに行なうことに代えて、前記電源監視
手段により前記交流電源の電圧が一定レベル以下に低下
したことが検出されたときに前記制御動作を行なわせる
ように構成することができる(請求項3の発明)。
【0016】これにより、瞬時停電などで交流電源の電
圧が低下したことに応じて迅速にインバータ回路のスイ
ッチング素子に対する制御を前述のように行なうことが
でき、これによってもスイッチング素子の過電圧破壊を
防止して保護を図ることができるようになる。
【0017】そして、前記構成において、前記平滑コン
デンサの端子電圧の変化を検出する検出手段を設け、前
記制御手段に、前記交流電源からの給電状態が瞬時的に
停止されたときに行なうことに代えて、前記検出手段に
より前記平滑コンデンサの端子電圧が所定レベル以上変
化したことが検出されたときに前記制御動作を行なうよ
うに構成することもでき(請求項4の発明)、これによ
っても上述同様の効果を得ることができる。
【0018】さらに、前記構成において、前記交流電源
として用いる商用電源の電圧を監視する電源監視手段を
設け、前記制御手段に、前記交流電源からの給電状態が
瞬時的に停止されたときに行なうことに代えて、前記電
源監視手段により前記商用電源の電圧が一定レベル以下
に低下したことが検出されるとその時点からその商用電
源の半周期以内に前記制御動作を行なわせることもでき
(請求項5の発明)、これによって、電源監視手段によ
り商用電源の電圧を監視してその電圧が一定レベル以下
に低下したときには、制御手段により商用電源の半周期
以内にスイッチング素子を停止させるので、瞬時停電な
どの短時間で復帰する場合などの平滑コンデンサへの過
充電によるスイッチング素子の過電圧破壊を防止するこ
とができるようになる。
【0019】また、前記構成において、前記制御手段
を、前記スイッチング素子への制御出力を停止した状態
から開始したときには、停止前の状態の制御出力に戻す
ように制御する構成とすることができる(請求項6の発
明)。この構成によれば、瞬時停電などの発生でインバ
ータ回路の制御が停止された後に、制御手段により、ス
イッチング素子への制御出力が開始されると、デューテ
ィ比を低い状態から開始して停止前の制御状態での制御
出力まで戻すように制御するので、停止前後で変わりな
い状態でインバータ回路を駆動させることができ、使用
者にとって使い勝手が良くなる。
【0020】また、制御状態を示す表示手段を備え、前
記制御手段を、前記スイッチング素子への制御出力をデ
ューティ比が低い状態から開始したときに、前記表示手
段に対して停止前の制御出力に相当する表示状態を保持
するように構成することができる(請求項7の発明)。
この構成によれば、制御手段により、スイッチング素子
への制御出力を低い状態から開始させる場合でも、表示
手段への表示状態を停止前の状態と同じように保持する
ので、使用者は、制御状態が停止前の通常の状態に戻る
までの間、違和感を持つことなく利用することができる
ようになる。
【0021】そして、制御状態を示す表示手段を備え、
前記制御手段を、前記スイッチング素子への制御出力の
停止中においても停止前の制御出力の状態を表示するよ
うに構成しても良い(請求項8の発明)。この構成によ
れば、制御を停止している期間中においても、制御手段
により表示手段に対する表示状態を保持するので、瞬時
停電のような場合には表示状態が継続するので、使用者
にとっては停電が発生したことによる表示状態の停止が
ないので、違和感を持つことなく使用することができる
ようになる。
【0022】さらに、前記制御手段を、前記電源監視手
段による給電停止の検出状態が所定時間以内の場合には
停止前の制御状態を保持し、且つ、所定時間を超えると
きには制御状態をリセットするように構成しても良い
(請求項9の発明)。この構成によれば、所定時間以内
に給電停止状態が復帰した場合には、制御手段により、
停止前の制御状態を保持するので、例えば、瞬時停電の
ような場合にはそのままの制御状態を保持してインバー
タ回路を駆動制御することができる。
【0023】また、前記制御手段を、制御電源が有効な
状態で給電状態が復帰したときには停止前の制御状態を
保持し、それ以降に復帰した場合には制御状態をリセッ
トするように構成することができる(請求項10の発
明)。この構成によれば、制御電源が有効な状態で給電
状態が復帰したときには、制御手段により、停止前の制
御状態を保持することができるので、例えば、瞬時停電
のような場合にはそのままの制御状態を保持してインバ
ータ回路を駆動制御することができる。
【0024】そして、前記放電手段を、前記平滑コンデ
ンサの両端子間に放電素子として接続される抵抗素子と
することができる(請求項11の発明)。これにより、
簡単な構成で平滑コンデンサに充電された過剰な充電電
荷を放電させることができるようになる。
【0025】さらに、前記制御手段を、前記電源監視手
段により前記交流電源の電圧が所定レベル以上に復帰し
たことを検出したときには、前記スイッチング素子に対
する制御出力を停止前の状態に復帰させる構成とするこ
とができる(請求項12の発明)。
【0026】また、前記スイッチング素子に対する制御
出力を一定の停止期間だけ停止させる場合に、前記スイ
ッチング素子に対する制御出力を一定時間だけ停止させ
る停止制御回路を設け、前記制御手段を、前記停止制御
回路による前記スイッチング素子に対する制御出力停止
の一定時間が経過しても前記停止期間が終了しないとき
には、その停止期間が終了するまでの間はタイマ機能を
設けてこれにより停止状態を保持させるように構成する
ことができる(請求項13の発明)。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明を電磁調理器に適用
した場合の第1の実施例について図1ないし図4を参照
して説明する。図1は、電気的構成の概略を示すもの
で、インバータ回路1の電源を構成する直流電源回路2
は、交流電源回路3の出力Viを整流回路としての全波
整流回路4によって整流すると共に、その整流出力VD
を平滑用のリアクタ5を介して直流電源ライン2a,2
b間に与えるようになっており、その電源ライン2a,
2b間に平滑コンデンサ6を接続した構成となってお
り、この平滑コンデンサ6を直流電源VCとしてインバ
ータ回路1に給電するようになっている。平滑コンデン
サ6には放電手段としての放電用抵抗7が並列に接続さ
れており、これによって平滑コンデンサ6に満充電され
ている状態では、例えば、平滑コンデンサ6の静電容量
が9μFで放電用抵抗7の抵抗値が240kΩ程度とし
た場合に、放電の時定数が約2秒余りとなる。
【0028】交流電源回路3は、商用交流電源の出力V
iを電源プラグ8,電源スイッチ9およびヒューズ10
を介して受ける交流電源ライン3a,3bを備えてお
り、その電源ライン3a,3b間にバリスタ11および
雑音防止用コンデンサ12が接続された状態に構成され
ている。
【0029】インバータ回路1は、シングルエンド方式
のもので、直流電源ライン2a,2b間に、共振コイル
としての加熱コイル13およびスイッチング素子として
のIGBT14のコレクタ・エミッタ間を直列に接続す
ると共に、整流素子としてのフライホイールダイオード
15をIGBT14と逆並列状態に接続し、さらに、加
熱コイル13と並列に共振コンデンサ16を接続するこ
とにより構成されている。加熱コイル13は、導電性の
負荷としての鍋Pに対して高周波磁界を鎖交させるため
のものである。
【0030】次に、インバータ回路1の駆動制御を行な
うための制御回路17の構成について説明する。発振制
御回路18はインバータ回路1のIGBT14をPWM
信号に基づいてオンオフ制御するもので、タイミング回
路19,発振回路20,出力制御回路21およびゲート
駆動回路22から構成されている。
【0031】上述のタイミング回路19は、IGBT1
4のスイッチング損失を最小にしてオンオフ動作させる
ためのタイミング信号を、共振コンデンサ16への通電
経路に介在される電流トランス19aの二次側出力に基
づいて発生させるようになっており、そのタイミング信
号を発振回路20に与えて発振タイミングを制御する。
発振回路20は、PWM信号のキャリー信号となるのこ
ぎり波信号を発生する構成となっており、出力制御回路
21は、上述ののこぎり波信号と後述する制御手段とし
てのマイクロコンピュータ23からの出力基準レベル信
号との比較に基づいて方形波状のPWM信号を発生す
る。ゲート駆動回路22は、上記PWM信号を増幅して
IGBT14のゲートに与えてパルス幅変調方式でスイ
ッチング制御する。
【0032】入力電流検出回路24は、交流電源回路3
内の電源ライン3aに介在された電流トランス24aを
備えており、その電流トランス24aの二次側出力に基
づいて装置全体の入力電流を検出すると共に、その検出
電流値に応じた電圧レベルの入力電流検出信号をマイク
ロコンピュータ23に与える構成となっている。
【0033】また、操作部25は、インバータ回路1の
動作開始指令ならびに出力設定を行う機能を備えたもの
で、その出力設定に応じた電圧レベルの出力設定信号を
マイクロコンピュータ23に与える構成となっている。
そして、マイクロコンピュータ23は、後述するように
インバータ回路1を制御するように内部にあらかじめプ
ログラムが記憶されているものである。
【0034】平滑コンデンサ6の端子電圧VCの変化を
検出する検出手段としての端子電圧検出回路26は、平
滑コンデンサ6の両端子間に検出用コンデンサ26aお
よび検出用抵抗26bの直列回路を接続して構成されて
おり、検出用コンデンサ26aと検出用抵抗26bとの
共通接続点が出力端子とされ、平滑コンデンサ6の端子
電圧VCの変化に応じた検出信号を出力するようになっ
ている。
【0035】比較回路27は、端子電圧検出回路26の
検出信号が入力されるようになっており、検出信号の大
きさつまり平滑コンデンサ6の端子電圧VCの変化量が
所定レベルを超えたときにはマイクロコンピュータ23
および出力制御回路21に検出信号を出力する。この場
合、比較回路27は、図2に示すように、入力端子Iか
ら入力される信号はコンパレータ27aの反転入力端子
に与えられるようになっており、非反転入力端子には所
定レベルの基準電位を与える電池27bに接続されてい
る。また、コンパレータ27aの出力端子は抵抗27c
を介して直流電源VDDに接続されると共に、コンデン
サ27dを介して接地されている。
【0036】表示装置28は、マイクロコンピュータ2
3によるインバータ回路1の制御状態を表示するもの
で、例えば、設定されている加熱出力のレベルをデジタ
ル表示するようになっているものである。
【0037】図3は、マイクロコンピュータ23に給電
するための制御電源回路29を示しており、電源プラグ
8に接続される電源ライン間に降圧用の変圧器29aが
接続され、その二次側出力端子は全波整流回路29bの
交流入力端子に接続されている。全波整流回路29bの
直流出力端子は、定電圧回路29cを構成するICおよ
び入出力側に設けるコンデンサ29c,29dを介して
マイクロコンピュータ23に接続されている。マイクロ
コンピュータ23は、定電圧回路29cの動作により所
定の動作電圧VCCを与えられるようになっている。
【0038】また、コンデンサ29eの設定容量により
交流電源が停止された場合でも、マイクロコンピュータ
23は、一定時間の間は充電電荷による端子電圧で動作
が継続されるようになっている。そして、マイクロコン
ピュータ23は、電源電圧が所定レベルよりも低下する
と、プログラムの進行を停止して自らリセットを行なう
ようになっている。
【0039】次に、本実施例の作用について、図4も参
照して説明する。まず、加熱コイル12上に鍋Pを載置
した状態で、電源スイッチ9をオンすると共に、操作部
25を通じてインバータ回路1の動作開始を指令する
と、マイクロコンピュータ23は、IGBT14に対す
る制御信号を出力し、出力制御回路21およびゲート駆
動回路22を介してIGBT14をスイッチング動作さ
せるようになる。なお、このとき、マイクロコンピュー
タ23は、表示装置28に設定された加熱出力を表示さ
せる。
【0040】さて、マイクロコンピュータ23は、ま
ず、加熱コイル13部分に載置される鍋Pの材質を判定
する材質判定プログラムを実行すると共に、これによっ
て判定された鍋Pの材質に応じて、あらかじめ記憶され
ている加熱制御パターンを読出して制御出力を与えるよ
うになっている。また、加熱動作を行なうにあたって
は、上述の材質判定プログラムを実行する際に、微弱な
加熱出力となる状態で制御を行ない、これに続いて、徐
々に加熱出力を設定されたレベルまで上昇させる所謂ソ
フトスタートにより加熱動作を行なうようになってい
る。
【0041】さて、加熱動作の原理について簡単に説明
する。まず、IGBT14がオンされると、加熱コイル
13に直流電源回路2から給電されるようになり、この
後IGBT14がオフされた時点では、コイルの性質に
よって直流電源回路2から供給されていた電流が急激に
ゼロにはならないので、これによって共振回路を構成し
ている共振コンデンサ16側に共振電流が流れるように
なる。
【0042】そして、共振コンデンサ16の端子電圧が
高くなって加熱コイル13からの電流がゼロになると、
この後、共振コンデンサ16側から加熱コイル13に向
かって電流が流れるようになり、共振コンデンサ16の
端子電圧がゼロになると、IGBT14がオフの状態で
あるから、フライホイールダイオード15が順方向に電
圧が印加されることになるので、共振コンデンサ16の
端子電圧がこれ以上低下することがなくなり、共振コン
デンサ16から加熱コイル13に流れ込む電流がゼロに
なる。そして、加熱コイル13においては、共振電流が
急激にゼロになることはないので、フライホイールダイ
オード15を介して直流電源回路2の平滑コンデンサ6
側から電流が流れるようになる。
【0043】一方、タイミング回路19は、電流トラン
ス19aの二次側から出力される共振コンデンサ16の
共振電流の変化の検出信号に基づいてIGBT14のオ
フ時の端子間電圧VCEが設定値以下となる期間を判定
してその期間内においてIGBT14のオンタイミング
を設定するので、出力制御回路21はその設定されたオ
ンタイミングと所定の発振周波数に対応したオン時間で
IGBT14をオンオフ制御するようになる。これによ
り、IGBT14は、共振電流に基づいて端子間電圧V
CEが最小となるタイミングで毎回オン動作されるよう
になり、過電圧による破壊を防止するようにした制御に
よりインバータ回路1に共振動作を行なわせるようにな
っている。
【0044】次に、上述のようにしてインバータ回路1
の駆動制御を行なっている状態で、瞬時停電あるいはそ
れに類する状態(例えば、子供のいたずら等で電源プラ
グをカチャカチャやって瞬時的に給電が停止するような
事態)が発生した場合の動作について、図4を参照しな
がら説明する。
【0045】商用電源が瞬時でも停電を起こすと、整流
回路4の出力電圧VDおよび平滑コンデンサ6の端子電
圧VCが低下する(図4(a)〜(c)参照)。このと
き、マイクロコンピュータ23の制御電源VCCが持続
している期間中は、インバータ回路1のIGBT14は
マイクロコンピュータ23によりオンオフの駆動制御が
なされており(同図(d)参照)、これによって平滑コ
ンデンサ6の充電電荷はオンオフ動作が数回行なわれる
とほとんど放電されてしまうようになる。
【0046】そして、マイクロコンピュータ23が制御
電源VCCを得ている期間中に商用電源が復帰したとき
には、整流回路4の出力電圧VDが復帰することに伴っ
て、リアクトル5を介して平滑コンデンサ6への充電動
作が開始されるようになる。このとき、リアクトル5の
インダクタンスが小さいと、同図(d)に示すように、
平滑コンデンサ6との共振回路を構成することにより、
平滑コンデンサ6への充電電荷が過剰となって端子電圧
VCが急激に上昇することになる(例えば、この場合で
は、250V程度まで上昇)。
【0047】この平滑コンデンサ6の充電電荷は、リア
クトル5を介した整流回路4側への放電経路は整流回路
4のダイオードによって阻止されるので、インバータ回
路1のIGBT14がオンしない限り、急速に放電する
経路がない。ところが、IGBT14を停止前の制御出
力でオンさせると、IGBT14のコレクタ・エミッタ
間に過電圧(1000V以上)が印加されるので、従来
構成のものにおいては過電圧破壊を避けられない状況で
ある(同図(d)中に破線で示す)。
【0048】そこで、本実施例においては、平滑コンデ
ンサ6の端子電圧VCが急激に上昇したときに、端子電
圧検出回路26によりこの変化が検出され、比較回路2
7においてこの変化量が所定レベル以上あるときには検
出信号を出力制御回路21に与えると共にマイクロコン
ピュータ23にも与える。これにより、出力制御回路2
1は、IGBT14への制御出力を停止し、マイクロコ
ンピュータ23はその停止状態を所定時間として例えば
3秒間だけ保持させるように制御する。
【0049】すると、この間に、過剰に充電された平滑
コンデンサ6の充電電荷は、放電用抵抗7を介して放電
するようになり、時定数である2秒程度が経過した時点
以降では、通常の状態に戻り3秒が経過した時点では安
定した状態とすることができるようになる。この後、マ
イクロコンピュータ23は、IGBT14に対する制御
信号を停止前の状態と同じようにして出力制御回路21
に与えて動作を再開するようになるが、このときにはI
GBT14に過電圧が印加されることはないので通常と
同様に動作させることができる。また、マイクロコンピ
ュータ23は、停電が発生した時点から、制御電源VC
Cが得られている限り、停電発生前の加熱出力の状態を
表示装置28に表示させた状態を保持する。
【0050】なお、停電時間が長く、マイクロコンピュ
ータ23の制御電源VCCが確保できなくなる程度(6
0msec以上)になると、マイクロコンピュータ23
は、制御電源電圧VCCの低下によって図示しないリセ
ット回路によってリセットされる。したがって、この場
合には、停電復帰したときには、通常の電源投入時と同
様に、前述したような材質判定プログラムから開始して
制御出力も徐々に上昇させるソフトスタートを行なうの
で、IGBT14が過電圧破壊に至ることはない。
【0051】このような本実施例によれば、平滑コンデ
ンサ6の端子電圧VCの変化を端子電圧検出回路26に
より検出すると共に、その変化するレベルが所定以上の
場合には、比較回路27によって検出信号を出力してイ
ンバータ回路1の動作を停止させ、以後、マイクロコン
ピュータ23によって所定時間(例えば3秒間)だけ停
止状態を保持して過剰な充電電荷を放電用抵抗7を介し
て放電させ、通常状態に戻った状態からIGBT14に
停止前と同様の制御出力を与えるようにしたので、リア
クタ5や平滑コンデンサ6の容量を通常の使用状態で必
要な程度のものを使用する場合でも、瞬時停電や子供の
いたずらで電源プラグ8をカチャカチャやって瞬時停電
と同様の状況が発生して平滑コンデンサ6に過電圧が発
生したときに、IGBT14が過電圧破壊に至るのを防
止することができるようになり、簡単且つ安価な構成を
付加するだけでリアクタの低コスト化を図ることができ
るようになる。
【0052】図5ないし図7は本発明の第2の実施例を
示すもので、以下、第1の実施例と異なる部分について
説明する。図5に示すように、本実施例においては、端
子電圧検出回路26および比較回路27に代えて、直流
電圧検出回路30および比較回路31を設けたところが
異なる。直流電圧検出回路30は、整流回路4の直流出
力端子間に抵抗30a,30bの直列回路を接続してな
るもので、整流回路4の出力電圧VDを分圧した検出信
号Vdを得る。
【0053】比較回路31は、図6に示すように、入力
される検出信号Vdはトランジスタ32のベースに与え
られる。トランジスタ32のコレクタは抵抗33を介し
て直流電源端子VDDに接続され、エミッタは図示極性
でツェナーダイオード34を介してアースされると共に
ダイオード35を介してコンパレータ36の非反転入力
端子に接続されている。また、トランジスタ32のエミ
ッタ・ベース間には保護用のダイオード37が接続され
ている。
【0054】コンパレータ36の非反転入力端子はコン
デンサ38を介してアースされると共に抵抗39を介し
てアースされている。コンパレータ36の反転入力端子
は比較基準用の電圧を与える電池40に接続されてい
る。コンパレータ36の出力端子は、出力制御回路21
およびマイクロコンピュータ23に接続され、検出信号
を与えるようになっている。
【0055】上記構成によれば、商用電源の停電が発生
したり、あるいは子供のいたずらなどで電源プラグ8の
抜き差しのカチャカチャをしたときに発生する瞬時停電
と同様の状況が発生した場合には、整流回路4の出力電
圧VDも低下するようになる。直流電圧検出回路30に
おいては、整流回路4の出力電圧VDが通常状態におい
ては、商用電源の半周期に応じて入力される整流出力V
Dによって得られる検出電圧Vdでトランジスタ32,
ダイオード35を介してコンデンサ38に充電された状
態が保持されるので、コンパレータ36はハイレベルの
検出信号を出力している。
【0056】そして、上述したように給電が停止する
と、比較回路31に入力される検出電圧Vdのレベルが
低下することにより、ツェナーダイオード34のツェナ
ー電圧VZ以下になるとトランジスタ32がオンしなく
なり、コンデンサ38への充電が停止される。すると、
コンデンサ38の充電電荷が減少して抵抗39を介して
充電電荷が放電し、これによってコンパレータ36への
入力信号のレベルが低下し、所定レベル以下になるとコ
ンパレータ36からロウレベルの検出信号が出力される
ようになる。
【0057】出力制御回路21は、比較回路31からロ
ウレベルの検出信号が与えられると、すぐにIGBT1
4への制御出力を停止させ、以後ロウレベルの検出信号
が与えられている状態ではこの状態を保持する。なお、
比較回路31においては、瞬時停電状態から復帰した時
点ではコンデンサ38の端子電圧がすぐには上昇しない
ので、一定時間だけ遅延されてからコンパレータ36か
らハイレベルの検出信号が出力されることになる。
【0058】一方、マイクロコンピュータ23は、比較
回路31からロウレベルの検出信号が与えられると、こ
れに応じて、出力制御回路21への制御出力を停止させ
ると共に、電源が復帰してもすぐに動作させないように
所定時間だけ制御停止状態を保持するようになってい
る。この所定時間(例えば3秒間)の間に、平滑コンデ
ンサ6に過剰に充電された電荷が放電用抵抗7を介して
放電させ、平滑コンデンサ6の端子電圧VCが通常状態
に戻ると、マイクロコンピュータ23は、IGBT14
への制御出力を停止前の状態と同様になるように再開す
る。
【0059】このような第2の実施例によっても、瞬時
停電を迅速に検出してインバータ回路1の動作を停止す
ると共に、瞬時停電の復帰後に所定時間を存してから動
作を再開するので、平滑コンデンサ6の端子電圧VCが
通常レベルに戻るまで充電電荷を放電させることがで
き、したがって、第1の実施例と同様の効果を得ること
ができるようになる。
【0060】図7は本発明の第3の実施例を示すもの
で、以下、第1あるいは第2の実施例と異なる部分につ
いて説明する。本実施例においては、瞬時停電が復帰し
た後にIGBT14への制御出力を停止した状態を所定
時間保持することを行なうことに代えて、復帰した時点
からマイクロコンピュータ23により、ソフトスタート
を行なわせるようにしたことが異なるところである。す
なわち、第1の実施例の構成における端子電圧検出回路
26を採用する場合には、瞬時停電が復帰したことが検
出された時点で、ソフトスタートによりIGBT14に
制御出力を与える。
【0061】これにより、IGBT14はデューティ比
を低い状態から徐々に高くするように制御され、IGB
T14にかかる負担を低くしながら平滑コンデンサ6の
過剰な充電電荷を放電させることができる(図7(d)
参照)。この後、マイクロコンピュータ23は、停電発
生前の制御状態までデューティ比を戻してインバータ回
路1を駆動制御するようになる。なお、この場合でも、
マイクロコンピュータ23は、表示装置28に対する表
示状態は、停電の発生前の状態を保持しており、使用者
は瞬時停電の発生による制御状態の変動があっても、表
示が変動しないことにより故障などの発生を感ずること
なくそのまま使用することができ、違和感を起こさせる
ことがない。
【0062】また、第2の実施例における直流電圧検出
回路30および比較回路31を採用した構成の場合にお
いても、上述と同様にして停電復帰後にソフトスタート
を行なうことで、平滑コンデンサ6の電荷をIGBT1
4に負担をかけることなく放電させて、通常の制御状態
に復帰させることができるようになる。
【0063】このような第3の実施例によれば、瞬時停
電の復帰後には、ソフトスタートを行なうことにより、
IGBT14に負担をかけることなく平滑コンデンサ6
の充電電荷を放電でき、さらに、放電用抵抗7を介して
同時に放電も行なって通常の状態に戻すことができるの
で、第1および第2の実施例と同様の効果を得ることが
できる。
【0064】なお、本実施例では、放電用抵抗7をその
まま用いる構成としているが、上述したように、ソフト
スタートを行なうことにより、平滑コンデンサ6の過剰
な充電電荷を徐々に放電させながらIGBT14の過電
圧破壊を防止することができるので、放電用抵抗7は必
須の構成ではなく、放電手段は必要に応じて設けること
で同様の効果を得ることができる。
【0065】本発明は、上記実施例にのみ限定されるも
のではなく、次のように変形または拡張できる。制御電
源は電池等から供給する構成としても良い。スイッチン
グ素子は、IGBT以外にFETあるいはバイポーラト
ランジスタなどを用いることもできる。インバータ回路
は、シングルエンド方式以外に、ハーフブリッジ形のも
のにも適用することができる。放電手段は、放電用抵抗
の他に、バリスタなどを採用することができる。
【0066】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のインバー
タ装置によれば、次のような効果を得ることができる。
請求項1のインバータ装置によれば、制御手段により、
給電が復帰した時点から所定時間が経過するまでの間は
スイッチング素子に対する制御出力を停止するので、給
電復帰直後にリアクタおよび平滑コンデンサによる共振
回路が形成されて平滑コンデンサに過大な電圧が印加さ
れた状態となっても、そのときに充電された電荷が放電
手段を介して放電させることができるようになり、平滑
コンデンサの端子電圧が通常の運転状態と同様のレベル
に下がる頃にスイッチング素子の制御出力を与えること
により、スイッチング素子に過大が電圧が印加されるこ
とがなくなり、素子破壊を防止することができると共
に、リアクタや平滑コンデンサの許容量を過大なものに
設定する必要がなくなる。
【0067】請求項2のインバータ装置によれば、給電
が復帰した時点からスイッチング素子への制御出力をデ
ューティ比を低くした状態から開始するので、スイッチ
ング素子に対する負担を軽くして過電圧が印加されるこ
とによる破壊を防止しながら、平滑コンデンサの電荷を
徐々に放電させてその端子電圧を通常レベルに戻すこと
ができる。
【0068】請求項3のインバータ装置によれば、電源
監視手段により前記交流電源の電圧が一定レベル以下に
低下したことが検出されたときにスイッチング素子に対
する制御出力を所定時間だけ停止したり、あるいは制御
出力をデューティ比を低くした状態から開始するので、
瞬時停電などで交流電源の電圧が低下したことに応じて
迅速にインバータ回路のスイッチング素子に対する制御
を前述のように行なうことができ、これによってもスイ
ッチング素子の過電圧破壊を防止して保護を図ることが
できるようになる。
【0069】請求項4のインバータ装置によれば、平滑
コンデンサの端子電圧の変化を検出する検出手段を設
け、検出手段により平滑コンデンサの端子電圧が所定レ
ベル以上変化したときに上述の制御を行なうので、瞬時
停電などの短時間の給電停止を迅速に検知してスイッチ
ング素子の制御を行なうことにより過電圧破壊から防止
することができる。
【0070】請求項5のインバータ装置によれば、電源
監視手段により商用電源の電圧が一定レベル以下に低下
したことが検出されると、制御手段によりその時点から
その商用電源の半周期以内にスイッチング素子に対して
上述の制御を行なうので、瞬時停電などの短時間で復帰
する場合などの平滑コンデンサへの過充電によるスイッ
チング素子の過電圧破壊を防止することができるように
なる。
【0071】請求項6のインバータ装置によれば、瞬時
停電などの発生でインバータ回路の制御が停止された後
に、制御手段により、スイッチング素子への制御出力が
開始されると、デューティ比を低い状態から開始して停
止前の制御状態での制御出力まで戻すように制御するの
で、停止前後で変わりない状態でインバータ回路を駆動
させることができ、使用者にとって使い勝手が良くな
る。
【0072】請求項7のインバータ装置によれば、制御
手段により、スイッチング素子への制御出力を低い状態
から開始させる場合でも、表示手段への表示状態を停止
前の状態と同じように保持するので、使用者は、制御状
態が停止前の通常の状態に戻るまでの間、違和感を持つ
ことなく利用することができるようになる。
【0073】請求項8のインバータ装置によれば、制御
を停止している期間中においても、制御手段により表示
手段に対する表示状態を保持するので、瞬時停電のよう
な場合には表示状態が継続するので、使用者にとっては
停電が発生したことによる表示状態の停止がないので、
違和感を持つことなく使用することができるようにな
る。
【0074】請求項9のインバータ装置によれば、所定
時間以内に給電停止状態が復帰した場合には、制御手段
により、停止前の制御状態を保持するので、例えば、瞬
時停電のような場合にはそのままの制御状態を保持して
インバータ回路を駆動制御することができる。また、請
求項11のインバータ装置によれば、制御電源が有効な
状態で給電状態が復帰したときには、制御手段により、
停止前の制御状態を保持することができるので、例え
ば、瞬時停電のような場合にはそのままの制御状態を保
持してインバータ回路を駆動制御することができる。そ
して、請求項12のインバータ装置によれば、簡単な構
成で平滑コンデンサに充電された過剰な充電電荷を放電
させることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す電気的構成の概略
【図2】比較回路の電気的構成図
【図3】制御電源の電気的構成図
【図4】各部の電圧の時間的変化を示す図
【図5】本発明の第2の実施例を示す図1相当図
【図6】図2相当図
【図7】本発明の第3の実施例を示す図4相当図
【符号の説明】
1はインバータ回路、2は直流電源回路、3は交流電源
回路、4は全波整流回路(整流回路)、5はリアクタ、
6は平滑コンデンサ、7は放電用抵抗(放電手段)、8
は電源プラグ、11はバリスタ、13は加熱コイル(共
振コイル)、14はIGBT(スイッチング素子)、1
5はフライホイールダイオード、16は共振コンデン
サ、17は制御回路、18は発振制御回路、19はタイ
ミング回路、20は発振回路、21は出力制御回路、2
2はゲート駆動回路、23はマイクロコンピュータ(制
御手段)、26は端子電圧検出回路(検出手段)、26
aは検出用コンデンサ、27は比較回路、28は表示装
置(表示手段)、29は制御電源回路である、30は直
流電圧検出回路(検出手段)、31は比較回路である。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流電源を整流回路で整流すると共にリ
    アクタおよび平滑コンデンサからなる平滑回路で平滑し
    て直流電源を生成する直流電源回路と、 共振コイルとコンデンサからなる共振回路およびスイッ
    チング素子ならびにこれに逆並列に接続されるダイオー
    ドからなるインバータ回路と、 前記スイッチング素子に対して制御出力を与えて前記共
    振回路に共振動作を行なわせて前記インバータ回路を駆
    動する制御手段と、 前記平滑コンデンサの充電電荷を所定の時定数で放電す
    る放電手段とを備え、 前記制御手段は、前記交流電源からの給電状態が瞬時的
    に停止されたときには、給電が復帰した時点から所定時
    間が経過するまでの間は前記スイッチング素子に対する
    制御出力を停止するように構成されていることを特徴と
    するインバータ装置。
  2. 【請求項2】 交流電源を整流回路で整流すると共にリ
    アクタおよび平滑コンデンサからなる平滑回路で平滑し
    て直流電源を生成する直流電源回路と、 共振コイルとコンデンサからなる共振回路およびスイッ
    チング素子ならびにこれに逆並列に接続されるダイオー
    ドからなるインバータ回路と、 前記スイッチング素子に対して制御出力を与えて前記共
    振回路に共振動作を行なわせて前記インバータ回路を駆
    動する制御手段とを備え、 前記制御手段は、前記交流電源からの給電状態が瞬時的
    に停止されたときには、給電が復帰した時点から前記ス
    イッチング素子への制御出力をデューティ比を低くした
    状態で開始するように構成されていることを特徴とする
    インバータ装置。
  3. 【請求項3】 前記交流電源の電圧を監視する電源監視
    手段を設け、 前記制御手段は、前記制御動作を、前記交流電源からの
    給電状態が瞬時的に停止されたときに行なうことに代え
    て、前記電源監視手段により前記交流電源の電圧が一定
    レベル以下に低下したことが検出されたときに行なうよ
    うに構成されていることを特徴とする請求項1または2
    に記載のインバータ装置。
  4. 【請求項4】 前記平滑コンデンサの端子電圧の変化を
    検出する検出手段を設け、 前記制御手段は、前記制御動作を、前記交流電源からの
    給電状態が瞬時的に停止されたときに行なうことに代え
    て、前記検出手段により前記平滑コンデンサの端子電圧
    が所定レベル以上変化したことが検出されたときに行な
    うように構成されていることを特徴とする請求項1また
    は2に記載のインバータ装置。
  5. 【請求項5】 前記交流電源として用いる商用電源の電
    圧を監視する電源監視手段を設け、 前記制御手段は、前記制御動作を、前記交流電源からの
    給電状態が瞬時的に停止されたときに行なうことに代え
    て、前記電源監視手段により前記商用電源の電圧が一定
    レベル以下に低下したことが検出されるとその時点から
    その商用電源の半周期以内に行なうように構成されてい
    ることを特徴とする請求項1または2に記載のインバー
    タ装置。
  6. 【請求項6】 前記制御手段は、前記スイッチング素子
    への制御出力を停止した状態から開始したときには、停
    止前の状態の制御出力に戻すように制御することを特徴
    とする請求項1ないし5のいずれかに記載のインバータ
    装置。
  7. 【請求項7】 制御状態を示す表示手段を備え、 前記制御手段は、前記スイッチング素子への制御出力を
    デューティ比が低い状態から開始したときに、前記表示
    手段に対して停止前の制御出力に相当する表示状態を保
    持することを特徴とする請求項6記載のインバータ装
    置。
  8. 【請求項8】 制御状態を示す表示手段を備え、 前記制御手段は、前記スイッチング素子への制御出力の
    停止中においても停止前の制御出力の状態を表示するよ
    うに構成されていることを特徴とする請求項1ないし7
    のいずれかに記載のインバータ装置。
  9. 【請求項9】 前記制御手段は、前記電源監視手段によ
    る給電停止の検出状態が所定時間以内の場合には停止前
    の制御状態を保持し、且つ、所定時間を超えるときには
    制御状態をリセットするように構成されていることを特
    徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載のインバー
    タ装置。
  10. 【請求項10】 前記制御手段は、制御電源が有効な状
    態で給電状態が復帰したときには停止前の制御状態を保
    持し、それ以降に復帰した場合には制御状態をリセット
    するように構成されていることを特徴とする請求項1な
    いし9のいずれかに記載のインバータ装置。
  11. 【請求項11】 前記放電手段は、前記平滑コンデンサ
    の両端子間に放電素子として接続される抵抗素子である
    ことを特徴とする請求項1,3,5または6のいずれか
    に記載のインバータ装置。
  12. 【請求項12】 前記制御手段は、前記電源監視手段に
    より前記交流電源の電圧が所定レベル以上に復帰したこ
    とを検出したときには、前記スイッチング素子に対する
    制御出力を停止前の状態に復帰させるように構成されて
    いることを特徴とする請求項3または5に記載のインバ
    ータ装置。
  13. 【請求項13】 前記スイッチング素子に対する制御出
    力を一定の停止期間だけ停止させる場合に、 前記スイッチング素子に対する制御出力を一定時間だけ
    停止させる停止制御回路を設け、 前記制御手段は、前記停止制御回路による前記スイッチ
    ング素子に対する制御出力停止の一定時間が経過しても
    前記停止期間が終了しないときには、その停止期間が終
    了するまでの間はタイマ機能を設けてこれにより停止状
    態を保持させるように構成されていることを特徴とする
    請求項1ないし12のいずれかに記載のインバータ装
    置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012532580A (ja) * 2009-07-07 2012-12-13 シンセン市シンフイ科科技有限公司 調理器具用デジタル制御電源コンバータ
JP6346702B1 (ja) * 2017-11-08 2018-06-20 Bx新生精機株式会社 Dcモータ駆動装置、及びdcモータ装置
TWI644506B (zh) * 2017-09-26 2018-12-11 日商高周波熱錬股份有限公司 電源裝置

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