JPH0774905B2 - オペーク装置 - Google Patents

オペーク装置

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JPH0774905B2
JPH0774905B2 JP20985788A JP20985788A JPH0774905B2 JP H0774905 B2 JPH0774905 B2 JP H0774905B2 JP 20985788 A JP20985788 A JP 20985788A JP 20985788 A JP20985788 A JP 20985788A JP H0774905 B2 JPH0774905 B2 JP H0774905B2
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正明 松尾
隆司 澤田
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Toyo Ink SC Holdings Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 「発明の目的」 (産業上の利用分野) 本発明は,製版用フィルム等における画像部分である必
要な光透過部分または反射部分あるいは不要な部分(非
画像部分)を検出し,画像部分以外の全部または一部,
あるいは不要部分を遮光手段に指示して遮光層を設ける
オペーク装置に関する。
(従来の技術) 従来,製版の作業において,使用されているノリや版下
台紙の汚れ,露光器の汚れ等が原因で発生する不要な光
透過部分または反射部分(欠陥部分)を遮光する作業で
ある,あるいは画線を色毎に区分けする作業である,製
版用フィルム等の遮光方法(オペーク)としては,マス
クシート利用法および修正液塗布方法が知られている。
マスクシート利用法においては,剥離可能な赤色層等を
ポリエチレンテレフタレートフィルム上に形成せしめた
ものを,切抜等により遮光するものである。マスクシー
ト利用法においては,遮光対象となる製版用フィルム等
の大きさに合うように,該シートを切断し,双方の見当
位置合せ用のピン穴を付与して作業に用いられる。この
マスクシート利用法は非常に簡便であり,製版用フィル
ム等の必要部分相当について見当位置へピン穴で保持し
たまま切抜き,赤色層部分の剥離を行うことにより,不
要な光透過部分または反射部分を比較的迅速に遮光する
ことができる。しかし,遮光する作業のほとんどが手作
業であり,マスクシート材の使用に伴う作業工数の増
加,マスクシートの切断および剥離作業の作業難度が高
いこと,マスクシートの厚みによる光拡散のため,製版
用フィルム等から形成される原稿や文字等の品質低下発
生という欠点を有する。さらにピンホール等の不要な光
透過部分または反射部分を遮光する手段としてはマスク
シートの価格や作業性の面で不向きである。
一方,修正液塗布法は,カーボンブラック等の遮光剤を
ベヒクル中へ含有せしめた遮光液(修正液)を使用する
ものである。この方法は,塗布された遮光層が薄い点で
マスクシート利用法に比べ優れている特徴を有する。こ
の修正液塗布法としては,例えば特開昭56−91236号,
同57−6850号,同57−108853号公報に記載されている。
これらは,従来より使用されている修正液に比較して硬
い皮膜形成を可能にしたこと,艶消し効果による塗布部
分の目視判定作業を容易にする点で,優れているが,毛
筆等による塗布作業のため細かな部分での遮光作業が困
難であること,時間のかかる手作業であり,遮光作業と
して労力のかかる欠点を有している。
マスクシート利用法または修正液塗布法以外の遮光方法
としては,予め着色された粘着性を有するテープを遮光
部分への貼付する方法(マスキングテープ)あるいは光
を透過または反射しない紙等の遮光材料の製版用フィル
ムまたは印画紙等への貼付による方法がある。これらの
貼付による遮光方法は,いずれも遮光そのものは達成で
きるが,手作業のため労力がかかるという欠点を有して
おり,大きな部分の修正しかできず,実際の製版作業に
は極く一部が適用されているにすぎない。
すなわち,従来の製版用フィルム等における不要な光透
過部分または反射部分を遮光する手段としては,ほとん
ど全て作業者の人手によらなければならず,これまでに
検討されている改良は,ほとんど遮光膜の強化やほんの
一部に適用できる対応手段に留まっている。
さらに,製版用フィルム等の不要な部分の検出について
見ると,人間の目による検出であり,時間がかかるこ
と,作業者の熟練,などの問題があった。不要な部分
は,一般にピンホールや線等であることが多い。これら
の不要な部分は,数が多いだけでなく,検出に大変な労
力がかかっているのが現状である。
なお,製版用フィルム等における不要な光透過部分また
は反射部分の検出という点について見ると,印刷物検査
装置またはプリント基板検査装置があるが,これらの装
置は検査用の見本となる試料を実物またはテレビカメラ
等から入力された見本画像を電子的(電気的)記憶手段
にて装置内に保持し,各検査品ごとに構成画像について
順次走査または適当な方法にて見本となる試料との比較
・検証を実施して検査目的を達成するものである。
これらの装置としては,検査または検査用の情報設定を
迅速かつ安定に行い,印刷物の生産合理化を実現せしめ
るという利点を一応有しているが,製版用フィルム等に
おける不要な光透過部分または反射部分の検出には,検
査見本が無いこと,つまり検査見本となるものが版下台
紙等のため,利用できない。つまり,標準となる見本を
必要とせずに不要な部分を遮光する装置が望まれてい
た。
さらに,特開昭62−275265号公報,特開昭63−32552号
公報のようにオペーク作業を自動化しようとする装置も
検討されているが,検査見本を必要とする,または従来
の修正液塗布作業の改良である,装置であり,必ずしも
自動化または簡易化した装置とは言い難い。
先に,かかる従来法が有する欠点を考慮し,製版用フィ
ルム等における不要な光透過部分または反射部分を遮光
する製版作業に関する装置を開発した。
例えば,画像形成された製版用フィルムまたは印画紙等
の対象物の画像部分である必要な光透過部分または反射
部分以外を遮光する装置であって,対象物の存在を検知
する手段,対象物を搬送する手段,搬送されている対象
物を露光する手段,露光された対象物からの透過光また
は反射光を受光する手段,受光手段からの情報を対象物
の所望領域につき記憶する手段,該記憶手段に蓄えられ
た情報により画像部分または不要部分を検出する手段,
該検出手段を通過し,搬送されている対象物を検知する
手段,検出された画像部分以外または不要部分を遮光す
る手段,を有する自動オペーク装置である。この装置に
より,オペーク作業が自動化され,省力化および品質安
定化を可能とした。
オペーク作業において,オペークされた,遮光材料が設
けられた製版用フイルム等を,後にオペーク部分だけ溶
剤等で除去する場合があり,一般に製版用フイルムとし
て用いられる銀塩フイルムの画像形成面にオペークした
場合,溶剤により画像が影響をうけることがあるため,
このような場合には表裏の判別が重要となる。さらに,
後にオペークされた遮光材料を除去しないまでも,表裏
のいずれにオペークされたかを知っておきたい場合があ
る。また,絶えず表裏のいずれか一方のみにオペークし
たい場合もある。
「発明の構成」 (課題を解決するための手段) 本発明は,画像形成された製版用フィルム等の対象プラ
スチックフイルムの画像部分を検出またはピンホール等
の不要な部分を検出し,画像部分以外または不要な部分
に遮光材料を設ける装置において,片面に画像形成され
た対象プラスチックフイルムを挿入する部分に,該対象
プラスチックフイルムを照射する光源,該対象プラスチ
ックフイルムが反射する光量に基づき,対象プラスチッ
クフイルムの表裏を判定および表示する手段を有するオ
ペーク装置であり,反射光量を光沢計にて識別するオペ
ーク装置を提供するものである。
本発明は,片面が画像形成されている対象プラスチック
フイルムを,オペーク装置の挿入部にて,表裏判定を行
い,表示することを特徴とするものである。つまり,対
象プラスチックフィルムの画像形成面と他の面とでは,
通常光源からの反射光量が異なることを利用して判定を
行うものである。
表裏判定および表示を行うことにより,例えば,絶えず
画像形成された面でない面のみにオペークしたいとき,
フイルムの反転等により可能となり,必ずしも熟練者に
よらずとも簡単に処理できる。またオペークはいずれの
面に行ってもよいが,いずれの面にオペークされたかを
熟練者によらなくとも簡単に識別できる。
なお,オペーク装置として,検出手段も自動化されてい
るこが望ましいが,人間の目による検出を行い,感熱転
写装置に指示してもよい。
オペーク装置の例についての説明の詳細は,昭和63年4
月22日出願の特願昭63−99559号「自動オペーク装置お
よび方法」に譲るが,以下に簡単に説明する。
画像形成された製版用フィルムまたは印画紙等の対象物
の画像部分である必要な光透過部分または反射部分以外
を遮光する装置であって,対象物の存在を検知する手
段,対象物を搬送する手段,搬送されている対象物を露
光する手段,露光された対象物からの透過光または反射
光を受光する手段,受光手段からの情報を対象物の所望
領域につき記憶する手段,該記憶手段に蓄えられた情報
により画像部分または不要部分を検出する手段,該検出
手段を通過し,搬送されている対象物を検知する手段,
検出された画像部分以外または不要部分を遮光する手
段,を有するオペーク装置である。
検出手段が,対象物の所望領域の透過光または反射光か
らの情報を記憶する手段および得られた情報に基づき画
像単位に応じた検出ピッチで,隣接する画素を比較する
ことにより検出を行う手段であり,遮光手段の前に設け
られた対象物を検知する手段により,基準位置を予め設
定することなく,遮光が行えるオペーク装置である。
上記装置を使用し,対象物の存在を検知する手段および
検出手段による情報,検出手段を通過した対象物を検知
する手段による情報,ならびに搬送距離およびもしくは
搬送速度により,予め遮光する位置を決めることを必要
とせずに,遮光すべき部分に遮光を行う自動オペークで
きる。
製版用フィルム等における不要な光透過部分または反射
部分の遮光には,形成されている画像(必要な部分)を
検出し,それ以外の部分,つまり不要な部分を遮光すれ
ばよいことに着目し,あるいはピンホール等の不要な部
分を検出し,この不要部分を遮光すればよいことに着目
し,従来のマスクシート利用法または修正液塗布法に比
較し,簡便,迅速かつ精度よく製版(オペーク)でき,
また熟練者によらなくとも作業できる装置である。
オペーク装置は,遮光対象物を,検知,搬送,露光,受
光,情報の記憶,検出,検知,遮光,を行う装置であ
る。つまり,対象物を検知し,画像部分または不要部分
を検出して遮光部分を求め,該遮光すべき部分を塗りつ
ぶすものである。
検知手段としては,小型の光源とフォトトランジスター
の組み合わせによる対象物が光を遮る手段,マイクロス
イッチを対象物が触れて作動させる手段,あるいは対象
物がローラを押し上げることでマイクロスイッチを作動
させる手段等である。
搬送手段としては,パルスモーター等の駆動手段で駆動
されるローラ,該ローラとニップを形成して対象物を搬
送する対向ローラ,による手段,などが例示できる。な
お,パルスモーターに限らず,ロータリーエンコーダー
を利用したモーター駆動でもよい。
露光手段としては,所望の精度をもって露光,該露光に
よる情報入手,が可能な手段であればよく,例えば光源
と対象物との間にスリットを設けて露光したり,光源か
らの光がシャープに所望の幅を有する露光,等により行
われる。露光手段としては,受光素子で受光できるもの
であれば,特に制限されるものではなく,例えばLEDア
レイ,タングステンランプ,螢光燈,キセノンランプ等
が使用できる。
受光手段としては,通常使用されている受光素子が使用
できる。受光素子としては,種々のものが使用可能であ
る。例えばCCD密着型イメージセンサー,フォトマルチ
プライヤー,ビジコンに代表される光導電型撮像管,フ
ォトダイオード,フォトトランジスター,太陽電池等が
使用できる。特にCCD密着型イメージセンサー,例えば
東芝製CIPS304MS1は製版用フィルム等が,予め設定され
ている検出部分を通過する速度について高速化が実現で
きるため,優れた受光素子である。
検出に際し,必要に応じて適当な拡大または縮小のレン
ズ系を利用することができ,検出能力の向上や装置の簡
易化を図ることができる。これにより受光素子の解像
力,すなわち必要部分の検出程度を,利用されるレンズ
系との組合せによって種々な設定が可能である。
製版用フィルム等の画素の検出は,複数の受光素子を使
用,または単一または複数の受光素子を使用し,透過光
または反射光を受けるべく,移動するものであってもよ
い。
受光手段により得られた情報を対象物の所望領域につき
記憶する手段としては,書き込みと読み出しが可能なメ
モリであればよい。
検出手段としては,コンピュータが使用できる。
遮光手段としては,感熱転写装置,電子写真装置,ジェ
ットインキ装置等である。
本発明に係わる製版用フィルム等の対象プラスチックフ
イルムとしては,製版用フィルムの他に,ネガまたはポ
ジのモノクロまたはカラーフィルム等が例示される。但
し,本発明に係わる対象プラスチックフイルムは片面に
のみ画像形成されているものである。
検出された画像部分または不要部分は位置情報となり,
この位置以外の部分または不要部分,つまり非画像部分
の位置に,サーマルヘッドにより,遮光が施される。な
お,遮光を行う際,画像部分と非画像部分とを正確に区
分けし,この区分けに従って遮光できるが,遮光の画像
形成が一般に製版用フイルム等の画像に比べ,鮮鋭性が
必要な部分である画像部分を太らせ,ひいては非画像部
分である遮光部分を若干細らせて遮光することが好まし
い。また,不要な部分を検出する場合には,安全を見越
し,かつ画像部分にかからないように若干太らせて遮光
することもできる。
本発明のオペーク装置の構成は,対象物の存在を検知す
る手段,対象物を搬送する手段,搬送されている対象物
を露光する手段,受光手段,記憶手段,検出手段,検知
手段,遮光手段,を有するものであり,これらの手段を
含む,一体となった装置は勿論,例えば検知手段ないし
検出手段を含む装置に,検知手段および遮光手段を組合
せた装置であってもよく,さらにはそれぞれの手段を含
む装置を組合せてもよい。
また,必要に応じて,画素サイズや検出ピッチを予め設
定しておくのではなく,これらを変更する入力手段で,
その都度設定できるようにしておいてもよい。画素サイ
ズは通常受光素子によって決定されることが多いが,変
更できるようにすることもでき,簡易には受光素子の大
きさの倍数単位で調整出来るようにしてもよい。また,
検出ピッチも画素毎に行う,画素の何個かおきに検出す
ることなども可能である。検出ピッチを固定方式とする
ことは勿論,可変とすることもできる。
入力手段としては,画素サイズを入力できるものであれ
ば特に制限されないが,キーボードなどが使用できる。
この走査による情報を,少なくとも走査1ライン以上を
何らかの手段で保持し,例えば走査3ライン中での独立
していない画素が必要な光透過または反射部分である
と,予め設定しておくことにより,検出が可能となる。
従って,走査1ラインまたは1ライン以上による画素情
報を適当な方法で調査・検証することによって,必要な
部分としての決定ができる。すなわち,本来必要部分で
ある画像は,本来の画像部分の画素が独立して存在する
ことはなく,独立して存在するものは不要な部分である
ため,走査による前後およびまたは左右の画素の情報か
ら判断できる。
また,単位画像,例えば文字のような一定の大きさの画
像,だけからなる製版用フイルム等では,単位画像より
大きな不要な部分は,単位画像が連続して画像として存
在した場合,つまり画素が連続して単位画像以上に存在
したとき,不要な部分として認定できる。
なお,製版用フィルム等での本来の画像部分は連続した
ものであり,製版用フィルム等から製版された印刷版に
おいては,網点となっているが,大雑把な言い方をすれ
ば,製版用フィルムまたは印画紙等での画素は,印刷板
の網点に相当する。
また,メモリには,イメージスキャナー等のタイミング
で記憶し,遮光装置のタイミングで読み出す。さらに,
メモリから遮光装置のタイミングで読み出してきたデー
タを例えば遮光装置であるサーマルプリンターのヘッド
の制御信号に変換し,パルス巾を制御することによりサ
ーマルヘッドの温度コントロールを行う。
検出における決定に際しては,簡単なコンピューター処
理による画素の4連結または8連結等により調査・検証
してもよい。この連結法により製版用フィルムまたは印
画紙等の必要な光透過部分または反射部分である画素の
検出ができる。勿論,その他の方式による決定でもよ
い。
本発明に係わる検出手段としては,本来の画像である部
分を検出する場合と不要部分を検出する場合とがある
が,画像部分を検出する場合のほうが,不要な部分を検
出する場合に比べ,記憶容量が小さくて済むという利点
がある。製版用フイルム等の画像部分がしめる割合は一
般に非画像部分に比べ小さいことが多く,さらに検出対
象がピンホール等に比較して大きいので検出手段である
受光素子(センサー)密度の細かいものを必要とせず,
従って,本発明に係わる検出手段では記憶容量が1/5な
いし1/20程度で行うことができる。
検出された画像部分は位置情報として,記憶装置に保持
され,この位置以外の部分,つまり非画像部分の位置に
遮光が施される。なお,遮光を行う際,画像部分と非画
像部分とを正確に区分けし,この区分けに従って遮光で
きるが,製版用フイルム等の画像は鮮鋭性が必要なこと
が多いため,必要な部分である画像部分を太らせ,ひい
ては非画像部分である遮光部分を若干細らせて遮光する
ことが好ましい。この操作のためには,例えば,4画素の
明るさの勾配を検証するか,9画素のラプラシアンの値を
検証して,例えば4画素の絶対値が正,ラプラシアンの
値が負であれば,検証の中心位置に必要画素の縁がある
ことになり,この必要画素の周囲に予め定められた画素
数だけ必要画素とすることにより,太らせることができ
る。
検出手段による必要な光透過部分または反射部分の検出
後,この部分以外に対し遮光層を直ちに製版用フィルム
等へ設けることができる。一般に検出手段と遮光手段と
は,離れている。従って,位置ずれを起こすことなく,
遮光する必要がある。予め位置決めを行うことなく,つ
まり,検出までを予め検出して処理し,この検出した位
置を何れかの手段に蓄え,位置合わせ,または見当合わ
せを行うことを必ずしも必要とせずに,遮光できること
が望ましく,連続化した処理には必要な方法である。
本発明では,対象物の検知手段および検出手段により,
遮光すべき部分の,対象物の検知からの距離または位置
を,搬送距離およびもしくは搬送速度から,自動的に決
めることができる。さらに,遮光手段の前に設けられた
検知手段により,すでに求められている距離または位置
から,遮光を開始すべき距離または位置が自動的に決め
られ,何ら位置合わせ等の特別の処理を必要とせずに遮
光ができる。
製版用フィルム等における必要な光透過部分または反射
部分を検出し,この部分以外に遮光材料を設けるには,
または不要部分を検出し,この部分に遮光材料を設ける
には,検出から位置の決定までを,検出対象である製版
用フィルム等が通過して遮光層付与手段へ到達する前に
終了しなければならないが,遮光対象部分が到達する前
であれば,使用されるコンピューター等のプロセスの種
別や使用される処理言語(例,アセンブラ等)の処理速
度には限定されるものではない。
遮光層は,製版用フィルム等の不要な部分に転写または
付与された後,製版用フィルム等が受ける作業環境の中
で必要な耐性を有することが好ましく,それぞれ作業環
境に合う遮光層を選択することができる。
次に遮光材料の1例を説明する。感熱転写材としては,
顔料または染料と熱溶融性皮膜形成材料とを含有し,50
〜130℃程度で熱転写可能な転写材を支持体に設けたも
のである。顔料または染料は,製版用フイルムまたは印
画紙等を使用する後工程である露光作業において,遮光
条件を満足するものである。熱溶融性皮膜形成材料とし
ては,ワックスまたはその他の材料である。また,イン
キジェットによる転写または付与におけるインキとして
は,染料または顔料,溶剤および樹脂等の皮膜形成材料
からなる。
感熱転写装置としては,通常の感熱転写プリンターが使
用でき,位置情報により,直ちにまたは可変できる予め
定められた時間をおいて,遮光層を形成する。なお,感
熱転写プリンターを使用した場合,プリンター内の温
度,サーマルヘッドの温度制御が必要であり,さらには
遮光層の転写には均一な加圧機構が必要であるが,すで
に知られている技術による対応で一定の遮光層を設け
る。
遮光層としては,熱溶融型感熱転写シートからの転写に
より遮光層が形成されるが,感熱転写材として,一般に
利用されている支持体にワックスおよび顔料もしくは染
料を含む感熱転写層を形成したもの,支持体に熱溶融性
層およびインキ層を積層したもの,支持体に熱溶融性
層,インキ層および熱溶融性層を形成した感熱転写材等
を使用する。
次に本発明を1実施態様により説明するが,本発明はこ
の実施態様に限定されるものでないことは,前記説明よ
り明らかである。
第1図は,本発明の装置および方法を概略的に説明する
ための断面図である。
製版用フィルムである検査対象物1は,自動オペーク装
置10の挿入部100に挿入される。挿入部100では,少なく
とも1つの光源101を有する。図面では1つの光源によ
る例を示す。上および下に設けられ,両面に照射する光
源を設けることもできる。この2つの光源による場合,
反射光量の差を直接読み取る。また,光源が1つの場合
は,使用されるフイルムの種類が一定か,または使用さ
れているフイルムによって,反射光量にほとんど差が無
い場合である。挿入部100には反射光量を求めるための
受光素子102が設けられている。フイルムからの反射光
量と画像形成面からの反射光量は通常,かなりの差があ
るため,予め許容範囲を持たせて,フイルムそのものの
面からの反射光量の場合の範囲と画像形成面からの反射
光量の範囲を定めておけば,挿入部100での測定結果と
比較して表裏の判定ができる。その判定結果を表示(図
示せず)する。次に検知手段12により,対象物の検知お
よび搬送が開始される。なお,搬送するための駆動を電
源投入から常時作動しておくこともできるが,望ましく
は対象物の挿入から搬送を開始する。21は搬送手段の1
つであるローラを示す。13は位置を決める基準となる検
知手段(センサー)である。第1図に示す自動オペーク
装置10では検知手段として12および13を設けているが,
検知手段を1つとして兼用することも可能である。検知
手段13による検知は位置決めのための機能を有する。つ
まり,検知開始の情報が,次の露光,受光および検出に
よる位置情報の基準ともなり得る。なお,予め対象物に
設けられた基準位置を示す標識によってもよい。
搬送されている対象物に対し,露光を行う。露光手段と
しては,図面に示した例では,照明光源14およびスリッ
ト15からなる。
受光手段としては,露光手段からの光(第1図では透過
光を示しているが,反射光による場合でもよいことは勿
論である)を受光素子に入射させるミラー16および受光
素子であるカメラ17である。
記憶手段および受光手段としては,検出コントローラ3
1,演算装置(CPU)32,記憶手段33および補助記憶手段35
を有する。
受光手段を通過した対象物1は遮光手段の前に設けられ
た検知手段18により検知される。この検知が遮光位置を
決める基準ともなる。
検知手段13による検知からの情報が基準となり,この基
準を基に,搬送距離または搬送速度から,検出された画
像情報の位置が自動的に設定できる。つまり,検出手段
13によるスタート点からの間隔を求めることができ,こ
の位置情報を記憶させておき,検出手段からの対象物の
座標情報と合わせて,遮光手段にインピットされること
により予め位置決めを行うことなく,遮光が行える。遮
光手段の前に設けられた検知手段18による検知により,
この基準情報と検出された位置情報から自動的に処理が
できることになる。なお,検知手段13と露光される場所
との距離,および検知手段18と遮光手段40との距離とは
必ずしも同じである必要はない。
遮光手段としては,位置情報に基づき,遮光を行うため
の,例えば感熱転写プリンター40である。感熱転写プリ
ンター40はサーマルヘッド41および感熱転写材42を主た
る構成とするものであり,前記位置情報により,感熱転
写プリンターのサーマルヘッド41への指示を行い,遮光
層形成をする。つまり,位置情報によりサーマルヘッド
41が遮光材料である感熱転写材42から遮光層を検査対象
物1へ設ける。なお,43は感熱転写材42を供給するため
の巻き取りローラ,44は使用済の感熱転写材42を巻き取
るローラ,を示す。また,ローラ23は搬送手段であると
共に感熱転写手段のプラテンをも兼ねる。
なお,製版用フィルム等の大きさは使用される画像の大
きさ,例えば街頭広告用またはカタログ用等によって様
々な形状と大きさとなる。
これらの検査対象物の大きさに対応するため,サーマル
ヘッドや遮光層形成手段である感熱転写材の大きさを合
わせるが,感熱転写材としてはテープ状にしておくこと
により,小さい面積のテープでも対応が可能とすること
もできる。
遮光は,位置情報によって,サーマルヘッド41が加熱さ
れ,転写材(遮光材料)が熱溶融し,検出された画像部
分以外または不要な部分への遮光層形成がなされる。
製版用フィルム等の検査対象物1はベルトやローラ等を
含む搬送手段によって露光,検出手段へ進む。露光,検
出手段には,蛍光灯やLEDアレイ(透過用),反射用,
つまり印画紙用を照明光源(露光手段)とし,CCD受光素
子等(検出手段)が搬送方向と直角に配置されており,
入力手段33がCPU32に接続され,入力されたサイズ,さ
らには検出ピッチに基づきCPU32を介して検出コントロ
ーラ31からの指示により,露光手段が稼働する。検出手
段からの情報である検査対象物の画像情報を順次にCPU
(演算装置)32管理下のメモリー34に記憶される。な
お,本発明における装置において,CPU32は必ずしも必須
ではなく,場合によっては,CPUを設けない装置とするこ
とも可能である。
なお,搬送手段は検査対象物の保持を目的に動作し,本
例では動作確認のためにロータリーエンコーダー(図示
せず)を使用している。メモリー34に記憶された情報量
が搬送直角方向で3ライン相当に達したら第3図に示す
4連結画素の情報を比較器50で比較し,必要な部分であ
る文字または絵柄を,予め定めた値によって決定され
る。この比較−決定により必要な部分とされた場合,相
当する座標情報をサブメモリー35に記憶させる。
本発明の装置では,予め検出ピッチを画素毎または画素
の1つおき等に設定することもできる。
決定のために参照する画素の数は同一でよく,例えば,
検出対象の文字等が大きくなった場合,小さい文字の検
出のときよりも,粗い画素数,つまり文字等の1つあた
りの画素数は同一でよく,これがために必要部分と不要
な部分との大きさが通常のものと異なっていても,検
出,遮光に要する処理時間等は通常の場合と同一であ
る。つまり,小さい画像単位(画線,文字等)でも,大
きな画像単位のであっても,処理時間等は変らない。す
なわち,参照する画素の数が同一であるためである。
また,本発明では画素の大きさを予め設定することもで
きるが,目視で通常に処理する製版フィルム等の文字等
との比較,画像を形成している文字等の大きさ,例えば
級数やポイントの比較等を利用し,自動化することもで
きるが,必ずしもこれらに限定されることはなく,キー
ボードを用いて,画素の大きさや検出ピッチの入力を行
うこともできる。なお,通常の文字であれば,画素の大
きさは約400μmとすればよい。また,画像の検出で
は,露光強度,露光強度の周期的な変化も設定でき,こ
の露光の変化条件は,必要な部分の検出と同定をより迅
速にする上で有効である。画素の大きさや検出ピッチ
は,キーボード等より入力される。入力されたサイズは
CPUを経て検出手段に設定される。本発明での画素大き
さの設定がキーボードから入力されたサイズに基づき,C
PUで計算される。さらにはCPUで,参照するピッチを変
えたり,サイズの記憶ができる。通常は,オペーク装置
の検出ピッチ(巾)を変更することにより,検出が実施
される。
なお,検出ピッチを変更する例としては,入力手段33に
より,検出ピッチを設定することは勿論,CPU32で演算で
きるようにすることもできる。
また,検出手段への露光条件の変更は,時間(被検査物
の搬送)方向での露光強度の変化を主としていて,光源
の明るさの変化によるピンホール等の検出素子にとって
の検出程度の差を生じせしめる効果がある。すなわち,
検出素子における検出の閾値は検出素子への入光する光
の強度と時間で決定されるが,露光強度を予め設定した
条件に従って変更(調光)は,この強度と時間を利用し
て,ピンホールと文字等の本来の画像の決定をより容易
にしていることになる。
遮光部40は,感熱ヘッド41および感熱転写材42を主たる
構成とするものである。感熱ヘッド41は搬送方向に対し
直角に配置してあり,サブメモリー35と検査対象の双方
の位置情報の論理積結果によって,感熱ヘッドが加熱さ
れ,転写材が熱溶融し,検出された不要な部分への遮光
層形成がなされる。
本発明のオペーク装置による場合では,表裏判定および
表示により,後の作業,例えば遮光材料の除去等に便利
である。
【図面の簡単な説明】
第1図は,本発明の装置の1実施態様を示す概略断面図
である。 図中の符号は,1……検査対象物,10……自動オペーク装
置,12,13,18……検知手段,14,15……露光手段,16,17…
…受光手段,19……出口,21,22,23,24……搬送手段,31…
…検出コントローラ,32……演算装置,33……入力手段,3
4……記憶装置,35……補助記憶装置,40……遮光手段,50
……静電気除去手段,100……挿入部,101……光源,102…
…受光素子,をそれぞれ表す。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】画像形成された製版用フィルム等の対象プ
    ラスチックフイルムの画像部分を検出またはピンホール
    等の不要な部分を検出し,画像部分以外または不要な部
    分に遮光材料を設ける装置を含むオペーク装置におい
    て,片面に画像形成された対象プラスチックフイルムを
    挿入する部分に,該対象プラスチックフイルムを照射す
    る光源,該対象プラスチックフイルムが反射する光量に
    基づき,対象プラスチックフイルムの表裏を判定および
    表示する手段を有することを特徴とするオペーク装置。
  2. 【請求項2】反射光量を光沢計にて識別する請求項1記
    載のオペーク装置。
  3. 【請求項3】遮光材料を設ける装置が感熱転写装置であ
    る請求項1または2記載のオペーク装置。
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