JP3544046B2 - 露光制御方法及び装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、露光制御方法及び装置に係り、より詳しくは、発光ダイオードからの光を画像表示された液晶パネルへ照射し、該液晶パネルを透過した透過光により感光材料に露光する露光部を備えた写真プリンタにおける露光制御方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より1本の現像済ネガフィルムにどのような写真が撮影されているかを簡単に検索できるように、各コマをマトリックス状に並べて縮小プリントしたインデックスプリントが知られている。このインデックスプリントを作製する技術として、写真プリンタにおいて所定のスキャナで読み取られたネガフィルムの各コマの画像データを所定の画像メモリに記憶し、所定のタイミングで数コマ分の画像データを画像メモリから読み出して液晶パネルに表示し、表示された数コマ分の画像に光源からの光を照射し、その透過光によって前記数コマ分の画像を印画紙に露光し処理することにより作製するいわゆる液晶写真プリンタに関する技術が提案されている。
【0003】
ところで、近年写真プリンタにおける光源として、従来からのハロゲンランプ等のランプ光源に代わり、発光ダイオード(Light Emitting Diode、以下LEDと称す)が多用されてきている。このLED光源は、ランプ光源に比べ、点灯時の発熱量が極めて少なく、点灯制御が容易であり、さらに光源の小型化が可能であるという利点を有しており、上記のような液晶写真プリンタにも用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、LED光源は周囲の温度変化の影響を受けて、光量が変化しやすいという欠点も有している。よって、液晶写真プリンタにおいてLED光源や液晶パネル等を設置した露光部の周囲温度が変化した場合、LED光源からの光量が変化してしまう虞れがあった。また、このようなLED光源の不安定な状態を補正する手段は液晶写真プリンタに具備されておらず、作製される写真プリントの仕上がり品質がばらついてしまう虞れがあった。
【0005】
また、液晶パネルも、周囲の温度変化の影響によって、駆動電圧−光透過率特性が若干変化することが知られている。従って、液晶写真プリンタにおいて高精度に露光制御を行う場合には、周囲の温度変化に応じて液晶パネルの駆動電圧−光透過率特性を補正することが必要である。
【0006】
本発明は上記問題点を解消するために成されたものであり、発光ダイオードを用いた液晶写真プリンタにおいて、該発光ダイオードの光量を安定化させることができる露光制御方法及び装置を提供することを第1の目的とし、液晶パネルの光の透過率を安定化させることができる露光制御方法及び装置を提供することを第2の目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記第1及び第2の目的を達成するために、請求項1記載の発明は、光の赤色成分を射出する発光ダイオード、緑色成分を射出する発光ダイオード、及び青色成分を射出する発光ダイオードからの光を画像表示された液晶パネルへ照射し、該液晶パネルを透過した透過光により感光材料に露光する露光部を備えた写真プリンタにおける露光制御方法であって、前記各発光ダイオードにおける温度と光量との特性情報と、前記各発光ダイオードにおける駆動電流と光量との特性情報と、前記液晶パネルにおける温度、光の透過率及び駆動電圧の関係を示す特性情報と、を予め記憶しておき、温度センサにより前記露光部の温度を検出し、前記検出された温度の温度変化情報及び前記記憶されている各発光ダイオードにおける温度と光量との特性情報に基づいて前記各発光ダイオードからの各光量変化情報を求め、求めた各光量変化情報及び前記記憶されている各発光ダイオードにおける駆動電流と光量との特性情報に基づいて、各発光ダイオードの駆動電流を補正すると共に、前記検出された温度変化情報及び前記記憶されている前記液晶パネルにおける温度、光の透過率及び駆動電圧の関係を示す特性情報に基づいて、液晶パネルの駆動電圧を補正する、ことを特徴とする。
【0008】
この請求項1記載の発明では、光の赤色成分を射出する発光ダイオード、緑色成分を射出する発光ダイオード、及び青色成分を射出する発光ダイオードの各発光ダイオードにおける温度と光量との特性情報と、各発光ダイオードにおける駆動電流と光量との特性情報と、液晶パネルにおける温度、光の透過率及び駆動電圧の関係を示す特性情報と、を予め記憶しておき、露光部の温度を検出し、検出された温度の温度変化情報、即ち、露光部の温度が前回の温度検出値(初回においては基準温度値)から今回の温度検出値へ変化したという温度変化情報、に対応する発光ダイオードからの光量変化情報を、予め記憶されている当該発光ダイオードにおける温度と光量との特性情報から求める。即ち、各発光ダイオードにおける温度と光量との特性情報から、前回の温度検出値T1に対応する光量の前回値L1(初回においては基準光量値)と、今回の温度検出値T2に対応する光量の今回値L2と、を求めることにより、各発光ダイオードからの光量が該前回値から該今回値へ変化したという光量変化情報を求める。
【0009】
次に、各発光ダイオードにおける駆動電流と光量との特性情報から、上記求めた光量変化情報を相殺するべく各発光ダイオードの駆動電流を補正する。例えば、光量の前回値に対応する駆動電流I1と光量の今回値に対応する駆動電流I2とを求め、駆動電流I1、I2の差分を相殺するように、各発光ダイオードの駆動電流を補正しても良い。
【0010】
これにより、露光部の温度が変化しても、当該温度変化に伴って変化すると想定される各発光ダイオードからの光量の変化情報が求められ、この光量の変化情報を相殺する(発生させない)ように各発光ダイオードの駆動電流が補正される。従って、この補正によって、温度変化に伴う光量変化は発生せず、各発光ダイオードからの光量を一定に維持し、安定化させることができる。
【0012】
また、温度変化情報における前回の温度検出値のときの光の透過率と駆動電圧との関係、及び今回の温度検出値のときの光の透過率と駆動電圧との関係から、前回と今回とで光の透過率を所定値に維持する場合の前回の駆動電圧値と今回の駆動電圧値とを求め、その差分をブライト信号で補正することによって液晶パネルの駆動電圧値を補正する。
【0013】
これにより、露光部の温度が変化しても、当該温度変化に伴って変化すると想定される光の透過率と駆動電圧との関係(特性)情報が求められ、光の透過率を所定値に維持するように液晶パネルの駆動電圧が補正される。従って、この補正によって、液晶パネルにおける光の透過率を一定に維持し、安定化させることができる。このように、温度変化に伴う、各発光ダイオードからの光量の制御のみならず、液晶パネルにおける光の透過率も制御することにより、高精度な露光制御を行うことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
〔第1の実施形態〕
以下、図面を参照して、本発明に係る第1の実施形態を説明する。
【0015】
図1、図2を用いて本第1の実施形態におけるプリンタプロセッサ10の構成を説明する。外部をケーシング12により覆われたプリンタプロセッサ10は、本プリント及び副プリントの印画紙への露光を行うプリンタ部58と、露光された印画紙に対し現像・定着・水洗・乾燥の各処理を行うプロセッサ部72と、を備えている。
【0016】
まず、プリンタ部58の構成を説明する。プリンタプロセッサ10には、図1において左方にケーシング12から突出する作業テーブル14が設置されており、作業テーブル14の上面には、ネガフィルム16をセットするネガキャリア18、及びオペレータがコマンドやデータ等を入力するためのキーボード15が配置されている。
【0017】
作業テーブル14の下方には主露光用光源部36が設置されている。主露光用光源部36には光源38が設置されており、光源38から射出された光は、色補正フィルタ(以下、Color−Correction Filter :CCフィルタと称す)40、拡散筒42を介して、ネガキャリア18にセットされたネガフィルム16へと至る。CCフィルタ40はC(シアン)、M(マゼンダ)、Y(イエロー)の3組のフィルタから構成され、各フィルタはCCフィルタ制御部39による制御の下に作動し、光源38から射出された光の光軸上を挿入量可変とされている。
【0018】
ネガキャリア18の下流側(図1において上側)には、カバー44が形成されており、カバー44内には、主露光用光学系46及びインデックスプリント等の副プリントの露光を行う副プリント部22が設けられている。
【0019】
主露光用光学系46の最下部には、ハーフミラー43が配置されており、ネガキャリア18にセットされたネガフィルム16を透過した光が到達する。ハーフミラー43を透過する光路の下流側には、露光する画像の倍率を変更するための露光レンズ48、露光光を遮断するためのブラックシャッタ50が順に配置されている。ブラックシャッタ50の下流側には、露光光を略直角方向に反射するミラー51が配置されており、ミラー51により反射された露光光は露光室52にセットされた印画紙54に照射され、これにより印画紙54の露光が行われる。
【0020】
一方、ハーフミラー43で反射する光路の下流側には、測光用の画像の倍率を変更するための測光用レンズ45が配置されており、測光用レンズ45の下流側には、ハーフミラー47が配置されている。ハーフミラー47により光が反射される方向には、イメージセンサ等で構成されたスキャナ108が配置されており、スキャナ108にはスキャナ108で読み取ったネガフィルム16の各コマの画像データに対し所定の画像処理を行う画像信号処理部102が接続されている。
【0021】
画像信号処理部102には画像表示装置としてのシミュレータ104が接続されており、シミュレータ104には、ネガフィルム16の各コマの画像について、設定された条件に基づいて作製された場合のプリントのシミュレーション画像が表示される。
【0022】
また、画像信号処理部102には、画像データを記憶するための画像メモリ106が接続されており、画像信号処理部102はスキャナ108で読み取ったネガフィルム16の各コマの画像データを画像メモリ106に記憶する。
【0023】
ハーフミラー47を透過する光路の下流側には、ネガフィルム16の各コマの画像濃度を測定するためのネガ濃度測定部56が設けられており、ネガ濃度測定部56にはイメージセンサ等で構成されたスキャナ56Bと、スキャナ56Bで読み取ったネガフィルム16の各コマの画像濃度を測定するネガ濃度測定器56Aと、が設置されている。
【0024】
副プリント部22には、インデックスプリントの露光用光源として、光の赤色成分を射出する発光ダイオード(以下、R−LEDと称す)26、緑色成分を射出する発光ダイオード(以下、G−LEDと称す)27、及び青色成分を射出する発光ダイオード(以下、B−LEDと称す)25が設けられており、これらは光源制御部24により動作制御されている。B−LED25は露光光軸X上に配置されており、B−LED25から射出された光の進行方向下流側には、ダイクロイックミラー28が配置され、R−LED26から射出される赤色光の光軸、及びG−LED27から射出される緑色光の光軸を露光光軸Xに一致させている。
【0025】
ダイクロイックミラー28よりも光の進行方向下流側には、液晶パネル31が露光光軸Xに対し垂直な面上に配置されている。液晶パネル31の画像表示面には、電気的な手段によって白色、黒色及びそれらの中間色を表示可能な多数の画素が規則的に配列されており、更に、液晶パネル31は256段階の階調を表現することが可能である。液晶パネル31には、液晶パネル31を駆動する液晶パネルドライバ32が接続されており、液晶パネルドライバ32には、副プリント部22における各種処理状況を監視・制御する副制御部23が接続されている。副制御部23は、図示しないCPU、RAM、ROM、入出力コントローラ等により構成されており、入出力コントローラを介して前述した画像メモリ106に接続されている。
【0026】
副制御部23は、画像メモリ106に記憶されたネガフィルム16の各コマの画像データを読み出し、所定の規則に従ってコマ画像を配置した一件のインデックス画像データを形成し、形成した一件のインデックス画像データのうちの所定の数コマ分、一例として5コマ分(1列分)の画像データに対応する画像を液晶パネルドライバ32によって液晶パネル31に表示させる。また、上記1列分の画像データのうちR色、G色、B色の各々の色成分のみの画像データに対応する画像を液晶パネル31に表示させることもできる。
【0027】
液晶パネル31の配置位置よりも下流側には、露光する副プリントの画像の倍率を変更するための露光レンズ35が配置されており、露光レンズ35によって液晶パネル31に表示され露光光によって投影されたインデックスプリントの画像が印画紙54上に所定の倍率で結像される。
【0028】
また、副制御部23には、副プリント部22の温度を検出する本発明の温度検出手段としての温度センサ120及び上述した光源制御部24が接続されている。副制御部23に内蔵されたROMには、B−LED25、R−LED26、G−LED27の各々についての温度−光量特性データ、電流−光量特性データ、及び後述する基準電流値の初期設定処理やプリント処理等の制御プログラムが予め記憶されている。なお、R−LED26についての温度−光量特性データの一例、電流−光量特性データの一例を、それぞれ図5、6に示す。
【0029】
上記のような副制御部23と同様に、プリンタプロセッサ10全体の制御・監視を行う主制御部20が、露光室52の下方に設置されている。この主制御部20は図示しないCPU、RAM、ROM、入出力コントローラ等により構成されている。主制御部20には、上述したCCフィルタ制御部39、ネガ濃度測定器56A、画像信号処理部102及び副制御部23が接続されており、これらの各構成機器の動作を監視・制御している。
【0030】
カバー44上方右側面とケーシング12の上面との角部には、装着部60が設けられており、装着部60には、印画紙54をリール62に層状に巻き取って収容するペーパマガジン64が装着されるようになっている。
【0031】
装着部60近傍にはローラ対66が配置されており、印画紙54を挟持して水平状態で露光室52へ搬送する。印画紙54はカバー44の手前でローラ67に巻掛られ、90度方向転換されて垂下される。なお、ローラ66とローラ67との間には印画紙を略U字状に案内してストックしておく第1のストック部69が設けられている。
【0032】
露光室52の露光部下方にはローラ68A、68B、68Cが配置され、露光室52においてネガフィルム16の画像が焼付けられた印画紙54が、ローラ68A、68B、68Cの各々により略90度ずつ方向転換され、後述するプロセッサ部72へ搬送される。
【0033】
なお、ローラ68Aの下流側には、カッタ71が配置されており、このカッタ71は、露光処理が終了した印画紙54の後端を切断する。カッタ71で切断され露光室52内に残った印画紙54は再度ペーパマガジン64へ巻き戻すことができる。また、ローラ68Aとローラ68Bとの間には焼付処理された印画紙54を略U字状に案内してストックしておく第2のストック部73が設けられている。第2のストック部73では、印画紙54をストックすることにより、プリンタ部58とプロセッサ部72との処理時間の差を吸収する。
【0034】
次に、プロセッサ部72の構成を説明する。プロセッサ部72には、発色現像処理液が貯留された発色現像処理槽74、漂白定着処理液が貯留された漂白定着処理槽76、及び水洗処理液が貯留された複数のリンス処理槽78が設けられており、印画紙54が発色現像処理槽74、漂白定着処理槽76、及び複数のリンス処理槽78を順に搬送されることにより、現像・定着・水洗処理が順次行われる。水洗処理された印画紙54はリンス処理槽78に隣接する乾燥部80へ搬送され、乾燥部80では、印画紙54をローラに巻付け高温の空気にさらして乾燥させる。
【0035】
印画紙54は、図示しない一対のローラに挟持され、乾燥処理終了後に乾燥部80から一定速度で排出される。乾燥部80の下流側にはカッタ部84が設けられており、カッタ部84には、印画紙54に付与されたカットマークを検知するカットマークセンサ86と、印画紙54の濃度を測定するためのペーパー濃度測定部90と、印画紙54を切断するカッタ88と、が設置されている。これらカットマークセンサ86、ペーパー濃度測定部90、カッタ88はそれぞれ主制御部20に接続されている。カッタ部84では、印画紙54がカッタ88によって画像コマ毎にカットされ、写真プリントが完成する。
【0036】
完成した写真プリントは、ソータ部92へ排出され、ソータ部92において仕分けられると共に所定の検定作業が行われる。この検定作業によって、所謂ピンボケ等の不良プリントが抜き取られた後、正常な写真プリントはネガフィルムと共に顧客へと返却される。
【0037】
次に、本第1の実施形態の作用を説明する。
まず、プリンタプロセッサ10のプリンタ部58における本プリントの露光処理を説明する。ブラックシャッタ50を閉じた状態で、プリントすべき画像を記録したネガフィルム16をネガキャリア18にセットし光源38を点灯し、ネガフィルム16を透過した光により結像されるネガフィルム16の画像の濃度をネガ濃度測定部56により測定する。測定されたネガフィルム16の画像の濃度に基づいて、主制御部20により適正な露光条件(例えば、フィルタ部40の各フィルタの挿入量等)が設定される。次に、ブラックシャッタ50が開かれ、ネガフィルム16の画像が、前記設定された露光条件に基づいて印画紙54に露光される。
【0038】
次に、プリンタ部58における副プリントの露光処理として、副プリント部22において本プリントと同様のコマ画像を露光する場合について説明する。プリントすべき画像を記録したネガフィルム16をネガキャリア18にセットして光源38を点灯し、ネガフィルム16を透過した光により結像されるネガフィルム16の画像をスキャナ108で読み取り、読み取った画像データを画像信号処理部102によって画像メモリ106に記憶する。副制御部23により、画像メモリ106から画像データを読み出し、該画像データの赤色成分(以下、赤色画像と称す)が印画紙54に結像されるように、赤色画像に対応する画像を液晶パネル31に表示し、R−LED26を上記設定された露光条件に応じた時間だけ点灯する。これにより、画像データの赤色画像を印画紙54に露光する。以後同様にして、画像データの緑色成分(緑色画像)、青色成分(青色画像)についても、液晶パネル31に表示し、それぞれG−LED27、B−LED25を点灯して、画像データの赤色画像、緑色画像を印画紙54に露光する。これにより、プリントすべき画像が印画紙54に露光される。
【0039】
次に、プロセッサ部72における処理を説明する。上記のようにして、プリントすべき画像が印画紙54に露光された後、印画紙54はプロセッサ部72の発色現像処理槽74、漂白定着処理槽76、及び複数のリンス処理槽78を順に搬送されることにより、印画紙54に対して現像・定着・水洗処理が順次行われる。水洗処理された印画紙54は乾燥部80へ搬送され、高温の空気により乾燥処理される。乾燥処理された印画紙54は、カッタ部84へ搬送され、カッタ88によって画像コマ毎にカットされ、写真プリントとなる。そして、写真プリントは、ソータ部90へ排出され、ソータ部90において仕分けられる。
【0040】
さて、ここで本発明に係る作用として、副プリント部22において所定の画像データを露光するにあたり、光源の光量を一定に維持するべく光源への駆動電流値を補正する処理について詳細に説明する。
【0041】
なお、この駆動電流値の補正処理はプリント処理における1つの処理(図3のステップ222、即ち図4のサブルーチン)とされている。また、光源への駆動電流値の基準となる値(以下、基準電流値I0 と称す)は、予め定められた基準温度T0 の下で適正な光量を維持するための駆動電流値として予め定められており、これら基準電流値I0 及び基準温度T0 は副制御部23のROMに予め記憶されている。
【0042】
所定の画像データをプリントする際に、オペレータがキーボード15によって、プリントすべき画像データを指定し、プリント処理の開始を指示すると、副制御部23によって図3に示す制御ルーチンが実行開始される。
【0043】
図3のステップ220では温度センサ120によって温度T2 を検出し、さらに検出した温度T2 の情報を副制御部23のRAMに記憶する。次のステップ222では図4に示す駆動電流値の補正処理のサブルーチンを実行する。
【0044】
図4のステップ242では、各LEDについての温度−光量特性データ及び電流−光量特性データを副制御部23のROMから読み出し、次のステップ244では副制御部23のRAMから前回の温度検出値T1 を読み出す。なお、プリンタプロセッサ10の稼働後初めての実行時には、前回の温度検出値T1 は記憶されていないので、副制御部23のROMから基準温度T0 を読み出し、前回の温度検出値T1 とする。これにより、上記ステップ220で検出された今回の温度検出値T2 と前回の温度検出値T1 とが得られ、本発明の温度変化情報、即ち温度が前回の温度検出値T1 から今回の温度検出値T2 へ変化したという情報が得られたことになる。
【0045】
次のステップ246では、R−LED26、G−LED27、B−LED25のうちの1つについて、温度−光量特性データに基づいて、前記温度変化情報に対応する光量変化情報を求める。
【0046】
例えば、図5にはR−LED26における温度−光量特性データを示す。このグラフの縦軸の光量の値には、所定の光量を基準とした場合の比率(倍数)としての相対光度の値が用いられている。この図5の温度−光量特性データにおいて、前回の温度検出値T1 に対応する点Aと今回の温度検出値T2 に対応する点Bとを特定し、特定した点A、Bの各々に対応する光量を読み取る。ここで読み取った点Aに対応する光量L1 と点Bに対応する光量L2 との比率K2 (=L2 /L1 )を算出することにより光量変化情報、即ち上記温度変化情報に対応して光量が、L1 からL2 へK2 倍だけ変化するという情報を求める。なお、G−LED27、B−LED25についても同様に光量変化情報を求めることができる。
【0047】
次のステップ248では副制御部23のRAMから前回の駆動電流値I1 を読み出す。なお、プリンタプロセッサ10の稼働後初めての実行時には、前回の駆動電流値I1 は記憶されていないので、副制御部23のROMから基準電流値I0 を読み出し、前回の駆動電流値I1 とする。
【0048】
次のステップ250では、ステップ246で求めた光量変化情報を相殺するために、前回の駆動電流値I1 を補正する。
【0049】
例えば、図6にはR−LED26における電流−光量特性データを示す。このグラフの縦軸の光量の値には、図5のグラフと同様に、所定の光量を基準とした場合の比率(倍数)としての相対光度の値が用いられている。この図6の電流−光量特性データにおいて、前回の駆動電流値I1 に対応する点Cを特定し、この点Cにおける光量L3 を求める。そして、温度変化情報に対応して光量がK2 倍だけ変化するという光量変化情報を相殺するために、光量L3 を(1/K2 )倍した光量L4 を求め、図6の電流−光量特性データにおいて光量L4 に対応する点Dを特定する。そして、点Dにおける駆動電流値I2 を求め、この駆動電流値I2 を新たな駆動電流値(今回の駆動電流値)とすることにより、前回の駆動電流値I1 を補正する。なお、G−LED27、B−LED25についても同様に前回の駆動電流値を補正することができる。
【0050】
さらにステップ250では、補正した駆動電流値(今回の駆動電流値)I2 を副制御部23のRAMへ記憶する。
【0051】
その後、上記ステップ246〜250の処理を、R−LED26、G−LED27、B−LED25の各々について実行し、これら全てについてステップ246〜250の処理が終了すると、ステップ252で肯定判定され、本サブルーチンからリターンする。
【0052】
図4のステップ224ではプリントすべき画像データを画像メモリ106から読み出し、次のステップ226では画像データの1つの色成分について液晶パネル31に表示する。次のステップ228では、補正した駆動電流値(今回の駆動電流値)I2 によって、表示した色成分に対応するLEDを点灯する。そして、所定露光時間だけLEDを点灯し、所定露光時間後にLEDを消灯し(ステップ232)、液晶パネル31の表示を解除する(ステップ234)。その後、上記ステップ226〜234の処理を、R、G、Bの各色成分について実行する。そして、R、G、Bの全ての色成分についてステップ226〜234の処理が終了すると、ステップ236で肯定判定されステップ238へ進み、プロセッサ部72において前記露光された印画紙54に対し、現像・定着・水洗・乾燥の各処理を行い、写真プリントを作製する。
【0053】
このように、本第1の実施形態によれば、副プリント部22の温度が変化しても、その温度変化に対応する各LEDにおける光量変化が発生しないように、各LEDの駆動電流が補正されるので、各LEDからの光量は一定に維持され、光源としての各LEDを安定化させることができる。
【0054】
また、本第1の実施形態では、光量変化情報を求めるための設備として、R、G、B色光の各LED毎の光量センサ(計3個の光量センサ)を設けることなく、1個の温度センサ120のみを設けており、この温度センサ120により検出された温度の温度変化情報、及びROMに予め記憶した温度−光量特性データのみを用いて光量変化情報を求めている。このように、露光制御に係る機器構成の簡略化が図られている。
【0055】
〔第2の実施形態〕
以下、第2の実施形態を説明する。第2の実施形態における構成は、上述した第1の実施形態における構成とほぼ同様であり、同一構成部分には同一の番号を付し、説明を省略する。
【0056】
副制御部23に内蔵されたROMには、さまざまな温度環境における液晶パネル31への駆動電圧−光の透過率特性データ、及び後述する液晶パネル駆動電圧値の補正処理の制御プログラムもさらに記憶されている。
【0057】
次に、第2の実施形態における作用を説明する。
プリンタプロセッサ10のプリンタ部58における本プリントの露光処理、プリンタ部58における副プリントの露光処理、及びプロセッサ部72における処理は、上述した第1の実施の形態にて説明した内容と同じであるので、説明を省略する。
【0058】
そこで、本発明に係る作用を、前述した第1の実施形態との相違点を中心に図7〜9を用いて説明する。
【0059】
図8に示すプリント処理において、まずステップ220で温度センサ120によって副プリント部22の温度を検出し、検出した温度(今回の温度)Tbの情報を副露光部23のRAMに記憶した後、次のステップ221で図9に示す液晶パネル駆動電圧値の補正処理のサブルーチンを実行する。
【0060】
図9のステップ260では前回の温度検出値Taを副露光部23のRAMから読み出し、次のステップ262では、今回の温度環境下及び前回の温度環境下の各々における液晶パネル31の駆動電圧−光透過率特性データ(例えば図7の特性データ122、124)を副露光部23のROMから読み出す。
【0061】
本第2の実施形態では、周囲温度が変化しても液晶パネル31の光の透過率が一定に維持されるように制御する。そこで、次のステップ264では、図7の特性データ122において現在の駆動電圧値V0 に対応する点Eを特定し、この点Eに対応する光の透過率P0 を求める。そして、今回の温度検出値Tbにおける特性データ124において、前回と同じ光の透過率P0 を得るための駆動電圧値V1 (点Gに対応)を求める。さらに、次のステップ266では、液晶パネル駆動電圧値がこの駆動電圧値V1 となるように補正する。
【0062】
上述した図9の液晶パネル駆動電圧値の補正処理によって、副プリント部22の温度が変化しても、この温度変化に伴い発生すると想定される液晶パネル31の光の透過率変化は相殺される。従って、図8のプリント処理におけるステップ227の液晶パネル31への画像表示の際に、今回の液晶パネル駆動電圧値V1 で液晶パネル31を駆動することにより、液晶パネル31における光の透過率を一定に維持することができ、液晶パネル31の光の透過率を安定化させることができる。
【0063】
なお、上記第1、第2の実施形態では、副プリント部を備えたプリンタプロセッサに本発明を適用した例を示したが、別個のインデックスプリンタとペーパープロセッサとで構成された写真プリントシステムや、画像メモリと該画像メモリに記憶された画像データを表示する液晶パネルと該液晶パネルに表示された画像を露光可能な露光系とを有する液晶写真プリンタ等にも適用することができる。
【0064】
【発明の効果】
請求項1及び2記載の発明によれば、露光部の温度が変化しても、当該温度変化に伴う光量の変化情報を相殺する(発生させない)ように各発光ダイオードの駆動電流が補正されるので、各発光ダイオードからの光量を一定に維持し、安定化させることができる、という効果が得られる。
【0065】
また、請求項1及び2記載の発明によれば、露光部の温度が変化しても、光の透過率を所定値に維持するように液晶パネルの駆動電圧が補正されるので、液晶パネルにおける光の透過率を一定に維持し、安定化させることができる、という効果が得られる。また、温度変化に伴う、各発光ダイオードからの光量の制御のみならず、液晶パネルにおける光の透過率も制御することにより、高精度な露光制御を行うことができる、という効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1、第2の実施形態におけるプリンタプロセッサの概略構成図である。
【図2】プリンタプロセッサにおけるプリンタ部の構成を示すブロック図である。
【図3】第1の実施形態におけるプリント処理の制御ルーチンを示す流図である。
【図4】第1、第2の実施形態における光源駆動電流値の補正処理のサブルーチンを示す流図である。
【図5】R−LEDにおける温度−光量特性を示す線図である。
【図6】R−LEDにおける電流−光量特性を示す線図である。
【図7】液晶パネルにおける駆動電圧−光透過率特性を示す線図である。
【図8】第2の実施形態におけるプリント処理の制御ルーチンを示す流図である。
【図9】第2の実施形態における液晶パネル駆動電圧値の補正処理のサブルーチンを示す流図である。
【符号の説明】
10 プリンタプロセッサ
22 副プリント部
23 副制御部
24 光源制御部
25 B−LED
26 R−LED
27 G−LED
31 液晶パネル
32 液晶パネルドライバ
54 印画紙(感光材料)
106 画像メモリ
120 温度センサ
【発明の属する技術分野】
本発明は、露光制御方法及び装置に係り、より詳しくは、発光ダイオードからの光を画像表示された液晶パネルへ照射し、該液晶パネルを透過した透過光により感光材料に露光する露光部を備えた写真プリンタにおける露光制御方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より1本の現像済ネガフィルムにどのような写真が撮影されているかを簡単に検索できるように、各コマをマトリックス状に並べて縮小プリントしたインデックスプリントが知られている。このインデックスプリントを作製する技術として、写真プリンタにおいて所定のスキャナで読み取られたネガフィルムの各コマの画像データを所定の画像メモリに記憶し、所定のタイミングで数コマ分の画像データを画像メモリから読み出して液晶パネルに表示し、表示された数コマ分の画像に光源からの光を照射し、その透過光によって前記数コマ分の画像を印画紙に露光し処理することにより作製するいわゆる液晶写真プリンタに関する技術が提案されている。
【0003】
ところで、近年写真プリンタにおける光源として、従来からのハロゲンランプ等のランプ光源に代わり、発光ダイオード(Light Emitting Diode、以下LEDと称す)が多用されてきている。このLED光源は、ランプ光源に比べ、点灯時の発熱量が極めて少なく、点灯制御が容易であり、さらに光源の小型化が可能であるという利点を有しており、上記のような液晶写真プリンタにも用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、LED光源は周囲の温度変化の影響を受けて、光量が変化しやすいという欠点も有している。よって、液晶写真プリンタにおいてLED光源や液晶パネル等を設置した露光部の周囲温度が変化した場合、LED光源からの光量が変化してしまう虞れがあった。また、このようなLED光源の不安定な状態を補正する手段は液晶写真プリンタに具備されておらず、作製される写真プリントの仕上がり品質がばらついてしまう虞れがあった。
【0005】
また、液晶パネルも、周囲の温度変化の影響によって、駆動電圧−光透過率特性が若干変化することが知られている。従って、液晶写真プリンタにおいて高精度に露光制御を行う場合には、周囲の温度変化に応じて液晶パネルの駆動電圧−光透過率特性を補正することが必要である。
【0006】
本発明は上記問題点を解消するために成されたものであり、発光ダイオードを用いた液晶写真プリンタにおいて、該発光ダイオードの光量を安定化させることができる露光制御方法及び装置を提供することを第1の目的とし、液晶パネルの光の透過率を安定化させることができる露光制御方法及び装置を提供することを第2の目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記第1及び第2の目的を達成するために、請求項1記載の発明は、光の赤色成分を射出する発光ダイオード、緑色成分を射出する発光ダイオード、及び青色成分を射出する発光ダイオードからの光を画像表示された液晶パネルへ照射し、該液晶パネルを透過した透過光により感光材料に露光する露光部を備えた写真プリンタにおける露光制御方法であって、前記各発光ダイオードにおける温度と光量との特性情報と、前記各発光ダイオードにおける駆動電流と光量との特性情報と、前記液晶パネルにおける温度、光の透過率及び駆動電圧の関係を示す特性情報と、を予め記憶しておき、温度センサにより前記露光部の温度を検出し、前記検出された温度の温度変化情報及び前記記憶されている各発光ダイオードにおける温度と光量との特性情報に基づいて前記各発光ダイオードからの各光量変化情報を求め、求めた各光量変化情報及び前記記憶されている各発光ダイオードにおける駆動電流と光量との特性情報に基づいて、各発光ダイオードの駆動電流を補正すると共に、前記検出された温度変化情報及び前記記憶されている前記液晶パネルにおける温度、光の透過率及び駆動電圧の関係を示す特性情報に基づいて、液晶パネルの駆動電圧を補正する、ことを特徴とする。
【0008】
この請求項1記載の発明では、光の赤色成分を射出する発光ダイオード、緑色成分を射出する発光ダイオード、及び青色成分を射出する発光ダイオードの各発光ダイオードにおける温度と光量との特性情報と、各発光ダイオードにおける駆動電流と光量との特性情報と、液晶パネルにおける温度、光の透過率及び駆動電圧の関係を示す特性情報と、を予め記憶しておき、露光部の温度を検出し、検出された温度の温度変化情報、即ち、露光部の温度が前回の温度検出値(初回においては基準温度値)から今回の温度検出値へ変化したという温度変化情報、に対応する発光ダイオードからの光量変化情報を、予め記憶されている当該発光ダイオードにおける温度と光量との特性情報から求める。即ち、各発光ダイオードにおける温度と光量との特性情報から、前回の温度検出値T1に対応する光量の前回値L1(初回においては基準光量値)と、今回の温度検出値T2に対応する光量の今回値L2と、を求めることにより、各発光ダイオードからの光量が該前回値から該今回値へ変化したという光量変化情報を求める。
【0009】
次に、各発光ダイオードにおける駆動電流と光量との特性情報から、上記求めた光量変化情報を相殺するべく各発光ダイオードの駆動電流を補正する。例えば、光量の前回値に対応する駆動電流I1と光量の今回値に対応する駆動電流I2とを求め、駆動電流I1、I2の差分を相殺するように、各発光ダイオードの駆動電流を補正しても良い。
【0010】
これにより、露光部の温度が変化しても、当該温度変化に伴って変化すると想定される各発光ダイオードからの光量の変化情報が求められ、この光量の変化情報を相殺する(発生させない)ように各発光ダイオードの駆動電流が補正される。従って、この補正によって、温度変化に伴う光量変化は発生せず、各発光ダイオードからの光量を一定に維持し、安定化させることができる。
【0012】
また、温度変化情報における前回の温度検出値のときの光の透過率と駆動電圧との関係、及び今回の温度検出値のときの光の透過率と駆動電圧との関係から、前回と今回とで光の透過率を所定値に維持する場合の前回の駆動電圧値と今回の駆動電圧値とを求め、その差分をブライト信号で補正することによって液晶パネルの駆動電圧値を補正する。
【0013】
これにより、露光部の温度が変化しても、当該温度変化に伴って変化すると想定される光の透過率と駆動電圧との関係(特性)情報が求められ、光の透過率を所定値に維持するように液晶パネルの駆動電圧が補正される。従って、この補正によって、液晶パネルにおける光の透過率を一定に維持し、安定化させることができる。このように、温度変化に伴う、各発光ダイオードからの光量の制御のみならず、液晶パネルにおける光の透過率も制御することにより、高精度な露光制御を行うことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
〔第1の実施形態〕
以下、図面を参照して、本発明に係る第1の実施形態を説明する。
【0015】
図1、図2を用いて本第1の実施形態におけるプリンタプロセッサ10の構成を説明する。外部をケーシング12により覆われたプリンタプロセッサ10は、本プリント及び副プリントの印画紙への露光を行うプリンタ部58と、露光された印画紙に対し現像・定着・水洗・乾燥の各処理を行うプロセッサ部72と、を備えている。
【0016】
まず、プリンタ部58の構成を説明する。プリンタプロセッサ10には、図1において左方にケーシング12から突出する作業テーブル14が設置されており、作業テーブル14の上面には、ネガフィルム16をセットするネガキャリア18、及びオペレータがコマンドやデータ等を入力するためのキーボード15が配置されている。
【0017】
作業テーブル14の下方には主露光用光源部36が設置されている。主露光用光源部36には光源38が設置されており、光源38から射出された光は、色補正フィルタ(以下、Color−Correction Filter :CCフィルタと称す)40、拡散筒42を介して、ネガキャリア18にセットされたネガフィルム16へと至る。CCフィルタ40はC(シアン)、M(マゼンダ)、Y(イエロー)の3組のフィルタから構成され、各フィルタはCCフィルタ制御部39による制御の下に作動し、光源38から射出された光の光軸上を挿入量可変とされている。
【0018】
ネガキャリア18の下流側(図1において上側)には、カバー44が形成されており、カバー44内には、主露光用光学系46及びインデックスプリント等の副プリントの露光を行う副プリント部22が設けられている。
【0019】
主露光用光学系46の最下部には、ハーフミラー43が配置されており、ネガキャリア18にセットされたネガフィルム16を透過した光が到達する。ハーフミラー43を透過する光路の下流側には、露光する画像の倍率を変更するための露光レンズ48、露光光を遮断するためのブラックシャッタ50が順に配置されている。ブラックシャッタ50の下流側には、露光光を略直角方向に反射するミラー51が配置されており、ミラー51により反射された露光光は露光室52にセットされた印画紙54に照射され、これにより印画紙54の露光が行われる。
【0020】
一方、ハーフミラー43で反射する光路の下流側には、測光用の画像の倍率を変更するための測光用レンズ45が配置されており、測光用レンズ45の下流側には、ハーフミラー47が配置されている。ハーフミラー47により光が反射される方向には、イメージセンサ等で構成されたスキャナ108が配置されており、スキャナ108にはスキャナ108で読み取ったネガフィルム16の各コマの画像データに対し所定の画像処理を行う画像信号処理部102が接続されている。
【0021】
画像信号処理部102には画像表示装置としてのシミュレータ104が接続されており、シミュレータ104には、ネガフィルム16の各コマの画像について、設定された条件に基づいて作製された場合のプリントのシミュレーション画像が表示される。
【0022】
また、画像信号処理部102には、画像データを記憶するための画像メモリ106が接続されており、画像信号処理部102はスキャナ108で読み取ったネガフィルム16の各コマの画像データを画像メモリ106に記憶する。
【0023】
ハーフミラー47を透過する光路の下流側には、ネガフィルム16の各コマの画像濃度を測定するためのネガ濃度測定部56が設けられており、ネガ濃度測定部56にはイメージセンサ等で構成されたスキャナ56Bと、スキャナ56Bで読み取ったネガフィルム16の各コマの画像濃度を測定するネガ濃度測定器56Aと、が設置されている。
【0024】
副プリント部22には、インデックスプリントの露光用光源として、光の赤色成分を射出する発光ダイオード(以下、R−LEDと称す)26、緑色成分を射出する発光ダイオード(以下、G−LEDと称す)27、及び青色成分を射出する発光ダイオード(以下、B−LEDと称す)25が設けられており、これらは光源制御部24により動作制御されている。B−LED25は露光光軸X上に配置されており、B−LED25から射出された光の進行方向下流側には、ダイクロイックミラー28が配置され、R−LED26から射出される赤色光の光軸、及びG−LED27から射出される緑色光の光軸を露光光軸Xに一致させている。
【0025】
ダイクロイックミラー28よりも光の進行方向下流側には、液晶パネル31が露光光軸Xに対し垂直な面上に配置されている。液晶パネル31の画像表示面には、電気的な手段によって白色、黒色及びそれらの中間色を表示可能な多数の画素が規則的に配列されており、更に、液晶パネル31は256段階の階調を表現することが可能である。液晶パネル31には、液晶パネル31を駆動する液晶パネルドライバ32が接続されており、液晶パネルドライバ32には、副プリント部22における各種処理状況を監視・制御する副制御部23が接続されている。副制御部23は、図示しないCPU、RAM、ROM、入出力コントローラ等により構成されており、入出力コントローラを介して前述した画像メモリ106に接続されている。
【0026】
副制御部23は、画像メモリ106に記憶されたネガフィルム16の各コマの画像データを読み出し、所定の規則に従ってコマ画像を配置した一件のインデックス画像データを形成し、形成した一件のインデックス画像データのうちの所定の数コマ分、一例として5コマ分(1列分)の画像データに対応する画像を液晶パネルドライバ32によって液晶パネル31に表示させる。また、上記1列分の画像データのうちR色、G色、B色の各々の色成分のみの画像データに対応する画像を液晶パネル31に表示させることもできる。
【0027】
液晶パネル31の配置位置よりも下流側には、露光する副プリントの画像の倍率を変更するための露光レンズ35が配置されており、露光レンズ35によって液晶パネル31に表示され露光光によって投影されたインデックスプリントの画像が印画紙54上に所定の倍率で結像される。
【0028】
また、副制御部23には、副プリント部22の温度を検出する本発明の温度検出手段としての温度センサ120及び上述した光源制御部24が接続されている。副制御部23に内蔵されたROMには、B−LED25、R−LED26、G−LED27の各々についての温度−光量特性データ、電流−光量特性データ、及び後述する基準電流値の初期設定処理やプリント処理等の制御プログラムが予め記憶されている。なお、R−LED26についての温度−光量特性データの一例、電流−光量特性データの一例を、それぞれ図5、6に示す。
【0029】
上記のような副制御部23と同様に、プリンタプロセッサ10全体の制御・監視を行う主制御部20が、露光室52の下方に設置されている。この主制御部20は図示しないCPU、RAM、ROM、入出力コントローラ等により構成されている。主制御部20には、上述したCCフィルタ制御部39、ネガ濃度測定器56A、画像信号処理部102及び副制御部23が接続されており、これらの各構成機器の動作を監視・制御している。
【0030】
カバー44上方右側面とケーシング12の上面との角部には、装着部60が設けられており、装着部60には、印画紙54をリール62に層状に巻き取って収容するペーパマガジン64が装着されるようになっている。
【0031】
装着部60近傍にはローラ対66が配置されており、印画紙54を挟持して水平状態で露光室52へ搬送する。印画紙54はカバー44の手前でローラ67に巻掛られ、90度方向転換されて垂下される。なお、ローラ66とローラ67との間には印画紙を略U字状に案内してストックしておく第1のストック部69が設けられている。
【0032】
露光室52の露光部下方にはローラ68A、68B、68Cが配置され、露光室52においてネガフィルム16の画像が焼付けられた印画紙54が、ローラ68A、68B、68Cの各々により略90度ずつ方向転換され、後述するプロセッサ部72へ搬送される。
【0033】
なお、ローラ68Aの下流側には、カッタ71が配置されており、このカッタ71は、露光処理が終了した印画紙54の後端を切断する。カッタ71で切断され露光室52内に残った印画紙54は再度ペーパマガジン64へ巻き戻すことができる。また、ローラ68Aとローラ68Bとの間には焼付処理された印画紙54を略U字状に案内してストックしておく第2のストック部73が設けられている。第2のストック部73では、印画紙54をストックすることにより、プリンタ部58とプロセッサ部72との処理時間の差を吸収する。
【0034】
次に、プロセッサ部72の構成を説明する。プロセッサ部72には、発色現像処理液が貯留された発色現像処理槽74、漂白定着処理液が貯留された漂白定着処理槽76、及び水洗処理液が貯留された複数のリンス処理槽78が設けられており、印画紙54が発色現像処理槽74、漂白定着処理槽76、及び複数のリンス処理槽78を順に搬送されることにより、現像・定着・水洗処理が順次行われる。水洗処理された印画紙54はリンス処理槽78に隣接する乾燥部80へ搬送され、乾燥部80では、印画紙54をローラに巻付け高温の空気にさらして乾燥させる。
【0035】
印画紙54は、図示しない一対のローラに挟持され、乾燥処理終了後に乾燥部80から一定速度で排出される。乾燥部80の下流側にはカッタ部84が設けられており、カッタ部84には、印画紙54に付与されたカットマークを検知するカットマークセンサ86と、印画紙54の濃度を測定するためのペーパー濃度測定部90と、印画紙54を切断するカッタ88と、が設置されている。これらカットマークセンサ86、ペーパー濃度測定部90、カッタ88はそれぞれ主制御部20に接続されている。カッタ部84では、印画紙54がカッタ88によって画像コマ毎にカットされ、写真プリントが完成する。
【0036】
完成した写真プリントは、ソータ部92へ排出され、ソータ部92において仕分けられると共に所定の検定作業が行われる。この検定作業によって、所謂ピンボケ等の不良プリントが抜き取られた後、正常な写真プリントはネガフィルムと共に顧客へと返却される。
【0037】
次に、本第1の実施形態の作用を説明する。
まず、プリンタプロセッサ10のプリンタ部58における本プリントの露光処理を説明する。ブラックシャッタ50を閉じた状態で、プリントすべき画像を記録したネガフィルム16をネガキャリア18にセットし光源38を点灯し、ネガフィルム16を透過した光により結像されるネガフィルム16の画像の濃度をネガ濃度測定部56により測定する。測定されたネガフィルム16の画像の濃度に基づいて、主制御部20により適正な露光条件(例えば、フィルタ部40の各フィルタの挿入量等)が設定される。次に、ブラックシャッタ50が開かれ、ネガフィルム16の画像が、前記設定された露光条件に基づいて印画紙54に露光される。
【0038】
次に、プリンタ部58における副プリントの露光処理として、副プリント部22において本プリントと同様のコマ画像を露光する場合について説明する。プリントすべき画像を記録したネガフィルム16をネガキャリア18にセットして光源38を点灯し、ネガフィルム16を透過した光により結像されるネガフィルム16の画像をスキャナ108で読み取り、読み取った画像データを画像信号処理部102によって画像メモリ106に記憶する。副制御部23により、画像メモリ106から画像データを読み出し、該画像データの赤色成分(以下、赤色画像と称す)が印画紙54に結像されるように、赤色画像に対応する画像を液晶パネル31に表示し、R−LED26を上記設定された露光条件に応じた時間だけ点灯する。これにより、画像データの赤色画像を印画紙54に露光する。以後同様にして、画像データの緑色成分(緑色画像)、青色成分(青色画像)についても、液晶パネル31に表示し、それぞれG−LED27、B−LED25を点灯して、画像データの赤色画像、緑色画像を印画紙54に露光する。これにより、プリントすべき画像が印画紙54に露光される。
【0039】
次に、プロセッサ部72における処理を説明する。上記のようにして、プリントすべき画像が印画紙54に露光された後、印画紙54はプロセッサ部72の発色現像処理槽74、漂白定着処理槽76、及び複数のリンス処理槽78を順に搬送されることにより、印画紙54に対して現像・定着・水洗処理が順次行われる。水洗処理された印画紙54は乾燥部80へ搬送され、高温の空気により乾燥処理される。乾燥処理された印画紙54は、カッタ部84へ搬送され、カッタ88によって画像コマ毎にカットされ、写真プリントとなる。そして、写真プリントは、ソータ部90へ排出され、ソータ部90において仕分けられる。
【0040】
さて、ここで本発明に係る作用として、副プリント部22において所定の画像データを露光するにあたり、光源の光量を一定に維持するべく光源への駆動電流値を補正する処理について詳細に説明する。
【0041】
なお、この駆動電流値の補正処理はプリント処理における1つの処理(図3のステップ222、即ち図4のサブルーチン)とされている。また、光源への駆動電流値の基準となる値(以下、基準電流値I0 と称す)は、予め定められた基準温度T0 の下で適正な光量を維持するための駆動電流値として予め定められており、これら基準電流値I0 及び基準温度T0 は副制御部23のROMに予め記憶されている。
【0042】
所定の画像データをプリントする際に、オペレータがキーボード15によって、プリントすべき画像データを指定し、プリント処理の開始を指示すると、副制御部23によって図3に示す制御ルーチンが実行開始される。
【0043】
図3のステップ220では温度センサ120によって温度T2 を検出し、さらに検出した温度T2 の情報を副制御部23のRAMに記憶する。次のステップ222では図4に示す駆動電流値の補正処理のサブルーチンを実行する。
【0044】
図4のステップ242では、各LEDについての温度−光量特性データ及び電流−光量特性データを副制御部23のROMから読み出し、次のステップ244では副制御部23のRAMから前回の温度検出値T1 を読み出す。なお、プリンタプロセッサ10の稼働後初めての実行時には、前回の温度検出値T1 は記憶されていないので、副制御部23のROMから基準温度T0 を読み出し、前回の温度検出値T1 とする。これにより、上記ステップ220で検出された今回の温度検出値T2 と前回の温度検出値T1 とが得られ、本発明の温度変化情報、即ち温度が前回の温度検出値T1 から今回の温度検出値T2 へ変化したという情報が得られたことになる。
【0045】
次のステップ246では、R−LED26、G−LED27、B−LED25のうちの1つについて、温度−光量特性データに基づいて、前記温度変化情報に対応する光量変化情報を求める。
【0046】
例えば、図5にはR−LED26における温度−光量特性データを示す。このグラフの縦軸の光量の値には、所定の光量を基準とした場合の比率(倍数)としての相対光度の値が用いられている。この図5の温度−光量特性データにおいて、前回の温度検出値T1 に対応する点Aと今回の温度検出値T2 に対応する点Bとを特定し、特定した点A、Bの各々に対応する光量を読み取る。ここで読み取った点Aに対応する光量L1 と点Bに対応する光量L2 との比率K2 (=L2 /L1 )を算出することにより光量変化情報、即ち上記温度変化情報に対応して光量が、L1 からL2 へK2 倍だけ変化するという情報を求める。なお、G−LED27、B−LED25についても同様に光量変化情報を求めることができる。
【0047】
次のステップ248では副制御部23のRAMから前回の駆動電流値I1 を読み出す。なお、プリンタプロセッサ10の稼働後初めての実行時には、前回の駆動電流値I1 は記憶されていないので、副制御部23のROMから基準電流値I0 を読み出し、前回の駆動電流値I1 とする。
【0048】
次のステップ250では、ステップ246で求めた光量変化情報を相殺するために、前回の駆動電流値I1 を補正する。
【0049】
例えば、図6にはR−LED26における電流−光量特性データを示す。このグラフの縦軸の光量の値には、図5のグラフと同様に、所定の光量を基準とした場合の比率(倍数)としての相対光度の値が用いられている。この図6の電流−光量特性データにおいて、前回の駆動電流値I1 に対応する点Cを特定し、この点Cにおける光量L3 を求める。そして、温度変化情報に対応して光量がK2 倍だけ変化するという光量変化情報を相殺するために、光量L3 を(1/K2 )倍した光量L4 を求め、図6の電流−光量特性データにおいて光量L4 に対応する点Dを特定する。そして、点Dにおける駆動電流値I2 を求め、この駆動電流値I2 を新たな駆動電流値(今回の駆動電流値)とすることにより、前回の駆動電流値I1 を補正する。なお、G−LED27、B−LED25についても同様に前回の駆動電流値を補正することができる。
【0050】
さらにステップ250では、補正した駆動電流値(今回の駆動電流値)I2 を副制御部23のRAMへ記憶する。
【0051】
その後、上記ステップ246〜250の処理を、R−LED26、G−LED27、B−LED25の各々について実行し、これら全てについてステップ246〜250の処理が終了すると、ステップ252で肯定判定され、本サブルーチンからリターンする。
【0052】
図4のステップ224ではプリントすべき画像データを画像メモリ106から読み出し、次のステップ226では画像データの1つの色成分について液晶パネル31に表示する。次のステップ228では、補正した駆動電流値(今回の駆動電流値)I2 によって、表示した色成分に対応するLEDを点灯する。そして、所定露光時間だけLEDを点灯し、所定露光時間後にLEDを消灯し(ステップ232)、液晶パネル31の表示を解除する(ステップ234)。その後、上記ステップ226〜234の処理を、R、G、Bの各色成分について実行する。そして、R、G、Bの全ての色成分についてステップ226〜234の処理が終了すると、ステップ236で肯定判定されステップ238へ進み、プロセッサ部72において前記露光された印画紙54に対し、現像・定着・水洗・乾燥の各処理を行い、写真プリントを作製する。
【0053】
このように、本第1の実施形態によれば、副プリント部22の温度が変化しても、その温度変化に対応する各LEDにおける光量変化が発生しないように、各LEDの駆動電流が補正されるので、各LEDからの光量は一定に維持され、光源としての各LEDを安定化させることができる。
【0054】
また、本第1の実施形態では、光量変化情報を求めるための設備として、R、G、B色光の各LED毎の光量センサ(計3個の光量センサ)を設けることなく、1個の温度センサ120のみを設けており、この温度センサ120により検出された温度の温度変化情報、及びROMに予め記憶した温度−光量特性データのみを用いて光量変化情報を求めている。このように、露光制御に係る機器構成の簡略化が図られている。
【0055】
〔第2の実施形態〕
以下、第2の実施形態を説明する。第2の実施形態における構成は、上述した第1の実施形態における構成とほぼ同様であり、同一構成部分には同一の番号を付し、説明を省略する。
【0056】
副制御部23に内蔵されたROMには、さまざまな温度環境における液晶パネル31への駆動電圧−光の透過率特性データ、及び後述する液晶パネル駆動電圧値の補正処理の制御プログラムもさらに記憶されている。
【0057】
次に、第2の実施形態における作用を説明する。
プリンタプロセッサ10のプリンタ部58における本プリントの露光処理、プリンタ部58における副プリントの露光処理、及びプロセッサ部72における処理は、上述した第1の実施の形態にて説明した内容と同じであるので、説明を省略する。
【0058】
そこで、本発明に係る作用を、前述した第1の実施形態との相違点を中心に図7〜9を用いて説明する。
【0059】
図8に示すプリント処理において、まずステップ220で温度センサ120によって副プリント部22の温度を検出し、検出した温度(今回の温度)Tbの情報を副露光部23のRAMに記憶した後、次のステップ221で図9に示す液晶パネル駆動電圧値の補正処理のサブルーチンを実行する。
【0060】
図9のステップ260では前回の温度検出値Taを副露光部23のRAMから読み出し、次のステップ262では、今回の温度環境下及び前回の温度環境下の各々における液晶パネル31の駆動電圧−光透過率特性データ(例えば図7の特性データ122、124)を副露光部23のROMから読み出す。
【0061】
本第2の実施形態では、周囲温度が変化しても液晶パネル31の光の透過率が一定に維持されるように制御する。そこで、次のステップ264では、図7の特性データ122において現在の駆動電圧値V0 に対応する点Eを特定し、この点Eに対応する光の透過率P0 を求める。そして、今回の温度検出値Tbにおける特性データ124において、前回と同じ光の透過率P0 を得るための駆動電圧値V1 (点Gに対応)を求める。さらに、次のステップ266では、液晶パネル駆動電圧値がこの駆動電圧値V1 となるように補正する。
【0062】
上述した図9の液晶パネル駆動電圧値の補正処理によって、副プリント部22の温度が変化しても、この温度変化に伴い発生すると想定される液晶パネル31の光の透過率変化は相殺される。従って、図8のプリント処理におけるステップ227の液晶パネル31への画像表示の際に、今回の液晶パネル駆動電圧値V1 で液晶パネル31を駆動することにより、液晶パネル31における光の透過率を一定に維持することができ、液晶パネル31の光の透過率を安定化させることができる。
【0063】
なお、上記第1、第2の実施形態では、副プリント部を備えたプリンタプロセッサに本発明を適用した例を示したが、別個のインデックスプリンタとペーパープロセッサとで構成された写真プリントシステムや、画像メモリと該画像メモリに記憶された画像データを表示する液晶パネルと該液晶パネルに表示された画像を露光可能な露光系とを有する液晶写真プリンタ等にも適用することができる。
【0064】
【発明の効果】
請求項1及び2記載の発明によれば、露光部の温度が変化しても、当該温度変化に伴う光量の変化情報を相殺する(発生させない)ように各発光ダイオードの駆動電流が補正されるので、各発光ダイオードからの光量を一定に維持し、安定化させることができる、という効果が得られる。
【0065】
また、請求項1及び2記載の発明によれば、露光部の温度が変化しても、光の透過率を所定値に維持するように液晶パネルの駆動電圧が補正されるので、液晶パネルにおける光の透過率を一定に維持し、安定化させることができる、という効果が得られる。また、温度変化に伴う、各発光ダイオードからの光量の制御のみならず、液晶パネルにおける光の透過率も制御することにより、高精度な露光制御を行うことができる、という効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1、第2の実施形態におけるプリンタプロセッサの概略構成図である。
【図2】プリンタプロセッサにおけるプリンタ部の構成を示すブロック図である。
【図3】第1の実施形態におけるプリント処理の制御ルーチンを示す流図である。
【図4】第1、第2の実施形態における光源駆動電流値の補正処理のサブルーチンを示す流図である。
【図5】R−LEDにおける温度−光量特性を示す線図である。
【図6】R−LEDにおける電流−光量特性を示す線図である。
【図7】液晶パネルにおける駆動電圧−光透過率特性を示す線図である。
【図8】第2の実施形態におけるプリント処理の制御ルーチンを示す流図である。
【図9】第2の実施形態における液晶パネル駆動電圧値の補正処理のサブルーチンを示す流図である。
【符号の説明】
10 プリンタプロセッサ
22 副プリント部
23 副制御部
24 光源制御部
25 B−LED
26 R−LED
27 G−LED
31 液晶パネル
32 液晶パネルドライバ
54 印画紙(感光材料)
106 画像メモリ
120 温度センサ
Claims (2)
- 光の赤色成分を射出する発光ダイオード、緑色成分を射出する発光ダイオード、及び青色成分を射出する発光ダイオードからの光を画像表示された液晶パネルへ照射し、該液晶パネルを透過した透過光により感光材料に露光する露光部を備えた写真プリンタにおける露光制御方法であって、
前記各発光ダイオードにおける温度と光量との特性情報と、前記各発光ダイオードにおける駆動電流と光量との特性情報と、前記液晶パネルにおける温度、光の透過率及び駆動電圧の関係を示す特性情報と、を予め記憶しておき、
温度センサにより前記露光部の温度を検出し、
前記検出された温度の温度変化情報及び前記記憶されている各発光ダイオードにおける温度と光量との特性情報に基づいて前記各発光ダイオードからの各光量変化情報を求め、求めた各光量変化情報及び前記記憶されている各発光ダイオードにおける駆動電流と光量との特性情報に基づいて、各発光ダイオードの駆動電流を補正すると共に、
前記検出された温度変化情報及び前記記憶されている前記液晶パネルにおける温度、光の透過率及び駆動電圧の関係を示す特性情報に基づいて、液晶パネルの駆動電圧を補正する、
露光制御方法。 - 光の赤色成分を射出する発光ダイオード、緑色成分を射出する発光ダイオード、及び青色成分を射出する発光ダイオードからの光を画像表示された液晶パネルへ照射し、該液晶パネルを透過した透過光により感光材料に露光する露光部を備えた写真プリンタにおける露光制御装置であって、
前記各発光ダイオードにおける温度と光量との特性情報と、前記各発光ダイオードにおける駆動電流と光量との特性情報と、前記液晶パネルにおける温度、光の透過率及び駆動電圧の関係を示す特性情報と、を予め記憶した記憶手段と、
前記露光部の温度を検出する温度センサと、
前記検出された温度の温度変化情報及び前記記憶されている各発光ダイオードにおける温度と光量との特性情報に基づいて前記各発光ダイオードからの各光量変化情報を求め、求めた各光量変化情報及び前記記憶されている各発光ダイオードにおける駆動電流と光量との特性情報に基づいて、各発光ダイオードの駆動電流を補正すると共に、前記検出された温度変化情報及び前記記憶されている前記液晶パネルにおける温度、光の透過率及び駆動電圧の関係を示す特性情報に基づいて、液晶パネルの駆動電圧を補正する、補正手段と、
を含む露光制御装置。
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JP25886895A JP3544046B2 (ja) | 1995-10-05 | 1995-10-05 | 露光制御方法及び装置 |
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1995
- 1995-10-05 JP JP25886895A patent/JP3544046B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH09101570A (ja) | 1997-04-15 |
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