JPH0774665B2 - 遊星歯車変速装置 - Google Patents

遊星歯車変速装置

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JPH0774665B2
JPH0774665B2 JP60045457A JP4545785A JPH0774665B2 JP H0774665 B2 JPH0774665 B2 JP H0774665B2 JP 60045457 A JP60045457 A JP 60045457A JP 4545785 A JP4545785 A JP 4545785A JP H0774665 B2 JPH0774665 B2 JP H0774665B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は車両に搭載される変速装置に関し、特に建設機
械等の超大型車両を駆動するのに適した遊星歯車変速装
置に関する。
〔従来の技術〕
超大型車両の駆動機構は、例えば第9図に示すようにエ
ンジン1の動力をトルクコンバータ2を介して変速装置
3に伝達し、変速装置3でその回転を変速して操向装置
4に伝達し、操向装置4の左右の走行クラッチ5a,5bを
介して左右の走行装置6a,6bを駆動している。
この場合、操向装置4はクラッチ5a,5bやブレーキ等の
寿命に充分な余裕をとらんが為、操向装置4の幅Aを大
きくとる必要があり、車両全幅と走行装置6a,6bの幅に
限界があるところから、変速装置3の小型化が要求され
ている。
このような背景のもとで使用されている従来の変速装置
3としては第10図に示す如く、トルクコンバータ2に連
結する入力軸3aに前後進用クラッチ3bを設け、この前後
進用クラッチ3bを操作して前進用ギア3c若しくは後進用
ギア3dを回転し、前進の場合は前進用ギア3cの回転を第
1カウンターシャフト3eに設けたドライブギア3fに伝達
し、第1カウンターシャフト3eに設けた第1速,第2速
変速用クラッチ3gを操作して第1速用ギア3h又は第2速
用ギア3iを回転し、第2カウンターシャフト3jに設けた
第1速用ギア3hと噛合する第1変速用ギア3k若しくは第
2速用ギア3iと噛合する第2変速用ギア3lとの間で変速
して出力軸3mを回転し、後進の場合は後進用ギア3dから
リバースギア3nを介して回転を逆にしてドライブギア3f
に伝達して前進の場合と同様に変速して出力軸3mを回転
するカウンターシャフト型の変速装置がある。
この構造の変速装置では、小型化の要求の為に、前後進
共2段の変速段数としているので、この段数減を補うの
に、トルクコンバータを多段型としなければならず、伝
動効率,燃費性能に問題があり、また、軸数が多いとこ
ろからギアの種類,軸受の種類も多くなり、コストがか
かり、メンテナンスも面倒であった。
さらに、クラッチ部分の外径を余り大きくとれないの
で、クラッチ枚数が増加し、構造が複雑となるばかりで
なく、クラッチ部分より大径のギアを高速で回転し、こ
れを同期させようとするため、各部に発生する衝撃によ
る荷重に対する強度を充分にとると小型化が困難となる
問題があった。
このため、実開昭55−126049号公報に、入力軸、従動軸
及び出力軸を同軸上に配列し、入力軸に前進用サンギア
及び後進用サンギアを、従動軸に各段変速用サンギアを
それぞれ固設し、前進用サンギアの外側に前進用リング
ギアを、後進用サンギアの外側に後進用リングギアを、
各段変速用サンギアのそれぞれの外側に各段変速用リン
グギアをそれぞれ配設し、前記各サンギアと前記各リン
グギアとの間にそれぞれに対応する遊星ギアをキャリア
にて支承して配設して、前進用サンギアと前進用リング
ギアとに前進用キャリアにて支承される前進用遊星ギア
を、後進用サンギアと後進用リングギアとに後進用キャ
リアにて支承される後進用遊星ギアを、各段変速用サン
ギアと各段変速用リングギアとに各段変速用キャリアに
て支承される各段変速用遊星ギアをそれぞれ噛合し、後
進用遊星ギアによって回転する逆転用リングギアと前進
用キャリアとをギアカップリングにて噛合し、前進用リ
ングギアに係合してその回転を停止させる前進用ブレー
キ機構と、後進用リングギアに係合してその回転を停止
させる後進用ブレーキ機構と、各段変速用リングギアに
それぞれ係合してその回転を停止させる各段変速用ブレ
ーキ機構とを備えて、前後進切換並びに変速用遊星歯車
機構を構成し、前進用ブレーキ機構と後進用ブレーキ機
構とを選択操作することにより、前進の場合は、入力軸
の回転を前進用サンギアから前進用キャリア介して変速
用キャリアに伝達し、後進の場合は、入力軸の回転を後
進用サンギアから後進用キャリア,逆転用リングギア,
前進用キャリアを介して変速用キャリアに伝達するよう
にした遊星歯車変速装置が開示されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところが、この遊星歯車変速装置は、前後進を切換る際
に、減速比が高く慣性モーメントの大きな前進用キャリ
ア及び後進用キャリアの回転方向をブレーキ機構にて切
換るので、この慣性モーメントによる大きなエネルギー
を吸収するために、トルク容量の大きいブレーキ機構を
必要となり、ブレーキ機構が大型になる。
そこで本発明は、ブレーキ機構を小型化し、かつ比較的
構造が簡単でメンテナンス性を向上し、耐久性,信頼
性,運転操作感覚の秀れた遊星歯車変速装置を提供する
ことを目的としている。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は上記目的を達成するために、前進用サンギアの
外側に前進用リングギアを、後進用サンギアの外側に後
進用リングギアを、各段変速用サンギアのそれぞれの外
側に各段変速用リングギアをそれぞれ配設し、前記各サ
ンギアと前記各リングギアとの間にそれぞれに対応する
遊星ギアをキャリアにて支承して配設して、前進用サン
ギアと前進用リングギアとに前後進用キャリアにて支承
される前進用遊星ギアを、後進用サンギアと後進用リン
グギアとに前後進用キャリアにて支承されるダブルピニ
オンからなる後進用遊星ギアを、各段変速用サンギアと
各段変速用リングギアとに各段変速用キャリアにて支承
される各段変速用遊星ギアをそれぞれ噛合し、前進用リ
ングギアに係合してその回転を停止させる前進用ブレー
キ機構と、後進用リングギアに係合してその回転を停止
させる後進用ブレーキ機構と、各段変速用リングギアに
それぞれ係合してその回転を停止させる各段変速用ブレ
ーキ機構とを備えて、前後進切換並びに変速用遊星歯車
機構を構成した遊星歯車変速装置において、前進用サン
ギア及び後進用サンギアを一本の回転軸に該回転軸と一
体回転可能に設けるとともに、該回転軸に、前記遊星歯
車機構に動力を入力する入力軸と、前後進用キャリア
と、各段変速用キャリアと、前後進切換並びに変速され
た動力を出力する出力軸とをそれぞれ回転可能に支持
し、前記入力軸と前後進用キャリアとを結合し、前進用
ブレーキ機構と後進用ブレーキ機構とを選択操作するこ
とにより、入力軸の回転を前後進用キャリアを介して前
進用サンギアまたは後進用サンギアに伝達して前後進切
換を行わしめることを特徴としている。
〔作 用〕
この構成によれば、前後進用キャリアから入力された入
力軸の回転は、前進用ブレーキ機構によって前進用リン
グギアの回転が停止されると前進用サンギアに伝達さ
れ、また、後進用ブレーキ機構によって後進用リングギ
アの回転が停止されると後進用サンギアに伝達され、こ
の伝達された回転が回転軸を介して直接各段変速用サン
ギアに伝達される。
したがって、ブレーキ機構によって前進用サンギアまた
は後進用サンギアのいずれかを回転させるから、慣性モ
ーメントの小さい回転軸の回転方向の正逆切換で前後進
の切換を行うことになるので、ブレーキ機構のトルク容
量を小さくでき、ブレーキ機構を小型化できる。
〔実施例〕
本発明の一実施例を第1図乃至第8図に基づいて説明す
る。
エンジンと接続するトルクコンバータ2には、自在継手
10、ギア11,12を介して遊星歯車変速装置13が動力伝達
可能に連結されている。
次に、この遊星歯車変速装置13の構成を説明すると、ケ
ース14の一側壁から他側壁に亘って一本の回転軸15が回
転可能に横架されている。
この回転軸15の一側外端には、前記ギア12と噛合する入
力ギア16を有する入力軸17がベアリング18を介して回転
可能に外嵌され、回転軸15と同軸上に設けられている。
回転軸15の他側端には、外端に被駆動機器を連結する出
力用ギアカップリング19を有する出力軸20がベアリング
21を介して回転可能に外嵌され、回転軸15と同軸上に設
けられている。
該出力軸20には、ケース14内に配置される第2速用キャ
リア22が延設され、出力軸20の外周とケース14との間に
ベアリング23を、前記キャリア22の内周と回転軸15との
間にベアリング24を夫々挿入し、出力軸20がケース14と
回転軸15とに円滑に回転できるように支承されている。
回転軸15の外周上には、該軸15のギアカップリング15a
に嵌着した前進用サンギア25、該軸15に形成した後進用
サンギア26、該軸15のギアカップリング15bに嵌着した
第3速用サンギア27及び該軸15のギアカップリング15c
に嵌着した第2速用サンギア28が、入力軸17側から出力
軸側20に向って順次配列され、前進用サンギア25,後進
用サンギア26,第3速用サンギア27及び第2速用サンギ
ア28が一本の回転軸15に該軸15と一体回転可能に設けら
れている。また、第3速用サンギア27と第2速用サンギ
ア28との間には、第1速用サンギア29が回転軸15に遊装
され、該ギア29は第2速用キャリア22の腕部22a先端に
形成したギアカップリング30に噛合して保持されてい
る。
前進用サンギア25,後進用サンギア26及び各段変速用
サンギア27,2829の外側位置には、夫々のギアに対応し
て、前進用リングギア31,後進用リングギア32,第3速用
リングギア33,第1速用リングギア34及び第2速用リン
グギア35が夫々配置されている。
前進用リングギア31,後進用リングギア32及び各段変速
用リングギア33,34,35の外側には、夫々のギアに対応し
て、前進用ブレーキ機構36,後進用ブレーキ機構37,第3
速用ブレーキ機構38,第1速用ブレーキ機構39及び第2
速用ブレーキ機構40が夫々配置されている。
前進用ブレーキ機構36,後進用ブレーキ機構37及び各段
変速用ブレーキ機構38,39,40は、各リングギア31乃至35
の外周に回転軸15の軸線方向に形成したセレーション41
に回転軸15の軸線方向に移動可能に設けられた複数のリ
ング状のディスク42と、ケース14の胴部に回転軸15と並
行に架装した適数本の支持ピン43に吊持され、前記ディ
スク42を挾圧係合する複数の摩擦パッド44と、ケース14
の胴部に形成された液圧室45内に配置され、前記摩擦パ
ッド44を押圧するリング状のピストン46とで構成されて
おり、変速操作によって、各液圧室45に供給された液圧
によりピストン46を前進させて、摩擦パッド44にてディ
スク42を挾圧係合して各リングギア31乃至35の回転を停
止させる。
前記入力軸17側のケース14内には、前後進用キャリア47
がベアリング48を介して回転軸15に支承され、該キャリ
ア47に形成したカップリング47aを入力軸17の延出部に
形成したカップリング17aに結合させている。また、第
3速用サンギア27と第1速用サンギア29との間には、第
1・第3速兼用キャリア49がベアリング50を介して回転
軸15に支承されている。
前後進用キャリア47には、前,後進用サンギア25,26の
外周と前,後進用リングギア31,32の内周との間におい
て円周方向の等分位置に3本の腕部47bを回転軸15と平
行に延設し、夫々の腕部47bには、前進用遊星ギア51と
後進用遊星ギア52が回転可能に支承され、前進用遊星ギ
ア51は前進用サンギア25と前進用リングギア31とに夫々
噛合し、後進用遊星ギア52は前後進用キャリア47の別の
3本の腕部47cに夫々回転可能に設けた後進用アイドラ
ギア53とでダブルピニオンを構成し、後進用遊星ギア52
は後進用リングギア32に、後進用アイドラギア53は後進
用サンギア26に夫々噛合している。
第1・第3速兼用キャリア49の3本の腕部49aの一端に
は第3速用遊星ギア54が、他端には第1速用遊星ギア55
が夫々回転可能に支承され、第3速用遊星ギア54は第3
速用サンギア27と第3速用リングギア33に夫々噛合し、
第1速用遊星ギア55は第1・第3速兼用キャリア49の別
の3本の腕部49bに回転可能に支承された第1速用アイ
ドラギア56とでダブルピニオンを構成し、第1速用遊星
ギア55は第1速用リングギア34に、第1速用アイドラギ
ア56は第1速用サンギア29に夫々噛合している。第2速
用キャリア22の3本の腕部22aには第2速用遊星ギア57
が回転可能に支承され、第2速用サンギア28と第2速用
リングギア35に夫々噛合している。
また、第1・第3速兼用キャリア49の腕部49a,49bの他
端にはギアカップリング49cが形成され、第2速用リン
グギア35のギアカップリング35aと噛合している。
このように構成された遊星歯車変速装置13の作用を模式
的に示した第3図乃至第8図で説明する。図中太線は動
力の流れを示す。
先ず、エンジンからの動力はトルクコンバータ2よりギ
ア11,12を介して入力ギア16に伝達される。これにより
入力軸17が回転し、該入力軸17のギアカップリング17a,
前後進用キャリア47のギアカップリング47aを介して前
後進用キャリア47を回転する。この時、前進用リングギ
ア31及び後進用リングギア32はフリー状態であるから、
前進用遊星歯車51及び後進用遊星歯車52は自転するのみ
で、エンジンの動力は回転軸15に伝達されない。
そして、前進用ブレーキ機構36を操作すると、前進用リ
ングギア31の回転が該ブレーキ機構36にて停止され、前
進用遊星ギア51は前進用サンギア25の回りを公転して回
転軸15を所定方向に回転する。
この回転により、第3速用サンギア27と第2速用サンギ
ア38は回転するが、第3速用リングギア33,第1速用リ
ングギア34及び第2速用リングギア35はフリー状態であ
るから、第3速用遊星ギア54,第1速用遊星ギア55及び
第2速用遊星ギア7は自転するのみで、第1・第3速兼
用キャリア49及び第2速用キャリア22は回転しない。
そして、前進第1速の場合は、第3図に示す如く、第1
速用ブレーキ機構39を操作して第1速用リングギア34の
回転を停止すると、第2速用サンギア28,第2速用遊星
ギア57,第2速用リングギア35を介して回動している第
1・第3兼用キャリア49に設けた第1速用遊星ギア55が
第1速用アイドラギア56を回転して第1速サンギア29に
回転力を与え、ここで第1速に変速されて、ギアカップ
リング30を介して第2速用キャリア22に伝達され、出力
軸20に第1速を伝達する。
前進第2速の場合は、第4図に示す如く、第2速用ブレ
ーキ機構40を操作して第2速用リングギア35の回転を停
止すると、第2速用サンギア28にて自転していた第2速
用遊星ギア57が公転して第2速に変速し、第2速用キャ
リア22を回転して第2速を出力軸20に伝達する。
前進第3速の場合は、第5図に示す如く、第3速用ブレ
ーキ機構38を操作して、第3速用リングギア33の回転を
停止すると、第3速用サンギア27にて自転していた第3
速用遊星ギア54が公転して、第3速用キャリア49が回転
し、これによりギアカップリング49c,35aを介して第2
速用リングギア35を回転する。一方、第2速用サンギア
28,第2速用遊星ギア57を介して第2速用リングギア35
も回転するが、前記ギアカップリング49c,35aを経て伝
達される回転量と異なるため、この回転差で第2速用遊
星ギア57は公転して第3速に変速され、この公転によ
り、第2速用キャリア22が回転して出力軸22に第3速を
伝達する。
後進操作の場合には、後進用ブレーキ機構37を操作する
と、後進用リングギア32の回転は該ブレーキ機構37にて
停止され、後進用遊星ギア52は後進用リングギア32の内
周を公転し、後進用アイドラギア53を介して後進用サン
ギア26を回転して回転軸15を前記前進の場合とは逆方向
に回転する。
そして、後進第1速,第2速及び第3速に夫々変速する
と、第6図乃至第8図に示す如く、動力は前記前進第1
速,第2速及び第3速と同様の順序で出力軸20に変速さ
れて伝達される。
したがって、前進用ブレーキ機構36と後進用ブレーキ機
構37とを選択操作することにより、入力軸17の回転を前
後進用キャリア47を介して前進用サンギア25または後進
用サンギア26に伝達して前後進切換を行い、この伝達さ
れた回転は回転軸15を介して直接各段変速用サンギア2
7,28,29に伝達されるから、前後進の切換は、慣性モー
メントの小さい回転軸15の回転方向の正逆切換で行うこ
とになるので、ブレーキ機構のトルク容量を小さくで
き、例えば、ディスク42や摩擦パッド44の枚数の削減、
あるいはディスク42、摩擦パッド44及びピストン46等の
小型化によってブレーキ機構を小型化でき、装置全体を
小型化できる。
また、前進用サンギア25,後進用サンギア26,第3速用サ
ンギア27及び第2速用サンギア28を回転軸15に該軸15と
一体回転可能に設けるとともに、該回転軸15に、入力軸
17,前後進用キャリア47,第2速用キャリア22,第1・第
3速兼用キャリア49及び出力軸20をそれぞれ回転可能に
支持したから、精度が向上し、コンパクトな構成とな
り、さらに、遊星歯車機構を構成するギア列を回転軸15
に組付けてケース14に組込むので、組付けが簡単で、保
守点検も容易となる。
〔発明の効果〕
上記のように、本発明の遊星歯車変速装置は、前進用サ
ンギアの外側に前進用リングギアを、後進用サンギアの
外側に後進用リングギアを、各段変速用サンギアのそれ
ぞれの外側に各段変速用リングギアをそれぞれ配設し、
前記各サンギアと前記各リングギアとの間にそれぞれに
対応する遊星ギアをキャリアにて支承して配設して、前
進用サンギアと前進用リングギアとに前後進用キャリア
にて支承される前進用遊星ギアを、後進用サンギアと後
進用リングギアとに前後進用キャリアにて支承されるダ
ブルピニオンからなる後進用遊星ギアを、各段変速用サ
ンギアと各段変速用リングギアとに各段変速用キャリア
にて支承される各段変速用遊星ギアをそれぞれ噛合し、
前進用リングギアに係合してその回転を停止させる前進
用ブレーキ機構と、後進用リングギアに係合してその回
転を停止させる後進用ブレーキ機構と、各段変速用リン
グギアにそれぞれ係合してその回転を停止させる各段変
速用ブレーキ機構とを備えて、前後進切換並びに変速用
遊星歯車機構を構成し、前進用サンギア及び後進用サン
ギアを一本の回転軸に該回転軸と一体回転可能に設ける
とともに、該回転軸に、前記遊星歯車機構に動力を入力
する入力軸と、前後進用キャリアと、各段変速用キャリ
アと、前後進切換並びに変速された動力を出力する出力
軸とをそれぞれ回転可能に支持し、前記入力軸と前後進
用キャリアとを結合し、前進用ブレーキ機構と後進用ブ
レーキ機構とを選択操作することにより、入力軸の回転
を前後進用キャリアを介して前進用サンギアまたは後進
用サンギアに伝達して前後進切換を行わしめるので、前
後進用キャリアから入力された入力軸の回転は、前進用
ブレーキ機構によって前進用リングギアの回転を停止す
ると前進用サンギアに伝達され、また、後進用ブレーキ
機構によって後進用リングギアの回転を停止すると後進
用サンギアに伝達され、この伝達された回転が回転軸を
介して直接各段変速用サンギアに伝達される。
したがって、前進用または後進用ブレーキ機構によって
前進用サンギアまたは後進用サンギアのいずれかを回転
させるから、慣性モーメントの小さい回転軸の回転方向
の正逆切換で前後進の切換を行うことになるので、ブレ
ーキ機構のトルク容量を小さくでき、例えば、ディスク
や摩擦パッドの枚数の削減、あるいはディスク、摩擦パ
ッド及びピストン等の小型化によってブレーキ機構を小
型化でき、装置全体を小型化できる。
また、一本の回転軸に、前進用サンギア及び後進用サン
ギアを該回転軸と一体回転可能に設けるとともに、該回
転軸に、入力軸、前後進用キャリア、変速用キャリア及
び出力軸をそれぞれ回転可能に支持したから、精度が向
上し、コンパクトな構成となり、さらに、遊星歯車機構
を構成するギア列を回転軸に組付けてケースに組込むの
で、組付けが簡単で、保守点検も容易となる。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第8図は本発明の遊星歯車変速装置の一実施
例を示すもので、第1図はスケルトン図、第2図は断面
図、第3図は前進第1速の動力伝達状態を示す説明図、
第4図は前進第2速の動力伝達状態を示す説明図、第5
図は前進第3速の動力伝達状態を示す説明図、第6図は
後進第1速の動力伝達状態を示す説明図、第7図は後進
第2速の動力伝達状態を示す説明図、第8図は後進第3
速の動力伝達状態を示す説明図、第9図は従来の駆動装
置の概略を示すスケントル図、第10図は従来のカウンタ
ーシャフト型の変速装置のスケントル図である。 1……エンジン、2……トルクコンバータ、13……遊星
歯車変速装置、15……回転軸、17……入力軸、20……出
力軸、22……第2速用キャリア、25……前進用サンギ
ア、26……後進用サンギア、27……第3速用サンギア、
28……第2速用サンギア、29……第1速用サンギア、31
……前進用リングギア、32……後進用リングギア、33…
…第3速用リングギア、34……第1速用リングギア、35
……第2速用リングギア、36……前進用ブレーキ機構、
37……後進用ブレーキ機構、38……第3速用ブレーキ機
構、39……第1速用ブレーキ機構、40……第2速用ブレ
ーキ機構、47……前後進用キャリア、49……第1・第3
速兼用キャリア、51……前進用遊星ギア、52……後進用
遊星ギア、53……後進用アイドラギア、54……第3速用
遊星ギア、55……第1速用遊星ギア、56……第1速用ア
イドラギア、57……第2速用遊星ギア

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】前進用サンギアの外側に前進用リングギア
    を、後進用サンギアの外側に後進用リングギアを、各段
    変速用サンギアのそれぞれの外側に各段変速用リングギ
    アをそれぞれ配設し、前記各サンギアと前記各リングギ
    アとの間にそれぞれに対応する遊星ギアをキャリアにて
    支承して配設して、前進用サンギアと前進用リングギア
    とに前後進用キャリアにて支承される前進用遊星ギア
    を、後進用サンギアと後進用リングギアとに前後進用キ
    ャリアにて支承されるダブルピニオンからなる後進用遊
    星ギアを、各段変速用サンギアと各段変速用リングギア
    とに各段変速用キャリアにて支承される各段変速用遊星
    ギアをそれぞれ噛合し、前進用リングギアに係合してそ
    の回転を停止させる前進用ブレーキ機構と、後進用リン
    グギアに係合してその回転を停止させる後進用ブレーキ
    機構と、各段変速用リングギアにそれぞれ係合してその
    回転を停止させる各段変速用ブレーキ機構とを備えて、
    前後進切換並びに変速用遊星歯車機構を構成した遊星歯
    車変速装置において、前進用サンギア及び後進用サンギ
    アを一本の回転軸に該回転軸と一体回転可能に設けると
    ともに、該回転軸に、前記遊星歯車機構に動力を入力す
    る入力軸と、前後進用キャリアと、各段変速用キャリア
    と、前後進切換並びに変速された動力を出力する出力軸
    とをそれぞれ回転可能に支持し、前記入力軸と前後進用
    キャリアとを結合し、前進用ブレーキ機構と後進用ブレ
    ーキ機構とを選択操作することにより、入力軸の回転を
    前後進用キャリアを介して前進用サンギアまたは後進用
    サンギアに伝達して前後進切換を行わしめることを特徴
    とする遊星歯車変速装置。
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