JPH0774477B2 - プリント配線基板の電解めっき用治具及び同治具を用いた電解めっき方法 - Google Patents
プリント配線基板の電解めっき用治具及び同治具を用いた電解めっき方法Info
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- JPH0774477B2 JPH0774477B2 JP2298475A JP29847590A JPH0774477B2 JP H0774477 B2 JPH0774477 B2 JP H0774477B2 JP 2298475 A JP2298475 A JP 2298475A JP 29847590 A JP29847590 A JP 29847590A JP H0774477 B2 JPH0774477 B2 JP H0774477B2
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- jig
- printed wiring
- electrolytic plating
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- Electroplating Methods And Accessories (AREA)
- Manufacturing Of Printed Wiring (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はプリント配線基板(PCB)の電解めっき用治具
及び同治具を用いた電解めっき方法に係り、より詳細に
は、多数のPCBを同時にめっき処理する工程における労
力と時間の低減、及びめっき品質の向上等を図るための
治具及び方法に関する。
及び同治具を用いた電解めっき方法に係り、より詳細に
は、多数のPCBを同時にめっき処理する工程における労
力と時間の低減、及びめっき品質の向上等を図るための
治具及び方法に関する。
[従来の技術] 電子機器の飛躍的な発展に伴ないその内部に各種部品を
実装させるためのPCBの需要も大幅に増大しつつある。
実装させるためのPCBの需要も大幅に増大しつつある。
そして、PCBの生産工程では、銅張積層板の基準サイズ
への裁断と穴加工→表面の洗浄研磨→化学処理による表
面の活性化の順に前段加工・処理を施した後、銅スルー
ホールめっき処理へと移行し、更にスルーホールのイン
キによる穴埋め加工を施した後、導体パターン形成用の
レジスト印刷とエッチング加工を行い、最終的にマスキ
ング印刷や文字・記号印刷等を行って最終製品を得る。
への裁断と穴加工→表面の洗浄研磨→化学処理による表
面の活性化の順に前段加工・処理を施した後、銅スルー
ホールめっき処理へと移行し、更にスルーホールのイン
キによる穴埋め加工を施した後、導体パターン形成用の
レジスト印刷とエッチング加工を行い、最終的にマスキ
ング印刷や文字・記号印刷等を行って最終製品を得る。
ところで、従来からの銅スルーホールめっき処理におい
ては、前段の加工・処理が施された多数のPCBに対して
同時に銅めっきを施すために、第10図に示すようなラッ
クが採用されている。
ては、前段の加工・処理が施された多数のPCBに対して
同時に銅めっきを施すために、第10図に示すようなラッ
クが採用されている。
このラックは、銅製の2本の縦棒101,102に対して銅製
の横棒103〜107を複数段にわたり横架固定し、その横棒
103〜107に多数のリン青銅製のバネセグメント108を所
定の間隔を隔てて取付け、更に縦棒101,102の上側延長
部分に昇降搬送機(図示せず)の搬送用陰極棒109へ係
止される係止部101a,102aを形成したものである。
の横棒103〜107を複数段にわたり横架固定し、その横棒
103〜107に多数のリン青銅製のバネセグメント108を所
定の間隔を隔てて取付け、更に縦棒101,102の上側延長
部分に昇降搬送機(図示せず)の搬送用陰極棒109へ係
止される係止部101a,102aを形成したものである。
そして、このラックに対して、各PCB110は第11図に示す
ような態様で各横棒103〜107の間にバネセグメント108
の弾性を利用して係合セットされる。
ような態様で各横棒103〜107の間にバネセグメント108
の弾性を利用して係合セットされる。
この結果、多数のPCBは縦棒101,102と横棒103〜107で構
成される各枠体内に全面的にセットされ、その状態でラ
ック全体を係止部101a,102aで搬送用陰極棒109に係止さ
せて、電解めっき液が貯留されている電解めっき浴槽内
の陽極板(銅板;図示せず)の間に浸漬させることにな
る。尚、浸漬状態における吃水面は▽で示される位置と
なる。
成される各枠体内に全面的にセットされ、その状態でラ
ック全体を係止部101a,102aで搬送用陰極棒109に係止さ
せて、電解めっき液が貯留されている電解めっき浴槽内
の陽極板(銅板;図示せず)の間に浸漬させることにな
る。尚、浸漬状態における吃水面は▽で示される位置と
なる。
ここで、搬送用陰極棒109と陽極板の間に通電される
と、電流は陽極板→電解めっき液→バネセグメント108
→PCB110の表層銅箔→横棒103〜107→縦棒101,102→搬
送用陰極棒109の経路を流れ、陽極板から供給される電
解めっき液中の銅がPCBの表層銅箔にめっきされること
になる。
と、電流は陽極板→電解めっき液→バネセグメント108
→PCB110の表層銅箔→横棒103〜107→縦棒101,102→搬
送用陰極棒109の経路を流れ、陽極板から供給される電
解めっき液中の銅がPCBの表層銅箔にめっきされること
になる。
この場合、ラック全体も通電導体となるため、その浸漬
部分にも銅めっきがなされてしまうことになるが、これ
を防止するために、縦棒101〜102と横棒103〜107はもと
より、第11図に示すように、各バネセグメント108に対
してもそのPCB110との係合部を除いて、全て絶縁塗料で
部厚くコーティングされていることが多い。
部分にも銅めっきがなされてしまうことになるが、これ
を防止するために、縦棒101〜102と横棒103〜107はもと
より、第11図に示すように、各バネセグメント108に対
してもそのPCB110との係合部を除いて、全て絶縁塗料で
部厚くコーティングされていることが多い。
[発明が解決しようとする課題] ところで、最近では、PCBには極めて緻密で複雑な導体
パターンが形成されることが多く、電解めっき工程での
めっき厚に不均一が生じていると、めっき後のPCBに対
する導体パターン形成工程でエッチング不全やエッチバ
ック等の不具合が発生する。このため、電解めっき工程
でのめっき厚に関する高度な品質管理が要求されてお
り、低コストでの大量生産と相まって益々重要な課題と
なりつつある。
パターンが形成されることが多く、電解めっき工程での
めっき厚に不均一が生じていると、めっき後のPCBに対
する導体パターン形成工程でエッチング不全やエッチバ
ック等の不具合が発生する。このため、電解めっき工程
でのめっき厚に関する高度な品質管理が要求されてお
り、低コストでの大量生産と相まって益々重要な課題と
なりつつある。
このめっき厚管理の問題に関して、従来のようにラック
側を絶縁コーティングさせていると、ラックの縦棒101,
102の近傍において他の部分より電流密度が高くなる傾
向があり、縦棒101,102に隣接してセットされたPCBの側
部(第10図の斜線部)でめっき厚が異常に厚くなる領域
が発生し、製品の歩留りが悪くなることが指摘されてい
る。
側を絶縁コーティングさせていると、ラックの縦棒101,
102の近傍において他の部分より電流密度が高くなる傾
向があり、縦棒101,102に隣接してセットされたPCBの側
部(第10図の斜線部)でめっき厚が異常に厚くなる領域
が発生し、製品の歩留りが悪くなることが指摘されてい
る。
そして、その対策として、縦棒101,102の内側に裸銅線1
12,113を付設し、前記の電流密度を低下させることによ
り、その現象を抑制させる手段が採用されている。
12,113を付設し、前記の電流密度を低下させることによ
り、その現象を抑制させる手段が採用されている。
しかし、その銅線112,113の表面に対してもめっきがな
されるため、めっき資源の浪費になると共に、めっきに
よって銅線112,113が太くなるとその度に交換を行わね
ばならない。また、ラックを繰返して使用してゆくと、
各バネセグメント108のPCB110との係合部にもめっきが
累積してゆき、各バネセグメント108が徐々に固くなっ
て、一定回数の繰返し使用でラックが使用不能になる。
即ち、この場合にはラック全体を新規なものに交換する
ことを余儀なくされる。
されるため、めっき資源の浪費になると共に、めっきに
よって銅線112,113が太くなるとその度に交換を行わね
ばならない。また、ラックを繰返して使用してゆくと、
各バネセグメント108のPCB110との係合部にもめっきが
累積してゆき、各バネセグメント108が徐々に固くなっ
て、一定回数の繰返し使用でラックが使用不能になる。
即ち、この場合にはラック全体を新規なものに交換する
ことを余儀なくされる。
一方、一定の規格サイズのPCBについては大量生産が要
求されることが多く、PCBがセットされたラックのめっ
き浴槽への搬送・浸漬工程等については工場内ラインで
自動化されているが、PCBのセット作業は一枚づつ人手
を介して行わねばならず、その労力と時間の低減化が重
要な課題になっている。
求されることが多く、PCBがセットされたラックのめっ
き浴槽への搬送・浸漬工程等については工場内ラインで
自動化されているが、PCBのセット作業は一枚づつ人手
を介して行わねばならず、その労力と時間の低減化が重
要な課題になっている。
そこで、本発明は、多数のPCBを効率的にセットでき、
無駄の部分へのめっきを抑制しながら各PCBへのめっき
厚を均一化し、更に多数回の繰返し使用においてもその
機能が劣化しないPCBの電解めっき用治具を提供し、も
って前記の問題点を解消することを目的として創作され
た。
無駄の部分へのめっきを抑制しながら各PCBへのめっき
厚を均一化し、更に多数回の繰返し使用においてもその
機能が劣化しないPCBの電解めっき用治具を提供し、も
って前記の問題点を解消することを目的として創作され
た。
[課題を解決するための手段] 本発明は、めっき浴槽の上側に移動可能に横架された陰
極側の導電性棒体である搬送用陰極棒に懸垂せしめら
れ、その懸垂状態でめっき浴槽に浸漬されて保持したPC
Bと前記搬送用陰極棒を導通させるPCBの電解めっき用治
具において、PCBの端縁部が遊嵌するガイド溝を長手方
向へ形成した2本の縦棒と、前記の各ガイド溝を対向さ
せた状態で各縦棒を平行に離隔固定せしめる横棒と、縦
棒と横棒の組立て構造体を電気的に絶縁させて前記搬送
用陰極棒へ係止させる係止部とで構成される支持ユニッ
トと、前記の支持ユニットへ嵌装された上側のPCBの下
縁部と下側のPCBの上縁部とを挾持して連結させる導電
性ブラケットと、一端を前記の支持ユニットへ乾燥され
た最上段のPCBを挾持する挾持部、他端を前記搬送用陰
極棒に係止させる係止部として構成された導電性接続具
とからなるPCBの電解めっき用治具に係る。
極側の導電性棒体である搬送用陰極棒に懸垂せしめら
れ、その懸垂状態でめっき浴槽に浸漬されて保持したPC
Bと前記搬送用陰極棒を導通させるPCBの電解めっき用治
具において、PCBの端縁部が遊嵌するガイド溝を長手方
向へ形成した2本の縦棒と、前記の各ガイド溝を対向さ
せた状態で各縦棒を平行に離隔固定せしめる横棒と、縦
棒と横棒の組立て構造体を電気的に絶縁させて前記搬送
用陰極棒へ係止させる係止部とで構成される支持ユニッ
トと、前記の支持ユニットへ嵌装された上側のPCBの下
縁部と下側のPCBの上縁部とを挾持して連結させる導電
性ブラケットと、一端を前記の支持ユニットへ乾燥され
た最上段のPCBを挾持する挾持部、他端を前記搬送用陰
極棒に係止させる係止部として構成された導電性接続具
とからなるPCBの電解めっき用治具に係る。
この発明において、支持ユニットの横棒を、拘束されな
がら軸方向へ相対的にスライドする2本の棒材と、それ
らを所定のスライド位置で固定する機構とで構成してお
くと、各種サイズのPCBに対応させることが可能にな
る。
がら軸方向へ相対的にスライドする2本の棒材と、それ
らを所定のスライド位置で固定する機構とで構成してお
くと、各種サイズのPCBに対応させることが可能にな
る。
そして、導電性ブラケットについては、S字状蛇行面部
と平面部と逆S字蛇行面部を連続形成した2枚の導電性
板バネを、各板バネの凸部を対向させて平面部において
固着したものや、1枚の板バネの両端部から中央よりへ
複数本のスリットを形成し、前記の各スリットによって
区分される各帯状部を、隣接する帯状部の相互関係にお
いて逆のS字状蛇行面となるように形成したものが採用
し得る。
と平面部と逆S字蛇行面部を連続形成した2枚の導電性
板バネを、各板バネの凸部を対向させて平面部において
固着したものや、1枚の板バネの両端部から中央よりへ
複数本のスリットを形成し、前記の各スリットによって
区分される各帯状部を、隣接する帯状部の相互関係にお
いて逆のS字状蛇行面となるように形成したものが採用
し得る。
また、導電性接続具について、その挟持部と係止部の間
をフレキシブルな導電性ケーブルで接続したものを採用
すると、作業性を向上させることができる。
をフレキシブルな導電性ケーブルで接続したものを採用
すると、作業性を向上させることができる。
ところで、前記の発明は単体の支持ユニットに関するも
のであるが、支持ユニットにおける縦棒の両側面にそれ
ぞれガイド溝を形成しておき、複数の支持ユニットを側
方へ連結せしめるようにすると、多数の支持ユニットを
ラック状に並列でき、従来のラックと同様にPCBのセッ
ト及びセット後の支持ユニットの搬送を一括して行うこ
とができる。
のであるが、支持ユニットにおける縦棒の両側面にそれ
ぞれガイド溝を形成しておき、複数の支持ユニットを側
方へ連結せしめるようにすると、多数の支持ユニットを
ラック状に並列でき、従来のラックと同様にPCBのセッ
ト及びセット後の支持ユニットの搬送を一括して行うこ
とができる。
更に、以上の電解めっき用治具を用いた場合に、めっき
浴槽の吃水面相当位置にダミー導体板を介在させ、該ダ
ミー導体板の上縁部を導電性接続具の挟持部で挟持し、
またその下縁部とPCBを導電性ブラケットで連結する方
法を採用すると、導電性接続具を浸漬させずにめっきを
行うことができ、導電性接続具の劣化を防止できる。
浴槽の吃水面相当位置にダミー導体板を介在させ、該ダ
ミー導体板の上縁部を導電性接続具の挟持部で挟持し、
またその下縁部とPCBを導電性ブラケットで連結する方
法を採用すると、導電性接続具を浸漬させずにめっきを
行うことができ、導電性接続具の劣化を防止できる。
また、フレキシブルなPCBに電解めっきを行う場合に、
同基板の間に剛性のダミー導体板を介在させ、各基板と
ダミー導体板を導電性ブラケットで連結する方法を採用
すると、この発明の電解めっき用治具をフレキシブルな
PCBのめっきにも適用できる。
同基板の間に剛性のダミー導体板を介在させ、各基板と
ダミー導体板を導電性ブラケットで連結する方法を採用
すると、この発明の電解めっき用治具をフレキシブルな
PCBのめっきにも適用できる。
[作用] 支持ユニットは、その両縦棒のガイド溝でPCBの両端縁
部を遊嵌させて把持する。また、その横棒は両縦棒間の
距離を一定に保持するが、これをスライド・固定機構で
構成しておくとその距離を伸縮自在に可変でき、各種サ
イズのPCBに対応させることができる。更に、支持ユニ
ットはその係止部で搬送用陰極棒に係止されるが、電気
的には搬送用陰極棒と絶縁されている。
部を遊嵌させて把持する。また、その横棒は両縦棒間の
距離を一定に保持するが、これをスライド・固定機構で
構成しておくとその距離を伸縮自在に可変でき、各種サ
イズのPCBに対応させることができる。更に、支持ユニ
ットはその係止部で搬送用陰極棒に係止されるが、電気
的には搬送用陰極棒と絶縁されている。
一方、導電性ブラケットは、支持ユニットに嵌装される
各PCBを機械的及び電気的に接続する役割を果たす。
各PCBを機械的及び電気的に接続する役割を果たす。
また、導電性接続具は、搬送用陰極棒と支持ユニットへ
嵌装された最上段のPCBとを電気的に接続する役割を果
たす。
嵌装された最上段のPCBとを電気的に接続する役割を果
たす。
これにより、PCBの保持機構(支持ユニット)と通電系
(導電性接続具・PCB・導電性ブラケット)が分離され
ることになり、めっき浴槽内でのPCBに対する電流密度
の均一化が図られ、めっき厚の均一化が実現できる。ま
た、PCBのセット作業においては、導電性ブラケットで
接続させながら支持ユニットへPCBを嵌装させてゆくだ
けでよく、極めて簡単な作業で効率的にPCBのセットを
行える。
(導電性接続具・PCB・導電性ブラケット)が分離され
ることになり、めっき浴槽内でのPCBに対する電流密度
の均一化が図られ、めっき厚の均一化が実現できる。ま
た、PCBのセット作業においては、導電性ブラケットで
接続させながら支持ユニットへPCBを嵌装させてゆくだ
けでよく、極めて簡単な作業で効率的にPCBのセットを
行える。
更に、この発明の電解めっき用治具では、めっき環境へ
影響を与えることなく、通電系にダミー導体板を介在さ
せることができる。従って、めっき浴槽の吃水面相当位
置にダミー導体板を介在させることにより、導電性接続
具の挟持部を電解めっき液中に浸漬させないで電解めっ
きを行うことが可能になる。また、フレキシブルなPCB
のように撓みが生じるものに関しても、剛性のダミー導
体板を介在させて支持ユニットへ展張保持させることが
でき、通常の剛性PCBと同様に電解めっきを行うことが
可能になる。
影響を与えることなく、通電系にダミー導体板を介在さ
せることができる。従って、めっき浴槽の吃水面相当位
置にダミー導体板を介在させることにより、導電性接続
具の挟持部を電解めっき液中に浸漬させないで電解めっ
きを行うことが可能になる。また、フレキシブルなPCB
のように撓みが生じるものに関しても、剛性のダミー導
体板を介在させて支持ユニットへ展張保持させることが
でき、通常の剛性PCBと同様に電解めっきを行うことが
可能になる。
[実施例] 以下、第1図から第9図を用いて本発明の実施例を説明
する。
する。
実施例1 第1図は電解めっき用治具にPCBがセットされた状態で
同治具を搬送用陰極棒に懸垂させた場合の斜視図を示
す。
同治具を搬送用陰極棒に懸垂させた場合の斜視図を示
す。
同図において、1はめっき浴槽(図示せず)の上側に配
置される搬送用陰極棒(銅製)、2,3は縦棒(ステンレ
ス製)、4,5は縦棒2,3に延長させて取付けられた搬送用
陰極棒1に対する係止部、6,7は縦棒2,3及び係止部4,5
に取付けられた横棒(ステンレス製)、8は導電性接続
具、9はダミー導体板(銅製)、10はPCB、11は導電性
ブラケット(リン青銅製)を示す。
置される搬送用陰極棒(銅製)、2,3は縦棒(ステンレ
ス製)、4,5は縦棒2,3に延長させて取付けられた搬送用
陰極棒1に対する係止部、6,7は縦棒2,3及び係止部4,5
に取付けられた横棒(ステンレス製)、8は導電性接続
具、9はダミー導体板(銅製)、10はPCB、11は導電性
ブラケット(リン青銅製)を示す。
ここで、治具の各要素について詳説すると、先ず、縦棒
2,3については、その長手向に沿ってPCB10の端縁部が遊
嵌するガイド溝2a,3aが形成されていると共に、その下
端部には前記ガイド溝2a,3aを横切る態様でストッパー2
b,3bが取付けられており、両縦棒2,3の間隔は横棒6,7で
設定されるようになっている。尚、本実施例ではガイド
溝2a,3aをコ字状断面の溝としているが、U字状または
V字状断面の溝にしてもよく、要はPCB10の端縁を遊嵌
把持する溝形状であればよい。
2,3については、その長手向に沿ってPCB10の端縁部が遊
嵌するガイド溝2a,3aが形成されていると共に、その下
端部には前記ガイド溝2a,3aを横切る態様でストッパー2
b,3bが取付けられており、両縦棒2,3の間隔は横棒6,7で
設定されるようになっている。尚、本実施例ではガイド
溝2a,3aをコ字状断面の溝としているが、U字状または
V字状断面の溝にしてもよく、要はPCB10の端縁を遊嵌
把持する溝形状であればよい。
そして、前記の間隔はPCB10の幅サイズに対応させて横
棒6,7で調整されるが、横棒6,7は、長手方向に沿って長
孔が形成されたスライド板6aと同板6aを摺動抱持する保
持板6bと保持板6b側でスライド板6aをロックするボルト
6cとからなり、伸縮自在な調整機構を有している(横棒
7についても同様の機構が採用されている)。
棒6,7で調整されるが、横棒6,7は、長手方向に沿って長
孔が形成されたスライド板6aと同板6aを摺動抱持する保
持板6bと保持板6b側でスライド板6aをロックするボルト
6cとからなり、伸縮自在な調整機構を有している(横棒
7についても同様の機構が採用されている)。
係止部4,5については、縦棒2,3と同様にステンレス製で
あるが、その一端が折曲げられて搬送用陰極棒1へ掛止
められるように構成されていると共に、その折曲部の内
側に塩化ビニル製の板4a,5aが内張りされており、係止
状態において搬送用陰極棒1と電気的に絶縁されるよう
になっている。尚、この係止部4,5については全体を塩
化ビニル製等の絶縁材料で作成してもよく、また金属性
材料を用いる場合において、前記のように局部的な絶縁
だけでなくその金属表面に絶縁性コーティングを施すよ
うにしてもよい。
あるが、その一端が折曲げられて搬送用陰極棒1へ掛止
められるように構成されていると共に、その折曲部の内
側に塩化ビニル製の板4a,5aが内張りされており、係止
状態において搬送用陰極棒1と電気的に絶縁されるよう
になっている。尚、この係止部4,5については全体を塩
化ビニル製等の絶縁材料で作成してもよく、また金属性
材料を用いる場合において、前記のように局部的な絶縁
だけでなくその金属表面に絶縁性コーティングを施すよ
うにしてもよい。
導電性接続具8については、銅板の一端を折曲げて搬送
用陰極棒1へ直接掛止めるための係止部8aを形成し、ま
た、他端をリン青銅製の2枚の挟持板を両面に取付けた
挟持部8bとして構成してある。
用陰極棒1へ直接掛止めるための係止部8aを形成し、ま
た、他端をリン青銅製の2枚の挟持板を両面に取付けた
挟持部8bとして構成してある。
一方、導電性ブラケット11については、PCB10の縁部を
機械的に挟持する機能と各PCB10間の電気的接続を確保
する機能を有している必要があるが、第2図(平面図)
及び第3図(側面図)に示すものや、第4図(平面図)
及び第5図(側面図)に示すものが採用できる。前者の
ブラケットは、リン青銅板にS字状蛇行面部11aと平面
部11bと逆S字状蛇行面部11cを連続形成した二枚の板バ
ネを、各凸部を対向させて平面部11bにおいてリベット1
1dでカシメ付けしたものである。一方、後者のブラケッ
トは、一枚のリン青銅製の板バネから前者のブラケット
と同機能を有するものを製造したものであり、板バネの
両端部から中央よりへ2本のスリット(11e,11f),(1
1g,11h)を形成しておき、各スリットで区分された各帯
状部(11i,11j,11k),(11l,11m,11n)を隣接したもの
を相互間で、逆のS字状蛇行面11p,11qとなるように形
成したものである。
機械的に挟持する機能と各PCB10間の電気的接続を確保
する機能を有している必要があるが、第2図(平面図)
及び第3図(側面図)に示すものや、第4図(平面図)
及び第5図(側面図)に示すものが採用できる。前者の
ブラケットは、リン青銅板にS字状蛇行面部11aと平面
部11bと逆S字状蛇行面部11cを連続形成した二枚の板バ
ネを、各凸部を対向させて平面部11bにおいてリベット1
1dでカシメ付けしたものである。一方、後者のブラケッ
トは、一枚のリン青銅製の板バネから前者のブラケット
と同機能を有するものを製造したものであり、板バネの
両端部から中央よりへ2本のスリット(11e,11f),(1
1g,11h)を形成しておき、各スリットで区分された各帯
状部(11i,11j,11k),(11l,11m,11n)を隣接したもの
を相互間で、逆のS字状蛇行面11p,11qとなるように形
成したものである。
以上の治具要素を用いてPCB10をセットする手順は次の
ようになる。
ようになる。
先ず、電解めっきの対象となっているPCB10の縁部が縦
棒2,3のガイド溝2a,3aに収まるように横棒6,7のスライ
ド機構を調整し、縦棒2,3の間隔が設定された状態で横
棒6,7のロック用ボルト6cを締付けてその間隔を固定す
る。
棒2,3のガイド溝2a,3aに収まるように横棒6,7のスライ
ド機構を調整し、縦棒2,3の間隔が設定された状態で横
棒6,7のロック用ボルト6cを締付けてその間隔を固定す
る。
次に、縦棒2,3と係止部4,5及び横棒6,7とからなる支持
ユニットを壁に立てかけて一枚目のPCB10をガイド溝2a,
3aに嵌装すると、このPCB10は縦棒2,3の下端部に取付け
られているストッパー2b,3bによって最下段で止まる。
ユニットを壁に立てかけて一枚目のPCB10をガイド溝2a,
3aに嵌装すると、このPCB10は縦棒2,3の下端部に取付け
られているストッパー2b,3bによって最下段で止まる。
この状態で、導電性ブラケット11の開口端を前記のPCB1
0の上端部へ押込むことにより、PCB10を挟持させた態様
でブラケット11をPCB10へ取付ける。この際のブラケッ
ト11の取付け個数はPCB10のサイズによって任意に選択
できるが、ここでは3個のブラケット11を取付けてあ
る。
0の上端部へ押込むことにより、PCB10を挟持させた態様
でブラケット11をPCB10へ取付ける。この際のブラケッ
ト11の取付け個数はPCB10のサイズによって任意に選択
できるが、ここでは3個のブラケット11を取付けてあ
る。
次に、二枚目のPCB10をガイド溝2a,3aへ嵌装して下側へ
押圧すると、そのPCB10の下縁部が前記に取付けられた
ブラケット11の上側の開口端を強制的に開いて、ブラケ
ット11が新たに嵌装されたPCB10を挟持する。即ち、ブ
ラケット11が一枚目と二枚目のPCB10を連結する。
押圧すると、そのPCB10の下縁部が前記に取付けられた
ブラケット11の上側の開口端を強制的に開いて、ブラケ
ット11が新たに嵌装されたPCB10を挟持する。即ち、ブ
ラケット11が一枚目と二枚目のPCB10を連結する。
このようにして、PCB10の嵌装とブラケット11の取付け
を交互に繰返してゆくと、第1図に示したように、多数
のPCB10が両縦棒2,3のガイド溝2a,3aに把持され、且つ
導電性ブラケット11で連結された状態でセットされる。
を交互に繰返してゆくと、第1図に示したように、多数
のPCB10が両縦棒2,3のガイド溝2a,3aに把持され、且つ
導電性ブラケット11で連結された状態でセットされる。
そして、電解めっき浴槽へ浸漬させた際の吃水面相当位
置の下側までPCB10をセットしたときには、次にダミー
導体板9を導電性ブラケット11へ差込み、その状態での
支持ユニット全体を係止部4,5で搬送用陰極棒1へ係止
させて同陰極棒1の下側に懸垂させる。
置の下側までPCB10をセットしたときには、次にダミー
導体板9を導電性ブラケット11へ差込み、その状態での
支持ユニット全体を係止部4,5で搬送用陰極棒1へ係止
させて同陰極棒1の下側に懸垂させる。
尚、以上のセット作業は支持ユニットを搬送用陰極棒1
に懸垂させた状態でも行うことができ、またPCB10のセ
ット現場に別途横架させた棒に懸垂させた状態で行って
もよい。
に懸垂させた状態でも行うことができ、またPCB10のセ
ット現場に別途横架させた棒に懸垂させた状態で行って
もよい。
このようにして、PCBセット後の支持ユニットが搬送用
陰極棒1へ係止せしめられると、最終的に導電性接続具
8を搬送用陰極棒1とダミー導体板9の間に取付ける。
即ち、導電性接続具8の係止部8aを搬送用陰極棒1へ係
止させると共に、挟持部8bの開口端をダミー導体板9へ
差込んで接続する。
陰極棒1へ係止せしめられると、最終的に導電性接続具
8を搬送用陰極棒1とダミー導体板9の間に取付ける。
即ち、導電性接続具8の係止部8aを搬送用陰極棒1へ係
止させると共に、挟持部8bの開口端をダミー導体板9へ
差込んで接続する。
この場合、導電性接続具8を第6図に示すような構成に
しておくと取付け作業等が極めて簡単になる。即ち、こ
の導電性接続具8は係止部8aと挟持部8bの間がフレキシ
ブルな導電性ケーブル8cで構成されており、また挟持部
8bが手動でその挟持面を開閉できるようになっているた
め、導電性ケーブル8cを少し長目に作成しておくことに
より、搬送用陰極棒1とダミー導体板9の間隔に変動が
あっても導電性ケーブル8cの撓みによって対応できるよ
うになる。また、導電性接続具8を搬送用陰極棒1へ常
時取付けたままにしておいて、PCBセット後の支持ユニ
ットが懸垂せしめられた後にダミー導体板9へ挟持部8b
を取付けることも可能になる。尚、第6図における8dは
係止部8aと搬送用陰極棒1との確実な接触状態を確保さ
せるための板バネである。
しておくと取付け作業等が極めて簡単になる。即ち、こ
の導電性接続具8は係止部8aと挟持部8bの間がフレキシ
ブルな導電性ケーブル8cで構成されており、また挟持部
8bが手動でその挟持面を開閉できるようになっているた
め、導電性ケーブル8cを少し長目に作成しておくことに
より、搬送用陰極棒1とダミー導体板9の間隔に変動が
あっても導電性ケーブル8cの撓みによって対応できるよ
うになる。また、導電性接続具8を搬送用陰極棒1へ常
時取付けたままにしておいて、PCBセット後の支持ユニ
ットが懸垂せしめられた後にダミー導体板9へ挟持部8b
を取付けることも可能になる。尚、第6図における8dは
係止部8aと搬送用陰極棒1との確実な接触状態を確保さ
せるための板バネである。
以上の作業によって、第1図に示したように、支持ユニ
ットの搬送用陰極棒1への懸垂及び導電性接続具8によ
る搬送用陰極棒1とPCB10との電気的接続が完了する
と、搬送用陰極棒1がそれら全体をめっき浴槽の陽極板
間へ搬送し、ダミー導体板9が電解めっき液の吃水面に
対応する位置まで浸漬させてめっきを実行させる。
ットの搬送用陰極棒1への懸垂及び導電性接続具8によ
る搬送用陰極棒1とPCB10との電気的接続が完了する
と、搬送用陰極棒1がそれら全体をめっき浴槽の陽極板
間へ搬送し、ダミー導体板9が電解めっき液の吃水面に
対応する位置まで浸漬させてめっきを実行させる。
この電解めっきにおいては、縦棒2,3は搬送用陰極棒1
から電気的に絶縁されており、その縦棒2,3には各PCB10
の間のバイパス電流程度しか流れず、縦棒2,3へのめっ
きは殆ど生じない。一方、電流は陽極板→(PCB10→導
電性ブラケット11)→ダミー導体板9→導電性接続具8
→搬送用陰極棒1と流れ、PCB10と導電性ブラケット11
とダミー導体板9に電解めっきがなされる。また、この
電解めっき状態では電流密度の均一化が図れ、PCB10の
ガイド溝2a,3aへの嵌装領域でめっき厚が異常に厚くな
るようなこともなく、全てのPCB10は全面にわたって均
一厚にめっきされる。このめっき厚に関して、ガイド溝
2a,3aの近傍でめっき厚が若干薄くなる傾向がみられた
が、この問題ついては、縦棒2,3におけるガイド溝2a,3a
の側壁の厚みを薄くすることにより解消できる。例え
ば、ガイド溝2a,3aの側壁の外側をテーパー状に形成し
て先細り形態にすることにより前記の傾向をなくするこ
とができた。
から電気的に絶縁されており、その縦棒2,3には各PCB10
の間のバイパス電流程度しか流れず、縦棒2,3へのめっ
きは殆ど生じない。一方、電流は陽極板→(PCB10→導
電性ブラケット11)→ダミー導体板9→導電性接続具8
→搬送用陰極棒1と流れ、PCB10と導電性ブラケット11
とダミー導体板9に電解めっきがなされる。また、この
電解めっき状態では電流密度の均一化が図れ、PCB10の
ガイド溝2a,3aへの嵌装領域でめっき厚が異常に厚くな
るようなこともなく、全てのPCB10は全面にわたって均
一厚にめっきされる。このめっき厚に関して、ガイド溝
2a,3aの近傍でめっき厚が若干薄くなる傾向がみられた
が、この問題ついては、縦棒2,3におけるガイド溝2a,3a
の側壁の厚みを薄くすることにより解消できる。例え
ば、ガイド溝2a,3aの側壁の外側をテーパー状に形成し
て先細り形態にすることにより前記の傾向をなくするこ
とができた。
尚、導電性ブラケット11にはめっきがなされるが、その
バネ性能がなくなる迄は何回も繰返して使用することが
可能であると共に、安価な消耗品として扱うことがで
き、従来技術におけるラック自体の交換と比較しても電
解めっき工程のランニングコストを遥かに小さくするこ
とができる。また、導電性ブラケット11はその表面積も
小さく、めっき資源の無駄な使用をも極めて少なく押え
ることができる。
バネ性能がなくなる迄は何回も繰返して使用することが
可能であると共に、安価な消耗品として扱うことがで
き、従来技術におけるラック自体の交換と比較しても電
解めっき工程のランニングコストを遥かに小さくするこ
とができる。また、導電性ブラケット11はその表面積も
小さく、めっき資源の無駄な使用をも極めて少なく押え
ることができる。
更に、ダミー導体板9を介在させたことにより、導電性
接続具8へのめっきを回避させることができ、同接続具
8を半永久的に繰返し使用できることになる。
接続具8へのめっきを回避させることができ、同接続具
8を半永久的に繰返し使用できることになる。
実施例2 この実施例は実施例1の電解めっき用治具を複数セット
分連結させて使用する場合の構成に係り、第7図は各治
具にPCBがセットされた状態で搬送用陰極棒に懸垂され
たときの斜視図の示す。
分連結させて使用する場合の構成に係り、第7図は各治
具にPCBがセットされた状態で搬送用陰極棒に懸垂され
たときの斜視図の示す。
この場合の各治具の基本的構成及びPCB10のセット手順
は実施例1の場合と同様であるが、各治具の隣接部分に
位置する縦棒12の構成が異なる。即ち、実施例1の場合
のように治具を単体で利用するときには、第1図のよう
に縦棒2,3の一方の面にだけガイド溝2a,3aを施しておけ
ば足りるが、本実施例では縦棒12のように両側部にガイ
ド溝12a,12bを形成しておき、同縦棒12が隣接する治具
において兼用されるようになっている。
は実施例1の場合と同様であるが、各治具の隣接部分に
位置する縦棒12の構成が異なる。即ち、実施例1の場合
のように治具を単体で利用するときには、第1図のよう
に縦棒2,3の一方の面にだけガイド溝2a,3aを施しておけ
ば足りるが、本実施例では縦棒12のように両側部にガイ
ド溝12a,12bを形成しておき、同縦棒12が隣接する治具
において兼用されるようになっている。
この結果、複数の治具をラック状に側方へ連結し、各治
具にセットされた多数のPCB10を同時に搬送して、同一
条件での電解めっきを施すことが可能になる。
具にセットされた多数のPCB10を同時に搬送して、同一
条件での電解めっきを施すことが可能になる。
そして、このように治具を連結させても各PCB10に対す
るめっき条件が変化することはなく、一方、治具に対す
るPCB10のセット作業をまとめて行うことができるため
に作業性の飛躍的向上が図れる。
るめっき条件が変化することはなく、一方、治具に対す
るPCB10のセット作業をまとめて行うことができるため
に作業性の飛躍的向上が図れる。
実施例3 この実施例は前記の実施例1または2の治具を用いてフ
レキシブルなPCBに対する電解めっきを行う場合の方法
に関する。
レキシブルなPCBに対する電解めっきを行う場合の方法
に関する。
実施例1または2の治具を用いてPCB10への電解めっき
を行う場合には、第8図に示すように、搬送用陰極棒1
に治具20を懸垂させた状態で、めっき浴槽21における各
陽極板22の間の電解めっき液23中に浸漬させることにな
るが、電解めっき液23はめっき浴槽21の底部から供給さ
れるエアーによって常時撹拌されている。
を行う場合には、第8図に示すように、搬送用陰極棒1
に治具20を懸垂させた状態で、めっき浴槽21における各
陽極板22の間の電解めっき液23中に浸漬させることにな
るが、電解めっき液23はめっき浴槽21の底部から供給さ
れるエアーによって常時撹拌されている。
この場合、一般の剛性を有したPCB10に対する電解めっ
きの場合には、それらを第1図や第7図に示した態様で
治具にセットしておくだけで足りるが、PCBがフレキシ
ブルなものである場合には、前記の撹拌に伴う電解めっ
き液23の流動によってPCB自体が撓んで縦棒2,3(12)の
ガイド溝2a,3a,(12a,12b)から外れ、陽極板22との接
触や各治具のPCB相互間で接触が生じて正常な電解めっ
きができなくなることがある。
きの場合には、それらを第1図や第7図に示した態様で
治具にセットしておくだけで足りるが、PCBがフレキシ
ブルなものである場合には、前記の撹拌に伴う電解めっ
き液23の流動によってPCB自体が撓んで縦棒2,3(12)の
ガイド溝2a,3a,(12a,12b)から外れ、陽極板22との接
触や各治具のPCB相互間で接触が生じて正常な電解めっ
きができなくなることがある。
そこで、本実施例では第9図に示すように、フレキシブ
ルなPCB30と剛性のダミー導体板(銅板)31を上下に交
互にセットするようにし、それらを前記の導電性ブラケ
ット11で連結させることとした。
ルなPCB30と剛性のダミー導体板(銅板)31を上下に交
互にセットするようにし、それらを前記の導電性ブラケ
ット11で連結させることとした。
このように、剛性のダミー導体板31を介在させたことに
より、同板31がPCB30の展張状態を維持させ、またガイ
ド溝2a,3a,(12a,12b)との係合関係を保証するため
に、PCB30が治具から外れてしまうことを防止できる。
即ち、フレキシブルなPCBに対しても、特殊な道具を用
いることなく、前記の治具をそのまま適用した電解めっ
きを可能にする。
より、同板31がPCB30の展張状態を維持させ、またガイ
ド溝2a,3a,(12a,12b)との係合関係を保証するため
に、PCB30が治具から外れてしまうことを防止できる。
即ち、フレキシブルなPCBに対しても、特殊な道具を用
いることなく、前記の治具をそのまま適用した電解めっ
きを可能にする。
[発明の効果] 本発明は以上の構成を有していることにより、次のよう
な効果を奏する。
な効果を奏する。
請求項(1)の発明は、PCBに対する電解めっき工程に
おいて、めっき厚の均一化を実現し、PCBの高度な品質
管理を可能にする。また、無駄になる治具へのめっき量
を極小に抑制して、治具の半永久的繰返し使用と貴重な
めっき資源の効率的利用を実現する。
おいて、めっき厚の均一化を実現し、PCBの高度な品質
管理を可能にする。また、無駄になる治具へのめっき量
を極小に抑制して、治具の半永久的繰返し使用と貴重な
めっき資源の効率的利用を実現する。
更に、治具に対するPCBのセット作業を簡単にし、その
労力と時間を大幅に軽減させるという利点も有してい
る。
労力と時間を大幅に軽減させるという利点も有してい
る。
請求項(2)の発明は、縦棒の間隔を自在に設定できる
ようにしたことにより、多様なサイズのPCBに対応でき
る治具を提供する。
ようにしたことにより、多様なサイズのPCBに対応でき
る治具を提供する。
請求項(3)及び(4)の発明は、消耗品扱いとなる導
電性ブラケットの小型で簡素な構成を提案し、その取付
け作業の容易化を図ると共に、ブラケット自体の製造コ
ストの低減化を実現する。また、ブラケットの小型化に
より、めっき資源の無駄な使用を抑制する。
電性ブラケットの小型で簡素な構成を提案し、その取付
け作業の容易化を図ると共に、ブラケット自体の製造コ
ストの低減化を実現する。また、ブラケットの小型化に
より、めっき資源の無駄な使用を抑制する。
請求項(5)の発明は、導電性接続具の中間部にフレキ
シブルな導電性ケーブルを適用したことにより、搬送用
陰極棒とPCB側の間隔の変動に対応できるようにし、ま
たその取付け作業等を簡単にして作業効率の向上を実現
する。
シブルな導電性ケーブルを適用したことにより、搬送用
陰極棒とPCB側の間隔の変動に対応できるようにし、ま
たその取付け作業等を簡単にして作業効率の向上を実現
する。
請求項(6)の発明は、治具を側方へ連結させてラック
状に構成したことにより、多数のPCBをまとめて同時に
電解めっき工程へ送れるようにし、ライン生産効率の向
上を実現する。また、PCBのセット作業もまとめて行え
るようになるため、多量生産における作業性の向上を図
れることになる。
状に構成したことにより、多数のPCBをまとめて同時に
電解めっき工程へ送れるようにし、ライン生産効率の向
上を実現する。また、PCBのセット作業もまとめて行え
るようになるため、多量生産における作業性の向上を図
れることになる。
請求項(7)の発明は、請求項(1)から(6)の治具
を用いて電解めっきを行う場合において、めっき浴槽の
吃水面相当位置にダミー導体板を介在させて電気的接続
を行うようにしたため、導電性接続具へのめっきを回避
させることができ、同接続具の半永久的使用を可能にす
る。
を用いて電解めっきを行う場合において、めっき浴槽の
吃水面相当位置にダミー導体板を介在させて電気的接続
を行うようにしたため、導電性接続具へのめっきを回避
させることができ、同接続具の半永久的使用を可能にす
る。
請求項(8)の発明は、請求項(1)から(6)の治具
を用いて電解めっきを行う場合において、剛性のダミー
導体板を介在させながらフレキシブルなPCBをセットさ
せることとし、特別な装置を用いることなく、フレキシ
ブルなPCBに対しても安定した電解めっきを行えるよう
にする。
を用いて電解めっきを行う場合において、剛性のダミー
導体板を介在させながらフレキシブルなPCBをセットさ
せることとし、特別な装置を用いることなく、フレキシ
ブルなPCBに対しても安定した電解めっきを行えるよう
にする。
第1図は電解めっき治具の斜視図(PCBセット後に搬送
用陰極棒に懸垂された状態)、第2図は導電性ブラケッ
トの平面図、第3図は同側面図、第4図は他の導電性ブ
ラケットの平面図、第5図は同側面図、第6図は導電性
接続具の側面図、第7図は治具を側方へ連結させたとき
の斜視図(PCBセット後に搬送用陰極棒に懸垂された状
態)、第8図は電解めっき時におけるめっき浴槽の概略
断面図、第9図は治具の正面図(フレキシブルPCBセッ
ト状態)、第10図は従来技術に係るラックの正面図(PC
Bセット状態)、第11図は同ラックのPCBセット部分の詳
細断面図である。 1……搬送用陰極棒、2,3……縦棒 2a,3a……ガイド溝、4,5……係止部 4a,5a……塩化ビニル製の板、6,7……横棒 6a……スライト板、6b……保持板 6c……ボルト、8……導電性接続具 8a……係止部、8b……挟持部 9……ダミー導体板、10……PCB 11……導電性ブラケット 11a……S字状蛇行面部、11b……平面部 11c……逆S字状蛇行面部、11d……リベット 11e〜11h……スリット 11i〜11n……帯状部 11p……S字状蛇行面部 11q……逆S字状蛇行面部 8c……導電性ケーブル、12……縦棒 12a,12b……ガイド溝 30……フレキシブルなPCB 31……剛性のダミー導体板
用陰極棒に懸垂された状態)、第2図は導電性ブラケッ
トの平面図、第3図は同側面図、第4図は他の導電性ブ
ラケットの平面図、第5図は同側面図、第6図は導電性
接続具の側面図、第7図は治具を側方へ連結させたとき
の斜視図(PCBセット後に搬送用陰極棒に懸垂された状
態)、第8図は電解めっき時におけるめっき浴槽の概略
断面図、第9図は治具の正面図(フレキシブルPCBセッ
ト状態)、第10図は従来技術に係るラックの正面図(PC
Bセット状態)、第11図は同ラックのPCBセット部分の詳
細断面図である。 1……搬送用陰極棒、2,3……縦棒 2a,3a……ガイド溝、4,5……係止部 4a,5a……塩化ビニル製の板、6,7……横棒 6a……スライト板、6b……保持板 6c……ボルト、8……導電性接続具 8a……係止部、8b……挟持部 9……ダミー導体板、10……PCB 11……導電性ブラケット 11a……S字状蛇行面部、11b……平面部 11c……逆S字状蛇行面部、11d……リベット 11e〜11h……スリット 11i〜11n……帯状部 11p……S字状蛇行面部 11q……逆S字状蛇行面部 8c……導電性ケーブル、12……縦棒 12a,12b……ガイド溝 30……フレキシブルなPCB 31……剛性のダミー導体板
Claims (8)
- 【請求項1】めっき浴槽の上側に移動可能に横架された
陰極側の導電性棒体である搬送用陰極棒に懸垂せしめら
れ、その懸垂状態でめっき浴槽に浸漬されて保持したプ
リント配線基板と前記搬送用陰極棒を導通させるプリン
ト配線基板の電解めっき用治具において、 プリント配線基板の端縁部が遊嵌するガイド溝を長手方
向へ形成した2本の縦棒と、前記の各ガイド溝を対向さ
せた状態で各縦棒を平行に離隔固定せしめる横棒と、縦
棒と横棒の組立て構造体を電気的に絶縁させて前記搬送
用陰極棒へ係止させる係止部とで構成される支持ユニッ
トと、 前記の支持ユニットへ嵌装された上側のプリント配線基
板の下縁部と下側のプリント配線基板の上縁部とを挾持
して連結させる導電性ブラケットと、 一端を前記の支持ユニットへ嵌装された最上段のプリン
ト配線基板を挾持する挾持部、他端を前記搬送用陰極棒
に係止させる係止部として構成された導電性接続具 とからなるプリント配線基板の電解めっき用治具。 - 【請求項2】支持ユニットの横棒が、拘束されながら軸
方向へ相対的にスライドする2本の棒材と、それらを所
定のスライド位置で固定する機構とで構成されたもので
ある請求項(1)のプリント配線基板の電解めっき用治
具。 - 【請求項3】導電性ブラケットが、S字状蛇行面部と平
面部と逆S字状蛇行面部を連続形成した2枚の導電性バ
ネを、各バネの凸部を対向させて平面部において固着し
たものである請求項(1)のプリント配線基板の電解め
っき用治具。 - 【請求項4】導電性ブラケットが、1枚の板バネの両端
部から中央よりへ複数本のスリットを形成し、前記の各
スリットによって区分される各帯状部を、隣接する帯状
部との相互関係において逆のS字状蛇行面となるように
形成したものである請求項(1)のプリント配線基板の
電解めっき用治具。 - 【請求項5】導電性接続具が、その挾持部と係止部の間
をフレキシブルな導電性ケーブルで接続したものである
請求項(1)のプリント配線基板の電解めっき用治具。 - 【請求項6】支持ユニットにおける縦棒の両側面にそれ
ぞれガイド溝を形成し、複数の支持ユニットを側方へ連
結せしめた請求項(1)、(2)、(3)、(4)、ま
たは(5)のプリント配線基板の電解めっき用治具。 - 【請求項7】請求項(1)、(2)、(3)、(4)、
(5)または(6)のプリント配線基板の電解めっき用
治具を用いて電解めっきを行う場合において、めっき浴
槽の喫水面相当位置にダミー導体板を介在させ、該ダミ
ー導体板の上縁部を導電性接続具の挾持部で挾持し、ま
たその下縁部とプリント配線基板を導電性ブラケットで
連結することを特徴とした電解めっき方法。 - 【請求項8】請求項(1)、(2)、(3)、(4)、
(5)または(6)のプリント配線基板の電解めっき用
治具を用いて電解めっきを行う場合において、同基板の
間に剛性のダミー導体板を介在させ、各基板とダミー導
体板を導電性ブラケットで連結することを特徴とした電
解めっき方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2298475A JPH0774477B2 (ja) | 1990-11-02 | 1990-11-02 | プリント配線基板の電解めっき用治具及び同治具を用いた電解めっき方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2298475A JPH0774477B2 (ja) | 1990-11-02 | 1990-11-02 | プリント配線基板の電解めっき用治具及び同治具を用いた電解めっき方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04173994A JPH04173994A (ja) | 1992-06-22 |
JPH0774477B2 true JPH0774477B2 (ja) | 1995-08-09 |
Family
ID=17860187
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2298475A Expired - Fee Related JPH0774477B2 (ja) | 1990-11-02 | 1990-11-02 | プリント配線基板の電解めっき用治具及び同治具を用いた電解めっき方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0774477B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013103263A1 (ko) * | 2012-01-05 | 2013-07-11 | 주식회사 호진플라텍 | 태양전지용 전기 도금을 위한 기판 캐리어 장치 |
CN104088004A (zh) * | 2014-07-31 | 2014-10-08 | 开平依利安达电子第五有限公司 | 一种应用于垂直连续电镀电路板的生产线的活动浮架 |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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