JPH077443Y2 - レディース用ルーム構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は女性用トイレや化粧室として用いるレディース
用ルーム構造に関する。

（考案の背景） 仕事中や外出中において、女性がストッキング等の着衣
の裂目を見つけた場合、通常女性用トイレやレディース
専用の化粧室で着替えるのが慣例となっている。

そこで問題となるのが、着衣や足を不衛生なトイレの床
や化粧室の床に置かなければならないことである。

（技術的課題） 本考案の技術的課題は、女性トイレや化粧室として用い
るレディース用ルーム構造に対して、靴を脱いで行なう
着替えを衛生的に行なえる機能を貝備させることであ
る。

（技術的課題を解決する為の手段） 本考案が上記した技術的課題を解決する為に講ずる手段
は、軸上の芯材の外周に敷布を巻回し、この芯材をトイ
レや化粧室における室構成部材や室内設備に回転自在な
状態で支持して収容し、上記敷布を巻取り機構によりル
ーム内の床面上に引き出し自在且つ巻取り自在とすると
共に、上記敷布の先端に、引き出した状態の敷布を掛止
するための掛止ピンへの掛止具を兼用する取手杆を固着
したことにある。

上記掛止ピンは室構成部材や室内設備の床面上に設けら
れていてもよい。

また、上記トイレや化粧室に設けられる洗面器下の収容
空間内に敷布の巻取り機構を設けてもよい。

更に、上記トイレや化粧室を構成する側壁内に敷布の巻
取り機構を設けてもよい。

（作用） 以上の手段によれば、敷布を巻回した芯材はトイレや化
粧室内における室構成部材や室内設備に回転自在な状態
で収容され、その先端の取手杆を持って引張ることによ
って巻取り機構の作動により敷布がルーム内の床面上に
引き出される。そして、該取手杆を掛止ピンに掛止する
と敷布がズレを生ずることなく床面上敷設され、使用後
にはまた芯材によって巻取りされて収容される。

（効果） 本考案は以上の如く構成してなるので、以下の通りの効
果を有する。

トイレや化粧室等のレディース用ルーム内を利用し
て、例えばストッキングの着替え等のように靴を脱ぐ必
要のある着替えを行なう際に、芯材に巻回された敷布を
その先端の取手杆を持ってルーム内の床面上に引き出せ
ば、ルーム内の床面上に敷布が敷設され、この敷布の上
に載って着替えを行うことができる。

従って、着替えの最中に足や着衣がトイレや化粧室等の
ルーム内の床面に直に触れることがないので衛生的であ
り、不快感も緩和できる。

敷布の先端に固着された取手杆を持って引き出すと共
に、該取手杆を掛止ピンに掛止すれば、引き出された敷
布はルーム内の床面上においてその敷設状態が維持さ
れ、敷布の上に載って着替えを行なう際に敷布がズレた
り不意に巻取られたりするようなことがない。

敷布と芯材と巻取り機構を主体として構成されたもの
をルーム内に配置するだけなので構造が簡素になり、敷
布は不使用時若しくは使用後には芯材の周りにコンパク
トに巻取られているから収容スペースが少なくて済む。

芯材はトイレや化粧室の室構成部材や室内設備に収容
しているので、ルーム内に突出せず、使用者の体に衣服
等が接触することなく安全であり、レディース用ルーム
の通常の使用時にも全く邪魔にならないと共に、内装的
美感を損なうこともない。

（実施例） 以下、本考案の実施の一例を図面に基づいて説明する。

図面は女性用トイレルーム（Ａ）を示している。この女
性用トイレルーム（Ａ）は床面(a₁)の周面に立上げ面(a
₂)を介して壁載せ面(a₃)を水平に延設することによって
床パン(a₄)を形成し、その床パン(a₄)の壁載せ面(a₃)上
に側壁パネル(a₅)を立設して側周壁(a₆)を組立形成す
る。側周壁(a₆)の上部開口は天井パネル(a₇)で被蓋する
と共に、床面(a₁)にフロア表面材を、側周壁(a₆)表面に
化粧材を夫々配設し、ルーム内に局部洗浄装置
（ｂ_１′）を備えた便器(b₁)等の室内設備（Ｂ）を装備
することによって構成されている。

この室内設備とは、上記の如く局部洗浄装置（ｂ_１′）
を備えた便器(b₁)や、洗面器(b₂)，カウンター(b₃)，手
洗乾燥機(b₄)，ベビーベッド(b₅)，着替え用の敷布
（１）等である。

カウンター(b₃)は人口大理石等を用いて長尺状に形成さ
れ、その後縁をルーム長辺側側周壁面に添接状に固定し
た背板（７）の上に載置すると共に、前縁を床面（ａ）
上に立設した前板（８）に載置して水平状に固定されて
いる。

上記カウンター(b₃)の下部には収容空間（９）が形成さ
れ、この収容空間（９）内にはゴミ箱（10）と敷布
（１）の巻取り機構（Ｃ）が収容されている。敷布
（１）の巻取り機構（Ｃ）は敷布（１）の最端縁を固着
する軸状の芯材（２）とこの芯材（２）を収容する箱体
（３）及び髭ぜんまい（４）から成り、芯材（２）の両
端に設けた支軸(2_a)を箱体（３）の両端に設けたぜんま
いカバー(4_a)の側面で軸支すると共に、同カバー(4_a)内
側に突出した支軸(2_a)に、カバー(4_a)内に内設した髭ぜ
んまい（４）の中心を固着してある。

敷布（１）は合成樹脂シートやカーペット等を用いて形
成し、その最端縁を前記芯材（２）に沿って固着し該芯
材（２）外周に髭ぜんまい（４）の巻込み方向方へ巻い
て巻回する。

次に、上記芯材（２）を回転させて髭ぜんまい（４）を
途中まで巻込み、敷布（１）の先端縁を箱体（３）の一
辺に沿って開設した隙間(3_a)より外へ引き出しておく。

また、外に引き出した敷布（１）の先端縁には隙間(3_a)
の幅より半分長い棒状(1_a)を沿設し、敷布（１）の先端
が隙間(3_a)から箱体（３）内に巻取られない様にしてあ
る。

これによって、芯材（２）は髭ぜんまい（４）の復元力
でもって敷布（１）を巻取る方向に回転するよう常時付
勢され、敷布（１）先端をその付勢力に逆らって引き出
すと、芯材（２）は同ぜんまい（４）を巻込む方向へ回
転し、また、引き出した敷布（１）を外すと、髭ぜんま
い（４）の復元力でもって芯材（２）が前とは逆に回転
して敷布（１）を巻取るものである。

そして、上記敷布（１）先端には取手杆（５）を固着す
ると共に、床面(a₁)には敷布（１）を引き出した際に該
取手杆（５）を掛止する掛止ピン（６）を突設してあ
る。

以上の如き構成の女性用トイレルーム（Ａ）を利用して
女性がストッキング等の着替えを行ないたい場合には、
巻取られた状態にある敷布（１）先端の取手杆（５）を
引いて敷布（１）を引き出し、該取手杆（５）を床面(a
₁)の掛止ピン（６）に掛止する。

これによって、床面(a₁)上に敷布（１）が敷かれ、女性
は靴を脱いでこの敷布（１）の上で着替えをする。

着替えを終えたならば取手杆（５）を掛止ピン（６）か
ら外すと、敷布（１）は自然に元の状態に巻取られる。

尚、上記した女性用トイレルーム（Ａ）は敷布（１）の
巻取り機構（Ｃ）をカウンター(b₃)の下部収容空間の余
裕スペースを利用して収容したが、巻取り機構（Ｃ）は
第４図に示す様に、側壁パネル(b₅)等に収容しても良い
ものである。このように巻取り機構（Ｃ）をルームの側
壁内に設けることによれば、敷布（１）の引出し方向の
レイアウトを比較的自由に設定することが可能となる。

また、敷布（１）を巻取る芯材（２）はハンドル（不図
示）によって回転自在と成し、使用者がそのハンドルを
回すことにより敷布（１）を巻取る様にしても良い。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案を実施した女性用トイレルームの横断平
面図、第２図は同ルームの縦断正面図、第３図は、第１
図のIII-II線断面図、第４図は巻取り機構を側壁に設け
た女性用トイレルームを示す横断平面図、第５図は巻取
り機構の軸支部を示す縦断断面図、第６図は同機構の中
央縦断断面図である。 図中、 A:女性用トイレルーム（レディース用ルーム） 1:敷布 2:芯材

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】軸状の芯材の外周に敷布を巻回し、この芯
   材をトイレや化粧室における室構成部材や室内設備に回
   転自在な状態で支持して収容し、上記敷布を巻取り機構
   によりルーム内の床面上に引き出し自在且つ巻取り自在
   とすると共に、上記敷布の先端に、引き出した状態の敷
   布を掛止するための掛止ピンへの掛止具を兼用する取手
   杆を固着したことを特徴とするレディース用ルーム構
   造。
2. 【請求項２】上記掛止ピンが室構成部材や室内設備の床
   面上に設けられていることを特徴とする実用新案登録請
   求の範囲第１項記載のレディース用ルーム構造
3. 【請求項３】トイレや化粧室に設けられる洗面器下の収
   容空間内に敷布の巻取り機構を設けた実用新案登録請求
   の範囲第１項記載のレディース用ルーム構造。
4. 【請求項４】トイレや化粧室を構成する側壁内に敷布の
   巻取り機構を設けた実用新案登録請求の範囲第１項記載
   のレディース用ルーム構造。