JPH077431U

JPH077431U - 釣竿

Info

Publication number: JPH077431U
Application number: JP4116093U
Authority: JP
Inventors: 英二菅谷; 昌幸渡辺
Original assignee: ダイワ精工株式会社
Priority date: 1993-06-30
Filing date: 1993-06-30
Publication date: 1995-02-03

Abstract

(57)【要約】【目的】竿管外側に筒状リ−ルシ−トを嵌合接着時、
外表面の段差をなくして、外形状を滑らかに連続するよ
うにし易くすること。【構成】釣竿は繊維強化合成樹脂製元竿の竿管１と、
竿管１の外周1aに内周2aが嵌合固定される合成樹脂製の
筒状リ−ルシ−ト２とで構成され、竿管１の外周1a一側
外側には部品嵌合部1bが一体的に肉盛形成されている。
部品嵌合部1bには筒状リ−ルシ−ト２の一側端部2e外径
と略同径の大径部1cと、円錐からなる傾斜状案内面1dと
が形成されている。円錐からなる傾斜状案内面1dは、大
径部1cと筒状リ−ルシ−ト２の一側端部2e外径が滑らか
に連続するように筒状リ−ルシ−ト２の内周2aの内径側
から拡径方向に形成されている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、竿管外側に筒状リ−ルシ−トを嵌合固定した釣竿に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来竿管外側に筒状リ−ルシ−トを嵌合固定した釣竿は、例えば実開平１−16 8166号公報で知られている。前記公報では、竿管外側に筒状リ−ルシ−トを固着し、筒状リ−ルシ−ト前端と竿管外側との段差を肉盛りして外形状が滑らかに連続するように形成している。このように筒状リ−ルシ−ト前端と竿管外側との段差を肉盛り形成した場合、肉盛量が多くなり、端部の強度が安定せず、研磨を含めた肉盛工程が増加する欠点がある。又、筒状リ−ルシ−トを嵌合前に竿管外側に肉盛部を形成した場合、嵌合寸法のバラツキや接着剤を塗布するための間隙寸法により、竿管外側に筒状リ−ルシ −トを嵌合接着時、筒状リ−ルシ−トが偏芯し易く、これが外表面の段差となって、外形状を滑らかにするための肉盛りや研磨が難しくなり、外形状を滑らかに連続するように形成し難い欠点があった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

解決しようとする問題点は、竿管外側に肉盛部を形成した場合、嵌合寸法のバラツキや接着剤を塗布するための間隙寸法により、竿管外側に筒状リ−ルシ−トを嵌合接着時、筒状リ−ルシ−トが偏芯し易く、これが外表面の段差となることである。

【０００４】本考案の目的は前記欠点に鑑み、竿管外側に筒状リ−ルシ−トを嵌合接着時、外表面の段差をなくして、外形状を滑らかに連続するようにし易くした釣竿を提供することである。

【０００５】

【問題を解決するための手段】

本考案は、竿管外側に部品嵌合部を一体的に肉盛形成し、該部品嵌合部に筒状リ−ルシ−トの端部外径と略同径の大径部と該大径部と筒状リ−ルシ−ト端部外径が滑らかに連続するように筒状リ−ルシ−トの内径側から拡径方向に案内する傾斜状案内面とを形成したことを要旨とするものである。

【０００６】

【作用】

竿管１の外周1aに筒状リ−ルシ−ト２の内周2aが嵌合固着される時は、両者に接着剤11が塗布されて嵌合され、筒状リ−ルシ−ト２の端部内周2aが竿管１の円錐からなる傾斜状案内面1dに載せられて接着固定される。筒状リ−ルシ−ト２の端部内周2aが竿管１の円錐からなる傾斜状案内面1dに載せられて接着固定されると、竿管１の外周1aと筒状リ−ルシ−ト２の内周2aとに嵌合寸法のバラツキや接着剤を塗布するための間隙寸法があっても、竿管１の大径部1cと筒状リ−ルシ−ト２の一側端部2e外径との外表面の段差がなく、外形状を滑らかに連続するようにし易くなる。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案の一実施例を図面に基づき説明すると、図１は釣竿に魚釣用リ− ルを装着した釣竿の要部側面図、図２は釣竿の断面要部側面図と一部拡大断面側面図である。

【０００８】釣竿は繊維強化合成樹脂製元竿の竿管１と、竿管１の外周1aに内周2aが嵌合固定される合成樹脂製の筒状リ−ルシ−ト２と、筒状リ−ルシ−ト２に設けた雄螺子2bに螺嵌された合成樹脂製緊締筒３と、筒状リ−ルシ−ト２の外周に嵌合された合成樹脂製移動フ−ド４と、緊締筒３と移動フ−ド４の連結部3a、4aの外側に嵌合された合成樹脂製補強リング５と、筒状リ−ルシ−ト２の一側に形成された固定フ−ド2cとリ−ル脚載置部2dと、竿管１の後側外周に嵌合されたハンドル筒６とで構成されている。

【０００９】竿管１の外周1a一側外側には部品嵌合部1bが一体的に肉盛形成されている。部品嵌合部1bには筒状リ−ルシ−ト２の一側端部2e外径と略同径の大径部1cと、円錐からなる傾斜状案内面1dとが形成されている。円錐からなる傾斜状案内面1dは、大径部1cと筒状リ−ルシ−ト２の一側端部2e 外径が滑らかに連続するように筒状リ−ルシ−ト２の内周2aの内径側から拡径方向に形成されている。筒状リ−ルシ−ト２の一側端部2e外径と大径部1cの外側には継目を装飾する樹脂材で肉盛部７が形成されている。緊締筒３と移動フ−ド４と補強リング５の外側面は略面一に形成されている。リ−ル脚載置部2d上には魚釣用リ−ル８のリ−ル脚が載せられ、一方のリ−ル脚９は固定フ−ド2cの凹部2gに挿入され、他方のリ−ル脚10は移動フ−ド４の凹部4bに挿入されている。緊締筒３には雄螺子2bに螺嵌される雌螺子3bが形成されている。

【００１０】竿管１とハンドル筒６は、夫々テ−プ状の長方形に裁断された図示しないプリプレグシ−トが図示しない芯金に適宜回数捲回された後、その外側にテ−ピングが施され、加熱炉の中に入れられて常法に従って熱硬化処理で一体に形成されている。竿管１の部品嵌合部1bは適宜プリプレグシ−トが増量捲回されて形成されている。プリプレグシ−トは例えば炭素繊維やガラス繊維やアラミド繊維やアルミナ繊維やケプラ繊維及びその他の有機繊維、無機繊維などの高強度繊維で補強した織布等にエポキシ樹脂、フェノ−ル樹脂、ポリエステル樹脂等の熱硬化性合成樹脂が含浸されて形成されている。

【００１１】竿管１の外周1aに筒状リ−ルシ−ト２の内周2aが嵌合固着される時は、両者に接着剤11が塗布されて嵌合され、筒状リ−ルシ−ト２の端部内周2aが竿管１の円錐からなる傾斜状案内面1dに載せられて接着固定される。その後筒状リ−ルシ−ト２の一側端部2e外径と大径部1cの外側には継目を装飾する樹脂材で肉盛部７が形成される。筒状リ−ルシ−ト２の端部内周2aが竿管１の円錐からなる傾斜状案内面1dに載せられて接着固定されると、竿管１の外周1aと筒状リ−ルシ−ト２の内周2aとに嵌合寸法のバラツキや接着剤を塗布するための間隙寸法があっても、傾斜状案内面1dで調節されて竿管１の大径部1cと筒状リ−ルシ−ト２の一側端部2e外径とに外表面の段差がなく、外形状を滑らかに連続するようにし易くなる。又、筒状リ−ルシ−ト２の一側端部2e外径と大径部1cの継目は少ない肉盛りで肉盛部７が形成されて滑らかな外形状とすることが出来る。更に竿管１に筒状リ−ルシ−ト２の固着作業で、嵌合寸法のバラツキや接着剤を塗布するための間隙寸法による位置ズレを気にする必要がなく、固着作業がやり易くなる。

【００１２】リ−ル脚載置部2d上に魚釣用リ−ル８のリ−ル脚が載せられ、一方のリ−ル脚９と他方のリ−ル脚10が夫々固定フ−ド2cと移動フ−ド４で装着される時は、緊締筒３が筒状リ−ルシ−ト２に対して回動されて緊締される。この時緊締筒３が締め付けられると、緊締筒３で補強リング５を押圧し、補強リング５で移動フ−ド４が押圧される。緊締筒３が緩められる時、緊締筒３に嵌合された補強リング５と、補強リング５に嵌合された移動フ−ド４で移動フ−ド４が後退される。

【００１３】前記のように釣竿が構成されると、竿管１の外周1aと筒状リ−ルシ−ト２の内周2aとに嵌合寸法のバラツキや接着剤を塗布するための間隙寸法があっても、竿管１の大径部1cと筒状リ−ルシ−ト２の一側端部2e外径に段差がなく、確実に一致して外形状を滑らかに連続するようにし易くなる。更に竿管１に筒状リ−ルシ−ト２の固着作業で、位置ズレを気にする必要がなく、固着作業がやり易くなる。

【００１４】前記説明では、筒状リ−ルシ−ト２に緊締筒３を螺合するタイプで図示したが、緊締レバ−で移動フ−ド４を押圧位置決めするタイプとしてもよい。

【００１５】

【考案の効果】

本考案は前述のように構成されたから、竿管の外周と筒状リ−ルシ−トの内周とに嵌合寸法のバラツキや接着剤を塗布するための間隙寸法があっても、竿管の大径部と筒状リ−ルシ−トの一側端部外径に段差がなく、確実に一致して外形状を滑らかに連続するようにし易くなり、竿管に筒状リ−ルシ−トの固着作業で、位置ズレを気にする必要がなく、固着作業がやり易くなる等実用上優れた効果を奏する釣竿を提供することが出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】釣竿に魚釣用リ−ルを装着した釣竿の要部側面
図である。

【図２】釣竿の断面要部側面図と一部拡大断面側面図で
ある。

【符号の説明】

１竿管 1b 部品嵌合部 1c 大径部 1d 傾斜状案内面２筒状リ−ルシ−ト 2e 端部

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】竿管外側に部品嵌合部を一体的に肉盛形
成し、該部品嵌合部に筒状リ−ルシ−トの端部外径と略
同径の大径部と該大径部と筒状リ−ルシ−ト端部外径が
滑らかに連続するように筒状リ−ルシ−トの内径側から
拡径方向に案内する傾斜状案内面とを形成したことを特
徴とする釣竿。