JPH0773446A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JPH0773446A
JPH0773446A JP24036493A JP24036493A JPH0773446A JP H0773446 A JPH0773446 A JP H0773446A JP 24036493 A JP24036493 A JP 24036493A JP 24036493 A JP24036493 A JP 24036493A JP H0773446 A JPH0773446 A JP H0773446A
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JP
Japan
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acrylic resin
comb
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group
magnetic
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JP24036493A
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Masayuki Yoshiya
正幸 芳屋
Ichiji Miyata
一司 宮田
Shoji Nishihara
昭二 西原
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Maxell Holdings Ltd
Original Assignee
Hitachi Maxell Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁性層中での磁性粉末の分散性にすぐれて、
高い電気的特性を発揮するとともに、良好な耐久性を具
備し、高記録密度化および高信頼性の要望に十分に対処
できる磁気記録媒体を提供する。 【構成】 非磁性支持体上に磁性粉末および結合剤を含
む磁性層を備えてなる磁気記録媒体において、上記の結
合剤として、複数の極性基含有アクリルポリマ―分子が
片末端でウレタン結合またはウレア結合を介して櫛の歯
状に結合した極性基含有櫛形アクリル樹脂と、片末端に
カルボキシル基を有するアクリル樹脂とを併用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、非磁性支持体上に磁
性粉末および結合剤を含む磁性層を備えた磁気テ―プ、
磁気デイスクなどの磁気記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、この種の磁気記録媒体は、ポリ
エステルフイルムなどの非磁性支持体上に、磁性粉末、
結合剤、有機溶剤および必要に応じて加えられる各種の
添加剤を含む磁性塗料を塗布、乾燥して、磁性層を形成
したものであるが、高い電気的特性を発揮するために磁
性層中での磁性粉末の分散性が良好であること、また耐
久性の面より磁性層の機械的特性にすぐれることが要求
される。
【0003】従来、このような磁気記録媒体の磁性層の
結合剤として、ポリウレタン系樹脂、塩化ビニル系樹
脂、繊維素系樹脂、ブチラ―ル系樹脂、アセタ―ル系樹
脂、ポリエステル系樹脂などが汎用されており、中でも
ポリウレタン系樹脂は磁性層にすぐれた機械的特性を付
与するものとして多用されている。しかし、通常のポリ
ウレタン系樹脂は、機械的特性にすぐれる反面、磁性粉
末を分散させる能力が低く、磁気記録媒体の電気的特性
が不十分となる難点があつた。
【0004】そこで、近年、たとえば、特開昭55−3
8693号、同57−92422号、同59−3023
5号などの各公報に開示されているように、結合剤とし
て、上記のポリウレタン系樹脂とともに、水酸基などの
極性基を含む樹脂を併用したり、主鎖中にカルボキシル
基、スルホン酸基、リン酸基、3級アミノ基、これらの
塩などの極性基を導入したポリウレタン系樹脂を用いた
りして、磁性粉末の分散性を改善する手段が採用されて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、最近の技術
的進歩に伴い、磁気記録媒体の記録密度および信頼性を
より高めることが要望されており、結合剤としてポリウ
レタン系樹脂と極性基を含む樹脂とを併用したり、各種
の極性基を導入したポリウレタン系樹脂を用いたりする
手段では、十分に対処できなくなつている。
【0006】この発明は、磁性層中での磁性粉末の分散
性にすぐれて高い電気的特性を発揮するとともに、良好
な耐久性を具備し、高記録密度化および高信頼性の要望
に十分に対処できる磁気記録媒体を提供することを目的
としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明者らは、上記の
目的を達成するために、鋭意検討を重ねた結果、磁性層
の結合剤成分として、特定のアクリル樹脂を二種組み合
わせ使用したときに、磁性粉末の分散性が改善され、高
い電気的特性を示すとともに、十分な耐久性を備えた磁
気記録媒体が得られることを見出し、この発明をなすに
至つた。
【0008】すなわち、この発明は、非磁性支持体上に
磁性粉末および結合剤を含む磁性層を備えた磁気記録媒
体において、上記の結合剤として、複数の極性基含有ア
クリルポリマ―分子が片末端でウレタン結合またはウレ
ア結合を介して櫛の歯状に結合した極性基含有櫛形アク
リル樹脂と、片末端にカルボキシル基を有するアクリル
樹脂とが含まれていることを特徴とする磁気記録媒体に
係るものである。
【0009】
【発明の構成・作用】この発明における極性基含有櫛形
アクリル樹脂は、複数の極性基含有アクリルポリマ―分
子が片末端でウレタン結合またはウレア結合を介して櫛
の歯状に結合したもので、櫛形の歯部分を構成する各々
の極性基含有アクリルポリマ―鎖が一端側のみで結ばれ
た紐の如く空間的に揺動自在な形態をなし、主鎖中に極
性基を有するポリウレタン樹脂に比べて極性基近傍の自
由度が高いため、極性基が磁性粉末の表面に吸着しやす
く、磁性粉末に対し良好な親和性を示す。
【0010】また、片末端にカルボキシル基を有するア
クリル樹脂は、上記の櫛形アクリル樹脂との相溶性がよ
く、しかも分子が直鎖状であるため、櫛形アクリル樹脂
吸着層の間隙を縫つて分子末端のカルボキシル基が磁性
粉末の表面に吸着し、立体反発効果を生じる。このた
め、極性基含有櫛形アクリル樹脂単独の吸着層よりも、
結合剤成分密度の高い緻密な吸着層が磁性粉末の表面に
形成されることになり、この吸着層による立体反発効果
は、従来の極性基含有ポリウレタン樹脂の吸着層と比較
してはるかに大きく、かつ極性基含有櫛形アクリル樹脂
単独の場合よりも大きいため、磁性粉末の分散性が著し
く向上する。
【0011】さらに、このように極めて高密度な結合剤
成分の吸着層が磁性粉末表面に形成されることから、磁
性層の機械的特性を向上させる目的で、磁性塗料中に一
般に添加されるポリイソシアネ―トなどの架橋剤成分
が、磁性粉末表面に近づいて表面の活性点と反応し、結
合剤成分の架橋効率が低下することが防止されるため、
よりすぐれた機械的特性とこれに基づくすぐれた耐久性
が得られる。
【0012】この発明に用いる極性基含有櫛形アクリル
樹脂は、複数の極性基含有アクリルポリマ―分子が片末
端でウレタン結合またはウレア結合を介して櫛状に結合
したものであれば、いかなる方法で合成されたものであ
つてもよい。その代表的なものとして、つぎの合成方法
によつて得られるものが挙げられる。
【0013】すなわち、下記の(a)〜(d); (a)片末端がジオ―ルで他部位に別の極性基を含有す
るアクリルポリマ― (b)有機ジイソシアネ―ト化合物 (c)鎖延長剤 (d)両末端に水酸基を有するポリオ―ル化合物 の成分のうち、少なくとも(a)成分と(b)成分とを
反応させ、また必要により(c)成分や(d)成分を反
応させて得られるアクリル樹脂である。
【0014】上記の合成方法では、(a)成分と(b)
成分との反応により、(a)成分のアクリルポリマ―鎖
の複数本が片末端において(b)成分を挟んで各々ウレ
タン結合を介して結合し、(b)成分を主体としてウレ
タン結合により連なる背稜部と(a)成分のアクリルポ
リマ―鎖からなる複数本の歯部とで構成される櫛形のポ
リマ―が生成する。また、これに(c)成分や(d)成
分を反応させることにより、これら成分を介して上記ポ
リマ―同士が背稜部の末端で結合し、より分子量の大き
い櫛形のポリマ―が生成する。
【0015】このとき、(c)成分にジアミン類を使用
すれば、その結合部は前記(b)成分に基づくイソシア
ネ―ト基との反応によりウレア結合となる。また、
(c)成分にジオ―ル類を用いた場合の結合部、ならび
に(d)成分の結合部はウレタン結合となる。これら
(a)〜(d)成分の比率は、必要とする極性基含有櫛
形アクリル樹脂の性状に応じて適宜調整すればよい。
【0016】(a)成分のアクリルポリマ―としては、
どのような方法で製造されたものでもよい。たとえば、
アクリルモノマ―と極性基含有モノマ―とを、連鎖移動
剤としてチオグリセリンを使用し、適宜の重合開始剤で
ラジカル重合させることにより製造されるアクリルポリ
マ―を、好適に使用できる。
【0017】アクリルモノマ―としては、たとえば、メ
チルアクリレ―ト、メチルメタクリレ―ト、エチルアク
リレ―ト、エチルメタクリレ―ト、プロピルアクリレ―
ト、プロピルメタクリレ―ト、ブチルアクリレ―ト、ブ
チルメタクリレ―ト、ヘキシルアクリレ―ト、ヘキシル
メタクリレ―ト、ラウリルアクリレ―ト、ラウリルメタ
クリレ―ト、ステアリルアクリレ―ト、ステアリルメタ
クリレ―トなどが挙げられ、これらのうちの1種または
2種以上が用いられる。
【0018】また、極性基含有モノマ―としては、アク
リル酸、メタクリル酸、ジメチルアミノエチルメタクリ
レ―ト、2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパ
ンスルホン酸、2−メタクリルオキシエチルアシツドホ
スフエ―トなどが挙げられ、これらのうちの1種または
2種以上が用いられる。
【0019】これらのアクリルモノマ―および極性基含
有モノマ―とともに、グリシジルメタクリレ―トなどの
反応性官能基を有するモノマ―を共重合し、その反応性
官能基に他の化合物を反応させて新たな極性基を導入す
ることも可能である。また、スチレン誘導体などの他の
モノマ―をアクリルモノマ―および極性基含有モノマ―
とともに共重合させることもできる。
【0020】重合開始剤としては、α・α′−アゾビス
イソブチロニトリルなどのアゾ系化合物や過酸化ベンゾ
イルなどの通常の過酸化物が用いられるが、場合により
分子中に2個の水酸基を有する重合開始剤を用いてもよ
い。
【0021】このような方法で製造されるアクリルポリ
マ―の数平均分子量は、1,000〜20,000程
度、とくに好適には1,000〜5,000の範囲がよ
い。小さすぎては、アクリルポリマ―としての性質が発
現しにくく、逆に大きすぎては、櫛形の歯部分としての
自由度が低下して、前述した磁性塗料中における磁性粉
末の分散性を十分に高められない。
【0022】(b)成分の有機ジイソシアネ―ト化合物
としては、たとえば、トリレンジイソシアネ―ト、4・
4−ジフエニルメタンジイソシアネ―ト、ヘキサメチレ
ンジイソシアネ―ト、4−ジシクロヘキシルメタンジイ
ソシアネ―トなどの分子内にイソシアネ―ト基を2個有
する各種の化合物が用いられる。
【0023】(c)成分の鎖延長剤としては、たとえ
ば、エチレングリコ―ル、1・3−プロパンジオ―ル、
1・4−ブタンジオ―ル、ネオペンチルグリコ―ルなど
のジオ―ル類、エチレンジアミン、トリレンジアミンな
どのジアミン類、水などの極性基を持たないもの、なら
びに2・2−ジメチロ―ルプロピオン酸、ビス(ヒドロ
キシブチル)−5−スルホイソフタル酸ナトリウム、N
−メチルジエタノ―ルアミン、2・3−ジヒドロキシ−
1−プロパンスルホン酸カリウムなどの極性基を持つも
のが挙げられる。
【0024】(d)成分のポリオ―ルとしては、ポリプ
ロピレングリコ―ル、ポリテトラメチレングリコ―ルな
どのポリエ―テルジオ―ル、ポリブチレンアジペ―ト、
ポリブチレンテレフタレ―トなどのポリエステルジオ―
ル、ポリε−カプロラクトンなどのポリラクトンジオ―
ル、ポリ1・6−ヘキサンカ―ボネ―トジオ―ルなどの
ポリカ―ボネ―トジオ―ルなどが好ましく使用される。
【0025】このような各成分を反応させて得られる極
性基含有櫛形アクリル樹脂は、アクリルポリマ―成分の
含有量が10〜70重量%程度、とくに好適には20〜
50重量%の範囲にあるのがよい。この含有量が少なす
ぎてはアクリル樹脂としての性質が十分に発現せず、逆
に多すぎては脆くなるので、好ましくない。
【0026】また、この極性基含有櫛形アクリル樹脂の
数平均分子量は、5,000〜100,000、とくに
好適には10,000〜50,000の範囲がよい。小
さすぎては、機械的特性が低下し、逆に大きすぎては、
有機溶剤などに溶解したときの粘度が高くなつて塗料化
が困難になる。
【0027】極性基含有櫛形アクリル樹脂の極性基とし
ては、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基、3級
アミノ基、これらの塩、ベタイン(スルホベタインを含
む)などが好適である。これらの極性基は、たとえば前
記の合成法において使用する(a)成分の極性基含有ア
クリルポリマ―より導入され、通常は櫛形の歯部分を構
成するアクリルポリマ―鎖に付随することになるが、こ
れとともにたとえば前記(c)成分として極性基を持つ
鎖延長剤を使用することなどで櫛形の背稜部にも導入さ
れていてもよい。
【0028】これら極性基の樹脂中の導入量は、0.0
1〜1.0ミリモル/g程度、とくに好適には0.03
〜0.5ミリモル/gの範囲がよく、少なすぎては磁性
粉末の分散性を十分に向上できず、逆に多すぎては極性
基同士の凝集によつて有機溶剤などに溶解したときに粘
度上昇をきたし塗料化が困難になる。
【0029】つぎに、上記の極性基含有櫛形アクリル樹
脂と併用する片末端にカルボキシル基を有するアクリル
樹脂は、いかなる方法で製造されたものであつてもよ
い。たとえば、アクリルモノマ―を、分子内にカルボキ
シル基を含有する連鎖移動剤を用いて、常法によりラジ
カル重合させる、いわゆるマクロモノマ―法や、上記同
様のモノマ―を、4・4´−アゾビス(4−シアノペン
タノイツク酸)などの分子内にカルボキシル基を有する
重合開始剤を用いて、常法によりラジカル重合させる方
法などにより、製造することができる。
【0030】上記のマクロモノマ―法の場合、重合開始
剤としては、α・α´−アゾビスイソブチロニトリル、
過酸化ベンゾイルなどを用いることができ、また、分子
内にカルボキシル基を含有する連鎖移動剤としては、チ
オリンゴ酸、3−メルカプトプロピオン酸、オルソメル
カプト安息香酸などを用いることができる。
【0031】アクリルモノマ―としては、たとえば、メ
チルメタクリレ―ト、エチルメタクリレ―ト、プロピル
メタクリレ―ト、ブチルメタクリレ―ト、ヘキシルメタ
クリレ―ト、ラウリルメタクリレ―ト、ステアリルメタ
クリレ―トなどのメタクリレ―ト類や、上記同様のアル
キル基を有するアクリレ―ト類が挙げられ、これらのう
ちの1種または2種以上が用いられる。
【0032】このアクリルモノマ―とともに、必要によ
り、2−ヒドロキシエチルアクリレ―ト、2−ヒドロキ
シエチルメタクリレ―ト、ヒドロキシプロピルアクリレ
―ト、ヒドロキシプロピルメタクリレ―ト、アクリルア
ミド、メタクリルアミドなどの活性水素基含有モノマ
―、スチレンまたはその誘導体、アクリロニトリル、メ
タクリロニトリル、酢酸ビニルなどのモノマ―を併用し
てもよい。
【0033】活性水素基含有モノマ―を用いると、アク
リル樹脂の分子内に活性水素基を導入でき、この導入に
よつてポリイソシアネ―ト架橋剤などとの十分な反応を
生起させて、三次元網目構造を有する磁性層を形成でき
るため、磁性層の耐久性の向上にとくに望ましい結果が
得られる。
【0034】このような方法で得られるアクリル樹脂
は、数平均分子量が500〜50,000の範囲にある
のが好ましい。数平均分子量が500より小さいと、ア
クリル樹脂の性質が発現されず、また50,000より
大きくなると、アクリル樹脂の自由度が低下し、磁性塗
料を調製したときの磁性粉末の分散性が低下する。
【0035】また、このアクリル樹脂の片末端のカルボ
キシル基の数は、1〜3個であるのがよい。さらに、こ
のアクリル樹脂の分子内に前記した活性水素基を導入す
る場合は、この活性水素基の量が、0.2〜5ミリモル
/gであるのがよい。0.2ミリモル/gより少ない
と、ポリイソシアネ―ト架橋剤などとの反応に基づく強
固な3次元網目構造を形成できず、耐久性の向上を望め
ない。また、5ミリモル/gより多くなると、磁性塗料
に通常用いられる有機溶剤に溶解したときの粘度が高く
なり、磁性塗料化が困難となる。
【0036】このような片末端にカルボキシル基を有す
るアクリル樹脂の使用量は、前記の極性基含有櫛形アク
リル樹脂に対して1〜70重量%程度、とくに好ましく
は5〜50重量%の範囲とするのがよい。少なすぎる
と、磁性粉末の分散性を十分に向上させることができ
ず、逆に多すぎると、磁性層の機械的特性が悪化して耐
久性の低下をきたすことになる。
【0037】また、極性基含有櫛形アクリル樹脂と片末
端にカルボキシル基を有するアクリル樹脂とは、両者の
合計量として、磁性粉末100重量部に対し、0.1〜
35重量部程度,とくに好適には0.5〜25重量部の
範囲で使用される。
【0038】この発明においては、磁性層の結合剤とし
て、極性基含有櫛形アクリル樹脂と片末端にカルボキシ
ル基を有するアクリル樹脂とともに、他の結合剤樹脂を
併用してもよい。他の結合剤樹脂としては、ポリウレタ
ン系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体、繊維素
系樹脂、ポリビニルブチラ―ル系樹脂、ポリエステル系
樹脂、ポリアクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、フエノ―
ル系樹脂、架橋剤としてのポリイソシアネ―ト化合物な
ど、従来より磁気記録媒体の磁性層用として知られるも
のをいずれも使用可能である。
【0039】この発明の磁気記録媒体を製造するには、
常法に準じ、前記の結合剤と磁性粉末と必要に応じて配
合する各種の添加剤を含む磁性塗料を調製し、この塗料
をポリエステルフイルムなどの非磁性支持体の片面また
は両面に噴霧やロ―ル塗工などにより塗布、乾燥して磁
性層を形成したのち、要すればカレンダ―加工などの表
面処理を施した上で所要の幅,形状に裁断すればよい。
【0040】また、非磁性支持体の片面に上記の方法で
磁性層を形成し、その反対側の面にバツクコ―ト層を設
けるようにしてもよい。バツクコ―ト層の結合剤として
は、前記の極性基含有櫛形アクリル樹脂と片末端にカル
ボキシル基を有するアクリル樹脂とを、好適に使用する
ことができる。
【0041】磁性粉末としては、たとえば、γ−Fe2
3 、Fe3 4 、γ−Fe2 3とFe3 4 との中
間酸化状態の酸化鉄、Co含有γ−Fe2 3 、Co含
有Fe3 4 、CrO2 、Baフエライトなどの酸化物
系磁性粉末、Fe、Co、Fe−Co合金、Fe−Ni
合金、Fe−Co−Ni合金、Fe−Ni−Cr合金な
どの金属磁性粉末、窒化鉄の如き窒化物系磁性粉末な
ど、従来より磁気記録媒体に使用される磁性粉末をいず
れも使用可能である。
【0042】また、これらの磁性粉末は、針状粒子から
なるものでは平均長軸径が0.2〜1.0μm程度で、
平均軸比(平均長軸径/平均短軸径)が5〜12程度で
あるのが好ましく、板状粒子からなるものでは平均板径
が0.07〜0.3μm程度であるのが好ましい。
【0043】磁性塗料に用いる有機溶剤としては、メチ
ルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、シクロヘキ
サノン、トルエン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、
ジオキサン、ジメチルホルムアミドなどの一般に磁性塗
料用として用いられる各種の有機溶剤がいずれも使用で
きる。また、磁性塗料に必要に応じて配合する添加剤と
しては、たとえば、潤滑剤、研摩剤、帯電防止剤、分散
剤、充てん剤、着色剤などが挙げられる。
【0044】
【発明の効果】この発明によれば、磁性層の結合剤とし
て、特定のポリマ―形態を有する極性基含有櫛形アクリ
ル樹脂と片末端にカルボキシル基を有するアクリル樹脂
とを併用することから、磁性粉末の分散性にすぐれ、こ
れに基づき高い電気的特性を示すとともに、良好な耐久
性を備え、高記録密度化に適してかつ高信頼性の磁気記
録媒体を提供することができる。
【0045】
【実施例】つぎに、この発明の実施例を比較例と対比し
て具体的に説明する。例中の極性基含有櫛形アクリル樹
脂と片末端にカルボキシル基を有するアクリル樹脂と
は、以下の方法で合成したものである。なお、以下にお
いて部,%とあるのは、それぞれ重量部,重量%を意味
する。
【0046】 <カルボキシル基含有櫛形アクリル樹脂の合成> メチルメタクリレート 72部 α・α′−アゾビスイソブチロニトリル 1部 チオグリセリン 9部 テトラヒドロフラン 100部
【0047】上記の組成物を冷却器付きフラスコに入
れ、十分に窒素置換した上で、攪拌しながら60℃で8
時間反応させたのち、得られた反応物をトルエン−水系
で分液し、60℃で48時間減圧乾燥させることによ
り、片末端ジオ―ルアクリルポリマ―Aを得た。このポ
リマ―Aの数平均分子量は、蒸気圧浸透法で測定したと
ころ、1,500であつた。
【0048】 メチルメタクリレ―ト 66部 α・α′−アゾビスイソブチロニトリル 1部 チオグリセリン 9部 アクリル酸 9部 テトラヒドロフラン 100部
【0049】上記の組成物を前記のポリマ―Aと同様に
して反応させ、分液、減圧乾燥させることにより、カル
ボキシル基を含有する片末端ジオ―ルアクリルポリマ―
Bを得た。このポリマ―Bは、蒸気圧浸透法による数平
均分子量が1,500、カルボキシル基の含有量が0.
67ミリモル/gであつた。
【0050】このようにして得られた片末端ジオ―ルア
クリルポリマ―AおよびBを含む下記の組成物を、窒素
ガス雰囲気中で80℃にて10時間反応させ、カルボキ
シル基含有櫛形アクリル樹脂を得た。 片末端ジオ―ルアクリルポリマ―A 30部 片末端ジオ―ルアクリルポリマ―B 30部 ネオペンチルグリコ―ル 5部 ポリ1・6−ヘキサンカ―ボネ―トジオ―ル 90部 (数平均分子量1,000) 4・4−ジフエニルメタンジイソシアネ―ト 45部 オクチル錫 0.05部 シクロヘキサノン 400部 トルエン 100部
【0051】このカルボキシル基含有櫛形アクリル樹脂
は、アクリルポリマ―成分の含有量が30%、数平均分
子量がGPC測定によるポリスチレン換算で20,00
0、カルボキシル基の含有量が0.10ミリモル/gで
あつた。
【0052】 <リン酸基含有櫛形アクリル樹脂の合成> メチルメタクリレ―ト 66部 α・α′−アゾビスイソブチロニトリル 1部 チオグリセリン 9部 2−メタクリルオキシエチルアシツドホスフエ―ト 3.1部 テトラヒドロフラン 100部
【0053】上記の組成物を、前記の片末端ジオ―ルア
クリルポリマ―Aと同様にして反応させ、分液、減圧乾
燥させることにより、リン酸基を含有する片末端ジオ―
ルアクリルポリマ―Cを得た。このポリマ―Cは、蒸気
圧浸透法による数平均分子量が1,500、リン酸基の
含有量が0.65ミリモル/gであつた。
【0054】つぎに、この片末端ジオ―ルアクリルポリ
マ―Cを片末端ジオ―ルアクリルポリマ―Bに代えて同
量使用した以外は、前記のカルボキシル基含有櫛形アク
リル樹脂の合成と同様にして、窒素ガス雰囲気中での合
成反応を行い、リン酸基含有櫛形アクリル樹脂を得た。
【0055】このリン酸基含有櫛形アクリル樹脂は、ア
クリルポリマ―成分の含有量が30%、数平均分子量が
GPC測定によるポリスチレン換算で20,000、リ
ン酸基の含有量が0.10ミリモル/gであつた。
【0056】 <スルホン酸カリウム基含有櫛形アクリル樹脂の合成> メチルメタクリレ―ト 66部 α・α′−アゾビスイソブチロニトリル 1部 チオグリセリン 9部 3−スルホプロピルメタクリレ―トカリウム塩 2.6部 テトラヒドロフラン 50部 メタノ―ル 50部
【0057】上記の組成物を、前記の片末端ジオ―ルア
クリルポリマ―Aと同様にして反応させ、分液、減圧乾
燥させることにより、スルホン酸カリウム基を含有する
片末端ジオ―ルアクリルポリマ―Dを得た。このポリマ
―Dは、蒸気圧浸透法による数平均分子量が1,50
0、スルホン酸カリウム基の含有量が0.67ミリモル
/gであつた。
【0058】つぎに、この片末端ジオ―ルアクリルポリ
マ―Dを片末端ジオ―ルアクリルポリマ―Bに代えて同
量使用した以外は、前記のカルボキシル基含有櫛形アク
リル樹脂の合成と同様にして窒素ガス雰囲気中での合成
反応を行い、スルホン酸カリウム基含有櫛形アクリル樹
脂を得た。
【0059】このスルホン酸カリウム基含有櫛形アクリ
ル樹脂は、アクリルポリマ―成分の含有量が30%、数
平均分子量がGPC測定によるポリスチレン換算で2
1,000、スルホン酸カリウム基の含有量が0.10
ミリモル/gであつた。
【0060】 <スルホベタイン含有櫛形アクリル樹脂の合成> メチルメタクリレ―ト 66部 α・α′−アゾビスイソブチロニトリル 1部 チオグリセリン 9部 ジメチルアミノエチルメタクリレ―ト 4.1部 テトラヒドロフラン 100部
【0061】上記の組成物を、冷却器付きフラスコに入
れ、十分に窒素置換した上で、攪拌しながら60℃で8
時間反応させ、さらに上記ジメチルアミノエチルメタク
リレ―トのアミノ基に対してプロパンサルトン1当量を
加えて80℃にて5時間反応させたのち、トルエンと水
で再沈澱させて精製し、60℃で48時間減圧乾燥させ
ることにより、スルホベタインを含有する片末端ジオ―
ルアクリルポリマ―Eを得た。このポリマ―Eは、蒸気
圧浸透法による数平均分子量が1,500、スルホベタ
インの含有量が0.67ミリモル/gであつた。
【0062】このようにして得られた片末端ジオ―ルア
クリルポリマ―Eと前記の片末端ジオ―ルアクリルポリ
マ―Aを含む下記の組成物を、窒素ガス雰囲気中で80
℃にて10時間反応させ、スルホベタイン含有櫛形アク
リル樹脂を得た。
【0063】 片末端ジオ―ルアクリルポリマ―A 30部 片末端ジオ―ルアクリルポリマ―E 30部 トリレンジアミン 3.6部 ポリ1・6−ヘキサンカ―ボネ―トジオ―ル(前記と同じ) 90部 4・4−ジフエニルメタンジイソシアネ―ト 45部 オクチル錫 0.05部 シクロヘキサノン 400部 トルエン 100部
【0064】このスルホベタイン含有櫛形アクリル樹脂
は、アクリルポリマ―成分の含有量が30%、数平均分
子量がGPC測定によるポリスチレン換算で21,00
0、スルホベタインの含有量が0.10ミリモル/gで
あつた。
【0065】 <3級アミノ基含有櫛形アクリル樹脂の合成> メチルメタクリレ―ト 66部 α・α′−アゾビスイソブチロニトリル 1部 チオグリセリン 9部 ジメチルアミノエチルメタクリレ―ト 4.1部 テトラヒドロフラン 100部
【0066】上記の組成物を、前記の片末端ジオ―ルア
クリルポリマ―Aと同様にして反応させ、分液、減圧乾
燥させることにより、3級アミノ基を含有する片末端ジ
オ―ルアクリルポリマ―Fを得た。このポリマ―Fは、
蒸気圧浸透法による数平均分子量が1,500、3級ア
ミノ基の含有量が0.66ミリモル/gであつた。
【0067】つぎに、この片末端ジオ―ルアクリルポリ
マ―Fを片末端ジオ―ルアクリルポリマ―Bに代えて同
量使用した以外は、前記のカルボキシル基含有櫛形アク
リル樹脂の合成と同様にして、窒素ガス雰囲気中での合
成反応を行い、3級アミノ基含有櫛形アクリル樹脂を得
た。
【0068】この3級アミノ基含有櫛形アクリル樹脂
は、アクリルポリマ―成分の含有量が30%、数平均分
子量がGPC測定によるポリスチレン換算で21,00
0、3級アミノ基の含有量が0.10ミリモル/gであ
つた。
【0069】 <片末端カルボキシル基含有アクリル樹脂Pの合成> メチルメタクリレ―ト 50部 α・α´−アゾビスイソブチロニトリル 0.8部 メルカプトプロピオン酸 3.2部 テトラヒドロフラン 60部
【0070】上記の組成物を、冷却器を取りつけたフラ
スコ内に入れ、十分に窒素置換したのち、攪拌しなが
ら、60℃で3時間反応させた。ついで、得られた反応
物を石油エ―テルおよび水に再沈殿させて精製し、60
℃で48時間減圧乾燥させて、分子片末端にカルボキシ
ル基を有するアクリル樹脂Pを得た。このアクリル樹脂
Pの蒸気圧浸透法による数平均分子量は3,000であ
り、カルボキシル基含有量は0.3ミリモル/gであつ
た。
【0071】<片末端カルボキシル基含有アクリル樹脂
Qの合成>メルカプトプロピオン酸の使用量を1.6部
に変更した以外は、片末端カルボキシル基含有アクリル
樹脂Pの合成の場合と同様にして、分子片末端にカルボ
キシル基を有するアクリル樹脂Qを合成した。このアク
リル樹脂Qの蒸気圧浸透法による数平均分子量は6,0
00であり、カルボキシル基含有量は0.17ミリモル
/gであつた。
【0072】<片末端カルボキシル基含有アクリル樹脂
Rの合成>メルカプトプロピオン酸に代えてチオリンゴ
酸2.3部を使用した以外は、片末端カルボキシル基含
有アクリル樹脂Pの合成の場合と同様にして、分子片末
端に2個のカルボキシル基を有するアクリル樹脂Rを合
成した。このアクリル樹脂Rの蒸気圧浸透法による数平
均分子量は3,100であり、カルボキシル基含有量は
0.65ミリモル/gであつた。
【0073】 <片末端カルボキシル基含有アクリル樹脂Sの合成> メチルメタクリレ―ト 40部 2−ヒドロキシエチルメタクリレ―ト 8.4部 α・α´−アゾビスイソブチロニトリル 0.8部 メルカプトプロピオン酸 1.6部 テトラヒドロフラン 60部
【0074】上記の組成物を使用した以外は、片末端カ
ルボキシル基含有アクリル樹脂Pの合成の場合と同様に
して、分子片末端にカルボキシル基を有するアクリル樹
脂Sを合成した。このアクリル樹脂Sの蒸気圧浸透法に
よる数平均分子量は6,000、カルボキシル基含有量
は0.17ミリモル/g、また活性水素基としての水酸
基含有量は1.2ミリモル/gであつた。
【0075】<片末端カルボキシル基含有アクリル樹脂
Tの合成>メルカプトプロピオン酸に代えてチオリンゴ
酸2.3部を用い、また2−ヒドロキシエチルメタクリ
レ―トに代えてアクリルアミド4.5部を用いた以外
は、片末端カルボキシル基含有アクリル樹脂Sの合成の
場合と同様にして、分子片末端に2個のカルボキシル基
を有するアクリル樹脂Tを合成した。このアクリル樹脂
Tの蒸気圧浸透法による数平均分子量は3,100、カ
ルボキシル基含有量は0.65ミリモル/g、また活性
水素基としてのアミド基含有量は1.0ミリモル/gで
あつた。
【0076】実施例1 α−Fe磁性粉末 300部 (保磁力1,500エルステツド、飽和磁化120emu/g) カルボキシル基含有櫛形アクリル樹脂 55部 片末端カルボキシル基含有アクリル樹脂P 6部 三官能性低分子量イソシアネ―ト化合物 10部 (日本ポリウレタン社製の商品名コロネ―トL) カ―ボンブラツク 10部 α−Al2 3 粉末 3部 ミリスチン酸 6部 ステアリン酸n−ブチル 8部 シクロヘキサノン 395部 トルエン 395部
【0077】上記の組成物を、ボ―ルミル中で72時間
混合分散して磁性塗料を調製した。この塗料を、厚さが
20μmのポリエステルフイルム上に、乾燥後の厚さが
5μmとなるように塗布、乾燥して磁性層を形成し、カ
レンダ―加工を施したのち、8mm幅に裁断して、磁気テ
―プを作製した。
【0078】実施例2 片末端カルボキシル基含有アクリル樹脂P;6部に代え
て、片末端カルボキシル基含有アクリル樹脂Q;6部を
使用した以外は、実施例1と同様にして、磁気テ―プを
作製した。
【0079】実施例3 片末端カルボキシル基含有アクリル樹脂P;6部に代え
て、片末端カルボキシル基含有アクリル樹脂R;6部を
使用した以外は、実施例1と同様にして、磁気テ―プを
作製した。
【0080】実施例4 片末端カルボキシル基含有アクリル樹脂P;6部に代え
て、片末端カルボキシル基含有アクリル樹脂S;6部を
使用した以外は、実施例1と同様にして、磁気テ―プを
作製した。
【0081】実施例5 片末端カルボキシル基含有アクリル樹脂P;6部に代え
て、片末端カルボキシル基含有アクリル樹脂T;6部を
使用した以外は、実施例1と同様にして、磁気テ―プを
作製した。
【0082】実施例6 カルボキシル基含有櫛形アクリル樹脂55部に代えて、
リン酸基含有櫛形アクリル樹脂55部を使用した以外
は、実施例1と同様にして、磁気テ―プを作製した。
【0083】実施例7 カルボキシル基含有櫛形アクリル樹脂55部に代えて、
スルホン酸カリウム基含有櫛形アクリル樹脂55部を使
用した以外は、実施例1と同様にして、磁気テ―プを作
製した。
【0084】実施例8 カルボキシル基含有櫛形アクリル樹脂55部に代えて、
スルホベタイン含有櫛形アクリル樹脂55部を使用した
以外は、実施例1と同様にして、磁気テ―プを作製し
た。
【0085】実施例9 カルボキシル基含有櫛形アクリル樹脂55部に代えて、
3級アミノ基含有櫛形アクリル樹脂55部を使用した以
外は、実施例1と同様にして、磁気テ―プを作製した。
【0086】実施例10 カルボキシル基含有櫛形アクリル樹脂55部に代えて、
3級アミノ基含有櫛形アクリル樹脂55部を使用した以
外は、実施例4と同様にして、磁気テ―プを作製した。
【0087】実施例11 カルボキシル基含有櫛形アクリル樹脂55部に代えて、
3級アミノ基含有櫛形アクリル樹脂55部を使用した以
外は、実施例5と同様にして、磁気テ―プを作製した。
【0088】比較例1 ネオペンチルグリコ―ル 8.4部 ジメチロ―ルプロピオン酸 1部 ポリ1・6−ヘキサンカ―ボネ―トジオ―ル(前出) 90部 4・4−ジフエニルメタンジイソシアネ―ト 45部 オクチル錫 0.05部 シクロヘキサノン 400部 トルエン 100部
【0089】上記の組成物を、窒素雰囲気中で80℃に
て10時間反応させ、数平均分子量がGPC測定による
ポリスチレン換算で22,000であるカルボキシル基
含有のポリウレタン樹脂を得た。つぎに、カルボキシル
基含有櫛形アクリル樹脂55部に代えて、上記のポリウ
レタン樹脂55部を使用した以外は、実施例1と同様に
して、磁気テ―プを作製した。
【0090】比較例2 片末端カルボキシル基含有アクリル樹脂P;6部を使用
しなかつた以外は、実施例1と同様にして、磁気テ―プ
を作製した。
【0091】以上の実施例1〜11および比較例1,2
で得られた各磁気テ―プについて、下記の方法でC/N
比、RF出力および耐久性を測定した。これらの測定結
果を、後記の表1に示す。
【0092】<C/N比>8mm方式のVTRを用い、各
磁気テ―プに7MHzの信号を記録し、この信号を再生し
たときの7±1MHzの範囲内に発生するノイズを測定
し、このノイズに対する再生信号の比をソニ―(株)製
のED−V900型出力レベル測定機を用いて測定し
て、比較例1の磁気テ―プを基準(0dB)とした相対値
で示した。
【0093】<RF出力>RF出力測定用VTRを用
い、各磁気テ―プに7MHzの信号を一定レベルで記録し
たのち、再生したときの出力を測定して、比較例1の磁
気テ―プを基準(0dB)とした相対値で示した。
【0094】<耐久性>各磁気テ―プにつき、20℃,
40%RHの条件下および40℃,60%RHの条件下
にて、VTRのスチルモ―ドで再生し、再生RF出力レ
ベルが初期出力レベルの1/2に低下するまでの時間を
測定した。
【0095】
【表1】
【0096】上記の表1から明らかなように、実施例1
〜11の磁気テ―プは、比較例1,2の磁気テ―プに比
べ、C/N比およびRF出力が高く、しかも耐久性にす
ぐれており、このことから、この発明の磁気記録媒体
は、磁性粉末の分散性が良好で、電磁変換特性にすぐ
れ、かつ耐久性にすぐれていることがわかる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性支持体上に磁性粉末および結合剤
    を含む磁性層を備えた磁気記録媒体において、上記の結
    合剤として、複数の極性基含有アクリルポリマ―分子が
    片末端でウレタン結合またはウレア結合を介して櫛の歯
    状に結合した極性基含有櫛形アクリル樹脂と、片末端に
    カルボキシル基を有するアクリル樹脂とが含まれている
    ことを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 極性基含有櫛形アクリル樹脂の極性基
    が、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基、3級ア
    ミノ基、これらの塩、ベタインから選ばれる少なくとも
    一種である請求項1に記載の磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】 極性基含有櫛形アクリル樹脂の数平均分
    子量が5,000〜100,000の範囲である請求項
    1または2に記載の磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】 片末端にカルボキシル基を有するアクリ
    ル樹脂の数平均分子量が500〜50,000の範囲で
    ある請求項1〜3のいずれかに記載の磁気記録媒体。
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