JPH077274U - 高周波回路装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】信号劣化が少なくかつ特性調整の容易な高周波
回路装置の提供。 【構成】入力信号を選択受信して中間周波信号に変換す
る信号入力回路部２０と、中間周波信号を映像入力信号
および音声入力信号に分離する映像／音声分離回路部２
２と、映像出力信号および音声出力信号を高周波出力信
号に変換したうえでこの高周波出力信号と高周波入力信
号とを選択出力する信号出力回路部２１とを一つのモジ
ュールとして構成し、このモジュールに音声入力信号を
ステレオ復調するＭＰＸ回路部２３を搭載した高周波回
路装置。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、例えば、ビテオテープレコーダに組み込まれて高周波信号の入出力 を行う高周波回路装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

ビテオテープレコーダに組み込まれて高周波信号の受信を行うとともにビテオ 再生信号をテレビ受像機に送信する高周波回路装置は、図６，図７に示すように 、信号入力回路部２０と映像／音声分離回路部２２とＭＰＸ回路部（音声多重デ コーダ）２３と信号出力回路部２１とを備えている。

【０００３】 信号入力回路部２０は、受信信号をビテオ側、テレビ側に分配する分配器２と 、入力信号から所望の周波数チャンネル信号を選択受信して中間周波信号に変換 するチューナ回路部３とを備えている。また、映像／音声分離回路部２２は中間 周波信号を映像入力信号および音声入力信号に分離しており、ＭＰＸ回路部２３ は音声入力信号をステレオ復調している。

【０００４】 信号出力回路部２１はビテオ本体のビテオ再生信号を高周波出力信号に変換す るＲＦモジュレータ回路部４と、この高周波出力信号と分配器２で分配されたテ レビ側入力信号とを選択してテレビ受像機に出力するアンテナスイッチ５とを備 えている。

【０００５】 従来から、この種の高周波回路装置は次のように構成されていた。すなわち、 図６に示す高周波回路装置５０のように、信号入力回路部２０および信号出力回 路部２１からなるユニット部品５１と、映像／音声分離回路部２２およびＭＰＸ 回路部２３からなるユニット部品５２とに分離形成するとともに、これらのユニ ット部品５１，５２をビテオテープレコーダのマザー基板（図示省略）上に搭載 したうえで両者をマザー基板上の配線パターンを介して接続していた。

【０００６】 また、図７に示す高周波回路装置６０のように、信号入力回路部２０、映像／ 音声分離回路部２２、および信号出力回路部２１からなるユニット部品６１と、 ＭＰＸ回路部２３からなるユニット部品６２とに分離形成し、これらユニット部 品６１，６２をビテオテープレコーダのマザー基板（図示省略）上に搭載したう えで両者をマザー基板上の配線パターンを介して接続していた。

【０００７】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、上記従来の高周波回路装置５０，６０は複数のユニット部品５１， ５２，６１，６２からなっており、これらのユニット部品５１，５２，６１，６ ２はビデオテープレコーダのマザー基板上の配線パターンを介して接続されてい る。そのため、マザー基板の配線パターンを介する分、マザー基板の配線が複雑 化するとともに、余分な配線の増加や半田付けを行う接続箇所の増加が信号劣化 の原因となっていた。

【０００８】 さらには、このような高周波回路装置５０，６０では特性の調整を行う必要が あるが、従来のものでは、各ユニット部品５１，５２，６１，６２ごとの調整を したうえでマザー基板上で互いに接続し、その後再度微調整を行う必要があり、 特性調整に手間がかかるという問題もあった。

【０００９】 したがって、本考案においては、信号劣化が少なくかつ特性調整の容易な高周 波回路装置の提供を目的としている。

【００１０】

【課題を解決するための手段】

このような目的を達成するために、本考案においては、高周波入力信号から所 望の周波数チャンネル信号を選択受信するとともに選択受信した入力信号を中間 周波信号に変換する信号入力回路部と、前記信号入力回路部で変換された中間周 波信号を映像入力信号および音声入力信号に分離する映像／音声分離回路部と、 出力すべき映像出力信号および音声出力信号を高周波出力信号に変換するととも にこの高周波出力信号と前記高周波入力信号とを選択出力する信号出力回路部と を備え、前記信号入力回路部と前記映像／音声分離回路部と前記信号出力回路部 とを一つのモジュールとして構成し、かつこのモジュールに、映像／音声分離回 路部で変換された音声入力信号をステレオ復調するＭＰＸ回路部を搭載しており 、以上のものから高周波回路装置を構成した。

【００１１】

【作用】

上記構成によれば、信号入力回路部、映像／音声分離回路部、信号出力回路部 およびＭＰＸ回路部をひとつのモジュールとして構成したので、これら各回路部 間の接続はすべてモジュール内で行えるようになる。

【００１２】 また、各部をモジュールに組み込んだのち全体の特性調整を行えば、マザー基 板に搭載した後微調整する必要はほとんどなくなる。

【００１３】

【実施例】

以下、本考案の一実施例を図面を参照して詳細に説明する。図１は本考案の１ 実施例の高周波回路装置１の回路構成図であり、図２はその全体構成を示す斜視 図、図３はその平面図である。なお、この高周波回路装置１は従来例と同様、ビ テオテープレコーダに組み込まれて高周波信号の受信を行うとともにビテオ再生 信号をテレビ受像機に送信するものであり、ビデオテープレコーダのマザー基板 Ａに実装されるようになっている。

【００１４】 高周波回路装置１は信号入力回路部２０と映像／音声分離回路部２２とＭＰＸ 回路部２３と信号出力回路部２１とを備えて構成されている。

【００１５】 信号入力回路部２０は、アンテナ側から送信された高周波受信信号をビテオ側 入力信号およびテレビ側入力信号に分配する分配器２と、分配器２で分配された ビテオ側入力信号から所望の周波数チャンネル信号を選択受信したうえでその選 択受信信号を中間周波信号に変換するチューナ回路部３とを備えている。映像／ 音声分離回路部２２はチューナ回路部３で変換された中間周波信号を映像入力信 号ならびに音声入力信号に変換して分離するものである。ＭＰＸ回路部２３は映 像／音声分離回路部２２で分離された音声入力信号をステレオ復調するものであ る。

【００１６】 信号出力回路部２１はビテオ本体（図示省略）側から送られたビテオ再生信号 を高周波出力信号に変換するＲＦモジュレータ回路部４と、ＲＦモジュレータ回 路部４で変換された高周波出力信号と、分配器２で分配されたテレビ側入力信号 とを択一的に選択してテレビ受像機（図示省略）に出力するアンテナスイッチ５ とからなっている。

【００１７】 なお、図中、符号６Ａはアンテナ入力端子、６Ｂはアンテナ出力端子、７はビ デオ側映像接続端子、８ａはビデオ側音声接続端子（右）、８ｂはビデオ側音声 接続端子（左）である。

【００１８】 そして、このように構成された各回路部が回路基板９上に搭載されて、一つの モジュールを構成している。これら各回路部は、例えば、図３に示すように、信 号伝達方向に沿って順に配設されており、さらには、回路基板９上に形成された 配線パターン（図示省略）によって互いに接続されている。なお、図３において 、チューナ回路部３はＵＨＦ同調部３ａ、ＶＨＦ同調部３ｂおよび周波数変換回 路部３ｃから構成されている。

【００１９】 各回路部が実装された回路基板９が図２に示すごとくシールドケース１０内に 収納されている。シールドケース１０は回路基板９の側部全体を囲む枠部１０ａ と、枠部１０ａに一体に取り付けられて回路基板９の表裏を覆うカバー板１０ｂ ，１０ｃとからなっている。このシールドケース１０では、電磁シールドの必要 のない映像／音声分離回路部２２はカバー板１０ｂで覆われていない。なお、こ の高周波回路装置１では、各回路部を構成する部品がすべて一つの回路基板９上 に実装されている。そのため、すべての部品を回路基板９に実装したのちに全体 の特性を調整すれば、マザー基板搭載後の特性微調整はほとんど行う必要がない 。

【００２０】 このように一つのモジュールとして構成された高周波回路装置１がビデオテー プレコーダ側のマザー基板Ａに搭載されるのであるが、搭載は枠部１０ａ側に設 けられたビデオ側映像接続端子７、ビデオ側音声接続端子８ａ，８ｂ（これら端 子７，８ａ，８ｂは図２では図示省略されている）等を介して行われ、したがっ て、高周波回路装置１はマザー基板Ａに対して立ち姿勢で実装される。

【００２１】 また、図４の高周波回路装置３０に示すように、ビデオ側映像接続端子７、ビ デオ側音声接続端子８ａ，８ｂ等を一方のカバー板１０ｃ側に設けて、これら各 端子を介して高周波回路装置３０をマザー基板Ａに伏せ姿勢で実装してもよい。

【００２２】 さらには、図２，図４に示した高周波回路装置１，３０では、構造上ＭＰＸ回 路部２３もシールドケース１０内に収納されているが、ＭＰＸ回路部２３は必ず しも電磁シールドする必要のない回路部品である。そのため、図５に示す高周波 回路装置４０のように、回路基板９上でのＭＰＸ回路部２３の配設位置を基板端 部に変更したうえで、ＭＰＸ回路部２３以外の各回路部をシールドケース１０内 に収納し、ＭＰＸ回路部２３はシールドケース１０の外側に配置させてもよい。 この場合、ＭＰＸ回路部２３側のシールドケース端部に大きな開口１１が形成さ れて、シールドケース１０のシールド性能やアース性能が弱まることが考えられ るが、この高周波回路装置４０では、シールドケース１０端部に形成した爪部１ ２（枠部１０ａの一部となる）を、回路基板９に形成した孔（図示省略）に挿通 させることによって開口１１を部分的に塞ぐとともに爪部１２によってシールド ケース１０端部におけるカバー板１０ｃと枠部１０ａとの接続を確保してシール ド性能およびアース性能の劣化を防止している。

【００２３】

【考案の効果】

以上のように本考案によれば、信号入力回路部、映像／音声分離回路部、信号 出力回路部およびＭＰＸ回路部をひとつのモジュールとして構成したので、これ ら各回路部間の接続はすべてモジュール内で行えるようになった。そのため、こ れら回路部を接続する配線等をマザー基板に余分に設ける必要がなくなるととも その接続構造も簡略化されて信号劣化が起きにくくなった。

【００２４】 さらには、各回路部の接続に際して外部の配線等を必要としないので、ビデオ テープレコーダーのマザー基板といったこの高周波回路装置が取り付けられる部 材の配線パターンが従来に比べて簡略化できた。

【００２５】 また、各回路部をモジュールに組み込んだのち全体の特性調整を行えば、マザ ー基板に搭載した後、特性を微調整する必要はほとんどないので、その分、調整 の手間を省略できるようになった。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例に係る高周波回路装置のブロ
ック図である。

【図２】実施例の全体構造を示す斜視図である。

【図３】実施例の平面図である。

【図４】本考案の第１の変形例を示す斜視図である。

【図５】本考案の第２の変形例を示す斜視図である。

【図６】第１の従来例のブロック図である。

【図７】第２の従来例のブロック図である。

【符号の説明】

２０ 信号入力回路部 ２１ 信号出力回路部 ２２ 映像／音声分離回路部 ２３ ＭＰＸ回路部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】高周波入力信号から所望の周波数チャンネ
   ル信号を選択受信するとともに選択受信した入力信号を
   中間周波信号に変換する信号入力回路部と、 前記信号入力回路部で変換された中間周波信号を映像入
   力信号および音声入力信号に分離する映像／音声分離回
   路部と、 出力すべき映像出力信号および音声出力信号を高周波出
   力信号に変換したうえでこの高周波出力信号と前記高周
   波入力信号とを選択出力する信号出力回路部とを備え、 前記信号入力回路部と前記映像／音声分離回路部と前記
   信号出力回路部とを一つのモジュールとして構成し、か
   つこのモジュールに、映像／音声分離回路部で変換され
   た音声入力信号をステレオ復調するＭＰＸ回路部を搭載
   したことを特徴とする高周波回路装置。