JPH0772444B2 - 床の補強方法 - Google Patents

床の補強方法

Info

Publication number
JPH0772444B2
JPH0772444B2 JP62175923A JP17592387A JPH0772444B2 JP H0772444 B2 JPH0772444 B2 JP H0772444B2 JP 62175923 A JP62175923 A JP 62175923A JP 17592387 A JP17592387 A JP 17592387A JP H0772444 B2 JPH0772444 B2 JP H0772444B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
floor
fixing
reinforced
tension member
fixing tool
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP62175923A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6421174A (en
Inventor
公彦 最上
公樹 畑中
真人 内山
敏孝 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takenaka Corp
Original Assignee
Takenaka Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Takenaka Corp filed Critical Takenaka Corp
Priority to JP62175923A priority Critical patent/JPH0772444B2/ja
Publication of JPS6421174A publication Critical patent/JPS6421174A/ja
Publication of JPH0772444B2 publication Critical patent/JPH0772444B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Working Measures On Existing Buildindgs (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
この出願の発明は、既設の建物の床の補強方法に関す
る。
【従来の技術】
通常の事務室として建てられた鉄筋コンクリート造の床
のある建物の室を、例えば、電算機室として使おうとす
ると、積載荷重等の増大のため、その床やその床を支持
する梁の耐力が不足する場合がある。このようなの場合
の既設の建物の鉄筋コンクリート造の床の補強方法とし
て、次の(i)及び(ii)の方法が提案(特開昭62-418
69号公報参照)されている。 (i)鉄筋コンクリート造の梁が柱、梁等の支持部材で
支持されている既設の建物において、補強しようとする
梁の中途の下側の部分に支点部材を設け、支点部材に対
向する支持部材である梁の上側の部分に貫通孔を穿設
し、この貫通孔の端に定着具を設け、補強線材(以下引
張部材という)の中途の部分を支点部材の下面にあて、
引張部材の両端の部分を前記貫通孔に通して前記定着具
に係合させ、引張部材に引張力を作用させ、この引張力
の作用状態を定着具にて固定して、梁に上向きの力を作
用させる方法。 (ii)鉄筋コンクリート造の床が鉄筋コンクリート造の
梁で支持されている既設の建物において、補強しようす
る床の部分の下側に支点部材を設け、支点部材に対向す
る少なくとも二つの梁の上側の部分に貫通孔を穿設し、
この貫通孔の端に定着具を設け、引張部材の中途の部分
を支点部材の受部にあて、引張部材の両端の部分を前記
貫通孔に通して定着具に係合させ、引張部材に引張力を
作用させて、この引張力の作用状態を定着具にて固定し
て、床に上向きの力を作用させる方法。
【発明が解決しようとする課題】
既提案の上記(i)及び(ii)の補強方法は、梁の下側
の中途の部分又は床の下側の部分に支点部材を設け、支
点部材に対向する床の下側の支持部材の部分又は梁の上
側の部分に貫通孔を穿設し、この貫通孔の端に定着具を
設け、引張部材の中途の部分を支点部材の受部にあて、
引張部材の両端の部分を貫通孔に通して定着具に係合さ
せ、引張部材に引張力を作用させて、引張部材の両端の
部分をそれぞれ定着具にて固定するため、補強しようと
する梁又は床及びこの梁又は床を支持する支持部材又は
梁の下側に足場を仮設し、足場の上に載って、貫通孔の
穿設作業、定着具の配設作業、引張部材への引張力の付
与作業、引張部材の固定作業等を行う必要があり、それ
らの作業がやりにくく、足場の仮設範囲も広く、足場の
設置、撤去等に多くの手間がかかり、施工性がよくない
欠点がある。また、床の下側の梁等の上側の部分に貫通
孔を穿設し、この貫通孔の端に定着具を設けるため、床
を支持する梁等の強度を低下させてしまう欠点もある。 この発明の解決しようとする課題は、上記提案の梁又は
床の補強方法の欠点を有しない床の補強方法を提供する
こと、換言すると、補強のための主な作業を補強する床
の上側で行うことができ、補強する床の下側の室空間へ
の影響を少なくすることができ、かつ工期の短縮が可能
な床の補強方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
この出願の発明は、前記課題を解決するための手段とし
て、次の発明の構成を採用するものである。 この発明の構成は、既存の建物の鉄筋コンクリート造の
床の補強方法において、補強しようとする床の下面又は
この床を支持する梁の下面に支点部材を配し、この支点
部材に対向する少なくとも二つの梁の上側の鉄筋コンク
リート造の床の上側の部分に少なくとも定着具の一部を
埋め込んで定着具を固設し、各定着具の受部から支点部
材の受部に向けて床に斜めの貫通孔を穿設し、各定着具
の受部に引張部材を係合させ、かつ引張部材の上端より
の部分を定着具に対応する斜めの貫通孔に通して、各引
張部材の上端を床の上側に出し、引張部材の下端を支点
部材の受部に連結し又は引張部材の下端が支点部材の受
部において互いに接続されている状態にし、床の上側に
出した引張部材の端を引っ張って引張部材に引張力を作
用させ、この引張力の作用状態を定着具を使って固定す
ることを特徴とする床の補強方法にある。 補強しようとする床を、この床を支持する梁を補強し
て、補強する場合には、床を支持する梁の中途の下側に
支点部材を配置する。 間隔をおいて配置された3以上の梁によって支持される
床を連続する引張部材を使って補強する場合には、引張
部材の両端の部分と係合する定着具としては、引張力の
作用状態を固定できる定着具を使用し、引張部材の中間
の部分と係合する定着具としては、引張部材を屈曲させ
て支持できる定着具を使用する。 なお、引張力の作用状態を固定できる定着具としては、
例えば、螺子式、楔式等の定着具を使うが、その他のも
のを使ってもよい。 そして、支点部材しては、補強しようとする既設の床又
は梁の部分の下面とこの部分に対応する下階の天井板の
上面との間の距離よりも幾分小さい高さを有し、かつ既
設の床又は梁の前記の部分の下面に当接する平らな上面
を有する圧縮強度の大きい部材(例えば、H字形鋼、I
字形鋼、コンクリートブロック、鋼板等)を用いる。 引張部材としては、軸方向の力を支持し得る部材が用い
られ、引張強さが大きくて降伏点の高い細くて長い部
材、例えば、PS(poststress)鋼棒、ピアノ線等を用い
ることができ、ピアノ線は複数本まとめて一つの引張部
材として使うこともできる。 引張部材としては、梁の上方の定着金具と支点部材の受
部との間の距離に相当する長さLのものを用いることが
できるし、前記長さLの略2倍、4倍、6倍等の連続し
たものも用いることができ、例えば、連続したものには
ピアノ線等の可撓性のあるものを用いるとよい。
【作用】
この出願の発明は、補強しようとする床の下面又はこの
床を支持する梁の下面に支点部材を配し、この支点部材
に対向する少なくとも二つの梁の上側の鉄筋コンクリー
ト造の床の上側の部分に少なくとも定着具の一部を埋め
込んで定着具を固設し、各定着具の受部から支点部材の
受部に向けて床に斜めの貫通孔を穿設し、各定着具の受
部に引張部材を係合させ、かつ引張部材の上端よりの部
分を各定着具に対応する斜めの貫通孔に通して、各引張
部材の上端を床の上側に出し、引張部材の下端を支点部
材の受部に連結し又は引張部材の下端が支点部材の受部
において互いに接続されている状態にし、床の上側に出
した引張部材の端を引っ張って引張部材に引張力を作用
させ、この引張力の作用状態を定着具を使って固定する
から、補強しようとする床の下側には、支点部材を配す
るだけでよいから、床の補強に当たりその床の下側の天
井の改修箇所が小さく、その天井裏に配置されている設
備配管等を取替える必要が殆どない。 また、床を補強するため、定着具の固設、斜めの貫通孔
の穿設、引張部材への引張力の付与、付与した引張力の
定着具による固定等の諸作業を補強する床の上側で行う
ことができる。さらに、 さらに、梁の上側の鉄筋コンクリート造の床の上側の部
分に少なくとも定着具の一部を埋め込んで定着具を固設
するから、定着具の固設作業が容易であり、定着具の床
上への突出量を小さくすることができる。
【実施例】
先ず、発明の実施に使う引張力の作用状態を固定できる
螺子式の定着具の一例を、第1図を使って説明する。 定着具20は、金属製であって、受部となる斜めの円孔22
を備えた柱状部分21と、支持平板23と、複数の脚片25と
を一体に結合して構成され、柱状部分21の端面24は円孔
22の軸線と直交する平面になつている。 この定着具20を使用するには、先ず梁2の上方の鉄筋コ
ンクリート造の床の上側の部分のコンクリートの一部を
壊して定着具20を挿入する穴を造り、かつ床1に引張部
材11を通す斜めの貫通孔31を穿設し、前記穴に定着具20
を挿入し、穴の中に鉄筋、鉄骨等の鋼材30が露出してい
る場合は、その脚片25、25を床1の鋼材30に固定(例え
ば、溶接)し、それらの周囲をコンクリートで固め、定
着具20を梁2の上方の床の上側の部分に固定する。な
お、コンクリート造の床が厚い場合は定着具20を床面か
ら突出しないように固定できるが、床が薄い場合は定着
具20の上部が床面から突出する。 引張部材11の上端よりの部分を床の斜めの貫通孔31及び
定着具20の円孔22に通し、その先端部を定着具20の端面
24から突出させ、突出した部分にワッシャー26を嵌め、
引張部材11の先端の螺子部にナット27をねじ込み、引張
部材11に引張力を作用させても引張部材11が定着具20か
ら抜けないように固定できるようになっている。引張部
材11に引張力を作用させながらその引張力の作用状態を
固定するには、引張部材11の端をジャッキで掴んで引っ
張りながらナット27を回して、ナット27をワッシャー26
を介して柱状体21の端面24に押し付ける。 実施例1は、第2図に示され、床1の梁2と梁2aとの間
の床1aを補強する例である。梁2、2aの上方の床の上側
の部分に定着具20、20aを固定する。支点部材として所
定長さのH形鋼10を用い、このH形鋼10の上側のフラン
ジの上面を床1aの下面に当接させた状態において、引張
部材であるPS鋼棒11a、11bの上端を床1の貫通孔31及び
定着具20の円孔22に通し、その下端を前記H形鋼10の受
部となる下側のフランジの下側に固定(例えば、溶接)
する。固定する代わりに、PS鋼棒11aとPS鋼棒11bを互い
に連結(例えば、溶接)してもよいし、PS鋼棒11a、11b
として初めから連続しているものを使うこともできる。 次に、PS鋼棒11a、11bの各端部12、13をジャッキで掴ん
で同時に引っ張つてPS鋼棒11a、11bに引張力を作用さ
せ、定着具20、20aのナット27を回して引張力が作用し
ている状態を固定する。 第2図に示す床1を力学的に単純化して曲げモーメント
図を描くと、PS鋼棒11a、11bによる引張力が作用してい
ない状態では第3図のようになり、PS鋼棒11a、11bによ
る引張力が作用している状態では第4図のようになり、
第4図の状態では、PS鋼棒11a、11bに作用する矢印方向
の引張力の垂直方向の分力が支点部材であるH形鋼10に
作用し、H形鋼10が床1を持ち上げるように作用して支
持点となる。したがつて、床1aは補強されることにな
り、大きな積載荷重に耐えられるようになる。 なお、実施例1において、PS鋼棒11a、11bの代わりに連
続したピアノ線を用いれば、ピアノ線の一端13を一方の
定着具20aに固定してから、ピアノ線の他端12をジャッ
キで掴んで引っ張るだけで、ピアノ線の全長に亘って引
張力を作用させることができ、引張力の作用状態の固定
もその他端12に近い部分を他方の定着具20に固定するだ
けでよい。また、第2図では、2本のPS鋼棒11a、11bで
支点部材である所定長さのH形鋼10を持ち上げるものと
して図示されているが、梁2、2aの長手方向、すなわ
ち、紙面に対して垂直な方向に複数本のPS鋼棒を張設し
て、H形鋼10をその長手方向の複数の部分で持ち上げる
ようにするのがよい。 実施例2は、第5図に示され、床1が多数の梁2,2a,2b
により支えられていて、その梁2と梁2aとの間の床1a及
び梁2aと梁2bとの間の床1bを補強する例である。 先ず、梁2と梁2bの上側の床の上側の部分に定着具20、
20aを固定し、床に引張部材であるピアノ線11を通す斜
めの貫通孔を穿設し、梁2aの上側の床の上側に引張部材
を受ける円弧面の受部をもつ鋼板製の定着具30を埋め込
み、ピアノ線を通す斜めの貫通孔を穿設する。補強しよ
うとする床1a及び1bの下面に支点部材の上面を当てる。
支点部材としては、例えば、H形鋼10やコンクリートブ
ロック10Aを用いる。支点部材としてコンクリートブロ
ック10Aを用いる場合は、その下面に受部となる鋼板10A
1を取付け、ピアノ線11との摩擦を少なくし、下面にか
かる力を分散させるようにする。 定着具20、20aの円孔22や床の斜めの貫通孔31等へのピ
アノ線11の通し方は、幾通りもあるが、例えば、ピアノ
線11の端部12を定着具20aの円孔、それに対応する斜め
の貫通孔に通して、下階に導出してコンクリートブロッ
ク10aの下側を通し、次いでピアノ線11の端部を下階か
ら梁2aの右側の斜めの貫通孔に通して上階に導出し、前
記定着具30の円弧面に係合させて梁2aの左側の斜めの貫
通孔に導入し再び下階に導出する。同様にしてH形鋼10
の下面を通し、梁2の右側の斜めの貫通孔を通し、定着
具20の円孔22を通してピアノ線11の端部12をその端面24
から突出させる。この状態において、ピアノ線11の端部
14に近い部分を定着具20aに固定し、ピアノ線11の端部1
2をジャッキで掴んで引っ張り、ピアノ線11の各部分11
a,11b,11c,11dに引張力が均等にかかるようにする。そ
して、引張力が均等にかかつた状態でピアノ線11の端部
12に近い部分を定着具20に固定して、引張力の作用状態
を固定する。 この実施例2の方法によれば、一度に床1の二つの部分
1a,1bを補強することができる。なお、この方法におい
ても梁2、2a、2bの長手方向、すなわち、紙面に対して
垂直な方向に複数本のピアノ線11を張設して、H形鋼10
及びコンクリートブロック10Aをその長手方向の複数の
部分で持ち上げるようにするとよい。 実施例3は、第6図に示され、床1が大梁2、2aとこれ
らの大梁と平行な大梁2と大梁2aとの間に位置する小梁
3とにより支えられ、小梁3の上の床1aを補強する例で
ある。 大梁2、2aの上方の床1の上側の部分に定着具20、20a
を固定し、定着具20、20aに対応させて床1に斜めの貫
通孔を穿設し、小梁3の中間部の下側に支点部材に構成
する鋼板10Bを取付ける。ピアノ線11を定着具20、20aの
円孔及び床1の斜めの貫通孔に通して、ピアノ線11a、1
1bを配設し、ピアノ線11の中央部分を小梁3に取付けた
鋼板10Bの下側の受部となる面に当てる。この状態でピ
アノ線11の一方の端部13を定着具20aに固定し、他方の
端部12をジャッキで掴んで引っ張り、ピアノ線の各部11
a,11bに引張力を作用させる。小梁3の下側に支点部材
となる鋼板10Bを取付けたから、ピアノ線11を介して小
梁3に作用する力を均等に分散することができる。 実施例4は、第7図と及び第8図に示され、大梁2、2a
とこれらの大梁と直交する大梁2と大梁2aとの間の複数
の小梁3、3aとにより床1aが支えられ、複数の小梁3、
3aを補強して、床1aを補強する例である。 大梁2、2aの長手方向に間隔をおいて大梁2、2a上の床
に定着具20、20a、20b、20cを固定し、これらの定着具
に対応させて、床に斜めの貫通孔を穿設する。小梁3、
3aの中間の部分の下側に小梁の間隔よりも少し長い支点
部材を構成するH形鋼10を当て、二本のピアノ線を定着
具20、20a、20b、20cの円孔及び床1に開けた斜めの貫
通孔に通して、ピアノ線を11a−11b、11c−11dのように
張設し、それらのピアノ線の中途の部材をH形鋼10の受
部となる下面に当てる。この状態でそれぞれのピアノ線
の一方の端13b、13dを定着具20a、20cに固定し、他方の
端12a、12cをジャッキで掴んで引っ張り、ピアノ線の各
部11a〜11dに引張力を作用させる。引張力を作用させな
がらその端部12a、12cに近い部分を定着具20、20bに固
定する。したがつて、ピアノ線の各部分11a〜11dに作用
する引張力の垂直方向の分力が小梁3、3aを持ち上げる
方向に作用するから、小梁3、3aの上側の床1aが間接的
に補強される。なお、H形鋼10の上面と床の下面との間
に、この間の距離に相当する高さを有する他の部材を介
在させ、この部材を介してH形鋼の上方の床を支持して
直接補強することもできる。 実施例5は、第9図に示され、大梁2、2aとこれらの大
梁と直交する大梁2と大梁2aとの間の複数の小梁3、3a
とにより床1が支持され、大梁2、2aと小梁3、3aとに
より囲まれる床1の中央部分の床1aを補強する例であ
る。 大梁2、2aの上側の床1の部分に定着具20、20aを固定
し、小梁3、3aの上側の床1の上側の部分に定着具20
b、20cを固定する。支点部材を構成する直方体状のブロ
ック10の上面を補強しようとする床1aの下面に当て、各
定着具の円孔及び床の斜めの貫通孔に引張部材であるPS
鋼棒(又はピアノ線)11a〜11dを通し、それらの上端を
各定着具の端面から突出させ、それらの下端を前記ブロ
ック10の受部となる下部に固定する。次に、梁の上方の
床の上側の部分に突出するPS鋼棒11a〜11dの端部をジャ
ッキで掴んで引っ張り、各PS鋼棒に引張力を作用させ、
この引張力の垂直方向の分力でブロック10の上面を床1a
の下面に強力に当て、この引張力の作用状態にて各PS鋼
棒の前記一端部に近い部分を各定着具に固定すると、床
の中央部分1aが補強される。 なお、引張力の作用状態を固定できる定着具として、第
1図に示す定着具20を使うと、定着具20の一部が床上に
突出するが、その突出量は小さいから使用勝手を害する
ようなことはない。
【発明の効果】
この出願の発明は、補強しようとする床の下面又はこの
床を支持する梁の下面に支点部材を配し、この支点部材
に対向する少なくとも二つの梁の上側の鉄筋コンクリー
ト造の床の上側の部分に少なくとも定着具の一部を埋め
込んで定着具を固設し、各定着具の受部から支点部材の
受部に向けて床に斜めの貫通孔を穿設し、各定着具の受
部に引張部材を係合させ、かつ引張部材の上端よりの部
分を各定着具に対応する斜めの貫通孔に通して、各引張
部材の上端を床の上側に出し、引張部材の下端を支点部
材の受部に連結し又は引張部材の下端が支点部材の受部
において互いに接続されている状態にし、床の上側に出
した引張部材の端を引っ張って引張部材に引張力を作用
させ、この引張力の作用状態を定着具を使って固定する
から、補強しようとする床の下側には、支点部材を配す
るだけで済み、その床の下側の天井の改修箇所が小さく
なり、その天井裏に配置されている設備配管等を取替え
たりする必要が殆どなく、工期の短縮が可能になる。 また、床を補強するため、定着具の固設、斜めの貫通孔
の穿設、引張部材への引張力の付与、付与した引張力の
定着具による固定等の諸作業を補強する床の上側で行う
ことができるから、補強する床の下側の室空間への影響
を少なくすることができ、作業性が良く安全であり、足
場等の仮設物を最小に抑えることができ、作業性、安全
性が向上し、工事費の軽減に役立つ。 さらに、梁の上側の鉄筋コンクリート造の床の上側の部
分に少なくとも定着具の一部を埋め込んで定着具を固設
するから、定着具の固設作業が容易であり、定着具の床
上への突出量を小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は発明の実施に使う定着具を床に固定した状態の
断面図、第2図は実施例1の補強方法によつて補強され
た床の断面図、第3図は補強されていない床の曲げモー
メント図、第4図は実施例1により補強された床の曲げ
モーメント図、第5図は実施例2の補強方法によつて補
強される床の断面図、第6図は実施例3の補強方法によ
つて補強された床の断面図、第7図は実施例4の補強方
法によつて補強される床の断面図、第8図は第7図の床
の下面を示す平面図、第9図は実施例5の補強方法によ
つて補強される床の下面を示す平面図である。 1……床、1a、1b……補強する部分の床、2、2a、2b…
…梁又は大梁、3、3a……小梁、10……支点部材となる
H型鋼、10A……支点部材となるコンクリートブロッ
ク、10B……支点部材となる鋼板、11、11a〜11d……引
張部材、20、20a〜20c……定着具、30……定着具
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 敏孝 東京都中央区銀座8丁目21番1号 株式会 社竹中工務店東京本店内 (56)参考文献 特開 昭62−41869(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】既存の建物の鉄筋コンクリート造の床の補
    強方法において、補強しようとする床の下面又はこの床
    を支持する梁の下面に支点部材を配し、この支点部材に
    対向する少なくとも二つの梁の上側の鉄筋コンクリート
    造の床の上側の部分に少なくとも定着具の一部を埋め込
    んで定着具を固設し、各定着具の受部から支点部材の受
    部に向けて床に斜めの貫通孔を穿設し、各定着具の受部
    に引張部材を係合させ、かつ引張部材の上端よりの部分
    を各定着具に対応する斜めの貫通孔に通して、各引張部
    材の上端を床の上側に出し、引張部材の下端を支点部材
    の受部に連結し又は引張部材の下端が支点部材の受部に
    おいて互いに接続されている状態にし、床の上側に出し
    た引張部材の端を引っ張って引張部材に引張力を作用さ
    せ、この引張力の作用状態を定着具を使って固定するこ
    とを特徴とする床の補強方法。
JP62175923A 1987-07-16 1987-07-16 床の補強方法 Expired - Fee Related JPH0772444B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62175923A JPH0772444B2 (ja) 1987-07-16 1987-07-16 床の補強方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62175923A JPH0772444B2 (ja) 1987-07-16 1987-07-16 床の補強方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6421174A JPS6421174A (en) 1989-01-24
JPH0772444B2 true JPH0772444B2 (ja) 1995-08-02

Family

ID=16004613

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP62175923A Expired - Fee Related JPH0772444B2 (ja) 1987-07-16 1987-07-16 床の補強方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0772444B2 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01142176A (ja) * 1987-11-26 1989-06-05 Sato Kogyo Co Ltd 既存スラブの補修・補強工法
JPH0347353A (ja) * 1989-07-14 1991-02-28 Tokyu Constr Co Ltd コンクリートスラブに於けるプレストレス構法
JPH0347354A (ja) * 1989-07-14 1991-02-28 Tokyu Constr Co Ltd コンクリートスラブに於けるプレストレス構法および梁貫通ケーブル用スリーブ
JP2872295B2 (ja) * 1989-10-04 1999-03-17 東急建設株式会社 単スパンpcスラブ構法
JP2528435B2 (ja) * 1993-12-22 1996-08-28 オリエンタル建設株式会社 平行に架設した桁材を有する構造物におけるプレストレス導入補強構造
ES2169696B1 (es) * 2000-10-13 2003-11-01 Maimo Martin Mas Procedimiento para la reparacion de forjados ceramicos.
KR100544098B1 (ko) * 2002-10-17 2006-01-23 주식회사 세진에스씨엠 처짐바닥 보강장치 및 그를 이용한 보강방법
KR100743864B1 (ko) * 2005-02-02 2007-07-30 김두희 스트랜드를 이용한 슬래브 내력 보강 구조 및 그 방법
CN104929381A (zh) * 2015-06-02 2015-09-23 项剑锋 钢支托无粘结钢绞线下撑式预应力加固楼板的方法

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6241869A (ja) * 1985-08-15 1987-02-23 株式会社大林組 既存構造物の補強方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6421174A (en) 1989-01-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0772444B2 (ja) 床の補強方法
JPH01105867A (ja) 壁型枠支持装置
JP3646575B2 (ja) 仮設サポート工法および仮設サポート装置
JP5647448B2 (ja) 多層階建築物の柱改修方法
KR20060003972A (ko) 외적 포스트텐션 방법을 이용한 보 및 거더 보강방법 및그에 사용되는 장치
CN210340110U (zh) 一种大跨度装配式双t板吊装结构
JP4739031B2 (ja) 既存建物におけるスラブの補強構造
RU2188915C1 (ru) Способ монтажа предварительно напряженной шпренгельной рамы
JPH06322987A (ja) プレストレス定着装置の取り付け方法
JPS6241869A (ja) 既存構造物の補強方法
CN220565449U (zh) 悬挑钢梁的后锚固装置
JP2728605B2 (ja) プレキャストコンクリート梁部材の補強方法
JP3771132B2 (ja) コンクリート棒状構造体補強器具の間隔保持具およびその使用方法
JPH07145655A (ja) プレストレス導入鉄骨梁
KR102401560B1 (ko) 장스팬 구조 및 낮은 층고 구현을 위한 빔
KR102345593B1 (ko) 보 보강 장치
JPH0449340A (ja) 柱と梁の嵌込み接合構造
JP2001123675A (ja) 建物仮受治具及び仮受構造
JPH10152994A (ja) 撓み障害を生じた小梁の補強方法
JPH0621475B2 (ja) 複合建築構造物の構格
CN212984644U (zh) 托架反拉预压装置
JP2749491B2 (ja) 建物ユニットの仮梁取付構造
JPH0513862Y2 (ja)
JP3622947B2 (ja) クリ−ンル−ムの床構造
JP2691278B2 (ja) 張弦型枠サポート工法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees