JPH0772413A - 光偏向器 - Google Patents

光偏向器

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JPH0772413A
JPH0772413A JP21723193A JP21723193A JPH0772413A JP H0772413 A JPH0772413 A JP H0772413A JP 21723193 A JP21723193 A JP 21723193A JP 21723193 A JP21723193 A JP 21723193A JP H0772413 A JPH0772413 A JP H0772413A
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JP
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rotating body
mirror
polygon mirror
optical deflector
air
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Onori Yoshino
大典 吉野
Masahiro Takahashi
正弘 高橋
Sadaji Sada
貞二 佐田
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Fujifilm Business Innovation Corp
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Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】多面鏡に作用する空気摩擦抵抗を最小限に抑え
てこの多面鏡を駆動するモータの負担を軽減し、多面鏡
の回転速度を高速化することが可能な光偏向器を提供す
る。 【構成】外周に複数の反射鏡面が形成された多面鏡を所
定の速度で回転させ、上記反射鏡面に入射する光ビーム
を反射、偏向させる光偏向器において、上記多面鏡の回
転軸方向に関し、当該多面鏡を含む回転体と、この回転
体の周囲に配設されて当該回転体を覆う非回転体との間
の空気層の厚さを1〜3mmとしたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばデジタル複写機
やファクシミリ等の画像読取り系あるいはレーザービー
ムプリンタ等の画像書込み系において、レーザー光源か
ら照射された光ビームで原稿画像あるいは感光体を走査
するための光偏向器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、原稿画像の読取り系としては光ビ
ームで原稿画像を露光、走査してその反射光から画素毎
の濃度情報を得る方法が知られ、また記録画像の書込み
系としては画情報に応じて変調された光ビームで感光体
を露光、走査して静電潜像を形成する方法が知られてい
る。そして、いずれの系においてもレーザー光源から照
射された光ビームで原稿画像あるいは感光体を走査する
方式としては、多面鏡を備えた光偏向器を用いる走査方
式が知られている。
【0003】図6はこの走査方式を用いた画像書込み系
示す概略図であり、符号100はレーザー光源、符号1
01はコリメータレンズ、符号102は多面鏡102a
を備えた光偏向器、符号103は多面鏡102aに入反
射する光ビームが通過する開口部103aを備えたミラ
ーカバー、符号104はf−θレンズ、符号105は感
光体ドラムを夫々示している。レーザー光源100から
照射された光ビームは多面鏡102aの反射鏡面で反射
されて感光体ドラム105に入射するが、このとき光ビ
ームは多面鏡102aの矢線A方向への回転に伴って偏
向され、矢線B方向に沿って感光体ドラム105を走査
する。また、これに伴い感光体ドラム105は矢線C方
向に回転し、感光体ドラム105上には二次元の静電潜
像が形成される。
【0004】従来、このような目的で使用される光偏向
器としては、特開平3−17611号に開示されたもの
が知られている。具体的には、ハウジングに立設された
固定軸に対して回転部材を回転自在に支承すると共に、
上記回転部材に形成されたミラーフランジには多面鏡を
固定し、ハウジングに組み込まれたモータ部によって多
面鏡を回転部材と共に回転させるように構成されてい
る。また、この光偏向器では、多面鏡の外接円に近接さ
せて周壁が立設されており、多面鏡の回転に伴い発生す
る空気摩擦抵抗の低減が図られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この種の光
偏向器においては多面鏡の回転速度の高速化が重要な開
発課題であるが、この高速化を実現するためには多面鏡
に作用する空気摩擦抵抗を最小限に抑え、多面鏡を駆動
するモータの負担を軽減する必要がある。
【0006】一般に、回転体に作用する空気摩擦抵抗の
大きさはこの回転体を取り巻く空気層の厚さに依存して
おり、この空気層が薄いほど空気摩擦抵抗は小さくな
る。従って、光偏向器の多面鏡に作用する空気摩擦抵抗
は、多面鏡を含む回転体とこの回転体の周囲に配設され
た非回転体との間の空気層を薄くすれば良いことが理解
される。しかし、ある値を越えて回転体と非回転体との
間の空気層を薄くすると、回転体の回転に伴ってこの空
気層を流れる空気対流が不安定になるので、回転体に作
用する空気摩擦抵抗は逆に大きくなってしまう。
【0007】このため、多面鏡を最小限の空気摩擦抵抗
で高速回転させるためには、多面鏡を含む回転体とこの
回転体の周囲に配設された非回転体との間の空気層の厚
さを最適値に設定しなければならず、空気層の厚さが最
適値以上であっても、また最適値以下であっても多面鏡
に作用する空気摩擦抵抗が増加し、多面鏡の高速回転を
実現することはできなかった。
【0008】本発明はこのような問題点に鑑みなされた
ものであり、その目的とするところは、多面鏡に作用す
る空気摩擦抵抗を最小限に抑えてこの多面鏡を駆動する
モータの負担を軽減し、多面鏡の回転速度を高速化する
ことが可能な光偏向器を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の光偏向器は、外周に複数の反射鏡面が形成
された多面鏡を所定の速度で回転させ、上記反射鏡面に
入射する光ビームを反射、偏向させる光偏向器におい
て、上記多面鏡の回転軸方向に関し、当該多面鏡を含む
回転体と、この回転体の周囲に配設されて当該回転体を
覆う非回転体との間の空気層の厚さを1〜3mmとした
ことを特徴とするものである。
【0010】このような技術的手段において、上記回転
体とは、多面鏡やこの多面鏡を固定しているミラーフラ
ンジ、ミラーキャップ等から構成され、多面鏡と共に回
転する構造物のことである。また、上記非回転体とは、
軸受を介して上記回転体を支承している光偏向器のハウ
ジングや、多面鏡を覆っているミラーカバー等、上記回
転体と間隙を保って非回転に配設された構造物のことで
ある。
【0011】また、本発明においては上記多面鏡の回転
軸方向に関する回転体と非回転体との間の空気層の厚さ
を1〜3mmに設定しているが、多面鏡に作用する空気
摩擦抵抗をより一層低減するためには、上記多面鏡の半
径方向に関しても、上記回転体と非回転体との間の空気
層の厚さを0.5〜1mmに設定するのが好ましい。
【0012】また、本発明において多面鏡の回転を支承
するための軸受は空気動圧軸受等の周知の技術的手段を
適用することができる。また、多面鏡を回転駆動させる
モータについても、インナーマグネット型スキャナモー
タ、アウターマグネット型スキャナモータ、アキシャル
型スキャナモータ等、周知の技術的手段を適用して差し
支えない。
【0013】
【作用】図5は、多面鏡を含む回転体とこの回転体の周
囲に配設された非回転体との間の空気層の厚さに応じた
空気摩擦抵抗の変化を示すグラフである。グラフの横軸
は回転軸方向に関する回転体と非回転体との間の空気層
の厚さ、すなわち軸方向隙間を示している。このグラフ
から明らかなように、空気摩擦抵抗は軸方向隙間が小さ
くなるにつれて減少していくが、軸方向隙間が1mmよ
り小さくなると急激に増加している。従って、軸方向隙
間を1mmに設定すれば空気摩擦抵抗を最小限に抑える
ことができる。但し、現実的には軸方向隙間を厳密に1
mmに設定することは困難であり、また回転体と非回転
体との接触も懸念されるので、この値に安全率を加味し
た範囲が軸方向隙間の最適値となる。従って、回転軸方
向に関する回転体と非回転体との間の空気層の厚さを1
〜3mmに設定すれば、回転体に作用する空気摩擦抵抗
を実用的な範囲で最小限に抑えることができる。
【0014】
【実施例】以下、添付図面に基づいて本発明の光偏向器
を詳細に説明する。図1は本発明を適用した光偏向器の
第一実施例を示すものである。同図において、符号1は
外周に8面の反射鏡面1aを備えた多面鏡、符号2はこ
の多面鏡1を保持して回転する回転スリーブ、符号3は
回転スリーブ2に突設されたミラーフランジ、符号4は
上記ミラーフランジ3との間に多面鏡1を挟み込むミラ
ーキャップ、符号5は上記ミラーキャップ4及び多面鏡
1を貫通してミラーフランジ3に螺合する固定ねじを夫
々示している。
【0015】上記回転スリーブ2は軸フランジ6aに立
設された固定軸7に対して所定の隙間(以下、軸受隙
間)を保持して遊嵌しており、これら回転スリーブ2及
び固定軸7はラジアル方向に関する空気動圧軸受を構成
している。すなわち、固定軸7の外周面には動圧発生用
溝7aがヘーリングボーン状パターンで形成され、上記
回転スリーブ2が回転すると軸受隙間に空気動圧が発生
し、回転スリーブ2は高圧力の空気潤滑膜に支えられて
非接触の状態で固定軸7の周囲を回転する。尚、この実
施例では固定軸7の外周面に動圧発生用溝7aを形成し
たが、これに代えて回転スリーブ2の内周面に動圧発生
用溝を形成しても差し支えない。
【0016】また、図1において符号8は上記回転スリ
ーブ2を回転駆動させるためのモータであり、回転スリ
ーブ2の外周に固定されたロータ部8aと、ハウジング
6に固定されたステータ部8bとから構成されている。
【0017】上記ロータ部8aはマグネット9及びマグ
ネットヨーク10を備え、これらは圧入あるいは接着に
より回転スリーブ2に固着されている。図2に示すよう
に、マグネット9は後述するステータコア11の内周に
配置されており、夫々円周を分割するようにして2極に
着磁されている。
【0018】マグネット9とステータコア11との間に
は常に磁気的吸引力が作用しており、これらが磁気的ス
ラスト軸受を構成している。すなわち、回転スリーブ2
が所定の位置からスラスト方向(固定軸の軸方向)へ移
動すると、回転スリーブ2は上記磁気的吸引力によって
マグネット9とステータコア11とが正対する所定の位
置に引き戻され、回転スリーブ2は常にスラスト方向の
所定の位置に保持されるのである。
【0019】一方、上記ステータ部8bはカラー12を
介してねじ13によってハウジング6に立設されたステ
ータコア11を備え、このステータコア11には電磁コ
イル14がトロイダル状に巻回されている。ステータコ
ア11にはスタッド15を介して回路基板16が固定さ
れており、上記電磁コイル14はこの回路基板16上に
印刷された配線と接続されている。そして、この回路基
板16は図示外の制御回路部と接続されている。
【0020】上記電磁コイル14に流す電流の向きは、
上記回路基板16上に立設された磁気検出センサ17の
検出信号に基づいて決定される。すなわち、この磁気検
出センサ17がロータ部8aのマグネット9の漏れ磁束
を検出してその検出信号を上記制御回路部へ送信する一
方、制御回路部はこの検出信号に基づいて磁気検出セン
サ17の近傍を通過したマグネット9の磁極がN極であ
るかS極であるかを判断し、ステータコア11の各箇所
に巻回されている電磁コイル14に流す電流の向きを決
定する。その結果、電磁コイル14とマグネット9との
間には常に回転スリーブ2の回転を持続する方向の力が
作用し、回転スリーブ2に対して所定の回転数が与えら
れる。
【0021】上記回転スリーブ2に対する多面鏡1の固
定は上記ミラーキャップ4及び固定ねじ5を用いて行わ
れる。すなわち、ミラーキャップ4及び多面鏡1を貫通
する固定ねじ5をミラーフランジ3に螺合させ、ミラー
キャップ4とミラーフランジ3で多面鏡1を挟持、固定
している。また、多面鏡1を固定した状態において、固
定軸7の上端とミラーキャップ4との間には空気だまり
18が形成され、スラスト方向のダンピングを抑制して
いる。この空気だまり18は微細孔19によって外気と
連通されており、上述のダンピング効果の安定化が図ら
れている。
【0022】以上のように構成される本実施例の光偏向
器は、上記多面鏡1及びミラーキャップ5を上方から覆
うミラーカバー20が上記ハウジング6上に配設され、
塵芥が多面鏡1の反射鏡面1aやモータに付着するのを
防止している。このミラーカバー20には反射鏡面に入
反射する光ビームが通過する開口部20aが設けられ、
この開口部20aにはガラス板20bが嵌め込まれてい
る。従って、図3に示すように、図示外のレーザー光源
から発せられた光ビームは上記開口部20aを通過して
多面鏡1の反射鏡面1aに入射し、反射、偏向された後
に再度開口部20aを通過して図示外の感光体ドラム等
へ照射される。
【0023】また、上記ミラーカバー20の内側には上
記ミラーキャップ4が収容される凹部21が形成され、
多面鏡1の回転軸方向に関する多面鏡1とミラーカバー
20との隙間がミラーキャップ4とミラーカバー20と
の隙間と同一になるようにしている。一方、上記ハウジ
ング6の上端縁にはリング状の隙間調整部材22が固定
され、多面鏡1に対してねじ13やステータコア8bを
覆うと共に、多面鏡1の下方の空気層の厚さを調整して
いる。
【0024】図4は多面鏡1等の回転体とミラーカバー
20等の非回転体との隙間、すなわち回転体と非回転体
との間の空気層の厚さを示す概略図である。先ず多面鏡
1の回転軸Oに沿った方向について説明すると、多面鏡
1とミラーカバー20との隙間S1、ミラーキャップ4
とミラーカバー20との隙間S2及び多面鏡1と隙間調
整部材22との隙間S3は同じ値に設定されている。図
5において示したように、回転体と非回転体との隙間が
1mmのときに回転体に作用する空気摩擦抵抗は最小と
なるので、本実施例では上記隙間S1、S2及びS3を夫
々1mmに設定し、多面鏡1、ミラーキャップ4及びミ
ラーフランジ3からなる回転体の空気摩擦抵抗を最小限
に抑えている。
【0025】また、多面鏡1の半径方向について説明す
ると、多面鏡1とミラーカバー20との隙間L1、ミラ
ーキャップ4とミラーカバー20との隙間L2及びミラ
ーフランジ3と隙間調整部材22との隙間L3は0.5
mmに設定され、多面鏡を含む回転体に作用する空気摩
擦抵抗を最小限に抑えている。
【0026】ここで多面鏡1の回転軸方向の隙間S1
2及びS3は厳密に1mmに設定されるのが好ましい
が、高速回転時の熱膨張や振動等によって回転体と非回
転体とが接触する懸念があるため、安全率を加味した1
〜3mmが上記隙間S1、S2及びS3の最適値となる。
また、多面鏡1の半径方向の隙間L1、L2及びL3につ
いては、空気動圧軸受を構成している回転スリーブ2と
固定軸7との隙間が約3μmしかないので、回転体がこ
の数値を越えて半径方向に振動することはあり得ず、
0.5〜1mmが多面鏡1の半径方向の隙間L1、L2
びL3の最適値となる。
【0027】従って、本実施例の光偏向器によれば、上
記多面鏡1の回転軸方向に関し、当該多面鏡1を含む回
転体と非回転体との間の空気層の厚さを1〜3mmに設
定する一方、上記多面鏡1の半径方向に関し、上記回転
体と上記非回転体との間の空気層の厚さを0.5〜1m
mとしたので、多面鏡1やミラーキャップ4などに作用
する空気摩擦抵抗を最小限に抑えることができる。
【0028】また、多面鏡の下方空間については、隙間
調整部材22が凹凸のあるステータコア8bやねじ13
を覆っているので、多面鏡1の下方に発生する空気対流
が安定化し、この点においても空気摩擦抵抗の低減化が
図られている。
【0029】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明の光偏
向器によれば、多面鏡の回転軸方向に関する回転体と非
回転体との間の空気層の厚さを1〜3mmに設定し、回
転体に作用する空気摩擦抵抗を最小限に抑えているの
で、この多面鏡を駆動するモータの負担を軽減し、多面
鏡の回転速度を高速化することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の光偏向器の第一実施例を示す概略図
である。
【図2】 第一実施例に係る光偏向器のモータを示す平
面図である。
【図3】 第一実施例に係る光偏向器の動作状態を示す
平面図である。
【図4】 第一実施例に係る光偏向器の回転体と非回転
体との隙間を示す参考図である。
【図5】 回転体と非回転体との軸方向隙間と回転体に
作用する空気摩擦抵抗との関係を示すグラフである。
【図6】 光偏向器の使用例を示す概略図である。
【符号の説明】
1…多面鏡、1a…反射鏡面、2…回転スリーブ、3…
ミラーフランジ、4…ミラーキャップ、20…ミラーカ
バー、20a…開口部、22…隙間調整部材

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周に複数の反射鏡面が形成された多面
    鏡を所定の速度で回転させ、上記反射鏡面に入射する光
    ビームを反射、偏向させる光偏向器において、 上記多面鏡の回転軸方向に関し、当該多面鏡を含む回転
    体と、この回転体の周囲に配設されて当該回転体を覆う
    非回転体との間の空気層の厚さを1〜3mmとしたこと
    を特徴とする光偏向器。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の光偏向器において、上記
    回転体の下方には隙間調整部材を配設し、この隙間調整
    部材により上記回転体の下方の空気層の厚さを均一にし
    たことを特徴とする光偏向器。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の光偏向器において、上記
    多面鏡の半径方向に関し、上記回転体と非回転体との間
    の空気層の厚さを0.5〜1mmとしたことを特徴とす
    る光偏向器。
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