JPH0772303B2 - ▲高▼深度硬化したブッシング及びその製造方法 - Google Patents

▲高▼深度硬化したブッシング及びその製造方法

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JPH0772303B2
JPH0772303B2 JP63101997A JP10199788A JPH0772303B2 JP H0772303 B2 JPH0772303 B2 JP H0772303B2 JP 63101997 A JP63101997 A JP 63101997A JP 10199788 A JP10199788 A JP 10199788A JP H0772303 B2 JPH0772303 B2 JP H0772303B2
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deep
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和英 大川
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P10/00Technologies related to metal processing
    • Y02P10/25Process efficiency

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は,建設機械の履帯に使用されるトラックブッシ
ュ等,耐摩耗性と機械的強度を兼ね備えたブッシュ及び
その製造方法に関する。
(従来の技術) 建設機械の履帯の使用されるトラックブッシュ等のブッ
シングは,その外径部及び内径部に耐摩耗性が要求され
ると共に,これに加わる負荷に耐えるための強度と靭性
が必要とされる。前記要求品質を満足させるために,従
来は,主に下記三つの方法でトラックブッシュを製造し
ている。
(1) 浸炭炉により全体に浸炭焼入焼戻しを施す。
(2) 加熱炉により,全体に浸炭焼入焼戻し後,内径
部及び外径部表面にはそれぞれ高周波焼入焼戻しを施
す。
(3) 外径部に深く高周波焼入れをした後,内径部に
高周波焼入れをして芯部に焼戻し部を形成し,さらに全
体に低温焼戻しを施す。(特開昭59−77979参照) (発明が解決しようとする課題) 前記,従来の技術に於けるトラックブッシュ及びその製
造方法には,下記のような,前記,従来技術の各項目に
対応して記載されたごとき解決すべき課題があった。
(1) 全体に浸炭焼入,焼戻しを施すことにより,ブ
ッシュの硬化層を深くすると,内径部,外径部とも一様
の深さに硬化層を形成するため,相対的に芯部の未硬化
層は少なくなり,全体の衝撃値及び疲労強度が低下す
る。
また,長時間の浸炭処理のため結晶粒が粗大化して脆く
なる。
(2) 内径部,外径部にそれぞれ高周波焼入焼戻しを
施すので,内径部及び外径部とも硬化層の深さをコント
ロールすることはできるが,外径部の硬化層を深くする
と外径部表面がオーバーヒートされ,結晶粒が粗大化し
て衝撃値が低下する。
(3) この場合,外径部高周波焼入れ時に,内径部ま
で焼入れすると,次の内径部高周波焼入時に焼割れを生
じる。
そのため,外径部高周波焼入れ時,内径部まで焼入れし
ないようにすると,芯部に不完全焼入れ層を生じ易く,
疲労強度を低下させる。
この傾向は厚肉ブッシングに於て,特に顕著である。
(課題を解決するための手段) 本発明は前記従来の技術に於ける課題を解決するために
なされたもので,ブッシングの表面から芯部に向けて,
油焼入れによる一様な厚さの硬化層を形成した後,内径
部表面を加熱しながら,外径部表面を冷却することによ
り,外径部表面から芯部までの硬度を確保しつつ,芯部
を焼戻し,内径部近傍を焼入れするようにして,外径部
側に高深度硬化層を形成したことを特徴とする高深度硬
化したブッシング。
及び,ブッシング全体を油焼入れした後,低温焼戻しを
施し,表面から芯部まで一様の高深度硬化層を形成する
第1工程と,外径部表面を冷却しつつ,内径部表面をオ
ーステナイト温度以上に誘導加熱しながら外径部表面の
冷却装置および内径部表面の誘導加熱源に対して、ワー
クを軸方向に相対移動することにより,外径部には前記
高深度硬化層が残り,内径部に近い芯部は焼戻され,内
径部近傍が焼入れされる第2工程と,ブッシング全体を
焼戻しする第3工程とから成る,外径部を高深度硬化し
たブッシングの製造方法に関するものである。
(作用) 前記構成による本発明の高深度硬化したブッシング及び
その製造方法は,油焼入れによって,ブッシング内外径
表面から芯部まで,ブッシング外径部の仕上り硬度まで
一様に硬化させた後、内径部を加熱しながら、外径部を
冷却する熱処理をブッシングの軸方向に順次施すと、外
径部の硬度は内径部の加熱の影響を受けずに、硬く、し
かも強靭な特性を有する微細なマルテンサイト組織をそ
のままの状態に維持する。内径部側に近い芯部では内径
部の加熱の影響を受けて、油焼入れによって完全焼入れ
された組織が焼き戻され、大幅に硬度が低下すると共
に、強靭な特性を有する完全焼入れ・焼戻しマルテンサ
イト組織となり、ブッシングが全体として強靭になる。
内径部表面はオーステナイト温度以上まで加熱された
後、外径部が冷却される影響が内径部にも及ぶので内径
部近傍は浅く高硬度に焼入れされる。このように、内径
部の焼入れ時には加熱部に直接、冷却剤をかけずに、外
径部の冷却剤によって間接的に冷却するので、冷却スピ
ードが必然的に遅くなり、焼境いに発生する残留応力を
小さくなるため、焼割れ、置割れを防止する。また、内
径部を間接的に冷却するため、冷却スピードが遅くなっ
ても焼むらを生じることがない。
(実施例) 以下,本発明の実施例につき,第1図〜第3図に基づい
て詳述する。
本実施例で使用した大型建設の履帯用トラックブッシュ
1は,パイプ材を機械加工により,所望の形状に仕上げ
たもので,その材質としてはSAE4161Hを使用し,主要成
分は表1の通りである。
第1図は本実施例の各工程を示す図で,(A)は第1工
程,(B)は第2工程,(C)は第3工程であり,前記
各工程に於ける熱処理条件を表2に示す。
第1図(A)に於て,トラックブッシュ1を焼入れ油2
の入った槽3内の台3a上に乗せ,表2の熱処理条件によ
り,全体油焼入れした。
第2図は,本実施例のトラックブッシュ1の硬度分布
で,(A)は第1工程,(B)は第2及び3工程後の硬
度分布を示す。
前記第1工程の油焼入れにより,トラックブッシュ1は
第2図(A)に示されるような外径部〜内径部までHRC5
8の,ほぼ一様な硬度分布になった。
次に,第1図(B)に於て,前記第1工程で全体油焼入
れしたトラックブッシュ1を回転台4上に固定し,トラ
ックブッシュ1の内径部を誘導熱源5でオーステナイト
温度以上に加熱すると共に,トラックブッシュの外径部
をノズル6より噴出される冷却剤により冷却しながら,
熱的ムラが生じないよう矢印のように回転いる回転して
台4を,矢印方向に移動させた。
第2図(B)は,本実施例の第2工程で熱処理されたト
ラックブッシュ1の硬度分布を示す図で,外径部(a)
は冷却剤による冷却効果により,内径部の誘導加熱の影
響を受けず,第1工程の硬度分布を維持する。
また,内径部(c)は,オーステナイト化温度以上に誘
導加熱された後,外径部が冷却される冷却効果の影響を
受けて焼入れされ,第1工程と同じHRC58まで,再び硬
度を上昇した。
また,芯部bについては,内径部の誘導加熱の影響を受
けて,焼戻され,第1工程による硬度は軟化され,内径
部に近接する芯部程,軟化の程度が大きくなっている。
第1図(B)に於ける1a,1b,1cは各々第2図(B)に於
ける(a),(b),(c)に対応する部分を示す記号
である。
第1図(C)に於て,第2工程で焼入れ焼戻しされたト
ラックブッシュ1は,焼戻し炉7内の第3a上に乗せて,
トラックブッシュ全体を焼戻し処理した。
前記のごとく,本実施例によって製造されたトラックブ
ッシュ1を,38トンクラスのブルドーザの左側履帯に,
前記従来の技術(1)の浸炭したトラックブッシュを右
側履帯に装着して,宅地造成現場でスクレーパのけん引
作業に使用した結果,第3図に示すごとく,従来品は15
00時間の稼働で7mm摩耗したのに対し,本発明品は1500
時間の稼働で3.7mm,2200時間の稼働で52mmの摩耗量であ
った。
本使用例に於て,摩耗限界8mmの摩耗量までの稼働時間
は,従来品が約1600時間であるのに対し,本発明品は約
3300時間となり2倍まで,耐久性を向上することができ
た。
(発明の効果) 本発明による高深度硬化したブッシング及びその製造方
法は,以上のような構成より成るので,(a)ブッシン
グとしての耐摩耗性を要求される外径部の高深度硬化層
深さを容易に深くすることができるので、外径摩耗寿命
を向上するニーズの高い大型建設機械用トラックブッシ
ュ等の耐久性を大幅に向上することができる。
(b)内径部に薄い高硬度層を形成し、芯部を焼戻した
のでブッシング全体としての靭性が向上する。
(c)従来のように浸炭処理したブッシングに比べ、内
径表面に粒界酸化層がなくなり、かつ内径表面硬度がや
や低くなって、亀裂感受性が低くなり、結果的に疲労寿
命が向上する。
(d)加熱部を直接冷却してないので、冷却スピード遅
くなり、焼境いに発生する残留応力を小さくなるため、
焼割れ、置割れを防止して疲労強度を大幅に向上すこと
ができる。
また、加熱部を直接冷却しないので、冷却スピードが遅
くなっても焼むらを生じることがないことからも疲労強
度を向上することができる。
(e)さらに、コストの高い浸炭処理に比べ、安価なQ
T,IQT処理ですむ上に、工程数を極力省略したので、原
価低減効果が顕著である。
【図面の簡単な説明】
第1図(A)〜(C)は,本発明の一実施例の各工程を
示す図,第2図(A)及び(B)は,本発明の一実施例
の各工程に於ける硬度分布を示す図,第3図は本発明の
ブッシングをブルドーザに適用した場合に於ける耐久性
の測定結果を示す図である。 1……ブッシング、1a……外径部 1b……芯部、1c……内径部 2……焼入油、3……槽 3a……台、4……回転台 5……誘導熱源、6……ノズル 7……焼戻し炉

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ブッシングの内外径表面から芯部に向け
    て、油焼入れによる一様な厚さの硬化層を形成した後、
    内径表面を加熱しながら、外径部表面を冷却することに
    より、外径部表面から芯部までの硬度を確保しつつ、芯
    部を焼戻し、内径部近傍を焼入れするようにして、外径
    部側に高深度硬化層を形成したことを特徴とする高深度
    硬化したブッシング。
  2. 【請求項2】ブッシング全体を油焼き入れした後、低温
    焼戻しを施し、内外径表面から芯部まで一様の高深度硬
    化層を形成する第1工程と、外径部表面を冷却しつつ、
    内径部表面をオーステナイト温度以上に誘導加熱しなが
    ら、外径部表面の冷却装置および内径部表面の誘導加熱
    源に対して、ワークを軸方向に相対移動することによ
    り、外径部には前記高深度硬化層が残り、内径部に近い
    芯部は焼戻され、内径部近傍が焼入れされる第2工程
    と、ブッシング全体を焼戻しする第3工程とからなる外
    径部を高深度硬化したブッシングの製造方法。
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