JP3897434B2 - 履帯ブッシュおよびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばブルドーザのような建設機械などに使用される履帯ブッシュおよびその製造方法に関するものであり、より詳しくは耐摩耗性、耐衝撃疲労性に優れた履帯ブッシュおよびその履帯ブッシュをより簡便な方法で低コストで生産する製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図11に示されているように、建設機械等の履帯51は各部品群で構成されており、とりわけ履帯ブッシュ52は、終減速装置からの回転運動を伝えるスプロケットティースと噛み合い、履帯51を回転させる機能を持ち、土石上や土石中を走行することから、内外周面においては耐摩耗性が要求され、また土石を乗り越えたり、衝突しながら走行することから、ブッシュとしては苛酷な強度と靱性とが必要とされる。これらの必要特性を満足させるために、従来、この履帯ブッシュの製造に際しては、次に示されるような方法が実施されている。
▲1▼肌焼鋼に浸炭処理を施して、内外表面層に高硬度なマルテンサイトを形成し、耐摩耗性と強度の確保を図るようにしたもの(例えば特公昭52−34806号公報参照)。
▲2▼中炭素鋼を使用して、素材調質したブッシュ素材の内外径部をそれぞれ高周波焼入れして内外表面層に高硬度なマルテンサイトを形成し、耐摩耗性と強度の確保を図るようにしたもの(特公昭63−16314号公報参照)。
▲3▼鋼材化学成分を微妙に調整しながら非常に細かく焼入れ性を管理した中炭素鋼を使用して、800℃以上に炉加熱したブッシュを急速冷却して、内外径表面部の焼入れ深さを調整し、耐摩耗性と強度の確保を図るようにしたもの。
なお、図12には、これら従来法によって生産されるブッシュの代表的な硬化パターンの模式図(a)(b)(c)および断面の硬度分布(d)がそれぞれ示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記▲1▼の浸炭法においては、浸炭時間が長くかかるとともに、浸炭ガスの大量使用等のコスト的な観点からの問題が大きく、例えばブッシュの肉厚が厚くなる大型履帯ブッシュでは、強度、耐摩耗性の観点から必要硬化層深さがより深くなるため、生産性の低下とコストの高騰が問題点になる。さらに、内外周表面においては浸炭加熱時間が長時間に及ぶために粒界酸化層や不完全焼入れ層が数十μm厚さで形成され、疲労強度や耐衝撃特性が劣化しやすくなるという問題点がある。
【0004】
一方、▲2▼の高周波焼入れ法では、▲1▼の浸炭法に比べてコスト的な改善がなされているが、高周波焼入れ前の素地硬度の確保のための素材調質処理や内径、外径の二度の焼入れ処理が必要であるなど、依然として高価な熱処理になってしまうという問題点がある。さらに、小径円筒状部品の内周面を高周波焼入れする場合には、内周面加熱用コイルの制作がより困難になるので、これらの円筒状部品の内外周面を硬化させる手段として、多くは前述の浸炭処理が施され、高価になっている。
【0005】
さらに、ブッシュ外周面側は使用中において過酷な土砂摩耗条件に晒され、ブッシュとしての摩耗寿命を高めるために、ブッシュ外周面側の焼入れ硬化層をより深くすることが望ましいが、特公昭63−16314号公報に開示されている方法では、外周面からの高周波焼入れによって外周部から一旦深く焼入れた後に、内周面からの高周波焼入れによって内周面を浅く焼入れ、両焼入れ層間に高温焼戻しされた軟化層部を設けるようにされており、いずれにしても、これら二度の高周波焼入れを実施する必要があることから生産性を悪くして、経済的には不利である。なお、この公報に開示されている技術によると、外周部からの高周波焼入れによって内周面の硬度がHRC40以上にならないように調整することによって後の内周面高周波焼入れ時の焼割れを防止する必要があり、この方法を例えば比較的肉薄い円筒状部品(履帯ブッシュ)に適用するためには、外周面からの高周波加熱時に、内周面表面の温度管理を極めて正確に制御することおよび/または使用する鋼の焼入れ性(DI値)を正確に管理する必要があり、結果的には外周面硬化深さを深くすることの技術上の困難さと鋼材のコストアップが避けられないという問題点がある。
【0006】
また、前記▲3▼の焼入れ法では前述の▲1▼,▲2▼のコスト的な問題点は解決できるが、使用するブッシュの肉厚と冷却速度との関係を正確に把握して、使用する鋼材の焼入れ性(DI値)を精度よく、かつ幅狭く管理することが必要となり、生産方式としては鋼材の入手性に問題がある。また、ブッシュ肉厚が薄くなるにしたがって肉厚全領域でスルハード化し、内外表面部に大きな引張り残留応力が発生して、焼入れ時の焼き割れの発生や疲労強度の顕著な劣化を引き起こすようになる。このため、DI値を必然的に小さくするようになって実質的な市場における入手性が無くなってしまう。また、このようにDI値を小さくすると、履帯ブッシュの各所に焼きムラが発生しやすくなるという問題点がある。
【0007】
本発明は前述のような問題点に鑑みてなされたもので、その主たる目的は、円筒状鋼製履帯ブッシュ素材を外周面から高周波加熱して、少なくとも内周面表面を焼入れ処理可能な温度にまで昇温し、内周面からの冷却を先行して開始しながら、外周面から高周波加熱によって外周部の内面部からの冷却を抑制し、後の外径冷却を行うことによっても肉厚芯部での焼入れが充分に起こらないように、冷却されるまでの時間的遅れを持って外周面からの冷却を施すことを、焼入れ作業の1工程中において実施することによって、内外周面に焼入れ硬化層を形成し、それによって前述の浸炭処理と高周波焼入れ処理よりも生産性とコストの改善とを図ることのできる履帯ブッシュおよびその製造方法を提供することにある。
【0008】
さらに、本発明では、内周面からの焼入れ硬化層の形成を確実なものとして、前述のように、内周面からの先行冷却と外周面からの高周波加熱、続けて時間的遅れを持つ外周面からの冷却を実施することによって、ブッシュ肉厚断面のより内周面に近い肉厚芯部に軟質層を形成させる方法であることからして、仮に本来内周面からの冷却だけによってスルハード化するDI値の大きい鋼を履帯ブッシュ素材として使っても、肉厚芯部に軟化層を形成させることから、焼入れ時の焼き割れを防止するとともに、外周面からの焼入れ硬化層深さを内周面からの焼入れ硬化層深さよりも深くしてブッシュの耐摩耗性を改善し、かつ疲労強度にも優れた履帯ブッシュとそれを安価に製造する方法を提供するものである。
【0009】
前述の本発明の高周波加熱焼入れ法においては、履帯ブッシュと同様の円筒状部品に対して容易に適用できるが、とりわけ、本発明では内周面からの加熱焼入れを必要としないことから、内周面高周波加熱用コイルの制作がより困難な小径円筒状部品(小型の履帯ブッシュ)や薄肉な円筒状部品(履帯ブッシュ)とそれを安価に製造する方法を提供するものである。
【0010】
さらに、本発明では、前述のように焼入れ性の高い鋼に対しても履帯ブッシュの肉厚内部に軟化層を形成させることができ、かつ焼き割れを防止することができることから、比較的焼入れ性の良い鋼材で、かつ炭素量が2.0重量%程度まで高く、セメンタイト粒が分散したオーステナイト状態から前述のように焼入れることによってより外周面耐摩耗性に優れた履帯ブッシュとその安価な製造方法を提供する。なお、焼入れ操作を実施する前の履帯ブッシュ素材はあらかじめ素材調質などで、セメンタイト粒をほぼ均一に分散させておくことが望ましい。
【0011】
またさらに、前述の焼入れ原理を利用して、外周面先行冷却後に内周面冷却を実施した焼入れ方法によって内周表面側の表面硬化層を深くし、内周面側の耐摩耗性を付与した耐摩耗熱処理鋼管とその安価な製造方法を提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段および作用・効果】
前述された目的を達成するために、本発明による履帯ブッシュは、
炭素含有量が0.35〜2.0重量%で、 Mn,Si,Cr,Mo,Ni等の合金元素を1種以上含有し、かつ履帯ブッシュ素材の内外周面からの同時冷却によってスルハード化する焼入れ性の鋼を使用して、前記履帯ブッシュ素材の外周面側からの高周波誘導加熱によって、少なくともその履帯ブッシュ素材の内周表面温度を焼入れ処理可能な温度に加熱した後に、
(1)内周面からの冷却を先行して実施し、
(2)かつ、内周面からの冷却を実施しながら、外周面からの加熱を行い、
(3)次に、外周面からの冷却を施す一連の1回の焼入れ作業によって、
外周面および内周面から肉厚中心部に向かって焼入れ硬化層が形成されて、両焼入れ硬化層間に軟質な未焼入れ層が残されてなり、両焼入れ硬化層間の軟質組織が焼入れ温度からの冷却過程で析出するフェライト,パーライト,ベイナイトおよびマルテンサイトのうちの1種以上の組織またはそれらの組織中に粒状セメンタイトが分散されてなる組織からなることを特徴とするものである。
【0013】
また、本発明による履帯ブッシュの製造方法は、
鋼からなる履帯ブッシュ素材を外周面側からの高周波誘導加熱によって、少なくともその履帯ブッシュ素材の内周表面温度を焼入れ処理可能な温度に加熱した後に、
(1)内周面からの冷却を先行して実施し、
(2)かつ、内周面からの冷却を実施しながら、外周面からの加熱を行い、
(3)次に、外周面からの冷却を施す一連の1回の焼入れ作業によって、
外周面および内周面から肉厚中心部に向かって焼入れ硬化層を形成して、両焼入れ硬化層間に軟質組織からなる未焼入れ層を形成することを特徴とするものである。
【0014】
また、同履帯ブッシュの製造方法は、
鋼からなる履帯ブッシュ素材を外周面側から少なくとも2段の誘導コイルを用いて移動誘導加熱しながら、履帯ブッシュのある位置において、(1)内周表面部の温度を焼入れ可能なA1温度またはAcm温度以上で、かつA3温度以上に加熱し、(2)内周面からの冷却を先行実施しながら、外周表面から一部誘導コイルで加熱し、(3)外周面からの冷却を実施する各工程によって、外周面および内周面から肉厚中心部に向かって焼入れ硬化層を形成して、両焼入れ硬化層間に軟質組織からなる未焼入れ層を形成することを特徴とするものである。
【0015】
このように履帯ブッシュ素材を外周部からの高周波誘導加熱法によって、内径部を焼入れ処理可能な温度にした後に、水,水溶性焼入れ液,オイル等の冷却媒体を使い、前述のように内周面からの冷却を先行して開始しながら、外周面から部分的に高周波加熱して、外周部の内面部からの冷却を抑制し、後の外径冷却によっても肉厚内部での焼入れが充分に起こらないようになるまでの時間的遅れを持って外周面からの冷却を施すことを、焼入れ作業の1工程中において実施することによって、肉厚芯部に軟質な不完全焼入れ組織を形成し、かつ時間的遅れを持って始まる外周面からの冷却によって充分な外周面硬化層深さが得られるようにし、これによって、内外周面に焼入れ硬化層を持った履帯ブッシュを安価に製造することを可能にした。
【0016】
さらに、本来内外周面からの同時冷却や内周面からのみの冷却によっても、スルハードとなる合金組成の鋼を使用する場合においても、前述のように、内周面からの先行冷却中に外径からの高周波加熱を併用することから、ブッシュ肉厚断面のより内周面に近い肉厚芯部に軟質層を形成させることができるので、多くの場合においては使用する鋼の焼入れ性を実質的に管理する必要性が無くなり、市場において容易に入手できる安価な鋼材を利用でき、履帯ブッシュコストを低減することを可能にした。
【0017】
なお、本発明の内周面先行冷却を実施することは、履帯ブッシュ肉厚芯部での熱容量を少なくすることを意味しており、外周面からの冷却により外周面側での冷却速度を高めることによって、外周面の焼入れ硬化層深さを内周面の焼入れ硬化層深さよりも深くすることができるというのが原理である。この製造方法は、外周面摩耗寿命に優れた履帯ブッシュの製造に適している。
【0018】
また、より外周面焼入れ硬化層を顕著に深くする場合には、例えば外周面からのみの焼入れによって得られる焼入れ硬化深さが肉厚の1/2となる焼入れ性(DI値)以上の鋼を使用すると、ほぼ履帯ブッシュの摩耗寿命代(肉厚の1/2深さ)まで硬化させながら、かつ内周面よりの肉厚芯部に前述の焼入れ軟化層を形成させた高強度で靱性に優れ、耐摩耗寿命に優れた履帯ブッシュを製造することができる。
【0019】
履帯ブッシュの外周面からの高周波加熱方式としては全体加熱方式と移動加熱方式とを採用することができる。このうち全体加熱方式においては、図1に示されているように、内周面冷却ノズル4による内周面冷却中に高周波コイル2による外周面加熱を行う際、必要に応じて高周波コイル2の電力を調整することによって内外周面からの焼入れ硬化層深さを調整することができる。また、外周面からの冷却は例えば高周波コイル2を上方へ移動させたあとに、外周面冷却ノズル5を下方から移動させて行うことや、高周波コイル2の誘導子間の隙間から別の冷却噴流によって冷却することなどが実施される。
【0020】
また、移動加熱方式においては、図2に示されているように、誘導コイルを幅広のコイルとするか、好ましくは誘導コイル(高周波コイル)8,9を2段以上にして、前述のように内周面からの冷却によって外周面側が冷却されることを高周波加熱によって防止するように誘導加熱コイルを配置する。こうして、肉厚内部における焼入れ硬化が充分起こらないように制御される。
【0021】
特に、内外周面からの焼入れ硬化深さは、誘導コイルと履帯ブッシュとの相対移動速度を考慮して、2段目高周波コイル9に主として内周面冷却中の外周面誘導加熱の役割を持たせ、移動外周冷却位置と2段目高周波コイル9との距離を調整することによって内周面冷却開始から外周面冷却開始までの外周面からの高周波加熱時間を制御することによって容易に制御できる。
なお、前述の本発明の高周波加熱焼入れ法においては、とりわけ、内周面からの加熱焼入れを必要としないことから、内周面高周波加熱用コイルの制作がより困難な小径円筒状部品(小型の履帯ブッシュ)や非常に薄肉な円筒状部品(履帯ブッシュ)を安価に製造することができる。
【0022】
本発明で使用する履帯ブッシュ素材の鋼は、耐摩耗性および強度の観点から、焼入れ硬度がHRC50以上になるように、炭素が0.35〜2.0重量%を含有した鋼を使用して、外周面焼入れ硬化層の硬度を高めることが好ましい。
なお、より耐摩耗性、摩耗寿命に優れた履帯ブッシュを安価に製造するには、使用鋼材の炭素含有量を高めることが効果的であることは良く知られている。従来の高周波焼入れ法によれば0.55重量%C以上の鋼では焼き割れの危険が高いために実施されないが、本発明では前述のような加熱冷却原理を採用することから、焼き割れを防止できるため、比較的焼入れ性の良い鋼材で、かつ炭素量が2.0重量%程度まで高く、セメンタイト粒が分散したオーステナイト状態から前述のような焼入れを実施することによって、より外周面耐摩耗性に優れた履帯ブッシュを安価に製造することができる。なお、焼入れ操作を実施する前の履帯ブッシュ素材はあらかじめ素材調質などで、セメンタイト粒をほぼ均一に分散させておくことが望ましい。
【0023】
特に履帯ブッシュ外周面側の耐摩耗性の改善を図るために、ブッシュ素材を焼入れ可能な温度に加熱した後に、内周面先行冷却する前述の方法によって焼入れ処理して、かつ外周面側の焼入れ硬化層の硬度を高めたまま、内周表面部からの高周波焼戻しを施してとりわけ内周表面硬化層の靭性を高めることによって、浸炭硬化層以上の耐摩耗性と耐衝撃性に優れた履帯ブッシュを安価に製造する。
【0024】
本発明の特徴は、前述のようにブッシュを高周波移動加熱しながら、内周面先行冷却開始後に、外周面冷却を実施して一工程の焼入れ作業中に焼入れ操作を終える熱処理操作に基づくので、従来の高周波焼入れ法のように、内周面側と外周面側の二度の硬化深さの調整を実施する必要がなく、内外径を別々に加熱焼入れすることがないために高生産性が実現でき、かつ設備投資の抑制、エネルギーー効率の改善などの点で好ましい。
【0025】
更に、本発明の前記焼入れ方法では、先行する内周面冷却をしながらの外周面加熱の出力を調整し、後の外周面冷却を実施することによって、内周面からの焼入れ深さを外周面からの焼入れ深さよりも深くすることができるので、例えばスラリーなどの内径部耐摩耗性を必要とする高強度な鋼管の製造方法としても使用することができる。
【0026】
また、円筒状内周面側の冷却方法としては冷却ムラを発生しやすいことから、水スプレーや油スプレー等の噴流冷却方式が好ましいが、内周部側を先行冷却する際の冷却媒体が先行冷却中に外周部に干渉しないように、例えば図1,2に示されているように冷却媒体の流れを考慮してスプレー角度を持たせることや、図1の遮蔽板1のような仕切り構造を施すことが好ましい。
さらに、多数個の履帯ブッシュを前述のように端面部が突き合わさるように配置して、前述の焼入れ方法によって制御して焼入れることも可能である。
【0027】
誘導コイルを用いて履帯ブッシュの一部を移動加熱しながら、前述の内周面を先行して冷却し、かつ内周面からの冷却による外周面側の冷却を抑制するように配置してなる高周波コイルによって加熱し、続いて外周面を冷却する時差焼入れ方法は、焼入れ設備が大がかりにならず、かつ生産の自由度の高い方法である。この場合においても、例えば図1に示されているように履帯ブッシュ上下端面には遮蔽板1、遮蔽キャップ6が配置され、内周面冷却ノズル4が誘導加熱帯を先行冷却するようにして、外周面冷却が時間的遅れを持って行われるようにして、かつ履帯ブッシュ3を回転させながら、誘導加熱コイル2、内外周面冷却ノズル4,5を相対的にブッシュ軸方向に移動させて焼入れることが望ましい。
【0028】
本発明によれば、履帯ブッシュを高周波移動加熱と内径冷却、外径冷却をそれぞれ時間的差異を持たせながら連続的に焼入れし、外周面と内周面に焼入れ硬化層を形成させ、かつ肉厚芯部に軟化層を形成させた履帯ブッシュや外周面からの焼入れ硬化層深さを内周面の焼入れ硬化層深さよりもより深くした履帯ブッシュを一回の焼入れ操作により製造することによって、本来は内外周面からの同時冷却によってはスルハードとなる鋼に対しても焼入れ時の焼き割れを防止するとともに、先述のように鋼中の炭素含有量を高くすることができ、履帯ブッシュの耐摩耗寿命の改善とその安価な製造方法を提供することができ、大きな経済的利益を得ることができる。
【0029】
【実施例】
次に、本発明による履帯ブッシュとその製造方法の具体的実施例につき、図面を参照しつつ説明する。
【0030】
(実施例1)
本実施例で使用した鋼材成分が表1に示され、本実施例に使ったブッシュ形状が図3に示されている。焼入れ装置としては図2に示したような高周波移動焼入れ装置を使用した。なお、本焼入れ装置は外周部からの加熱を行う2段の高周波コイル8,9、ブッシュ内周面を冷却するための内周面冷却用ノズル10と外周面を冷却する外周面冷却用ノズル11とから構成されており、かつ移動加熱冷却は履帯ブッシュ下部から上部に移動焼入れするように行われる。また、内周面冷却用ノズル10はブッシュ内径部での水がブッシュ下部方向に滞留無く流れることを考慮して、内周面法線方向に対して適当な噴射角度を持たせるように構成されており、かつブッシュ下部端には内周面冷却用の冷却水の流れと外周面冷却用の冷却水の流れを仕切るための遮蔽板、ブッシュ上部端には内周面冷却用の冷却水の流れと外周面冷却用の冷却水の流れを仕切るためのキャップがそれぞれ設置されている。使用した高周波電源は6Khz50KW出力のものであり、ほぼ27〜32KW出力で焼入れ実験を行った。なお、焼入れ操作後は基本的には続いて140℃で3時間の低温焼戻し処理を施した。さらに一部は、高周波加熱電源を同じにして、加熱方式を外周面側からの全体高周波加熱して、内周面温度が850℃になった時点から高周波加熱を継続しながら内周面先行冷却を開始し、6秒後に加熱を終了して外周面冷却を行う焼入れ方法についても実施した。
【0031】
【表1】
【0032】
図4〜図6は、表1に記載の各鋼材の履帯ブッシュ素材を用いて、移動焼入れ法によって、内外周面の冷却開始を同時に行った場合と外周冷却用ノズル位置を下部方向にずらして内周面を先行冷却してから6〜10秒後に外周面を冷されて焼入れられるようにした場合の肉厚断面における硬度分布を示したものである。なお、図6の履帯ブッシュ素材には、1020℃で30分間加熱した後に油焼入れし、その後に600℃で1時間焼戻す素材調質処理を施したものを使用している。
【0033】
この結果から、前述のように
(1) 本来ならば内外周面を同時に冷却した場合にはブッシュ肉厚芯部においてもスルハード化する鋼に対しても内周面先行冷却中に外周面からの高周波加熱を行うことによって、ブッシュ肉厚断面のより内周面に近い肉厚芯部に軟質層を形成させたU字型硬度分布を持たせることができるとともに、
(2)更に焼き割れ頻度の関係において、本来内外周面同時焼入れによってスルハード化するブッシュでの焼き割れが、本発明の焼入れ方法によって完全に防止でき、履帯ブッシュに非常に高炭素含有の鋼を使用できることが判った。
(3)さらに、本来スルハード化しないブッシュにおいても、内周面からの先行冷却によって履帯ブッシュの肉厚芯部での熱容量を少なくすることによって、時間的遅れを持つ外周面からの冷却によって、外周面側での冷却速度を高める効果によって硬化層深さをより深くすることができることが判った。
(4)またさらに、本実施例では高炭素の鋼を履帯ブッシュ素材として使用していることから、焼入れ硬化層の硬度は浸炭処理した履帯ブッシュの硬度とほぼ同等以上に硬化されており、かつ浸炭ブッシュの硬化層深さ以上に深いことから、履帯ブッシュとしての摩耗寿命(通常の履帯ブッシュ摩耗寿命は肉厚の約1/2が摩耗した時点を摩耗寿命として評価する)が顕著に改善できることが判る。
【0034】
図7は履帯ブッシュを先述のように全体高周波加熱した後に、内周面先行冷却を行い、10秒後に外周面冷却を実施した時の肉厚断面の硬度分布を示したものである。この結果は、図5で確認されるデータとほぼ同じで、先の移動焼入れと同じ加熱冷却機構によって焼入れ硬化層が形成されていることが判る。
【0035】
さらに、図8には、先の全体高周波加熱履帯ブッシュを使って、内周面先行冷却とともに外周面加熱電力を約1/3(13KW)にして10秒後に外周面冷却を実施した時の肉厚断面の硬度分布を示した物であるが、先の図7の結果と逆に内周面焼入れ硬化層深さをより深くすることができ、例えば内径部に土砂やスラリーを搬送するような耐摩耗で強力なパイプ製品への適用などに適することが判った。
【0036】
(実施例2)
図9には衝撃疲労試験方法が示されている。実施例1と同じ移動高周波焼入れ処理を施し、180℃3時間の焼戻し処理を施した履帯ブッシュを履帯リンクに圧入して、打撃ハンマーを落下させてブッシュ内径部に発生する応力が車体重量の2,3,4倍に相当する条件で衝撃荷重をかけ、破壊に至るまでの衝撃回数を調べることによってブッシュの衝撃疲労特性を比較した。なお、本実施例ではSCrB440Hボロン鋼を使って、油焼入れ焼戻しの調質処理(850℃焼入れ、500℃3時間焼戻し)を施した後に、高周波焼入れで内外周面からの硬化深さを約3.5mmに調整したブッシュ(素地硬度ビッカースHv=約280)とSCr420Hを930℃で浸炭焼入れした後に、180℃3時間の焼戻しを行って、硬化層深さを2.5に調整した履帯ブッシュを比較のために使用した。
【0037】
測定結果が図10に示されているが、明らかに本発明品は従来の浸炭ブッシュに較べて高い衝撃強度を示していることが分かる。これは従来の浸炭ブッシュ内周面に前述のように粒界酸化や不完全焼入れ層が存在することおよび浸炭品の表面炭素濃度が高く(約0.8重量%炭素)、表面硬度がより高いことに起因すると考えられる。その意味からすると本発明品においても内周表面硬度を調整し、より靱性化することによって衝撃疲労強度を高めることが可能となる。従来からの実験においては内周面の表面硬度がHv=500〜600に最適強度が知られており、例えば、Hv=400においても従来浸炭ブッシュよりも強度が高いが、試験後の内径変形が大きくなりすぎて履帯ピンとの干渉が問題となるので、問題のないHv=450以上が好ましい。また、最高硬さの上限については従来浸炭ブッシュ品との比較において特に規定されるものでないが、浸炭表面硬度(〜Hv=750)と同程度であって問題となることはないと考えられる。しかし、衝撃性能を最適化する意味あいからすると内周部表面硬度はHv=650程度にとどめておくことが好ましいと考えられる。とりわけ、粒状セメンタイトを分散させているNo.3の本発明ブッシュではセメンタイトが旧オーステナイト粒界に析出することが無いようにすることが大切であり、かつ、肉厚芯部に形成させた軟質層の多くをベイナイト組織中に粒状セメンタイトが分散するような組織で構成されることが望ましいと考えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、全体加熱高周波焼入れ装置概略図である。
【図2】図2は、移動高周波焼入れ装置概略図である。
【図3】図3は、供試履帯ブッシュ素材の断面図である。
【図4】図4は、組成No.1の移動高周波焼入れ結果を示すグラフである。
【図5】図5は、組成No.2の移動高周波焼入れ結果を示すグラフである。
【図6】図6は、組成No.3の移動高周波焼入れ結果を示すグラフである。
【図7】図7は、組成No.2の全体高周波焼入れ結果を示すグラフ(1)である。
【図8】図8は、組成No.2の全体高周波焼入れ結果を示すグラフ(2)である。
【図9】図9は、衝撃疲労試験方法を示す図である。
【図10】図10は、衝撃疲労試験結果を示すグラフである。
【図11】図11は、履帯ブッシュの分解斜視図である。
【図12】図12(a)(b)(c)は、従来法によって生産されるブッシュの代表的な硬化パターンの模式図((a)浸炭焼入ブッシュ,(b)高周波焼入ブッシュA(QT+外周面IQ+内周面IQ),(c)高周波焼入ブッシュB(外周面IQ+内周面IQ))、図12(d)は断面の硬度分布を示すグラフである。
【符号の説明】
1 遮蔽版
2 全体加熱用高周波コイル
3 履帯ブッシュ
4 内周面冷却ノズル
5 外周面冷却ノズル
6 遮蔽キャップ
7 水槽
8 高周波コイル(1段目)
9 高周波コイル(2段目)
10 内周面冷却ノズル
11 外周面冷却ノズル
Claims (11)
- 炭素含有量が0.35〜2.0重量%で、Mn,Si,Cr,Mo,Ni等の合金元素を1種以上含有し、かつ履帯ブッシュ素材の内外周面からの同時冷却によってスルハード化する焼入れ性の鋼を使用して、前記履帯ブッシュ素材の外周面側からの高周波誘導加熱によって、少なくともその履帯ブッシュ素材の内周表面温度を焼入れ処理可能な温度に加熱した後に、
(1)内周面からの冷却を先行して実施し、
(2)かつ、内周面からの冷却を実施しながら、外周面からの加熱を行い、
(3)次に、外周面からの冷却を施す一連の1回の焼入れ作業によって、
外周面および内周面から肉厚中心部に向かって焼入れ硬化層が形成されて、両焼入れ硬化層間に軟質な未焼入れ層が残されてなり、両焼入れ硬化層間の軟質組織が焼入れ温度からの冷却過程で析出するフェライト,パーライト,ベイナイトおよびマルテンサイトのうちの1種以上の組織またはそれらの組織中に粒状セメンタイトが分散されてなる組織からなることを特徴とする履帯ブッシュ。 - 前記外周面側の焼入れ硬化層深さが内周面側の焼入れ硬化層深さの1.1倍以上に深く形成されていることを特徴とする請求項1に記載の履帯ブッシュ。
- 焼入れた履帯ブッシュ全体を140℃以上350℃以下で低温焼戻ししてなることを特徴とする請求項1または2に記載の履帯ブッシュ。
- 鋼からなる履帯ブッシュ素材を外周面側からの高周波誘導加熱によって、少なくともその履帯ブッシュ素材の内周表面温度を焼入れ処理可能な温度に加熱した後に、
(1)内周面からの冷却を先行して実施し、
(2)かつ、内周面からの冷却を実施しながら、外周面からの加熱を行い、
(3)次に、外周面からの冷却を施す一連の1回の焼入れ作業によって、
外周面および内周面から肉厚中心部に向かって焼入れ硬化層を形成して、両焼入れ硬化層間に軟質組織からなる未焼入れ層を形成することを特徴とする履帯ブッシュの製造方法。 - 鋼からなる履帯ブッシュ素材を外周面側から少なくとも2段の誘導コイルを用いて移動誘導加熱しながら、履帯ブッシュのある位置において、(1)内周表面部の温度を焼入れ可能なA1温度またはAcm温度以上で、かつA3温度以上に加熱し、(2)内周面からの冷却を先行実施しながら、外周表面から一部誘導コイルで加熱し、(3)外周面からの冷却を実施する各工程によって、外周面および内周面から肉厚中心部に向かって焼入れ硬化層を形成して、両焼入れ硬化層間に軟質組織からなる未焼入れ層を形成することを特徴とする履帯ブッシュの製造方法。
- 内周面側を先行冷却する際の冷却媒体が先行冷却中に外周面側に干渉しないように、冷却媒体の流れを考慮して、内周部冷却媒体と外周部冷却媒体との間に仕切り構造を有する焼入れ装置を用いることを特徴とする請求項4または5に記載の履帯ブッシュの製造方法。
- 前記誘導加熱による移動焼入れ時には、履帯ブッシュ軸方向に対して履帯ブッシュと誘導加熱コイルおよび内外周冷却用ノズルを相対移動させ、かつ履帯ブッシュをその軸線周りに回転させることを特徴とする請求項6に記載の履帯ブッシュの製造方法。
- 前記冷却媒体は、焼入れ油,水,水溶性焼入れ液,噴霧冷却のうちのいずれかであり、かつ内周面側冷却は、スプレーによる噴流冷却であることを特徴とする請求項4〜7のうちのいずれかに記載の履帯ブッシュの製造方法。
- 請求項4,5,8のうちのいずれかに記載の製造方法において焼入れた履帯ブッシュ全体を140℃以上350℃以下で低温焼戻しすることを特徴とする履帯ブッシュの製造方法。
- 前記履帯ブッシュに使用する鋼は0.35〜2.0重量%炭素濃度範囲の鋼であり、内外周面焼入れ硬化層間の軟質組織は、焼入れ温度からの冷却過程で析出するフェライト,パーライト,ベイナイトおよびマルテンサイトのうちの1種以上の組織またはそれらの組織中に粒状セメンタイトが分散されてなる組織であることを特徴とする請求項4〜9のうちのいずれかに記載の履帯ブッシュの製造方法。
- 前記外周面側の焼入れ硬化層深さを内周面側の焼入れ硬化層深さの1.1倍以上に深くすることを特徴とする請求項10に記載の履帯ブッシュの製造方法。
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